JP2003286207A - ハイドロフルオロカーボンの製造方法 - Google Patents

ハイドロフルオロカーボンの製造方法

Info

Publication number
JP2003286207A
JP2003286207A JP2002086500A JP2002086500A JP2003286207A JP 2003286207 A JP2003286207 A JP 2003286207A JP 2002086500 A JP2002086500 A JP 2002086500A JP 2002086500 A JP2002086500 A JP 2002086500A JP 2003286207 A JP2003286207 A JP 2003286207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trifluoroethane
hydrogen fluoride
chloro
tetrafluoroethane
reaction zone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002086500A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromoto Ono
博基 大野
Akira Miyamura
亮 宮村
Toshio Oi
敏夫 大井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2002086500A priority Critical patent/JP2003286207A/ja
Priority to PCT/JP2002/006860 priority patent/WO2003004445A2/en
Priority to CNB2005100515259A priority patent/CN1315765C/zh
Priority to TW091114962A priority patent/TW534898B/zh
Priority to CNB028023285A priority patent/CN100400484C/zh
Priority to US10/363,639 priority patent/US7138553B2/en
Priority to AU2002314560A priority patent/AU2002314560A1/en
Priority to KR1020037003298A priority patent/KR100575552B1/ko
Priority to KR1020057018917A priority patent/KR100619296B1/ko
Publication of JP2003286207A publication Critical patent/JP2003286207A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒として用いることができる、異なる2種
の高純度のHFCを工業的に有利に製造する方法を提供
する。 【解決手段】 ハロゲン化アルケンおよび/またはハロ
ゲン化アルカンとフッ化水素とをフッ素化触媒の存在下
で反応させて第1のHFCを生成させる工程(A)、ハ
ロゲン化アルケンおよび/またはハロゲン化アルカンと
フッ化水素とをフッ素化触媒の存在下で反応させて第2
のHFCを生成させる工程(B)、および、工程(A)
および工程(B)で得られる生成物を合流させた後に蒸
留し、蒸留によって第1および第2のHFCを得る工程
(C)、を含む製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハイドロフルオロカ
ーボンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハイドロフルオロカーボン(以下、「H
FC」ということがある。)類はオゾン破壊係数がゼロ
という特徴があり、ハイドロフルオロカーボン類の中で
もペンタフルオロエタン(以下、「HFC−125」と
いうことがある。)や1,1,1,2−テトラフルオロ
エタン(以下、「HFC−134a」ということがあ
る。)は例えば冷媒として有用な化合物である。
【0003】ペンタフルオロエタンの製造方法として
は、例えば、テトラクロロエチレン、2,2−ジクロロ
−1,1,1−トリフルオロエタン(以下、「HCFC
−123」ということがある。)または2−クロロ−
1,1,1,2−テトラフルオロエタン(以下、「HC
FC−124」ということがある。)とフッ化水素とを
フッ素化触媒の存在下で反応させる方法が知られてい
る。また、テトラクロロエチレンとフッ化水素とをフッ
素化触媒の存在下で反応させて、ペンタフルオロエタン
の中間体であるHCFC−123および/またはHCF
C−124を主成分とするガスを中間生成物として製造
し、これらの中間体を含むガスとフッ化水素とをフッ素
化触媒の存在下で反応させてペンタフルオロエタンを得
る2段階の方法を用いることもできる。
【0004】すなわち、第1の反応器でテトラクロロエ
チレンとフッ化水素とを反応させる下記の式1および/
または式2に示す反応を行い、中間体であるHCFC−
123および/またはHCFC−124に富む中間生成
物を生成させ、次いで第2の反応器で式3および/また
は式4で示すように、それぞれ中間体とフッ化水素とを
反応させて、目的物であるペンタフルオロエタンを含む
生成物を得る。
【0005】 CCl2=CCl2+3HF → CF3CHCl2 + 2HCl(式1) CCl2=CCl2 + 4HF → CF3CHClF + 3HCl(式2) CF3CHCl2 + 2HF → CF3CHF2 + 2HCl(式3) CF3CHClF + HF →CF3CHF2 +HCl(式4)
【0006】また、1,1,1,2−テトラフルオロエ
タンの製造方法としては、例えば、トリクロロエチレン
または2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタン
(以下、「HCFC−133a」ということがある。)
とフッ化水素とをフッ素化触媒の存在下で反応させる方
法が知られている。また、前記のペンタフルオロエタン
と同様に2段階の方法を用いることができる。すなわ
ち、第1の反応器でトリクロロエチレンとフッ化水素と
を反応させる下記の式5に示す反応を行い、中間体であ
るHCFC−133aに富む中間生成物を生成させ、次
いで第2の反応器で式6で示すように、HCFC−13
3aとフッ化水素とを反応させて、目的物である1,
1,1,2−テトラフルオロエタンを含む生成物を得
る。 CCl2=CHCl + 3HF → CF3CH2Cl + 2HCl(式5) CF3CH2Cl + HF → CF3CH2F + HCl(式6)
【0007】また、2種以上のハイドロフルオロカーボ
ンを同時に製造する方法が提案されている。例えば、W
O95/15937号公報には、HCFC−133aと
フッ化水素とを反応させて1,1,1,2−テトラフル
オロエタンを生成させ、この1,1,1,2−テトラフ
ルオロエタンの存在下で塩化メチレンおよびトリクロロ
エチレンをフッ化水素と反応させる方法が記載されてい
る。
【0008】特表平7−507787号公報には、例え
ばトリクロロエチレンとフッ化水素とを反応させてHC
FC−133aを生成させ、次いでこのHCFC−13
3aとフッ化水素とを反応させて1,1,1,2−テト
ラフルオロエタンを生成させる工程中に、例えばHCF
C−123および/またはHCFC−124を添加する
ことによって1,1,1,2−テトラフルオロエタンと
共にペンタフルオロエタンを生成させる方法が記載され
ている。
【0009】また、特開平8−27046号公報には、
例えば、第1反応器においてHCFC−133aとHC
FC−123とをフッ化水素と反応させ、この反応生成
物にテトラクロロエチレンを混合して第2反応器に供給
し、第1反応器とは異なる反応条件で反応させることに
よって、1,1,1,2−テトラフルオロエタンとペン
タフルオロエタンとを含む生成物を得ることが記載され
ている。
【0010】しかしながら前記の製造方法は、特に汎用
的な素材であるテトラクロロエチレンとトリクロロエチ
レンとを用いて、高純度なペンタフルオロエタンと1,
1,1,2−テトラフルオロエタンとを同時に経済的に
有利に製造するためには課題を残している。
【0011】その理由としては、前記の式1〜式6で示
した各反応の反応条件が、それぞれ大きく異なるという
ことが挙げられる。ペンタフルオロエタンの製造に関し
て、好ましい反応条件を具体的に示せば、式1および式
2で示される工程は、例えば反応圧力0.35MPa、
反応温度310℃、フッ化水素/テトラクロロエチレン
のモル比10の条件下で行うことができる。また、式3
および式4で示される工程は、例えば反応圧力0.4M
Pa、反応温度340℃、フッ化水素/HCFC−12
3+HCFC−124のモル比8の条件下で行うことが
できる。
【0012】1,1,1,2−テトラフルオロエタンの
製造に関しては、好ましい反応条件を具体的に示せば、
式5で示される工程は、例えば反応圧力0.35MP
a、反応温度270℃、フッ化水素/トリクロロエチレ
ンのモル比15の条件下で行うことができる。また、式
6で示される工程は、例えば反応圧力0.4MPa、反
応温度340℃、フッ化水素/HCFC−133aのモ
ル比6の条件下で行うことができる。
【0013】特に、それぞれ出発原料のテトラクロロエ
チレンやトリクロロエチレンにフッ化水素を反応させる
工程の最適な反応温度が大きく異なるため、従来の方法
を用いた場合には、この反応温度の大きな違いによって
未反応原料による触媒への悪影響や好ましくない不純物
の増加等を生じる場合がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような背
景の下、冷媒として用いることができる、異なる2種の
高純度のハイドロフルオロカーボンを工業的に有利に製
造する方法を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、ハロゲン化アルケン
および/またはハロゲン化アルカンとフッ化水素とをフ
ッ素化触媒の存在下で反応させて第1のハイドロフルオ
ロカーボンを生成させる工程(A)、ハロゲン化アルケ
ンおよび/またはハロゲン化アルカンとフッ化水素とを
フッ素化触媒の存在下で反応させて第2のハイドロフル
オロカーボンを生成させる工程(B)、および、工程
(A)および工程(B)で得られる生成物を合流させた
後に蒸留し、蒸留によって第1のハイドロフルオロカー
ボンおよび第2のハイドロフルオロカーボンを得る工程
(C)を含む製造方法を用いれば前記の課題を解決でき
ることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は
以下の[1]〜[19]に示されるハイドロフルオロカ
ーボンの製造方法に関する。
【0016】[1](A)ハロゲン化アルケンおよび/
またはハロゲン化アルカンとフッ化水素とをフッ素化触
媒の存在下で反応させて第1のハイドロフルオロカーボ
ンを生成させる工程; (B)ハロゲン化アルケンおよび/またはハロゲン化ア
ルカンとフッ化水素とをフッ素化触媒の存在下で反応さ
せて第2のハイドロフルオロカーボンを生成させる工
程;および (C)工程(A)および工程(B)で得られる生成物を
合流させた後に蒸留し、蒸留によって第1のハイドロフ
ルオロカーボンおよび第2のハイドロフルオロカーボン
を得る工程; を含むことを特徴とするハイドロフルオロカーボンの製
造方法。[2]工程(A)が、テトラクロロエチレン、
2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタンお
よび2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ンからなる群より選ばれる少なくとも1種とフッ化水素
とをフッ素化触媒の存在下で反応させ、第1のハイドロ
フルオロカーボンとしてペンタフルオロエタンを生成さ
せるものである上記[1]に記載の製造方法。
【0017】[3]工程(A)が、テトラクロロエチレ
ンとフッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、第1反応帯
で反応させて2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフル
オロエタンおよび/または2−クロロ−1,1,1,2
−テトラフルオロエタンを含むガスを生成させる工程
(1)、および、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリ
フルオロエタンおよび/または2−クロロ−1,1,
1,2−テトラフルオロエタンを含むガスとフッ化水素
とをフッ素化触媒の存在下、第2反応帯で反応させてペ
ンタフルオロエタンを含むガスを生成させる工程(2)
を含むものである上記[1]または[2]に記載の製造
方法。 [4]工程(B)が、トリクロロエチレンおよび/また
は2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタンとフッ
化水素とをフッ素化触媒の存在下で反応させ、第2のハ
イドロフルオロカーボンとして1,1,1,2−テトラ
フルオロエタンを生成させるものである上記[1]〜
[3]のいずれかに記載の製造方法。
【0018】[5]工程(B)が、トリクロロエチレン
とフッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、第3反応帯で
反応させて2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタ
ンを含むガスを生成させる工程(3)、および2−クロ
ロ−1,1,1−トリフルオロエタンを含むガスとフッ
化水素とをフッ素化触媒の存在下、第4反応帯で反応さ
せて1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含むガス
を生成させる工程(4)を含むものである上記[1]〜
[4]のいずれかに記載の製造方法。 [6]工程(C)が、工程(A)で得られるペンタフル
オロエタンを含むガスおよび工程(B)で得られる1,
1,1,2−テトラフルオロエタンを含むガスを合流さ
せた後に蒸留させるものである上記[1]〜[5]のい
ずれかに記載の製造方法。
【0019】[7]工程(A)として、(1)テトラク
ロロエチレンとフッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、
第1反応帯で反応させ、塩化水素、2,2−ジクロロ−
1,1,1−トリフルオロエタン、2−クロロ−1,
1,1,2−テトラフルオロエタン、ペンタフルオロエ
タンおよびフッ化水素を含むガスを得る工程;(2)
2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタンお
よび/または2−クロロ−1,1,1,2−テトラフル
オロエタンを含むガスとフッ化水素とをフッ素化触媒の
存在下、第2反応帯で反応させ、塩化水素、ペンタフル
オロエタン、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフル
オロエタン、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフル
オロエタンおよびフッ化水素を含むガスを得る工程;を
含み、工程(B)として、(3)トリクロロエチレンと
フッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、第3反応帯で反
応させ、塩化水素、2−クロロ−1,1,1−トリフル
オロエタンおよびフッ化水素を含むガスを得る工程;
(4)2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタンを
含むガスとフッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、第4
反応帯で反応させ、塩化水素、1,1,1,2−テトラ
フルオロエタン、2−クロロ−1,1,1−トリフルオ
ロエタンおよびフッ化水素を含むガスを得る工程;を含
み、および工程(C)として、(5)前記工程(1)〜
工程(4)で得られるガスを合流させて蒸留塔に導入し
た後に蒸留し、蒸留によってペンタフルオロエタンおよ
び1,1,1,2−テトラフルオロエタンを得る工程;
を含む上記[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方
法。
【0020】[8]前記フッ素化触媒が3価の酸化クロ
ムを主成分とする担持型または塊状型触媒である上記
[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。 [9]第1反応帯〜第4反応帯の反応圧力を、いずれも
大気圧から0.9Mpaの範囲内とする上記[7]また
は[8]に記載の製造方法。 [10]第2反応帯の圧力が第1反応帯の圧力より高
く、第4反応帯の圧力が第3反応帯の圧力より高い上記
[7]〜[9]のいずれかに記載の製造方法。 [11]前記工程(5)が、工程(1)〜工程(4)で
得られるガスを合流させて第1の蒸留塔に導入し、該蒸
留塔において、塔頂より塩化水素、2−クロロ−1,
1,1−トリフルオロエタン、2−クロロ−1,1,
1,2−テトラフルオロエタン、ペンタフルオロエタン
および/または1,1,1,2−テトラフルオロエタン
を分離し、塔底よりフッ化水素、2,2−ジクロロ−
1,1,1−トリフルオロエタンおよび/または2−ク
ロロ−1,1,1−トリフルオロエタンを分離する上記
[7]〜[10]のいずれかに記載の製造方法。
【0021】[12]第1の蒸留塔の塔底より分離され
た、フッ化水素、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリ
フルオロエタンおよび/または2−クロロ−1,1,1
−トリフルオロエタンを反応工程に循環させる上記[1
1]に記載の製造方法。 [13]第1の蒸留塔の塔底より分離された、フッ化水
素、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタ
ンおよび/または2−クロロ−1,1,1−トリフルオ
ロエタンを第2の蒸留塔に導入し、分離精製した後に反
応工程に循環させる上記[11]または[12]に記載
の製造方法。 [14]第2の蒸留塔で分離されたフッ化水素が、第1
反応帯〜第4反応帯の少なくとも1つの反応帯に循環さ
れる上記[13]に記載の製造方法。 [15]第2の蒸留塔で分離された2,2−ジクロロ−
1,1,1−トリフルオロエタンを含むガスを第2反応
帯に循環させる上記[13]または[14]に記載の製
造方法。
【0022】[16]第2の蒸留塔で分離された2−ク
ロロ−1,1,1−トリフルオロエタンを含むガスを第
4反応帯に循環させる上記[13]〜[15]のいずれ
かに記載の製造方法。 [17]第1の蒸留塔の塔頂より分離された、塩化水
素、2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタン、2
−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタン、ペ
ンタフルオロエタンおよび/または1,1,1,2−テ
トラフルオロエタンを第3の蒸留塔に導入し、塔頂より
ペンタフルオロエタンおよび1,1,1,2−テトラフ
ルオロエタンを得る上記[11]〜[16]のいずれか
に記載の製造方法。 [18]第3の蒸留塔の塔頂より得られるガスが1,
1,1,2−テトラフルオロエタンに富むものである上
記[17]に記載の製造方法。 [19]蒸留塔の塔内圧力を大気圧から3Mpaの範囲
内とする上記[7]〜[18]のいずれかに記載の製造
方法。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明は、(A)ハロゲン化アルケンおよび/ま
たはハロゲン化アルカンとフッ化水素とをフッ素化触媒
の存在下で反応させて第1のハイドロフルオロカーボン
を生成させる工程;(B)ハロゲン化アルケンおよび/
またはハロゲン化アルカンとフッ化水素とをフッ素化触
媒の存在下で反応させて第2のハイドロフルオロカーボ
ンを生成させる工程;および(C)工程(A)および工
程(B)で得られる生成物を合流させた後に蒸留し、蒸
留によって第1のハイドロフルオロカーボンおよび第2
のハイドロフルオロカーボンを得る工程;を含むことを
特徴とするハイドロフルオロカーボンの製造方法であ
る。
【0024】本発明の製造方法を用いて製造することが
できるハイドロフルオロカーボンとしては、ジフルオロ
メタン、トリフルオロメタン、1,2−ジフルオロエタ
ン、1,1,1−トリフルオロエタン、1,1,1,2
−テトラフルオロエタン、ペンタフルオロエタンが挙げ
られる。
【0025】原料として用いることができるハロゲン化
アルケンとしては、例えば、クロロエチレン、1,1−
ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、トリフルオロ
エチレン、テトラクロロエチレン、テトラフルオロエチ
レン、クロロトリフルオロエチレン等が挙げられる。ま
た、ハロゲン化アルカンとしては、例えば、ジクロロメ
タン、クロロフルオロメタン、トリクロロメタン、クロ
ロジフルオロメタン、2−クロロ−1,1,1−トリフ
ルオロエタン、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフ
ルオロエタン、2−クロロー1,1,1,2−テトラフ
ルオロエタン等が挙げられる。
【0026】本発明の製造方法は、例えば第1のハイド
ロフルオロカーボンとしてペンタフルオロエタンを生成
させる場合、工程(A)が、テトラクロロエチレン、
2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタンお
よび2−クロロー1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ンからなる群より選ばれる少なくとも1種とフッ化水素
とをフッ素化触媒の存在下で反応させることが好まし
い。
【0027】また、工程(A)が、テトラクロロエチレ
ンとフッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、第1反応帯
で反応させて2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフル
オロエタンおよび/または2−クロロー1,1,1,2
−テトラフルオロエタンを含むガスを生成させる工程
(1)、および2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフ
ルオロエタンおよび/または2−クロロ−1,1,1,
2−テトラフルオロエタンを含むガスとフッ化水素とを
フッ素化触媒の存在下、第2反応帯で反応させてペンタ
フルオロエタンを含むガスを生成させる工程(2)を含
むものであることが好ましい。
【0028】例えば、第1のハイドロフルオロカーボン
としてペンタフルオロエタンを生成させ、第2のハイド
ロフルオロカーボンとして1,1,1,2−テトラフル
オロエタンを生成させる場合には、前記の工程(A)に
加え、工程(B)が、トリクロロエチレンおよび/また
は2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタンとフッ
化水素とをフッ素化触媒の存在下で反応させ、第2のハ
イドロフルオロカーボンとして1,1,1,2−テトラ
フルオロエタンを生成させるものであることが好まし
い。
【0029】また工程(B)が、トリクロロエチレンと
フッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、第3反応帯で反
応させて2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタン
を含むガスを生成させる工程(3)、および2−クロロ
−1,1,1−トリフルオロエタンを含むガスとフッ化
水素とをフッ素化触媒の存在下、第4反応帯で反応させ
て1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含むガスを
生成させる工程(4)を含むものであることが好まし
い。
【0030】工程(C)は、工程(A)で得られるペン
タフルオロエタンを含むガスおよび工程(B)で得られ
る1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含むガスを
合流させた後に蒸留させるものであることが好ましい。
【0031】第1のハイドロフルオロカーボンとしてペ
ンタフルオロエタンを生成させ、第2のハイドロフルオ
ロカーボンとして1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ンを生成させる場合、工程(A)として、(1)テトラ
クロロエチレンとフッ化水素とをフッ素化触媒の存在
下、第1反応帯で反応させ、塩化水素、2,2−ジクロ
ロ−1,1,1−トリフルオロエタン、2−クロロー
1,1,1,2−テトラフルオロエタン、ペンタフルオ
ロエタンおよび/またはフッ化水素を含むガスを得る工
程;、(2)2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフル
オロエタンおよび/または2−クロロ−1,1,1,2
−テトラフルオロエタンを含むガスとフッ化水素とをフ
ッ素化触媒の存在下、第2反応帯で反応させ、塩化水
素、ペンタフルオロエタン、2,2−ジクロロ−1,
1,1−トリフルオロエタン、2−クロロ−1,1,
1,2−テトラフルオロエタンおよび/またはフッ化水
素を含むガスを得る工程;、を含み、工程(B)とし
て、(3)トリクロロエチレンとフッ化水素とをフッ素
化触媒の存在下、第3反応帯で反応させ、塩化水素、2
−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタンおよび/ま
たはフッ化水素を含むガスを得る工程;、(4)2−ク
ロロ−1,1,1−トリフルオロエタンを含むガスとフ
ッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、第4反応帯で反応
させ、塩化水素、1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ン、2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタンおよ
び/またはフッ化水素を含むガスを得る工程;を含み、
および工程(C)として、(5)前記工程(1)〜工程
(4)で得られるガスを合流させて蒸留塔に導入した後
に蒸留し、蒸留によってペンタフルオロエタンおよび
1,1,1,2−テトラフルオロエタンを得る工程;を
含むことが好ましい。
【0032】本発明のハイドロフルオロカーボンの製造
方法は、例えばテトラクロロエチレンとフッ化水素とか
らペンタフルオロエタンを製造する2つの反応工程とト
リクロロエチレンとフッ化水素とから1,1,1,2−
テトラフルオロエタンを製造する2つの反応工程を個別
に実施することにより反応条件の制御が効率的に実施で
きる。それによって触媒活性への影響、不純物の増加等
を回避することができ、上記の4つの反応工程の生成物
を合流させて1つの蒸留塔へ導入することにより、簡単
な装置で効率よく高純度なペンタフルオロエタンおよび
1,1,1,2−テトラフルオロエタンを製造すること
ができる。
【0033】第1反応帯〜第4反応帯の反応圧力は、い
ずれも大気圧から0.9Mpaの範囲内とすることが好
ましく、さらに第2反応帯の圧力が第1反応帯の圧力よ
り高く、第4反応帯の圧力が第3反応帯の圧力より高い
ことが好ましい。
【0034】本発明の製造方法に用いるフッ素化触媒と
しては、これまで知られたフッ素化触媒を用いることが
できる。本発明の製造方法は、2つの異なる化合物を製
造するそれぞれの工程で最適な触媒を選択することがで
きるが、フッ素化触媒が3価の酸化クロムを主成分とす
る担持型または塊状型触媒であることが好ましい。
【0035】本発明は、前記の各工程によって2種類の
ハイドロフルオロカーボンを含むガスを得た後、それぞ
れの生成ガスを合流し、合流したガスは蒸留塔に導入さ
れる。例えば前記の工程(1)〜工程(4)で得られる
ガスは合流されて第1の蒸留塔に導入され、塔頂より塩
化水素、2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタ
ン、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ン、ペンタフルオロエタンおよび/または1,1,1,
2−テトラフルオロエタンを分離し、塔底よりフッ化水
素、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタ
ンおよび/または2−クロロ−1,1,1−トリフルオ
ロエタンを分離することが好ましい。
【0036】第1の蒸留塔の塔底より分離された、フッ
化水素、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロ
エタンおよび/または2−クロロ−1,1,1−トリフ
ルオロエタンは反応工程に循環させることが好ましい。
また、第1の蒸留塔の塔底より分離された、フッ化水
素、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタ
ンおよび/または2−クロロ−1,1,1−トリフルオ
ロエタンを第2の蒸留塔に導入し、分離精製した後に反
応工程に循環させることが好ましい。
【0037】第2の蒸留塔で分離されたフッ化水素は、
前記の第1反応帯〜第4反応帯の少なくとも1つの反応
帯に循環されることが好ましい。また、第2の蒸留塔で
分離された2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオ
ロエタンを含むガスは第2反応帯に循環させることが好
ましく、第2の蒸留塔で分離された2−クロロ−1,
1,1−トリフルオロエタンを含むガスを第4反応帯に
循環させることが好ましい。本発明の製造方法は、各反
応工程において未反応であった出発原料および中間体を
蒸留によって分離し、各反応工程に循環させることがで
きるので、目的化合物の収率を向上させることができ
る。
【0038】第1の蒸留塔の塔頂より分離された、塩化
水素、2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタン、
2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタン、
ペンタフルオロエタンおよび/または1,1,1,2−
テトラフルオロエタンを第3の蒸留塔に導入し、塔頂よ
りペンタフルオロエタンおよび1,1,1,2−テトラ
フルオロエタンを得ることが好ましい。また、第3の蒸
留塔の塔頂より得られるガスが1,1,1,2−テトラ
フルオロエタンに富むものであることが好ましく、前記
の第1〜第3の蒸留塔の塔内圧力を大気圧から3Mpa
の範囲内とすることが好ましい。
【0039】本発明の製造方法は上記に基づき、2種以
上の原料化合物とフッ化水素から、2種の異なるハイド
ロフルオロカーボンを製造するものであり、製造するハ
イドロフルオロカーボンに対する最適触媒組成および最
適反応条件との差異を克服するために、互いに異なる固
体触媒を使用するかまたは互いに異なる温度で反応させ
る、2個以上の反応器を並列に連結し、それぞれの反応
器に、それぞれ適切な反応原料を供給して反応を遂行す
るものである。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。 (実施例)図1は本発明の好ましい態様について表して
おり、以下図1を参照して説明する。尚図1中、各化合
物は次のように表される。 テトラクロロエチレン(PCE) トリクロロエチレン(TCE) 2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン
(F123) 2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタン
(F124) 2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタン(F13
3a) ペンタフルオロエタン(F125) 1,1,1,2−テトラフルオロエタン(F134a) フッ化水素(HF) 塩化水素(HCl)
【0041】図1は、それぞれ異なる触媒を充填するこ
とができる4つの気相反応装置A、B、CおよびD、第
1蒸留塔、第1蒸留塔の塔頂から分離されるペンタフル
オロエタンおよび1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ンを含むガスを精製するための精製系、第1蒸留塔の塔
底から分離されるHCFC−123等の中間体化合物お
よび未反応のフッ化水素を分離精製する第2蒸留塔から
概略構成される。
【0042】図1では、反応装置AおよびBにおいてペ
ンタフルオロエタンを生成する反応が行われる。まず原
料であるテトラクロロエチレン(PCE)(1)が反応
装置Aに導入される。反応装置Aには反応に最適な触媒
が充填されている。同時に第2蒸留塔において分離され
たフッ化水素(29)が(2)として反応装置Aに導入
される。フッ化水素は必要に応じて新たに追加導入する
ことができる。反応装置Aでは、前記の式1および式2
に示した反応が起こり、また式3および式4に示した反
応が一部起こることにより、HCl、中間体であるHC
FC−123、HCFC−124およびHFC−125
とを含む第1生成物(3)が生成する。第1生成物
(3)は後述する第2生成物(7)、第3生成物(1
3)および第4生成物(16)と合流し、(21)とな
って第1蒸留塔に導入される。
【0043】反応装置Bでは、精製系で分離されたHC
FC−124(26)が(4)として導入される。(図
1中、は(26)と(4)が接続していることを表
す。)また、第2蒸留塔で分離されたHCFC−123
/HF(28)が(5)として導入され、さらに第2蒸
留塔の塔底から分離されたフッ化水素(HF)(29)
の一部が循環されて(6)として導入される。反応装置
Bにも反応に最適な触媒が充填される。反応装置Bで
は、前記の式3、式4の反応により、HCl、目的物の
HFC−125、未反応のHCFC−123およびHC
FC−124とを含む第2生成物(7)が生成する。第
2生成物(7)は他の反応装置からのガスと合流し、
(21)として第1蒸留塔に導入される。
【0044】一方、反応装置CおよびDにおいて、1,
1,1,2−テトラフルオロエタンを生成する反応が行
われる。反応装置Cでは、原料であるトリクロロエチレ
ン(TCE)(11)が導入され、新たに加えるフッ化
水素(10)と循環されたフッ化水素(12)がそれぞ
れ導入される。反応装置Cでは、主として前記の式5の
反応により、HCl、中間体のHCFC−133aとを
含む第3生成物(13)が生成し、第3生成物(13)
は他の反応装置からのガスと合流し、(21)として第
1蒸留塔に導入される。
【0045】反応装置Dでは、第2蒸留塔で分離された
HCFC−133a/HF(27)と循環されたフッ化
水素(15)が導入され、主として式6の反応により、
HCl、目的物であるHFC−134aおよび未反応の
HCFC−133aとを含む第4生成物(16)が生成
し、第4生成物(16)は他の反応装置からのガスと合
流し、(21)として第1蒸留塔に導入される。
【0046】第1生成物(3)、第2生成物(7)、第
3生成物(13)および第4生成物(16)は合流さ
れ、合流生成物(21)が第1蒸留塔に導入される。第
1蒸留塔の塔頂からは、主としてHCl、HFC−13
4a、HFC−125、HCFC−124、HCFC−
133aおよびフッ化水素とを含む第1塔頂留分(2
2)が留出する。次いでこの第1塔頂留分は精製系に供
給され、HCl(24)、HFC−134a/HFC−
125(25)、HCFC−124(26)、リサイク
ルHF(17)等に分離される。精製系は図示されない
第3蒸留塔を含むものとする。HCFC−124、フッ
化水素はそれぞれ反応工程に循環されて再使用され、H
Cl、HFC−134a、HFC−125は製品として
回収される。
【0047】第1蒸留塔の塔底からは、主としてフッ化
水素、HCFC−123、HCFC−133aとを含む
第1塔底留分(23)が留出する。この第1塔底留分
(23)は第2蒸留塔に導入され、塔頂よりHCFC−
133a/HF(27)が回収され、これは反応装置D
に循環される。第2蒸留塔の供給段より上方に設けられ
たサイドカット段よりHCFC−123/HF(28)
が抜き出され、これは反応装置Bに循環される。第2蒸
留塔の塔底よりHF(29)が回収され、これは反応装
置A、B、CおよびDにそれぞれ必要に応じて循環され
る。
【0048】次に、図1に示した製造工程を用いて、前
記の方法に従った運転例を以下に示す。合流生成物(2
1)の流量を100(kg/hr)としたときの、工程
ライン(1)〜(7)、(10)〜(17)および(2
1)〜(29)におけるそれぞれの成分の質量割合(質
量%)を表1および表2に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
によれば、各反応装置ごとに生成物の分離工程を設ける
必要がなく、これらの反応装置の生成物が合流された後
に蒸留塔で蒸留される。目的物であるHFC−134
a、HFC−125および副生物のHClは製品として
回収され、他の中間体および未反応原料が各工程に循環
されて再使用されるので、連続運転における工程条件が
安定し、工程管理が容易になり、設備が単純化され、ま
たエネルギー原単位も従来の製法と比較して低くするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造工程の一例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 反応装置A 2 反応装置B 3 反応装置C 4 反応装置D 5 第1蒸留塔 6 第2蒸留塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 大井 敏夫 神奈川県川崎市川崎区扇町5−1 昭和電 工株式会社生産・技術統括部内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC30 AD11 BA14 BA30 BA85 BC11 BC13 BD33 BD52 BD82 BD84 BE01 EA02 4H039 CA51 CD20 CF10

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ハロゲン化アルケンおよび/また
    はハロゲン化アルカンとフッ化水素とをフッ素化触媒の
    存在下で反応させて第1のハイドロフルオロカーボンを
    生成させる工程;(B)ハロゲン化アルケンおよび/ま
    たはハロゲン化アルカンとフッ化水素とをフッ素化触媒
    の存在下で反応させて第2のハイドロフルオロカーボン
    を生成させる工程;および(C)工程(A)および工程
    (B)で得られる生成物を合流させた後に蒸留し、蒸留
    によって第1のハイドロフルオロカーボンおよび第2の
    ハイドロフルオロカーボンを得る工程;を含むことを特
    徴とするハイドロフルオロカーボンの製造方法。
  2. 【請求項2】 工程(A)が、テトラクロロエチレン、
    2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタンお
    よび2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタ
    ンからなる群より選ばれる少なくとも1種とフッ化水素
    とをフッ素化触媒の存在下で反応させ、第1のハイドロ
    フルオロカーボンとしてペンタフルオロエタンを生成さ
    せるものである請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 工程(A)が、テトラクロロエチレンと
    フッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、第1反応帯で反
    応させて2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロ
    エタンおよび/または2−クロロ−1,1,1,2−テ
    トラフルオロエタンを含むガスを生成させる工程
    (1)、および、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリ
    フルオロエタンおよび/または2−クロロ−1,1,
    1,2−テトラフルオロエタンを含むガスとフッ化水素
    とをフッ素化触媒の存在下、第2反応帯で反応させてペ
    ンタフルオロエタンを含むガスを生成させる工程(2)
    を含むものである請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 工程(B)が、トリクロロエチレンおよ
    び/または2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタ
    ンとフッ化水素とをフッ素化触媒の存在下で反応させ、
    第2のハイドロフルオロカーボンとして1,1,1,2
    −テトラフルオロエタンを生成させるものである請求項
    1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 工程(B)が、トリクロロエチレンとフ
    ッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、第3反応帯で反応
    させて2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタンを
    含むガスを生成させる工程(3)、および2−クロロ−
    1,1,1−トリフルオロエタンを含むガスとフッ化水
    素とをフッ素化触媒の存在下、第4反応帯で反応させて
    1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含むガスを生
    成させる工程(4)を含むものである請求項1〜4のい
    ずれかに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 工程(C)が、工程(A)で得られるペ
    ンタフルオロエタンを含むガスおよび工程(B)で得ら
    れる1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含むガス
    を合流させた後に蒸留させるものである請求項1〜5の
    いずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 工程(A)として、(1)テトラクロロ
    エチレンとフッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、第1
    反応帯で反応させ、塩化水素、2,2−ジクロロ−1,
    1,1−トリフルオロエタン、2−クロロ−1,1,
    1,2−テトラフルオロエタン、ペンタフルオロエタン
    およびフッ化水素を含むガスを得る工程;(2)2,2
    −ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタンおよび/
    または2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエ
    タンを含むガスとフッ化水素とをフッ素化触媒の存在
    下、第2反応帯で反応させ、塩化水素、ペンタフルオロ
    エタン、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロ
    エタン、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロ
    エタンおよびフッ化水素を含むガスを得る工程;を含
    み、工程(B)として、(3)トリクロロエチレンとフ
    ッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、第3反応帯で反応
    させ、塩化水素、2−クロロ−1,1,1−トリフルオ
    ロエタンおよびフッ化水素を含むガスを得る工程;
    (4)2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタンを
    含むガスとフッ化水素とをフッ素化触媒の存在下、第4
    反応帯で反応させ、塩化水素、1,1,1,2−テトラ
    フルオロエタン、2−クロロ−1,1,1−トリフルオ
    ロエタンおよびフッ化水素を含むガスを得る工程;を含
    み、および工程(C)として、(5)前記工程(1)〜
    工程(4)で得られるガスを合流させて蒸留塔に導入し
    た後に蒸留し、蒸留によってペンタフルオロエタンおよ
    び1,1,1,2−テトラフルオロエタンを得る工程;
    を含む請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記フッ素化触媒が3価の酸化クロムを
    主成分とする担持型または塊状型触媒である請求項1〜
    7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 第1反応帯〜第4反応帯の反応圧力を、
    いずれも大気圧から0.9Mpaの範囲内とする請求項
    7または8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 第2反応帯の圧力が第1反応帯の圧力
    より高く、第4反応帯の圧力が第3反応帯の圧力より高
    い請求項7〜9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記工程(5)が、工程(1)〜工程
    (4)で得られるガスを合流させて第1の蒸留塔に導入
    し、該蒸留塔において、塔頂より塩化水素、2−クロロ
    −1,1,1−トリフルオロエタン、2−クロロ−1,
    1,1,2−テトラフルオロエタン、ペンタフルオロエ
    タンおよび/または1,1,1,2−テトラフルオロエ
    タンを分離し、塔底よりフッ化水素、2,2−ジクロロ
    −1,1,1−トリフルオロエタンおよび/または2−
    クロロ−1,1,1−トリフルオロエタンを分離する請
    求項7〜10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 第1の蒸留塔の塔底より分離された、
    フッ化水素、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフル
    オロエタンおよび/または2−クロロ−1,1,1−ト
    リフルオロエタンを反応工程に循環させる請求項11に
    記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 第1の蒸留塔の塔底より分離された、
    フッ化水素、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフル
    オロエタンおよび/または2−クロロ−1,1,1−ト
    リフルオロエタンを第2の蒸留塔に導入し、分離精製し
    た後に反応工程に循環させる請求項11または12に記
    載の製造方法。
  14. 【請求項14】 第2の蒸留塔で分離されたフッ化水素
    が、第1反応帯〜第4反応帯の少なくとも1つの反応帯
    に循環される請求項13に記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 第2の蒸留塔で分離された2,2−ジ
    クロロ−1,1,1−トリフルオロエタンを含むガスを
    第2反応帯に循環させる請求項13または14に記載の
    製造方法。
  16. 【請求項16】 第2の蒸留塔で分離された2−クロロ
    −1,1,1−トリフルオロエタンを含むガスを第4反
    応帯に循環させる請求項13〜15のいずれかに記載の
    製造方法。
  17. 【請求項17】 第1の蒸留塔の塔頂より分離された、
    塩化水素、2−クロロ−1,1,1−トリフルオロエタ
    ン、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタ
    ン、ペンタフルオロエタンおよび/または1,1,1,
    2−テトラフルオロエタンを第3の蒸留塔に導入し、塔
    頂よりペンタフルオロエタンおよび1,1,1,2−テ
    トラフルオロエタンを得る請求項11〜16のいずれか
    に記載の製造方法。
  18. 【請求項18】 第3の蒸留塔の塔頂より得られるガス
    が1,1,1,2−テトラフルオロエタンに富むもので
    ある請求項17に記載の製造方法。
  19. 【請求項19】 蒸留塔の塔内圧力を大気圧から3Mp
    aの範囲内とする請求項7〜18のいずれかに記載の製
    造方法。
JP2002086500A 2001-07-06 2002-03-26 ハイドロフルオロカーボンの製造方法 Pending JP2003286207A (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002086500A JP2003286207A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 ハイドロフルオロカーボンの製造方法
PCT/JP2002/006860 WO2003004445A2 (en) 2001-07-06 2002-07-05 Method for purifying tetrachloroethylene and process for producing hydrofluorocarbons
CNB2005100515259A CN1315765C (zh) 2001-07-06 2002-07-05 纯化四氯乙烯的方法和生产氢氟烃的方法
TW091114962A TW534898B (en) 2001-07-06 2002-07-05 Method for purifying tetrachloroethylene and process for producing hydrofluorocarbons
CNB028023285A CN100400484C (zh) 2001-07-06 2002-07-05 纯化四氯乙烯的方法和生产氢氟烃的方法
US10/363,639 US7138553B2 (en) 2001-07-06 2002-07-05 Method for purifying tetrachloroethylene and process for producing hydrofluorocarbons
AU2002314560A AU2002314560A1 (en) 2001-07-06 2002-07-05 Method for purifying tetrachloroethylene and process for producing hydrofluorocarbons
KR1020037003298A KR100575552B1 (ko) 2001-07-06 2002-07-05 하이드로플루오로카본의 제조 방법
KR1020057018917A KR100619296B1 (ko) 2001-07-06 2002-07-05 테트라클로로에틸렌의 정제 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002086500A JP2003286207A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 ハイドロフルオロカーボンの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003286207A true JP2003286207A (ja) 2003-10-10

Family

ID=29233082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002086500A Pending JP2003286207A (ja) 2001-07-06 2002-03-26 ハイドロフルオロカーボンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003286207A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007031382A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Showa Denko Kk ペンタフルオロエタンの回収方法および該方法を含むペンタフルオロエタンの製造方法
JP2015017068A (ja) * 2013-07-12 2015-01-29 ダイキン工業株式会社 2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法
WO2017183702A1 (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 ダイキン工業株式会社 ハイドロクロロフルオロカーボン及び/又はハイドロフルオロカーボンの製造方法
KR20190022684A (ko) * 2016-06-23 2019-03-06 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 캄파니 사전 대비적 용접 위험 회피를 위한 노출 검출을 갖는 용접 실드

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0672915A (ja) * 1990-03-13 1994-03-15 Daikin Ind Ltd 1,1,1,2−テトラフルオロエタンの製造方法
WO1994020441A1 (en) * 1993-03-05 1994-09-15 Daikin Industries, Ltd. Process for producing 1,1,1,2,2-pentafluoroethane, process for producing 2,2-dichloro-1,1,1-trifluoroethane, and method of purifying 1,1,1,2,2-pentafluoroethane
JPH07324044A (ja) * 1994-05-27 1995-12-12 Showa Denko Kk 1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタンの製法
JPH107603A (ja) * 1996-06-24 1998-01-13 Showa Denko Kk ハイドロフルオロカーボン類の製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0672915A (ja) * 1990-03-13 1994-03-15 Daikin Ind Ltd 1,1,1,2−テトラフルオロエタンの製造方法
WO1994020441A1 (en) * 1993-03-05 1994-09-15 Daikin Industries, Ltd. Process for producing 1,1,1,2,2-pentafluoroethane, process for producing 2,2-dichloro-1,1,1-trifluoroethane, and method of purifying 1,1,1,2,2-pentafluoroethane
JPH07324044A (ja) * 1994-05-27 1995-12-12 Showa Denko Kk 1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタンの製法
JPH107603A (ja) * 1996-06-24 1998-01-13 Showa Denko Kk ハイドロフルオロカーボン類の製造方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007031382A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Showa Denko Kk ペンタフルオロエタンの回収方法および該方法を含むペンタフルオロエタンの製造方法
US8003832B2 (en) 2005-07-28 2011-08-23 Showa Denko K.K. Process for recovering pentafluoroethane, and production method of pentafluoroethane involving the process
JP2015017068A (ja) * 2013-07-12 2015-01-29 ダイキン工業株式会社 2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法
US9938209B2 (en) 2013-07-12 2018-04-10 Daikin Industries, Ltd. Method for producing 2,3,3,3-tetrafluoropropene
US10023510B2 (en) 2013-07-12 2018-07-17 Daikin Industries, Ltd. Method for producing 2,3,3,3-tetrafluoropropene
US10047023B2 (en) 2013-07-12 2018-08-14 Daikin Industries, Ltd. Method for producing 2,3,3,3-tetrafluoropropene
US10196331B2 (en) 2013-07-12 2019-02-05 Daikin Industries, Ltd. Method for producing 2,3,3,3-tetrafluoropropene
WO2017183702A1 (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 ダイキン工業株式会社 ハイドロクロロフルオロカーボン及び/又はハイドロフルオロカーボンの製造方法
JP2017193511A (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 ダイキン工業株式会社 ハイドロクロロフルオロカーボン及び/又はハイドロフルオロカーボンの製造方法
US11124467B2 (en) 2016-04-21 2021-09-21 Daikin Industries, Ltd. Method for producing hydrochlorofluorocarbon and/or hydrofluorocarbon
KR20190022684A (ko) * 2016-06-23 2019-03-06 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 캄파니 사전 대비적 용접 위험 회피를 위한 노출 검출을 갖는 용접 실드
KR102416408B1 (ko) 2016-06-23 2022-07-04 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 캄파니 사전 대비적 용접 위험 회피를 위한 노출 검출을 갖는 용접 실드

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5898088A (en) Production of pentafluoroethane
JP2815913B2 (ja) 共沸蒸留によるhfの分離方法
JP2007091762A (ja) Hfc−32及びhfc−125を分離する方法
EP0754170B1 (en) Production of pentafluoroethane
JPH09255598A (ja) パーフルオロカーボンの製造方法
EP0760808B1 (en) Single stage process for producing hydrofluorocarbons from perchloroethylene
JP4387671B2 (ja) フルオロカーボンの製造方法
US7138553B2 (en) Method for purifying tetrachloroethylene and process for producing hydrofluorocarbons
US8415515B2 (en) Process for the production of pentafluroethane
EP0919528B1 (en) Process for preparing 1,1,1,3,3-pentafluoropropane
JP2003286207A (ja) ハイドロフルオロカーボンの製造方法
JPH09169672A (ja) ペンタフルオロエタンの製造方法
JP3853397B2 (ja) ペンタフルオロエタンの製造方法及びペンタフルオロエタンに転化するのに適当な組成物
AU680706B2 (en) Process for producing difluoromethane and 1,1,1,2-tetrafluoroethane
JPH10505341A (ja) ペンタフルオロエタンの製造方法
JP3816148B2 (ja) ハイドロフルオロカーボン類の製造方法
JP2815549B2 (ja) 2種以上のフッ化炭化水素を同時に製造する方法
JP2003313146A (ja) ハイドロフルオロカーボンの製造方法
JPH0819017B2 (ja) 1,1―ジクロロ―1―フルオロエタン及び/又は1―クロロ―1,1―ジフルオロエタンの製造方法
JP2001240566A (ja) 1,1,1−トリフルオロ−2,2−ジクロロエタンの製造方法
JP2007509056A (ja) ヒドロフルオロカーボンの製造方法
KR20000052947A (ko) 헥사플루오로에탄의 제조
KR100575552B1 (ko) 하이드로플루오로카본의 제조 방법
KR100265580B1 (ko) 1,1,1,2-테트라플루오로에탄의 정제방법
JP2002003415A (ja) ヘキサフルオロエタンの製造方法及びその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080527

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080723

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080723

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081028