JP2003276977A - 車椅子等階段昇降補助装置 - Google Patents

車椅子等階段昇降補助装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車椅子等階段昇降補助装置において、車椅子
の前輪側と後輪側と一体化した支持機構とすることによ
り、車椅子支持の安定感を高めること、及び、水平維持
のための制御機構および駆動機構を簡素することによ
り、安価な車椅子等階段昇降補助装置を提供すること。 【解決手段】 車椅子等を載置するに十分な面積を有す
る平面形状のパレットと、パレットの前端部に装備した
前輪と、パレットの後端部に形成したシャフト受けを上
下方向に貫通して昇降自在である昇降シャフトと、パレ
ットに装備した水平スイッチおよびモーターを含み水平
スイッチの制御によるモーターの正逆回転によりベベル
ギヤ伝動系を介して昇降シャフトを昇降させるシャフト
昇降駆動機構とを有し、車椅子等を載置したパレットを
水平状態に維持しつつエスカレーターを使用して昇降可
能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、車椅子、老人、
歩行障害者の階段昇降にあたり、階段に戴置するのみで
既存のエスカレーターを利用して車椅子等を階段昇降可
能とするための、車椅子等階段昇降補助装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の車椅子等階段昇降補助装置とし
て、特願平11−228066号公開特許公報「車椅子
用エスカレーター乗降助装置」が存在する。上記の公知
技術においては、車輪ユニット、ラック装置とを含む補
助支持装置により車椅子の前輪側を支持し、車椅子の後
輪と異なるステップで、前輪側を上記の補助支持装置を
介して支持することにより、車椅子の前輪側と後輪側と
をエスカレーターの異なるステップで支持することで、
車椅子を水平状態で昇降可能とするものである。即ち、
車椅子の前輪側と後輪側とをそれぞれ分離した支持機構
とするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の公知技術につい
て、車椅子の前輪側と後輪側との支持機構が分離独立し
ていることで、車椅子の支持が不安定となる問題点があ
る。よって、本発明は、車椅子等階段昇降補助装置にお
いて、車椅子支持の安定感を高めることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願発明は、車椅子等を
載置するに十分な面積を有する平面形状のパレットと、
パレットの前端部に装備した前輪と、パレットの後端部
に形成したシャフト受けを上下方向に貫通して昇降自在
である昇降シャフトと、パレットに装備した水平スイッ
チおよびモーターを含み水平スイッチの制御によるモー
ターの正逆回転によりベベルギヤ伝動系を介して昇降シ
ャフトを昇降させるシャフト昇降駆動機構とを有し、車
椅子等を載置したパレットを水平状態に維持しつつエス
カレーターを昇降させることを特徴とする。
【0005】
【作用】車椅子等を載置したパレットを前輪と昇降シャ
フトとで支持する。前輪と昇降シャフトはそれぞれこと
なるステップに位置する。両ステップの段差はエスカレ
ーターの中間部と、上段部および下段部とでは段差が異
なり、上段部および下段部でのエスカレーターへの乗入
れ退出に際しは段差が変化するが、段差の変化にもとづ
きパレットが前後方向に傾斜すると水平スイッチが傾斜
を検知してモーターの正逆回転を制御することにより、
ベベルギヤ伝動系を介して昇降シャフトを昇降させるこ
とにより、車椅子等を載置したパレットを、水平状態に
維持しつつエスカレーターにより昇降させる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下図面に示す実施例にもとづい
て詳細に説明する。図1を参照して、1は、車椅子等A
を載置するに十分な面積を有する平面形状のパレット
で、その前端部に前輪(キャスター)2を装備し、その
後端両側部に垂直方向にシャフト受け3を貫通させ、該
シャフト受け3に平ギア5付きの昇降シャフト4を貫通
させ、該昇降シャフト4の下端に後輪7およびストッパ
ー7Aを装備して、パレット1のエスカレーターBへの
乗入れ退出を容易とする。パレット1の後端両側に昇降
シャフト1を包囲する筒体21を設け、筒体21の上端
よりハンドル22を延設する。
【0007】パレット1の一側方にバッテリー8を他側
方にモーター(可逆モーター)9を装備する。モーター
6の出力軸と,左右一対の前記昇降シャフト4,4の平
ギヤ5、5とを、ベベルギヤ10、ウオームギヤ11お
よび連動軸12、ベベルギヤ10A、ウオームギヤ11
Aよりなるベベルギヤ伝動系を介して伝動する。
【0008】パレット1の前方および後方に遮板兼傾斜
板13,13Aを装備する。水平スイッチ14をパレット1
の後端かつ昇降シャフト4の近傍に設けて、昇降シャフ
ト4の左右傾斜、パレットの前後方向傾斜を検知する。
水平スイッチ14は、図5を参照して、パレット1と同
一平面とする共通電極板15と前方電極板16と後方電
極板17とを有する検知箱18内に導体球19を挿入し
て構成する。
【0009】昇降シャフト4の左右傾斜、パレットの前
後方向傾斜の傾斜を、導体球19によるする共通電極板
15と前方電極板16との短絡、共通電極板15と後方
電極板17との短絡として検出して正逆モーター9の正
逆回転を制御する。例えば、正逆モーターの界磁巻線に
たいする電流方向を正逆制御する。水平スイッチ14の
制御によるモーター9の正逆回転により、ベベルギヤ伝
動系を介して昇降シャフト4を昇降させるべく構成す
る。
【0010】図6を参照して、エスカレーターを利用し
て階段上昇に際しては、車椅子等をパレットに乗せる。
この際、遮板兼傾斜板13Aを傾斜板として使用して車
椅子等の乗り入れを容易にする。
【0011】前進させて,前輪1の位置するステップと2
段後方のステップに昇降シャフト4の下端(後輪7)を
位置させ、3個のステップを使用する。この位置では、
遮板兼傾斜板13を前方へ倒して車椅子等Aに対する遮
板として機能(車椅子等Aの後退阻止)させる。
【0012】下段部においてはエスカレーターの段差は
徐徐に増加するが、段差の変化にもとづきパレットが後
方向に傾斜すると水平スイッチが傾斜を検知してモータ
ーの正回転させることにより、ベベルギヤ伝動系を介し
て昇降シャフトを降下させることにより、パレット1下
方部分の昇降シャフト4の長さは増加して、車椅子等を
載置したパレットを水平状態に維持する。
【0013】エスカレーターの中間部おいては、パレッ
ト1下方部分の昇降シャフト4の長さを最大値に近く且
つほぼ一定長さを維持している。
【0014】上段部においてはエスカレーターの段差は
徐徐に減少するが、段差の変化にもとづきパレットが前
方向に傾斜すると水平スイッチが傾斜を検知してモータ
ーを逆回転させることにより、ベベルギヤ伝動系を介し
て昇降シャフトを上昇させることにより、パレット1下
方部分の昇降シャフト4の長さは短縮して、車椅子等を
載置したパレットを水平状態に維持する。
【0015】車椅子等をパレットより退出させる。この
際、遮板兼傾斜板13を傾斜板として使用して車椅子等
の退出を容易にする
【0016】車椅子等のエスカレーターを利用して階段
降下に際しては、図7に示すごとく、上述の図6と逆向
きに車椅子等Aを搭載することで、車椅子等Aの搭乗者
は降下方向に向くこととなる。
【0017】上段部においてはエスカレーターの段差は
徐徐に増加するが、段差の変化にもとづき、パレットが
前方向に傾斜すると水平スイッチが傾斜を検知してモー
ターの正回転させることにより、ベベルギヤ伝動系を介
して昇降シャフトを降下させることにより、パレット1
下方部分の昇降シャフト4の長さは増加して、車椅子等
を載置したパレットを水平状態に維持する。
【0018】エスカレーターの中間部おいては、パレッ
ト1下方部分の昇降シャフト4の長さを最大値に近く且
つほぼ一定長さを維持している。
【0019】下段部においてはエスカレーターの段差は
徐徐に減少するが、段差の変化にもとづきパレットが後
方向に傾斜すると水平スイッチが傾斜を検知してモータ
ーを逆回転させることにより、ベベルギヤ伝動系を介し
て昇降シャフトを上昇させることにより、パレット1下
方部分の昇降シャフト4の長さは短縮して、車椅子等を
載置したパレットを水平状態に維持する。
【0020】
【効果】本願発明は、パレットに装備した水平スイッチ
およびモーターを含み水平スイッチの制御によるモータ
ーの正逆回転によりベベルギヤ伝動系を介して昇降シャ
フトを昇降させるシャフト昇降駆動機構により、車椅子
等を載置したパレットを水平状態に維持しつつエスカレ
ーターを昇降させるものであるから、水平スイッチの制
御にもとづきベベルギヤ伝動系を介して昇降シャフトの
昇降させることで、車椅子等を載置したパレットを水平
状態に維持しつつエスカレーターにより昇降させること
ができる。従って、水平維持のための制御機構および駆
動機構を簡素することができ、低コストで車椅子等階段
昇降補助装置を提供できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す車椅子等階段昇降補助装
置の斜視図。
【図2】本発明の実施例を示す車椅子等階段昇降補助装
置の平面図。
【図3】本発明の実施例を示す車椅子等階段昇降補助装
置の側面図。
【図4】昇降状態における図3同様の側面図。
【図5】水平スイッチおよびモーターを含む制御回路
図。
【図6】上昇時の説明図。
【図7】降下時の説明図。
【符号の説明】
A 車椅子等 B エスカレーター 1 パレット 2 前輪(キャスター) 3 シャフト受け 4 昇降シャフト 14 水平スイッチ 15 共通電極板 16 前方電極板 17 後方電極板 19 導体球
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 502003448 吉川 直之 大阪府大阪市中央区谷町1丁目3番12号天 満橋リーフビル5F (72)発明者 花井 重勝 大阪府大阪市住吉区万代2丁目2番4号ボ ン・ホワイエ帝塚山406 Fターム(参考) 3F321 GB02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車椅子等を載置するに十分な面積を有す
    る平面形状のパレットと、 パレットの前端部に装備した前輪と、 パレットの後端部に形成したシャフト受けを上下方向に
    貫通して昇降自在である昇降シャフトと、パレットに装
    備した水平スイッチおよびモーターを含み水平スイッチ
    の制御によるモーターの正逆回転によりベベルギヤ伝動
    系を介して昇降シャフトを昇降させるシャフト昇降駆動
    機構とを有し、 車椅子等を載置したパレットを水平状態に維持しつつエ
    スカレーターを昇降させることを特徴とする車椅子等階
    段昇降補助装置。
  2. 【請求項2】 昇降支持軸の下端に車輪を装備したこと
    を特徴とする請求項1に記載する車椅子等階段昇降補助
    装置。
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