JP2003277163A - 耐炭酸化性能に優れた軽量気泡コンクリートの製造方法 - Google Patents

耐炭酸化性能に優れた軽量気泡コンクリートの製造方法

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JP2003277163A
JP2003277163A JP2002084124A JP2002084124A JP2003277163A JP 2003277163 A JP2003277163 A JP 2003277163A JP 2002084124 A JP2002084124 A JP 2002084124A JP 2002084124 A JP2002084124 A JP 2002084124A JP 2003277163 A JP2003277163 A JP 2003277163A
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JP
Japan
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alc
raw material
carbonation
silica
lightweight concrete
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JP2002084124A
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English (en)
Inventor
Koichi Imazawa
公一 今澤
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Sumitomo Metal Mining Siporex KK
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Siporex KK
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  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐炭酸化性能を有する高品質のALC
を低コストで製造することができるALCの製造方法を
提案する。 【解決手段】 粉末状の珪酸質原料と石灰質原料を主原
料とした軽量気泡コンクリートの製造方法において、珪
酸質原料である珪石の粉末度を3000〜4000ブレ
ーンとすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、建築物の屋根、
壁、床に使用される軽量気泡コンクリート(以下「AL
C」という)の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】ALCの製造方法は、珪酸質原料として
珪石、石灰質原料としてセメントと生石灰からなる主原
料と、石こう、オートクレーブ前の切断屑ならびにAL
C廃材の副原料を水と混合攪拌した原料スラリーに、発
泡剤としてアルミニウム粉末を加え、補強鉄筋を配した
型枠にこの原料スラリーを流し込んで発泡させ、更に、
所定時間を経てケーキ状半硬化体となった後、ピアノ線
で所定寸法に切断し、オートクレーブで高温高圧の水蒸
気養生を行い、切削加工を施して製造される。このよう
にして製造されたALCは軽量、耐火性、断熱性かつ施
工性に優れているため、建築材料として広く使用されて
いる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ALCはその内部に気
泡と細孔からなる微細構造を有することで、軽量性や断
熱性を実現しているが、微細構造が全体積の8割を占め
ることで、水分やガスがALC内部に容易に浸入する。
水蒸気養生で生成するALCの主要構成鉱物であるトバ
モライトはその水分の存在下で炭酸ガスと反応して、シ
リカゲルと炭酸カルシウムに分解する炭酸化が発生し、
ALCにひび割れの発生や強度低下等の劣化を引起こ
す。そのため、ALCにはこの化学的な劣化現象の一つ
である炭酸化を可及的に抑制する必要がある。 【0004】従来、ALCの炭酸化を抑制する方法とし
ては、表面仕上げによる水分やガスの浸入を抑制する方
法、トバモライトと炭酸ガスの反応を抑制する方法が知
られている。しかしながら、表面仕上げによる効果は、
仕上げの種類による差はあるものの、劣化の進行を抑制
する事例が見られない。また、トバモライトと炭酸ガス
の反応を抑制する方法では、シリコーンオイル添加によ
る炭酸化抑制効果が得られているが、製造コストが高く
つくという問題がある。 【0005】本発明は、このような従来技術の問題を解
決するためになされたもので、優れた耐炭酸化性能を有
する高品質のALCを低コストで製造することができる
ALCの製造方法を提案しようとするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、ALCの
炭酸化を抑制する方法について種々研究を重ねた結果、
主原料である珪石の粉末度の管理指標であるブレーン値
によって、ALCの炭酸化の進行に変化が見られること
を知見し、耐炭酸化性能に優れた珪石ブレーンの存在を
見い出した。すなわち、本発明は、粉末状の珪酸質原料
と石灰質原料を主原料とした軽量気泡コンクリートの製
造方法において、珪酸質原料である珪石の粉末度を30
00〜4000ブレーンとすることを特徴とする耐炭酸
化性能に優れたALCの製造方法を要旨とする。 【0007】 【発明の実施の形態】ALCの主要構成鉱物であるトバ
モライトは、半硬化体の製造工程においてセメントと生
石灰の水和で生成した低結晶性の珪酸カルシウム水和物
が、水蒸気養生中に珪石から供給される珪酸成分と反応
して結晶化したものである。一般的に、粉末度の高い珪
石は反応面積が大きいためにトバモライトの生成に大き
く寄与し、粉末度の低い珪石は一部が未反応として残存
し、骨材的な役割を担うとされている。しかしながら、
珪石の粉末度が高すぎると、トバモライトの生成速度は
促進されるが、その結晶性は乏しいことが知られてい
る。よって、ALCの製造において、珪石の粉末度はト
バモライトの生成と結晶性に大きな影響を及ぼす。そこ
で、本発明者らは、トバモライトの生成や結晶性が水分
の移動や存在状態に影響を及ぼすと考え、珪石の粉末度
を変化させて耐炭酸化性能を評価したところ、3000
〜4000ブレーンとすることでより優れた耐炭酸化性
能を示すことが分った。すなわち、珪石の粉末度が30
00ブレーン未満では、炭酸化抑制効果が十分に得られ
ず、他方、4000ブレーンを超えると、3000ブレ
ーン未満の耐炭酸化性能と同等以下であり、かつ粉砕コ
ストやALCの他の物性に与える影響からも好ましくな
い。 【0008】 【実施例】実施例1 珪酸質原料として珪石40重量%、石灰質原料としてセ
メント30重量%、生石灰5重量%および石こう5重量
%、さらに繰返し原料20重量%からなる粉末原料に、
水固体比0.6となる水で混連して原料スラリーを得
た。これに発泡剤のアルミニウム粉末を加えて発泡さ
せ、所定時間を経てケーキ状半硬化体を得た。この半硬
化体を180℃、11気圧のオートクレーブにて8時間
の水蒸気養生を施してALCを得た。本実施例では、珪
酸質原料の珪石粉末として、久慈珪石をボールミル粉砕
することで3000、3600および40OOブレーン
の粉末度としたものを用いた。 【0009】実施例2 実施例1の珪石粉末として、長柱珪石をボールミル粉砕
することで、3000、3600、4000の粉末度と
したものを用いた以外は、実施例1と同様の条件でAL
Cを得た。 【0010】比較例1,2 久慈珪石、長柱珪石をそれぞれ2300、4600と、
2200、4300、5000の粉末度としたものを用
いた以外は、実施例1と同様の条件でALCを得た。 【0011】上記実施例1、実施例2および比較例の各
ALCサンプルの耐炭酸化性能を評価するために、それ
ぞれ10mm×40mm×100mmの大きさに成形し
たサンプルを促進炭酸化試験に供した。処理方法は20
℃、相対湿度75%、炭酸ガス濃度3体積%の一定環境
中に7日間および14日間放置した。各サンプルの炭酸
化度は、下記式1によって算出した。 【0012】 【式1】炭酸化度(%)=(C−C)/(Cmax
)×l00 【0013】ここで、CおよびC0は各試料及び未炭酸
化試料の炭酸ガス結合量を熱分析によって600〜80
0℃の炭酸ガス分解による重量減少量としてそれぞれ分
析し、Cmaxは各試料中のカルシウム含有量を分析
し、このカルシウムが全て炭酸カルシウムとなった場合
の炭酸ガス結合量とした。各サンプルの炭酸化度の分析
結果をもとに、比較例の炭酸化度を各サンプルの炭酸化
度で除した値を耐炭酸化指数と定義した。各サンプルの
耐炭酸化性能の評価結果を表1に示す。 【0014】表1に示す結果より明らかなように、珪石
の粉末度がALCの製造には適さない比較例の耐炭酸化
性能に対して、本発明例は総じて良好な耐炭酸化性能を
有していた。さらに各実施例において、粉末度が300
0ブレーン未満および4000ブレーンを超える珪石に
比し、粉末度が3000〜4000ブレーンの珪石を用
いた本発明のサンプルはとりわけ良好な耐炭酸化性能を
有していることが認められる。また、産地の異なる珪石
において耐炭酸化性能に最適な粉末度範囲を同等に有す
ることから、珪石の品位等の変動によらない最適な粉末
度範囲(3000〜4000ブレーン)と推察される。 【0015】 【表1】 【0016】 【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、珪酸質原料である珪石の粉末度を適正値に設定する
だけで、ALCの化学的劣化の一つである炭酸化現象を
抑制できるので、耐炭酸化性能の優れた高品質のALC
を低コストで製造することができるという優れた効果を
奏する。よって、ALC建築物の耐久性向上並びに建築
廃材の発生低減に貢献できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 粉末状の珪酸質原料と石灰質原料を主原
    料とした軽量気泡コンクリートの製造方法において、珪
    酸質原料である珪石の粉末度を3000〜4000ブレ
    ーンとすることを特徴とする耐炭酸化性能に優れた軽量
    気泡コンクリートの製造方法。
JP2002084124A 2002-03-25 2002-03-25 耐炭酸化性能に優れた軽量気泡コンクリートの製造方法 Pending JP2003277163A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10968141B2 (en) 2017-04-11 2021-04-06 Showa Freezing Plant Co., Ltd. Concrete manufacturing method using nitrogen dissolved water and method for manufacturing reinforced concrete structure

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10968141B2 (en) 2017-04-11 2021-04-06 Showa Freezing Plant Co., Ltd. Concrete manufacturing method using nitrogen dissolved water and method for manufacturing reinforced concrete structure

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