JP2003284993A - 回転式塗布装置とその容器及びその容器の開閉方法 - Google Patents
回転式塗布装置とその容器及びその容器の開閉方法Info
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Abstract
内に流入する気流による基板塗布面への異物付着を防い
で、製品の品質向上を図る。 【解決手段】 基板1の上に塗布液体を滴下して回転す
ることにより塗布液体を基板上に拡散させる装置の容器
として、基板を覆う第1の容器10と、第1の容器の外
側から覆う第2の容器20と、液体塗布後、第2の容器
が開き始めた一定時間後に第1の容器が開き始めるよ
う、第1の容器と第2の容器の間のスライドを一定範囲
に規制する係合部30を設ける。
Description
に滴下して回転させ、遠心力により拡散して塗布膜を形
成する回転式塗布装置とその容器及びその容器の開閉方
法に関するものである。
等においては、薄く均一な塗装面を得るために、スピン
ナ又はホエラといわれる回転式塗布装置が用いられる。
その代表的なものは、一般的にスピンコータと言われて
いる。図7及び図8は、このようなスピンコータの例を
中心軸を含む面で切断して示した断面図である。図7
は、インキが塗布される基板1が収容され、その上下を
覆う容器(インナーカップ)110と、その外側を上下
から覆う容器(アウターカップ)120の2つのカップ
が閉じている状態を示す。図8は、基板上へのインク塗
布を終了し、インナーカップ110とアウターカップ1
20を開放した直後の状態を示している。
たい基板1と共に回転するカップである。カップ内に基
板1を出し入れするために、通常は上下2枚の上インナ
ーカップ111と下インナーカップ112により構成さ
れ、上下に別れて開くようになっている。2枚のカップ
の間は、塗布回転時には端部円周上の数ヶ所に設置され
たスペーサ115により、周辺部の開口の高さは、通常
1〜2mm程度で小さく保持されている。また、基板1
の出し入れするときには、上インナーカップ112が上
に逃げることにより開口の高さが大きくなる。
110の外側に設置された回転しないカップである。主
として遠心力によりインナーカップ110より飛び出し
たインキを、さらにその外側に飛び出さないようにする
ためのものである。このアウターカップ120は、イン
ナーカップ110と同様に、上下2枚の上アウターカッ
プ121と下アウターカップカップ122により構成さ
れ、基板1の出し入れの際には、上アウターカップ12
1が上昇して開口する。
動機構に接続されており、塗布動作中は回転動作をして
いる。また、上インナーカップ111は、スペーサ11
5を介して下インナーカップ112から駆動力を伝達さ
れ回転する。このスピン回転の遠心力により、基板1上
に滴下した図示しない塗布インキを基板1の表面に拡散
させている。
ンコータ内に飛散した塗布インキを回収するために、ブ
ロア等を使用してインク微粒子の混じった内部空気を排
出している。この排気により、カップ内部は負圧とな
る。図中の122a、122bは、スピンコータ内の空
気を吸引するための孔である。なお、図では、スピン回
転を与える駆動装置、空気吸引装置、カップ開閉装置な
ど、容器以外のものは省略してある。
は、塗布動作が終了しカップの回転が停止すると、図7
の状態でインナーカップ110が停止する。その後、図
8のように、カップを開放する動作が始まると、カップ
内部が負圧となっているため、外部から空気を吸いこ
む。しかもこのとき、インナーカップ110がアウター
カップ120と同時に開放し始めるため、外部より吸い
こまれた空気は、基板1上面のに流れ込む。図8の矢印
(点線)は、スピン回転終了後のカップ開放時に生じた
気流の様子を示すものである。
おいても、完全に異物浮遊を防止することは困難であ
る。吸い込まれた空気に異物が混じっていれば、インナ
ーカップ110及びアウターカップ120を同時に開け
ると、この気流に乗って異物がインナーカップ110内
の基板1の表面にも接近し、基板1上のインク塗布面に
触れて付着する。そこで、折角平滑に仕上げた塗布面を
汚し、異物付着による突起不良を発生し、製造の歩留ま
りを低下させる、という問題が発生する。
後のカップの開放時に、基板塗布面が汚れるのを極力少
なくして、この工程における基板の性能劣化を防ぎ、製
品の歩留りを向上させるような、回転式塗布装置とその
容器及びその容器の開閉方法を提供することである。
に、請求項1の発明は、液体が塗布されるべき基板
(1)の上下から覆い開閉が可能で、前記基板(1)上
に塗布液体を滴下し前記基板(1)を回転することによ
り前記塗布液体を拡散させて塗布膜を形成させるための
第1の容器(71、72)と、前記第1の容器(71、
72)の上下から覆い開閉が可能な第2の容器(81、
82)と、前記第1の容器(71、72)の開閉を駆動
する第1の駆動部(62)と、前記第2の容器(81、
82)の開閉を駆動する第2の駆動部(61)と、前記
第1の駆動部(62)及び前記第2の駆動部(61)を
それぞれ異なるタイミングで別個に制御することができ
る制御部(60)と、を含む回転式塗布装置である。
基板(1)上に塗布液体を滴下し、前記基板(1)を回
転することにより前記塗布液体を拡散させて塗布膜を形
成する回転式塗布装置の容器であって、前記基板(1)
の上下から覆い開閉が可能な第1の容器(10)と、前
記第1の容器(10)の上下から覆い開閉が可能な第2
の容器(20)と、前記第1の容器(10)と前記第2
の容器(20)をスライド自由に係合させるとともに、
容器開放時に一方(20)が他方(10)を規制して相
対関係位置を変えさせることにより前記第2の容器(2
0)が開き始めてから一定時間後に前記第1の容器(1
0)が開き始めるよう係合する係合部(30)と、を備
えることを特徴とする回転式塗布装置の容器である。
式塗布装置の容器において、前記係合部(30)は、前
記第2の容器(20)の開く動作と前記第1の容器(1
0)の開く動作の時間差を調整することができる係合部
(30)であることを特徴とする回転式塗布装置の容器
である。
に記載の回転式塗布装置の容器(10、20、30)
と、前記容器の開閉を駆動する駆動部(51)と、前記
駆動部(51)を制御する制御部(50)と、を含むこ
とを特徴とする回転式塗布装置である。
基板(1)の上下から覆い開閉が可能な第1の容器(1
0)と、前記第1の容器(10)の上下から覆い開閉が
可能な第2の容器(20)とを備え、前記基板(1)上
に塗布液体を滴下し、前記基板(1)を回転することに
より前記塗布液体を拡散させて塗布膜を形成する回転式
塗布装置の容器を開閉する方法であって、前記塗布液体
を基板(1)上に拡散させた後の容器開放動作時に、前
記第2の容器(20)が開き始めてから一定時間後に前
記第1の容器(10)が開き始めることを特徴とする回
転式塗布装置の容器開閉方法である。
の実施の形態について、さらに詳しくに説明する。本実
施形態では、容器内に基板1を回転自在に支持し、その
上下を覆う第1の容器であるインナーカップ10と、イ
ンナーカップ10の外側の上下を覆う第2の容器である
アウターカップ20のそれぞれの開閉動作に時間差を設
けることにより、カップ開時の気流により巻き込んだ異
物をインナーカップ10内部の基板面に持ちこむことを
防止している。
一実施形態を示す斜視図である。本実施形態の回転式塗
布装置の容器は、上記時間差を設けるために、インナー
カップ10とアウターカップ20の間を係合する係合部
30を備えている。係合部30は、インナーカップ10
の上部を回転自在に支持するとともに、係合する両者
を、上下方向の一定範囲内に限定し相対的にスライドさ
せるものである。
め、インナーカップ10及びそれと共動する係合部30
の一部(軸回りの1/4の部分)を切除してある。ま
た、アウターカップ20及びそれと共動する係合部30
の一部(軸回りの1/2の部分)を切除してある。図2
は、図1の実施形態を中心軸を含む垂直な面で切断した
断面図である。インナーカップ10は、インク等の図示
しない塗布液を塗布しようとする基板1を載せるための
下インナーカップ12と、その上を覆う上インナーカッ
プ11とで構成されている。
回転軸14が固定されている。下回転軸14は、上端部
に鍔14aを有し、鍔14aによって下インナーカップ
12に固定され、インナーカップ10が回転する場合の
下側の軸となる上インナーカップ11の上面中央には、
上回転軸13が固定されている。上回転軸13は、下端
部に鍔13aを有し、中心部に上下に長い孔13bのあ
る略円筒状で、鍔13aによって上インナーカップ11
に固定され、インナーカップ10が回転する場合の上側
の軸となる。
12のさらに下側を覆う下アウターカップ22と、上イ
ンナーカップ11のさらに上側を覆う上アウターカップ
21で構成されている。下アウターカップ22の中心部
には、下回転軸14を貫通させる孔22aが設けられて
いる。孔22bは、インナーカップ10とアウターカッ
プ20で構成されるコータカップ内の空気を吸引するた
めの排気孔である。上アウターカップ21の中心部に
は、上回転軸13に係合する係合部30の一部を貫通さ
せる孔21aが設けられている。
して上下の一定範囲内で相対位置を変えることができる
上下移動棒31と、上下移動棒31の中央部をスライド
自由に支持する鍔付き円筒状の支持部32と、上下移動
棒31の下部と上回転軸13を回転自在に係合するボー
ルベアリング33とで構成されている。ボールベアリン
グ33は、その外周側面が上回転軸の孔13bの内側に
密着し、内周側面は、上下移動棒31の下部に密着する
状態で組み込まれている。
21aに連続するように、上アウターカップ21の外側
に固定されている。したがって、孔21aと支持部32
は、上下移動棒31に対してスライドできるが、上下移
動棒31の上部には、中心部より径の大きい頭部31a
があるので、頭部31aの出っ張りが、その下端で上ア
ウターカップの上昇を規制し、相対的にスライドできる
範囲を限定する。
ップ10とアウターカップ20の開放動作について説明
する。図3及び図4は、カップ開閉動作を説明するため
の説明図である。これらは、いずれも動作中の図1の実
施形態を、図2と同様に中心軸を含む垂直面で切断した
断面図である。図5は、図1〜図4に示す実施形態の容
器を使用した回転式塗布装置の機能系統を示す説明図で
ある。
場合は、上アウターカップ21及び上インナーカップ1
1が開放されている状態で、基板搬送機構52によっ
て、基板1が下インナーカップ12の上の載置され、そ
の上に塗布液滴下機構53によりインクなどの塗布液体
の必要量が滴下される。続いて、カップ回転機構54に
より下インナーカップ12を回転させると、上インナー
カップ11も、スペーサ15を介して駆動力が伝達され
回転する。そして、滴下された塗布液は、遠心力により
基板1の表面に薄く均一に拡散される。
気機構55が作動し、排気口22bからカップ内の空気
を吸引しているので、遠心力により飛散するインキは、
インナーカップ10内から飛び出し、アウターカップ2
0を経て装置外部に排出される。そこで、塗布加工を終
わった時点のカップ内部は、負圧になっている。その後
に、基板1を装置外に取り出すために、カップは開放さ
れる。図2は、その直前の状態であり、図3は、カップ
開放開始後の間もない時点での状態を示している。
ップ21は、カップ開閉機構51によって上昇する方向
に駆動される。カップ開放動作が始まっても、係合部3
0の上下移動棒31と支持部32とがスライドするの
で、暫くの間(図2の状態から図3の状態に移行する
間)は、上アウターカップ21のみが単独に上昇して、
図3に示すように、アウターカップ20が開放される。
このとき、インナーカップ10は閉鎖状態を保っている
ため、外部より吸いこまれた空気は、上インナーカップ
11と上アウターカップ21の間の空間に勢いよく流れ
込むが、こうして生じた気流は、図3に点線の矢印で示
すように、基板1の表面には達しない。
と、その過程(図3の状態から図4の状態に移行する
間)では、上下移動棒31の頭部31aの下端と支持部
32の上端が接触しているので、両者間の上下方向のス
ライドは停止し、上アウターカップ21と上インナーカ
ップ11は共動する。そこで、上インナーカップ11も
上昇を開始し、インナーカップ10は開放される。イン
ナーカップ10が開放されたときは、図4に示すよう
に、図3のような気流はなく、カップ内の空気の乱れは
なくなっている。したがって、外部から流入した浮遊異
物の基板面上への付着はなく、高品位の製品を得ること
ができる。
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。例えば、図1〜図
4に示す容器の係合部30の上下移動棒の頭部31aの
下端部と支持部32の上端部との間に、セットカラー3
4(図2で破線で示してある)等を挿入し、このセット
カラー34に任意の厚さのものを選ぶことによって、イ
ンナーカップ10の開放のタイミング遅れ量を調整する
ことができる。カップ内の負圧は、基板回転中の排気の
流量に応じて変化するが、これに対応して、前記のタイ
ミングを調節すれば、容易に最適な気流の状態を作るこ
とができる。
〜図4に示すものを用いなくとも、2つのエアーシリン
ダ等を使用し、それぞれ別個に作動するアクチュエータ
により、インナーカップ及びアウターカップを、異なる
タイミングで昇降させるようにしてもよい。図6は、そ
のような容器開閉方法による回転式塗布装置の機能系統
を示す説明図である。図6の場合も、基板搬送機構6
2、塗布液滴下機構63、カップ回転機構65、カップ
排気機構66の動作は、図5の場合の基板搬送機構5
2、塗布液滴下機構53、カップ回転機構54、カップ
排気機構55の動作と同等である。
プ71、72の回転が停止し、カップ開放動作に移る
と、まず、アウターカップ開閉機構61が作動して上ア
ウターカップ81が開き、次に、一定時間遅れでインナ
ーカップ開閉機構62が作動して上インナーカップ71
が開く。このように、上アウターカップ21のみが先に
開放され、このとき、上インナーカップ11は、閉鎖状
態を保っているため、図5の場合と同様に、外部より流
入した浮遊異物は基板面上に付着することはなく、高品
位な製品が得られる。なお、制御部60のカップ開閉機
構を駆動のための設定値を変えることによって、アウタ
ーカップ開閉機構61とインナーカップ開閉機構62の
作動タイミングは、最適値になるよう自在に選ぶことが
できる。
れば、塗布液体を基板上に拡散させた後の容器開放動作
時に、第2の容器が開き始めてから一定時間後に、第1
の容器が開き始めるので、容器開放時の第1の容器内の
基板上への異物付着を防ぐことができる、という効果が
ある。したがって、基板の異物付着による突起不良が減
少でき、製造工程上での歩留まりを向上させることがで
きる。
示す斜視図である。
る。
図)である。
図)である。
示す説明図である。
す説明図である。
す断面図である。
示す断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 液体が塗布されるべき基板の上下から覆
い開閉が可能で、前記基板上に塗布液体を滴下し前記基
板を回転することにより前記塗布液体を拡散させて塗布
膜を形成させるための第1の容器と、 前記第1の容器の上下から覆い開閉が可能な第2の容器
と、 前記第1の容器の開閉を駆動する第1の駆動部と、 前記第2の容器の開閉を駆動する第2の駆動部と、 前記第1の駆動部及び前記第2の駆動部をそれぞれ異な
るタイミングで別個に制御することができる制御部と、 を含む回転式塗布装置。 - 【請求項2】 液体が塗布されるべき基板上に塗布液体
を滴下し、前記基板を回転することにより前記塗布液体
を拡散させて塗布膜を形成する回転式塗布装置の容器で
あって、 前記基板の上下から覆い開閉が可能な第1の容器と、 前記第1の容器の上下から覆い開閉が可能な第2の容器
と、 前記第1の容器と前記第2の容器をスライド自由に係合
させるとともに、容器開放時に一方が他方を規制して相
対関係位置を変えさせることにより前記第2の容器が開
き始めてから一定時間後に前記第1の容器が開き始める
よう係合する係合部と、 を備えることを特徴とする回転式塗布装置の容器。 - 【請求項3】 請求項2に記載の回転式塗布装置の容器
において、 前記係合部は、前記第2の容器の開く動作と前記第1の
容器の開く動作の時間差を調整することができる係合部
であることを特徴とする回転式塗布装置の容器。 - 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の回転式塗
布装置の容器と、 前記容器の開閉を駆動する駆動部と、 前記駆動部を制御する制御部と、 を含むことを特徴とする回転式塗布装置。 - 【請求項5】 液体が塗布されるべき基板の上下から覆
い開閉が可能な第1の容器と、前記第1の容器の上下か
ら覆い開閉が可能な第2の容器とを備え、 前記基板上に塗布液体を滴下し、前記基板を回転するこ
とにより前記塗布液体を拡散させて塗布膜を形成する回
転式塗布装置の容器を開閉する方法であって、 前記塗布液体を基板上に拡散させた後の容器開放動作時
に、前記第2の容器が開き始めてから一定時間後に前記
第1の容器が開き始めることを特徴とする回転式塗布装
置の容器の開閉方法。
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JP2002093471A JP4004319B2 (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 回転式塗布装置 |
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- 2002-03-29 JP JP2002093471A patent/JP4004319B2/ja not_active Expired - Fee Related
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