JP2003282365A - チップ型固体電解コンデンサ - Google Patents
チップ型固体電解コンデンサInfo
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- JP2003282365A JP2003282365A JP2002083196A JP2002083196A JP2003282365A JP 2003282365 A JP2003282365 A JP 2003282365A JP 2002083196 A JP2002083196 A JP 2002083196A JP 2002083196 A JP2002083196 A JP 2002083196A JP 2003282365 A JP2003282365 A JP 2003282365A
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- capacitor element
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電極材料として電気抵抗の低い銅或いは銅合
金を使用しても、陽極導出線と良好な溶接接合を形成可
能とすること。 【解決手段】 棒状の陽極導出線4に接続された陽極体
表面に誘電体酸化皮膜を形成するとともに、固体電解質
層並びに陰極層とを順次積層形成して、その外周が前記
陰極層とされたコンデンサ素子2と、該コンデンサ素子
2を被覆する外装樹脂3とを具備し、前記コンデンサ素
子2の陽極導出線4並びに陰極層にそれぞれ接続された
陽極端子5a並びに陰極端子5bの一部が、その実装面
となる前記外装樹脂3の所定面に露出するように形成し
て成るチップ型固体電解コンデンサ1において、前記陽
極端子5a並びに陰極端子5bが銅または銅6を主成分
とする銅合金であって、該銅6または銅合金の表面にパ
ラジウム(Pd)層9および/または金(Au)層を形
成する。
金を使用しても、陽極導出線と良好な溶接接合を形成可
能とすること。 【解決手段】 棒状の陽極導出線4に接続された陽極体
表面に誘電体酸化皮膜を形成するとともに、固体電解質
層並びに陰極層とを順次積層形成して、その外周が前記
陰極層とされたコンデンサ素子2と、該コンデンサ素子
2を被覆する外装樹脂3とを具備し、前記コンデンサ素
子2の陽極導出線4並びに陰極層にそれぞれ接続された
陽極端子5a並びに陰極端子5bの一部が、その実装面
となる前記外装樹脂3の所定面に露出するように形成し
て成るチップ型固体電解コンデンサ1において、前記陽
極端子5a並びに陰極端子5bが銅または銅6を主成分
とする銅合金であって、該銅6または銅合金の表面にパ
ラジウム(Pd)層9および/または金(Au)層を形
成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、各種電子機器に
搭載されるチップ型固体電解コンデンサの改良に関す
る。
搭載されるチップ型固体電解コンデンサの改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】これら高密度表面実装に使用可能なチッ
プ型固体電解コンデンサとしては、特公平2−3185
1号の従来例に記載されているように、陽極導出線を有
するとともに、弁作用金属から成る陽極体の表面に誘電
体酸化皮膜と電解質層とを順次積層してその外周が前記
陰極層とされたコンデンサ素子を、前記コンデンサ素子
の陽極導出線に接続される陽極端子並びに前記陰極層に
接続される陰極端子とを具備する繰返し単位を複数有す
るリードフレームに搭載し、該リードフレームに搭載さ
れた前記コンデンサ素子と前記陽極端子並びに陰極端子
とを、両電極端子の先端が露出するように外装樹脂にて
被覆し、該外装樹脂より突出した先端部を外装樹脂の外
周に沿って折り曲げて、前記外装樹脂の実装面となる所
定面に配置したチップ型固体電解コンデンサが知られて
いる。
プ型固体電解コンデンサとしては、特公平2−3185
1号の従来例に記載されているように、陽極導出線を有
するとともに、弁作用金属から成る陽極体の表面に誘電
体酸化皮膜と電解質層とを順次積層してその外周が前記
陰極層とされたコンデンサ素子を、前記コンデンサ素子
の陽極導出線に接続される陽極端子並びに前記陰極層に
接続される陰極端子とを具備する繰返し単位を複数有す
るリードフレームに搭載し、該リードフレームに搭載さ
れた前記コンデンサ素子と前記陽極端子並びに陰極端子
とを、両電極端子の先端が露出するように外装樹脂にて
被覆し、該外装樹脂より突出した先端部を外装樹脂の外
周に沿って折り曲げて、前記外装樹脂の実装面となる所
定面に配置したチップ型固体電解コンデンサが知られて
いる。
【0003】これらチップ型固体電解コンデンサにおい
ては、前記陽極端子並びに陰極端子となるリードフレー
ムとして、一般的に42%のニッケルを含む鉄―ニッケ
ル合金である42アロイが使用されており、これら42
アロイはハンダ濡れ性に乏しいため、その表面にはハン
ダメッキによりハンダ層が設けられていた。
ては、前記陽極端子並びに陰極端子となるリードフレー
ムとして、一般的に42%のニッケルを含む鉄―ニッケ
ル合金である42アロイが使用されており、これら42
アロイはハンダ濡れ性に乏しいため、その表面にはハン
ダメッキによりハンダ層が設けられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、これらチップ型
固体電解コンデンサにあっては、その特性として等価直
列抵抗(ESR)値の更なる低減が求められるようにな
り、これらの低ESR化が、固体電解質にポリピロール
やポリアニリン並びにポリチオフェン等の導電性高分子
を使用することで、実現できるようになってきており、
これに伴い、外部端子となる前記陽極端子並びに陰極端
子による抵抗分の前記等価直列抵抗(ESR)値に及ぼ
す影響が相対的に大きくなってきた。
固体電解コンデンサにあっては、その特性として等価直
列抵抗(ESR)値の更なる低減が求められるようにな
り、これらの低ESR化が、固体電解質にポリピロール
やポリアニリン並びにポリチオフェン等の導電性高分子
を使用することで、実現できるようになってきており、
これに伴い、外部端子となる前記陽極端子並びに陰極端
子による抵抗分の前記等価直列抵抗(ESR)値に及ぼ
す影響が相対的に大きくなってきた。
【0005】そのため、これら前記陽極端子並びに陰極
端子による抵抗分によるESRへの影響を改善する方法
として、従来より使用されてきた前記42アロイより
も、抵抗の低い材料を電極材料として用いることが考え
られ、これら電極材料としては、電気伝導性や価格並び
に加工性等の観点から、銅或いは銅を主成分とする銅合
金を使用することが検討されてきている。
端子による抵抗分によるESRへの影響を改善する方法
として、従来より使用されてきた前記42アロイより
も、抵抗の低い材料を電極材料として用いることが考え
られ、これら電極材料としては、電気伝導性や価格並び
に加工性等の観点から、銅或いは銅を主成分とする銅合
金を使用することが検討されてきている。
【0006】しかしながら、これら銅或いは銅を主成分
とする銅合金を電極材料として使用すると、その抵抗が
小さいことから、コンデンサ素子から導出されている前
記陽極導出線と銅或いは銅合金から成る陽極端子とを抵
抗溶接にて接合しようとすると、抵抗溶接時の消費電力
が大幅に上昇してしまうため、これら大幅に上昇した溶
接電力により、従来において陽極端子に施されていたハ
ンダメッキやスズメッキでは、これらハンダ層やスズ層
が、自身の内部抵抗により融解に至り、これらメッキ層
が剥離してしまい、良好な溶接が実施できないという問
題があった。
とする銅合金を電極材料として使用すると、その抵抗が
小さいことから、コンデンサ素子から導出されている前
記陽極導出線と銅或いは銅合金から成る陽極端子とを抵
抗溶接にて接合しようとすると、抵抗溶接時の消費電力
が大幅に上昇してしまうため、これら大幅に上昇した溶
接電力により、従来において陽極端子に施されていたハ
ンダメッキやスズメッキでは、これらハンダ層やスズ層
が、自身の内部抵抗により融解に至り、これらメッキ層
が剥離してしまい、良好な溶接が実施できないという問
題があった。
【0007】よって、本発明は上記した問題点に着目し
てなされたもので、電極材料として電気抵抗の低い銅或
いは銅合金を使用しても、前記陽極導出線と良好な溶接
接合を形成することのできるチップ型固体電解コンデン
サを提供することを目的としている。
てなされたもので、電極材料として電気抵抗の低い銅或
いは銅合金を使用しても、前記陽極導出線と良好な溶接
接合を形成することのできるチップ型固体電解コンデン
サを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記した問題を解決する
ために、棒状の陽極導出線に接続された陽極体表面に誘
電体酸化皮膜を形成するとともに、固体電解質層並びに
陰極層とを順次積層形成して、その外周が前記陰極層と
されたコンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被覆する
外装樹脂とを具備し、前記コンデンサ素子の陽極導出線
並びに陰極層にそれぞれ接続された陽極端子並びに陰極
端子の一部が、その実装面となる前記外装樹脂の所定面
に露出するように形成して成るチップ型固体電解コンデ
ンサにおいて、前記陽極端子並びに陰極端子が銅または
銅を主成分とする銅合金であって、該銅または銅合金の
表面にパラジウム(Pd)層および/または金(Au)
層を形成したことを特徴としている。この特徴によれ
ば、パラジウム(Pd)または金(Au)はハンダ濡れ
性に優れるとともに、融点が比較的高く、陽極導出線と
の溶接時における大電流によっても、溶接電極との接触
部が融解に至ることがなく、良好な溶接接合を実施でき
る。
ために、棒状の陽極導出線に接続された陽極体表面に誘
電体酸化皮膜を形成するとともに、固体電解質層並びに
陰極層とを順次積層形成して、その外周が前記陰極層と
されたコンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被覆する
外装樹脂とを具備し、前記コンデンサ素子の陽極導出線
並びに陰極層にそれぞれ接続された陽極端子並びに陰極
端子の一部が、その実装面となる前記外装樹脂の所定面
に露出するように形成して成るチップ型固体電解コンデ
ンサにおいて、前記陽極端子並びに陰極端子が銅または
銅を主成分とする銅合金であって、該銅または銅合金の
表面にパラジウム(Pd)層および/または金(Au)
層を形成したことを特徴としている。この特徴によれ
ば、パラジウム(Pd)または金(Au)はハンダ濡れ
性に優れるとともに、融点が比較的高く、陽極導出線と
の溶接時における大電流によっても、溶接電極との接触
部が融解に至ることがなく、良好な溶接接合を実施でき
る。
【0009】本発明のチップ型固体電解コンデンサは、
前記銅または銅合金と前記パラジウム(Pd)層或いは
前記金(Au)層との間に、該パラジウム(Pd)或い
は金(Au)の前記銅または銅合金への拡散を防止する
拡散防止層を形成して成ることが好ましい。このように
すれば、拡散防止層を形成することで、銅または銅合金
中へパラジウム(Pd)或いは金(Au)が拡散するこ
とを防止できる。
前記銅または銅合金と前記パラジウム(Pd)層或いは
前記金(Au)層との間に、該パラジウム(Pd)或い
は金(Au)の前記銅または銅合金への拡散を防止する
拡散防止層を形成して成ることが好ましい。このように
すれば、拡散防止層を形成することで、銅または銅合金
中へパラジウム(Pd)或いは金(Au)が拡散するこ
とを防止できる。
【0010】本発明のチップ型固体電解コンデンサは、
前記拡散防止層がニッケル(Ni)層であることが好ま
しい。このようにすれば、ニッケルは良好な拡散防止が
得られるとともに、価格も安価であるばかりか、これら
ニッケル層をメッキ等により容易に形成することができ
る。
前記拡散防止層がニッケル(Ni)層であることが好ま
しい。このようにすれば、ニッケルは良好な拡散防止が
得られるとともに、価格も安価であるばかりか、これら
ニッケル層をメッキ等により容易に形成することができ
る。
【0011】本発明のチップ型固体電解コンデンサは、
前記接続補助層が、前記パラジウム(Pd)層上に前記
金(Au)層を形成して成ることが好ましい。このよう
にすれば、パラジウム(Pd)の酸化をも防止でき、こ
れらパラジウム(Pd)の酸化による悪影響を解消で
き、安定した特性を得ることができる。
前記接続補助層が、前記パラジウム(Pd)層上に前記
金(Au)層を形成して成ることが好ましい。このよう
にすれば、パラジウム(Pd)の酸化をも防止でき、こ
れらパラジウム(Pd)の酸化による悪影響を解消で
き、安定した特性を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。 (実施例)図1は本実施例のチップ型固体電解コンデン
サの構造を示す断面図であり、図3は、本実施例に用い
たリードフレームの構成を示す断面図である。
施形態を説明する。 (実施例)図1は本実施例のチップ型固体電解コンデン
サの構造を示す断面図であり、図3は、本実施例に用い
たリードフレームの構成を示す断面図である。
【0013】本実施例のチップ型固体電解コンデンサ1
は、図1に示すように、コンデンサ素子2と、該コンデ
ンサ素子2の1側面から導出された陽極導出線4に対し
て抵抗溶接される陽極端子5aと、該陽極端子5aと前
記コンデンサ素子2を挟んで対向する側に、該コンデン
サ素子2の外周部下面と導電性接着材7にて電気的並び
に機械的に接合される陰極端子5bと、これら陽極端子
5a並びに陰極端子5b露出部を除く部分を、前記コン
デンサ素子2を被覆するように覆う外装樹脂3と、から
主に構成されている。
は、図1に示すように、コンデンサ素子2と、該コンデ
ンサ素子2の1側面から導出された陽極導出線4に対し
て抵抗溶接される陽極端子5aと、該陽極端子5aと前
記コンデンサ素子2を挟んで対向する側に、該コンデン
サ素子2の外周部下面と導電性接着材7にて電気的並び
に機械的に接合される陰極端子5bと、これら陽極端子
5a並びに陰極端子5b露出部を除く部分を、前記コン
デンサ素子2を被覆するように覆う外装樹脂3と、から
主に構成されている。
【0014】前記コンデンサ素子2としては、タンタル
のような弁金属粉末を成型して焼結することにより得た
焼結体の表面に陽極酸化により誘電体となる酸化皮膜を
形成して陽極体とし、この陽極体上に二酸化マンガンな
どの固体電解質層と、カーボンや銀ペーストから成る陰
極層とを積層形成することにより得られる従来より使用
されている公知のコンデンサ素子とともに、前記固体電
解質層としてポリピロールやポリアニリン並びにポリチ
オフェン等の導電性高分子を使用してESR値を低下さ
せた低ESR化コンデンサ素子を好適に使用することが
できる。
のような弁金属粉末を成型して焼結することにより得た
焼結体の表面に陽極酸化により誘電体となる酸化皮膜を
形成して陽極体とし、この陽極体上に二酸化マンガンな
どの固体電解質層と、カーボンや銀ペーストから成る陰
極層とを積層形成することにより得られる従来より使用
されている公知のコンデンサ素子とともに、前記固体電
解質層としてポリピロールやポリアニリン並びにポリチ
オフェン等の導電性高分子を使用してESR値を低下さ
せた低ESR化コンデンサ素子を好適に使用することが
できる。
【0015】本実施例において前記陽極端子5a並びに
陰極端子5bとは、図4(a)に示す1対の陽極端子5
aと陰極端子5bとから成る繰返し単位が、複数配列さ
れて複数のコンデンサ素子2を搭載可能とされたリード
フレームにより形成されており、前記陰極端子5bに
は、前記コンデンサ素子2を搭載可能とするための段部
が設けられている。
陰極端子5bとは、図4(a)に示す1対の陽極端子5
aと陰極端子5bとから成る繰返し単位が、複数配列さ
れて複数のコンデンサ素子2を搭載可能とされたリード
フレームにより形成されており、前記陰極端子5bに
は、前記コンデンサ素子2を搭載可能とするための段部
が設けられている。
【0016】この本実施例に用いたリードフレームは、
図2にその断面を示すように、リードフレームの母材と
なる銅板6を打ち抜き加工並びに前記段部を形成するた
めの段部加工を実施した後、その表面にパラジウムの拡
散を防止するための拡散防止層となるニッケルメッキ層
8を形成した後、該ニッケルメッキ層8表面にパラジウ
ム層9をメッキにて形成するとともに、更に該パラジウ
ム層9の表面に該パラジウム層9の酸化を防止するため
の金メッキ層13を形成している。
図2にその断面を示すように、リードフレームの母材と
なる銅板6を打ち抜き加工並びに前記段部を形成するた
めの段部加工を実施した後、その表面にパラジウムの拡
散を防止するための拡散防止層となるニッケルメッキ層
8を形成した後、該ニッケルメッキ層8表面にパラジウ
ム層9をメッキにて形成するとともに、更に該パラジウ
ム層9の表面に該パラジウム層9の酸化を防止するため
の金メッキ層13を形成している。
【0017】このように、本実施例では、パラジウム層
9の酸化を防止するために金メッキ層13を設けた構成
としているが、本発明はこれに限定されるものではな
く、これらパラジウム層9に代えて、金メッキ層13の
みをニッケルメッキ層8表面に形成した構成としても良
いが、この場合には、必要となる金メッキ層13の厚み
が大きく、よってコスト高となることから、パラジウム
層9上に金メッキ層13を形成した構成が好ましい。但
し、コストや使用環境において、パラジウム層9の酸化
が大きな問題とならない場合等にあっては、前記金メッ
キ層13を省いた構成としても良い。
9の酸化を防止するために金メッキ層13を設けた構成
としているが、本発明はこれに限定されるものではな
く、これらパラジウム層9に代えて、金メッキ層13の
みをニッケルメッキ層8表面に形成した構成としても良
いが、この場合には、必要となる金メッキ層13の厚み
が大きく、よってコスト高となることから、パラジウム
層9上に金メッキ層13を形成した構成が好ましい。但
し、コストや使用環境において、パラジウム層9の酸化
が大きな問題とならない場合等にあっては、前記金メッ
キ層13を省いた構成としても良い。
【0018】また、本実施例では、パラジウム層9の銅
板6への拡散を防止するための拡散防止層として前記ニ
ッケルメッキ層8を形成しており、これらニッケルを使
用することは、該ニッケルがパラジウム層9や金の拡散
防止能に優れ、抵抗溶接時における大電流にも耐えうる
高い融点と電気伝導性を有し、且つメッキ形成が容易で
あることから好ましいが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、これら拡散防止層の材質としてニッケル以
外の前記パラジウム層9や金の銅板への拡散を防止する
ことのでき、且つ導電性に優れるものであれば使用する
ことができる。
板6への拡散を防止するための拡散防止層として前記ニ
ッケルメッキ層8を形成しており、これらニッケルを使
用することは、該ニッケルがパラジウム層9や金の拡散
防止能に優れ、抵抗溶接時における大電流にも耐えうる
高い融点と電気伝導性を有し、且つメッキ形成が容易で
あることから好ましいが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、これら拡散防止層の材質としてニッケル以
外の前記パラジウム層9や金の銅板への拡散を防止する
ことのでき、且つ導電性に優れるものであれば使用する
ことができる。
【0019】また、本実施例では、前記リードフレーム
の母材として銅板を使用しているが、本発明はこれに限
定されるものではなく、これら母材としては、銅を主成
分とする銅合金も好適に使用することができる。
の母材として銅板を使用しているが、本発明はこれに限
定されるものではなく、これら母材としては、銅を主成
分とする銅合金も好適に使用することができる。
【0020】以下、本実施例のチップ型固体電解コンデ
ンサ1をその製造工程に沿って説明する。まず、このリ
ードフレームの前記陰極端子5bの段部上面に、図4
(a)に示すように導電性接着材7を塗布した後、コン
デンサ素子2を搭載して接着、固定する。
ンサ1をその製造工程に沿って説明する。まず、このリ
ードフレームの前記陰極端子5bの段部上面に、図4
(a)に示すように導電性接着材7を塗布した後、コン
デンサ素子2を搭載して接着、固定する。
【0021】これら導電性接着材7としては、接続する
前記コンデンサ素子2の外周面が前述のようにカーボン
や銀ペーストから成る陰極層が露出していることから、
これら陰極層との接着性等の観点から、通常においてI
C等のマウントに使用される銀系の導電性接着材が好適
に使用されるが、本発明はこれに限定されるものではな
く、これら導電性接着材7に代えて半田ペースト等を塗
布しておき、コンデンサ素子2の搭載後において該半田
ペーストを溶融させてコンデンサ素子2を固定、搭載す
るようにしても良い。
前記コンデンサ素子2の外周面が前述のようにカーボン
や銀ペーストから成る陰極層が露出していることから、
これら陰極層との接着性等の観点から、通常においてI
C等のマウントに使用される銀系の導電性接着材が好適
に使用されるが、本発明はこれに限定されるものではな
く、これら導電性接着材7に代えて半田ペースト等を塗
布しておき、コンデンサ素子2の搭載後において該半田
ペーストを溶融させてコンデンサ素子2を固定、搭載す
るようにしても良い。
【0022】これらコンデンサ素子2の搭載後におい
て、前記導電性接着材7の乾燥或いは硬化を行ってコン
デンサ素子2を固定し、該固定の後に図3並びに図4
(b)に示すように、前記陽極端子5aと前記陽極導出
線4とを抵抗溶接にて接続して陽極導出線4を前記陽極
端子5aに電気的に接続する。
て、前記導電性接着材7の乾燥或いは硬化を行ってコン
デンサ素子2を固定し、該固定の後に図3並びに図4
(b)に示すように、前記陽極端子5aと前記陽極導出
線4とを抵抗溶接にて接続して陽極導出線4を前記陽極
端子5aに電気的に接続する。
【0023】これら抵抗溶接の詳細を、図3に基づき説
明すると、抵抗溶接の機器の構成は、従来の42アロイ
を使用した場合と同様とされているが、リードフレーム
材として銅板を使用しているために、従来の42アロイ
の溶接時の印加電流が200アンペア程度であったのに
対し1500アンペア程度が必要となることから、これ
ら大電流に耐えうるように、上下移動する+電極10の
材質として体積抵抗が2.0μΩ・cmのアルミナ分散
銅を、溶接される前記陽極導出線4と陽極端子5aが配
置される−電極11の材質として体積抵抗が2.1μΩ
・cmの銅クロム合金を使用しており、従来のベリリウ
ム銅電極(2.8μΩ・cm)や、タングステン電極
(5.1μΩ・cm)よりも低い体積抵抗の電極として
いる。
明すると、抵抗溶接の機器の構成は、従来の42アロイ
を使用した場合と同様とされているが、リードフレーム
材として銅板を使用しているために、従来の42アロイ
の溶接時の印加電流が200アンペア程度であったのに
対し1500アンペア程度が必要となることから、これ
ら大電流に耐えうるように、上下移動する+電極10の
材質として体積抵抗が2.0μΩ・cmのアルミナ分散
銅を、溶接される前記陽極導出線4と陽極端子5aが配
置される−電極11の材質として体積抵抗が2.1μΩ
・cmの銅クロム合金を使用しており、従来のベリリウ
ム銅電極(2.8μΩ・cm)や、タングステン電極
(5.1μΩ・cm)よりも低い体積抵抗の電極として
いる。
【0024】これらの材質で形成された+電極10と−
電極11との間に、前記陽極導出線4と陽極端子5aと
を狭持した状態で、前述の1500アンペアの電流を印
加することで、銅がその融点である1080℃以上に達
して溶融し、陽極導出線4と陽極端子5aとが溶接され
る。
電極11との間に、前記陽極導出線4と陽極端子5aと
を狭持した状態で、前述の1500アンペアの電流を印
加することで、銅がその融点である1080℃以上に達
して溶融し、陽極導出線4と陽極端子5aとが溶接され
る。
【0025】次いで、図4(c)に示すように、リード
フレームに搭載された前記コンデンサ素子2の外周を、
外装樹脂3となる封止樹脂にて前記コンデンサ素子2全
体が該外装樹脂3に覆われるような所定厚みとなるよう
に封止する。
フレームに搭載された前記コンデンサ素子2の外周を、
外装樹脂3となる封止樹脂にて前記コンデンサ素子2全
体が該外装樹脂3に覆われるような所定厚みとなるよう
に封止する。
【0026】これら外装樹脂3としては、従来のトラン
スファーモールド成型に使用されるモールド樹脂である
エポキシアクリレート等のエポキシ系樹脂を好適に使用
することができるとともに、基板実装時の半田耐熱に耐
えられる耐熱性を有し、適宜な加熱状態或いは常温にお
いて液体状態を得ることができる樹脂であれば好適に使
用することができる。
スファーモールド成型に使用されるモールド樹脂である
エポキシアクリレート等のエポキシ系樹脂を好適に使用
することができるとともに、基板実装時の半田耐熱に耐
えられる耐熱性を有し、適宜な加熱状態或いは常温にお
いて液体状態を得ることができる樹脂であれば好適に使
用することができる。
【0027】これら外装樹脂3による封止後において、
該外装樹脂3より突出する外部端子となる陽極端子5a
と陰極端子5bの先端部を、外装樹脂3の外面に沿っ
て、得られるチップ型固体電解コンデンサ1の実装面と
なる外装樹脂3の所定面に向けて折り曲げ加工してチッ
プ型固体電解コンデンサ1とする。
該外装樹脂3より突出する外部端子となる陽極端子5a
と陰極端子5bの先端部を、外装樹脂3の外面に沿っ
て、得られるチップ型固体電解コンデンサ1の実装面と
なる外装樹脂3の所定面に向けて折り曲げ加工してチッ
プ型固体電解コンデンサ1とする。
【0028】以上、本発明を図面に基づいて説明してき
たが、本発明はこれら前記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での変更や追加が
あっても、本発明に含まれることは言うまでもない。
たが、本発明はこれら前記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での変更や追加が
あっても、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0029】
【発明の効果】本発明は次の効果を奏する。
(a)請求項1の発明によれば、パラジウム(Pd)ま
たは金(Au)はハンダ濡れ性に優れるとともに、融点
が比較的高く、陽極導出線との溶接時における大電流に
よっても、溶接電極との接触部が融解に至ることがな
く、良好な溶接接合を実施できる。
たは金(Au)はハンダ濡れ性に優れるとともに、融点
が比較的高く、陽極導出線との溶接時における大電流に
よっても、溶接電極との接触部が融解に至ることがな
く、良好な溶接接合を実施できる。
【0030】(b)請求項2の発明によれば、拡散防止
層を形成することで、銅または銅合金中へパラジウム
(Pd)或いは金(Au)が拡散することを防止でき
る。
層を形成することで、銅または銅合金中へパラジウム
(Pd)或いは金(Au)が拡散することを防止でき
る。
【0031】(c)請求項3の発明によれば、ニッケル
は良好な拡散防止が得られるとともに、価格も安価であ
るばかりか、これらニッケル層をメッキ等により容易に
形成することができる。
は良好な拡散防止が得られるとともに、価格も安価であ
るばかりか、これらニッケル層をメッキ等により容易に
形成することができる。
【0032】(d)請求項4の発明によれば、パラジウ
ム(Pd)の酸化をも防止でき、これらパラジウム(P
d)の酸化による悪影響を解消でき、安定した特性を得
ることができる。
ム(Pd)の酸化をも防止でき、これらパラジウム(P
d)の酸化による悪影響を解消でき、安定した特性を得
ることができる。
【図1】本発明の実施例におけるチップ型固体電解コン
デンサの構造を示す断面図である。
デンサの構造を示す断面図である。
【図2】本発明の本実施例に用いたリードフレームの構
成を示す断面図である。
成を示す断面図である。
【図3】本発明の本実施例にて用いた抵抗溶接の状態を
示す図である。
示す図である。
【図4】本発明のチップ型固体電解コンデンサの製造工
程を示す図である。
程を示す図である。
1 チップ型固体電解コンデンサ
2 コンデンサ素子
3 外装樹脂
4 陽極導出線
5a 陽極端子
5b 陰極端子
6 銅板(リードフレーム母材)
7 導電性接着材
8 ニッケルメッキ層(拡散防止層)
9 パラジウム層
10 +電極
11 −電極
13 金メッキ層
Claims (4)
- 【請求項1】 棒状の陽極導出線に接続された陽極体表
面に誘電体酸化皮膜を形成するとともに、固体電解質層
並びに陰極層とを順次積層形成して、その外周が前記陰
極層とされたコンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被
覆する外装樹脂とを具備し、前記コンデンサ素子の陽極
導出線並びに陰極層にそれぞれ接続された陽極端子並び
に陰極端子の一部が、その実装面となる前記外装樹脂の
所定面に露出するように形成して成るチップ型固体電解
コンデンサにおいて、前記陽極端子並びに陰極端子が銅
または銅を主成分とする銅合金であって、該銅または銅
合金の表面にパラジウム(Pd)層および/または金
(Au)層を形成したことを特徴とするチップ型固体電
解コンデンサ。 - 【請求項2】 前記銅または銅合金と前記パラジウム
(Pd)層或いは前記金(Au)層との間に、該パラジ
ウム(Pd)或いは金(Au)の前記銅または銅合金へ
の拡散を防止する拡散防止層を形成して成る請求項1に
記載のチップ型固体電解コンデンサ。 - 【請求項3】 前記拡散防止層がニッケル(Ni)層で
ある請求項2に記載のチップ型固体電解コンデンサ。 - 【請求項4】 前記接続補助層が、前記パラジウム(P
d)層上に前記金(Au)層を形成して成る請求項1〜
3のいずれかに記載のチップ型固体電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002083196A JP2003282365A (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | チップ型固体電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002083196A JP2003282365A (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | チップ型固体電解コンデンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003282365A true JP2003282365A (ja) | 2003-10-03 |
Family
ID=29231081
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002083196A Pending JP2003282365A (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | チップ型固体電解コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003282365A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006324555A (ja) * | 2005-05-20 | 2006-11-30 | Nec Tokin Corp | 積層型コンデンサ及びその製造方法 |
-
2002
- 2002-03-25 JP JP2002083196A patent/JP2003282365A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006324555A (ja) * | 2005-05-20 | 2006-11-30 | Nec Tokin Corp | 積層型コンデンサ及びその製造方法 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050317 |
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20071115 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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