JP2003278968A - 管の挿口突部の形成装置 - Google Patents

管の挿口突部の形成装置

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JP2003278968A
JP2003278968A JP2002087254A JP2002087254A JP2003278968A JP 2003278968 A JP2003278968 A JP 2003278968A JP 2002087254 A JP2002087254 A JP 2002087254A JP 2002087254 A JP2002087254 A JP 2002087254A JP 2003278968 A JP2003278968 A JP 2003278968A
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Yasushi Sekiguchi
靖史 関口
Hideaki Suga
英明 菅
Shoji Takachio
昭次 高知尾
Mitsuru Saito
満 斉藤
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管の挿口突部を量産工程において能率良く形
成できるようにする。 【解決手段】 管1をこの管1の軸心と交差する水平方
向に搬送する搬送ライン21に沿って、管1の挿口2に
生じた楕円を矯正するための楕円矯正装置22と、管1
の挿口2の外周に装着された挿口リング3をこの管1に
溶接するための挿口リング溶接装置23と、挿口リング
3が溶接された挿口2の部分を加熱して溶接残留応力を
除去するための残留応力除去装置24と、挿口2を、こ
の挿口2の外周に溶接された挿口リング3に対応した形
状に機械加工するための機械加工装置25とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は管の挿口突部の形成
装置に関する。 【0002】 【従来の技術】ダクタイル鋳鉄管の継手として、互いに
接合される一対の管どうしの離脱を防止した離脱防止管
継手あるいは耐震管継手が知られている。また、このよ
うな管継手として、互いに接合される一方の管の挿口の
外周に挿口突部を形成するとともに、この挿口が挿入さ
れる他方の管の受口の内部にロックリングを装着して、
挿口突部が受口の奥側からロックリングに引っ掛かるこ
とにより、受口と挿口の離脱を防止したものが知られて
いる。 【0003】鋳鉄管の挿口の外周に挿口突部を形成する
ための手法として、図13に示すようなものが知られて
いる。すなわち、図13において、ダクタイル鋳鉄管1
の一端部には挿口2が形成されており、この挿口2に挿
口リング3が外ばめされて固定されることにより、挿口
突部4が形成される。挿口2の先端には、面取部5が形
成されている。挿口リング3には、外周溝6と外周テー
パ面7とが形成されている。8は外周溝6の溝底部であ
る。 【0004】このようなものにおいて、挿口突部4を形
成する際には、同図(a)(b)に示すように挿口2の
面取部5の案内作用によって挿口リング3を挿口2に外
ばめし、この挿口リング3を挿口2の先端から距離をお
いて位置させるとともに、その外周テーパ面7を挿口2
の先端側になるように位置させる。次に、同図(c)に
示すように外周溝6に溶接を施して溶融金属を供給し、
かつ溶接時の熱により溝底部8およびそれに対応した挿
口2の表面部分に溶け込みを生じさせる。同図(c)に
おいて、9はその溶接部、10はその溶け込み部であ
る。溶接作業が終了したなら、同図(d)に示すように
挿口リング3の外周テーパ面7に対応して、挿口2の先
端にテーパ加工を施し、挿口2と挿口リング3とにわた
ってテーパ面11を形成することで、所要の形状の挿口
突部4を形成することができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記において説明した
挿口突部4の形成方法は原理的なものであるが、本発明
は、このような管の挿口突部を量産工程において能率良
く形成できるようにすることを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、管をこの管の軸心と交差する水平方向に搬送
する搬送ラインに沿って、この管の挿口に生じた楕円を
矯正するための楕円矯正装置と、この管の挿口の外周に
装着された挿口リングをこの管に溶接するための挿口リ
ング溶接装置と、挿口リングが溶接された挿口の部分を
加熱して溶接残留応力を除去するための残留応力除去装
置と、挿口を、この挿口の外周に溶接された挿口リング
に対応した形状に機械加工するための機械加工装置とを
設けたものである。 【0007】このような構成であると、搬送ラインに沿
って搬送される管は、その挿口の外周に挿口リングが装
着されたうえで、この挿口リングが溶接装置によって管
に溶接される。この溶接部は、残留応力除去装置におい
て所定の温度に加熱されて冷却されることにより、溶接
後の残留応力が除去された健全な状態となる。次に、溶
接部における挿口が機械加工装置によって挿口リングに
対応した形状に機械加工されることで、所要の挿口突部
が形成されることになる。 【0008】楕円矯正装置は、搬送ラインに沿った任意
の位置に設けることができる。この楕円矯正装置を、た
とえば溶接装置よりも上手側に設けると、溶接前の管の
挿口に生じている楕円を矯正することができる。あるい
は、楕円矯正装置は残留応力除去装置よりも下手側に設
けることもでき、その場合は、溶接時および残留応力除
去時における熱歪により生じた管の楕円を矯正すること
ができる。 【0009】 【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態の管
の挿口突部の形成装置の概略構成を示す平面図である。
ここで21は搬送ラインで、一端に挿口2を有するとと
もに他端に受口12を有した鋳鉄管1を水平方向に支持
した状態で、この管1をその軸心と直角な水平方向に搬
送可能とされている。図示の搬送ライン21において
は、鋳鉄管1の挿口2の位置に対応して、搬送方向に沿
った上手側から、楕円矯正装置22と、挿口リング溶接
装置23と、残留応力除去装置24と、機械加工装置2
5とが、この順で設けられている。 【0010】楕円矯正装置22について詳細に説明す
る。この楕円矯正装置22が設けられている位置には、
この楕円矯正装置22に搬入される前の管1、あるいは
この楕円矯正装置22に搬入された管1の挿口2の楕円
の度合いを調べるための、図2および図3に示されるよ
うな楕円ゲージ27が設けられている。この楕円ゲージ
27は、図示のような板状の環状体によって形成されて
おり、その中央に通し穴28が貫通状態で形成されてい
る。 【0011】この楕円ゲージ27は通りゲージとして構
成されており、通し穴28は真円状に形成され、その内
径は、図3(b)に示すように、管1が許容される最大
範囲の楕円形状であるときのその楕円の長軸の長さに対
応した寸法dで形成されている。 【0012】このような構成の楕円ゲージ27を用いて
管1の挿口2の楕円の度合いを測定する際には、作業者
がこの楕円ゲージ27を挿口2の端面13に当てる。こ
のとき、挿口1が図3(a)に示すようにほぼ真円であ
る場合や、図3(b)に示すように楕円ではあるがその
程度が低いゆえに許容できるものであり、その矯正が必
要ない場合には、楕円ゲージ27は挿口2の外側にはま
り合う。すなわち、挿口2の先端が楕円ゲージ27の通
し穴28を通過する。 【0013】これに対し、挿口2に矯正が必要となる程
度の大きな楕円が発生している場合には、図3(c)に
示すように、その楕円の長軸の長さが通し穴28の内径
よりも大きくなる。このため、楕円ゲージ27は、挿口
2の端面13に当たってもはや挿口2の外側にはまり合
うことができなくなる。これにより、その管1の挿口2
について楕円の矯正が必要であることが確認される。 【0014】図4および図5は、楕円矯正装置22の構
成を示す。この楕円矯正装置22は、受け台29と、こ
の受け台29の上方に設けられた昇降式の押し台30と
を有し、受け台29の上に管1の挿口2をその長軸の方
向が上下方向となるように載せ、油圧シリンダなどによ
って駆動される押し台30で挿口2をその楕円の長軸の
方向に押圧することで、すなわち挿口2にその長軸方向
の圧縮力を作用させることで、この挿口2を真円に近づ
く方向に変形させて、その楕円度がゲージ27で測定さ
れる許容範囲内に収まるようにするものである。受け台
29と押し台30とには、両者の間に管1を挟み込んで
押圧しやすいように、この管1の外周のカーブに対応し
た凹部31、31がそれぞれ形成されている。 【0015】挿口リング溶接装置23について説明す
る。この挿口リング溶接装置23の位置あるいはその手
前の位置で、図6に示すように管1の挿口2には挿口リ
ング3が外ばめされる。挿口リング3は、図13に示し
たものと同様に、外周溝6と、外周テーパ面7と、溝6
の底部8とを有する。また、ここでは、図示のように挿
口リング3は周方向一つ割りに形成され、挿口2にゆる
く外ばめされるように構成されている。32はその周方
向に沿った分割部である。 【0016】図7に示すように、挿口リング溶接装置2
3は、溶接トーチ33と、この溶接トーチ33の近傍に
設けられた第1の押さえローラ34と、第1の押さえロ
ーラ34よりも溶接トーチ33から離れて位置する第2
の押さえローラ35とを有する。 【0017】図7および図8に示すように、第1の押さ
えローラ34は、挿口リング3の外周に当たることで、
この挿口リング3の部分を挿口1に向けて押圧可能なロ
ーラ部36を有するとともに、挿口リング3の外周溝6
にその軸心方向の実質的な隙間なしにはまり込む環状突
部37と、挿口2の端面13に接することができるフラ
ンジ部38とを有している。したがって、第1の押さえ
ローラ34は、溶接トーチ33の近傍の位置で、挿口リ
ング3における今まさに溶接されようとしている部分
を、挿口2に対して軸心方向に位置決めした状態で、こ
の挿口2に押圧することができるように構成されてい
る。 【0018】第2の押さえローラ35は、図7および図
9に示すように、挿口リング3の外周に当たることで、
この挿口リング3の部分を挿口1に向けて押圧可能なロ
ーラ部39と、挿口リング3の外周溝6にその軸心方向
の実質的な隙間なしにはまり込む環状突部40とを有し
ている。この第2の押さえローラ35は、第1の押さえ
ローラ34から周方向に距離をおいた位置において、挿
口2の軸心方向に沿って第1の押さえローラ34と同じ
位置で挿口リング3を押圧することになる。このため、
第1の押さえローラ34の位置のみならず、この第2の
押さえローラ35の位置でも挿口リング3を軸心方向に
位置決めして挿口2に押圧するため、挿口2に溶接され
る挿口リング3をより確実に軸心方向に位置決めするこ
とができるとともに、この挿口リング3が振れやねじれ
などを生じた状態で挿口に溶接されることを確実に防止
することができる。 【0019】溶接トーチ33は、このように第1および
第2の押さえローラ34、35によって位置決め状態で
挿口2に押圧された挿口リング3の外周溝6に溶接を施
して溶融金属を供給し、それによって溶接部9および溶
け込み部10を形成可能に構成されている。 【0020】次に残留応力除去装置24について説明す
る。図10は残留応力除去装置24の平面図、11はそ
の正面図である。この残留応力除去装置24は、挿口2
における挿口リング3を溶接した部分をこの挿口2の外
周側から加熱可能な第1のバーナ42と、挿口2の内部
に挿入されて上記の部分を挿口2の内周側から加熱可能
な第2のバーナ43とを有する。残留応力除去装置24
の位置に搬入された管1がその軸心方向に移動されるこ
とで、あるいは同位置に搬入された管1に対し残留応力
除去装置24が軸心方向に移動されることで、第2のバ
ーナ43が挿口2の内部に挿入されるとともに、第1の
バーナ42が挿口リング3の部分に向かい合うことにな
る。 【0021】そして、この状態で管1がその軸心まわり
にゆっくりと回転されることで、第1および第2のバー
ナ42、43によって、挿口突部4の部分を内外周とも
に全周にわたって加熱かつその後に冷却し、溶接により
生じた残留応力を除去あるいは緩和することが可能であ
る。 【0022】第1および第2のバーナ42、43のほか
に、図11に示すように必要に応じて補助バーナ44を
設けて、第1および第2のバーナ42、43による加熱
の前に予備的な加熱を行うことも可能である。また、図
1に示すように、残留応力除去装置24を2台あるいは
それ以上に設置して、挿口2の溶接部を多段に加熱する
ことも可能である。 【0023】図12は、機械加工装置25を示す。この
機械加工装置25は、図13(d)の場合と同様に、挿
口リング3の外周テーパ面7に対応して挿口2の先端の
外周にテーパ加工を施すことにより、挿口2と挿口リン
グ3とにわたってテーパ面11を形成するためのもので
ある。このため、機械加工装置25は、挿口2の内周を
チャックするための複数の爪46を有したチャック装置
47と、このチャック装置47にてチャックされた状態
で軸心まわりに回転される挿口2と挿口リング3とにわ
たってテーパ面11を切削加工するためのバイト48と
を有する。 【0024】バイト48は刃物台49に取り付けられ、
この刃物台49は、ばね50によって挿口2の方に向け
てこの挿口2の径方向に押圧されるように構成されてい
る。刃物台49には倣いローラ51が設けられ、この倣
いローラ51は、ばね50による刃物台49の押圧力に
よって、挿口リング3が取り付けられた部分以外の挿口
2の外面に押し付けられるように構成されている。 【0025】倣いローラ51は、上記のようにばね50
の力によって挿口2の外面に押し当てられることで、こ
の挿口2が真円状でなくある程度楕円状になっていて
も、その回転に追随して、常に挿口2の外面に接するこ
とになる。そして、それに対応して刃物台49も挿口2
の径方向に移動し、この刃物台49に取り付けられたバ
イト48が、倣いローラ51の動きに対応した倣い動作
を行うことになる。このため、挿口2が真円状でなくあ
る程度楕円状になっていても、テーパ面11を所定の形
状および寸法で切削加工することができるように構成さ
れている。 【0026】次に、上記の構成にもとづく管の挿口突部
の形成方法について説明する。図1に示す鋳鉄管1は、
搬送ライン21によって、水平方向に支持された姿勢で
その軸心と直角な水平方向に搬送される。このように搬
送された鋳鉄管1は、その挿口2がまず楕円矯正装置2
2に搬入される。楕円矯正装置22においては、押しし
台30が上昇された状態の受け台29の上に挿口2が載
せられた状態で、まず、図2に示すように作業者が楕円
ゲージ27を手に持つなどして挿口2の端面13に当て
る。このとき、上述のように挿口2が図3(a)に示す
ようにほぼ真円である場合や、図3(b)に示すように
楕円ではあるがその程度が低いゆえに許容できるもので
ある場合には、これらの図から理解できるように楕円ゲ
ージ27は挿口2の外側にはまり合い、挿口2の先端が
楕円ゲージ27の通し穴28を通過する。そして、これ
らの場合は、楕円矯正作業を行うことなしに、鋳鉄管1
を下手側に搬出する。 【0027】図3(c)に示すように、挿口2に大きな
楕円が発生している場合には、楕円ゲージ27は、挿口
2の端面13に当たって、挿口2の外側にはまり合うこ
とができなくなる。これにより、その管1の挿口2につ
いて楕円の矯正が必要であることが確認されるので、そ
の場合は、図4および図5に示すように、挿口2を軸心
まわりに回転させてその楕円の長軸が上下方向となるよ
うに位置させる。そして、その状態で、楕円ゲージ27
による検査中は上昇姿勢にあった押し台30を降下させ
て、この押し台30と受け台29との間で挿口2をその
楕円の長軸の方向に押圧して変形させる。これにより、
楕円ゲージ27が挿口2の外側にはまり合う程度に管1
の楕円が矯正されたなら、その矯正作業が完了したとし
て、鋳鉄管1を下手側に搬出する。 【0028】楕円矯正装置22から搬出された管1は、
次に挿口リング溶接装置23に搬入され、水平方向に支
持されかつ軸心方向に位置決めされる。この状態で、挿
口2の外周には、作業者の手作業などによって挿口リン
グ3をゆるく外ばめする。あるいは、搬送ライン21に
おける楕円矯正装置22と挿口リング溶接装置23との
間に、鋳鉄管1に対して何ら作業を行わずにこの鋳鉄管
1を単に支持しておくだけの休止ステージが設けられて
いる場合には、この休止ステージで休止している管1に
あらかじめ挿口リング3をゆるく外ばめしておくことも
できる。 【0029】そして挿口リング溶接装置23において
は、図7および図8に示すように、上述のように軸心方
向に位置決めされている鋳鉄管1の挿口リング3を第1
の押さえローラ34が押圧し、この第1の押さえローラ
34のフランジ部38が挿口2の端面13に当たった状
態で、その環状突部37が挿口リング3の外周溝6には
まり込むことで、挿口リング3は、挿口2に対して軸心
方向に位置決めされた状態で、挿口2の外面に押圧され
ることになる。溶接トーチ33は、あらかじめ所定の位
置に配置されることで、このように挿口2に対して軸心
方向に位置決めされた挿口リング33の外周溝6に溶融
金属を供給可能に位置決めされる。 【0030】第1の押さえローラ34から溶接トーチ3
3とは反対側に周方向に距離をおいた位置では、図7お
よび図9に示すように、第2の押さえローラ35が、挿
口リング3を軸心方向に位置決めした状態で押圧する。 【0031】そして、この状態で、図7に示すように管
1をその軸心まわりにゆっくりと回転させ、第1および
第2の押さえローラ34、35で挿口リング3を軸心方
向に位置決めした状態で押圧しながら、溶接トーチ33
によって外周溝6に溶融金属を供給し、溶接部9と溶け
込み部10とを形成する作業を全周にわたって実施す
る。 【0032】これにより挿口2の外周に挿口リング3が
溶接されることになるが、溶接後の管1は、挿口リング
溶接装置23から搬出されたうえで、図10および図1
1に示される残留応力除去装置24に搬入され、第1お
よび第2のバーナ42、43に対して軸心方向に位置決
めされる。ここでは、管1を軸心まわりにゆっくりと回
転させながら、図11に示すように補助バーナ44が設
けられている場合は、必要に応じてこの補助バーナ44
により挿口2を予熱したうえで、第1のバーナ42で挿
口2における溶接部の外周を加熱するとともに、第2の
バーナ43で同溶接部の内周を加熱する。これにより、
溶接作業によって生じた内部応力が除去される。 【0033】上記において図1にもとづき説明したよう
に、残留応力除去装置24を2台あるいはそれ以上に設
置して、挿口2の溶接部を多段に加熱することも可能で
ある。すなわち、挿口2の溶接部を加熱して残留応力処
理に必要な所定の温度まで昇温するには、相応の時間を
要する。このため、この昇温のための時間は、楕円矯正
のための時間や挿口リングの溶接のための時間や、後述
の機械加工のための時間に比べて、長時間になりやすい
傾向がある。つまり、この昇温時間が、鋳鉄管1に挿口
突部4を形成する際のサイクルタイムに関し時間的なネ
ックとなる傾向がある。この点についての対応策とし
て、第1および第2のバーナ42、43の能力を増大さ
せるほかに、上述のように補助バーナ44を用いたり、
図1に示すように残留応力除去装置24を2段以上の多
段に配置したりすることができる。図1に示すように2
段などの多段に配置したときは、前段によって予備的に
加熱し、後段によって本格的に加熱することになる。 【0034】残留応力除去装置24は、上述のようにバ
ーナ42、43、44によって挿口2の溶接部を加熱す
るように構成できるほかに、高周波誘導加熱装置などの
他の加熱手段を用いて加熱を行うように構成することも
できる。 【0035】残留応力の除去が行われた鋳鉄管1は、次
に残留応力除去装置24から搬出されて機械加工装置2
5に搬入される。ここでは、鋳鉄管1は軸心方向に位置
決めされたうえで、その挿口2の内周がチャック装置4
7によってチャックされる。このとき、管1は楕円矯正
装置22によってその楕円がある程度矯正されている
が、必ずしも真円の状態ではなく、また挿口リング3の
溶接の際の熱によって若干の楕円が生じている可能性も
ある。チャック装置47は、各爪46が個別に出退する
ように構成されることで、このように若干楕円の状態に
ある管1を全周にわたって均等にチャックすることがで
きる。 【0036】次に、このようにチャックされた状態で軸
心まわりに回転される鋳鉄管1に、ばね50の力によっ
て刃物台49を接近させ、倣いローラ51を、挿口リン
グ3の側方における挿口2の外面に接触させる。する
と、倣いローラ51は、ばね50による押圧力および挿
口2からの反力にもとづき、管1の挿口2の楕円に対応
して出退することで、この管1の楕円の状況にかかわら
ず常に挿口2に接触して回転する状態を保つ。これによ
り、刃物台49すなわちバイト48も、管1の挿口2の
楕円に倣って出退することができる。 【0037】この状態で刃物台49に管1の軸心方向の
送りを与えると、バイト48によって挿口2の先端部の
外周が切削され、それにより、管1の楕円の状況にかか
わらず挿口2の全周にわたってテーパ面11を機械加工
することができ、所定の形状の挿口突部4を形成するこ
とができる。 【0038】機械加工の終了した管1は搬送ライン21
に沿って次工程に向け搬送されるが、上述のように挿口
リング3を溶接する工程で熱により若干の楕円が発生し
ている可能性がある。そこで、図1に示すように機械加
工装置25の下手側にも楕円矯正装置22を設けて、そ
の楕円を矯正することができる。また、挿口リング溶接
装置23、残留応力除去装置24、機械加工装置25で
は、挿口2に楕円が発生していても支障なく作業を行う
ことができるため、上述のように挿口リング溶接装置2
3の上手側に楕円矯正装置22を設ける代わりに、機械
加工装置25の下手側のみに楕円矯正装置22を設ける
ようにしてもよい。さらに楕円矯正装置22は、搬送ラ
イン21に沿った任意の位置に設けることもできる。 【0039】 【発明の効果】以上のように本発明によると、管をこの
管の軸心と交差する水平方向に搬送する搬送ラインに沿
って、この管の挿口に生じた楕円を矯正するための楕円
矯正装置と、この管の挿口の外周に装着された挿口リン
グをこの管に溶接するための挿口リング溶接装置と、挿
口リングが溶接された挿口の部分を加熱して溶接残留応
力を除去するための残留応力除去装置と、挿口を、この
挿口の外周に溶接された挿口リングに対応した形状に機
械加工するための機械加工装置とを設けたため、搬送ラ
インに沿って搬送される管の挿口の外周に挿口リングを
装着したうえで、この挿口リングを溶接装置によって管
に溶接することができ、しかもこの溶接部は、残留応力
除去装置において所定の温度に加熱されて冷却されるこ
とにより、溶接後の残留応力が除去された健全な状態と
することができ、さらに、溶接部における挿口が機械加
工装置によって挿口リングに対応した形状に機械加工さ
れることで、所要の挿口突部を形成することができ、し
たがって本発明によると、管の挿口突部を量産工程にお
いて能率良く形成することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態の管の挿口突部の形成装置
の概略構成を示す平面図である。 【図2】楕円ゲージの使用状態を示す斜視図である。 【図3】楕円ゲージの使用状態を示す正面図である。 【図4】楕円矯正装置の概略構成を示す側面図である。 【図5】楕円矯正装置の概略構成を示す正面図である。 【図6】鋳鉄管に挿口リングを外ばめする様子を示す図
である。 【図7】鋳鉄管に挿口リングを溶接する様子を示す要部
の正面図である。 【図8】図7における第1の押さえローラの側面図であ
る。 【図9】図7における第2の押さえローラの側面図であ
る。 【図10】残留応力除去装置の要部の平面図である。 【図11】図10の残留応力除去装置の正面図である。 【図12】機械加工装置の要部の平面図である。 【図13】従来の管の挿口突部の形成方法を示す図であ
る。 【符号の説明】 1 ダクタイル鋳鉄管 2 挿口 21 搬送ライン 22 楕円矯正装置 23 挿口リング溶接装置 24 残留応力除去装置 25 機械加工装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高知尾 昭次 千葉県船橋市栄町2丁目16番1号 株式会 社クボタ船橋工場内 (72)発明者 斉藤 満 千葉県船橋市栄町2丁目16番1号 株式会 社クボタ船橋工場内 Fターム(参考) 3H015 FA08

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 管をこの管の軸心と交差する水平方向に
    搬送する搬送ラインに沿って、この管の挿口に生じた楕
    円を矯正するための楕円矯正装置と、この管の挿口の外
    周に装着された挿口リングをこの管に溶接するための挿
    口リング溶接装置と、挿口リングが溶接された挿口の部
    分を加熱して溶接残留応力を除去するための残留応力除
    去装置と、挿口を、この挿口の外周に溶接された挿口リ
    ングに対応した形状に機械加工するための機械加工装置
    とを設けたことを特徴とする管の挿口突部の形成装置。
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