JP2003283105A - 導体層形成方法 - Google Patents
導体層形成方法Info
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- JP2003283105A JP2003283105A JP2002083137A JP2002083137A JP2003283105A JP 2003283105 A JP2003283105 A JP 2003283105A JP 2002083137 A JP2002083137 A JP 2002083137A JP 2002083137 A JP2002083137 A JP 2002083137A JP 2003283105 A JP2003283105 A JP 2003283105A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 微細な導体層を高精度で形成でき、しかも、
設備費用及びランニングコストを低く抑えることができ
る導体層形成方法を提供する。 【解決手段】 凹版1の溝1a内に充填された導電ペー
スト2の溝内面に対する密着度を光硬化によって低下さ
せてから充填ペースト2を導体層形成対象物4に転写す
ることにより、転写時の充填ペースト2の抜けを良好に
して充填ペースト2を導体層形成対象物4上に綺麗に転
写し、また、導電ペースト2の溝内面と接する部分2a
を光硬化させることにより、溝1a内に充填された導電
ペースト2を溝1aの断面形状に整合したかたちで導体
層形成対象物4に転写してこれを所望形状の導体層5と
することができる。
設備費用及びランニングコストを低く抑えることができ
る導体層形成方法を提供する。 【解決手段】 凹版1の溝1a内に充填された導電ペー
スト2の溝内面に対する密着度を光硬化によって低下さ
せてから充填ペースト2を導体層形成対象物4に転写す
ることにより、転写時の充填ペースト2の抜けを良好に
して充填ペースト2を導体層形成対象物4上に綺麗に転
写し、また、導電ペースト2の溝内面と接する部分2a
を光硬化させることにより、溝1a内に充填された導電
ペースト2を溝1aの断面形状に整合したかたちで導体
層形成対象物4に転写してこれを所望形状の導体層5と
することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板やセラミック
グリーンシート等の対象物上に所望形状の導体層を形成
する方法に関する。
グリーンシート等の対象物上に所望形状の導体層を形成
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やパソコン等の電子機器
の小型化及び高機能化に伴い、電子部品に対しては微小
化が要求され、電子部品が実装される基板に対しては高
密度実装化が要求されている。電子部品に対する微小化
の要求を満足するには部品回路を構成する内部導体の微
細化が必至であり、また、基板に対する高密度実装化の
要求を満足するには導体パターンの微細化が必至であ
る。
の小型化及び高機能化に伴い、電子部品に対しては微小
化が要求され、電子部品が実装される基板に対しては高
密度実装化が要求されている。電子部品に対する微小化
の要求を満足するには部品回路を構成する内部導体の微
細化が必至であり、また、基板に対する高密度実装化の
要求を満足するには導体パターンの微細化が必至であ
る。
【0003】前記の内部導体及び導体パターンの形成に
は主として厚膜形成法と薄膜形成法が利用されており、
前者の厚膜形成法にはスクリーンを介して導電ペースト
を所定形状で印刷する方法が一般に採用され、後者の薄
膜形成法には蒸着法や陰極スパッタリング法等で成膜し
た後にフォトリソグラフィ技術等によって所定形状にパ
ターンニングする方法が一般に採用されている。
は主として厚膜形成法と薄膜形成法が利用されており、
前者の厚膜形成法にはスクリーンを介して導電ペースト
を所定形状で印刷する方法が一般に採用され、後者の薄
膜形成法には蒸着法や陰極スパッタリング法等で成膜し
た後にフォトリソグラフィ技術等によって所定形状にパ
ターンニングする方法が一般に採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の厚膜形
成法では設備費用及びランニングコストを低く抑えられ
る反面、内部導体や導体パターンを含む導体層を50μ
m以下の幅及び隣接間隔で形成することが難しい。ま
た、従来の薄膜形成法では導体層を20μm以下の幅及
び隣接間隔で形成することが可能であるが、設備費用及
びランニングコストが厚膜形成法を実施する場合に比べ
て格段高くなる。
成法では設備費用及びランニングコストを低く抑えられ
る反面、内部導体や導体パターンを含む導体層を50μ
m以下の幅及び隣接間隔で形成することが難しい。ま
た、従来の薄膜形成法では導体層を20μm以下の幅及
び隣接間隔で形成することが可能であるが、設備費用及
びランニングコストが厚膜形成法を実施する場合に比べ
て格段高くなる。
【0005】本発明は前記事情に鑑みて創作されたもの
で、その目的とするところは、微細な導体層を高精度で
形成でき、しかも、設備費用及びランニングコストを低
く抑えることができる導体層形成方法を提供することに
ある。
で、その目的とするところは、微細な導体層を高精度で
形成でき、しかも、設備費用及びランニングコストを低
く抑えることができる導体層形成方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の導体層形成方法は、透光性凹版の溝内に光
変質によって溝内面に対する密着度低下を可能とした導
電ペーストを充填する工程と、透光性凹版の溝内に充填
された導電ペーストを導体層形成対象物に転写する工程
と、透光性凹版の溝内に導電ペーストを充填した後或い
は充填された導電ペーストを転写するときに透光性凹版
の溝形成面とは反対の面に向かって光を照射して透光性
凹版を透過した光によって溝内に充填された導電ペース
トの溝内面と接する部分に光変質を生じさせて溝内面に
対する密着度を低下させる工程とを備える、ことをその
特徴とする。
め、本発明の導体層形成方法は、透光性凹版の溝内に光
変質によって溝内面に対する密着度低下を可能とした導
電ペーストを充填する工程と、透光性凹版の溝内に充填
された導電ペーストを導体層形成対象物に転写する工程
と、透光性凹版の溝内に導電ペーストを充填した後或い
は充填された導電ペーストを転写するときに透光性凹版
の溝形成面とは反対の面に向かって光を照射して透光性
凹版を透過した光によって溝内に充填された導電ペース
トの溝内面と接する部分に光変質を生じさせて溝内面に
対する密着度を低下させる工程とを備える、ことをその
特徴とする。
【0007】この導体層形成方法によれば、透光性凹版
の溝内に充填された導電ペーストの溝内面に対する密着
度を光変質によって低下させてから溝内に充填された導
電ペーストを導体層形成対象物に転写することにより、
転写時の導電ペーストの抜けを良好にして導電ペースト
を導体層形成対象物上に綺麗に転写してこれを所望形状
の導体層とすることができる。
の溝内に充填された導電ペーストの溝内面に対する密着
度を光変質によって低下させてから溝内に充填された導
電ペーストを導体層形成対象物に転写することにより、
転写時の導電ペーストの抜けを良好にして導電ペースト
を導体層形成対象物上に綺麗に転写してこれを所望形状
の導体層とすることができる。
【0008】また、本発明の導体層形成方法は、透光性
凹版の溝内面に光変質によって溝内面に対する密着度低
下を可能とした感光膜を形成する工程と、感光膜形成後
に透光性凹版の溝内に導電ペーストを充填する工程と、
透光性凹版の溝内に充填された導電ペーストを感光膜と
一緒に導体層形成対象物に転写する工程と、透光性凹版
の溝内に導電ペーストを充填した後或いは充填された導
電ペーストを転写するときに透光性凹版の溝形成面とは
反対の面に向かって光を照射して透光性凹版を透過した
光によって感光膜に光変質を生じさせて溝内面に対する
密着度を低下させる工程とを備える、ことをその特徴と
する。
凹版の溝内面に光変質によって溝内面に対する密着度低
下を可能とした感光膜を形成する工程と、感光膜形成後
に透光性凹版の溝内に導電ペーストを充填する工程と、
透光性凹版の溝内に充填された導電ペーストを感光膜と
一緒に導体層形成対象物に転写する工程と、透光性凹版
の溝内に導電ペーストを充填した後或いは充填された導
電ペーストを転写するときに透光性凹版の溝形成面とは
反対の面に向かって光を照射して透光性凹版を透過した
光によって感光膜に光変質を生じさせて溝内面に対する
密着度を低下させる工程とを備える、ことをその特徴と
する。
【0009】この導体層形成方法によれば、透光性凹版
の溝内面に形成された感光膜の溝内面に対する密着度を
光変質によって低下させてから溝内に充填された導電ペ
ーストを導体層形成対象物に転写することにより、転写
時の導電ペーストの抜けを良好にして導電ペーストを導
体層形成対象物上に綺麗に転写してこれを所望形状の導
体層とすることができる。
の溝内面に形成された感光膜の溝内面に対する密着度を
光変質によって低下させてから溝内に充填された導電ペ
ーストを導体層形成対象物に転写することにより、転写
時の導電ペーストの抜けを良好にして導電ペーストを導
体層形成対象物上に綺麗に転写してこれを所望形状の導
体層とすることができる。
【0010】さらに、本発明の導体層形成方法は、透光
性凹版の溝内に光硬化によって溝内面に対する密着度低
下を可能とした非導電性感光ペーストを充填する工程
と、透光性凹版の溝内に充填された感光ペーストを導体
層形成対象物に転写する工程と、透光性凹版の溝内に感
光ペーストを充填した後或いは充填された感光ペースト
を転写するときに透光性凹版の溝形成面とは反対の面に
向かって光を照射して透光性凹版を透過した光によって
溝内に充填された感光ペーストの溝内面と接する部分に
光硬化を生じさせて溝内面に対する密着度を低下させる
工程と、感光ペースト転写後に転写された感光ペースト
に光を照射し全体を硬化させて感光層を形成する工程
と、感光層形成後に導体層形成対象物の少なくとも感光
層間に金属膜を形成する工程と、金属形成後に導体層形
成対象物から感光層を除去する工程とを備える、ことを
その特徴とする。
性凹版の溝内に光硬化によって溝内面に対する密着度低
下を可能とした非導電性感光ペーストを充填する工程
と、透光性凹版の溝内に充填された感光ペーストを導体
層形成対象物に転写する工程と、透光性凹版の溝内に感
光ペーストを充填した後或いは充填された感光ペースト
を転写するときに透光性凹版の溝形成面とは反対の面に
向かって光を照射して透光性凹版を透過した光によって
溝内に充填された感光ペーストの溝内面と接する部分に
光硬化を生じさせて溝内面に対する密着度を低下させる
工程と、感光ペースト転写後に転写された感光ペースト
に光を照射し全体を硬化させて感光層を形成する工程
と、感光層形成後に導体層形成対象物の少なくとも感光
層間に金属膜を形成する工程と、金属形成後に導体層形
成対象物から感光層を除去する工程とを備える、ことを
その特徴とする。
【0011】この導体層形成方法によれば、透光性凹版
の溝内に充填された感光ペーストの溝内面に対する密着
度を光硬化によって低下させてから溝内に充填された感
光ペーストを導体層形成対象物に転写することにより、
転写時の感光ペーストの抜けを良好にして感光ペースト
を導体層形成対象物上に綺麗に転写することができ、こ
のようにして形成された綺麗で且つ形状良好の感光層を
利用して、金属膜の必要部分を導体層形成対象物上に残
してこれを所望形状の導体層とすることができる。
の溝内に充填された感光ペーストの溝内面に対する密着
度を光硬化によって低下させてから溝内に充填された感
光ペーストを導体層形成対象物に転写することにより、
転写時の感光ペーストの抜けを良好にして感光ペースト
を導体層形成対象物上に綺麗に転写することができ、こ
のようにして形成された綺麗で且つ形状良好の感光層を
利用して、金属膜の必要部分を導体層形成対象物上に残
してこれを所望形状の導体層とすることができる。
【0012】本発明の前記目的とそれ以外の目的と、構
成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって
明らかとなる。
成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって
明らかとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1(A)〜図
1(F)は本発明を適用した導体層形成方法の第1実施
形態を示す。
1(F)は本発明を適用した導体層形成方法の第1実施
形態を示す。
【0014】図1(A)は導体層形成に用いられる凹版
1を示すもので、底面幅よりも開口幅が大きな断面台形
状の印刷用溝1aをその一面に有している。この凹版1
は透光性材料、例えば石英ガラス,ホウケイ酸ガラス,
アルミノシリケートガラス,ソーダ石灰ガラス,無アル
カリガラス等のガラス材や、ポリカーボネイト樹脂,ア
クリル樹脂,フッ素樹脂等の透明樹脂材から成り、好ま
しくは透明である。
1を示すもので、底面幅よりも開口幅が大きな断面台形
状の印刷用溝1aをその一面に有している。この凹版1
は透光性材料、例えば石英ガラス,ホウケイ酸ガラス,
アルミノシリケートガラス,ソーダ石灰ガラス,無アル
カリガラス等のガラス材や、ポリカーボネイト樹脂,ア
クリル樹脂,フッ素樹脂等の透明樹脂材から成り、好ま
しくは透明である。
【0015】この凹版1は、平板状または円筒状の凹版
基材の一面に、凹版基材の材質に適した加工方法、例え
ばレーザ加工法やドライエッチング法やウェットエッチ
ング法等によって溝1aを形成することにより作成され
ている。凹版基材の材質及び溝形成方法にもよるが、溝
1aの幅及び隣接間隔として20μm以下の数値を得る
ことは十分に可能である。また、図1(A)には溝1a
として断面台形状のものを示してあるが、溝1aの断面
形状は半円形や矩形やU字形やV字形等であっても構わ
ない。さらに、溝1aの深さは後述する導体層5の厚み
に対応するものであり、得ようとする導体層5の厚みに
応じて任意に変更できる。
基材の一面に、凹版基材の材質に適した加工方法、例え
ばレーザ加工法やドライエッチング法やウェットエッチ
ング法等によって溝1aを形成することにより作成され
ている。凹版基材の材質及び溝形成方法にもよるが、溝
1aの幅及び隣接間隔として20μm以下の数値を得る
ことは十分に可能である。また、図1(A)には溝1a
として断面台形状のものを示してあるが、溝1aの断面
形状は半円形や矩形やU字形やV字形等であっても構わ
ない。さらに、溝1aの深さは後述する導体層5の厚み
に対応するものであり、得ようとする導体層5の厚みに
応じて任意に変更できる。
【0016】前記の凹版1を用いて導体層を形成すると
きには、まず、溝1aが上に向むように凹版1を載置
し、溝1a内に導電ペースト2を充填する(図1(B)
参照)。溝1a内への導電ペースト2の充填には、凹版
1上に導電ペースト2を載せてから凹版1の溝形成面に
沿ってスキージを動かして導電ペースト2を溝1a内に
押し込む方法や、スキージを固定し凹版1を動かして導
電ペースト2を溝1a内に押し込む方法等が採用でき
る。
きには、まず、溝1aが上に向むように凹版1を載置
し、溝1a内に導電ペースト2を充填する(図1(B)
参照)。溝1a内への導電ペースト2の充填には、凹版
1上に導電ペースト2を載せてから凹版1の溝形成面に
沿ってスキージを動かして導電ペースト2を溝1a内に
押し込む方法や、スキージを固定し凹版1を動かして導
電ペースト2を溝1a内に押し込む方法等が採用でき
る。
【0017】前記の導電ペースト2は、既存の熱硬化型
導電ペーストにその熱硬化特性に大きな影響を与えない
範囲内で光硬化性材料を加えたもので、熱硬化型導電ペ
ーストに対する光硬化性材料の重量比は例えば0.1〜
3.0である。
導電ペーストにその熱硬化特性に大きな影響を与えない
範囲内で光硬化性材料を加えたもので、熱硬化型導電ペ
ーストに対する光硬化性材料の重量比は例えば0.1〜
3.0である。
【0018】前記の熱硬化型導電ペーストは、銀,金,
白金,パラジウム,ニッケル,銅,アルミニウム等から
選ばれる少なくとも1種の金属粉末と、アクリル樹脂や
フェノール樹脂やアルキッド樹脂やロジンエステルや各
種セルロース等から選ばれる少なくとも1種の有機バイ
ンダーと、アルコール系や炭化水素系やエーテル系やエ
ステル系等から選ばれる少なくとも1種の有機溶剤とを
必須として含み、必要に応じて各種添加剤を含有する。
白金,パラジウム,ニッケル,銅,アルミニウム等から
選ばれる少なくとも1種の金属粉末と、アクリル樹脂や
フェノール樹脂やアルキッド樹脂やロジンエステルや各
種セルロース等から選ばれる少なくとも1種の有機バイ
ンダーと、アルコール系や炭化水素系やエーテル系やエ
ステル系等から選ばれる少なくとも1種の有機溶剤とを
必須として含み、必要に応じて各種添加剤を含有する。
【0019】前記の光硬化性材料は、光照射により活性
種を発生させる光硬化開始剤と、その活性種と反応する
官能基を有する光反応性樹脂とを、所定の重量比、例え
ば1/100〜10/100で配合したものである。光
硬化開始剤には公知のものが種々使用できるが、カチオ
ン活性種を発生するものとしては芳香族スルホニウム塩
化合物や芳香族ホスホニウム塩化合物や芳香族ヨードニ
ウム塩化合物やジアゾニウム塩化合物や鉄アレーン錯体
化合物等やこれらの組み合わせが挙げられ、一方、フリ
ーラジカル活性種を発生するものとしてはベンゾフェノ
ン誘導体やチオキサントン誘導体やアントラキノン誘導
体やトリクロロメチルトリアジン誘導体やアシルホスフ
ィンオキサイド誘導体やα−ヒドロキシケトン誘導体等
やこれらの組み合わせが挙げられる。
種を発生させる光硬化開始剤と、その活性種と反応する
官能基を有する光反応性樹脂とを、所定の重量比、例え
ば1/100〜10/100で配合したものである。光
硬化開始剤には公知のものが種々使用できるが、カチオ
ン活性種を発生するものとしては芳香族スルホニウム塩
化合物や芳香族ホスホニウム塩化合物や芳香族ヨードニ
ウム塩化合物やジアゾニウム塩化合物や鉄アレーン錯体
化合物等やこれらの組み合わせが挙げられ、一方、フリ
ーラジカル活性種を発生するものとしてはベンゾフェノ
ン誘導体やチオキサントン誘導体やアントラキノン誘導
体やトリクロロメチルトリアジン誘導体やアシルホスフ
ィンオキサイド誘導体やα−ヒドロキシケトン誘導体等
やこれらの組み合わせが挙げられる。
【0020】次に、導電ペースト2が充填された溝1a
が上を向いた状態のまま、凹版1の溝1aとは反対側の
面に向かって光3を照射する(図1(C)参照)。光源
としては導電ペースト2に含まれる光反応性樹脂に反応
を生じさせるのに適した波長光を発するものであれば特
段の制限はなく、例えばHe−Neレーザー,Arイオ
ンレーザー,CO2 レーザー,エキシマレーザー等の気
体レーザーや、YAGレーザー等の固体レーザーや、半
導体レーザーや、キセノンランプ,メタルハロイドラン
プ,水銀ランプ,白熱ランプ等のランプが適宜使用でき
る。
が上を向いた状態のまま、凹版1の溝1aとは反対側の
面に向かって光3を照射する(図1(C)参照)。光源
としては導電ペースト2に含まれる光反応性樹脂に反応
を生じさせるのに適した波長光を発するものであれば特
段の制限はなく、例えばHe−Neレーザー,Arイオ
ンレーザー,CO2 レーザー,エキシマレーザー等の気
体レーザーや、YAGレーザー等の固体レーザーや、半
導体レーザーや、キセノンランプ,メタルハロイドラン
プ,水銀ランプ,白熱ランプ等のランプが適宜使用でき
る。
【0021】溝1a内に充填された導電ペースト2(以
下充填ペースト2と言う)には金属粉末がほぼ均一に分
散しているものの、照射光3の強度が大きいと照射光3
が充填ペースト2の内部にまで侵入して充填ペースト2
全体が硬化してしまうので、ここでは充填ペースト2の
主に溝1aの内面(底面及び側面)に接する部分2a
(図2参照)に含まれる光反応性樹脂のみが反応して同
部分2aが光硬化する程度の低強度のものを照射光3と
して使用する。
下充填ペースト2と言う)には金属粉末がほぼ均一に分
散しているものの、照射光3の強度が大きいと照射光3
が充填ペースト2の内部にまで侵入して充填ペースト2
全体が硬化してしまうので、ここでは充填ペースト2の
主に溝1aの内面(底面及び側面)に接する部分2a
(図2参照)に含まれる光反応性樹脂のみが反応して同
部分2aが光硬化する程度の低強度のものを照射光3と
して使用する。
【0022】前記の照射光3は凹版1を透過して充填ペ
ースト2に達するが、その強度が低いため同光3は充填
ペースト2の内部には侵入せず、図2に示すように充填
ペースト2の主に溝1aの内面(底面及び側面)に接す
る部分2aに含まれる光反応性樹脂のみが反応して同部
分2aが光硬化する。図2に示すように硬化部分2aの
厚みは、光強度の減衰等による関係から、溝1aの底面
と接する部位が最も厚く、溝1aの側面と接する部位の
厚みは底面から離れるに従って薄くなる。
ースト2に達するが、その強度が低いため同光3は充填
ペースト2の内部には侵入せず、図2に示すように充填
ペースト2の主に溝1aの内面(底面及び側面)に接す
る部分2aに含まれる光反応性樹脂のみが反応して同部
分2aが光硬化する。図2に示すように硬化部分2aの
厚みは、光強度の減衰等による関係から、溝1aの底面
と接する部位が最も厚く、溝1aの側面と接する部位の
厚みは底面から離れるに従って薄くなる。
【0023】この硬化により充填ペースト2が溝1aの
断面形状に整合したかたちに整形されると共に、硬化及
び硬化に伴う収縮作用によって充填ペースト2の溝1a
内面に対する密着度が低下し、場合によっては充填ペー
スト2が溝1a内面から完全に剥離した状態となり、或
いは剥離した充填ペースト2が図3に示すように溝1a
の開口面から僅かに出た状態となる。
断面形状に整合したかたちに整形されると共に、硬化及
び硬化に伴う収縮作用によって充填ペースト2の溝1a
内面に対する密着度が低下し、場合によっては充填ペー
スト2が溝1a内面から完全に剥離した状態となり、或
いは剥離した充填ペースト2が図3に示すように溝1a
の開口面から僅かに出た状態となる。
【0024】次に、凹版1を反転させてその溝形成面を
導体層形成対象物4、例えばセラミクス,樹脂,ガラス
等から成る基板やセラミックグリーンシート等に近付け
て、溝1a内の充填ペースト2の露出面を導体層形成対
象物4に接触させる(図1(D)参照)。そして、凹版
1を導体層形成対象物4から引き離して、溝1a内の充
填ペースト2を導体層形成対象物4に転写する(図1
(E)参照)。
導体層形成対象物4、例えばセラミクス,樹脂,ガラス
等から成る基板やセラミックグリーンシート等に近付け
て、溝1a内の充填ペースト2の露出面を導体層形成対
象物4に接触させる(図1(D)参照)。そして、凹版
1を導体層形成対象物4から引き離して、溝1a内の充
填ペースト2を導体層形成対象物4に転写する(図1
(E)参照)。
【0025】密着度低下処理後の充填ペースト2の溝1
aから露出する面は硬化していないため、凹版1を反転
させて導体層形成対象物4の上に置くと未硬化面は充填
ペースト2の重量により導体層形成対象物4に密着する
し、密着度低下処理後の充填ペースト2が図3に示すよ
うに溝1aの開口面から僅かに出た状態となっている場
合には前記の密着をより的確に行える。何れの場合も前
記の密着度低下処理によって充填ペースト2の溝1aの
内面に対する密着度は低下していてその保持力は導体層
形成対象物4に対する密着力よりも小さいため、凹版1
を導体層形成対象物4から引き離すときに転写後の充填
ペースト2が引き戻されることはない。
aから露出する面は硬化していないため、凹版1を反転
させて導体層形成対象物4の上に置くと未硬化面は充填
ペースト2の重量により導体層形成対象物4に密着する
し、密着度低下処理後の充填ペースト2が図3に示すよ
うに溝1aの開口面から僅かに出た状態となっている場
合には前記の密着をより的確に行える。何れの場合も前
記の密着度低下処理によって充填ペースト2の溝1aの
内面に対する密着度は低下していてその保持力は導体層
形成対象物4に対する密着力よりも小さいため、凹版1
を導体層形成対象物4から引き離すときに転写後の充填
ペースト2が引き戻されることはない。
【0026】次に、転写後の導電ペースト2(以下転写
ペースト2と言う)に転写ペースト2に含まれる有機バ
インダーに硬化作用が生じる程度の熱を加える(図1
(F)参照)。これにより、転写ペースト2に含まれる
溶剤が揮発すると共に有機バインダーに硬化作用が生じ
て転写ペースト2全体が硬化し、導体層形成対象物4上
に所望形状の導体層5が形成される。
ペースト2と言う)に転写ペースト2に含まれる有機バ
インダーに硬化作用が生じる程度の熱を加える(図1
(F)参照)。これにより、転写ペースト2に含まれる
溶剤が揮発すると共に有機バインダーに硬化作用が生じ
て転写ペースト2全体が硬化し、導体層形成対象物4上
に所望形状の導体層5が形成される。
【0027】ちなみに、図1(F)のステップにおける
転写ペースト2の硬化は、熱を加える代わりに、転写ペ
ースト2の内部にまで侵入可能な高強度の光を転写ペー
スト2に照射することでも行うことが可能で、勿論、熱
と光を併用して転写ペースト2の硬化を行うようにして
もよい。また、導体層形成対象物4として例えば500
℃以上の温度でも熱劣化を生じない耐熱性に富むもの
や、焼成が必要なセラミクスグリーンシートを使用する
場合には、ペースト転写後の導体層形成対象物4を焼成
炉に投入して転写ペースト5に含まれる有機物、例えば
有機バインダーや光硬化性材料等を溶剤とともに除去し
て高導電率の導体層5を得ることもできる。
転写ペースト2の硬化は、熱を加える代わりに、転写ペ
ースト2の内部にまで侵入可能な高強度の光を転写ペー
スト2に照射することでも行うことが可能で、勿論、熱
と光を併用して転写ペースト2の硬化を行うようにして
もよい。また、導体層形成対象物4として例えば500
℃以上の温度でも熱劣化を生じない耐熱性に富むもの
や、焼成が必要なセラミクスグリーンシートを使用する
場合には、ペースト転写後の導体層形成対象物4を焼成
炉に投入して転写ペースト5に含まれる有機物、例えば
有機バインダーや光硬化性材料等を溶剤とともに除去し
て高導電率の導体層5を得ることもできる。
【0028】この導体層形成方法によれば、凹版1の溝
1a内に充填された導電ペースト2の溝内面に対する密
着度を光硬化によって低下させてから充填ペースト2を
導体層形成対象物4に転写することにより、転写時の充
填ペースト2の抜けを良好にして充填ペースト2を導体
層形成対象物4上に綺麗に転写し、また、導電ペースト
2の溝内面と接する部分2aを光硬化させることによ
り、溝1a内に充填された導電ペースト2を溝1aの断
面形状に整合したかたちで導体層形成対象物4に転写し
て、これを所望形状の導体層5とすることができる。
1a内に充填された導電ペースト2の溝内面に対する密
着度を光硬化によって低下させてから充填ペースト2を
導体層形成対象物4に転写することにより、転写時の充
填ペースト2の抜けを良好にして充填ペースト2を導体
層形成対象物4上に綺麗に転写し、また、導電ペースト
2の溝内面と接する部分2aを光硬化させることによ
り、溝1a内に充填された導電ペースト2を溝1aの断
面形状に整合したかたちで導体層形成対象物4に転写し
て、これを所望形状の導体層5とすることができる。
【0029】つまり、20μm以下の幅及び隣接間隔で
形成された溝1aを有する凹版1を利用して、微細な導
体層5を導体層形成対象物4上に高精度で形成すること
ができる。また、凹版印刷を導体層形成の基本手法とし
ているので、設備費用及びランニングコストを低く抑え
ることができる。
形成された溝1aを有する凹版1を利用して、微細な導
体層5を導体層形成対象物4上に高精度で形成すること
ができる。また、凹版印刷を導体層形成の基本手法とし
ているので、設備費用及びランニングコストを低く抑え
ることができる。
【0030】[第2実施形態]図4(A)〜図4(E)
は本発明を適用した導体層形成方法の第2実施形態を示
す。
は本発明を適用した導体層形成方法の第2実施形態を示
す。
【0031】本第2実施形態の導体層形成方法が第1実
施形態の導体層形成方法と異なるところは、凹版1の溝
1aに導電ペースト2を充填した後(図4(A)及び図
4(B)参照)、凹版1を反転させて溝1a内の充填ペ
ースト2の露出面を導体層形成対象物4に接触させてか
ら、凹版1の溝1aとは反対側の面に向かって光3を照
射して密着度低下処理を行い(図4(C)参照)、この
後に凹版1を導体層形成対象物4から引き離して溝1a
内の充填ペースト2を導体層形成対象物4に転写した
(図4(D)参照)点にある。
施形態の導体層形成方法と異なるところは、凹版1の溝
1aに導電ペースト2を充填した後(図4(A)及び図
4(B)参照)、凹版1を反転させて溝1a内の充填ペ
ースト2の露出面を導体層形成対象物4に接触させてか
ら、凹版1の溝1aとは反対側の面に向かって光3を照
射して密着度低下処理を行い(図4(C)参照)、この
後に凹版1を導体層形成対象物4から引き離して溝1a
内の充填ペースト2を導体層形成対象物4に転写した
(図4(D)参照)点にある。
【0032】この導体層形成方法によれば、凹版1の溝
1aに導電ペースト2を充填した後に凹版1を反転させ
て溝1a内の充填ペースト2の露出面を導体層形成対象
物4に接触させているので、充填ペースト2の溝1aか
ら露出する面に乾燥等が生じて同面の密着力(転写力)
が低下することを防止できる。また、充填ペースト2の
溝1aから露出する面を導体層形成対象物4に密着させ
てから充填ペースト2に対して密着度低下処理を行って
いるので、密着度低下処理時の硬化及び硬化に伴う収縮
作用によって充填ペースト2に対して溝1a内に潜り込
む力が作用するような場合でも導体層形成対象物4に対
する密着を的確に行うことができる。他の作用効果は第
1実施形態の導体層形成方法による作用効果と同じであ
る。
1aに導電ペースト2を充填した後に凹版1を反転させ
て溝1a内の充填ペースト2の露出面を導体層形成対象
物4に接触させているので、充填ペースト2の溝1aか
ら露出する面に乾燥等が生じて同面の密着力(転写力)
が低下することを防止できる。また、充填ペースト2の
溝1aから露出する面を導体層形成対象物4に密着させ
てから充填ペースト2に対して密着度低下処理を行って
いるので、密着度低下処理時の硬化及び硬化に伴う収縮
作用によって充填ペースト2に対して溝1a内に潜り込
む力が作用するような場合でも導体層形成対象物4に対
する密着を的確に行うことができる。他の作用効果は第
1実施形態の導体層形成方法による作用効果と同じであ
る。
【0033】[第3実施形態]図5(A)〜図5(E)
は本発明を適用した導体層形成方法の第3実施形態を示
す。
は本発明を適用した導体層形成方法の第3実施形態を示
す。
【0034】本第3実施形態の導体層形成方法が第2実
施形態の導体層形成方法と異なるところは、導電ペース
ト6として既存の光硬化型導電ペーストを使用した点
と、密着度低下処理時には照射光3として低強度のもの
を使用して充填ペースト6の主に溝1aの内面(底面及
び側面)に接する部分のみを硬化させるようにし(図5
(C)参照)、充填ペースト6を導体層形成対象物4に
転写した後は前記照射光3と同じ波長で、且つ、転写ペ
ースト2の内部にまで侵入可能な高強度の光3’を転写
ペースト2に照射して全体を硬化させて、導体層形成対
象物4上に所望の導体層7を形成した(図5(E)参
照)点にある。
施形態の導体層形成方法と異なるところは、導電ペース
ト6として既存の光硬化型導電ペーストを使用した点
と、密着度低下処理時には照射光3として低強度のもの
を使用して充填ペースト6の主に溝1aの内面(底面及
び側面)に接する部分のみを硬化させるようにし(図5
(C)参照)、充填ペースト6を導体層形成対象物4に
転写した後は前記照射光3と同じ波長で、且つ、転写ペ
ースト2の内部にまで侵入可能な高強度の光3’を転写
ペースト2に照射して全体を硬化させて、導体層形成対
象物4上に所望の導体層7を形成した(図5(E)参
照)点にある。
【0035】ここで使用する導電ペースト6には、先に
述べた光硬化性を有する熱硬化型導電ペーストから有機
バインダーを除去して光硬化性材料の含有率を高めたも
の、或いは、光硬化性材料に比べて有機バインダーの含
有率を下げたもの等が使用される。
述べた光硬化性を有する熱硬化型導電ペーストから有機
バインダーを除去して光硬化性材料の含有率を高めたも
の、或いは、光硬化性材料に比べて有機バインダーの含
有率を下げたもの等が使用される。
【0036】この導体層形成方法によれば、導電ペース
ト6として既存の光硬化型導電ペーストを使用できる利
点がある。他の作用効果は第1実施形態の導体層形成方
法による作用効果と第2実施形態の導体層形成方法によ
る作用効果と同じである。
ト6として既存の光硬化型導電ペーストを使用できる利
点がある。他の作用効果は第1実施形態の導体層形成方
法による作用効果と第2実施形態の導体層形成方法によ
る作用効果と同じである。
【0037】尚、前述の第1実施形態の導体層形成方法
と第2実施形態の導体層形成方法では光硬化性材料を含
む熱硬化型導電ペーストを導電ペースト2として用い、
また、第3実施形態の導体層形成方法では光硬化型導電
ペーストを導電ペースト6としてを用いたが、光による
変質によって溝1a内面に対する密着度の低下を可能と
したものであれば前記の導電ペースト2及び6以外の導
電ペーストを使用しても前記同様の密着度低下処理を行
うことができる。
と第2実施形態の導体層形成方法では光硬化性材料を含
む熱硬化型導電ペーストを導電ペースト2として用い、
また、第3実施形態の導体層形成方法では光硬化型導電
ペーストを導電ペースト6としてを用いたが、光による
変質によって溝1a内面に対する密着度の低下を可能と
したものであれば前記の導電ペースト2及び6以外の導
電ペーストを使用しても前記同様の密着度低下処理を行
うことができる。
【0038】図6は光触媒によって密着度低下処理を行
う一例を示すもので、ここでは、導電ペーストとして既
存の熱硬化型導電ペーストまたは既存の光硬化型導電ペ
ーストに、光照射により濡れ性変化を生じ得る感光性材
料を加えたものを導電ペースト8として使用する。ちな
みに、光照射により濡れ性変化を生じ得る感光性材料と
してはTiO2 等が挙げられ、その配合割合は0.5〜
5wt%程度である。この導電ペースト8の場合には、
溝1aに充填された導電ペースト8に凹版1を介して光
3を照射することにより、充填ペースト8の溝1aと内
面(底面及び側面)と接する部分8aに濡れ性変化が生
じて、充填ペーストと溝1aの内面との密着度が低下す
る。この密着度低下によって溝1aにおける充填ペース
ト8の保持力は低下するため、充填ペースト8の露出面
を導体層形成対象物4に密着させてから凹版1を導体層
形成対象物4から引き離すときに充填ペースト8が引き
戻されることはない。
う一例を示すもので、ここでは、導電ペーストとして既
存の熱硬化型導電ペーストまたは既存の光硬化型導電ペ
ーストに、光照射により濡れ性変化を生じ得る感光性材
料を加えたものを導電ペースト8として使用する。ちな
みに、光照射により濡れ性変化を生じ得る感光性材料と
してはTiO2 等が挙げられ、その配合割合は0.5〜
5wt%程度である。この導電ペースト8の場合には、
溝1aに充填された導電ペースト8に凹版1を介して光
3を照射することにより、充填ペースト8の溝1aと内
面(底面及び側面)と接する部分8aに濡れ性変化が生
じて、充填ペーストと溝1aの内面との密着度が低下す
る。この密着度低下によって溝1aにおける充填ペース
ト8の保持力は低下するため、充填ペースト8の露出面
を導体層形成対象物4に密着させてから凹版1を導体層
形成対象物4から引き離すときに充填ペースト8が引き
戻されることはない。
【0039】図7はガス発生によって密着度低下処理を
行う一例を示す。ここでは、導電ペーストとして既存の
熱硬化型導電ペーストまたは既存の光硬化型導電ペース
トに、光照射によりガス発生を生じ得る感光性材料を加
えたものを導電ペースト9として使用する。光照射によ
りガス発生を生じ得る感光性材料としては発泡材が挙げ
られ、その配合割合は0.5〜5wt%程度である。こ
の導電ペースト9の場合には、溝1aに充填された導電
ペースト9に凹版1を介して光3を照射することによ
り、充填ペースト9からガスGが発生して、このガスG
により充填ペースト9が溝1aの内面から剥離する。こ
のガス発生によって溝1aにおける充填ペースト9の保
持力は低下するため、充填ペースト9の露出面を導体層
形成対象物4に密着させてから凹版1を導体層形成対象
物4から引き離すときに充填ペースト9が引き戻される
ことはない。また、ガス発生によって溝1a内の充填ペ
ースト9が導体層形成対象物4に押し付けられるため、
導体層形成対象物4に対する充填ペースト9の密着はよ
り的確に行える。
行う一例を示す。ここでは、導電ペーストとして既存の
熱硬化型導電ペーストまたは既存の光硬化型導電ペース
トに、光照射によりガス発生を生じ得る感光性材料を加
えたものを導電ペースト9として使用する。光照射によ
りガス発生を生じ得る感光性材料としては発泡材が挙げ
られ、その配合割合は0.5〜5wt%程度である。こ
の導電ペースト9の場合には、溝1aに充填された導電
ペースト9に凹版1を介して光3を照射することによ
り、充填ペースト9からガスGが発生して、このガスG
により充填ペースト9が溝1aの内面から剥離する。こ
のガス発生によって溝1aにおける充填ペースト9の保
持力は低下するため、充填ペースト9の露出面を導体層
形成対象物4に密着させてから凹版1を導体層形成対象
物4から引き離すときに充填ペースト9が引き戻される
ことはない。また、ガス発生によって溝1a内の充填ペ
ースト9が導体層形成対象物4に押し付けられるため、
導体層形成対象物4に対する充填ペースト9の密着はよ
り的確に行える。
【0040】[第4実施形態]図8(A)〜図8(E)
は本発明を適用した導体層形成方法の第4実施形態を示
す。
は本発明を適用した導体層形成方法の第4実施形態を示
す。
【0041】本第4実施形態の導体層形成方法が第1実
施形態の導体層形成方法と異なるところは、導電ペース
ト11として光硬化性材料を含まない既存の熱硬化型導
電ペーストを使用した点と、光硬化型導電ペーストから
成る感光膜10を噴霧法や塗布法等によって凹版1の溝
1aの内面(底面及び側面)に予め形成し(図8(A)
及び図8(B)参照)、感光膜形成後に凹版1の溝1a
内に導電ペースト11を充填し(図8(C)参照)、凹
版1の溝形成面とは反対の面に向かって光3を照射して
凹版1を透過した光によって感光膜10に光硬化を生じ
させて溝内面に対する密着度を低下させ(図8(D)参
照)、凹版1の溝1a内に充填された導電ペースト11
を感光膜10と一緒に導体層形成対象物4に転写し(図
8(E)参照)、感光膜10と一緒に転写された導電ペ
ースト11に熱を加えて硬化させた(図8(F)参照)
点にある。
施形態の導体層形成方法と異なるところは、導電ペース
ト11として光硬化性材料を含まない既存の熱硬化型導
電ペーストを使用した点と、光硬化型導電ペーストから
成る感光膜10を噴霧法や塗布法等によって凹版1の溝
1aの内面(底面及び側面)に予め形成し(図8(A)
及び図8(B)参照)、感光膜形成後に凹版1の溝1a
内に導電ペースト11を充填し(図8(C)参照)、凹
版1の溝形成面とは反対の面に向かって光3を照射して
凹版1を透過した光によって感光膜10に光硬化を生じ
させて溝内面に対する密着度を低下させ(図8(D)参
照)、凹版1の溝1a内に充填された導電ペースト11
を感光膜10と一緒に導体層形成対象物4に転写し(図
8(E)参照)、感光膜10と一緒に転写された導電ペ
ースト11に熱を加えて硬化させた(図8(F)参照)
点にある。
【0042】感光膜10を形成するために用いられる光
硬化型導電ペーストには、先に述べた光硬化性を有する
熱硬化型導電ペーストから有機バインダーを除去して光
硬化性材料の含有率を高めたもの、或いは、光硬化性材
料に比べて有機バインダーの含有率を下げたもの等が使
用される。
硬化型導電ペーストには、先に述べた光硬化性を有する
熱硬化型導電ペーストから有機バインダーを除去して光
硬化性材料の含有率を高めたもの、或いは、光硬化性材
料に比べて有機バインダーの含有率を下げたもの等が使
用される。
【0043】この導体層形成方法によれば、充填ペース
ト11の露出面を除く部分を光硬化型導電ペーストから
成る感光膜10で覆うようにし、この感光膜10に光3
を当てて硬化させて溝1aの内面から剥離するようにし
ているので、照射光3として任意の出力を有するものが
使用できるし、導電ペースト11として光硬化性材料を
含まない既存の熱硬化型導電ペーストが使用できる利点
がある。他の作用効果は第1実施形態の導体層形成方法
による作用効果と同じである。
ト11の露出面を除く部分を光硬化型導電ペーストから
成る感光膜10で覆うようにし、この感光膜10に光3
を当てて硬化させて溝1aの内面から剥離するようにし
ているので、照射光3として任意の出力を有するものが
使用できるし、導電ペースト11として光硬化性材料を
含まない既存の熱硬化型導電ペーストが使用できる利点
がある。他の作用効果は第1実施形態の導体層形成方法
による作用効果と同じである。
【0044】ちなみに、第4実施形態の導体層形成方法
では感光膜10の材料として光硬化型導電ペーストを用
いたが、光変質によって溝1a内面に対する密着度の低
下を可能としたものであれば前記の光硬化型導電ペース
トに限らず種々の材料を感光膜材料として使用すること
ができ、前記同様の密着度低下処理を行うことができ
る。
では感光膜10の材料として光硬化型導電ペーストを用
いたが、光変質によって溝1a内面に対する密着度の低
下を可能としたものであれば前記の光硬化型導電ペース
トに限らず種々の材料を感光膜材料として使用すること
ができ、前記同様の密着度低下処理を行うことができ
る。
【0045】[第5実施形態]図9(A)〜図9(F)
と図10(A)及び図10(B)は本発明を適用した導
体層形成方法の第5実施形態を示す。
と図10(A)及び図10(B)は本発明を適用した導
体層形成方法の第5実施形態を示す。
【0046】図9(A)は導体層形成に用いられる凹版
21を示すもので、断面矩形状の印刷用溝21aをその
一面に有している。この凹版21は透光性材料、例えば
石英ガラス,ホウケイ酸ガラス,アルミノシリケートガ
ラス,ソーダ石灰ガラス,無アルカリガラス等のガラス
材や、ポリカーボネイト樹脂,アクリル樹脂,フッ素樹
脂等の透明樹脂材や、水晶,CaF2 ,サファイア,S
iC,GaN,ダイヤモンド等の結晶材から成り、好ま
しくは透明である。
21を示すもので、断面矩形状の印刷用溝21aをその
一面に有している。この凹版21は透光性材料、例えば
石英ガラス,ホウケイ酸ガラス,アルミノシリケートガ
ラス,ソーダ石灰ガラス,無アルカリガラス等のガラス
材や、ポリカーボネイト樹脂,アクリル樹脂,フッ素樹
脂等の透明樹脂材や、水晶,CaF2 ,サファイア,S
iC,GaN,ダイヤモンド等の結晶材から成り、好ま
しくは透明である。
【0047】この凹版21は、平板状または円筒状の凹
版基材の一面に、凹版基材の材質に適した加工方法、例
えばレーザ加工法やドライエッチング法やウェットエッ
チング法等によって溝21aを形成することにより作成
されている。凹版基材の材質及び溝形成方法にもよる
が、溝21aの幅及び隣接間隔として20μm以下の数
値を得ることは十分に可能である。また、図9(A)に
は溝1aとして断面矩形状のものを示してあるが、溝2
1aの断面形状は半円形や台形やU字形やV字形等であ
っても構わない。さらに、溝21aの深さは後述する感
光層25を金属膜26を形成した後に除去する関係から
金属膜26の厚みよりも大きく設定されている。
版基材の一面に、凹版基材の材質に適した加工方法、例
えばレーザ加工法やドライエッチング法やウェットエッ
チング法等によって溝21aを形成することにより作成
されている。凹版基材の材質及び溝形成方法にもよる
が、溝21aの幅及び隣接間隔として20μm以下の数
値を得ることは十分に可能である。また、図9(A)に
は溝1aとして断面矩形状のものを示してあるが、溝2
1aの断面形状は半円形や台形やU字形やV字形等であ
っても構わない。さらに、溝21aの深さは後述する感
光層25を金属膜26を形成した後に除去する関係から
金属膜26の厚みよりも大きく設定されている。
【0048】前記の凹版21を用いて導体層を形成する
ときには、まず、溝21aが上に向むように凹版21を
載置し、溝21a内に非導電性の感光ペースト22を充
填する(図9(B)参照)。溝21a内への感光ペース
ト22の充填には、凹版21上に感光ペースト22を載
せてから凹版21の溝形成面に沿ってスキージを動かし
て感光ペースト22を溝21a内に押し込む方法や、ス
キージを固定し凹版21を動かして感光ペースト22を
溝21a内に押し込む方法等が採用できる。
ときには、まず、溝21aが上に向むように凹版21を
載置し、溝21a内に非導電性の感光ペースト22を充
填する(図9(B)参照)。溝21a内への感光ペース
ト22の充填には、凹版21上に感光ペースト22を載
せてから凹版21の溝形成面に沿ってスキージを動かし
て感光ペースト22を溝21a内に押し込む方法や、ス
キージを固定し凹版21を動かして感光ペースト22を
溝21a内に押し込む方法等が採用できる。
【0049】前記の感光ペースト22は、既存のネガ型
レジスト、例えばスルホン酸エステル等の感光材料と有
機溶剤を含むペースト状のネガ型レジストから成る。
レジスト、例えばスルホン酸エステル等の感光材料と有
機溶剤を含むペースト状のネガ型レジストから成る。
【0050】次に、感光ペースト22が充填された溝2
1aが上を向いた状態のまま、凹版21の溝21aとは
反対側の面に向かって光23を照射する(図9(C)参
照)。光源としては感光ペースト22に感光反応を生じ
させるのに適した波長光を発するものであれば特段の制
限はなく、例えば、He−Neレーザー,Arイオンレ
ーザー,CO2 レーザー,エキシマレーザー等の気体レ
ーザーや、YAGレーザー等の固体レーザーや、半導体
レーザーや、キセノンランプ,メタルハロイドランプ,
水銀ランプ,白熱ランプ等のランプが適宜使用できる。
1aが上を向いた状態のまま、凹版21の溝21aとは
反対側の面に向かって光23を照射する(図9(C)参
照)。光源としては感光ペースト22に感光反応を生じ
させるのに適した波長光を発するものであれば特段の制
限はなく、例えば、He−Neレーザー,Arイオンレ
ーザー,CO2 レーザー,エキシマレーザー等の気体レ
ーザーや、YAGレーザー等の固体レーザーや、半導体
レーザーや、キセノンランプ,メタルハロイドランプ,
水銀ランプ,白熱ランプ等のランプが適宜使用できる。
【0051】照射光23の強度が大きいと照射光23が
溝21a内に充填された導電ペースト22(以下充填ペ
ースト22と言う)の内部にまで侵入して充填ペースト
2全体が感光してしまうので、ここでは充填ペースト2
2の主に溝21aの内面(底面及び側面)に接する部分
22a(図11参照)が感光する程度の低強度のものを
照射光23として使用する。
溝21a内に充填された導電ペースト22(以下充填ペ
ースト22と言う)の内部にまで侵入して充填ペースト
2全体が感光してしまうので、ここでは充填ペースト2
2の主に溝21aの内面(底面及び側面)に接する部分
22a(図11参照)が感光する程度の低強度のものを
照射光23として使用する。
【0052】前記の照射光23は凹版21を透過して充
填ペースト22に達するが、その強度が低いため同光2
3は充填ペースト22の内部には侵入せず、図11に示
すように充填ペースト22の主に溝21aの内面(底面
及び側面)に接する部分22aのみが感光して同部分2
2aが光硬化する。図11に示すように硬化部分22a
の厚みは、光強度の減衰等による関係から、溝21aの
底面と接する部位が最も厚く、溝21aの側面と接する
部位の厚みは底面から離れるに従って薄くなる。
填ペースト22に達するが、その強度が低いため同光2
3は充填ペースト22の内部には侵入せず、図11に示
すように充填ペースト22の主に溝21aの内面(底面
及び側面)に接する部分22aのみが感光して同部分2
2aが光硬化する。図11に示すように硬化部分22a
の厚みは、光強度の減衰等による関係から、溝21aの
底面と接する部位が最も厚く、溝21aの側面と接する
部位の厚みは底面から離れるに従って薄くなる。
【0053】この硬化により充填ペースト22が溝21
aの断面形状に整合したかたちに整形されると共に、硬
化及び硬化に伴う収縮作用によって充填ペースト22の
溝21a内面に対する密着度が低下し、場合によっては
充填ペースト22が溝21a内面から完全に剥離した状
態となり、或いは剥離した充填ペースト22が図12に
示すように溝21aの開口面から僅かに出た状態とな
る。
aの断面形状に整合したかたちに整形されると共に、硬
化及び硬化に伴う収縮作用によって充填ペースト22の
溝21a内面に対する密着度が低下し、場合によっては
充填ペースト22が溝21a内面から完全に剥離した状
態となり、或いは剥離した充填ペースト22が図12に
示すように溝21aの開口面から僅かに出た状態とな
る。
【0054】次に、凹版21を反転させてその溝形成面
を導体層形成対象物24、例えばセラミクス,樹脂,ガ
ラス等から成る基板やセラミックグリーンシート等に近
付けて、溝21a内の充填ペースト22の露出面を導体
層形成対象物24に接触させる(図9(D)参照)。そ
して、凹版21を導体層形成対象物24から引き離し
て、溝21a内の充填ペースト22を導体層形成対象物
24に転写する(図9(E)参照)。
を導体層形成対象物24、例えばセラミクス,樹脂,ガ
ラス等から成る基板やセラミックグリーンシート等に近
付けて、溝21a内の充填ペースト22の露出面を導体
層形成対象物24に接触させる(図9(D)参照)。そ
して、凹版21を導体層形成対象物24から引き離し
て、溝21a内の充填ペースト22を導体層形成対象物
24に転写する(図9(E)参照)。
【0055】密着度低下処理後の充填ペースト22の溝
21aから露出する面は硬化していないため、凹版21
を反転させて導体層形成対象物24の上に置くと未硬化
面は充填ペースト22の重量により導体層形成対象物4
に密着するし、密着度低下処理後の充填ペースト22が
図12に示すように溝21aの開口面から僅かに出た状
態となっている場合には前記の密着をより的確に行え
る。何れの場合も前記の密着度低下処理によって充填ペ
ースト22の溝21aの内面に対する密着度は低下して
いてその保持力は導体層形成対象物24に対する密着力
よりも小さいため、凹版21を導体層形成対象物24か
ら引き離すときに転写後の充填ペースト22が引き戻さ
れることはない。
21aから露出する面は硬化していないため、凹版21
を反転させて導体層形成対象物24の上に置くと未硬化
面は充填ペースト22の重量により導体層形成対象物4
に密着するし、密着度低下処理後の充填ペースト22が
図12に示すように溝21aの開口面から僅かに出た状
態となっている場合には前記の密着をより的確に行え
る。何れの場合も前記の密着度低下処理によって充填ペ
ースト22の溝21aの内面に対する密着度は低下して
いてその保持力は導体層形成対象物24に対する密着力
よりも小さいため、凹版21を導体層形成対象物24か
ら引き離すときに転写後の充填ペースト22が引き戻さ
れることはない。
【0056】次に、転写後の導電ペースト22(以下転
写ペースト22と言う)に前記照射光23と同じ波長
で、且つ、転写ペースト22の内部にまで侵入可能な高
強度の光23’を照射する(図9(F)参照)。これに
より、高強度の光23’が転写ペースト22の内部にま
で侵入して転写ペースト22全体が硬化し、導体層形成
対象物24上に所望形状の感光層25が形成される。
写ペースト22と言う)に前記照射光23と同じ波長
で、且つ、転写ペースト22の内部にまで侵入可能な高
強度の光23’を照射する(図9(F)参照)。これに
より、高強度の光23’が転写ペースト22の内部にま
で侵入して転写ペースト22全体が硬化し、導体層形成
対象物24上に所望形状の感光層25が形成される。
【0057】次に、導体層形成対象物24上に形成され
た感光層25の間に、蒸着やスパッタリングや気相メッ
キ等の薄膜形成法によって銀,金,白金,パラジウム,
ニッケル,銅,アルミニウム等から選ばれる少なくとも
1種の金属膜26を形成する(図10(A)参照)。ち
なみに、前記の薄膜形成時には感光層25の上面にも金
属膜26が形成されるが、感光層25の厚みが金属膜2
6の厚みよりも大きいため、感光層25上に形成された
金属膜26と導体層形成対象物24上に形成さた金属膜
26とは部分的に連続する場合も含め実質的には分断さ
れている。
た感光層25の間に、蒸着やスパッタリングや気相メッ
キ等の薄膜形成法によって銀,金,白金,パラジウム,
ニッケル,銅,アルミニウム等から選ばれる少なくとも
1種の金属膜26を形成する(図10(A)参照)。ち
なみに、前記の薄膜形成時には感光層25の上面にも金
属膜26が形成されるが、感光層25の厚みが金属膜2
6の厚みよりも大きいため、感光層25上に形成された
金属膜26と導体層形成対象物24上に形成さた金属膜
26とは部分的に連続する場合も含め実質的には分断さ
れている。
【0058】次に、導体層形成対象物24上の感光層2
5をアセトン等の有機溶剤で除去する(図10(B)参
照)。これにより、感光層25の間に形成されている金
属膜26のみが導体層形成対象物24上に残って、所望
形状の導体層27が形成される。
5をアセトン等の有機溶剤で除去する(図10(B)参
照)。これにより、感光層25の間に形成されている金
属膜26のみが導体層形成対象物24上に残って、所望
形状の導体層27が形成される。
【0059】この導体層形成方法によれば、凹版21の
溝21a内に充填された感光ペースト22の溝内面に対
する密着度を光硬化によって低下させてから充填ペース
ト22を導体層形成対象物4に転写することにより、転
写時の充填ペースト22の抜けを良好にして充填ペース
ト22を導体層形成対象物24上に綺麗に転写すること
ができ、また、感光ペースト22の溝内面と接する部分
22aを光硬化させることにより、溝21a内に充填さ
れた感光ペースト22を溝21aの断面形状に整合した
かたちで導体層形成対象物24に転写して、これを感光
層25とすることができる。また、このようにして形成
された綺麗で且つ形状良好の感光層25を利用して、金
属膜26の必要部分を導体層形成対象物24上に残して
これを所望形状の導体層27とすることができる。
溝21a内に充填された感光ペースト22の溝内面に対
する密着度を光硬化によって低下させてから充填ペース
ト22を導体層形成対象物4に転写することにより、転
写時の充填ペースト22の抜けを良好にして充填ペース
ト22を導体層形成対象物24上に綺麗に転写すること
ができ、また、感光ペースト22の溝内面と接する部分
22aを光硬化させることにより、溝21a内に充填さ
れた感光ペースト22を溝21aの断面形状に整合した
かたちで導体層形成対象物24に転写して、これを感光
層25とすることができる。また、このようにして形成
された綺麗で且つ形状良好の感光層25を利用して、金
属膜26の必要部分を導体層形成対象物24上に残して
これを所望形状の導体層27とすることができる。
【0060】つまり、20μm以下の幅及び隣接間隔で
形成された溝21aを有する凹版21を利用して、微細
な導体層25を導体層形成対象物24上に高精度で形成
することができる。また、凹版印刷を導体層形成の基本
手法としているので、設備費用及びランニングコストを
低く抑えることができる。
形成された溝21aを有する凹版21を利用して、微細
な導体層25を導体層形成対象物24上に高精度で形成
することができる。また、凹版印刷を導体層形成の基本
手法としているので、設備費用及びランニングコストを
低く抑えることができる。
【0061】[第6実施形態]図13(A)〜図13
(E)及び図14(A)及び図14(B)は本発明を適
用した導体層形成方法の第6実施形態を示す。
(E)及び図14(A)及び図14(B)は本発明を適
用した導体層形成方法の第6実施形態を示す。
【0062】本第6実施形態の導体層形成方法が第5実
施形態の導体層形成方法と異なるところは、凹版21の
溝21aに感光ペースト22を充填した後(図4(A)
及び図4(B)参照)、凹版21を反転させて溝21a
内の充填ペースト22の露出面を導体層形成対象物4に
接触させてから、凹版21の溝21aとは反対側の面に
向かって光23を照射して密着度低下処理を行い(図4
(C)参照)、この後に凹版21を導体層形成対象物2
4から引き離して溝21a内の充填ペースト22を導体
層形成対象物24に転写した(図4(D)参照)点にあ
る。
施形態の導体層形成方法と異なるところは、凹版21の
溝21aに感光ペースト22を充填した後(図4(A)
及び図4(B)参照)、凹版21を反転させて溝21a
内の充填ペースト22の露出面を導体層形成対象物4に
接触させてから、凹版21の溝21aとは反対側の面に
向かって光23を照射して密着度低下処理を行い(図4
(C)参照)、この後に凹版21を導体層形成対象物2
4から引き離して溝21a内の充填ペースト22を導体
層形成対象物24に転写した(図4(D)参照)点にあ
る。
【0063】この導体層形成方法によれば、凹版21の
溝21aに感光ペースト22を充填した後に凹版21を
反転させて溝21a内の充填ペースト22の露出面を導
体層形成対象物4に接触させているので、充填ペースト
22の溝21aから露出する面に乾燥等が生じて同面の
密着力(転写力)が低下することを防止できる。また、
充填ペースト22の溝21aから露出する面を導体層形
成対象物24に密着させてから充填ペースト22に対し
て密着度低下処理を行っているので、密着度低下処理時
の硬化及び硬化に伴う収縮作用によって充填ペースト2
2に対して溝21a内に潜り込む力が作用するような場
合でも導体層形成対象物24に対する密着を的確に行う
ことができる。他の作用効果は第5実施形態の導体層形
成方法による作用効果と同じである。
溝21aに感光ペースト22を充填した後に凹版21を
反転させて溝21a内の充填ペースト22の露出面を導
体層形成対象物4に接触させているので、充填ペースト
22の溝21aから露出する面に乾燥等が生じて同面の
密着力(転写力)が低下することを防止できる。また、
充填ペースト22の溝21aから露出する面を導体層形
成対象物24に密着させてから充填ペースト22に対し
て密着度低下処理を行っているので、密着度低下処理時
の硬化及び硬化に伴う収縮作用によって充填ペースト2
2に対して溝21a内に潜り込む力が作用するような場
合でも導体層形成対象物24に対する密着を的確に行う
ことができる。他の作用効果は第5実施形態の導体層形
成方法による作用効果と同じである。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
微細な導体層を導体層形成対象物上に高精度で形成する
ことができ、設備費用及びランニングコストを低く抑え
ることができる。
微細な導体層を導体層形成対象物上に高精度で形成する
ことができ、設備費用及びランニングコストを低く抑え
ることができる。
【図1】本発明の第1実施形態に係る導体層形成方法の
説明図
説明図
【図2】図1(C)のステップにおける光硬化の様子を
示す図
示す図
【図3】図1(C)のステップにおける光硬化の様子を
示す図
示す図
【図4】本発明の第2実施形態に係る導体層形成方法の
説明図
説明図
【図5】本発明の第3実施形態に係る導体層形成方法の
説明図
説明図
【図6】光硬化以外の手法によって密着度低下処理を行
う一例を示す図
う一例を示す図
【図7】光硬化以外の手法によって密着度低下処理を行
う他の例を示す図
う他の例を示す図
【図8】本発明の第4実施形態に係る導体層形成方法の
説明図
説明図
【図9】本発明の第5実施形態に係る導体層形成方法の
説明図
説明図
【図10】本発明の第5実施形態に係る導体層形成方法
の説明図
の説明図
【図11】図9(C)のステップにおける光硬化の様子
を示す図
を示す図
【図12】図9(C)のステップにおける光硬化の様子
を示す図
を示す図
【図13】本発明の第6実施形態に係る導体層形成方法
の説明図
の説明図
【図14】本発明の第6実施形態に係る導体層形成方法
の説明図
の説明図
1…凹版、1a…溝、2…導電ペースト、2a…導電ペ
ースト2の溝内面と接触する部分、3…光、4…導体層
形成対象物、5…導体層、6…導電ペースト、3’…
光、7…導体層、8…導電ペースト、8a…導電ペース
ト8の溝内面と接触する部分、9…導電ペースト、G…
ガス、10…感光膜、11…導電ペースト、12…導体
層、21…凹版、21a…溝、22…導電ペースト、2
2a…導電ペースト2の溝内面と接触する部分、23,
23’…光、24…導体層形成対象物、25…感光層、
26…金属膜、27…導体層。
ースト2の溝内面と接触する部分、3…光、4…導体層
形成対象物、5…導体層、6…導電ペースト、3’…
光、7…導体層、8…導電ペースト、8a…導電ペース
ト8の溝内面と接触する部分、9…導電ペースト、G…
ガス、10…感光膜、11…導電ペースト、12…導体
層、21…凹版、21a…溝、22…導電ペースト、2
2a…導電ペースト2の溝内面と接触する部分、23,
23’…光、24…導体層形成対象物、25…感光層、
26…金属膜、27…導体層。
Claims (8)
- 【請求項1】 透光性凹版の溝内に光変質によって溝内
面に対する密着度低下を可能とした導電ペーストを充填
する工程と、 透光性凹版の溝内に充填された導電ペーストを導体層形
成対象物に転写する工程と、 透光性凹版の溝内に導電ペーストを充填した後或いは充
填された導電ペーストを転写するときに透光性凹版の溝
形成面とは反対の面に向かって光を照射して透光性凹版
を透過した光によって溝内に充填された導電ペーストの
溝内面と接する部分に光変質を生じさせて溝内面に対す
る密着度を低下させる工程とを備える、 ことを特徴とする導体層形成方法。 - 【請求項2】 導電ペーストは光硬化性材料を含む熱硬
化型導電ペーストまたは光硬化型導電ペーストから成
る、 ことを特徴とする請求項1に記載の導体層形成方法。 - 【請求項3】 転写工程の後段階で、転写された導電ペ
ーストに熱,光または両方を加えてこれを硬化させる工
程を実施する、 ことを特徴とする請求項2に記載の導体層形成方法。 - 【請求項4】 透光性凹版の溝内面に光変質によって溝
内面に対する密着度低下を可能とした感光膜を形成する
工程と、 感光膜形成後に透光性凹版の溝内に導電ペーストを充填
する工程と、 透光性凹版の溝内に充填された導電ペーストを感光膜と
一緒に導体層形成対象物に転写する工程と、 透光性凹版の溝内に導電ペーストを充填した後或いは充
填された導電ペーストを転写するときに透光性凹版の溝
形成面とは反対の面に向かって光を照射して透光性凹版
を透過した光によって感光膜に光変質を生じさせて溝内
面に対する密着度を低下させる工程とを備える、 ことを特徴とする導体層形成方法。 - 【請求項5】 感光膜は光硬化型導電ペーストから成
り、導電ペーストは熱硬化型導電ペーストまたは光硬化
型導電ペーストから成る、 ことを特徴とする請求項4に記載の導体層形成方法。 - 【請求項6】 転写工程の後段階で、感光膜と一緒に転
写された導電ペーストに熱,光または両方を加えてこれ
を硬化させる工程を実施する、 ことを特徴とする請求項5に記載の導体層形成方法。 - 【請求項7】 透光性凹版の溝内に光硬化によって溝内
面に対する密着度低下を可能とした非導電性感光ペース
トを充填する工程と、 透光性凹版の溝内に充填された感光ペーストを導体層形
成対象物に転写する工程と、 透光性凹版の溝内に感光ペーストを充填した後或いは充
填された感光ペーストを転写するときに透光性凹版の溝
形成面とは反対の面に向かって光を照射して透光性凹版
を透過した光によって溝内に充填された感光ペーストの
溝内面と接する部分に光硬化を生じさせて溝内面に対す
る密着度を低下させる工程と、 感光ペースト転写後に転写された感光ペーストに光を照
射し全体を硬化させて感光層を形成する工程と、 感光層形成後に導体層形成対象物の少なくとも感光層間
に金属膜を形成する工程と、 金属形成後に導体層形成対象物から感光層を除去する工
程とを備える、 ことを特徴とする導体層形成方法。 - 【請求項8】 感光ペーストはネガ型フォトレジストか
ら成る、 ことを特徴とする導体層形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002083137A JP2003283105A (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | 導体層形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002083137A JP2003283105A (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | 導体層形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003283105A true JP2003283105A (ja) | 2003-10-03 |
Family
ID=29231039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002083137A Withdrawn JP2003283105A (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | 導体層形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003283105A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016096210A (ja) * | 2014-11-13 | 2016-05-26 | 株式会社フジクラ | 配線基板 |
CN114302568A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-04-08 | 苏州创印电子科技有限公司 | 一种导电线路的制备方法 |
-
2002
- 2002-03-25 JP JP2002083137A patent/JP2003283105A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016096210A (ja) * | 2014-11-13 | 2016-05-26 | 株式会社フジクラ | 配線基板 |
CN114302568A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-04-08 | 苏州创印电子科技有限公司 | 一种导电线路的制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050607 |