JP2003283034A - 光半導体素子収納用パッケージ - Google Patents

光半導体素子収納用パッケージ

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JP2003283034A JP2002081867A JP2002081867A JP2003283034A JP 2003283034 A JP2003283034 A JP 2003283034A JP 2002081867 A JP2002081867 A JP 2002081867A JP 2002081867 A JP2002081867 A JP 2002081867A JP 2003283034 A JP2003283034 A JP 2003283034A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基体と蓋体とを気密封止する際に発生する熱
応力が封止ガラスに加わり、気密封止の信頼性上の問題
を誘発していた。 【解決手段】 上面の略中央部に光半導体素子4を収容
するための凹部1aを有する基体1およびこの基体1の
上面に凹部1aを覆うようにシールリング6を介して接
合される、第一の金属枠体2aとこの第一の金属枠体2
aの内周面にろう材を介して接合された第二の金属枠体
2bとこの第二の金属枠体2bの内周面に封止ガラス3
を介して接合されたレンズ部材2cとから成る蓋体2を
具備して成る光半導体素子収納用パッケージであって、
蓋体2は、第一の金属枠体2aと第二の金属枠体2bと
の間に、これらの接合面に沿って第一の金属枠体2aの
内周面および/または第二の金属枠体2bの外周面の一
部を切り欠いて形成した、深さが第二の金属枠体2bの
厚みの50〜80%の溝を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、LD(レーザダイ
オード)、PD(フォトダイオード)等の光半導体素子
を気密に封止して収納するための光半導体素子収納用パ
ッケージに関し、特にガラスを主成分とする封止材を加
熱溶融して反射防止膜が被着されたレンズ部材を固定す
る光半導体素子収納用パッケージに関する。 【0002】 【従来の技術】光半導体素子を収納するパッケージとし
ては、従来、図3に断面図で示すような、レンズ部材12
cを封止ガラス13を溶融して固定して成る光半導体素子
収納用パッケージが用いられている。この光半導体素子
収納用パッケージは、セラミックス等の絶縁材料やFe
−Ni−Co合金等の金属材料から成り、その上面略中
央部にLD、PD等の光半導体素子14を収納する凹部11
aを有する基体11と、凹部11aを覆うようにシールリン
グ16を介して接合される蓋体12とから成る。 【0003】基体11の外側面には、光半導体素子14と外
部電気回路との電気的接続を行なうためのFe−Ni−
Co合金等の金属材料から成るリード端子15がホウ珪酸
系ガラス等から封止材を介して溶着されている。 【0004】また、蓋体12は、基体11と接合される第一
の金属枠体12aと、この第一の金属枠体12aの内周面に
ろう材を介して接合された第二の金属枠体12bと、この
第二の金属枠体12bの内周面に封止ガラス13を介して接
合されたレンズ部材12cとから構成されている。 【0005】そして、第一の金属枠体12aは、その熱膨
張係数を基体11の熱膨張係数と整合させるために、例え
ばFe−Ni−Co合金等の金属材料から成り、また、
第二の金属枠体12bは、レンズ部材12cと熱膨張係数の
整合された50アロイ(50%Fe−Ni合金)等の金属材
料用いて形成されている。また、レンズ部材12cは、ホ
ウ珪酸系ガラスから成り、通常はその形状が球状あるい
は半球状となっており、レンズ部材12cの表面全体には
高屈折材と低屈折材とから成る多層膜の反射防止膜が蒸
着やディピング等の手法を用いて被着されている。 【0006】さらに、基体11の上面外周部にはFe−N
i−Co合金等の金属材料から成るシールリング16が金
属ろう材等で接合されており、基体11が金属から成る場
合はこの基体11やシールリング16・蓋体12を構成する第
一の金属枠体12a・第二の金属枠体12bおよびリード端
子15には、その表面に酸化腐食を防止するとともに各部
材接合用のろう材との濡れ性を良好にするNiめっき
層、Auめっき層が順次被着されている。そして基体11
に光半導体素子14を収納した後に、絶縁基体14のシール
リング16と蓋体12の第一の金属枠体12aとを、溶接など
の方法により気密に封止することにより光半導体装置と
なる。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の光半導体素子収納用パッケージは、蓋体12を構成す
るレンズ部材12cと第二の金属枠体12bとを封止ガラス
13を介して接合するとともに第二の金属枠体12bと第一
の金属枠体12aとをろう材を介して接合していたため
に、光半導体素子14を収納した後に基体11のシールリ
ングと蓋体12の第一の金属枠体12aとを溶接などの方法
により気密に封止する際に発生する熱が蓋体12に印可さ
れた場合、第一の金属枠体12aと第二の金属枠体12bと
の熱膨張係数の相違により、封止後の冷却時に第二の金
属枠体12bに、第二の金属枠体12bから第一の金属枠体
12aの方に向かって引っ張り応力が加わるとともに、第
二の金属枠体12bとレンズ部材12cとを接合している封
止ガラス13に引っ張り応力が発生し、封止ガラス13と
第二の金属枠体12bとの接合界面、あるいは封止ガラス
13とレンズ部材12cとの接合界面から剥離してしまうと
いう問題点を有していた。 【0008】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み
案出されたものであり、その目的は内部に光半導体素子
を気密に封止するとともに、長期間にわたり正常かつ安
定的に光学特性を維持することができる光半導体素子収
納用パッケージを提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の光半導体素子収
納用パッケージは、上面の略中央部に光半導体素子を収
容するための凹部を有する基体およびこの基体の上面に
凹部を覆うようにシールリングを介して接合される、第
一の金属枠体とこの第一の金属枠体の内周面にろう材を
介して接合された第二の金属枠体とこの第二の金属枠体
の内周面に封止ガラスを介して接合されたレンズ部材と
から成る蓋体を具備して成る光半導体素子収納用パッケ
ージであって、蓋体は、第一の金属枠体と第二の金属枠
体との間に、これらの接合面に沿って第一の金属枠体の
内周面および/または第二の金属枠体の外周面の一部を
切り欠いて形成した、深さが第二の金属枠体の厚みの50
〜80%の溝を有することを特徴とするものである。 【0010】本発明の光半導体素子収納用パッケージに
よれば、蓋体を第一の金属枠体と第二の金属枠体との間
に、これらの接合面に沿って第一の金属枠体の内周面お
よび/または第二の金属枠体の外周面の一部を切り欠い
て形成した、深さが第二の金属枠体の厚みの50〜80%の
溝を有するものとしたことから、基体のシールリングと
第一の金属枠体とを溶接などの方法により気密に封止す
る際に発生する熱が蓋体に印可された場合においても、
第一の金属枠体と第二の金属枠体との熱膨張係数の相違
により封止後の冷却時に第一の金属枠体から第二の金属
枠体に働く熱応力を第一の金属枠体と第二の金属枠体と
の間に形成した溝が良好に緩和することができ、その結
果、レンズ部材を接合している封止ガラスに働く引っ張
り応力が低減されることにより、封止ガラスと第二の金
属枠体との接合界面あるいは封止ガラスとレンズ部材と
の接合界面で剥離してしまうことのない気密信頼性の極
めて高い光半導体素子パッケージとすることができる。 【0011】 【発明の実施の形態】次に、本発明の光半導体素子収納
用パッケージを添付の図面に基づき詳細に説明する。図
1は、本発明の光半導体素子収納用パッケージの実施の
形態の一例を示す断面図であり、図2は要部拡大断面図
である。これらの図において1は基体、2は蓋体であ
り、主にこれらで本発明の光半導体素子収納用パッケー
ジが構成される。なお、2a、2bおよび2cは、それ
ぞれ蓋体2を構成する第一の金属枠体、第二の金属枠体
およびレンズ部材であり、3は第二の金属枠体およびレ
ンズ部材を接合する封止材、4は光半導体素子、5はリ
ード端子、6はシールリングである。 【0012】基体1は、上面の略中央分に光半導体素子
4を収納する凹部1aを有する、大きさが縦10〜20m
m、横5〜15mm、高さ2〜10mmの略長方形であり、
光半導体素子4が発生する熱を外部に良好に放散する機
能を有し、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウ
ム質焼結体等のセラミックスやFe−Ni−Co合金等
の金属材料から成る。 【0013】また、基体1がFe−Ni−Co合金等の
金属材料から成る場合は、その外側面に光半導体素子4
と外部電気回路(図示せず)との電気的接続を行なうた
めのFe−Ni−Co合金等の金属材料から成るリード
端子5がホウ珪酸系ガラス等から成るリード端子封止材
やAg−Cu合金などの金属ろう材(図示せず)を介し
て固定されている。 【0014】なお、基体1は、Fe−Ni−Co合金等
の金属材料から成る場合は、その表面に酸化腐食を防止
するとともに各部材接合用のろう材との濡れ性を改善す
るNiめっき層、Auめっき層を被着しておくことが好
ましい。このような基体1は、基体1がセラミックスか
ら成る場合は、粉末プレス成形やグリーンシートの積層
一体化によって製作される。また、基体1が金属材料か
ら成る場合は、切削加工やプレス加工、あるいは金属射
出成形(MIM)等によって製作される。 【0015】なお、リード端子5はFe−Ni−Co合
金等の金属材料から成り、その表面に酸化腐食を防止す
るとともに各部材接合用のろう材との濡れ性を改善する
Niめっき層、Auめっき層を被着しておくことが好ま
しい。なお、リード端子5は、エッチング加工やプレス
加工によって製作される。 【0016】また、基体1の上面外周部にはFe−Ni
−Co合金等の金属材料から成るシールリング6が金属
ろう材等で接合されている。シールリング6は、基体1
に蓋体2を気密に接合させる作用をなし、基体1に光半
導体素子4を収納した後に蓋体2と溶接などの方法によ
り封止される。このようなシールリング6は、Fe−N
i−Co合金等の金属材料から成り、切削加工やプレス
加工などにより製作される。 【0017】蓋体2は、内部に収容する光半導体素子4
を気密に収容するとともに、内部に収容する光半導体素
子4とこの光半導体素子4が発光する光を容器の外部へ
通過させる、あるいは外部の光を容器内部へ通過させる
機能を有し、基体1と接合される第一の金属枠体2aと
この第一の金属枠体2aの内周面にろう材を介して接合
された第二の金属枠体2bとこの第二の金属枠体2bの
内周面に封止ガラス3を介して接合されたレンズ部材2
cとから成る。 【0018】第一の金属枠体2aは、その熱膨張係数を
セラミックスやFe−Ni−Co合金等の金属材料から
成る基体1の熱膨張係数と整合させるために、例えばF
e−Ni−Co合金等の金属材料から成り、また、第二
の金属枠体2bは、レンズ部材2cの熱膨張係数と整合
させるために50アロイ(50%Fe−Ni合金)等の金属
材料から成り、第一の金属枠体2aと第二の金属枠体2
bとはろう材などにより接合されている。 【0019】このような第一の金属枠体2aは、Fe−
Ni−Co合金(熱膨張係数が4.5〜7ppm/℃)等
の母材を、従来周知の切削加工やプレス加工、あるいは
金属射出成形(MIM)等により凹凸加工・打ち抜きを
施すことにより形成される。なお、第二の金属枠体2b
を挿入する開口部の形状は円や楕円等の円形や正方形や
六角形等の多角形となっている。また、開口部の、基体
1と反対側の周縁は、図2、図3に断面図で示すよう
に、光ファイバー取付のため、円筒状のハ゜イフ゜形状とな
っていることが好ましい。さらに、シールリング6と接
する部分の表面粗さRaは溶接のため1.6μm以上が好
ましい。 【0020】また、第二の金属枠体2bは、50アロイ
(熱膨張係数が8〜9×10-6/℃)等の母材を従来周
知の切削加工やプレス加工、あるいは金属射出成形(M
IM)等により凹凸加工・打ち抜き加工を施すことによ
り形成され、レンズ部材2cを挿入固定する貫通孔も同
時に加工することにより形成される。貫通孔の形状は円
形であり、その直径がレンズ部材2cの直径の1.01〜1.
04倍であることが好ましい。貫通孔の直径がレンズ部材
2cの直径の1.01未満であると、レンズ゛部材2cを第
二の金属枠体2bに封止ガラス3を介して接合する際
に、封止ガラス3がレンズ゛部材2cと第二の金属枠体
2bとの隙間に十分に充填されず、十分な気密封止がで
きなくなるとともに第二の金属枠体2bへのレンズ部材
2cの接着強度が十分に確保できなくなる危険性があ
る。また、1.04を越えるとレンズ゛部材2cを第二の金
属枠体2bに取着する際において、第二の金属枠体2b
の貫通孔の中央部からレンズ゛部材2cの取着位置がず
れてしまい、光学特性を損なう危険性がある。 【0021】さらに、レンズ部材2cは、その直径が1.
5mm程度の略球状であり、光半導体素子収納用パッケ
ージにおいて、光ファイバーを通過した外部光を集光し
て光半導体素子に導く、あるいは光半導体素子の発する
光を光ファイバーに導く機能を有する。このようなレン
ズ部材2cは、TAF−3(商品名:HOYA社製)
(熱膨張係数が6〜8×10-6/℃)やBK−7(商品
名:SHOTT社製)(熱膨張係数が7〜9×10-6
℃)と呼ばれるホウ珪酸系の高屈折ガラスから成り、こ
の外周面には環状の封止ガラス3が取着されている。な
お、レンズ部材2cは、その表面全体に高屈折材と低屈
折材とから成る多層膜の反射防止膜が蒸着やディッピン
グ等の手法で被着されている。 【0022】反射防止膜は、TiO2やAl23等の高
屈折材から成る薄膜とMgF2やSiO2等の低屈折材か
ら成る薄膜とを交互に積層して成る多層膜であるが、M
gF2あるいはSiO2の単層膜や、SiO2の単層膜を
表面層としてSiO2膜とTiO2膜とを交互に重ねて成
る多層膜や、SiO2を表面層としTiO2膜とAl2 3
膜とを重ねて成る3層多層膜でもよく、膜厚と屈折率と
を最適にすることでレンズ部材2cの表面への外光の映
り込みを防止する機能を有する。 【0023】また、反射防止膜は波長1260〜1620nmに
おいて、光の透過率が98%以上、波長1550nmにおいて
は、光の透過率が99.5%以上とすることが好ましい。波
長1260〜1620nmにおいて光の透過率が98%未満、波長
1550nmにおいて光の透過率が99.5%未満であると、レ
ンズ部材2cの表面が光って見えたり外部の映り込みの
ためにレンズ部材を通過する光軸がぼやけてしまう傾向
がある。 【0024】封止ガラス3は、錫燐酸系の低融点ガラス
(熱膨張係数が7〜10×10-6/℃)から成り、その形状
が内径φ1.5mm程度、外径φ2.7mm程度、厚み0.15〜
0.35mmの環状である。封止ガラス3厚みは、気密封止
の信頼性の観点からは0.15〜0.35mmが好ましく、その
厚みが0.15mm未満では、封止ガラス3体積が不充分と
なり溶融時にレンズ部材2cの周りに封止ガラス3のメ
ニスカスが充分に形成されず、レンズ部材2cの接合強
度が不充分となる傾向がある。他方、0.35mmを超える
と、封止ガラス3の体積が過多となり、レンズ部材2c
の表面に封止ガラス3が広がり過ぎてレンズ部材2cの
光透過量を減少させ、レンズ部材2cの光学特性を低下
させてしまう傾向がある。従って、封止ガラス3の厚み
は0.15〜0.35mmが好ましい。 【0025】なお、封止ガラス6は五酸化燐30〜40重量
%、一酸化錫47〜60重量%、酸化亜鉛1〜6重量%、酸
化アルミニウム1〜4重量%および酸化珪素1〜3重量
%を含むガラス成分にフィラーとしてコージェライト系
化合物を外添加で16〜45重量%添加したものから成り、
ホウ珪酸ガラスから成るレンズ部材2cと強固な接合が
可能となり、光半導体素子4が動作する際に発生する熱
が長期間にわたり封止ガラス3とレンズ部材2cとの接
合部に印加されたとしても、レンズ部材2cと封止ガラ
ス3との接合強度が低下したり、封止ガラス3がレンズ
部材2cから剥離してしまうことはなく、レンズ部材2
cを長期間にわたり正常かつ安定に固定保持することが
出来る。 【0026】封止ガラス3は、例えば、平均粒径が5〜
15μm程度のガラス成分に平均粒径が1〜10μm程度の
コージェライト系化合物から成るフィラーを外添加で16
〜45重量%添加したものとバインダー等とを混合した混
合物を、封止ガラス3の形状となる金型を用いて約10M
Paの圧力でプレス成形することにより形成される。 【0027】このような、第一の金属枠体2a、第二の
金属枠体2b、レンズ部材2cとから成る蓋体2は、環
状の封止ガラス3を取り付けたレンズ部材2cを第二の
金属枠体2の貫通孔に挿入して封止ガラス3を温度が45
0℃程度の炉で加熱溶融してレンズ部材2cを第二の金
属枠体2bに接合した後、第一の金属枠体2aの開口の
内周面と第二の金属枠体2bの外周面とを金属ろう材で
接合することにより製作される。なお、第一の金属枠体
2aと第二の金属枠体2bとを接合する金属ろう材は、
Ag/Cu合金を基本組成とするものであり、600〜900
℃程度の炉で加熱溶融することにより両者を接合する。 【0028】そして、本発明の光半導体素子収納用パッ
ケージにおいては、蓋体2は、第一の金属枠体2aと第
二の金属枠体2bとの間に、これらの接合面に沿って第
一の金属枠体2aの内周面および/または第二の金属枠
体2bの外周面の一部を切り欠いて形成した、深さが第
二の金属枠体2bの厚みの50〜80%の溝Mを有してい
る。また、本発明においては、このことが重要である。 【0029】本発明の光半導体素子収納用パッケージに
よれば、蓋体2を第一の金属枠体2aと第二の金属枠体
2bとの間に、これらの接合面に沿って第一の金属枠体
2aの内周面および/または第二の金属枠体2bの外周
面の一部を切り欠いて形成した、深さが第二の金属枠体
2bの厚みの50〜80%の溝Mを有するものとしたことか
ら、後述する基体1のシールリング6と第一の金属枠体
2aとを溶接などの方法により気密に封止する際に発生
する熱が蓋体2に印可された場合においても、第一の金
属枠体2aと第二の金属枠体2bとの熱膨張係数の相違
により封止後の冷却時に第一の金属枠体2aから第二の
金属枠体2bに働く熱応力を第一の金属枠体2aと第二
の金属枠体2bとの間に形成した溝Mが良好に緩和する
ことができ、その結果、レンズ部材2cを接合している
封止ガラス3に働く引っ張り応力が低減されることによ
り、封止ガラス3と第二の金属枠体2bとの接合界面あ
るいは封止ガラス3とレンズ部材2cとの接合界面で剥
離してしまうことのない気密信頼性の極めて高い光半導
体素子パッケージとすることができる。 【0030】なお、ここで言う溝Mとは、第一の金属枠
体2aと第二の金属枠体2bとの接合面に沿って形成さ
れた、蓋体2を平面視したときに円形や多角形の環状の
ものをいう。また、溝Mの断面形状は通常は長方形とな
っており、幅は0.1〜0.3mm、深さが第二の金属枠体2
bの厚みの50〜80%となっている。 【0031】溝の幅が0.1mm未満であると、第一の金
属枠体2aと第二の金属枠体2bとをAg−Cu合金な
どのろう材を介して接合させた際に、溝Mがろう材で充
填されてしまい空間を確保できなり、光半導体素子4を
収納した後に基体1のシールリング6と蓋体2の第一の
金属枠体2aとを溶接などの方法により気密に封止する
際に発生する熱が蓋体2に印可された場合において、蓋
体2の第一の金属枠体2aと第二の金属枠体2bとの熱
膨張係数の違いにより封止後の冷却時に第一の金属枠体
2aから第二の金属枠体2bに働く熱応力を第二の金属
枠体2bの外周部の溝Mで緩和することができず、レン
ズ部材2cを接合している封止ガラス3に引っ張り応力
が働き、封止ガラス3と第二の金属枠体2bとの接合界
面あるいは封止ガラス3とレンズ部材2cとの接合界面
から剥離してしまい易くなる傾向がある。また、0.3m
mを超えると、Niめっき層、Auめっき層を被着する
工程において処理液などのしみ出しが発生し、めっきの
変色やムラ、または、めっき膨れを発生する原因となり
好ましくない。なお、溝Mの断面形状を長方形とした
が、その形状を丸状、V字型状等の他の形状でもよく、
この場合の溝Mの幅は、一番広い部分をさす。 【0032】溝Mの深さは第二の金属枠体2bの厚みの
50〜80%とすることが好ましい。溝Mの深さが第二の金
属枠体2bの厚みの50%未満であると、第二の金属枠体
2bのと第一の金属枠体2aのをAg−Cu合金等のろ
う材を介して接合させた際に、溝Mがろう材で充填され
て空間を確保することが困難となり、封止ガラス3と第
二の金属枠体2bのとの接合界面あるいは封止ガラス3
とレンズ部材2bとの接合界面から剥離してしまう危険
性がある。また、80%を超えると、Niめっき層、Au
めっき層を被着する工程において処理液などのしみ出し
が発生し、めっきの変色やムラ、また、めっき膨れ発生
する原因となり好ましくない。 【0033】かくして本発明の光半導体素子収納用パッ
ケージは、基体1の凹部1aに半導体素子4を収納した
後に、基体1のシールリング6と蓋体2の第一の金属枠
体2aとが、溶接などの方法により気密に封止すること
により光半導体装置となる。 【0034】 【実施例】次に述べる試作品を作製し、評価を行なっ
た。基体は縦12mm、横7mm、高さ2mmの略長方形
のアルミナ製セラミックスで、上面部にFe−Ni−C
o合金から成るシールリングと、外側面に同じくFe−
Ni−Co合金から成るリード端子を形成した。基体と
成るセラミックスはグリーンシートの積層一体化により
製作し、シールリングとリード端子はプレス加工により
製作し、それぞれをろう付けにより基体に接合した。 【0035】蓋体の第一の金属枠体はFe−Ni−Co
合金を、第二の金属枠体は50アロイをそれぞれ切削加工
により製作した。第一の金属枠体と第二の金属枠体はA
g/Cuろう材を温度が850℃の炉で加熱溶融して接合
した。また、第一の金属枠体と第二の金属枠体との間に
は、幅0.2mm、深さが第二金属枠体の厚みの40%、50
%、65%、80%、90%とした溝を形成し、順にサンプル
、、、、とした。さらに反射防止膜が蒸着し
たレンズ部材としては、直径が1.5mmの略球状のTA
F−3を使用し、内径φ1.45mm、外径φ2.5mm、厚
み0.2mmの錫燐酸系の低融点ガラスから成る封止ガラ
スを450℃の炉で加熱溶融しレンズ部材を第二金属枠体
に接合した。 【0036】比較例とし第一の金属枠体と第二の金属枠
体との間に溝を有しないものをサンプルとした。な
お、その他の材料、製法、寸法などにおいては上記サン
プル〜と同様とした。 【0037】前述の基体と蓋体を縦11.8mm、横6.8m
m、高さ0.5mm、幅0.6mmのシールリングを介してシ
ーム溶接し、それぞれサンプルからを製作した。各
サンプルにおいて熱衝撃試験(MIL−STD883 C
OND.A)を行った後、ヘリウムガスのリーク発生に
ついての確認を行った。判定は1×10-9Pa・m3/s
ec以下を○とし、1×10-9Pa・m3/secを超え
るものを×とした。併せてめっき後の外観の確認を行っ
た。Niめっき層、Auめっき層を被着する工程におい
てめっき変色やムラ、めっき膨れの発生が無いものは○
とし、有るものは×とした。結果を表1に示す。 【0038】 【表1】【0039】上記の評価結果より、比較例サンプルで
はヘリウムガスのリーク発生が見られ、サンプルでも
ヘリウムガスのリーク発生が見られた。また、サンプル
においてはめっき後の外観においてめっき変色の発生
が見られた。それに対して、本発明のサンプル、、
においてはヘリウムガスのリーク発生は見られず、併
せてめっき後の外観においてもめっき変色やムラ、めっ
き膨れの発生は見られなかった。 【0040】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であ
れば種々の変更は可能である。例えば、上述の実施例で
は蓋体2の第一の金属枠体2aをFe―Ni―Co合
金、第二の金属枠体2bを50アロイ(50%Fe−Ni合
金)としたが、これ以外の例えば42アロイを用いること
も可能である。また、製造方法においては各工程の順序
が入れ替わっても適用できる。 【0041】 【発明の効果】本発明の光半導体素子収納用パッケージ
によれば、蓋体を第一の金属枠体と第二の金属枠体との
間に、これらの接合面に沿って第一の金属枠体の内周面
および/または第二の金属枠体の外周面の一部を切り欠
いて形成した、深さが第二の金属枠体の厚みの50〜80%
の溝を有するものとしたことから、基体のシールリング
と第一の金属枠体とを溶接などの方法により気密に封止
する際に発生する熱が蓋体に印可された場合において
も、第一の金属枠体と第二の金属枠体との熱膨張係数の
相違により封止後の冷却時に第一の金属枠体から第二の
金属枠体に働く熱応力を第一の金属枠体と第二の金属枠
体との間に形成した溝が良好に緩和することができ、そ
の結果、レンズ部材を接合している封止ガラスに働く引
っ張り応力が低減されることにより、封止ガラスと第二
の金属枠体との接合界面あるいは封止ガラスとレンズ部
材との接合界面で剥離してしまうことのない気密信頼性
の極めて高い光半導体素子パッケージとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の光半導体素子収納用パッケージの実施
の形態の一例をしめす断面図である。 【図2】本発明の光半導体素子収納用パッケージの要部
断面図である。 【図3】従来の光半導体素子収納用パッケージの断面図
である。 【符号の説明】 1・・・・・・・・・・基体 1a・・・・・・・・・凹部 2・・・・・・・・・・蓋体 2a・・・・・・・・・第一の金属枠体 2b・・・・・・・・・第二の金属枠体 2c・・・・・・・・・レンズ部材 3・・・・・・・・・・封止ガラス 4・・・・・・・・・・光半導体素子 6・・・・・・・・・・シールリング M・・・・・・・・・・溝

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 上面の略中央部に光半導体素子を収容す
    るための凹部を有する基体および該基体の上面に前記凹
    部を覆うようにシールリングを介して接合される、第一
    の金属枠体と該第一の金属枠体の内周面にろう材を介し
    て接合された第二の金属枠体と該第二の金属枠体の内周
    面に封止ガラスを介して接合されたレンズ部材とから成
    る蓋体を具備して成る光半導体素子収納用パッケージで
    あって、前記蓋体は、前記第一の金属枠体と前記第二の
    金属枠体との間に、これらの接合面に沿って前記第一の
    金属枠体の内周面および/または前記第二の金属枠体の
    外周面の一部を切り欠いて形成した、深さが前記第二の
    金属枠体の厚みの50〜80%の溝を有することを特徴
    とする光半導体素子収納用パッケージ。
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