JP2003277115A - セメント混和剤の製造方法 - Google Patents

セメント混和剤の製造方法

Info

Publication number
JP2003277115A
JP2003277115A JP2002085988A JP2002085988A JP2003277115A JP 2003277115 A JP2003277115 A JP 2003277115A JP 2002085988 A JP2002085988 A JP 2002085988A JP 2002085988 A JP2002085988 A JP 2002085988A JP 2003277115 A JP2003277115 A JP 2003277115A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
polymer
polymerizable monomer
water
containing polymerizable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002085988A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Motoyama
厚司 本山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2002085988A priority Critical patent/JP2003277115A/ja
Publication of JP2003277115A publication Critical patent/JP2003277115A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セメント混和剤として、基本的に増粘剤とし
ての働きを有し、さらに材料の分離低減性を備え、加え
て高い流動性を有するために施工性に優れ、かつこれら
の働きを保持した上で添加量を低減できる新規なセメン
ト混和剤の製造方法を提供する。 【解決手段】 カルボキシル基含有重合性単量体と強酸
基含有重合性単量体とを必須成分とする単量体成分を重
合して得られる重合体を含有してなるセメント混和剤で
あって、該重合体を乳化重合法によって重合することを
特徴とするセメント混和剤の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメント混和剤の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、セメント、骨材、水以外の材料で
あるセメント混和剤においては、セメントの水和硬化を
制御したり、硬化体の性質を改良すべく、新たにセメン
ト減水剤、高性能減水剤、流動化剤、AE剤、凝固遅延
剤、硬化促進剤、水和熱抑制剤、乾燥収縮低減剤等、多
種多様な混和剤の組成およびその作用効果に関し盛んに
研究開発が行われている。
【0003】こうした中で、これまでに各種の複合的な
機能、性能を持たせたセメント混和剤が提案されてい
る。
【0004】具体的には、セメント、水、高分子化合物
からなるか、セメント、水、骨材、高分子化合物からな
るセメント組成物において、上記高分子化合物として、
α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸を必須の単量
体とする乳化共重合体を用いることを特徴とするセメン
ト組成物が特開平3−131553号公報に記載されて
いる。上記公報に記載のセメント組成物においては、ア
ルカリ雰囲気下でゲル化することにより、極めて高い保
水性を発揮し、加えて、その高保水性の作用により脱型
時の型くずれやドライアウトなどのトラブルを解消する
ことができるとすものである。
【0005】また、モノマー成分から得られた遊離カル
ボン酸基を高分子鎖中に有する共重合エマルションを含
有してなる高流動コンクリート用混和剤が特開平8−2
25353号公報に記載されている。上記公報に記載の
高流動コンクリート用混和剤の発明にあっては、流動
性、充填性に優れ、かつ分離抵抗性にも優れた高流動コ
ンクリートを調製できるとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】こうした従来のセメン
ト混和剤においては、各種の複合的な機能、性能を新た
に付与させた新規な混和剤の開発に努力が払われ、実際
にこうした混和物を用いてセメント組成物を調製する際
の解決すべき技術課題である施工性、特にセメント組成
物の混練時間の大幅な短縮化や同一の効果を発現する上
での高性能化、すなわち同一効果を得るのに必要な混和
剤の添加量の低減化等といった点に、いかなる成分が有
効に寄与するのかは何ら見出されていないのが現状であ
る。
【0007】一方、セメントペースト、セメントモルタ
ル、セメントコンクリート等のセメント組成物について
は、その施工性において、特に流動性と材料不分離性と
を同時に兼ね備えていることが強く要望されるものであ
る。しかしながら、従来のセメント混和剤を使用した場
合においては、流動性を向上させると材料分離(ブリー
ジング)が起こりやすく、逆に材料分離を低減させると
所望の流動性が得られないという結果を招き、それを解
消するために、水セメント比の調節や種々の混和剤の併
用、または、セメントや各種充填材ならびに細骨材など
の増量といった操作を行っており、経済的にも問題であ
った。
【0008】そこで、本発明の目的は、セメント混和剤
として、基本的に増粘剤としての働きを有し、さらに材
料の分離低減性を備え、加えて高い流動性を有するため
に施工性に優れ、かつこれらの働きを保持した上で添加
量を低減できる新規なセメント混和剤の製造方法を提供
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記諸目的
を達成すべく、セメント混和剤の製造方法に関し、鋭意
検討した結果、カルボキシル基含有重合性単量体と強酸
基含有重合性単量体とを必須成分とする単量体成分を乳
化重合して得られる重合体を含有してなるセメント混和
剤が、増粘剤と材料分離低減剤の双方の機能を備え、さ
らに流動性に優れるために施工性の改善が促進され、か
つこれらの働きを保持した上で同一効果を得るのに必要
な混和剤の添加量の低減化も促進されるという、特有の
作用効果を発現し得ることを見出し、この知見に基づき
本発明を完成するに至ったものである。本発明における
強酸基含有重合性単量体とは、カルボキシル基より酸強
度が高い酸性基を含有する重合性単量体をいう。すなわ
ち、本発明の目的は、(1) カルボキシル基含有重合
性単量体と強酸基含有重合性単量体とを必須成分とする
単量体成分を重合して得られる重合体を含有してなるセ
メント混和剤であって、該重合体を乳化重合法によって
重合することを特徴とするセメント混和剤の製造方法に
より達成される。
【0010】また、本発明の目的は、(2) カルボキ
シル基含有重合性単量体と強酸基含有重合性単量体とを
必須成分とし、さらに、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルを含有する単量体成分を重合して得られる重合体
を含有してなるセメント混和剤であって、該重合体を乳
化重合法によって重合することを特徴とするセメント混
和剤の製造方法により達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のセメント混和剤の製造方
法は、増粘剤と材料分離低減剤の双方の機能を備え、さ
らに流動性に優れるために施工性の改善が促進されると
いう、特有の作用効果を発現し得る重合体を得る場合に
有効な製造方法である。
【0012】本発明のセメント混和剤の製造方法により
製造されるセメント混和剤は、カルボキシル基含有重合
性単量体と強酸基含有重合性単量体とを必須成分とする
単量体成分を乳化重合法によって重合して得られる重合
体(以下、単に、カルボキシル基含有重合性単量体と強
酸基含有重合性単量体とを必須成分とする重合体とも略
す)を含有してなることを特徴とするものである。
【0013】上記カルボキシル基含有重合性単量体と強
酸基含有重合性単量体とを必須成分とする重合体とは、
単量体成分としてカルボキシル基含有重合性単量体と強
酸基含有重合性単量体とを乳化共重合することにより得
られたコポリマー、若しくは単量体成分として、カルボ
キシル基含有重合性単量体と強酸基含有重合性単量体
と、これらカルボキシル基含有重合性単量体および/ま
たは強酸基含有重合性単量体と共重合可能な他の単量体
とを乳化共重合することにより得られたコポリマーであ
ってもよい。
【0014】上記製造方法により得られる重合体の水分
散体は、カルボキシル基および強酸基を多く持つポリマ
ーを含有するエマルションとして得られ、該水分散体
は、アルカリ成分を添加することにより、またはアルカ
リ性環境下に添加することにより、水に分散されている
ポリマー粒子が溶解または膨潤して著しく増粘する。
【0015】本発明のセメント混和剤の製造方法に用い
られる単量体成分中のカルボキシル基含有重合性単量体
と強酸基含有重合性単量体との割合については、質量比
で99.95:0.05〜0.1:99.9であり、好
ましくは99.9:0.1〜50:50であり、より好
ましくは99.5:0.5〜70:30であり、更に好
ましくは99.5:0.5〜90:10である。増粘剤
と材料分離低減剤の双方の機能を備え、さらに流動性に
優れるために施工性の改善が促進されるという機能を持
たせるためには、特に強酸基含有重合性単量体について
一定の量以上を含有しなければ有効にその機能を発現さ
せることができないとする観点から、好ましい範囲を規
定したものである。
【0016】また、単量体成分として、カルボキシル基
含有重合性単量体と強酸基含有重合性単量体と、これら
カルボキシル基含有重合性単量体および/または強酸基
含有重合性単量体と共重合可能な他の単量体との共重合
により得られたコポリマーの場合には、必須成分である
カルボキシル基含有重合性単量体と強酸基含有重合性単
量体との合計の含有量は、全重合性単量体の総量に対し
て35質量%以上含有するもの、好ましくは40質量%
以上含有するもの、さらに好ましくは50質量%以上含
有するものが望ましい。カルボキシル基含有重合性単量
体と強酸基含有重合性単量体との合計の含有量が35質
量%未満の場合には、得られる重合体を含有してなるセ
メント混和剤が、増粘剤と材料分離低減剤の双方の機能
を備え、さらに流動性に優れるために施工性の改善が促
進され、かつこれらの働きを保持した上で同一の作用効
果を奏するための必要量の低減も図れるという、本発明
に特有な作用効果を奏することができないため好ましく
ない。
【0017】なぜカルボキシル基含有重合性単量体と強
酸基含有重合性単量体とを必須成分とする単量体成分を
乳化重合して得られる重合体が、これらの性能を発現で
きるかは、まだ解明されていないが、重合体中に異種の
酸基が存在することによるセメントへの吸着性が制御さ
れることに関係しているため、および/または、広い分
子量分布を有する重合体が存在することで分散性能と増
粘性能を両立できることに関係しているためであると考
えられる。
【0018】本発明のセメント混和剤の製造方法に用い
られる重合性単量体成分の必須成分の一つである、カル
ボキシル基含有重合性単量体としては、例えば、(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、並びにそれらの一価金属塩、二価
金属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩等が挙げられ
るが、特に限定されるものではない。これらカルボキシ
ル基含有重合性単量体は、一種類のみが含まれていても
よく、また、二種類以上が含まれていてもよい。上記例
示のカルボキシル基含有重合性単量体のうち、重合安定
性と増粘性のバランスが良好であるメタクリル酸が最も
好ましい。
【0019】また、本発明のセメント混和剤の製造方法
に用いられる重合性単量体成分の必須成分の一つであ
る、強酸基含有重合性単量体としては、例えば、ビニル
スルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、(メタ)アク
リル酸−2−スルホエチル、(メタ)アクリル酸−3−
スルホプロピル、(メタ)アクリル酸−4−スルホブチ
ル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸、スチレンスルホン酸、等の不飽和スルホン酸類、並
びにそれらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩
及び有機アミン塩;2−(メタ)アクリロイルオキシエ
チルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイル
オキシプロピルアシッドホスフェート、2−(メタ)ア
クリロイルオキシ−3−クロロプロピルアシッドホスフ
ェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニ
ルホスフェート、等の酸性リン酸エステル基含有重合性
単量体;等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。これら強酸基含有重合性単量体は、一種類のみが含
まれていてもよく、二種類以上が含まれていてもよい。
上記例示の強酸基含有重合性単量体のうち、スルホン酸
系重合性単量体が好ましく、更に、共重合性が良好であ
る(メタ)アクリル酸−2−スルホエチル、(メタ)ア
クリル酸−3−スルホプロピル、(メタ)アクリル酸−
4−スルホブチル、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、並びにそれら
の一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩及び有機ア
ミン塩が好ましく、その中でも、重合安定性が良好であ
るスチレンスルホン酸、並びにそれらの一価金属塩、二
価金属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩が特に好ま
しい。
【0020】上記カルボキシル基含有重合性単量体およ
び強酸基含有重合性単量体以外の重合性単量体(以下、
単に、他の重合性単量体とも略す)としては、従来既知
の様々な機能、性能を発現し得る各種混和剤の組成成分
の1つとして、その効果を発現することができるものな
どが特に好適に利用できるものであるが、これらに限定
されるものではなく、これらカルボキシル基含有重合性
単量体および/または強酸基含有重合性単量体と共重合
可能な単量体を広く利用することができるものである。
例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシ
ル、等の(メタ)アクリル酸と炭素数1〜18のアルコ
ール(環式アルコールを除く)とのエステルである(メ
タ)アクリル酸エステル系重合性単量体;(メタ)アク
リル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シプロピル、α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチ
ル、α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、アク
リル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸ポリエチ
レングリコール、アクリル酸ポリエチレングリコールポ
リプロピレングリコール、メタクリル酸ポリエチレング
リコールポリプロピレングリコール、イソプロペニルオ
キサゾリン、ポリエチレングリコール(2−(1−プロ
ペニル)−4−ノニル)フェニルエーテル、ポリエチレ
ングリコール(2−(1−プロペニル))フェニルエー
テル、ポリエチレングリコール2−プロペニルエーテ
ル、ポリエチレングリコール3−メチル−3−ブテニル
エーテル、アリルアルコール、ポリオキシエチレンアリ
ルエーテル、N−ビニル−2−ピロリドン、アクリロニ
トリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセト
ンアクリルアミド;スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、p−メチルスチレン、クロロメチルスチ
レン、エチルビニルベンゼン、等のスチレン系重合性単
量体;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)ア
クリル酸シクロヘキシルメチル、等のシクロヘキシル基
含有重合性単量体;クロトン酸メチル、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、などの不飽和エステル類;ブタジエ
ン、イソプレン、2−メチル−1、3−ブタジエン、2
−クロル−1、3−ブタジエン、などのジエン類;(メ
タ)アクリル酸とポリプロピレングリコールとのモノエ
ステル;(メタ)アクリル酸メチルアミノエチル、(メ
タ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリ
ル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジブ
チルアミノエチル、ビニルピリジン、ビニルイミダゾー
ル、等の塩基性重合性単量体類;ビニルフェノール、等
の石炭酸系重合性単量体;(メタ)アクリル酸2−アジ
リジニルエチル、(メタ)アクリロイルアジリジン、等
のアジリジン基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸
グリシジル、(メタ)アリルグリシジルエーテル、等の
エポキシ基含有重合性単量体類;ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロイルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2
−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリエトキシシラ
ン、等のケイ素原子に直結する加水分解性ケイ素基含有
重合性単量体;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、等のハロゲン含有重合性単量
体;(メタ)アクリル酸とエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ジエ
チレングリコール、1、6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、プロピレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール、等の多価アルコ
ールとのエステル化物、等の分子内に重合性不飽和基を
2個以上有する多官能(メタ)アクリル酸エステル類;
ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルフマ
レート、等の分子内に重合性不飽和基を2個以上有する
多官能アリル化合物;(メタ)アクリル酸アリル、(メ
タ)アクリル酸メタリル、ジビニルベンゼン、等の多官
能重合性単量体;トリアリルシアヌレート、等のシアヌ
レート類;等が挙げられるが、特に限定されるものでは
ない。これら他の重合性単量体は、一種類のみが含まれ
ていてもよく、また、二種類以上が含まれていてもよ
い。上記に例示した他の性重合性単量体のうち、共重合
性と重合安定性および親水性のバランスが良好である、
(メタ)アクリル酸エステル系重合性単量体がより好ま
しく、その中でもアクリル酸メチルおよびアクリル酸エ
チルが更に好ましく、アクリル酸メチルが最も好まし
い。
【0021】重合体中のアクリル酸メチル成分がセメン
ト配合物に対し如何なる作用効果をもたらし得るかにつ
いては、まだ詳細な解明はされていないが、アルカリ雰
囲気下で速やかに加水分解し、カルボキシル基を生成す
ることが関係していることがわかっている。
【0022】上記カルボキシル基含有重合性単量体と強
酸基含有重合性単量体とを必須成分とする重合体を製造
する方法としては、バルク、溶液、分散、懸濁、乳化な
どの公知の方法が適用でき、特に制限されるものではな
いが、本発明のセメント混和剤の製造方法においては、
なかでも、(1)カルボキシル基含有重合性単量体と強
酸基含有重合性単量体とを必須成分とする単量体成分
を、公知の乳化剤、重合開始剤、連鎖移動剤等を使用し
て従来既知の乳化重合法により重合することにより、ま
たは、(2)上述した割合のカルボキシル基含有重合性
単量体および強酸基含有重合性単量体と他の重合性単量
体とを含有する単量体成分を、公知の乳化剤、重合開始
剤、連鎖移動剤等を使用して従来既知の乳化重合法によ
り重合することにより、容易に得ることができるため、
最も好ましい。特にこの乳化重合法によって得られる重
合体が、本発明のセメント混和剤の製造方法によって得
られるセメント混和剤として好適に使用できる。
【0023】ここで、乳化剤としては、アニオン系界面
活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性
剤、両性界面活性剤または高分子活性剤等あらゆる界面
活性剤を用いることができるが、場合によっては、乳化
剤を一切使わず重合してもよい。
【0024】上記アニオン界面活性剤としては、例え
ば、ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシ
ルサルフェート、アンモニウムラウリルサルフェート等
のアルキル硫酸エステル塩;ナトリウムドデシルポリグ
リコールエーテルサルフェート等のポリオキシアルキル
エーテル硫酸エステル塩;ナトリウムスルホリシノエー
ト;スルホン化パラフィン塩等の如きアルキルスルホネ
ート;ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、アル
カリフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サル
フェート等の如きアルキルスルホネート;高アルキルナ
フタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物、ナトリウムラウレート、トリエタノールアミ
ンオレエート、トリエタノールアミンアヒエート等の如
き脂肪酸塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
エステル塩;ポリオキシエチレンカルボン酸エステル硫
酸エステル塩;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸エステル塩;ポリオキシプロピレンポリオキ
シエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキ
シエチレンフェニルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキ
シエチレン置換フェニルエーテル硫酸エステル塩;アル
キルアリルポリエーテル硫酸塩;コハク酸ジアルキルエ
ステルスルホン酸塩;ポリオキシエチレンアルキルアリ
ールサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルケニルア
リールサルフェート塩、α−スルホナト−ω−1−(ア
リルオキシメチル)アルキルオキシポリオキシエチレン
塩等の、不飽和基を有する反応性アニオン系界面活性
剤;等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
これらアニオン系界面活性剤は、一種類のみを用いても
よく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0025】上記ノニオン系界面活性剤としては、例え
ば、グリセリン脂肪酸エステル、グリセロールモノラウ
レート、ソルビタン脂肪酸エステル、ペンタエリスリト
ール脂肪酸エステル等の脂肪族と多価アルコールのエス
テル;ポリオキシエチレン、オキシエチレンオキシプロ
ピレン共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、高級アルコール・ポリエチレングリコールエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキ
シノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸
エステル、ソルビタン脂肪酸モノエステル・ポリエチレ
ングリコール縮合物、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪族エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルグ
リセリンホウ酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル
エーテルリン酸エステル、エチレンオキサイドと脂肪族
アミン、アミドまたは酸との縮合生成物、アルキルアミ
ド・ポリエチレングリコール縮合物、アルキルアミン・
ポリエチレングリコール縮合物等のポリオキシエチレン
鎖を分子内に有し、界面活性能を有する化合物;等が挙
げられるが、特に限定されるものではない。これらノニ
オン系界面活性剤は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用してもよい。
【0026】また、上記高分子界面活性剤としては、例
えば、ポリビニルアルコールおよびその変性物;(メ
タ)アクリル酸系水溶性高分子、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート系水溶性高分子、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート系水溶性高分子(但し、本発明に
かかる共重合体とは異なる高分子);ポリビニルピロリ
ドン;等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。これら高分子界面活性剤は、一種類のみを用いても
よく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0027】上記乳化剤を用いる場合、その使用量とし
ては、エマルションの生成を助け、かつ生成したエマル
ションを安定化するとした所望の働きを発現することが
できればよく、全重合性単量体の総計量に対して、通
常、0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜7質
量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%である。乳化
剤の使用量が0.01質量%未満の場合には、乳化重合
の安定性が著しく失われたり、凝集物が多量に発生した
り、全体が凝集したりする。一方、乳化剤の使用量が1
0質量%を超える場合には、セメント組成物の硬化が遅
れたり、過大な空気を連行したりする。
【0028】上記重合開始剤としては、熱または酸化還
元反応によって分解し、ラジカル分子を発生させる化合
物であればよく、水溶性を備えた重合開始剤が好まし
い。上記重合開始剤としては、具体的には、例えば、過
硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム
等の過硫酸塩類;2,2’アゾビス−(2−アミジノプ
ロパン)二塩酸塩、4,4’アゾビス−(4−シアノペ
ンタン酸)等の水溶性アゾ化合物;過酸化水素等の熱分
解性開始剤;過酸化水素およびアスコルビン酸、t−ブ
チルハイドロパーオキサイドおよびロンガリット、過硫
酸カリウムおよび金属塩、過硫酸アンモニウムおよび亜
硫酸水素ナトリウム、等の組み合わせからなるレドック
ス系重合開始剤;等が挙げられるが、特に限定されるも
のではない。これら重合開始剤は、一種類のみを用いて
もよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0029】上記重合開始剤の使用量としては、容易に
フリーラジカルあるいはイオンを発生して、連鎖反応に
よる重合を開始させるとした所望の働きを発現すること
ができればよく、全重合性単量体の総計量に対して、通
常、0.001〜1質量%、好ましくは0.01〜0.
5質量%であり、重合性単量体の組成や重合条件等に応
じて適宜設定すればよい。重合開始剤の使用量が0.0
01質量%未満の場合には、重合が著しく遅くなった
り、重合が開始しない。一方、重合開始剤の使用量が1
質量%を超える場合には、重合が不安定となり、凝集物
が増える。
【0030】さらに、上記乳化重合の際、従来既知の各
種の親水性溶媒や以下に説明するような添加剤を、必要
に応じて適宜加えることは、物性に悪影響を及ぼさない
範囲において可能である。乳化重合体を調製するに当た
っては、分子量の調製のために、または、重合安定性を
向上させる目的のために、連鎖移動剤を用いてもよい。
該連鎖移動剤としては、例えば、t−ドデシルメルカプ
タン(1,1−ジメチルデカン−1−チオール)、1−
ヘキサデカンチオール、1,10−デカンチオール、
1,8−ジメルカプト−3,6−ジオキサオクタン、
1,5,10−デカントリチオール、メルカプトエタノ
ール、メルカプトプロピオン酸、メルカプトプロピオン
酸2−エチルヘキシルエステル、オクタン酸2−メルカ
プトエチルエステル、四塩化炭素、四臭化炭素、α−メ
チルスチレンダイマー、ターピノーレン、α−テルピネ
ン、β−テルピネン、ジペンテン、イソプロピルアルコ
ール、アリルアルコール、2−アミノ−プロパノール、
トルエン等が挙げられる。また、乳化重合を促進させる
ためには、例えば、ピロ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナ
トリウム、亜硫酸水素ナトリウム、硫酸第一鉄、ホルム
アルデヒドナトリウムスルホキシレート、L−アスコル
ビン酸およびその塩等の還元剤や、例えば、エチレンジ
アミン四酢酸ナトリウム、グリシン等のキレート剤等を
併用することもできる。このほかにも、例えば、ポリア
クリル酸ナトリウム等の分散剤、塩化カリウム、リン酸
二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二アンモニ
ウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウ
ム等の電解質、pH調整剤等を併用することもできる。
【0031】本発明のセメント混和剤の製造方法におけ
る乳化重合方法において、上記重合性単量体を重合反応
系に添加する方法としては、特に制限されず、一括添加
法、モノマー滴下法、プレエマルション法、パワーフィ
ード法、シード法、多段添加法等、従来公知の任意の方
法を用いることができるが、特に乳化重合の初期重合工
程で、強酸基含有重合性単量体と連鎖移動剤とを集中さ
せることが、重合の安定性がより向上するため好まし
い。ここで言うところの初期重合工程とは、乳化重合の
工程を、大きく、初期重合工程、滴下工程、熟成工程の
3段階の工程に分けた時の最初の工程であって、水又
は、乳化剤水溶液の仕込まれた初期の釜に一定量の重合
性単量体を一括して投入し、一定時間重合を行うもので
ある。この工程は、乳化重合における粒子数、粒子径、
安定性に大きな影響を与える重要な工程である。通常、
初期重合工程における重合性単量体の組成は、如何なる
組成もとりうるが、一般に滴下工程の重合性単量体の組
成に近いことが多い。強酸基含有重合性単量体を特に初
期重合工程時に集中させることにより、水に分散するポ
リマー自身に乳化安定効果を持たせたポリマーを作り、
これが核となり分散安定化に寄与する。また、初期重合
中に強酸基を多く含む水溶性ポリマーも生成するため、
これが、保護コロイド的な働きをする。更に、初期重合
工程時に連鎖移動剤を使用することによって、水溶性ポ
リマーが多くなり、保護コロイド的な働きがより高くな
る。これらの結果、乳化重合中のポリマー粒子の安定性
が向上する。
【0032】なお、初期重合工程における上記連鎖移動
剤の使用量は、全重合性単量体量100質量部に対して
0.0001〜1質量部とすることが好ましい。連鎖移
動剤の使用量が全重合性単量体100質量部に対して
0.0001質量部未満であると、保護コロイドとして
働く水溶性ポリマーが少なく、エマルション粒子の安定
性が低下し、1質量%を超える場合は、重合安定性を向
上させる効果が低下して、凝集物が多く発生したりエマ
ルション粒子が沈降する恐れがあるので好ましくない。
なお、連鎖移動剤については、エマルション粒子を形成
するポリマーの分子量を調節する目的として、別途、滴
下工程において用いることもできる。
【0033】上記乳化重合方法により得られる重合体の
水分散体の不揮発分は、60質量%以下であることが好
ましい。不揮発分が60質量%を超えると該水分散体の
粘度が高すぎたり、分散安定性が保てず凝集する。ま
た、上記乳化重合法により得られる重合体のGPC法に
よる重量平均分子量は、10万〜1000万であること
が好ましく、50万〜200万であることがより好まし
い。重量平均分子量が10万未満の場合には、セメント
組成物の分離低減性能が著しく低下し、重量平均分子量
が1000万を超える場合には、セメント組成物の流動
性が損なわれる。また、上記乳化重合法により得られる
重合体が、水分散体(エマルション)の形態で保持され
る場合には、上記重合体の水分散体としてのpH、特に
乳化安定性を考慮して、通常、1〜7に調整され、保持
されるべきである。
【0034】本発明のセメント混和剤の製造方法におい
て、上記乳化重合法により得られる重合体の水分散体が
少量で、アルカリ性物質を添加することにより著しく増
粘するためには、得られる重合体の平均分子量が高いも
のであることが好ましく、その形態としては、例えば、
直鎖状の重合体、分岐(枝分かれ)している重合体、架
橋している重合体、会合性の重合体等が挙げられる。こ
れら重合体の構造は、単量体組成物の組成、重合条件等
によって決まる。
【0035】上記重合体のうち、直鎖状の重合体を得る
ためには、単量体組成物の組成を変更するよりも重合条
件を変更することが有効である。具体的には、例えば、
重合開始剤の量を減らす、重合温度を低くする、および
/または、重合時間(滴下時間)を長く行う等の方法が
ある。また、分岐している重合体、または、架橋してい
る重合体を得るためには、例えば、ジビニルベンゼン等
の多官能性単量体を、他の重合性単量体として更に添加
する等の方法がある。また更に、会合性の重合体を得る
ためには、例えば、長鎖の親水性部分を介して末端に会
合性疎水基を有する単量体を、他の重合性単量体として
更に添加する等の方法がある。
【0036】本発明のセメント混和剤の製造方法におい
て、得られる重合体の水分散体中での平均粒子径は、4
0nm〜50μmが好ましい。平均粒子径が40nm未
満のものは、粒子の表面積がかなり増大するため、大量
の乳化剤が必要になったり、低固形分で水分散体自体の
粘度がかなり高くなってしまうため、本用途には適さな
い。平均粒子径が50μmを超えるものについては、通
常の乳化重合で製造するのは難しく、また、水分散体と
して安定に存在できず、粒子が沈降したりするため、本
用途には適さない。
【0037】一方、上記の方法で重合した重合体を、乾
燥粉砕法、塩析法、凝集沈降法、凍結乾燥法、凝集解砕
法、スプレイ−ドライ、ベルトドライヤーなどにより、
好ましくは乾燥粉末またはスラリーの形態でセメント混
和剤の1種として用いてもよい。
【0038】乾燥粉末またはスラリーなどの状態で用い
る場合は、通常、1〜10000μm、好ましくは10
〜1000μmの粒子径を有する粒子を形成させること
が適当である。粒子径が1μm未満の場合、粉末の嵩が
大きくなり大気中に飛散しやすくなるため、取り扱いが
困難となる。また、スラリー状においてもスラリー自体
の粘度が高くなりすぎゲル状に近くなるため、取り扱い
が困難となる。粒子径が10000μmを超える場合
は、速やかに溶解しないため、充分な粘度や材料不分離
性を得るのに長持間を要する。これにより、コンクリー
ト等のセメント組成物の生産性が低下したり、添加量に
よる流動性などの微調整がかなり難しくなる。
【0039】上記カルボキシル基含有重合性単量体と強
酸基含有重合性単量体とを必須成分とする重合体を含有
してなるセメント混和剤は、酸性または中性の水には溶
解しないが、アルカリ水溶液やセメントペーストなどの
アルカリ中で、重合体中のカルボキシル基部分が順次中
和されることによって、重合体の一部ないし全部が溶解
し、高粘度となることを特徴としている。セメント組成
物が好適な流動性および材料不分離性を示すためには、
上記カルボキシル基含有重合性単量体と強酸基含有重合
性単量体とを必須成分とする重合体よりなるセメント混
和剤は、該重合体1質量%を含む水において、pHが9
の時に一部あるいは全部が溶解し、その溶解後の粘度
が、50〜5000mPa・sを示すものが特に有効で
ある。上記カルボキシル基含有重合性単量体と強酸基含
有重合性単量体とを必須成分とする重合体に、さらに水
酸基やポリエチレングリコール鎖などを有する親水性単
量体を共重合すると、よりアルカリに溶解する速度は早
まるが、必ずしも必要でなく、カルボキシル基含有重合
性単量体と強酸基含有重合性単量体とを必須成分とする
ことが、好適な物性を発現するものである。
【0040】上記カルボキシル基含有重合性単量体と強
酸基含有重合性単量体とを必須成分とする重合体を含有
してなるセメント混和剤の配合量としても、使用用途や
用いる種類等によりその適正量が異なるため一律に規定
することはできず、その使用目的である増粘性、材料の
分離低減性、流動性等の諸特性を有用に発揮し、これら
の特性に加え、コンクリートやモルタル、セメントペー
スト等のセメント組成物の調製時の施工性に優れるとし
た所望の作用効果を有用に発現し得る範囲内において、
より効果の上がる量を配合すればよく、特に制限される
ものではないが、上記カルボキシル基含有重合性単量体
と強酸基含有重合性単量体とを必須成分とする重合体を
含有してなるセメント混和剤を、乾燥樹脂ないし固形分
(不揮発分)換算で、使用するセメント質量に対し、
0.001〜5質量%、好ましくは0.01〜1質量%
配合することが望ましい。上記カルボキシル基含有重合
性単量体と強酸基含有重合性単量体とを必須成分とする
重合体を含有してなるセメント混和剤の配合量が、使用
するセメント質量に対して0.001質量%未満の場合
には、十分な分離低減性能が得られなくなり、一方、5
質量%を超える場合には、コンクリート等のセメント組
成物の流動性を阻害してしまう。
【0041】次に、本発明の製造方法において得られる
セメント混和剤には、上述したカルボキシル基含有重合
性単量体と強酸基含有重合性単量体とを必須成分とする
重合体を含有してなるセメント混和剤以外にも、使用目
的、用途等に応じて適当な混和剤を組み合わせて利用す
る事ができる。
【0042】すなわち、本発明の製造方法において得ら
れるセメント混和剤を用いて、優れた施工性を有するセ
メント組成物を得るためには、増粘剤としての機能を有
する上記カルボキシル基含有重合性単量体と強酸基含有
重合性単量体とを必須成分とする重合体を含有してなる
セメント混和剤のみを使用してもよく、または、上記カ
ルボキシル基含有重合性単量体と強酸基含有重合性単量
体とを必須成分とする重合体を含有してなるセメント混
和剤と従来既知の任意のセメント減水剤とを含有してな
るセメント混和剤を使用してもよい。例えば、上記カル
ボキシル基含有重合性単量体と強酸基含有重合性単量体
とを必須成分とする重合体を含有してなるセメント混和
剤のみを使用する場合、または、上記セメント混和剤と
セメント減水剤とを併用する場合において、少なくとも
セメント減水剤、好ましくは上記セメント混和剤とセメ
ント減水剤とをあらかじめ練り水の一部或いは全量に分
散または溶解させておき、これを混合系内に投入し混練
することで、作業効率に優れ、かつ簡便で確実なセメン
ト組成物を調製することができる。
【0043】かかる従来既知の任意のセメント減水剤と
しては、特にその呼称に拘泥されるものではなく、セメ
ントの粒子表面に吸着して相互間に反発作用を起こさせ
る表面活性剤で、この作用によりコンクリート等のセメ
ント組成物の単位水量を減らし強度を高めることができ
るものであればよく、さらにこれに他の作用を持たせた
もの、例えば、空気連行作用をも有するAE減水剤、水
セメント比を大幅に低下させて高強度のコンクリート等
のセメント組成物を得ることのできる高性能減水剤、か
た練りのコンクリート等のセメント組成物の品質を保っ
たまま高いワーカビリティ(施工性)を一定時間維持さ
せる効果を持つ流動化用コンクリート等のセメント組成
物に使われる高性能減水剤である流動化剤等であっても
よく、現在までに開発されている多種多様のセメント減
水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、
流動化剤ないしセメント分散剤と称されているもの、さ
らにはセメントまたはコンクリート用混和剤とだけ記さ
れているような場合でもその構成要素から判断してセメ
ント減水剤に含まれるものにつき広く適用することがで
きるものである。例えば、リグニンスルホン酸塩系、オ
キシカルボン酸塩系、ポリオール誘導体系、ナフタレン
スルホン酸ホルマリン縮合物系、アルキルナフタレンス
ルホン酸ホルマリン縮合物系、メラミンスルホン酸ホル
マリン縮合物系、フェノールスルホン酸ホルマリン縮合
物系(特許公報第1097647号)、フェノールスル
ファニル酸ホルマリン縮合物系(特開平1ー11341
9号公報)、フェノールメラミンメチロール化スルホン
酸ホルマリン縮合物系(特開昭56−13674号公
報)、ポリカルボン酸系(特開平7−2677056号
公報、特許公報第2508113号、特開昭62−21
6950号公報、特開平1−226757号公報、特公
平5−36377号公報、特開平4−149056号公
報、特開平5−170501号公報、特開平6−191
918号公報、特開平5−43288号公報、特公昭5
8−38380号公報、特公昭59−18338号公
報、特開昭62−119147号公報など)、ポリスチ
レンスルホン酸塩系(特開昭51−525号公報、特開
昭56−41866号公報)などを挙げることができ、
これらを一種若しくは二種以上適当に組み合わせて利用
することができる。
【0044】上記セメント減水剤の配合量としては、用
いる種類等によりその適正量が異なるため一律に規定す
ることはできず、その使用目的である減水性能を有用に
発揮して、コンクリート等のセメント組成物の単位水量
を減らし強度を高める効果を有用に発現し得る範囲内に
おいてより効果のあがる量を配合すればよく、特に制限
されるものではないが、セメント減水剤を固形分換算で
セメント質量に対して0.01〜3質量%、好ましくは
0.02〜2質量%、さらに好ましくは0.04〜1質
量%含有し得るように配合することが、高減水率の達
成、スランプロス防止性能の向上、単位水量の低減、強
度の増大、耐久性の向上等、各種の好ましい諸効果がも
たらされるので望ましい。セメント減水剤の含有量が、
セメント質量に対して0.01質量%未満の場合、十分
な減水作用を有用に発揮することができず、コンクリー
ト等のセメント組成物の単位水量を減らすことができな
い。さらに、まだ固まらないコンクリート等のセメント
組成物としてペーストの性状も十分に改善されず、流動
性も改善できない。他方、セメント減水剤の含有量が、
セメント質量に対して3質量%を超えて多量に使用して
も、その効果は実質上頭打ちとなり経済性の面から不利
となる。
【0045】さらに、本発明の製造方法により得られる
セメント混和剤には、上記カルボキシル基含有重合性単
量体と強酸基含有重合性単量体とを必須成分とする重合
体を含有してなるセメント混和剤および上記セメント減
水剤以外にも、さらに必要に応じて、従来公知の各種セ
メント添加剤もしくはセメント混和剤のうちの少なくと
も一種が含有されていてもよい。かかるセメント添加剤
もしくはセメント混和剤としては、例えば、空気連行
剤、セメント湿潤剤、膨張剤、防水剤、遅延剤、急結
剤、凝集剤、乾燥収縮低減剤、強度増進剤、硬化促進
剤、充填剤、消泡剤、発泡剤、着色剤、難燃剤、防腐
剤、耐水化剤、老化防止剤、安定剤、加硫促進剤、帯電
防止剤等が挙げられるほか、微粉末混和材料として、高
炉スラグ、ポゾラン、フライアッシュ、シリカフュー
ム、石灰石、CaOやCaSO4 などの鉱物を主成分と
する膨張材等も用いてもよい。これらのセメント添加剤
もしくはセメント混和剤は、その添加の時期や形態等に
関しては、特に制限されるものではなく、上記カルボキ
シル基含有重合性単量体と強酸基含有重合性単量体とを
必須成分とする重合体を含有してなるセメント混和剤お
よび上記セメント減水剤のようにあらかじめ練り水の一
部或いは全量に溶解ないし分散しておいてもよいが、従
来と同様にして適宜添加してもよく、その添加量に関し
てもかかる混和剤の性能を有効に発現し得る範囲内であ
ればよく、従来通りでよい。
【0046】本発明の製造方法により得られるセメント
混和剤は、通常の一般的なモルタル、コンクリート以外
にも、高流動コンクリート、水中不分離性コンクリー
ト、吹き付けコンクリート、逆打ちコンクリート、地盤
注入(改良)工法、コンクリート成型品、シールド工法
などのセメント、モルタル、コンクリートなどに用いる
ことができる。
【0047】次に、本発明に係るセメント組成物は、上
述したカルボキシル基含有重合性単量体と強酸基含有重
合性単量体とを必須成分とする重合体を含有してなるセ
メント混和剤と、セメントおよび水を少なくとも含有し
てなるものである。更に好ましくは該セメント混和剤に
加えて上述したセメント減水剤を含有してなるセメント
混和剤と、セメントおよび水を少なくとも含有してなる
ものである。なお、ここで言うところのセメント組成物
には、少なくとも、上記セメント混和剤、セメントおよ
び水との配合物であるセメントペースト(以下、単に、
ペーストとも称す)、上記セメント混和剤、セメント、
細骨材および水との配合物であるセメントモルタル(以
下、単に、モルタルとも称す)、上記セメント混和剤、
セメント、骨材および水との配合物であって、該骨材と
して、少なくとも粗骨材を配合してなるもの(例えば、
粗骨材を配合してなるものや細骨材と粗骨材の双方を配
合してなるものが該当する)であるセメントコンクリー
ト(以下、単に、コンクリートとも称す)を含むものと
解されるのであって、これらに限定されるものではな
い。
【0048】ここで、セメントとしては、セメント組成
物、具体的にはペースト、モルタルまたはコンクリート
等に使用することができるものであれば、特に制限され
るものではなく、例えば、普通、早強、超早強、中庸
熱、白色等の各種ポルトランドセメント、ビーライト高
含有セメント、アルミナセメント、フライアッシュセメ
ント、高炉セメント、シリカセメント、各種混合セメン
ト等が挙げられるほか、石膏などのセメント以外の水硬
材料などをも含むものである。
【0049】上記セメントの配合量としては、使用目
的、用途等に応じて適宜決定されるものであるが、通
常、コンクリート等のセメント組成物に一般的に望まれ
る流動性や均一性等の諸特性を具備するには、使用する
セメント組成物1m3 あたり、セメントを100〜70
0kg、好ましくは150〜650kg、さらに好まし
くは250〜600kg含有しているのが望ましい。セ
メントの含有量が100kg/m3 未満であると、セメ
ントが少ないため十分な強度が出なくなる。他方、セメ
ントの含有量が700kg/m3 を超える場合には、セ
メントによる強度は発現するが、単位骨材料が減少する
ため、コンクリート等のセメント組成物全体の強度が十
分でない結果となる。
【0050】また、上記細骨材とは、10mm網ふるい
を全部通り、5mm網ふるいを85質量%以上通る骨材
をいい、具体的には、例えば、川砂、山砂、砕砂、海
砂、フライアッシュ、人工軽量骨材等が挙げられ、これ
らを一種若しくは二種以上適当に組み合わせて利用する
ことができる。
【0051】上記細骨材の配合量としては、使用目的、
用途等に応じて適宜決定されるものであるが、通常、モ
ルタルやコンクリート等のセメント組成物に一般的に望
まれる流動性や均一性等の諸特性を具備するには、使用
するセメント組成物1m3 あたり、細骨材を500〜1
500kg、好ましくは550〜1200kg、さらに
好ましくは600〜1000kg含有しているのが望ま
しい。細骨材の含有量が500kg/m3 未満である
と、粗骨材料が多くなり材料分離を起こしやすくなる。
他方、細骨材の含有量が1500kg/m3 を超える場
合には、分離抵抗性は高まるが逆に流動性を阻害するこ
とになり、また、単位骨材料が減少するため強度も低下
することになる。
【0052】上記粗骨材とは、5mm網ふるいに85質
量%以上止まる骨材をいい、具体的には、例えば、川砂
利、山砂利、砕石、海砂、栗石、高炉スラグ砕石のほ
か、天然軽量骨材としての軽砂利、人工軽量骨材等が挙
げられ、これらを一種若しくは二種以上適当に組み合わ
せて利用することができる。
【0053】上記粗骨材の配合量としては、使用目的、
用途等に応じて適宜決定されるものであるが、通常、モ
ルタルやコンクリート等のセメント組成物に一般的に望
まれる流動性や均一性等の諸特性を具備するには、使用
するセメント組成物1m3 あたり、粗骨材を500〜1
500kg、好ましくは550〜1200kg、さらに
好ましくは600〜1000kg含有しているのが望ま
しい。粗骨材の含有量が500kg/m3 未満である
と、単位粗骨材料が少なくなり十分な強度がでなくな
る。他方、粗骨材の含有量が1500kg/m3 を超え
る場合には、材料分離を起こしやすくなる。
【0054】さらに、上記練り水の使用量、すなわち単
位水量は特に制限はないが、例えば、調製するセメント
組成物がコンクリートである場合において、コンクリー
ト1m3 あたりの単位水量120〜200kgが推奨さ
れる。また、上記セメントと練り水の使用量は、水/セ
メント比=20〜70、好ましくは30〜60の範囲内
で調整されることが望ましい。
【0055】次に、本発明の製造方法により得られるセ
メント混和剤(以下、単に本発明のセメント混和剤とも
いう)を使用したセメント組成物の調製方法としては、
特に制限されるものではなく、従来既知の調製方法が適
用できる。具体例をあげれば、セメント組成物としてモ
ルタルないしコンクリートを調製する場合には、例え
ば、通常、まず、(1)セメントおよび砂などの細骨材
を適当なミキサーに投入して空練りする。これにより、
細骨材とセメントとを均一に混合する。
【0056】(2)次に、練り水、さらに本発明のセメ
ント混和剤や、さらにセメント減水剤等を含有するセメ
ント混和剤を、前記(1)の空練りで調製した細骨材/
セメントに投入して混練する。当該混練により、均一な
モルタルを調製する。以上がモルタルの調製方法であ
る。
【0057】(3)さらに必要に応じて、砂利等の粗骨
材を前記(2)の混練で調製したモルタルに投入してさ
らに混練することにより、コンクリートを調製すること
ができるものである。
【0058】上述した手順によるセメント組成物の調製
方法以外にも、セメントと、練り水と、さらに必要に応
じて骨材とを練り混ぜた後のセメント配合物(ここで
は、本発明のセメント混和剤以外のセメント組成物を配
合したものを指す)に、本発明のセメント混和剤を後添
加する方法、混練に用いる練り水の全量または一部に本
発明のセメント混和剤を分散または溶解させ、次いでセ
メント、骨材を混練する方法等を適用することができ
る。なおここで述べた後者の方法、すなわち、混練に用
いる練り水の全量または一部に本発明のセメント混和剤
を分散または溶解させ、次いでセメント、骨材を混練す
る方法は、セメントペーストおよびモルタル等の、特に
粗骨材を含有しないセメント組成物を調製する場合に有
効である。ただし、これら粗骨材を含有しないセメント
組成物を調製する場合、および、コンクリート等の粗骨
材を含有するセメント組成物を調製する場合には、こう
した従来既知の調製方法でもかまわないが、施工性、特
に混練時間の短縮を図る観点から、以下に示す調製方法
が特に優れるものである。
【0059】好適なセメント組成物の調製方法は、本発
明のセメント混和剤、または、本発明のセメント混和剤
およびセメント減水剤を、練り水の一部あるいは全量に
分散または溶解させて混合系内に投入して混練する。
【0060】上記基本概念に基づき、その調製方法を適
当に応用ないし変形することができる。すなわち、好適
なセメント組成物の調製方法の、他の実施の形態として
は、本発明のセメント混和剤およびセメント減水剤を、
それぞれ練り水の一部に分散または溶解させてなる本発
明のセメント混和剤含有液およびセメント減水剤含有液
を同時に混合系内に投入して混練する。
【0061】また、セメント組成物の調製方法の、さら
に他の実施の形態としては、本発明のセメント混和剤を
練り水の一部に分散または溶解させてなる本発明のセメ
ント混和剤含有液を混合系内に投入して混練し、次い
で、セメント減水剤を練り水の一部に分散または溶解さ
せてなるセメント減水剤含有液を投入してさらに混練す
る。
【0062】ここで、上記混合系内は、セメントを含有
した状態、セメントおよび細骨材を含有した状態、セメ
ント、細骨材および粗骨材を含有した状態、または、セ
メント、細骨材および粗骨材のいずれも含有していない
状態のいずれかであることが望ましいが、これらに限定
されるものではない。
【0063】また、上記混合系内が、セメントを含有し
た状態、セメントおよび細骨材を含有した状態、また
は、セメント、細骨材および粗骨材を含有した状態の場
合には、必要に応じて、該混合系内のこれらの組成物成
分を、練り水を該混合系内に投入する前に空練りしてい
てもよい。空練りする際には、これらの組成物成分を均
一に混合することができればよく、空練りによりこれら
の組成物成分を均一な混合物に調製するのに要する空練
り時間は、使用する混合機の性能、セメント、骨材(細
骨材、粗骨材)や他のセメント混和物の投入量等にもよ
るが、通常、5〜60秒程度あれば十分である。
【0064】また、上記混合系内が、セメントを含有し
た状態、セメントおよび細骨材を含有した状態、また
は、セメント、細骨材および粗骨材を含有した状態の場
合には、さらに必要に応じて、セメント減水剤を除くセ
メント混和剤の少なくとも一種が混合系内に含有されて
いてもよい。特に好ましくはセメント減水剤を除くセメ
ント混和剤が本発明のセメント混和剤を含有するもので
あることが望ましい。
【0065】一方、上記混合系内が、セメント、細骨材
および粗骨材のいずれも含有していない状態の場合に
は、混合系内に練り水(より具体的には、上記実施の形
態に応じた本発明のセメント混和剤および/またはセメ
ント減水剤を分散または溶解させた練り水)と、セメン
ト、細骨材および粗骨材の中の少なくともセメントとを
一度に投入して混練することが望ましい。
【0066】上記したようなセメント組成物の調製方法
では、あらかじめ練り水の一部あるいは全量に、本発明
のセメント混和剤、好ましくは本発明のセメント混和剤
およびセメント減水剤を、分散または溶解させておき、
本発明のセメント混和剤(さらにはセメント減水剤)を
含む練り水を混合系内に投入することで、非常に短い時
間で混練できる点にその特徴を有するものであり、他の
要件に関しては、従来既知の調製方法をそのまま適用す
ることができるものである。
【0067】上述したセメント組成物の調製方法におい
ては、空練り工程を行うことなく、混練工程を行う事も
できるが、この場合には、あらかじめ混合系内(例え
ば、ミキサー内)にセメントや骨材など組成物成分を投
入した後に、本発明のセメント混和剤やセメント減水剤
等を含有する練り水を投入して混練してもよいほか、こ
れらのセメントや骨材などの組成物と、本発明のセメン
ト混和剤やセメント減水剤等を含有する練り水とを一度
に混合系内(例えば、ミキサー内)に投入して混練して
もよい。
【0068】さらに、骨材として粗骨材と細骨材をあら
かじめセメントと投入し、必要に応じて空練りし、これ
に本発明のセメント混和剤やセメント減水剤等を含有す
る練り水を投入して混練してもよい。これにより、上記
各実施態様におけるモルタルの調製とコンクリートの調
製とを1工程で行うことができ、工程の簡略化が図れ
る。とりわけ、用いる組成物成分の全て、すなわち、セ
メント、骨材(粗骨材と細骨材)や、本発明のセメント
混和剤および/またはセメント減水剤を除く他のセメン
ト混和物等からなる組成物と、本発明のセメント混和剤
やセメント減水剤等を含有する練り水とを一度に、セメ
ント、細骨材および粗骨材のいずれも含有していない状
態の混合系内(例えば、ミキサー内)に投入し混練する
こともでき、この場合には、1つの混練工程のみで所望
のセメント組成物を調製することが可能であり、より工
程の簡略化が図れる。
【0069】また、上記セメント組成物の調製方法は、
上述したようなコンクリートの調製のほか、モルタル、
さらにはセメントペーストの調製にも適用する事ができ
る。この場合には、上述した各調製方法において、例え
ば、粗骨材をモルタルに投入して混練する工程を行わず
に、その前段階であるモルタルの調製工程までを行うも
の、さらには例えば、第1工程でセメントのみを用いて
次工程の調製工程までを行うセメントペーストの調製に
それぞれ利用することができるものであって、その内容
に関しては、既に説明したものより適宜選択できる。同
様に、モルタルやセメントの調製に加えて、上述した粗
骨材の投入工程を適宜行うことで、コンクリートの調製
を行うこともでき、その内容に関しては、既に説明した
ものより適宜選択できる。
【0070】また、上記混合系内において、これらの組
成物に練り水を投入して混練するための手段(装置)と
しては、セメントと骨材等を空練りし得る能力、さらに
はこれら組成物成分に本発明のセメント混和剤やセメン
ト減水剤などを含有してなる練り水や粗骨材等を投入し
て十分に混練し得る能力を有するものであれば、特に制
限されるものではなく、従来よりこうしたコンクリート
等のセメント組成物の調製に用いられている各種ミキサ
ー(混合機)をそのまま適用することができるものであ
り、例えば、パン型強制練りミキサー、水平一軸型、水
平二軸型、ドラム型、傾胴型、連続式ミキサー等を用い
ることができる。
【0071】
【実施例】以下に実施例および比較例によりさらに具体
的に本発明を説明するが、これらは例示の目的で挙げた
ものであり、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。また、以下において「部」、「%」は、それぞ
れ「質量部」、「質量%」を表す。 [実施例1]滴下ロート、攪拌装置、窒素ガス導入管、
温度計、および還流冷却器を取り付けたフラスコに、イ
オン交換水192.7部と、強酸基含有重合性単量体と
してスチレンスルホン酸ナトリウム11.9部とを仕込
み、フラスコ内を窒素ガスで置換した。一方、カルボキ
シル基含有重合性単量体としてのメタクリル酸179.
4部と、アクリル酸メチル107.6部とを、30%乳
化剤水溶液(日本乳化剤株式会社製,商品名;ニューコ
ール707SF)1.0部をイオン交換水467.2部
に溶解した乳化剤水溶液に添加し、激しく攪拌すること
によりプレエマルションを調製した。該プレエマルショ
ンを滴下ロートに仕込んで、このうちの52.9部をフ
ラスコ内の水溶液に投入し、75℃まで攪拌しながら昇
温した。
【0072】次いで、連鎖移動剤としての1%3−メル
カプトプロピオン酸水溶液2.0部をフラスコに一括投
入し、続いて、重合開始剤としての5%過硫酸アンモニ
ウム水溶液14.0部を一括投入し、75℃で20分間
攪拌することにより、初期重合を行った。その後、反応
温度を75℃に保ちながら、滴下ロートから残りのプレ
エマルション702.3部を3時間かけて滴下した。滴
下ロートからの滴下終了後、イオン交換水10.2部を
用いて滴下ロートを洗浄し、この洗液をフラスコに投入
した。さらに30分間重合させた後、後添加触媒として
0.5%亜硫酸水素ナトリウム14.0部を一括添加
し、さらに60分間重合させた。得られた反応液を冷却
して重合を終了し、不揮発分濃度30.0%のポリマー
水分散体(1)を得た。重合方法および重合性単量体の
配合組成を表1に示した。 [実施例2]滴下ロート、攪拌装置、窒素ガス導入管、
温度計、および還流冷却器を取り付けたフラスコに、イ
オン交換水239.3部、強酸基含有重合性単量体とし
てのスチレンスルホン酸ナトリウム12.0部、カルボ
キシル基含有重合性単量体としてのメタクリル酸28.
7部、および、30%乳化剤水溶液(日本乳化剤株式会
社製,商品名;ニューコール707SF)0.1部とを
仕込み、フラスコ内を窒素ガスで置換しつつ、75℃ま
で攪拌しながら昇温した。一方、カルボキシル基含有重
合性単量体としてのメタクリル酸138.7部と、アク
リル酸メチル119.5部とを、30%乳化剤水溶液
(日本乳化剤株式会社製,商品名;ニューコール707
SF)0.9部をイオン交換水420.5部に溶解した
乳化剤水溶液に添加し、激しく攪拌することによりプレ
エマルションを調製した。
【0073】次いで、連鎖移動剤としての2%3−メル
カプトプロピオン酸水溶液2.0部をフラスコに一括投
入し、続いて、重合開始剤としての5%過硫酸アンモニ
ウム水溶液14.0部を一括投入し、75℃で20分間
攪拌することにより、初期重合を行った。その後、反応
温度を75℃に保ちながら、滴下ロートからプレエマル
ション(679.6部)を3時間かけて滴下した。滴下
ロートからの滴下終了後、イオン交換水10.3部を用
いて滴下ロートを洗浄し、この洗液をフラスコに投入し
た。さらに30分間重合させた後、後添加触媒として
0.5%亜硫酸水素ナトリウム14.0部を一括添加
し、さらに60分間重合させた。得られた反応液を冷却
して重合を終了し、不揮発分濃度30.0%のポリマー
水分散体(2)を得た。重合方法および重合性単量体の
配合組成を表1に示した。 [比較例1]滴下ロート2基、攪拌機、窒素導入管、温
度計および冷却器を備えたフラスコに、イオン交換水3
27.0部、乳化剤(第一工業製薬株式会社製,商品
名;ハイテノールN−08)4部を仕込み、フラスコ内
を窒素ガスで置換しつつ、72℃まで攪拌しながら昇温
し、乳化剤を完全に溶解させた。一方、カルボキシル基
含有重合性単量体としてのメタクリル酸105.0部
と、アクリル酸メチル195.0部と、1.6%乳化剤
(第一工業製薬株式会社製,商品名;ハイテノールN−
08)水溶液300部とを強撹拌してプレエマルション
を調製した。
【0074】該プレエマルションを滴下ロートに仕込ん
で、このうちの30.0部をフラスコ内の水溶液に投入
し、5分撹拌した。次いで、5%亜硫酸水素ナトリウム
水溶液1部および1%過硫酸アンモニウム水溶液4部を
投入し、内温72℃のまま20分間撹拌を続け初期重合
を行った。これに上記プレエマルション混合物の残り5
70部と1%過硫酸アンモニウム64部を2時間にわた
って滴下した。滴下終了後、温度を80℃に上げ1時間
撹拌を続けた後冷却して重合を完了し、不揮発分濃度3
0.1%のポリマー水分散体(比1)を得た。重合方法
および重合性単量体の配合組成を表1に示した。 [比較例2]滴下ロート、攪拌機、窒素導入管、温度計
および冷却器を備えたフラスコに、イオン交換水59
6.0部を仕込み、フラスコ内を窒素ガスで置換しつ
つ、75℃まで攪拌しながら昇温した。一方、滴下ロー
ト内に、イオン交換水200.0部、強酸基含有重合性
単量体としてのスチレンスルホン酸ナトリウム20.0
部、カルボキシル基含有重合性単量体としてのメタクリ
ル酸180.0部、および、3−メルカプトプロピオン
酸4.0部を仕込み、溶解させた。
【0075】フラスコ内の温度を75℃に保ちながら、
重合開始剤としての10%過硫酸アンモニウム水溶液4
0.0部を一括投入し、続いて滴下ロートの内溶液を1
時間にわたって滴下した。滴下終了後、温度を75℃に
保ちながら更に2時間撹拌を続けた後、冷却して重合を
完了し、不揮発分濃度20.0%のポリマー水溶液(比
2)を得た。重合方法および重合性単量体の配合組成を
表1に示した。 [比較例3]滴下ロート2基、攪拌機、窒素導入管、温
度計および冷却器を備えたフラスコに、イオン交換水5
96.0部を仕込み、フラスコ内を窒素ガスで置換しつ
つ、75℃まで攪拌しながら昇温した。一方、滴下ロー
ト(I)内に、イオン交換水200.0部、強酸基含有
重合性単量体としてのスチレンスルホン酸ナトリウム
8.0部、カルボキシル基含有重合性単量体としてのメ
タクリル酸120.0部、および、3−メルカプトプロ
ピオン酸4.0部を仕込み、溶解させた。また、滴下ロ
ート(II)内に、アクリル酸メチル72.0部を仕込ん
だ。
【0076】フラスコ内の温度を75℃に保ちながら、
重合開始剤としての5%過硫酸アンモニウム水溶液1
4.0部を一括投入し、続いて2つの滴下ロートより、
それぞれの内溶液を1時間にわたって滴下した。滴下途
中において反応系が懸濁し始め、さらに反応を継続させ
たところ、凝集物が多量に発生したため、安定にポリマ
ー水溶液を得ることができなかった。 [比較例4]比較例3において、滴下ロート(I)内
に、さらに20%水酸化ナトリウム水溶液139.4部
を加え、比較例3と同様の方法で重合を行った。滴下終
了後、温度を75℃に保ちながら更に2時間撹拌を続け
たが、この時の不揮発分濃度は13.6%であった。そ
のため、温度を80℃に上げて更に2時間撹拌を続けた
が、ほとんど重合反応は進行せず、全重合性単量体の約
30%が未反応のまま残存したため、安定にポリマー水
溶液を得ることができなかった。
【0077】
【表1】
【0078】[実施例3]上記実施例1で製造したポリ
マー水分散体(1)を使用して、ポリマーの添加量を不
揮発分として0.1%(対セメント質量)とし、W/C
=50(水:セメント=50:100[質量比])とし
たセメントペースト(1)を、以下の方法で調製した。
【0079】1L容のポリビーカー内に、イオン交換水
198.7部とセメント混和剤として上記ポリマー水分
散体(1)1.3部を入れて混合し、回転速度750r
pmで撹拌しながら、セメントとして普通ポルトランド
セメント(太平洋セメント株式会社製)400.0部を
入れて更に1分間混合し、セメントペースト(1)を得
た。
【0080】得られたセメントペースト(1)につい
て、以下の方法により、フロー値およびブリージング水
量の測定を行った。結果を表2に示した。 [フロー値測定法]300mm×300mmのアルミ板
の中央に、54mmφ×50mmのステンレス製円筒を
置き、この中にセメントペーストを一杯まで入れた後、
円筒を垂直に引き上げ、流れて広がったセメントペース
トの直径をノギスで測定する。 [ブリージング水量測定法]200ml容メスシリンダ
ーに、セメントペーストを200mlの標線まで入れ、
上部に栓をしたまま静置する。2時間後、上部に分離し
てくるブリージング水をスポイトで吸い取り、その質量
を測定する。 [実施例4]実施例3において、ポリマー水分散体
(1)の代わりに、上記実施例2で製造したポリマー水
分散体(2)を使用した以外は実施例3と同様の方法
で、セメントペースト(2)を調製し、フロー値および
ブリージング水量の測定を行った。結果を表2に示し
た。 [比較例5]実施例3において、ポリマー水分散体
(1)の代わりに、上記比較例1で製造したポリマー水
分散体(比1)を使用した以外は実施例3と同様の方法
で、セメントペースト(3)を調製し、フロー値および
ブリージング水量の測定を行った。結果を表2に示し
た。 [比較例6]実施例3において、ポリマー水分散体
(1)の代わりに、上記比較例2で製造したポリマー水
溶液(比2)を使用し、イオン交換水およびポリマー水
溶液(比2)の使用量を、それぞれ198.0部および
2.0部とした以外は、実施例3と同様の方法で、セメ
ントペースト(4)を調製した。ただし、フロー値およ
びブリージング水量の測定を行った。結果を表2に示し
た。 [比較例7]実施例3において、ポリマー水分散体
(1)を使用せずに、イオン交換水200.0部と普通
ポルトランドセメント400.0部のみを使用した以外
は、実施例3と同様の方法で、セメントペースト(5)
を調製し、フロー値およびブリージング水量の測定を行
った。結果を表2に示した。
【0081】
【表2】
【0082】[実施例5]上記実施例1で製造したポリ
マー水分散体(1)を使用して、ポリマーの添加量を不
揮発分として0.1%(対セメント質量)とし、W/C
=60(水:セメント=60:100[質量比])とし
たセメントペースト(6)を、以下の方法で調製した。
【0083】1L容のポリビーカー内に、イオン交換水
238.7部とセメント混和剤として上記ポリマー水分
散体(1)1.3部を入れて混合し、回転速度750r
pmで撹拌しながら、セメントとして普通ポルトランド
セメント(太平洋セメント株式会社製)400.0部を
入れて更に1分間混合し、セメントペースト(6)を得
た。
【0084】得られたセメントペースト(6)につい
て、フロー値およびブリージング水量の測定を行った。
結果を表3に示した。 [比較例8]実施例5において、ポリマー水分散体
(1)の代わりに、上記比較例1で製造したポリマー水
分散体(比1)を使用した以外は実施例5と同様の方法
で、セメントペースト(7)を調製し、フロー値および
ブリージング水量の測定を行った。結果を表3に示し
た。 [比較例9]実施例5において、ポリマー水分散体
(1)の代わりに、上記比較例2で製造したポリマー水
溶液(比2)を使用し、イオン交換水およびポリマー水
溶液(比2)の使用量を、それぞれ238.0部および
2.0部とした以外は、実施例5と同様の方法で、セメ
ントペースト(8)を調製した。ただし、フロー値およ
びブリージング水量の測定を行った。結果を表3に示し
た。 [比較例10]実施例5において、ポリマー水分散体
(1)を使用せずに、イオン交換水240.0部と普通
ポルトランドセメント400.0部のみを使用した以外
は、実施例5と同様の方法で、セメントペースト(9)
を調製し、フロー値およびブリージング水量の測定を行
った。結果を表3に示した。
【0085】
【表3】
【0086】上記実施例および比較例に示すように、本
発明の製造方法により、高い流動性能と材料不分離性能
を兼ね備えたセメント組成物を与えることのできるセメ
ント混和剤を、安定に製造することができる。
【0087】
【発明の効果】本発明は、セメント混和剤の製造方法に
関し、カルボキシル基含有重合性単量体と強酸基含有重
合性単量体とを必須成分とする単量体成分を重合して得
られる重合体を含有してなるセメント混和剤であって、
該重合体を乳化重合法によって重合することを特徴とす
る、セメント混和剤を安定に製造するための方法であ
る。
【0088】また本発明は、セメント混和剤の製造方法
に関し、カルボキシル基含有重合性単量体と強酸基含有
重合性単量体とを必須成分とし、さらに、(メタ)アク
リル酸アルキルエステルを含有する単量体成分を重合し
て得られる重合体を含有してなるセメント混和剤であっ
て、該重合体を乳化重合法によって重合することを特徴
とする、セメント混和剤を安定に製造するための方法で
ある。
【0089】本発明のセメント混和剤の製造方法は、強
酸基含有重合性単量体を特に初期重合工程時に集中させ
ることがより好ましく、この方法により、水に分散する
ポリマー自身に乳化安定効果を持たせたポリマーを作
り、これが核となり分散安定化に寄与する。また、初期
重合中に強酸基を多く含む水溶性ポリマーも生成するた
め、これが、保護コロイド的な働きをする。更に、初期
重合工程時に連鎖移動剤を使用することによって、水溶
性ポリマーが多くなり、保護コロイド的な働きがより高
くなる。これらの結果、乳化重合中のポリマー粒子の安
定性が向上する。
【0090】本発明のセメント混和剤の製造方法により
得られる重合体からなるセメント混和添加剤は、増粘剤
と材料分離低減剤の双方の機能を備え、さらに流動性に
優れるために施工性の改善が促進され、かつこれらの働
きを保持した上で同一効果を得るのに必要な混和剤の添
加量の低減化も促進されるという、特有の作用効果を発
現し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 228/02 C08F 228/02 // C04B 103:30 C04B 103:30 103:44 103:44

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基含有重合性単量体と強酸
    基含有重合性単量体とを必須成分とする単量体成分を重
    合して得られる重合体を含有してなるセメント混和剤で
    あって、該重合体を乳化重合法によって重合することを
    特徴とするセメント混和剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基含有重合性単量体と強酸
    基含有重合性単量体とを必須成分とし、さらに、(メ
    タ)アクリル酸アルキルエステルを含有する単量体成分
    を重合して得られる重合体を含有してなるセメント混和
    剤であって、該重合体を乳化重合法によって重合するこ
    とを特徴とするセメント混和剤の製造方法。
JP2002085988A 2002-03-26 2002-03-26 セメント混和剤の製造方法 Pending JP2003277115A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002085988A JP2003277115A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 セメント混和剤の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002085988A JP2003277115A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 セメント混和剤の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003277115A true JP2003277115A (ja) 2003-10-02

Family

ID=29232745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002085988A Pending JP2003277115A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 セメント混和剤の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003277115A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005066095A1 (ja) * 2004-01-06 2005-07-21 Nippon Shokubai Co., Ltd. セメント混和剤
KR101524298B1 (ko) * 2013-07-31 2015-06-02 현대제철 주식회사 무시멘트 혼화제 및 그 제조 방법

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005066095A1 (ja) * 2004-01-06 2005-07-21 Nippon Shokubai Co., Ltd. セメント混和剤
JPWO2005066095A1 (ja) * 2004-01-06 2007-07-26 株式会社日本触媒 セメント混和剤
US7321006B2 (en) 2004-01-06 2008-01-22 Nippon Shokubai Co., Ltd. Admixture for cement
JP2011195842A (ja) * 2004-01-06 2011-10-06 Nippon Shokubai Co Ltd セメント混和剤用ポリカルボン酸系ポリマーの製造方法
JP5506127B2 (ja) * 2004-01-06 2014-05-28 株式会社日本触媒 セメント混和剤用ポリカルボン酸系ポリマーとその用途および製造方法
KR101524298B1 (ko) * 2013-07-31 2015-06-02 현대제철 주식회사 무시멘트 혼화제 및 그 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4155616B2 (ja) セメント混和剤およびそれを用いたセメント組成物並びにその調製方法
JP3179022B2 (ja) セメント分散剤およびその製造方法ならびにそれを用いたセメント組成物
JP2507280B2 (ja) セメント用分散剤
JP2000327386A (ja) セメント用分散剤及びこれを含む水硬性組成物
JP2013510786A5 (ja)
JP2013510786A (ja) 乾燥モルタル混合物
KR101362808B1 (ko) 아크릴계 시멘트 혼화제, 이의 제조방법, 및 이를 포함하는 시멘트 조성물
JPH0211542B2 (ja)
JPH0375252A (ja) セメント混和剤
JPH08245728A (ja) 再分散性の粉末状コア/シェル型ポリマー、その製造方法およびその用途
JP4118375B2 (ja) セメント混和剤およびそれを用いたセメント組成物並びにその調製方法
JP7328979B2 (ja) 水酸化カルシウムナノ粒子の製造及びミネラルバインダー組成物での硬化促進剤としてのその使用
JP2001302307A (ja) セメント添加剤およびそれを用いたコンクリート組成物
JP3315523B2 (ja) 無機水硬性組成物用分散剤、水硬性組成物及びその硬化物
JPH027897B2 (ja)
US10981829B2 (en) Block copolymers as dispersants for alkali-activated binders
JP2003277115A (ja) セメント混和剤の製造方法
JPH05213644A (ja) セメント配合物のスランプロス防止方法
JP3091193B1 (ja) セメント分散剤
JP2001019513A (ja) コンクリート分離低減用粉体およびコンクリートの製造方法
US20200165367A1 (en) Aqueous polymer composition and copolymer
CN110891914A (zh) 含水聚合物组合物和共聚物
CN110831988A (zh) 含水聚合物组合物和共聚物
JPH027898B2 (ja)
JP2647864B2 (ja) セメント混和剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050204

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20071212

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071218

A521 Written amendment

Effective date: 20080122

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080122

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20081007

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090224