JP2003285245A - 旋回型タレットの工具割出指令方法 - Google Patents
旋回型タレットの工具割出指令方法Info
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Abstract
NC旋盤の加工プログラムで工具を指定する方法に関す
るもので、工具の指定ミスが生ずるおそれが少ない工具
指定方法を提供する。 【解決手段】 ワークに対するタレットの方向の正逆を
設定する方向設定コードを定め、NC装置は、工具指定
コードを読込んだときにこの方向設定コードで設定され
た設定値を参照し、設定値が逆であるときは加工プログ
ラムで指定された工具と180度反対の工具の割出しを
指令する。ワークに対するタレットの方向が正逆いずれ
の方向であるかは、タレットをY軸回りに旋回させたと
きに設定する。タレットの向きの正逆を予め設定するこ
とで、工具設定コードの工具番号は、タレットの向きに
関わらず、使用する工具の工具番号を指定してやればよ
いこととなり、工具の設定ミスを避けることができる。
Description
盤の加工プログラムで加工に使用する工具を指令する方
法に関するもので、特にタレットをY軸回りに旋回する
旋回台を介して刃物台に装着した旋回型タレットを備え
たNC旋盤における上記方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】NCタレット旋盤のタレットは、工具の
割出回転軸を主軸と平行な方向(Z軸方向)に固定して
設けたものと、主軸と直交する方向(X軸方向)に固定
して設けたものとが一般的である。NCタレット旋盤に
おいては、1個のワークを加工する途中で加工プログラ
ムで指定された工具をタレットの割出回転により選択し
て加工を行っている。工具の選択に用いられる加工プロ
グラムのコードは、通常工具を意味する英語の頭文字T
の後に工具番号とオフセット値とを示す数字を並べたも
のである。この場合の工具番号は、実際にはタレットの
工具取付ステーションの番号であり、正十二角形のタレ
ットでは、図4に示すように、各工具取付ステーション
に01〜12の数値が割り付けられている。工具設定コ
ードで例えばT01**(**はオフセット値を示す数
字。以下同じ。)と指定すると、01番の工具取付ステ
ーションに装着された工具がワーク1側を向き、T06
**と指定すると、06番の工具取付ステーションに取
り付けられた工具がワーク1側を向く。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】生産性の向上と省力化
の要請から、ワークを素材から完成品まで1台の機械上
で加工することが要請され、それに伴ってより多機能な
旋盤が提供されている。そのような旋盤のひとつに、タ
レットをY軸(上記Z軸及びX軸と直交する軸)回りに
旋回可能な旋回台を介して刃物台に装着した旋盤があ
る。 【0004】図1ないし3はそのような旋盤の一例を示
した要部の模式図で、3は刃物台、4は旋回台、2はタ
レット、6は旋回台4の旋回中心軸、5はタレット2に
装着された工具、7は主軸台、8は主軸チャック、1は
チャック8に把持されたワークである。 【0005】このような旋盤で、T03**という工具
指定コードで03番の工具5を指定したとすると、図1
の状態では正しく03番の工具5が割出されるが、図3
に示すようにタレットが逆方向に振れた状態では、T0
3**と指定すると、03番の工具5が加工位置と反対
の側に割出されてしまう。そこで工具を指定するとき
は、常にタレットの向きを考慮して、図3に示すよう
に、タレットの方向が図1の方向と逆になったときに
は、反対側の工具番号を指定する必要があった。すなわ
ち、図3のようにタレットが逆向きになった状態では、
03番の工具5を使用するときは、T09**というコ
ードで工具指定をする必要があった。 【0006】しかし、このような工具の指定方法は、誤
りが生じやすく、工具指定コードに誤りがあると、所望
の加工ができないばかりでなく、誤った工具が用いられ
ることによって工具やワークを損傷するという重大事故
が発生する問題があった。 【0007】そこでこの発明は、旋回型タレットを備え
たNC旋盤の加工プログラムにおける工具指定方法にお
いて、工具の指定ミスが生ずるおそれが少ない工具指定
方法を提供することを課題としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決したこの
発明の旋回型タレットの工具割出指令方法は、割出回転
軸をY軸回りに旋回可能に装着した旋回型タレットの工
具割出指令方法であって、ワーク1に対するタレット2
の方向の正逆を設定する方向設定コードを定め、NC装
置は、工具指定コードを読込んだときに、この方向設定
コードで設定された設定値を参照し、設定値が逆である
ときは、加工プログラムで指定された工具と180度反
対の工具の割出しを指令するというものである。 【0009】この発明の方法では、タレットをY軸回り
に旋回させたときに、ワークに対するタレットの方向が
正逆いずれの方向であるかを設定する。タレット2がワ
ーク1に対して逆方向を向いているということが設定さ
れた状態でNC装置が工具指定コードを読み込むと、N
C装置はその工具を180度反対の方向に割出す。ワー
ク1に対してタレット2が逆方向を向いているときは、
工具の割出し方向がちょうど180度逆方向になるた
め、上記のような方法を採用することにより、指定され
た工具がワークの加工位置に向くことになる。すなわ
ち、タレットの向きの正逆を予め設定することで、工具
設定コードの工具番号は、タレットの向きに関わらず、
使用する工具の工具番号をそのまま指定してやればよい
こととなり、工具の設定ミスを避けることができる。 【0010】 【発明の実施の形態】図5は、この発明の方法における
工具の指令手順を示すフローチャートである。NC装置
が加工プログラムのコードを読み込むと、そのコードが
工具指定コードであるときは、タレットの正逆方向の設
定値を参照し、正であれば加工プログラムの工具指定コ
ードをそのまま所定の指令信号に変換して、タレット旋
回モータに指令する。設定値が逆であれば、加工プログ
ラムの工具指定コードの工具番号を180度反対の工具
番号に変換して、これに対応する指令信号をタレット旋
回モータに指令する。 【0011】タレットの方向の設定値は、例えばMコー
ドの空き番号に割当てて設定できるようにする。例えば
M765というコードを正の方向設定コードに、M76
6というコードを逆の方向設定コードにしたとすると、
図1のように、ワーク1に対するタレット2の方向が正
方向となるときにM765を指定し、図2に示すよう
に、逆方向となるときはM766を指定する。このよう
にタレットの旋回指令を与えたときに、その旋回後のワ
ークに対するタレットの向きを指定しておけば、工具を
指定するときは、使用しようとする工具の工具番号をそ
のまま加工プログラムで指定してやればよいこととな
る。 【0012】 【発明の効果】以上説明したこの発明の方法によれば、
Y軸回りに旋回するタレットを備えたNCにおいて、加
工に使用する工具の指定をする際のプログラムの負担が
軽減され、工具の指定間違いによる工具やワークの損傷
事故を避けることができるという効果がある。
れることを示す説明図 【図4】タレットの工具番号を示す説明図 【図5】この発明の方法を示すフローチャート 【符号の説明】 1 ワーク 2 タレット
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 割出し回転軸をY軸回りに旋回可能に装
着した旋回型タレットの工具割出指令方法であって、ワ
ーク(1)に対するタレット(2)の方向の正逆を設定する方
向設定コードを定め、NC装置は、工具指定コードを読
込んだときにこの方向設定コードで設定された設定値を
参照し、設定値が逆であるときは加工プログラムで指定
された工具と180度反対の工具の割出しを指令するこ
とを特徴とする、旋回型タレットの工具割出指令方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002086243A JP4125529B2 (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 旋回型タレットの工具割出指令方法 |
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JP2002086243A JP4125529B2 (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 旋回型タレットの工具割出指令方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003285245A true JP2003285245A (ja) | 2003-10-07 |
JP4125529B2 JP4125529B2 (ja) | 2008-07-30 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008109801A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Gakunan Construction Co Ltd | 引留クランプのジャンパー線接続部の切断装置 |
WO2014168152A1 (ja) * | 2013-04-11 | 2014-10-16 | シチズンホールディングス株式会社 | オフセット番号設定装置 |
-
2002
- 2002-03-26 JP JP2002086243A patent/JP4125529B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US10025292B2 (en) | 2013-04-11 | 2018-07-17 | Citizen Watch Co., Ltd. | Offset number setting device for setting an offset number for a tool attached to a turret surface |
KR101879924B1 (ko) * | 2013-04-11 | 2018-07-18 | 시티즌 도케이 가부시키가이샤 | 오프셋 번호 설정 장치 |
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JP4125529B2 (ja) | 2008-07-30 |
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