JP2003282306A - 表面実装用ptc素子 - Google Patents

表面実装用ptc素子

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JP2003282306A
JP2003282306A JP2002080205A JP2002080205A JP2003282306A JP 2003282306 A JP2003282306 A JP 2003282306A JP 2002080205 A JP2002080205 A JP 2002080205A JP 2002080205 A JP2002080205 A JP 2002080205A JP 2003282306 A JP2003282306 A JP 2003282306A
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JP2002080205A
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English (en)
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Hajime Tsujiha
一 辻葩
Hiroto Komatsu
博登 小松
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現行の表面実装用PTC素子は、電極とリー
ドを接合するのに、はんだ を使用しているが、前処理
や後処理を要するので工程上の律速になっている。よっ
て、本発明の目的は、上記の工程を必要としないPTC
素子を提供することにある。 【解決手段】 接合機能を呈する部分と電極機能との双
方の機能を兼ねる金属部品1および1´が、導電性組成
物2の表裏に貼着し、素子における同一の面に、双方の
金属部品における接合機能を呈する部分3が存在してな
る構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電器機の回路基板
に装着されるPTC素子( 温度に依存して抵抗値が高く
なるといった特性を有する素子 )に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PTC素子は、温度に依存して電気抵抗
が増加する特性を持つ素子であって、この特性は、大電
流が流れてジュール発熱すると抵抗値が上昇して導通を
遮断するといった機能を呈する。したがって、PTC素
子は、突発的に発生する過電流から電池や回路基板を保
護するために使用されている。なお、PTC素子は、セ
ラミック系と高分子系に大別されるが、後者の高分子系
PTC素子は、結晶化度の高い高分子に導電性微粒子が
分散してなる系( 以下、導電性組成物 )が発揮するP
TC特性を利用したものである。この導電性組成物は、
金属と比較すると格段に電気伝導率が高いので、この導
電性組成物を任意の面積を持ったシート体として厚さ方
向に導通させ、このシート体を通過した電流を集めるた
めの電極が積層させてなる形態をとって実用に適した抵
抗値を発揮させている。つまり、高分子系PTC素子
は、導電性組成物のシート体の表裏に、電極として機能
する金属箔が貼られてなる板状のチップが素子の本体と
なり、このチッブが回路等に接続されるようにリードも
しくは接合機能を呈する部分を付加してなる形状になっ
ている。なお、回路への本素子の接合は、一般に はん
だ接合がとられている。
【0003】PTC素子のうち表面実装用PTC素子
は、回路基板に装着するためのPTC素子であるが、
はんだ接合部分がチップの片側に偏在していないと、回
路基板に実装ができない。そこで、現行の表面実装用P
TC素子は、図21,図22に示すように電極9,9´
のうち上側の電極9´は、リード10で延長し リード
10の下側末端を 接合機能を呈する部分3とする形態
をとっている。なお、電極9´とリード10を接続する
ために はんだ層12および12´を設けているが、下
方にあるはんだ層12は、接合機能を呈する部分3とし
て使用している。
【0004】現行の表面実装用PTC素子は、導電性組
成物の表裏に電極が貼着されてなるが、この導電性組成
物は、金属との接着性が無い。したがって、接着性が無
い導電性組成物を電極と貼着するのに、電極として数〜
数十μm の微細な凹凸を持つ金属箔を選択し、この微
細な凹凸に高分子を食い込ませて接合することによって
貼着している。一般には、この微細な凹凸を持つ金属と
して、電解液から析出させて得ている金属箔が用いられ
ている。しかし、この金属箔は、その製法の特性上、30
μm 以下の薄いものでないと高価なものになってしま
うので、30μm 以下のものが用いられている。
【0005】上記の接合の際、上記金属箔は薄くて取り
扱いが悪いので、素子を構成するチップを1つづつ貼着
すると合理的ではなく、長尺な導電性組成物のシート体
を得る工程で金属箔を連続的に供給して貼着を行い、長
尺な複合シート状物としてから、これを裁断してプラッ
ク( 尺角の板状物 )とし、後に所定の寸法に切断するこ
とによってチップ化している。したがって、現行の表面
実装用PTC素子は、チップ化の時点で電極が切断され
てしまうので、後の工程にて、リードとはんだによる接
合機能を呈する部分を付加する方法を採っている。
【0006】図21および22に示すように、電極9お
よび9´の外側には、はんだ層12および12´が形成
されてなるが、この はんだ層12および12´は、チ
ップへと裁断される前のプラックを溶融したはんだ に
浸漬( いわゆる、はんだディプ)して積層している。そ
して、下方のはんだ層12は、接合機能を呈する部分3
としての機能を呈するが、上方の はんだ層12´はリ
ード10を接合するための接着剤として使用される。
【0007】はんだディプされたプラックは、所定の大
きさでチップとして打ち抜かれ、リード10が電極9と
接触させないための絶縁体11を組み込んでから、リー
ド10を装着する。なお、リード10は金属線もしくは
金属板などであるが、はんだ層12´と接着させるため
に、150〜250℃程度の温度に加熱を施している。
その際、導電性組成物2を構成する高分子の耐熱温度を
上回るので、この高分子の劣化に注意を払う必要があ
る。
【0008】このように、現行の表面実装用PTC素子
は、多数の工程を経て製造されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】現行の表面実装用PT
C素子は、図21および図22に示すように、電極9´
と接合機能を呈する部分3が別個に存在している。した
がって、このような構成を採っているがために、電極9
および9´を設けた後に、はんだ層12を形成する工
程、電極9´にリード10を付加させる工程、等複雑な
工程が必要となる。
【0010】本発明の目的は、製造にあたり複雑な工程
を必要としない構成のPTC素子を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】実用においては、表面実
装用PTC素子の電極とはんだ接合部分が別個に存在し
ている必要がない。かかるに、請求項1の発明は複雑な
工程を必要としない構成の表面実装用PTC素子とし
て、はんだ接合部分と電極機能を併せ持つ二つの金属部
品が、導電性組成物からなるシート体の表裏に、直接貼
着されてなるPTC素子を提供するものである。そし
て、双方の金属部品におけるはんだ接合部分が、素子に
おける同一の面に偏在していないと基板に装着しにくい
ので、請求項2の発明では、請求項1の構成に加え、上
記二つの金属部品のうち、どちらかの部品に曲げ加工が
施してあるものを提供している。なお、本発明によるP
TC素子は、図1乃至図8を一例として示すように、さ
まざまな形態を採ることができるが、これらの素子は、
上記素子における同一の面に、双方の金属部品における
はんだ接合部分が存在している。
【0012】上記に述べた構成のPTC素子を得るに
は、導電性組成物に金属との接着性を付与することが必
須であるので、請求項3の発明は、請求項1乃至請求項
2の発明の構成に加え、導電性組成物は金属との接着性
を有するエラストマーが配合されている組成としたもの
である。なお請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
の構成に加え、金属との接着性を有するエラストマー
を、無水マレイン酸を付加してなるエチレン - αオレ
フィン 共重合体もしくはエチレン - αオレフィン -ジ
エン 共重合体としている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のPTC素子は、金属部品
と導電性組成物によって構成されている。そして、導電
性組成物は、高分子組成物と導電性粒子により構成され
ている。まず、導電性粒子について以下詳述する。
【0014】本発明における導電性粒子とは、黒鉛、グ
ラファイト、膨張黒鉛などの炭素系微粉末、金や銀など
の金属微粒子、 金属の酸化物もしくは他の原子によっ
てドープされた酸化金属の微粒子、ポリアニリンやポリ
アセチレンなどの導電性ポリマーの微粒子等が挙げられ
る。なお、平均粒径については特に限定がないが、10
00μm より大きいと、バインダーとなる高分子への
保持が困難となる。0.1μm〜10nm がより望ま
しい。また、本発明においては、何種類かの導電性粒子
を複合使用してもかまわない。
【0015】本発明において、上記の導電性粒子のう
ち、高性能で安価なカーボンを選択するのがより好適で
あり、以下に、カーボン粒子の集合体、すなわち、カー
ボン粉末について記述する。
【0016】カーボン粉末は、平均粒径が10〜200
nm程度のカーボン粒子( 一次粒子)の集合体であっ
て、一次粒子の平均粒径や凝集してなる塊状粒子( 二
次粒子)の粒径、PHなど粒子の表面における化学的特
性などが異なる多種のグレードがある。普通、過電流保
護素子の用途におけるカーボン粉末は、平均粒径が10
〜200nm 程度のカーボン粒子( 一次粒子 )の集
合体を使用していが、本発明においても上記の粒径のも
のを使用すると良い。また、本発明において、粒子の表
面におけるPHなど特に限定は無く、任意に選択するこ
とができる。
【0017】次いで、本発明に使用する高分子成分につ
いて記述する。
【0018】本発明に使用する高分子組成物は、結晶性
高分子組成物であることが望ましく、この結晶性高分子
組成物とは、常温において、高分子成分のうち40%
以上の重量が高分子の結晶で占められている組成物を指
す。
【0019】本発明の上記高分子組成物における結晶化
度は、40% 未満ではPTC素子としてはトリップ特
性が不充分であるので、40% 以上の結晶化度を要す
る。結晶化度についての上限はないが、高いほうが望ま
しい。実用性を考慮すれば、結晶化度が50%を上回れ
ばトリップ時に500〜10,000倍の抵抗値上昇を
呈すのでより好ましい。
【0020】上記の高分子組成物は、. 結晶化度40
% 以上の高分子の単体、. 結晶化度40%以上の複
数の高分子からなる混合物、. 上記およびに、そ
の他の高分子、オリゴマー、フィラー、安定剤もしくは
添加物を配合した物、といった形態のいずれであっても
良い。
【0021】なお、常温で高分子の結晶が成分の40%
以上の重量を占める配合組成で、高分子や添加物質
を、導電性粉末とともに同時に混練して、組成物を作製
した場合、本発明における上記およびの形態である
組成物を用いたとして解釈する。
【0022】以下に、本発明の高分子組成物に用いる結
晶性高分子を例に挙げると、密度が0.94以上のポリ
エチレン、ホモタイプのポリプロピレン、ポリフッ化ビ
ニリデン、ポリフェニリデンエーテルなどの液晶性ポリ
マーが挙げられ、本発明においては任意に選択すること
ができる。そして、本発明における結晶性高分子は、上
記の高分子であれば、分子量、短鎖や長鎖の分岐の状
態、シンジオタックチックやアイソタックチックもしく
はアタックチックなど分子のコーホメーションなどの分
子構造的特徴にも限定はなく任意である。
【0023】また、電池の保護などのように、100℃
以下の温度でトリップを呈する場合には、エチレン−酢
酸ビニルを代表とするカルボン酸ビニルとエチレン、エ
チレン−メチルアクリレートやエチレン−エチルアクリ
レートおよびエチレン−ブチルアクリレートなどのアク
リル酸エステルとエチレンとの共重合体、エチレン−メ
タクリレートなどのメタクリル酸エステルとエチレンと
の共重合体などのエラストマーとポリエチレンやポリプ
ロピレンなどの結晶性高分子との混合物、といった形態
があり、本発明においては任意である。
【0024】なお、発明者らの検討によると、トリップ
する温度は、高分子成分全体に占める結晶含有量に依存
することが確認できており、例えば80℃でトリップを
呈するには、高分子成分全体中の結晶含有量が70重量
%であれば良い。したがってこの場合は結晶化度61%
のエチレン−エチルアクリレート78重量%と結晶化度
97%のポリエチレン22重量% からなる配合物であ
れば、高分子成分全体に占める結晶含有量が70重量%
となるため好適である。本発明においては、上記のエチ
レン−エチルアクリレートのようなエラストマーと、ポ
リエチレンなどの結晶性高分子を任意に配合することに
よって、トリップの温度を自由に操作することができ
る。
【0025】請求項4の発明における金属との接着性を
有するエラストマーとは、エチレン-プロピレン共重合
体( EPR )、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体(
EPDM )などのエチレン-αオレフィン-ジエン共重合
体、スチレン-エチレン-ブタジエン共重合体などのスチ
レン系ゴム、ポリエステル系ゴム、アクリル系ゴム、ブ
タジエン系ゴム、イソプレン系ゴム、天然ゴムなどの未
架橋のゴムに、カルボン酸もしくはその無水化物などの
酸性を呈する官能基、水酸基、エポキシ基など金属との
親和性を有する官能基をもつエラストマーが選定され
る。一般にエラストマーとは、室温において分子運動が
活発である糸状重合体として定義づけらているが、本発
明中においても同様の解釈とする。そして、これらのエ
ラストマーはムーニー粘度、分子内の分岐、分子量分布
などの分子構造的特性は、本発明において任意である。
また、幾種類かの混合物であってもかまわない。
【0026】また、金属と接着性を有するエラストマー
は、上記の高分子を主成分とした混合物であっても良
く、たとえば、上記の未架橋のゴムもしくは非架橋性ゴ
ムに、パラフィンオイルなどの可塑剤の添加により流動
性について改質してあったり、他の高分子やフィラーな
どによって補強されたものでも良い。
【0027】金属と接着性を有するエラストマーとし
て、最も好適なものはエチレン-αオレフィン共重合体
もしくはエチレン-αオレフィン-ジエン共重合体に無水
マレイン酸を付加したものである。これらのエラストマ
ーは、原料である上記共重合体に、マレイン酸を付加反
応させることにより得られる。その製造方法は、パーオ
キサイドを用いて行うのが主流で、架橋助剤もしくは橋
かけ剤を併用するなど、本発明においてその製造方法に
ついては任意である。
【0028】エチレン-αオレフィン共重合体およびエ
チレン-αオレフィン-ジエン共重合体のαオレフィンの
種類についてであるが、αオレフィンについては一般に
炭素数3のプロピレンが使用されるが、本発明において
特には限定がない。エチレン-αオレフィン-ジエン共重
合体のジエンはエチルノルボルネンやジシクロペンタジ
エンおよびビニルノルボルネンなどが普通使用されてい
るが、本発明において特には限定なく使用できる。ジエ
ンのコンテントについても同様である。また、両者の共
重合体におけるエチレン構成比、 ムーニー粘度、 分子
内の分岐、分子量分布などの分子構造的特性は任意であ
り限定はなく、パラフィンオイルの添加により流動性に
ついて改質してあったり、他の高分子やフィラーなどに
よって補強されてあってもかまわない。また、この重合
体に付加する無水マレイン酸の量についても特に限定は
ないが、市販のものは0.2〜5.5重量%であり、よ
り多いほうが望ましい。
【0029】なお、エチレン構成比についてであるが、
結晶性高分子としてポリエチレンを使用する場合は、該
共重合体のエチレン構成比を結晶成分として換算するこ
ともできる。例えば、結晶性高分子ポリエチレンを選択
し、ポリエチレン100体積部に対して50体積部 の
無水マレイン酸変性のエチレン-プロピレン−ジエン 共
重合体(エチレン構成比が40% )を配合する場合、
高分子成分150体積部のうち120体積部が結晶成分
として扱うことができる。
【0030】導電性組成物において、金属と接着性を有
するエラストマーの配合量は、結晶性高分子100体積
部に対して10体積部未満では金属箔との接着性が弱
く、70体積部以上では結晶成分が少ないのでトリップ
性能が不充分であり、本発明においては10〜70体積
部であり、より好ましくは15〜40体積部の範囲とす
る。
【0031】なお、本発明において、融点の異なる複数
の高分子からなる系として低抵抗を発現する配合構成
や、導電性組成物にキレート化合物を添加して、トリッ
プ性能を高めるといった配合構成をとることもできる。
【0032】本発明のPTC素子における導電性組成物
の配合構成は、結晶化度が40%以上であるものである
ならば特に限定はなく任意な配合処方をとることがで
き、上記の配合構成に限定したものではない。なお、P
TC素子は耐熱性を付与するために、放射線や電子線の
照射により架橋を施しているが、本発明中における上記
の接着成分は、放射線や電子線が照射により、金属との
接着強度( 剥離強度 )が50〜500 % 程度にまで
向上することが確認されている。
【0033】次に、本発明における金属部品について述
べる。
【0034】金属部品の材質については、金属である限
りは特に限定はなく、金、銀、チタン、パラジウム、ニ
ッケルなど高性能な金属であったり、鉛、亜鉛、アルミ
ニウム、ステンレスなど鉄系合金、ジュラルミンなどア
ルミ系合金、など安価な金属を選択してもかまわない。
【0035】本発明における金属部品の形状は、図1乃
至図8の金属部品のように、金属板もしくは金属板を曲
げ加工して得たものが使用される。いずれにしても、本
発明における金属部品は金属板を加工して得るものであ
って、その金属板の厚さの限定は無く任意に選択できる
が、50μm を下まわると薄すぎて取り扱いにくく、
500μm を上まわると素子としての厚さが厚くなっ
てしまうので、50〜500μmの範囲、望ましくは7
0〜200μmの範囲であればさらに良い。
【0036】なお、本発明における金属部品の素材とし
ての金属板は、圧延によって得た金属板が安価であるで
これを用いるのが望ましい。その際、素材としての金属
板は、任意の寸法の板であったり、長尺な巻物であって
もかまわない。
【0037】また、銅箔、 鉄箔、銅系合金箔、鉄系合
金箔などの酸化しやすい金属部品には、金、パラジウ
ム、 亜鉛、 錫、 ニッケルから選択される金属によっ
てメッキ処理して表面保護層を設けることを施すことを
好適といている。さらに、金属部品に対して、ソーダ塩
類,燐酸塩類,アンモニア塩類から選択される化合物の
水溶液、無機酸、有機酸から選択される化合物またはこ
れら化合物の水溶液に浸漬して、酸化物と金属の一部を
溶解させるなどして洗浄することもできる。
【0038】本発明の表面実装用PTC素子を得るの
に、その製造法については特に限定はないが、例えば下
記に詳述するように、素子の連続体を作製しておいてか
ら、所望の寸法に切断する方法をとると良い。具体的に
は、.長尺状または 少なくとも2個以上のPTC素
子が得られる長さをもつ短冊状の導電性組成物のシート
体と2個以上のPTC素子が得られる長さをもつ金属部
品の連続体を準備する工程、.上記シート体の表裏に
上記金属部品の連続体を貼着して複合体とする工程、
.上記複合体を所望の寸法へと裁断する工程を持つ製
造方法である。
【0039】また、本発明の請求項2の発明の表面実装
用PTC素子は、曲げ加工を施されてなる金属部品から
なるが、金属部品の連続体にあらかじめ曲げ加工を施し
ておいてから導電性組成物を貼着した後に所望の寸法へ
と裁断する方法、金属部品の連続体が、圧延によって得
た平板金属であって、これを導電性組成物の表裏に貼着
した後に、該連続体を曲げ加工する方法、の二つの方法
をとることができる。
【0040】以下に、本発明のPTC素子の製造方法に
ついて、各工程の順を追って説明する。
【0041】第一の工程は、長尺状または 少なくとも
2個以上のPTC素子が得られる長さをもつ短冊状の導
電性組成物のシート体と2個以上のPTC素子が得られ
る長さをもつ金属部品の連続体を準備する工程である。
まず導電性組成物のシート体の準備について述べる。
【0042】本発明における導電性組成物のシート体
は、結晶性高分子、導電性粉末、金属との接着性を付与
するエラストマーなどを混合してからシート化して、さ
らにこれを所定の形状に裁断することによって、長尺状
または 少なくとも2個以上のPTC素子が得られる長
さをもつ短冊状の形状に成型する。材料については、後
にのべるが、上記混合は、加圧ニーダーやバンバリーお
よび二本ロールもしくは押出機などの混練装置によって
なされる。そして、この混合物は押出機やカレンダー装
置によってシート化され、得られたシート体は、抜き金
型やビク歯によって打ち抜かれる。
【0043】本発明においては、混練やシート化に関す
る装置の選択については任意である。しかし、本発明の
導電性組成物は、金属との接着性を付与するために上記
のエラストマーを配合しているので、シート化時での延
伸による抵抗値への悪影響を避けるために延伸がかから
ないカレンダー装置を用いるのが望ましい。
【0044】次に、金属部品の連続体の準備について述
べる。
【0045】本発明の表面実装用PTC素子における一
例を図1乃至図8に示してあるが、このPTC素子は、
導電性組成物2の上下あるいは左右に二つの金属部品1
が貼着してある。個々のPTC素子において、二つの金
属部品1は同じ断面形状をしていたり、異なった断面形
状しているが、この工程における金属部品の連続体に
ついて、以下に説明する。
【0046】図1に示した表面実装用PTC素子は、図
9に示す断面形状をした金属部品と図10に示す断面形
状をした金属部品から構成されている。そして、図9お
よび図10の金属部品の奥行きがW[mm]であったな
ら、図13および図14に示すような金属部品の連続体
を用意しておく。なお、切りしろ5は、前記工程の裁
断のときに消失される切削部分である。つまり、本発明
における金属部品の連続体とは、金属部品の奥行きがW
[mm]、切りしろ の幅がT[mm]であり、金属部
品がn[個]連なった連続体を準備する場合、準備すべ
き連続体は、上記金属部品と同じ断面形状を有する部分
の長さが下記数式1)のWL[mm]の長さを持つこと
を基本構成とする。
【0047】 数式1)・・・・WL ={n・W +(n−1)T}
【0048】そして、必要あれば、前記工程の貼着装
置や工程の裁断工程において、装置もしくは冶具にし
っかりと固定するための工夫をすることができ、例え
ば、図14および図15に示すように、裁断装置に固定
するために固定穴を有する張り出し部分6と、この張り
出し部分6を切り落とす際の 切りしろ7を付加しても
かまわない。この張り出し部分6には、固定穴の替わり
に切り込みを入れることもできる。
【0049】上記連続体において、部品としての取数は
複数であり、数万個連なった長尺状であってもかまわな
いので、上記nは2以上であって上限がないが、下記に
述べるように曲げ加工がなされている場合は、nが2〜
30程度の方が取り扱いやすい。また、切りしろ5につ
いてであるが、この切りしろ5は裁断装置の切削部分の
幅に相当する。しかし、裁断を鋭利な刃物やプレスで行
う場合、消失する部分がほとんど無いので、Tは0[m
m]としても良い。また、この 切りしろ5 を溝や開口
部分として、折り曲げることによって裁断することもで
きる。
【0050】そして、本発明の表面実装用PTC素子を
得るのに金属の切削または切断を要するが、その方法に
ついては特に限定はないが、水ジェット、研磨、レーザ
ー、ワイヤー型のこぎり( ワイヤーソー )、ギロチン
型カッターなどの装置を用いる切削方法やプレスによる
うち抜きが適している。また、切りしろ を溝や開口部
分とするなど、複雑な形状にする場合は、エッチング法
をとっても良い。
【0051】請求項2発明のPTC素子は、金属部品に
曲げ加工がされてなるものであるが、その形状によって
は、曲げ加工が施された金属部品の連続体を準備するこ
とができる。具体的には、あらかじめ所定の寸法に切削
または切断してから、いわゆるかしめ加工によって行う
と良い。
【0052】つぎに、導電性組成物のシート体の表裏
に、金属部品の連続体を貼着して複合体とする工程につ
いて説明をする。
【0053】導電性組成物のシート体と金属部品の連続
体の貼着方法は、該連続体の対に導電性組成物を挟んだ
状態で加熱( 高分子成分を構成する結晶性高分子の融
点異常の温度が望ましい )と加圧する方法によって複
合化がなされる。その際に、固定用治具もしくは固定用
金型のキャビティに組み入れて、該シート体と該連続体
との位置を指定したり、キャビティが複数の素子を同時
に貼着できるようなキャビティになっていて、複数の該
シート体と該連続体を一度に処理することもできる。ま
た、金属部品の連続体に、プレス装置に固定するために
固定穴や固定用の切り込みを有する張り出し部分が設け
てある場合は、プレスの盤面や金型に、固定用のガイド
を設けると良い。
【0054】本発明において、上記複合化における装置
は、プレス装置が最適であって、その加熱や加圧の手段
については、本発明においては特に限定はなく、任意に
選択することができる。プレス装置における加熱方法
は、抵抗加熱、セラミックヒーターによる加熱, 水蒸気
やオイルなどの熱媒による加熱,インパルス電流や電磁
誘導による加熱が例示され、加圧方式については、油圧
や空気圧によって加圧するなど方法がある。そして、本
発明において、加熱および加圧の方式や条件について
も、特に限定はなく自由に選択することができる。
【0055】上記の加熱方式のうち、抵抗加熱方式や水
蒸気やオイルなどの熱媒による加熱方式を採用する場合
は、あらかじめ、盤面の温度を80℃以上に温度調節し
ておき、シート体と該連続体を仕込んでから型締めとと
もに5〜1000kg/cm,60〜600秒間 加
圧を行い、加圧を保持しながら盤面の温度が100℃以
下になるまで冷却してから、複合化物を取り出す方法を
とると良い。なお、加熱を終了した時点で加圧を開放し
て、瞬時に、盤面の温度が100℃以下に温度調節して
ある別のプレス機に移動させて加圧するといった方法も
とることができ、この方法は前記の方法よりも早い時間
でシート体と金属部品の連続体を複合することができ
る。
【0056】一方、セラミックヒーターによる加熱,イ
ンパルス電流や電磁誘導による加熱方式は、1100〜
1000℃/秒の急加熱や急冷する能力があので、これ
らの加熱方式を用いるとより合理的である。セラミック
ヒーターによる加熱,インパルス電流や電磁誘導による
加熱方式を採用した場合、盤面の温度を100℃以下に
温度調節しておき、シート体と該連続体を仕込んでから
型締めとともに5〜1000kg/cmに加圧を行い
ながら盤面の温度を200〜500℃にまで昇温して数
秒〜数十秒間 加圧した後に、盤面の温度が100℃以
下になるまで冷却してから、複合化物を取り出す方法を
とると良く、この方法によれば、数秒〜数十秒の時間で
シート体と金属部品の連続体を複合することができる。
【0057】つぎに、上記複合体を所望の寸法へと裁断
する工程について説明をする。
【0058】PTC素子の形状へと裁断するが、本発明
においてこの裁断の方法は特に限定はないが、金型によ
る裁断、水ジェット、研磨、レーザー、ワイヤー型のこ
ぎり(ワイヤーソー ),ギロチン型カッターが適して
いる。また、金属部品の連続体における 切りしろ部分
に溝や切り込みが入れられてある場合は、 手もしくは
専用機を用いて 切りしろ 部分を屈曲することによっ
て、各素子に分離することができる。
【0059】なお、金型による裁断を採用する場合は、
金属部品の連続体に、プレス装置に固定するために固定
穴や固定用の切り込みを有する張り出し部分を設けて、
プレスの盤面や金型にも、固定用のガイドを設けると良
い。
【0060】また、本発明の請求項2は、曲げ加工が施
された金属部品からなるPTC素子であるが、当初に金
属部品の連続体を平板として準備しておき、シート体と
この連続体を貼着して複合化した後に、この複合体を屈
曲させる方法であるが、この複合体の切断と同時にかし
め加工が行えるような金型を用いて行うと良い。
【0061】そして、本発明のPTC素子には、耐熱性
の付与と接着強度の発現の目的で、電子線やγ線などの
放射線を照射することを好適とする。そして、この照射
工程は、導電性組成物と金属板を貼着した直後に照射し
てから裁断する方法と、個々のPTC素子として裁断し
た後に照射する方法があり、どちらでも任意である。な
お、照射線量についてであるが、γ線であれば 30 〜
200 kGry( より望ましくは80〜120kGr
y )、電子線については 30 〜 200kGry( よ
り望ましくは80〜150 kGry )で照射するとよ
い。
【0062】また、本発明のPTC素子は、接着成分と
してエラストマーを配合しているので、弾力性に富んだ
特性を有する。その特性に起因して、金属板を貼着する
際の温度条件やシート体の引っ張り具合によっては歪み
を生じ易くなるが、この歪みによって導電性粉末を構成
する微粒子間の距離が開くと、抵抗値が高くなってしま
うので、場合によっては、歪みを解消する必要がある。
発明者らの経験により、常温下でニップロールに挟み入
れる方法や80℃±20℃と−40℃±20℃の温度を
何回か往復させる方法が歪みの解消に効果的であること
が確認され、こういった処理を施すと良い。この歪みの
解消は、照射や裁断を終えた最終工程で行うのがよい
が、これらの工程の前、あるいは間に施しても効果が認
められるので、いずれであっても良い。
【0063】そして、本発明のPTC素子は、打ち抜き
された形状によって、自動車などのモーターの保護,ス
ピーカーの保護,コンピューター回路の保護,などの用
途で使用される。
【0064】[実施,比較例]次に具体的に実施例を挙げ
るが、本発明はこの実施例の記載に限定されるものでは
ない。
【0065】実施例1 表1に示す内容の材料を、160℃に温度調節した加圧
式ニーダーに投入し、15分混練後に混練物の温度が2
20℃になったので取り出した。そして、直ちに混練物
を100℃に温度調節した二本ロール( ロールの間隙は
3mm )に投入してシート状にした後、冷却し、賽の目
状にカットして、4mm×4mm×3mmの導電性組成
物のペレットを得た。
【0066】なお、表1および表2中の材料は、下記の
とおりである。・高密度ポリエチレン : 三井化学
株式会社製製品 ハイゼックス5000・マレイン酸変
性EPDM : 日本合成ゴム株式会社製製品 T7761P
・カーボン粉末 : コロンビア カーボン株
式会社製製品 410
【0067】
【表1】
【0068】このペレットを、180℃に温度調節した
押出機( L/Dが15の単軸の押出機、軸の太さは40
mm )に投入して、40rpmの回転数で運転したとこ
ろ、約185℃の無定形の、溶融した導電性組成物が押
出された。溶融した該組成物を、カレンダー装置に供給
し、厚さ125±10μm ,幅1250mm ,長さ1
50m の長尺シートを得たが、これを裁断機によって
裁断して、約100枚の30×30mm のカットシー
トを得た。さらに、このカットシートをビク歯で2.0
×50mm の大きさに調整した。
【0069】一方、厚さ125μm の圧延ニッケル板
を、ワイヤーカットによって5.5mm×50mm に
カットし、これを かしめ加工により図16に示すU字
型の金属片を作成してから、金型によって 切りしろ5
の部分を落として、図11に示す金属部品の連続体A
( 幅は2200±50μm 、長さ50mm )を得
た。
【0070】さらに、上記ニッケル板をワイヤーカット
によって、図12に示す金属部品の連続体B( 幅は2
200±50μm 、長さ50mm )を得た。なお、こ
の連続体Bにおける 切りしろ9は0.0μm 、PTC
素子としての金属部品になる部分4の長さ( 同図にお
ける奥行き方向の幅 )は1000±50μm といった
設計になっている。
【0071】そして、導電性組成物シートと連続体Aお
よび連続体Bを、固定用冶具に100セット分 固定し
て、そのまま、180℃に温度調節したプレス装置に挿
入して、100kgf/cm に加圧し、5分後に加
圧したままプレス装置に冷却水を循環すると、10分後
には、50℃になり、これを取りだしたところ、図15
に示すようなPTC素子の連続体を得た。そして、10
0個のPTC素子を1つの袋に入れて、電子線照射装置
電にて、加速電圧3000 [MeV] 、100 [kGry
] の線量になる条件で照射した。照射してから、上記
連続体を金型により打ち抜いたところ図3の断面図に示
すようなPTC素子を得た。
【0072】これにより得たPTC素子は、はんだ 接
合に関する3つの工程を省略でき、従来のものと比較し
て簡便に得ることができた。
【0073】実施例2 実施例1の長尺シートを、約100枚の30mm×30
mm のカットシートを、ビク歯で2.0mm×50m
m の大きさに調整した。そして、厚さ125μm の圧
延ニッケル板を、ワイヤーカットによって3mm×50
mm にカットし、金属部品の連続体C( 幅は3000
μm±50μm 、長さ50mm )を得た。
【0074】そして、二枚の連続体Cの間に導電性組成
物シートを挟んだ状態で、固定用冶具に100セット分
固定して、そのまま、180℃に温度調節したプレス
装置に挿入して、100kgf/cm に加圧し、5分
後に加圧したままプレス装置に冷却水を循環すると、1
0分後には、50℃になり、これを取り出だしたとこ
ろ、図17に示すようなPTC素子の連続体を得た。そ
して、1000個のPTC素子を1つの袋に入れて、コ
バルト60から発生するγ線にて、 100 [ kGry
] の線量になる条件で照射した。照射してから、上記
連続体の打ち抜きと金属板の屈曲を同時に行うように設
計した金型によって、打ち抜いたところ図6の断面図に
示すようなPTC素子を得た。
【0075】これにより得たPTC素子は、従来のもの
と比較して、新規な形状をしている。また、この素子
は、はんだ 接合に関する3つの工程を省略できので、
簡便に得ることができた。
【0076】実施例3 表2に示す内容の材料を、160℃に温度調節した加圧式
ニーダーに投入し15分混練には、混練物の温度が22
0℃になったので取り出した。そして、直ちに混練物を
100℃に温度調節した二本ロール( ロールの間隙は3
mm )に投入してシート状にした後、冷却したのちに賽
の目状にカットして、4mm×4mm×3mm である
導電性組成物のペレットを得た。
【0077】
【表2】
【0078】このペレットを、180℃に温度調節した
押出機( L/Dが15の単軸の押出機、軸の太さは40
mm )に投入して、50rpmの回転数で運転したとこ
ろ、約180℃の無定形の溶融した導電性組成物が押出
された。溶融した該組成物を、カレンダー装置に供給
し、厚さ125μm±10μm 、幅1250mm 、長
さ300m の長尺シートを得たが、これを裁断機によ
って裁断して、約200枚の30mm×30mmのカッ
トシートを得た。さらに、このカットシートをビク歯に
よって図18に示すような形状( 幅は2200μm±
50μm 、長さ50mm )に打ち抜いた。
【0079】そして、厚さ125μm の圧延して得た
ニッケル板を、金型プレスによって 図19に示す金属
部品の連続体D( 幅は3000μm±50μm 、長さ
50mm)を得た。なお、この連続体Dにおける 切り
しろ5は0μm 、PTC素子としての金属部品になる
部分4の長さ( 同図における奥行き方向の幅 )は10
00μm±50μm といった設計になっている。
【0080】そして、二枚の連続体Dの間に導電性組成
物シートを挟んだ一組を固定用冶具にセットして、その
まま、パルスシーラーに挿入して、100kgf/cm
の加圧と同時に温度勾配が50℃/分で7秒加熱し、
さらに5秒後に上記冶具が約45℃になったところで開
放してPTC素子の連続体を得た。そして、1000個
のPTC素子を1つの袋に入れて、コバルト60から発
生するγ線にて、 100[ kGry ] の線量になる条
件で照射した。照射してから、上記連続体の打ち抜きと
金属板の屈曲を同時に行うように設計した金型によっ
て、打ち抜いたところ図6の断面図に示すようなPTC
素子を得た。
【0081】実施例4 実施例1、2、3で得たPTC素子について、以下にの
べるPTC特性を評価した。結果、図20に示すよう
に、本発明により得たPTC素子は、実用に即したもの
であることが確認できた。
【0082】PTC特性の測定方法 両端にあるPTC素子のリードに、ハンダにより電線を
接合し、電線を抵抗測定器に接続して素子の抵抗を測定
する。測定の環境は30、80、100、110、12
0、130、140℃であり、素子をオーブンに入れて
測定を開始した。そして、測定の方法は、30℃から順
次に昇温してゆき、測定する温度に達したら5分間その
温度を保持して、その時( 5分間 保持した時 )の抵
抗値をプロットした。プロットし終えたら、つぎの測定
温度に昇温して測定を行った。
【0083】
【発明の効果】従来の表面実装用PTC素子において、
電極 と はんだ接合部分が別個に存在しているが、こ
ういった構成をしているために、金属同士の接合を要す
るので、高いエネルギーと手間を要する。したがって、
従来の表面実装用PTC素子は、実用においては、別個
に存在している必要がない電極 と はんだ接合部分を兼
用する金属部品を有する構成とした。そして、本発明に
従えば、金属同士の接合が不要なので、工程と材料の省
略ができ、競争力の高いPTC素子を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の表面実装用PTC素子の一例を、断
面図に示したものである。なお、この図は実施例1よっ
て得られるPTC素子金属部品を、断面図に示したもの
でもある。
【図2】 本発明の表面実装用PTC素子の一例を、断
面図に示したものである。
【図3】 本発明の表面実装用PTC素子の一例を、断
面図に示したものである。
【図4】 本発明の表面実装用PTC素子の一例を、断
面図に示したものである。
【図5】 本発明の表面実装用PTC素子の一例を、断
面図に示したものである。
【図6】 本発明の表面実装用PTC素子の一例を、断
面図に示したものである。なお、この図は実施例2およ
び3よって得られるPTC素子金属部品を、断面図に示
したものでもある。
【図7】 本発明の表面実装用PTC素子の一例を、断
面図に示したものである。
【図8】本発明の表面実装用PTC素子の一例を、断面
図に示したものである。
【図9】本発明における金属部品の一例を断面図に示し
たものである。
【図10】本発明における金属部品の一例を断面図に示
したものである。
【図11】 図11の金属部品を得るための連続体を斜視
図として示したものである。なお、この図は実施例1に
おける金属部品の連続体Aを示したものでもある。
【図12】図12の金属部品を得るための連続体を斜視
図として示したものである。なお、この図は実施例1に
おける金属部品の連続体Bを示したものでもある。
【図13】実施例1における導電性組成物のシート体
に、図13および図14の連続体を貼着した複合体を斜
視図として示したものである。なお、この図は、実施例
1における導電性組成物のシート体に、金属部品の連続
体Aと連続体B貼着した複合体を示したものでもある。
【図14】図13に示した金属部品の連続体に、固定用
の張り出し部分を設けてなる形態をしているものを斜視
図として示したものである。
【図15】図14に示した金属部品の連続体に、固定用
の張り出し部分を設けてなる形態をしているものを斜視
図として示したものである。
【図16】実施例1における金属部品の連続体Aを得る
ために、金属板をかしめ加工したものを、斜視図として
示したものである。
【図17】実施例2によるPTC素子の連続体を斜視図
として示したものである。
【図18】実施例3において、ビク歯によって打ち抜か
れた導電性シートを示したものである。
【図19】実施例3における金属部品Dの連続を斜視図
として示したものである。
【図20】実施例における温度と抵抗値の特性曲線を示
したものである。
【図21】 従来の表面実装用PTC素子を断面図に示
したものである。
【図22】 従来の表面実装用PTC素子を断面図に示
したものである。
【符号の説明】
1 金属部品( 電極とはんだ溶接部分の機能を兼ねて
いる ) 1´金属部品( 電極とはんだ溶接部分の機能を兼ねて
いる ) 2 導電性組成物 3 接合機能を呈する部分 4 連続体における金属部品になる部分 5 切りしろ 6 張り出し部分 7 張り出し部分を裁断するための 切りしろ 8 金属板 9 電極( 金属箔 ) 9´電極( 金属箔 ) 10 リード 11 絶縁層 12 はんだ層 12´はんだ層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板に装着するための接合機能と
    電極機能を併せ持つ二つの金属部品が、導電性組成物か
    らなるシート体の表裏に、直接貼着されてなるPTC素
    子であって、素子における同一の面に、双方の金属部品
    における接合機能を呈する部分が存在してなることを特
    徴とする表面実装用PTC素子。
  2. 【請求項2】 上記二つの金属部品のいずれかが、圧
    延によって得た金属板に曲げ加工が施してある部品であ
    ることを特徴とする請求項1記載の表面実装用PTC素
    子。
  3. 【請求項3】 導電性組成物が金属との接着性を有す
    る化合物が配合されていることを特徴とする請求項1乃
    至請求項2記載の表面実装用PTC素子。
  4. 【請求項4】 金属との接着性を有する化合物がエラ
    ストマーであって、このエラストマーが、無水マレイン
    酸を付加してなるエチレン - αオレフィン共重合体も
    しくはエチレン - αオレフィン - ジエン 共重合体で
    あることを特徴とする請求項3記載のPTC素子の表面
    実装用PTC素子。
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