JP2003277335A - 2−アミノフェノール類の選択的アルキル化方法 - Google Patents

2−アミノフェノール類の選択的アルキル化方法

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JP2003277335A
JP2003277335A JP2002082708A JP2002082708A JP2003277335A JP 2003277335 A JP2003277335 A JP 2003277335A JP 2002082708 A JP2002082708 A JP 2002082708A JP 2002082708 A JP2002082708 A JP 2002082708A JP 2003277335 A JP2003277335 A JP 2003277335A
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JP2002082708A
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Tomoko Watanabe
知子 渡辺
Isao Ito
功 伊藤
Kunihisa Tabuchi
訓久 田淵
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Konica Minolta Chemical Co Ltd
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Konica Minolta Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】有機合成における中間体として有用な2−アミ
ノアルコキシベンゼン類を簡便で高収率に製造する新規
な製造法の提供。 【構成】下記一般式(1)で表される2−アミノフェノ
ール類を相間移動触媒及びアルカリ存在下、有機溶媒ま
たは非水溶媒と水の2層系溶媒中、アミノ基を保護する
ことなくアルキル化剤と反応させることを特徴とする下
記一般式(2)で表される2−アミノアルコキシベンゼ
ン類の製造方法。一般式(1) 一般式(2) [一般式(1)及び(2)中、R1は水素原子、ハロゲ
ン原子を表し、R2は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、シクロアルキル基、アリール基またはアルコキシ
カルボニル基を表し、R3はアルキル基、シクロアルキ
ル基を表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機合成における中間
体として有用な2−アミノアルコキシベンゼン類の工業
的製造方法に関し、更に詳しくは写真用カプラー及びそ
の中間体化合物の工業的製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−アミノアルコキシベンゼン類は、有
機合成における中間体化合物、写真用カプラーおよびそ
の中間体化合物として有用な化合物で、特に写真用イエ
ローカプラーの合成中間体として有用である。従来、一
般式(1)で表される2−アミノフェノール類を原料と
して一般式 (2)で表される2−アミノアルコキシベ
ンゼン類を製造する場合、反応に害を及ぼすと考えられ
るアミノ基を適当な保護基で保護した後、アルカリ存在
下でヒドロキシル基をアルキル化し、次いで保護基を取
り除くことにより製造されていた。例えば、特開平4−
145071号、特開平4−164067ではアミノ基
をカルバメート基に変換後、フェノールをアルキル化
し、次いで塩基性条件下でカルバメート基を加水分解す
ることにより脱保護して目的とするアミノ置換アルコキ
シベンゼン類を得ている。これらは常法であり汎用性の
高い方法ではあるものの、アミノ基の保護・脱保護の工
程を踏むことで、反応工程が多くなるとともに、それぞ
れの工程で必要とする原料、溶媒を使用することよりコ
スト的にも不利且つ廃棄物が増えるという問題があっ
た。これらのことから、工業的且つ簡便で有利な2−ア
ミノアルコキシベンゼン類の製造方法の開発が望まれて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
前述した問題を解決すべくなされたものであり、本発明
の目的は、有機合成における中間体として有用な2−ア
ミノアルコキシベンゼン類、写真用カプラー、特にイエ
ローカプラーの中間体を工業的に簡便かつ高収率で製造
する新規な方法を提供することにある。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明の上記課題は前記
請求項1から請求項6に記載の方法により達成された。
以下、本発明を具体的に説明する。
【0005】前記一般式(1)及び(2)において、R
1は水素原子、ハロゲン原子を表す。
【0006】R1で表されるハロゲン原子としては、フ
ッ素、塩素、臭素、沃素がその代表例として挙げられ、
その中で好ましくは塩素、臭素である。
【0007】前記一般式(1)及び(2)において、R
2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアル
キル基、アリール基またはアルコキシカルボニル基を表
す。
【0008】R2で表されるハロゲン原子としては、フ
ッ素、塩素、臭素、沃素がその代表例として挙げられ、
その中で好ましくはフッ素、塩素、臭素である。
【0009】R2で表されるアルキル基としては、炭素
数1〜32のものが好ましく、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル
基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、ヘキサデシ
ル基、2−エチルヘキシル基等がその代表例として挙げ
られる。
【0010】R2で表されるシクロアルキル基として
は、炭素数3〜12のものが好ましく、例えばシクロプ
ロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−
メチルシクロプロピル基、アダマンチル基がその代表例
として挙げられる。
【0011】R2で表されるアリール基としては、炭素
数6〜14のものが好ましく、例えばフェニル基、1−
ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
【0012】R2で表されるアルコキシカルボニル基と
しては、例えばメチルオキシカルボニル基、エチルオキ
シカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基等がその代
表例として挙げられる。
【0013】R2が表すアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基またはアルコキシカルボニル基は置換基
により置換されていてもよく、その置換基としては、例
えば、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、ドデシル基等)シクロアルキル基(例
えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アル
ケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニ
ル基(例えば、プロパギル基等)、アリール基(例え
ば、フェニル基、ナフチル基等)、複素環基(例えば、
ピリジル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾ
リル基、フリル基、ピロリル基、ピラジニル基、ピリミ
ジニル基、ピリダジニル基、セレナゾリル基、スルホラ
ニル基、ピペリジニル基、ピラゾリル基、テトラゾリル
基等)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、
沃素原子、フッ素原子等)、アルコキシ基(例えば、メ
トキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオ
キシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、
シクロヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシル
オキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ
基、ナフチルオキシ基等)アシルオキシ基、アルコキシ
カルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エ
チルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、
オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニ
ル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェニ
ルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基
等)、スルホンアミド基(例えば、メチルスルホニルア
ミノ基、エチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニル
アミノ基、ヘキシルスルホニルアミノ基、シクロヘキシ
ルスルホニルアミノ基、オクチルスルホニルアミノ基、
ドデシルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミ
ノ基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニ
ル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスル
ホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノ
スルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オ
クチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル
基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスル
ホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、ウレ
イド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド
基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、
オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウ
レイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウ
レイド基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチル
カルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボ
ニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボ
ニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカ
ルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニ
ル基、ピリジルカルボニル基等)、カルバモイル基(例
えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル
基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカル
ボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシ
ルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、
2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミ
ノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチ
ルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル
基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ
基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルア
ミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボ
ニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2
−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボ
ニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニル
カルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基
等)、スロホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エ
チルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシ
ルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ド
デシルスルホニル基、フェニルスルホニル基、ナフチル
スルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ
基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミ
ノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−
エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ
基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ア
シルアミノ基、イミド基、シアノ基、ニトロ基、スルホ
基、カルボキシル基等が挙げられる。
【0014】これらの置換基のうちで、例えば、アルキ
ル、シクロアルキル、アリール、アシルアミノ、スルホ
アミド、ハロゲン原子、スルホニル、アシル、カルバモ
イル、スルファモイル、アルコキシ、アリールオキシ、
アシルオキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシ
カルボニル、イミド、カルボキシル等の各基が好まし
く、更に好ましいものは、アルキル基、アリール基、ハ
ロゲン原子、スルホニル基、アシルオキシ基、イミド基
である。
【0015】前記一般式(1)及び(2)において、R
3はアルキル基、シクロアルキル基を表す。
【0016】R3で表されるアルキル基としては、炭素
数1〜32のものが好ましく、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル
基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、ヘキサデシ
ル基、2−エチルヘキシル基等がその代表例として挙げ
られる。
【0017】R3で表されるシクロアルキル基として
は、炭素数3〜12のものが好ましく、例えばシクロプ
ロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−
メチルシクロプロピル基、アダマンチル基がその代表例
として挙げられる。
【0018】R3で表されるアルキル基、シクロアルキ
ル基は置換基により置換されていてもよく、その置換基
としては、前記一般式(1)及び(2)におけるR2が
有してもよい置換基と同様の基を挙げることができる。
【0019】本発明において、前記一般式(2)で表さ
れる2−アミノアルコキシベンゼン類は前記一般式
(3)で表されるものであることが特に好ましい。
【0020】前記一般式(3)において、R4は炭素数
3〜32の直鎖または分岐のアルキル基または炭素数3
〜12のシクロアルキル基を表す。
【0021】R4で表される炭素数3〜32の直鎖また
は分岐のアルキル基としては、プロピル基、イソプロピ
ル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、
デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、2−エチルヘキ
シル基、イソトリデシル基等がその代表例として挙げら
れる。
【0022】R4で表される炭素数3〜12のシクロア
ルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、2−メチルシクロプロピル基、
アダマンチル基がその代表例として挙げられる。
【0023】前記一般式(3)中のR4は、デシル基、
ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、2−エ
チルヘキシル基であることが好ましく、その中でもドデ
シル基、テトラデシル基であることが特に好ましい。
【0024】以下に、前記一般式(1)、(2)及び
(3)で表される化合物の代表的具体例を示すが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0025】一般式(1)の代表的具体例。
【0026】一般式(2)の代表的具体例。
【0027】一般式(3)の代表的具体例。
【0028】本発明中で用いる相間移動触媒には、第4
級アンモニウム塩やクラウンエーテル類等が挙げられ
る。
【0029】本発明において、用いられる相間移動触媒
としては、トリオクチルメチルアンモニウムクロライ
ド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、ジラ
ウリルジメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチル
アンモニウムブロマイド、ベンジルトリエチルアンモニ
ウムクロライド、テトラブチルアンモニウムヒドロキサ
イド、トリラウリルメチルアンモニウムクロライドが特
に好ましい。
【0030】本発明において用いられる相間移動触媒の
量は一般式(1)で表される化合物に対して1〜14重
量部の範囲で用いることが好ましいが、一般式(1)で
表される化合物に対して2〜4重量部の範囲で用いるこ
とが特に好ましい。
【0031】本発明中で用いるアルカリは、アルカリ金
属水酸化物やアルカリ金属炭酸塩類等が好ましく、更に
好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウムである。
【0032】本発明において用いられるアルカリの量は
一般式(1)で表される化合物に対して1〜10当量の
範囲で用いることが好ましいが、一般式(1)で表され
る化合物に対して2〜8当量の範囲で用いることが特に
好ましい。
【0033】本発明において反応で用いられる溶媒は、
エステル系、アミド系、エーテル系、ハロゲン系、アル
コール系、ニトリル系、芳香族炭化水素系、脂肪酸系及
び水等が用いられ、またそれら混合溶媒あるいは非水系
溶媒と水との2層系溶媒が挙げられる。その中でも好ま
しい溶媒の具体例としては、トルエン、キシレン、メタ
ノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノ
ール、1−ブタノール、2−ブタノール、アセトニトリ
ルまたはトルエン/水、キシレン/水の二層系溶媒等が
挙げられる。
【0034】本発明において反応に用いられる溶媒と相
間移動触媒とアルカリの組み合わせとしては、相間移動
触媒が、ジラウリルジメチルアンモニウムブロマイド、
テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルア
ンモニウムヒドロキサイド、トリラウリルメチルアンモ
ニウムクロライド、反応溶媒がメタノール、1−プロパ
ノール、アセトニトリルまたはトルエン/水、キシレン
/水、アルカリが、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム
であることが特に好ましい。
【0035】本発明においてアルキル化剤とはアルキル
ハライドを意味し、アルキルクロライド、アルキルブロ
マイドであることが特に好ましい。アルキル化剤は導入
しようとするアルキル鎖によって種類が異なり、本発明
はこれらアルキル化剤によって何ら限定されるものでは
ない。
【0036】本発明において用いられるアルキル化剤の
量は一般式(1)で表される化合物に対して1〜3当量
の範囲で用いることが好ましいが、一般式(1)で表さ
れる化合物に対して1〜2当量の範囲で用いることが特
に好ましい
【0037】前記一般式(1)で表される2−アミノフ
ェノール類を相間移動触媒及びアルカリ存在下、有機溶
媒または水、もしくはそれら混合溶媒もしくは非水溶媒
と水の2層系溶媒中、アルキル化剤と反応させるときの
温度は、50〜200℃の範囲が好ましく、更には60
〜140℃の範囲で反応させることが特に好ましい。
【0038】前記一般式(1)で表される2−アミノフ
ェノール類を相間移動触媒及びアルカリ存在下、有機溶
媒または水、もしくはそれら混合溶媒もしくは非水溶性
溶媒と水の2層系溶媒中、アルキル化剤と反応させた
後、生成した2−アミノアルコキシベンゼン類を取り出
すことなく次の目的とする反応に用いることが可能であ
る。また、2−アミノアルコキシベンゼン類を含む混合
溶液を蒸留することにより目的とする2−アミノアルコ
キシベンゼン類を取り出すことができる。また、反応溶
媒中でそのまま冷却し目的物を晶析させて固液分離法に
て取り出すこともできる。また、反応で用いた溶媒を留
去し、水または有機溶媒で再結晶し目的の2−アミノア
ルコキシベンゼン類を取り出すことも可能である。ある
いは、塩酸、臭化水素酸、硫酸などを作用させ、それら
の塩として2−アミノアルコキシベンゼン類を取り出す
ことも可能である。分離、精製方法の選択は、目的とす
る2−アミノアルコキシベンゼン類の融点、沸点、溶媒
に対する溶解度などの性状に依存するが、本発明はこれ
ら蒸留、再結晶の有無、固液分離溶媒の種類、蒸留ある
いは固液分離に用いる装置などに何ら限定されるもので
はない。
【0039】
【作用】本発明によれば、2−アミノフェノール類から
アミノ基を保護することなく簡便かつ低コストで目的と
する2−アミノアルコキシベンゼン類を製造することが
できる
【0040】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明がこれらに限定されるものではな
い。
【0041】実施例1 <例示化合物(3)−1の合成>撹拌機を装備した10
0ml3つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(5.74g・4mmol)ラウリルブロマイド
(10.97g・4.4mmol)及びトリオクチルメ
チルアンモニウムクロライド(0.81g・0.2mm
ol)のメタノール(11.5ml)溶液を調製した。
次いで28%水酸化カリウム水溶液(11.5ml)を
ゆっくり加え、100℃で5時間反応した。5時間で7
5%の反応率を得た。
【0042】実施例2 <例示化合物(3)−1の合成>撹拌機を装備した10
0ml3つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(5.74g・4mmol)ラウリルブロマイド
(10.97g・4.4mmol)及びトリオクチルメ
チルアンモニウムクロライド(0.81g・0.2mm
ol)のキシレン(11.5ml)溶液を調製した。次
いで28%水酸化カリウム水溶液(11.5ml)をゆ
っくり加え、120℃で5時間反応した。5時間で69
%の反応率を得た。
【0043】実施例3 <例示化合物(3)−1の合成>撹拌機を装備した50
0ml4つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(24.98g・17.4mmol)ラウリルブ
ロマイド(59.84g・24.0mmol)及びジラ
ウリルジメチルアンモニウムブロマイド(0.40g・
0.87mmol)のキシレン(124.9ml)溶液
を調製した。次いで40%水酸化ナトリウム水溶液(1
24.9ml)をゆっくり加え、120℃で14時間反
応した。14時間で96%の反応率を得た。
【0044】実施例4 <例示化合物(3)−1の合成>撹拌機を装備した50
0ml4つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(24.98g・17.4mmol)ラウリルブ
ロマイド(59.84g・24.0mmol)及びジラ
ウリルジメチルアンモニウムブロマイド(0.40g・
0.87mmol)のトルエン(124.9ml)溶液
を調製した。次いで40%水酸化ナトリウム水溶液(1
24.9ml)をゆっくり加え、120℃で9時間反応
した。9時間で83%の反応率を得た。
【0045】実施例5 <例示化合物(3)−1の合成>撹拌機を装備した10
0ml3つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(5.74g・4mmol)ラウリルブロマイド
(10.97g・4.4mmol)及びジラウリルジメ
チルアンモニウムブロマイド(0.19g・0.04m
mol)のアセトニトリル(28.7ml)溶液を調製
した。次いで11.8%水酸化ナトリウム水溶液(2
8.7ml)をゆっくり加え、80℃で3時間反応し
た。3時間で90%の反応率を得た。
【0046】実施例6 <例示化合物(3)−1の合成>撹拌機を装備した10
0ml3つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(5.74g・4mmol)ラウリルブロマイド
(10.97g・4.4mmol)及びジラウリルジメ
チルアンモニウムブロマイド(0.19g・0.04m
mol)のイソプロピルアルコール(28.7ml)溶
液を調製した。次いで11.8%水酸化ナトリウム水溶
液(28.7ml)をゆっくり加え、80℃で3時間反
応した。3時間で90%の反応率を得た。
【0047】実施例7 <例示化合物(3)−1の合成>撹拌機を装備した10
0ml3つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(5.74g・4mmol)ラウリルブロマイド
(13.76g・5.5mmol)及びテトラブチルア
ンモニウムヒドロキサイド40%メタノール溶液(0.
26g・0.04mmol)のキシレン(28.7m
l)溶液を調製した。次いで40%水酸化ナトリウム水
溶液(28.7ml)をゆっくり加え、120℃で5時
間反応した。5時間で91%の反応率を得た。
【0048】実施例8 <例示化合物(3)−1の合成>撹拌機を装備した10
0ml3つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(5.74g・4mmol)ラウリルブロマイド
(13.76g・5.5mmol)及びトリラウリルメ
チルアンモニウムクロライド80%イソプロピルアルコ
ール溶液(0.27g・0.04mmol)のキシレン
(28.7ml)溶液を調製した。次いで40%水酸化
ナトリウム水溶液(28.7ml)をゆっくり加え、1
20℃で3時間反応した。3時間で98%の反応率を得
た。
【0049】実施例9 <例示化合物(3)−1の合成>撹拌機を装備した10
0ml3つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(5.74g・4mmol)ラウリルブロマイド
(13.76g・5.5mmol)及びテトラブチルア
ンモニウムブロマイド(0.13g・0.04mmo
l)のキシレン(28.7ml)溶液を調製した。次い
で40%水酸化ナトリウム水溶液(28.7ml)をゆ
っくり加え、120℃で3時間反応した。3時間で88
%の反応率を得た。
【0050】実施例10 <例示化合物(3)−4の合成>撹拌機を装備した10
0ml3つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(5.74g・4mmol)ミリスチルブロマイ
ド(15.31g・5.5mmol)及びトリラウリル
メチルアンモニウムクロライド80%イソプロピルアル
コール溶液(0.27g・0.04mmol)のキシレ
ン(28.7ml)溶液を調製した。次いで40%水酸
化ナトリウム水溶液(28.7ml)をゆっくり加え、
120℃で3時間反応した。3時間で75%の反応率を
得た。
【0051】実施例11 <例示化合物(3)−4の合成>撹拌機を装備した50
0ml4つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(24.98g・17.4mmol)ミリスチル
ブロマイド(66.58g・24.0mmol)及びジ
ラウリルジメチルアンモニウムブロマイド(0.80g
・0.174mmol)のトルエン(124.9ml)
溶液を調製した。次いで40%水酸化ナトリウム水溶液
(124.9ml)をゆっくり加え、120℃で5時間
反応した。5時間で60%の反応率を得た。
【0052】実施例12 <例示化合物(3)−4の合成>撹拌機を装備した10
0ml3つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(5.74g・4mmol)ミリスチルブロマイ
ド(15.31g・5.5mmol)及びトリラウリル
メチルアンモニウムクロライド80%イソプロピルアル
コール溶液(0.27g・0.04mmol)のトルエ
ン(28.7ml)溶液を調製した。次いで20%水酸
化ナトリウム水溶液(28.7ml)をゆっくり加え、
120℃で5時間反応した。5時間で57%の反応率を
得た。
【0053】実施例13 <例示化合物(3)−4の合成>撹拌機を装備した10
0ml3つ口フラスコに、2−アミノ−4−クロロフェ
ノール(5.74g・4mmol)ミリスチルブロマイ
ド(12.20g・4.4mmol)及びトリオクチル
メチルアンモニウムクロライド(0.49g・0.12
mmol)のトルエン(28.7ml)溶液を調製し
た。次いで20%水酸化ナトリウム水溶液(28.7m
l)をゆっくり加え、120℃で5時間反応した。5時
間で65%の反応率を得た。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、有機合成における中間
体として有用な2−アミノアルコキシベンゼン類、写真
用カプラー、特にイエローカプラーの中間体を工業的に
簡便かつ高収率で製造することができる。
【0055】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田淵 訓久 静岡県磐田郡浅羽町大野6909−9 株式会 社コニカケミカル内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC43 BA51 BA65 BB11 BB14 BB21 BE10 BE12 BE13 BJ50 BM30 BU46 4H039 CA61 CD10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される2−アミノ
    フェノール類を相間移動触媒及びアルカリ存在下、無水
    もしくは含水有機溶媒中、または非水溶性有機溶媒と水
    の2層系溶媒中、アミノ基を保護することなくアルキル
    化剤と反応させることを特徴とする下記一般式(2)で
    表される2−アミノアルコキシベンゼン類の製造方法。 一般式(1) 一般式(2) [一般式(1)及び(2)中、R1は水素原子、ハロゲ
    ン原子を表し、R2は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
    ル基、シクロアルキル基、アリール基またはアルコキシ
    カルボニル基を表し、R3はアルキル基、シクロアルキ
    ル基を表す。]
  2. 【請求項2】請求項1記載の製造方法において、相間移
    動触媒がトリオクチルメチルアンモニウムクロライド、
    テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、ジラウリ
    ルジメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアン
    モニウムブロマイド、ベンジルトリエチルアンモニウム
    クロライド、テトラブチルアンモニウムヒドロキサイ
    ド、トリラウリルメチルアンモニウムクロライドのいず
    れか1つあるいはそれら2種以上の組み合わせであるこ
    と特徴とする一般式(2)で表される2−アミノアルコ
    キシベンゼン類の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の製造方法において、アルカ
    リが水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
    ム、炭酸カリウムのいずれかであること特徴とする一般
    式(2)で表される2−アミノアルコキシベンゼン類の
    製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の製造方法において、反応に
    用いる無水もしくは含水有機溶媒、または非水溶性溶媒
    と水の2層系溶媒がメタノール、エタノール、1−プロ
    パノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブ
    タノール、アセトニトリルまたはトルエン/水、キシレ
    ン/水の二層系のいずれかであること特徴とする一般式
    (2)で表される2−アミノアルコキシベンゼン類の製
    造方法。
  5. 【請求項5】相間移動触媒がジラウリルジメチルアンモ
    ニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイ
    ド、テトラブチルアンモニウムヒドロキサイド、トリラ
    ウリルメチルアンモニウムクロライドのいずれか、アル
    カリが水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのいずれか、
    反応溶媒がメタノール2−プロパノール、アセトニトリ
    ルまたはトルエン/水、キシレン/水の二層系のいずれ
    かの組み合わせであることを特徴とする請求項1記載の
    一般式(2)で表される2−アミノアルコキシベンゼン
    類の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の一般式(2)で表される2
    −アミノアルコキシベンゼン類が、下記一般式(3)で
    あることを特徴とする2−アミノアルコキシベンゼン類
    の製造方法。 一般式(3) [一般式(3)中、R4は炭素数3〜32の直鎖または
    分岐のアルキル基または炭素数3〜12のシクロアルキ
    ル基を表す。]
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