JP2003282132A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
ガス供給信頼性を向上できる簡単な構造の燃料電池を提
供する。 【解決手段】軸長方向に複数のガス通過孔34を有する
燃料側電極33aの表面に、固体電解質33b、酸素側
電極33cを順次形成してなる複数の燃料電池セル33
と、該燃料電池セル33の一端部が収容される保持固定
用貫通孔47aを有する支持板47と、該支持板47が
載置され、燃料電池セル33の燃料側電極33aに形成
されたガス通過孔34と連通する貫通孔51aを有する
ガスタンク50とを具備する。
Description
ガス供給が簡単な燃料電池に関するものである。
質型燃料電池セルを収納容器内に複数収容した燃料電池
が種々提案されている。固体電解質型燃料電池セルは、
例えば、酸素側電極の表面に固体電解質、燃料側電極を
順次形成して構成されており、燃料側電極側に燃料(水
素)を流し、酸素側電極側に空気(酸素)を流して60
0〜1000℃で発電される。
は、ガスタンクに設けられた配管を、複数の燃料電池セ
ルの内部にそれぞれ挿入して行われていた。
軸長方向に形成し、ガスを燃料電池セルの一端から導入
し、他端から導出するように構成し、この燃料電池セル
の一端部を、ガスタンクを構成する壁の凹部に挿入して
固定し、かつ凹部にガスタンク内に連通する一つの貫通
孔を形成したものが知られている(特開平5−3495
15号公報参照)。
ンクに設けられた配管をセル内部に挿入した燃料電池で
は、配管数が多く、手間がかかるという問題があった。
る壁の凹部に挿入され、この状態でガラス等により封止
した燃料電池では、ガスタンクの凹部には一つの大きな
貫通孔が形成されているため、封止面積が少なく、ガス
封止信頼性に欠けるという問題があった。
るには、ガスタンクの圧力を高くしてそれぞれのセルに
均一に流れるようにしなければならないが、上記公報の
燃料電池では、一つの大きな貫通孔を介してガスが直接
燃料電池セルに供給されることになるため、ガスタンク
の内圧が十分に上昇せず、複数の燃料電池セルへのガス
供給量が不均一になる可能性があるとともに、燃料電池
セルの端面にガスタンクの凹部から押し出すような力が
大きく作用し、ガス封止信頼性が低下する傾向にあっ
た。
きるとともに、ガス供給信頼性を向上できる簡単な構造
の燃料電池を提供することを目的とする。
長方向に複数のガス通過孔を有する内側電極の表面に、
固体電解質、外側電極を順次形成してなる複数の燃料電
池セルと、該燃料電池セルの一端部が収容される保持固
定用貫通孔を有する支持板と、該支持板が載置され、前
記燃料電池セルの内側電極に形成されたガス通過孔と連
通する貫通孔を有するガスタンクとを具備することを特
徴とする。
一端部を支持板の保持固定用貫通孔内に収容して保持固
定できるため、シール剤を燃料電池セルの端部外周面と
支持板の貫通孔内壁面との間に介在させるとともに、支
持板とガスタンクとの間にシール剤を介在させることに
より、簡単にかつ確実にガスシールすることができる。
従って、燃料電池セルの端面に支持板の保持固定用貫通
孔から押し出すような力が生じたとしても、ガス封止信
頼性を向上できる。
ンクの貫通孔との位置合わせは、支持板とガスタンクの
相対位置をずらすことによって対応することができる。
さらに、位置合わせできない場合には、支持板のみを代
えることにより対応することができる。
や、支持板の保持固定用貫通孔に、それぞれガスタンク
の貫通孔が複数開口している場合には位置合わせが困難
であるため、本発明を好適に用いることができる。
のガスタンク側における内側電極端に、前記内側電極の
ガス通過孔及び前記ガスタンクの貫通孔が開口するとと
もに、前記ガスタンクからのガスが一旦収容されるガス
収容空間が設けられていることを特徴とする。
スは貫通孔を介してガス収容空間に一旦収容され、この
ガス収容空間から内側電極のガス通過孔に流入するた
め、燃料電池セルの内側電極に複数のガス通過孔が形成
され、ガスタンクに複数の貫通孔が形成されていたとし
ても、ガスタンクの貫通孔に燃料電池セルのガス通過孔
を位置合わせすることなく、ガスを燃料電池セルのガス
通過孔に確実に供給できる。
るには、ガスタンクの圧力を高くしてそれぞれのセルに
均一に流れるようにしなければならないが、上記したよ
うに、ガスタンクのガスがガス収容空間に一旦収容さ
れ、このガス収容空間から内側電極のガス通過孔に流入
するため、ガスタンクの圧力よりもガス収容空間の圧力
が小さくなり、これにより、燃料電池セルの端面を押し
出すような力を小さくでき、ガス封止信頼性を向上でき
る。また、ガスタンクに小径の貫通孔を複数形成するこ
とにより、ガスタンクの内圧を十分高めることができ、
複数の燃料電池セルに均一にかつ十分に供給できる。
孔内にスペーサを配置し、このスペーサに燃料電池セル
端を当接せしめることにより容易に形成できる。また、
支持板の保持固定用貫通孔内に、燃料電池セルの挿入量
を規定するストッパを形成することにより容易に形成で
きる。さらに、燃料電池セル端面にガス通過孔が開口す
る凹部を形成し、前記燃料電池セル端面をガスタンクに
当接せしめることにより容易に形成できる。
態を示すもので、符号31は断熱構造を有する収納容器
を示している。この収納容器31の内部には、複数の燃
料電池セル33が集合したセルスタック35と、セルス
タック35の上方に隣接した燃焼室37と、この燃焼室
37を挿通する酸素含有ガス供給管39と、燃焼室37
の上方に設けられた熱交換部41とから構成されてい
る。
31aと、この枠体31aの内面に設けられた断熱材3
1bとから構成されている。
ように、複数の燃料電池セル33を3列に整列させ、隣
設した2列の最外部の燃料電池セル33の電極同士が導
電部材42で接続され、これにより3列に整列した複数
の燃料電池セル33が電気的に直列に接続している。
尚、図1では、複数の燃料電池セル33を4列に整列さ
せている。
扁平状であり、その内部には複数の燃料ガス通過孔34
が形成されている。この燃料電池セル33は、楕円柱状
(扁平状)の多孔質な金属を主成分とする燃料側電極3
3aの外面に、緻密質な固体電解質33b、多孔質な導
電性セラミックスからなる酸素側電極33cを順次積層
し、酸素側電極33cと反対側の燃料側電極33aの外
面にインターコネクタ33dを形成して構成されてお
り、燃料側電極33aが支持体となっている。
セル33との間には、金属フェルト及び/又は金属板か
らなる集電部材43を介在させ、一方の燃料電池セル3
3の燃料側電極33aを、該燃料側電極33aに設けら
れたインターコネクタ33d、集電部材43を介して他
方の燃料電池セル33の酸素側電極33cに電気的に接
続して、セルスタック35が構成されている。
に示したように支持板45で、下端部は支持板47に支
持固定されている。支持板45、47は、収納容器31
を上下方向に仕切る隔壁の役割を兼ねており、支持板4
5、47間における燃料電池セル33の部分が発電する
部分であり、支持板45、47間が発電室49とされて
いる。
タック35に供給するための燃料ガスタンク50が当接
して設けられ、この燃料ガスタンク50には、燃料電池
セル33内部に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給
管52、及び後述するガスバーナへ燃料ガスを供給する
ためのバーナー用ガス供給管53が設けられている。
50の天板51には、燃料電池セル33の燃料側電極3
3aに形成されたガス通過孔34と連通する複数の貫通
孔51a、及びガスバーナー用燃料ガスを反応室49内
に供給するためのバーナー用貫通孔51bが形成されて
おり、支持板47には、燃料電池セル33の下端部が収
容される保持固定用貫通孔47a、及びバーナー用貫通
孔47bが形成されている。
aに挿入される燃料側電極33aの端面には、図3
(c)に示すように、所定間隔を置いて一列に配列した
ガス通過孔34が開口する凹部54が形成されており、
燃料電池セル33端面をガスタンク50の天板51に当
接することにより、凹部54とガスタンク50の天板5
1との間にガス収容空間55が形成されている。
た複数の貫通孔51aはガス収容空間55に開口してお
り、バーナー用貫通孔51bは、支持板47のバーナー
用貫通孔47bと連通している。
仕切板56により複数のセル列毎に貫通孔51aが開口
する燃料ガス室56aが設けられており、これらの燃料
ガス室56aにはそれぞれ燃料ガス供給管52が接続さ
れている。燃料ガスタンク50の燃料ガス室56a以外
はバーナー用燃料ガス室とされ、このバーナー用燃料ガ
ス室にはバーナー用ガス供給管53が接続されている。
て燃料ガスタンク50の天板51にねじ止めされ、支持
板47の保持固定用貫通孔47aの内面と燃料電池セル
33外面との間にもガラス等のシール剤が介在され、接
合されている。これにより、簡単にかつ確実にガスシー
ルすることができる。
孔47bから噴出されるガスが燃焼することになる。こ
のため、発電室49には、起動時にバーナー用貫通孔4
7bから噴出される燃料ガスに着火するため着火源(図
示せず)が設けられている。また、燃焼室37において
も、起動時に着火するための着火源(図示せず)が設け
られている。
挿通する酸素含有ガス供給管39は支持板45を挿通
し、その先端部が発電室49の下部であって燃料電池セ
ル33間に位置している。発電で用いられなかった余剰
の酸素含有ガスは、支持板45に設けられた余剰ガス噴
出孔57から燃焼室37内に噴出するように構成されて
いる。
室37を介してセルスタック35に対向して設けられた
酸素含有ガス収容室41bとから構成されている。
板61と波板63を交互に積層したプレートフィン型構
造とされており、酸素含有ガス収容室41bと連通する
通路を形成する波板63aは、図4(b)に示すように
形成され、また、燃焼ガスの排出用の通路を形成する波
板63bは、図4(c)に示すように形成されている。
に熱交換器41aの下部側面から導入され、熱交換器4
1aの上方へ排出され、一方、酸素含有ガスは配管73
により、図1に破線で示したように熱交換器41aの上
部側面から導入され、熱交換器41aの下方へ導かれ、
酸素含有ガス収容室41b内に導入される。
ように、熱交換器41aの酸素含有ガスが導入される側
の端面、即ちセルスタック側端面に設けられており、波
板63aの各通路を通過した酸素含有ガスが一旦収容さ
れるようになっている。
素含有ガス供給管39が連通している。
31bとの間、即ち酸素含有ガス収容室41bの周囲
は、燃焼室37中の燃焼ガスを熱交換器41aに導入す
る燃焼ガス導入口71とされている。この燃焼ガス導入
口71を介して燃焼ガスが熱交換器41aの波板63b
の通路へ導出される。
部からの酸素含有ガス(例えば空気)を配管73により
熱交換器41aに導入し、酸素含有ガス収容室41bに
導入し、酸素含有ガス供給管39を介して発電室49の
セル間に噴出させるとともに、燃料ガス(例えば水素)
を、燃料ガス供給管52、ガスタンク50の燃料ガス室
56aを介して燃料電池セル33の燃料ガス通過孔34
内に供給し、発電室49におけるセル33において発電
させる。
燃料ガス通過孔34の上端から燃焼室37内に噴出し、
発電に用いれらなかった余剰の酸素含有ガスは、余剰ガ
ス噴出孔57から燃焼室37内に噴出し、余剰の燃料ガ
スと余剰の酸素含有ガスを反応させて燃焼させ、燃焼ガ
スを発生させ、この燃焼ガスが燃焼ガス導入口71を介
して熱交換器41aに導出され、熱交換器41aの上端
から排出される。
の燃料ガス室56aのガスは、ガスタンク50の天板5
1の貫通孔51aを介してガス収容空間55に一旦収容
され、このガス収容空間55から燃料側電極33aのガ
ス通過孔34に流入するため、ガスタンク50の貫通孔
51aに燃料電池セル33のガス通過孔34を位置合わ
せすることなく、ガスを燃料電池セル33のガス通過孔
34に確実に供給できる。
間55に一旦収容され、このガス収容空間55から燃料
側電極33aのガス通過孔34に流入するため、ガスタ
ンク50の圧力よりもガス収容空間55の圧力が小さく
なり、これにより、燃料電池セル33の端面を押し出す
ような力を小さくでき、ガス封止信頼性を向上できると
ともに、小径の貫通孔51aを複数形成することで所定
量の燃料ガス供給に対応したので、ガスタンク50の内
圧を十分に高めることができ、複数の燃料電池セル33
へのガス供給を均一にかつ十分に行うことができる。
スと酸素含有ガスが燃焼室37内に導入され、この燃焼
室37中で反応して燃焼し、この燃焼ガス及び外部の酸
素含有ガスを熱交換器41aに導入し、この熱交換器4
1aで燃焼ガスと酸素含有ガスとの間で熱交換し、酸素
含有ガスを予熱することができるため、燃料電池セル3
3を加熱して実質的に発電するまでの起動時間を大幅に
短縮できる。
部に燃焼室37、酸素含有ガス収容室41b、熱交換器
41aが隣接して形成されているため、燃焼室37で燃
焼した高温の燃焼ガスを、配管等を用いることなく熱交
換器41aに直接導入でき、簡単な構造で酸素含有ガス
の予熱効率を大きくできる。
含有ガスとを熱交換できるため、酸素含有ガスの予熱を
行うためのバーナーを別途設ける必要がなく、小型にで
き、しかも燃焼ガスを有効利用できる。
容室41bを設けたので、熱交換器41aと酸素含有ガ
ス供給管39との接続を酸素含有ガス収容室41bを介
して行うことができ、熱交換器41aからの酸素含有ガ
スを発電室49内に確実に供給できる。
通孔47bから噴出されるガスを燃焼させ、燃料電池セ
ル33を直接加熱することができ、燃料電池セル33を
直接加熱して発電する温度まで急速に加熱でき、起動時
間を短縮できる。
はなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可
能である。例えば、上記形態では、図2に示したような
楕円柱状で複数の燃料ガス通過孔34を有する燃料電池
セル33を用いてセルスタックを構成した例について説
明したが、燃料電池セルは円筒状で、燃料ガス通過孔が
一つであっても良く、燃料電池セルの形状は特に限定さ
れるものではない。
ン型を用いたが、本発明ではこれに限定されるものでは
なく、それ以外の熱交換器を用いても良いことは勿論で
ある。
凹部54を形成することによりガス収容空間55を形成
したが、図6に示すように、支持板47の保持固定用貫
通孔47a内に環状のスペーサ81を配置し、このスペ
ーサ81に燃料電池セル33端を当接することにより、
環状のスペーサ81内部にガス収容空間83を形成して
も良い。この場合には、ガス収容空間83を簡単に形成
できる。
持固定用貫通孔47a内に、内方に突出するストッパ8
5を形成し、このストッパ85に燃料電池セル33端を
当接することにより、ガス収容空間87を形成しても良
い。
部を支持板の保持固定用貫通孔内に収容して保持固定で
きるため、シール剤を燃料電池セルの端部外周面と支持
板の貫通孔内壁面との間に介在させるとともに、支持板
とガスタンクとの間にシール剤を介在させることによ
り、簡単にかつ確実にガスシールすることができ、燃料
電池セルの端面に支持板の保持固定用貫通孔から押し出
すような力が生じたとしても、ガス封止信頼性を向上で
きるとともに、燃料電池セルのガス通過孔とガスタンク
の貫通孔との位置合わせは、支持板とガスタンクの相対
位置をずらすことによって対応することができ、さら
に、位置合わせできない場合には、支持板のみを代える
ことにより対応することができる。
もので、(a)は断面図、(b)は分解斜視図、(c)
は燃料電池セルの端面に形成された凹部を示す斜視図で
ある。
り、(a)は熱交換器の斜視図、(b)は酸素含有ガス
の通路を形成するための波板を示す斜視図、(c)は燃
焼ガスの通路を形成するための波板を示す斜視図であ
る。
る。
例を示す断面図である。
に他の例を示す断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】軸長方向に複数のガス通過孔を有する内側
電極の表面に、固体電解質、外側電極を順次形成してな
る複数の燃料電池セルと、該燃料電池セルの一端部が収
容される保持固定用貫通孔を有する支持板と、該支持板
が載置され、前記燃料電池セルの内側電極に形成された
ガス通過孔と連通する貫通孔を有するガスタンクとを具
備することを特徴とする燃料電池。 - 【請求項2】燃料電池セルは扁平状であることを特徴と
する請求項1記載の燃料電池。 - 【請求項3】支持板の保持固定用貫通孔には、それぞれ
ガスタンクの貫通孔が複数開口していることを特徴とす
る請求項1又は2記載の燃料電池。 - 【請求項4】燃料電池セルのガスタンク側における内側
電極端に、前記内側電極のガス通過孔及び前記ガスタン
クの貫通孔が開口するとともに、前記ガスタンクからの
ガスが一旦収容されるガス収容空間が設けられているこ
とを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の
燃料電池。 - 【請求項5】燃料電池セル端面にガス通過孔が開口する
凹部を形成し、前記燃料電池セル端面をガスタンクに当
接してなることを特徴とする請求項4記載の燃料電池。 - 【請求項6】支持板の保持固定用貫通孔内にスペーサを
配置し、このスペーサに燃料電池セル端が当接している
ことを特徴とする請求項4記載の燃料電池。 - 【請求項7】支持板の保持固定用貫通孔内に、燃料電池
セルの挿入量を規定するストッパが形成されていること
を特徴とする請求項4記載の燃料電池。
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