JP2001274272A - 光半導体素子収納用パッケージ - Google Patents

光半導体素子収納用パッケージ

Info

Publication number
JP2001274272A
JP2001274272A JP2000082221A JP2000082221A JP2001274272A JP 2001274272 A JP2001274272 A JP 2001274272A JP 2000082221 A JP2000082221 A JP 2000082221A JP 2000082221 A JP2000082221 A JP 2000082221A JP 2001274272 A JP2001274272 A JP 2001274272A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
sealing glass
optical semiconductor
sealing
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000082221A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Shinchi
修一 新地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2000082221A priority Critical patent/JP2001274272A/ja
Publication of JP2001274272A publication Critical patent/JP2001274272A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】封止用ガラスの熱膨張係数を球状ガラス部材の
それに整合させて、気密封止の信頼性を向上させ、また
環境保護の観点からも好適な光半導体パッケージとする
こと。 【解決手段】容器本体1の貫通孔1aに挿入固定される
固定部材5の内側に挿入され、封止用ガラス7を介して
固定された球状レンズ部材6を具備する光半導体パッケ
ージにおいて、封止用ガラス7は、ガラス成分として五
酸化燐を35〜55重量%、一酸化錫を20〜40重量
%、酸化亜鉛を10〜20重量%、酸化アルミニウムを
2〜4重量%、酸化珪素を1〜3重量%、および酸化硼
素を1〜6重量%含み、フィラーとしてコーディエライ
トを10〜15重量%含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LD(半導体レー
ザ),PD(フォトダイオード)等の光半導体素子を気
密に封止して収納するための光半導体素子収納用パッケ
ージであって、封止用ガラスを溶融してレンズ部材を固
定するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図1(a)〜(c)に示すよ
うな封止用ガラスを溶融してレンズ部材を固定する光半
導体素子収納用パッケージ(以下、光半導体パッケージ
という)が用いられている。この光半導体パッケージ
は、50アロイ{Fe50wt(重量)%−Ni50w
t%合金}等の金属材料から成り、その上面の略中央部
にLD,PD等の光半導体素子2を収容する空所を形成
するための開口(凹部)を有する箱状の容器本体1と、
50アロイ等の金属部材から成り、容器本体1の側壁の
貫通孔1aに挿入固定され、側壁の外側端部より光ファ
イバーが挿入固定される筒状の金属製固定部材(以下、
固定部材という)5と、容器本体1の上面に取着され、
光半導体素子2を気密に封止する蓋体8とを有して成
る。
【0003】また、容器本体1の外側面には、光半導体
素子2と外部電気回路との電気的接続を行うための、鉄
(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金等
の金属からなるリード端子3が硼珪酸系ガラス等から成
る封止用ガラス4を介して溶着され、固定部材5の内側
には封止用ガラス7で固定された球状レンズ部材6が取
着されている。
【0004】この容器本体1及び固定部材5は、外表面
に酸化腐食を防止するとともに各部接合用のロウ材の濡
れ性を改善するNiメッキ層,Auメッキ層が順次施さ
れている。筒状の固定部材5は容器本体1の貫通孔1a
の内側にAu−Sn合金ロウ材等の低融点のロウ材で取
着されている。
【0005】球状レンズ部材6は硼珪酸系ガラスから成
り、一般に9×10-6/℃程度の線熱膨張係数を有して
いる。この固定部材5の内側に球状レンズ部材6を固定
するための封止用ガラス7は、酸化鉛(PbO)を56
〜66重量%、酸化硼素(B 23)を4〜14重量%、
酸化珪素(SiO2)を4〜14重量%、酸化亜鉛(Z
nO)を0.5〜3重量%含むガラス成分に、フィラー
としてコーディエライト(2MgO・2Al23・5S
iO2)系化合物を5〜10重量%、チタン酸錫(Sn
TiO3)系化合物を5〜10重量%添加したものが使
用されている。この封止用ガラス7の線熱膨張係数は9
×10-6/℃程度であり、球状レンズ部材6の線熱膨張
係数に整合されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の光半導体パッケージにおいては、球状レンズ部材6
の封止用ガラス7に酸化鉛系ガラスを使用していたた
め、球状レンズ部材6を固定部材5に接合した後固定部
材5表面に外装メッキ層(Niメッキ層,Auメッキ
層)を施す際に、メッキ液へ封止用ガラス7の鉛成分が
溶解し、Auメッキ層の半田濡れ性等の接合特性を損ね
るという不具合が発生していた。そのため、球状レンズ
部材6の封止用ガラス7による固着を外装メッキ層の形
成前に行うことが困難だった。そこで、固定部材5の全
面に外装メッキ層を施した後球状レンズ部材6の接合を
行い、その際封止用ガラス7とAuメッキ層との濡れ性
が悪いことから、球状レンズ部材6の接合部のAuメッ
キ層を研削除去した後に封止用ガラス7の溶着を行う必
要があった。従って、製造工程が複雑になり生産性の低
下を招いていた。
【0007】また、固定部材5をAu−Snロウ材等で
容器本体1の貫通孔1aに接合する際に、球状レンズ部
材6接合用の封止用ガラス7の再溶融による光軸のズレ
を防止するために、封止用ガラス7の軟化点は350℃
以上であることが必要であり、その結果封止用ガラス7
の溶融温度は400℃以上と高くなり、封止用ガラス7
を加熱溶融させると固定部材5の外装メッキ層が下地の
Niメッキ層の拡散により劣化していた。そして、外装
メッキ層が劣化しているため、固定部材5を容器本体1
の貫通孔1aにロウ材で接合させようとすると、その接
合部の接着強度の低下を招いていた。その結果、光半導
体パッケージ内の気密封止が破れ、内部に収容する光半
導体素子2を長期間にわたり正常かつ安定に作動させる
ことができないという問題点を誘発していた。
【0008】また、近時の地球環境保護の動きから酸化
鉛は環境負荷物質に指定されており、鉛硼酸系の低温封
止ガラスを光半導体パッケージに使用しない動きが始ま
っている。
【0009】従って、本発明の目的は、鉛不含有の封止
用ガラスを用いることで、メッキ液へ封止用ガラスの鉛
成分が溶解するのを防止し、その結果Auメッキ層の半
田濡れ性等の接合特性を損ねることがなく、また球状レ
ンズ部材の封止用ガラスによる接合を外装メッキ層の形
成前に行うことができるため、製造工程が簡略化されて
効率的に生産可能なものとなるとともに、封止用ガラス
を加熱溶融させた際に固定部材の外装メッキ層が下地の
Niメッキ層の拡散により劣化するのを解消し得るよう
にすることである。さらに、特定のフィラーを添加する
ことで、封止用ガラスの熱膨張係数を球状ガラス部材の
それに整合させて、気密封止の信頼性を向上させ、また
環境保護の観点からも好適なものとすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光半導体素子収
納用パッケージは、上面に開口が形成され内部に光半導
体素子が収容されるとともに側部に貫通孔が設けられた
容器本体と、前記貫通孔に挿入固定され、前記側部の外
側端部より光ファイバーが挿入固定される筒状の金属製
固定部材と、該金属製固定部材の内側に挿入され封止用
ガラスを介して固定された球状レンズ部材または半球状
レンズ部材と、前記容器本体の上面に取着され、前記光
半導体素子を気密に封止する蓋体とから成る光半導体パ
ッケージであって、前記封止用ガラスは、ガラス成分と
して五酸化燐を35〜55重量%、一酸化錫を20〜4
0重量%、酸化亜鉛を10〜20重量%、酸化アルミニ
ウムを2〜4重量%、酸化珪素を1〜3重量%、および
酸化硼素を1〜6重量%含み、フィラーとしてコーディ
エライトを10〜15重量%含むことを特徴とする。
【0011】本発明は、上記の構成により、鉛不含有の
封止用ガラスを用いることで、固定部材の外装メッキ層
被着用のメッキ液へ封止用ガラスの鉛成分が溶解するの
を防止し、その結果Auメッキ層の半田濡れ性等の接合
特性を損ねることがない。また、球状レンズ部材の封止
用ガラスによる接合を外装メッキ層の形成前に行うこと
ができるため、製造工程が簡略化されて効率的に生産可
能なものとなるとともに、封止用ガラスを加熱溶融させ
た際に固定部材の外装メッキ層が下地のNiメッキ層の
拡散により劣化するのを解消し得る。さらに、特定のフ
ィラーを添加することで、封止用ガラスの熱膨張係数を
球状ガラス部材のそれに整合させて、気密封止の信頼性
を向上させ、また環境保護の観点からも好適な光半導体
パッケージとなる。
【0012】本発明において、好ましくは、前記フィラ
ーの平均粒径が3〜9μmであることを特徴とする。こ
れにより、封止用ガラスの低温での流動性を保持でき、
また封止用ガラスの接合強度を向上させ得る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の光半導体パッケージにつ
いて以下に説明する。本発明の光半導体パッケージ全体
の基本構成は図1のものと同様である。本発明の光半導
体パッケージは、50アロイ(Fe−Ni合金),Fe
−Ni−Co合金等の金属材料から成り、その上面の略
中央部にLD,PD等の光半導体素子2を収容する空所
を形成するための開口(凹部)を有する箱状の容器本体
1と、50アロイ,Fe−Ni−Co合金等の金属部材
から成り、容器本体1の側部(側壁)の貫通孔1aに挿
入固定され、側壁の外側端部より光ファイバー(図示せ
ず)が挿入固定される筒状の固定部材5と、50アロ
イ,Fe−Ni−Co合金等の金属部材から成り、容器
本体1の上面に取着され、光半導体素子2を気密に封止
する蓋体8とを有して成る。
【0014】また、容器本体1の外側面には、光半導体
素子2と外部電気回路との電気的接続を行うための、F
e−Ni−Co合金等の金属からなるリード端子3が硼
珪酸系ガラス等から成る封止用ガラス4を介して溶着さ
れ、リード端子3の光半導体パッケージ内部側の端部は
ボンディングワイヤ等を介して光半導体素子2の電極に
接続される。固定部材5の内側には、封止用ガラス7で
固定された球状レンズ部材6または半球状レンズ部材が
取着される。
【0015】この容器本体1および固定部材5は、外表
面に酸化腐食を防止するとともに各部接合用のロウ材の
濡れ性を改善するNiメッキ層,Auメッキ層が順次被
着されている。筒状の固定部材5は、容器本体1の貫通
孔1aの内側にAu−Sn合金ロウ材等の低融点の金属
ロウ材で取着されている。球状レンズ部材6は硼珪酸系
ガラス等のガラス材料から成り、9×10-6/℃程度の
線熱膨張係数を有する。
【0016】本発明において、容器本体1は図1のよう
な一体的に構成された箱状のものに限らず、板状の基体
(底板)と、その基体上面に光半導体素子2を囲むよう
に接合された枠体とから構成されていてもよい。
【0017】本発明の封止用ガラス7は鉛不含有の低融
点ガラス(融点430〜500℃程度)から成り、その
組成および組成範囲は、ガラス成分として五酸化燐(P
25)を35〜55重量%、一酸化錫(SnO)を20
〜40重量%と、酸化亜鉛(ZnO)を10〜20重量
%、酸化アルミニウム(Al23)を2〜4重量%、酸
化珪素(SiO2)を1〜3重量%、酸化硼素(B
23)を1〜6重量%含み、フィラーとしてコーディエ
ライト(2MgO・2Al23・5SiO2)を10〜
15重量%含むものであり、各成分を上記組成範囲とし
たのは以下の理由による。
【0018】五酸化燐が35重量%未満では、封止用ガ
ラス7の軟化溶融温度が高くなり、封止用ガラス7を加
熱溶融させて気密封止する際に球状ガラス部材6の軟化
変形、熱膨張等の熱変形による応力および残留応力が大
きくなり、その光学特性が劣化し易くなる。五酸化燐が
55重量%を超えると、封止用ガラス7の耐薬品性が劣
化し気密封止の信頼性が低下する。
【0019】一酸化錫が20重量%未満では、封止用ガ
ラス7の軟化溶融温度が高くなり、封止用ガラス7を加
熱溶融させて気密封止する際に球状ガラス部材6の軟化
変形、熱変形による応力および残留応力が大きくなり、
その光学特性が劣化し易くなる。一酸化錫が40重量%
を超えると、封止用ガラス7の耐薬品性が劣化し気密封
止の信頼性が低下する。
【0020】酸化亜鉛が10重量%未満では、封止用ガ
ラス7の軟化溶融温度が高くなり、封止用ガラス7を加
熱溶融させて気密封止する際に球状ガラス部材6の軟化
変形、熱変形による応力および残留応力が大きくなり、
その光学特性が劣化し易くなる。酸化亜鉛が20重量%
を超えると、封止用ガラス7の結晶化が進行し過ぎて、
低温での気密封止が困難となる。
【0021】酸化アルミニウムが2重量%未満では、封
止用ガラス7の耐候性(耐湿性)が劣化し、気密封止の
信頼性が低下する。酸化アルミニウムが4重量%を超え
ると、封止用ガラス7の軟化溶融温度が高くなり、封止
用ガラス7を加熱溶融させて気密封止する際に球状ガラ
ス部材6の軟化変形、熱変形による応力および残留応力
が大きくなり、その光学特性が劣化し易くなる。
【0022】酸化珪素が1重量%未満では、封止用ガラ
ス7の熱膨張係数が大きくなり、球状ガラス部材6との
熱膨張係数の整合がとれなくなる。酸化珪素が3重量%
を超えると、封止用ガラス7の軟化溶融温度が高くな
り、封止用ガラス7を加熱溶融させて気密封止する際に
球状ガラス部材6の軟化変形、熱変形による応力および
残留応力が大きくなり、その光学特性が劣化し易くな
る。
【0023】酸化硼素が1重量%未満では、封止用ガラ
ス7の軟化溶融温度が高くなり、封止用ガラス7を加熱
溶融させて気密封止する際に球状ガラス部材6の軟化変
形、熱変形による応力および残留応力が大きくなり、そ
の光学特性が劣化し易くなる。酸化硼素が6重量%を超
えると、封止用ガラス7の耐薬品性が劣化し気密封止の
信頼性が低下する。
【0024】コーディエライトが10重量%未満では、
封止用ガラス7の熱膨張係数が大きくなり、球状レンズ
部材6および固定部材5との熱膨張係数の整合がとれな
くなり、球状レンズ部材6に不要な応力が発生した状態
となり、その光学特性が劣化するとともに、気密封止の
信頼性が低下する。コーディエライトが15重量%を超
えると、封止用ガラス7の熱膨張係数が小さくなり、球
状レンズ部材6および固定部材5との熱膨張係数の整合
がとれなくなり、球状レンズ部材6に不要な応力が発生
した状態となり、その光学特性が劣化するとともに、気
密封止の信頼性が低下する。
【0025】コーディエライトからなるフィラーの平均
粒径は3〜9μmが良く、3μm未満では、封止用ガラ
ス7の低温での流動性が劣化して、低温での気密封止が
困難になる。フィラーの平均粒径が9μmを超えると、
封止用ガラス7の接合強度が低下して、気密封止の信頼
性が低下する。
【0026】この封止用ガラス7の軟化点は350℃以
上がよく、その場合Au−Sn合金ロウ材等の低融点の
ロウ材で固定部材5を容器本体1に接合する際に、封止
用ガラス7の再溶融が発生しないものとなる。
【0027】また、封止用ガラス7の溶着温度、即ち融
点は430〜500℃程度が好ましく、500℃を超え
ると球状レンズ部材6の軟化変形、熱変形による応力お
よび残留応力により光学特性が劣化し易くなる。融点が
430℃未満では、その軟化点が350℃未満になり易
くなる。
【0028】上記組成および組成範囲の封止用ガラス7
は、線熱膨張係数が8×10-6〜10×10-6/℃とな
り、球状レンズ部材6の線熱膨張係数の約9×10-6
℃に整合させることが容易になる。従って、封止用ガラ
ス7の線熱膨張係数は8×10-6〜10×10-6/℃で
あることが好ましい。
【0029】また、封止用ガラス7の厚さは0.15〜
0.35mm程度が好ましく、0.15mm未満では、
封止用ガラス7の体積が不充分なため球状レンズ部材6
の周りに溶融時の封止用ガラス7のメニスカスが充分に
形成されず、そのため球状レンズ部材6の接合強度が不
充分となる。0.35mmを超えると、封止用ガラス7
の体積が過多となり、球状レンズ部材6のレンズ面に封
止用ガラス7が広がり過ぎて球状レンズ部材6の光透過
性等の光学特性が低下する。なお、この場合の封止用ガ
ラス7の厚さは、球状レンズ部材6表面における平均厚
さ、または固定部材5表面における平均厚さとするのが
よい。それは、図1(c)に示すように、封止用ガラス
7は、その接合部でメニスカスを形成するため、厚さが
一様ではないためである。
【0030】本発明のコーディエライトはコーディエラ
イト単体またはコーディエライトを主成分とするもので
あり、コーディエライトを主成分とするものの場合他の
微量成分を含んでいてもよい。
【0031】かくして、本発明は、上記の組成範囲の鉛
不含有の封止用ガラスを用いることによって、固定部材
の外装メッキ層被着用のメッキ液へ封止用ガラスの鉛成
分が溶解するのを防止し、その結果Auメッキ層の半田
濡れ性等の接合特性を損ねることがない。また、球状レ
ンズ部材の封止用ガラスによる接合を外装メッキ層の形
成前に行うことができるため、製造工程が簡略化されて
効率的に生産可能なものとなるとともに、封止用ガラス
を加熱溶融させた際に固定部材の外装メッキ層が下地の
Niメッキ層の拡散により劣化するのを解消し得る。さ
らに、特定のフィラーを添加することで、封止用ガラス
の熱膨張係数を球状ガラス部材のそれに整合させて、気
密封止の信頼性を向上させ、また環境保護の観点からも
好適なものとなる。
【0032】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変
更を行っても何ら差し支えない。
【0033】
【発明の効果】本発明は、容器本体の貫通孔に挿入固定
される固定部材の内側に挿入され、封止用ガラスを介し
て固定された球状または半球状レンズ部材を具備する光
半導体パッケージにおいて、封止用ガラスは、ガラス成
分として五酸化燐を35〜55重量%、一酸化錫を20
〜40重量%、酸化亜鉛を10〜20重量%、酸化アル
ミニウムを2〜4重量%、酸化珪素を1〜3重量%、お
よび酸化硼素を1〜6重量%含み、フィラーとしてコー
ディエライトを10〜15重量%含むことにより、鉛不
含有の封止用ガラスを用いることで、固定部材の外装メ
ッキ層被着用のメッキ液へ封止用ガラスの鉛成分が溶解
するのを防止し、その結果Auメッキ層の半田濡れ性等
の接合特性を損ねることがない。
【0034】また、球状レンズ部材の封止用ガラスによ
る接合を外装メッキ層の形成前に行うことができるた
め、製造工程が簡略化されて効率的に生産可能なものと
なるとともに、封止用ガラスを加熱溶融させた際に固定
部材の外装メッキ層が下地のNiメッキ層の拡散により
劣化するのを解消し得る。さらに、特定のフィラーを添
加することで、封止用ガラスの熱膨張係数を球状ガラス
部材のそれに整合させて、気密封止の信頼性を向上さ
せ、また環境保護の観点からも好適な光半導体パッケー
ジとなる。従って、光半導体パッケージ内の気密封止を
完全とし、内部に収容する光半導体素子を長期間にわた
り正常かつ安定に作動させることが可能となる。
【0035】本発明は、好ましくは、フィラーの平均粒
径が3〜9μmであることにより、封止用ガラスの低温
での流動性を保持でき、また封止用ガラスの接合強度を
向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光半導体パッケージを示し、(a)は
光半導体パッケージの斜視図、(b)は光半導体パッケ
ージの断面図、(c)は球状レンズ部材と固定部材の断
面図である。
【符号の説明】
1:容器本体 2:光半導体素子 3:リード端子 4:封止用ガラス 5:固定部材 6:球状レンズ部材 7:封止用ガラス 8:蓋体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H037 BA03 BA12 CA13 DA05 DA06 DA36 4G062 AA08 AA09 BB09 DA03 DB03 DC03 DD05 DD06 DE04 DF01 EA01 EA10 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FB01 FC01 FD01 FE04 FE05 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 PP06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面に開口が形成され内部に光半導体素子
    が収容されるとともに側部に貫通孔が設けられた容器本
    体と、前記貫通孔に挿入固定され、前記側部の外側端部
    より光ファイバーが挿入固定される筒状の金属製固定部
    材と、該金属製固定部材の内側に挿入され封止用ガラス
    を介して固定された球状または半球状レンズ部材と、前
    記容器本体の上面に取着され、前記光半導体素子を気密
    に封止する蓋体とから成る光半導体パッケージであっ
    て、前記封止用ガラスは、ガラス成分として五酸化燐を
    35〜55重量%、一酸化錫を20〜40重量%、酸化
    亜鉛を10〜20重量%、酸化アルミニウムを2〜4重
    量%、酸化珪素を1〜3重量%、および酸化硼素を1〜
    6重量%含み、フィラーとしてコーディエライトを10
    〜15重量%含むことを特徴とする光半導体素子収納用
    パッケージ。
  2. 【請求項2】前記フィラーの平均粒径が3〜9μmであ
    ることを特徴とする請求項1記載の光半導体素子収納用
    パッケージ。
JP2000082221A 2000-03-23 2000-03-23 光半導体素子収納用パッケージ Pending JP2001274272A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000082221A JP2001274272A (ja) 2000-03-23 2000-03-23 光半導体素子収納用パッケージ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000082221A JP2001274272A (ja) 2000-03-23 2000-03-23 光半導体素子収納用パッケージ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001274272A true JP2001274272A (ja) 2001-10-05

Family

ID=18599051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000082221A Pending JP2001274272A (ja) 2000-03-23 2000-03-23 光半導体素子収納用パッケージ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001274272A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006133504A (ja) * 2004-11-05 2006-05-25 Nippon Electric Glass Co Ltd 光学用キャップ部品
CN108164144A (zh) * 2016-12-07 2018-06-15 辽宁法库陶瓷工程技术研究中心 一种低温高膨胀系数钛合金封接玻璃及其制备方法和应用
CN108423998A (zh) * 2018-05-31 2018-08-21 北京北旭电子材料有限公司 玻璃粉体组合物、玻璃封接料及其制备方法和电池

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006133504A (ja) * 2004-11-05 2006-05-25 Nippon Electric Glass Co Ltd 光学用キャップ部品
CN108164144A (zh) * 2016-12-07 2018-06-15 辽宁法库陶瓷工程技术研究中心 一种低温高膨胀系数钛合金封接玻璃及其制备方法和应用
CN108423998A (zh) * 2018-05-31 2018-08-21 北京北旭电子材料有限公司 玻璃粉体组合物、玻璃封接料及其制备方法和电池
CN108423998B (zh) * 2018-05-31 2021-10-08 北京北旭电子材料有限公司 玻璃粉体组合物、玻璃封接料及其制备方法和电池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3199611B2 (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JP2001274272A (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JP2001272580A (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JP3990557B2 (ja) 光半導体素子収納用パッケージ用レンズ部材およびこれを用いた光半導体素子収納用パッケージの製造方法
JPS58215812A (ja) 水晶振動子等の密封容器
JP2002299489A (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JP2002289727A (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JP3457906B2 (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JP2003224325A (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JP3716186B2 (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JP4002456B2 (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JP2001274498A (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JP4514355B2 (ja) 電子部品収納用容器
JP2759300B2 (ja) ガラス封止型半導体素子収納用パッケージ
JP4567162B2 (ja) 光半導体装置用キャップとこれを用いた光半導体装置
JP2922719B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP2001177177A (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JPH0410644A (ja) ガラス封止型半導体素子収納用パッケージ
JP3292609B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP2000277644A (ja) 光半導体素子収納用パッケージの製造方法
JP2002353359A (ja) 電子部品収納用容器
JP2000106459A (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JPH11111877A (ja) 光半導体素子収納用パッケージ
JPH0410645A (ja) ガラス封止型半導体素子収納用パッケージ
JP2001156194A (ja) 光半導体素子収納用パッケージ