JP2003277095A - 光ファイバ多孔質母材の焼結方法 - Google Patents

光ファイバ多孔質母材の焼結方法

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JP2003277095A
JP2003277095A JP2002086447A JP2002086447A JP2003277095A JP 2003277095 A JP2003277095 A JP 2003277095A JP 2002086447 A JP2002086447 A JP 2002086447A JP 2002086447 A JP2002086447 A JP 2002086447A JP 2003277095 A JP2003277095 A JP 2003277095A
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JP
Japan
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optical fiber
fiber porous
porous preform
temperature
preform
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Application number
JP2002086447A
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English (en)
Inventor
Yuichi Ikeda
裕一 池田
Kenji Kawase
賢司 川瀬
Yusuke Shirai
祐介 白井
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺の光ファイバ多孔質母材を、発泡を抑制
して透明ガラス化できる光ファイバ多孔質母材の焼結方
法を提供する。 【解決手段】 加熱炉3内に光ファイバ多孔質母材1を
挿入して透明ガラス化する光ファイバ多孔質母材1の焼
結方法において、上記加熱炉3の中に上記光ファイバ多
孔質母材1の一部を挿入させたまま、上記加熱炉3内の
温度を上昇させ、当該温度が上記光ファイバ多孔質母材
1を透明ガラス化するのに最低限必要な温度まで達した
ら、上記光ファイバ多孔質母材1を挿入方向に移動させ
ながら上記加熱炉3の温度を更に上昇させるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、VAD法や外付け
法などで光ファイバ母材を製造する工程において、光フ
ァイバ多孔質母材を加熱することによりその透明ガラス
化を行う光ファイバ多孔質母材の焼結方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】VAD法(気相軸付け法)や外付け法な
どで光ファイバ母材を製造する場合、バーナより酸水素
火炎を生じさせてその中に四塩化珪素などのガラスの材
料ガス及びドーパント材のガスを送りこみ、加水分解反
応及び熱酸化反応によってガラス微粒子(二酸化珪素)
を生成させ、このガラス微粒子をターゲットである出発
部材(種棒)に堆積させることで円柱状の多孔質のガラ
ス体(光ファイバ多孔質母材)を形成する。
【0003】そして、光ファイバ多孔質母材を加熱処理
することによって、透明ガラス化(焼結)する。あるい
は、この加熱処理の工程で、同時にOH基を除去(脱
水)することもある。こうして透明なガラス体である光
ファイバ母材を作り、光ファイバ母材を溶融して線引き
紡糸することによって細い光ファイバを作る。
【0004】図1に示すように、光ファイバ多孔質母材
1の加熱処理工程は、トラバース装置4に光ファイバ多
孔質母材1を吊り下げ、加熱炉3のヒータ7で加熱され
た炉心管6内を下方に移動(トラバース)させていくこ
とにより行われる。加熱処理装置2は、炉心管6と、こ
れを加熱するヒータ7とを備える加熱炉3と、この加熱
炉3の上方に配置されたトラバース装置4とから構成さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、光フ
ァイバの製造コストを低減するため、被処理ガラス体で
ある光ファイバ多孔質母材1をますます大型(長尺)化
させる傾向にあり、加熱処理装置2が予定している光フ
ァイバ多孔質母材1のサイズを超えるような長いものを
どうしても処理せざるを得ない状況にある。
【0006】しかしながら、光ファイバ多孔質母材1が
長くなり過ぎると、光ファイバ多孔質母材1の先端(下
端)がヒータ7によって加熱される領域に最初から入り
込んでいるような位置関係になってしまい、この状態か
ら、ヒータ7の加熱を行い、焼結温度に到達したとき
に、下方へのトラバースを開始するという現行の加熱処
理を行うと、最初から加熱領域に入り込んでいる先端
(下端)部分が過度に熱せられてしまい、透明ガラス化
した後にSi−Clの結合が切れ、先端部分の輝点(光
が集まる点)にCl2の発泡が生じてしまうという課題
があった。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、長尺の光ファイバ多孔質母材を、発泡を抑制して透
明ガラス化できる光ファイバ多孔質母材の焼結方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、加熱炉内に光ファイバ多孔質母材を挿入し
て透明ガラス化する光ファイバ多孔質母材の焼結方法に
おいて、上記加熱炉の中に上記光ファイバ多孔質母材の
一部を挿入させたまま、上記加熱炉内の温度を上昇さ
せ、当該温度が上記光ファイバ多孔質母材を透明ガラス
化するのに最低限必要な温度まで達したら、上記光ファ
イバ多孔質母材を挿入方向に移動させながら上記加熱炉
の温度を更に上昇させるものである。
【0009】加熱炉内に挿入されたままの光ファイバ多
孔質母材の一部に泡が発生するのを抑えることができ、
長尺の光ファイバ多孔質母材を、発泡を抑制して透明ガ
ラス化できる。
【0010】また、上記光ファイバ多孔質母材を移動さ
せるときの移動速度と温度勾配を、上記光ファイバ多孔
質母材の各部に加わる熱量を等しくするように決定する
とよい。発泡を更に良好に抑えることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の好適実施の形態を添付図
面に基づいて詳述する。
【0012】図1に示すように、光ファイバ多孔質母材
1を透明ガラス化するための加熱処理装置2は、光ファ
イバ多孔質母材1に熱を加えるための加熱炉3と、光フ
ァイバ多孔質母材1を加熱炉3内に送るためのトラバー
ス装置4と、これら加熱炉3及びトラバース装置4を制
御するためのコントローラ5とからなる。
【0013】加熱炉3は、略鉛直に起立して配置された
有底筒体状の炉心管6と、炉心管6の周囲に環状に設け
られたヒータ7とからなる。加熱炉3には、加熱炉3内
の温度、具体的にはヒータ7中心の温度を測定するため
の温度センサ(図示せず)が設けられており、温度情報
をコントローラ5に発信するようになっている。
【0014】炉心管6は、石英ガラスで形成されてお
り、下部にヘリウムや塩素ガスなどの脱水剤のプロセス
ガスを取り入れるためのガス注入口8を有する。
【0015】ヒータ7は、温度調節可能な電気ヒータ7
からなり、供給される電力をコントローラ5により調整
されるようになっている。
【0016】トラバース装置4は、種棒たる出発部材9
を着脱自在に取り付けられるようになっており、出発部
材9を吊り下げることにより、出発部材9の下端に形成
された光ファイバ多孔質母材1を回転自在かつ昇降自在
に保持するようになっている。そして、光ファイバ多孔
質母材1は、トラバース装置4に吊り下げられた状態で
炉心管6の中を、回転されながら下方に一定の速度で移
動(トラバース)されるようになっている。
【0017】次に、光ファイバ多孔質母材1を透明ガラ
ス化する焼結方法について述べる。
【0018】まず、トラバース装置4に出発部材9を取
り付け、図1に示すようにトラバース装置4に光ファイ
バ多孔質母材1を吊り下げる。光ファイバ多孔質母材1
は、ヒータ7の温度を上昇させる前から一部(下端部)
を炉心管6内のヒータ7中心の位置まで挿入され、ヒー
タ7によって加熱される領域に入り込んでいる。
【0019】この状態でガス注入口8からヘリウムや塩
素ガスなどの脱水剤のプロセスガスを注入して炉心管6
内に充満させると共に、ヒータ7に通電してヒータ7を
加熱する。
【0020】加熱炉3内の温度が光ファイバ多孔質母材
1を透明ガラス化するのに最低限必要な温度、具体的に
は、1380℃に達したら、光ファイバ多孔質母材1を
挿入方向に移動させながら加熱炉3の温度を+0.00
1℃/minの温度勾配により更に上昇させる。これに
より、光ファイバ多孔質母材1を移動させるときの移動
速度と温度勾配とを、光ファイバ多孔質母材1の各部に
加わる熱量を等しくするように決定している。
【0021】光ファイバ多孔質母材1は、ヒータ7によ
って加熱された領域を下方へ向けて通過していくことに
より、下端から上端に向かって熱せられていき、下端か
ら上端に向かって徐々に透明ガラス化される。つまり、
光ファイバ多孔質母材1が、下方にトラバースさせられ
ることにより、下端部分から透明ガラス体ができあがっ
ていく。
【0022】図2は、この加熱処理が終わりに近づいた
状態での光ファイバ多孔質母材1を示しており、光ファ
イバ多孔質母材1の下部に透明ガラス体10が形成され
ている。
【0023】本願発明の効果について実験を行ったの
で、その結果について述べる。
【0024】実験は、焼結温度と、温度勾配の有無とが
異なる3つのケースについて行った。
【0025】 多孔質ガラス体の下端がヒータ中心に
来たときの温度を1400℃とし、温度勾配なしとした
場合、発泡数は30個であった。
【0026】 多孔質ガラス体の下端がヒータ中心に
来たときの温度を1385℃とし、温度勾配なしとした
場合、発泡数は12個であった。
【0027】 多孔質ガラス体の下端がヒータ中心に
来たときの温度1380℃とし、温度勾配を+0.00
1℃/minとした場合、発泡数は8個であった。
【0028】このように、加熱炉3内に光ファイバ多孔
質母材1を挿入して透明ガラス化する光ファイバ多孔質
母材1の焼結方法において、加熱炉3の中に光ファイバ
多孔質母材1の一部を挿入させたまま、加熱炉3内の温
度を上昇させ、この温度が光ファイバ多孔質母材1を透
明ガラス化するのに最低限必要な温度まで達したら、光
ファイバ多孔質母材1を挿入方向に移動させながら加熱
炉3の温度を更に上昇させるようにしたため、長尺の光
ファイバ多孔質母材1を、発泡を抑制して透明ガラス化
できる。
【0029】光ファイバ多孔質母材1を移動させるとき
の移動速度と温度勾配を、光ファイバ多孔質母材1の各
部に加わる熱量を等しくするように決定するため、光フ
ァイバ多孔質母材1の上端部を除く各部に、ほぼ均等な
熱量を加わることができ、下端部分のみが過度に熱せら
れて輝点で発泡するのを抑えることができる。
【0030】また、これにより、透明ガラス体10の伸
びを最小限に抑えることができるため、装置を大型化す
る必要がなくなる。
【0031】なお、上述した多孔質ガラス体がヒータ中
心に来たときの温度や、下方へトラバースするときの温
度勾配は一つの例であり、各種の条件に応じて適宜定め
るとよい。すなわち、多孔質ガラス体の各部に加わる熱
量は、温度の時間積分に相当するものであるから、各部
のヒータ内での滞在時間と滞在中の温度とによって基本
的には定まり、これが各部で同じになるようにすればよ
いのであるが、実際は、論理通りにはいかないため、実
際の条件に応じて試行錯誤して定めるのが望ましい。
【0032】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、長尺の光
ファイバ多孔質母材を、発泡を抑制して透明ガラス化で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施の形態で用いる加熱処理装置
の側断面図である。
【図2】光ファイバ多孔質母材の透明ガラス化をほぼ終
えた加熱処理装置の側断面図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ多孔質母材 3 加熱炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白井 祐介 東京都千代田区大手町一丁目6番1号 日 立電線株式会社内 Fターム(参考) 4G021 CA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱炉内に光ファイバ多孔質母材を挿入
    して透明ガラス化する光ファイバ多孔質母材の焼結方法
    において、上記加熱炉の中に上記光ファイバ多孔質母材
    の一部を挿入させたまま、上記加熱炉内の温度を上昇さ
    せ、該温度が上記光ファイバ多孔質母材を透明ガラス化
    するのに最低限必要な温度まで達したら、上記光ファイ
    バ多孔質母材を挿入方向に移動させながら上記加熱炉の
    温度を更に上昇させることを特徴とする光ファイバ多孔
    質母材の焼結方法。
  2. 【請求項2】 上記光ファイバ多孔質母材を移動させる
    ときの移動速度と温度勾配を、上記光ファイバ多孔質母
    材の各部に加わる熱量を等しくするように決定する請求
    項1記載の光ファイバ多孔質母材の焼結方法。
JP2002086447A 2002-03-26 2002-03-26 光ファイバ多孔質母材の焼結方法 Pending JP2003277095A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017081773A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 住友電気工業株式会社 光ファイバ用母材の製造方法

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