JP2003275570A - ペレット粒径制御方法 - Google Patents

ペレット粒径制御方法

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JP2003275570A JP2002076566A JP2002076566A JP2003275570A JP 2003275570 A JP2003275570 A JP 2003275570A JP 2002076566 A JP2002076566 A JP 2002076566A JP 2002076566 A JP2002076566 A JP 2002076566A JP 2003275570 A JP2003275570 A JP 2003275570A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 造粒ペレットの粒度分布を自動的にかつ精度
良く測定することにより、省力化が図れるとともに高歩
留で生ペレットを製造できるペレット粒径制御方法を提
供する。 【解決手段】 造粒ペレットの落下流中に、水平移動及
び/又は傾斜角度変更可能に設けられた傾斜板(S1、
S2)の上端を差し込んでこのペレットの全部又は一部
を傾斜板(S1、S2)上に流下させ、この流下するペ
レットをITVカメラ(C1、C2)で撮影し、この撮
影された画像を画像処理装置(A)で処理してペレット
の粒度分布を求め、この粒度分布を目標粒度分布に近づ
けるように造粒条件を修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種粉体原料を造
粒機でペレットに造粒する際におけるペレット粒径の制
御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、高炉の装入原料である鉄鉱石ペ
レットは、ペレット原料である粉鉱石に必要により石灰
石などの副原料やベントナイトなどのバインダを添加
し、さらに所定量の水分を加えてパン型造粒機などによ
り生ペレットを造粒し、これをグレート・キルンなどに
より乾燥・焼成して製造される。生ペレットの造粒段階
において、ペレット原料の粒度、供給量、添加水分量な
どの造粒条件の変動や造粒機内への付着物の生成状況の
変化などによって、生ペレットの粒度が変動することが
知られている。一方、高炉の装入原料としては、高炉内に
おける通気性を確保するためできるだけ均一なペレット
径であることが要求される。そのため、造粒機で造粒さ
れた生ペレットは、振動篩等により所定の粒度幅に篩わ
れ粒径が規格内の生ペレットのみが乾燥・焼成工程に送
られる。粒径が規格外の生ペレットは、ペレット原料と
して再利用されるものの、製品ペレットの生産量を確保
するためできるだけ少ない方がよい。そこで、従来は造
粒機から排出された生ペレットの一部を採取し、篩で篩
い分けて粒度分布を測定し、その結果に基づき造粒条件
を調整することが行われている。しかし、このような粒
度分布の測定は人手に頼るため、作業者の負担が大きい
だけでなく、測定に時間を要することから造粒条件を即
座に制御することができず、制御した結果も遅れる等の
問題もあり、最適な粒度分布を的確に維持することが困
難であった。特に、高炉用のペレットを製造する場合、大
量の生ペレットを造粒する必要があるが、造粒機の能力
には制約があることから、通常、複数の造粒機を並列し
て設け、各造粒機から排出された生ペレットを合流して
全生ペレットとする方法が採られる。この場合、各造粒
機ごとに造粒条件や付着物生成状況などが異なることか
ら、個々の造粒機ごとに生ペレットの粒度分布が異なる
ため、さらに全生ペレットの粒度分布の制御を困難なも
のとしている。
【0003】このような問題に対処するため、生ペレッ
ト(以下、「造粒ペレット」とも、単に「ペレット」と
もいう。)の粒度を自動的に測定する提案が種々なされ
ている。
【0004】例えば、特開平4―22628号公報に開
示された発明は、パン型造粒機内のペレットの造粒状況
をITVカメラでとらえ画像処理した結果でパン型造粒
機の回転数、傾斜角度及び添加水の水量を同時に調整す
ることにより、造粒ペレットの粒径を制御するものであ
る。しかし、パン型造粒機内ではペレット同士が重なり
合っており、個々のペレットを識別することは非常に困
難である。また、仮に識別できたとしても、造粒機内の
ペレットの粒度分布と造粒機から排出されるペレットの
粒度分布とは異なり、その差は造粒条件により複雑に変
化するため測定誤差が大きくなる問題がある。
【0005】また、特開平8―89780号公報に開示
された発明は、造粒機から排出された造粒ペレットを傾
斜板上に流下させて、該傾斜板上の粒子の反射輝度をC
CDカメラにより検知し、検知した反射輝度を画像解析
して粒子の大きさに変換して、造粒ペレットの粒度を測
定するものである。これにより、上記のパン型造粒機内
で計測する方法に比べて、造粒ペレットを直接測定する
のであるから、測定精度は向上するものと思われる。し
かし単に、ペレットを傾斜板上に流下させるのみでは、
ペレット同士の重なり等による測定誤差を十分に解消で
きない問題が残っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
の問題点を解決するためになされたもので、造粒ペレッ
トの粒度分布を自動的にかつ精度良く測定することによ
り、省力化が図れるとともに高歩留で生ペレットを製造
できるペレット粒径制御方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、粉体
原料を造粒機でペレットに造粒する造粒工程と、この造
粒後のペレットの落下流又は移動層中に、水平移動及び
/又は傾斜角度変更可能に設けられた傾斜板の上端を差
し込んでこのペレットの全部又は一部を当該傾斜板上を
流下させるペレットサンプリング工程と、この流下する
ペレットをITVカメラで撮影するペレット撮影工程
と、この撮影された画像を処理してペレットの粒度分布
を求める画像処理工程と、この粒度分布を、目標とする
ペレットの粒度分布に近づけるように造粒条件を修正す
る造粒条件修正工程とを備えたことを特徴とするペレッ
ト粒径制御方法である。
【0008】請求項2の発明は、並列に設けた複数の造
粒機でそれぞれペレットを造粒した後、各ペレットを合
流して全ペレットを得るペレット造粒プロセスにおい
て、前記請求項1に記載の造粒工程から画像処理工程ま
での一連の工程を並列に複数系列設け、その後に、各系列
で求めたペレットの粒度分布から合流後の全ペレットの
粒度分布を演算する全ペレット粒度分布演算工程と、こ
の全ペレットの粒度分布を目標とする全ペレットの粒度
分布に近づけるように、各系列で求めたペレットの粒度
分布に基づいて各造粒機における造粒条件を修正する造
粒条件修正工程とを備えたことを特徴とするペレット粒
径制御方法である。
【0009】請求項3の発明は、前記傾斜板上における
ペレット重複率が50%以下となるように、前記上端を
前記落下流又は移動層中に差し込む水平距離及び/又は
前記傾斜板の水平からの傾斜角度を調整することを特徴
とする請求項1又は2に記載のペレット粒径制御方法で
ある。ここに、ペレット重複率は、ITVカメラの視野
内に存在する粒子像の全面積に対する、ペレットが2段
以上に重なってできた粒子像の面積の比率である。
【0010】請求項4の発明は、前記傾斜板上における
ペレット占有率が60%以上となるように、前記上端を
前記落下流又は移動層中に差し込む水平距離及び/又は
前記傾斜板の水平からの傾斜角度を調整することを特徴
とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のペレット粒
径制御方法である。ここに、ペレット占有率は、ITV
カメラの視野全面積に対する、当該視野内に存在する粒
子像の全面積の比率である。
【0011】請求項5の発明は、前記画像処理工程にお
いて、前記ITVカメラによって撮影された粒子像のう
ち、長短度が1.25以下で、かつ、かさ指数が0.7
〜0.8を満足する粒子像のみを抽出してペレットの粒
度分布を求めることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
か1項に記載のペレット粒径制御方法である。ここに、
長短度=長径/短径、かさ指数=粒子像の面積/粒子像
の最小外接矩形面積で定義される値である。
【0012】請求項6の発明は、前記傾斜板に加熱手段
を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項
に記載のペレット粒径制御方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明
においては、粉体原料として粉鉱石を用いる鉄鉱石ペレ
ットを例示するが、必ずしもこれに限られるものではな
く、化成肥料、薬品等粒状化工程を有する分野で広く利
用できるものである。
【0014】図1は、本発明のペレット粒径制御方法の
実施に係る設備構成の概略を示す図である。造粒機とし
てパン型造粒機を2機(P1、P2)並列に設けた例で
ある。各造粒機P1、P2には、それぞれ粉鉱石に必要
により石灰石などの副原料やベントナイトなどのバイン
ダを配合し、さらに所定量の水分を添加した造粒原料を
供給し、各造粒機P1、P2を所定の傾斜角度、回転数で
回転してペレットに造粒する。なお水分は、造粒原料を
造粒機P1、P2へ供給する前に全量添加してもよい
し、造粒機P1、P2への造粒原料供給前に一部を添加
し、残りを造粒機P1、P2内で添加するようにしても
よい。各造粒機P1、P2から排出された生ペレット
(造粒ペレット)は、それぞれ造粒ペレット搬出用コン
ベアB1、B2で搬出された後、集合コンベアB3上で
合流し、このコンベアB3から前述の図示しない振動篩
を経由して所定の粒度幅に篩われた後、乾燥・焼成のた
めグレート・キルンなどの図示しない焼成炉へ搬送され
る。コンベアB1、B2からコンベアB3への乗り継ぎ
部近傍に傾斜板S1、S2をそれぞれ、水平移動及び/
又は傾斜角度変更可能に設ける。これらの傾斜板S1、
S2は、その水平位置及び/又は傾斜角度を調整して、
その上端が、コンベアB1、B2からコンベアB3への
生ペレットの落下流中に所定の距離だけ差し込まれるよ
うにする。これにより、生ペレットの一部が傾斜板S
1、S2上をあまり重なり合うことなく流下する。傾斜
板S1、S2の上方には、それぞれITVカメラC1、
C2を設け、傾斜板S1、S2上の生ペレットを常時撮
影できるようにしておく。後述のペレット同士の重なり
をできるだけ回避するため、ITVカメラC1、C2
は、傾斜板S1、S2上面に対してレンズ面を平行に対
峙させて設置することが望ましい。また、傾斜板S1、
S2上方に、生ペレット及び傾斜面を照射できる光源L
1、L2を設けておくのもよい。ITVカメラC1、C
2で撮影した画像を電気信号に変換して画像解析装置A
に送信し、画像中(ITVカメラの視野内)の各粒子像
に対し所定の処理を行って個々の生ペレットの粒径を求
める。このようにして求まった個々の生ペレットの粒径
を統計処理して各造粒系列ごとの生ペレット全体の粒度
分布を求める。次いで、各造粒系列ごとの粒度分布か
ら、合流後の全生ペレットの粒度分布を求める。この全
生ペレットの粒度分布が、目標とする生ペレットの粒度
分布(目標値)と異なるときには、目標値に近づくよう
に、各造粒系列の造粒条件(例えば、バインダの添加
量、造粒機P1、P2の角度・回転数などのパラメー
タ)を適宜修正する。造粒条件の修正は、オペレータが過
去の経験に基づいて手動で行ってもよいし、あるいは、
過去に行った、各パラメータの修正量とその修正による
粒度分布の変化量との関係を例えば統計的に求めて数式
化しておき、この数式を用いて修正量を演算し、自動で
行ってもよい。このようにして、生ペレットの粒度分布
測定が自動化されるので、省力化が図れるとともに、迅速
な造粒条件の調整が可能となり、最適な粒度分布の維持
が実現される。
【0015】なお、傾斜板S1、S2上を流下させた後
のペレットは、コンベアB3等に合流させて乾燥・焼成
工程へ送ってもよいし、規格外ペレットとともにペレッ
ト原料として再利用してもよい。
【0016】上記においては、造粒機が2機並列に設け
られている例を説明したが、これに限られるものではな
く、1機のみあるいは3機以上並列に設けられている場
合にも同様に適用できるものである。
【0017】なお、上記においては、傾斜板S1、S2
およびITVカメラC1、C2等の設置場所を造粒ペレ
ット搬出用コンベアB1、B2と集合コンベアB3との
乗り継ぎ部近傍としたが、これに限られるものではなく、
造粒機P1、P2から造粒ペレット搬出用コンベアB
1、B2への排出部近傍としてもよい。
【0018】あるいは、生ペレットの落下流中に傾斜板
S1、S2を差し込む代わりに、コンベアB1、B2上
の生ペレット層(生ペレットの移動層)中に傾斜板S
1、S2を差し込んでもよい。
【0019】図2(a)、(b)に示すように、傾斜板
S1、S2上端をペレットの落下流又は移動層中に差し
込む水平距離D及び/又は前記傾斜板の水平からの傾斜
角度θを調整して、傾斜板S1、S2上におけるペレッ
ト重複率を50%以下とすることが好ましい。ここに、
ペレット重複率とは、図3において、ITVカメラの視
野10内に存在する粒子像(粒子像11+粒子像12)
の全面積に対する、ペレットが2段以上に重なってでき
た粒子像(粒子像12)の面積の比率で定義されるもの
である。すなわち、ITVカメラで傾斜板S1、S2上
を落下するペレットを撮影したとき、ペレット同士が2
段以上に重なっているもの12は一体として認識され、1
個の粒子像12として捉えられてしまう。そのため画像
解析を行ったとき、このペレット同士が重複した粒子像
12は、真のペレット粒径より大きい粒径を有する粒子
として把握されてしまう。したがって、このようなペレ
ット同士が重複した粒子像12は、できるだけ少なくす
ることが望ましく、上記で定義されるペレット重複率を
50%以下とすることが好ましい。
【0020】また、傾斜板S1、S2上端をペレットの
落下流又は移動層中に差し込む水平距離D及び/又は前
記傾斜板の水平からの傾斜角度θを調整して、傾斜板S
1、S2上におけるペレット占有率を60%以上とする
ことが好ましい。ここに、ペレット占有率とは、図3に
おいて、ITVカメラの視野10の全面積に対する、当
該視野10内に存在する粒子像(粒子像11+粒子像1
2)の全面積の比率で定義されるものである。すなわ
ち、傾斜板S1、S2上を落下するペレットの個数が少
なすぎると、生ペレット全体に対するサンプルの代表性
が低下し、真の粒度分布からのサンプリング誤差が大き
くなるからである。したがって、ペレットのサンプリン
グ量を確保してサンプルの代表性を確保し、真の粒度分
布からのサンプリング誤差をできるだけ小さくするた
め、上記で定義されるペレット重複率を50%以下とす
ることが好ましい。
【0021】なお、傾斜板S1、S2の、ペレット落下
流又は移動層中への差込距離Dは、短すぎるとサンプリ
ングしたペレットの代表性が低下するので、ペレット落
下流又は移動層の幅の20%程度以上とすることが好ま
しい。また、傾斜板S1、S2の水平に対する傾斜角度
は、小さすぎるとペレットの流下が遅くなるためペレッ
ト同士が重なりやすくなる一方、大きすぎると流下が速
くなりすぎて傾斜板S1、S2上でペレットが十分に分
散されなくなるためやはりペレット同士が重なりやすく
なるので、20〜70°程度の範囲とすることが好まし
く、30〜60°程度の範囲とすることが特に好ましい。
【0022】さらに、画像処理工程において、ITVカ
メラC1、C2によって撮影された粒子像のうち、長短
度が1.25以下で、かつ、かさ指数が0.7〜0.8
を満足する粒子像のみを抽出してペレットの粒度分布を
求めることが好ましい。ここに、図4に示すように、長短
度=長径a/短径b、かさ指数=粒子像の面積S/粒子
像の最小外接矩形面積(a×b)で定義される値であ
る。すなわち、単一の(重なり合っていない)ペレット
の投影像(粒子像)はほぼ円であるため、長短度は1.
0に近く、かつ、かさ指数はπ/4≒0.785近辺の
値となる。一方、長短度が1.25を超える粒子像または
かさ指数が0.7未満もしくは0.8を超える粒子像
は、ペレット同士が重複した粒子像12である可能性が
高い。したがって、これらペレット同士が重複した(と
思われる)粒子像12をできるだけ排除して、単一のペ
レットの投影像である(と思われる)粒子像のみを選択
的に抽出して粒度分布を求めることによって、より真の
粒度分布に近い測定値を得ることができる。
【0023】生ペレットは水分を含有していることか
ら、傾斜板S1、S2上を流下する際に水分がしみだし
て傾斜板S1、S2上に付着物が形成されやすい。付着
物が形成されると生ペレットの流下が均一でなくなり、
粒度分布の測定精度が低下するなどの問題が生じること
が懸念される。このため、傾斜板S1、S2に加熱手段を
設けておくことが好ましい。この加熱手段で、傾斜板S
1、S2上面を、しみだした水分が直ちに蒸発する程度
に加熱しておくことにより、付着物の形成を容易に防止
できる。加熱手段としては、電気ヒータや蒸気管を傾斜
板S1、S2下面に取り付けるないしは傾斜板S1、S
2内に埋設する等の手段を採用することができる。
【0024】
【実施例】本発明のペレット粒径制御方法を、前述の図
1と同様の構成を有するペレット造粒プロセスに適用し
た。なお、図1では、造粒機を2機並列に設けたプロセ
スについて例示したが、本実施例はパン型造粒機を3機
並列に設けたプロセスに適用した例である。各造粒系列
とも、傾斜板はアクチュエータにより水平方向および傾
斜角度を変更できるように構成し、傾斜板の下面には電
気ヒータを取り付けている。各傾斜板ごとに、ITVカ
メラにより撮影した粒子像を解析することにより、傾斜
板上におけるペレット重複率が50%以下、ペレット占
有率が60%以上が得られるように傾斜角度θおよび差
込距離Dを変更した。各傾斜板を固定後、各傾斜板近傍
に設けられたITVカメラで撮影された粒子像のうち、
長短度が1.25以下で、かつ、かさ指数が0.7〜
0.8を満足する粒子像のみを抽出して、各造粒系列ご
とのペレットの粒度分布を求めた。この各造粒系列ごと
の粒度分布を加重平均法により合成して、合流後の全ペ
レットの粒度分布を求めた。この全ペレットの粒度分布
の一例を図5に示す。図5には、通常の篩分け法により
測定された粒度分布は示さなかったが、篩分け法による
粒度分布とほぼ同様の粒度分布が得られることが確認で
きた。上記の画像処理による全ペレットの粒度分布から
平均粒径を求め、この平均粒径と目標粒径との差が所定
値を超えた場合には、この差を所定値以下とするよう
に、各造粒系列の造粒条件である造粒機の角度及び/又
は回転数を自動的に修正するようにした。
【0025】本発明適用前後のペレットの粒度分布およ
び平均粒径の測定結果を図6および図7に示す。ここに
いう本発明適用前とは、上記の手順中、画像処理により
全ペレットの粒度分布および平均粒径まで求め、その後
の造粒条件を調整する制御を行わなかった場合をいう。
【0026】図6(a)は、本発明適用前の各造粒系列
における粒度分布を示すヒストグラムであり、図6
(b)は、図6(a)の各造粒系列における粒度分布を
合成した全ペレットの粒度分布を示すヒストグラムであ
る。また、図7(a)は、本発明適用後の各造粒系列に
おける粒度分布を示すヒストグラムであり、図7(b)
は、図7(a)の各造粒系列における粒度分布を合成し
た全ペレットの粒度分布を示すヒストグラムである。な
お、図6および図7においては、目標粒径を0.5とし
て粒度を無次元化して表した。また図中、例えば粒度
0.4とは、粒径が0.35以上0.45未満の範囲の
ものを意味する。
【0027】本発明適用前には、図6(a)に示すよう
に、各造粒系列ごとの粒度分布が大きく異なっていた。
その結果、図6(b)に示すように、平均粒径が0.5
5と目標粒径である0.5からかなりずれていることに
加え、全ペレットの粒度分布曲線が低く全体に広がって
おり(標準偏差0.12)、所定粒度幅内の規格内ペレ
ットの割合、すなわち造粒歩留が低かった。これに対し、
本発明適用後には、図7(a)に示すように、各造粒系
列ごとの粒度分布がほぼ一致した。その結果、図7
(b)に示すように、平均粒径が0.50と目標粒径に
一致し、全ペレットの粒径が平均粒径を中心に狭い範囲
に集中しており(標準偏差0.09)、所定粒度幅内の
規格内ペレットの割合、すなわち造粒歩留が格段に改善
された。
【0028】図8は、本発明適用後の全ペレット平均粒
径の経時変化を示したものである。本発明の画像処理に
より測定した平均粒径を実線で、目標粒径を破線で示
す。また、比較のため、従来行っていた、集合コンベア
B3上でサンプリングしたペレットを用いて篩分け法に
より測定した平均粒径を●で示している。
【0029】図8から明らかなように、本発明の画像処
理により測定した平均粒径は、篩分け法による平均粒度
と非常に良く一致し、かつほぼ目標粒度に制御されてい
ることから、本発明により精度の高い粒度分布測定が可
能となり、目標粒度に高精度で制御できることが確認で
きた。
【0030】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明によれば、ペレットの粒度分布を自動的にかつ精
度良く測定することができ、省力化が図れるとともに高
歩留で生ペレットを製造できるペレット粒径制御方法を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に係る造粒プロセスの概略設備構
成を示す図である。
【図2】(a)は傾斜板とペレットの落下流との関係を
説明する図であり、(b)は傾斜板とペレットの移動層
との関係を説明する図である。
【図3】ITVカメラ視野内における粒子像の種類を説
明する図である。
【図4】粒子像の長短度およびかさ指数を説明する図で
ある。
【図5】本発明により測定した全ペレットの粒度分布の
一例を示すグラフ図である。
【図6】本発明適用前における、(a)各造粒系列ごと
のペレットの粒度分布、および(b)全ペレットの粒度
分布を示すグラフ図である。
【図7】本発明適用後における、(a)各造粒系列ごと
のペレットの粒度分布、および(b)全ペレットの粒度
分布を示すグラフ図である。
【図8】本発明適用後の全ペレット平均粒径の経時変化
を示すグラフ図である。
【符号の説明】
11、12…粒子像 A…画像処理装置 B1、B2…造粒ペレット搬出用コンベア B3…集合コンベア C1、C2…ITVカメラ L1、L2…光源 S1、S2…傾斜板 P1、P2…造粒機(パン型造粒機)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G004 AA02 JA02 5B057 AA01 BA02 CA12 CA16 DB02 DC03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体原料を造粒機でペレットに造粒する
    造粒工程と、この造粒後のペレットの落下流又は移動層
    中に、水平移動及び/又は傾斜角度変更可能に設けられ
    た傾斜板の上端を差し込んでこのペレットの全部又は一
    部を当該傾斜板上を流下させるペレットサンプリング工
    程と、この流下するペレットをITVカメラで撮影する
    ペレット撮影工程と、この撮影された画像を処理してペ
    レットの粒度分布を求める画像処理工程と、この粒度分
    布を、目標とするペレットの粒度分布に近づけるように
    造粒条件を修正する造粒条件修正工程とを備えたことを
    特徴とするペレット粒径制御方法。
  2. 【請求項2】 並列に設けた複数の造粒機でそれぞれペ
    レットを造粒した後、各ペレットを合流して全ペレット
    を得るペレット造粒プロセスにおけるペレット粒径制御
    方法であって、前記請求項1に記載の造粒工程から画像
    処理工程までの一連の工程を並列に複数系列設け、その
    後に、各系列で求めたペレットの粒度分布から合流後の
    全ペレットの粒度分布を演算する全ペレット粒度分布演
    算工程と、この全ペレットの粒度分布を目標とする全ペ
    レットの粒度分布に近づけるように、各系列で求めたペ
    レットの粒度分布に基づいて各造粒機における造粒条件
    を修正する造粒条件修正工程とを備えたことを特徴とす
    るペレット粒径制御方法。
  3. 【請求項3】 前記傾斜板上におけるペレット重複率が
    50%以下となるように、前記上端を前記落下流又は移
    動層中に差し込む水平距離及び/又は前記傾斜板の水平
    からの傾斜角度を調整することを特徴とする請求項1又
    は2に記載のペレット粒径制御方法。ここに、ペレット
    重複率は、ITVカメラの視野内に存在する粒子像の全
    面積に対する、ペレットが2段以上に重なってできた粒
    子像の面積の比率である。
  4. 【請求項4】 前記傾斜板上におけるペレット占有率が
    60%以上となるように、前記上端を前記落下流又は移
    動層中に差し込む水平距離及び/又は前記傾斜板の水平
    からの傾斜角度を調整することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載のペレット粒径制御方法。ここ
    に、ペレット占有率は、ITVカメラの視野全面積に対
    する、当該視野内に存在する粒子像の全面積の比率であ
    る。
  5. 【請求項5】 前記画像処理工程において、前記ITV
    カメラによって撮影された粒子像のうち、長短度が1.
    25以下で、かつ、かさ指数が0.7〜0.8を満足す
    る粒子像のみを抽出してペレットの粒度分布を求めるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のペ
    レット粒径制御方法。ここに、長短度=長径/短径、か
    さ指数=粒子像の面積/粒子像の最小外接矩形面積で定
    義される値である。
  6. 【請求項6】 前記傾斜板に加熱手段を設けたことを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のペレット
    粒径制御方法。
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