JP2003273950A - 通信システムおよび通信データ監視方法 - Google Patents

通信システムおよび通信データ監視方法

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JP2003273950A
JP2003273950A JP2002070849A JP2002070849A JP2003273950A JP 2003273950 A JP2003273950 A JP 2003273950A JP 2002070849 A JP2002070849 A JP 2002070849A JP 2002070849 A JP2002070849 A JP 2002070849A JP 2003273950 A JP2003273950 A JP 2003273950A
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Kazuhiro Kajio
和弘 梶尾
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、通信システムおよび通信データ監
視方法に関し、複数の制御ユニット間で送受される通信
データの信頼性を向上させることを目的とする。 【解決手段】 対象データを送信すべきECU10,1
2において、送信すべきデータに、そのIDフィール
ド、DLCフィールド、及びDATAフィールドの各フ
ィールドのデータを1バイト単位で加算することにより
得られるサム値を付加する。また、対象データを受信す
べきECU12,10において、受信されたデータが格
納されたメッセージレジスタのIDフィールド、DLC
フィールド、及びDATAフィールドの各データを1バ
イト単位で加算することにより得られるサム値と、その
DATAフィールドの最下位ビットに格納されているサ
ム値とが一致するか否かに基づいて、メッセージレジス
タ24に格納されているデータにデータエラーが生じて
いるか否かを判定させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信システムおよ
び通信データ監視方法に係り、特に、複数の制御ユニッ
ト間における通信を監視するうえで好適な通信システム
および通信データ監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、制御ユニットの通信ハード及
び複数の制御ユニット間の通信ライン上で生ずるエラー
を検出する手法としては、通信ハードにおいて行うCR
C(Cyclic Redundancy Check code)が知られている。
また、例えば特開2001−45095号公報に開示さ
れる如く、複数の制御ユニット間における通信を監視す
るシステムとしては、送信側に送信すべきデータにパリ
ティビットを付加して通信データとして送信させると共
に、受信側に受信されたデータについてパリティチェッ
クを行わせることでその誤りを検出させるシステムが知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た手法では、制御ユニット間の通信中にマイコン内部に
おいて例えばレジスタ固着等の異常が生じた場合、誤っ
たデータが送信され或いは誤ったデータが受信されるに
もかかわらず、受信側の制御ユニットにおいてかかる通
信エラーを検出することは困難である。すなわち、CR
Cチェックではそのデータの誤りを検出することはでき
ず、また、パリティチェックでは送信すべきデータのす
べてのビットに対応してパリティビットを付与するた
め、レジスタの固着状態によってはパリティ異常が生じ
ないおそれがある。従って、上記した手法では、誤った
データに従って制御が行われる事態が生じ、制御の信頼
性が低下することとなってしまう。
【0004】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、複数の制御ユニット間で送受される通信データ
の信頼性を向上させることが可能な通信システムおよび
通信データ監視方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、それぞれマイクロコンピュータを有す
る複数の制御ユニット間において通信を行う通信システ
ムであって、送信すべきデータに複数のビットデータに
基づくチェックデータを付加したデータを通信データと
して送信する第1の制御ユニットと、前記第1の制御ユ
ニットの送信する通信データを受信した場合に、該通信
データに含まれる前記複数のビットデータと前記チェッ
クデータとの関係に基づいて、該第1の制御ユニットと
の通信エラーを判定する第2の制御ユニットと、を備え
る通信システムにより達成される。
【0006】また、上記の目的は、請求項5に記載する
如く、それぞれマイクロコンピュータを有する複数の制
御ユニット間における通信を監視する通信データ監視方
法であって、一の制御ユニットに、送信すべきデータに
複数のビットデータに基づくチェックデータを付加した
データを通信データとして送信させると共に、他の制御
ユニットに、前記一の制御ユニットの送信する通信デー
タを受信した場合に、該通信データに含まれる前記複数
のビットデータと前記チェックデータとの関係に基づい
て、該一の制御ユニットとの通信エラーを判定させる通
信データ監視方法により達成される。
【0007】請求項1及び5記載の発明において、制御
ユニットには、送信すべきデータに複数のビットデータ
に基づくチェックデータを付加したデータを通信データ
として送信する制御ユニットと、かかる制御ユニットか
らチェックデータが付加されたデータを受信した場合
に、該通信データに含まれる複数のビットデータとチェ
ックデータとの関係に基づいて通信エラーを判定する制
御ユニットと、が存在する。受信されるデータに、送信
されるべきデータの複数のビットデータに基づくチェッ
クデータが含まれれば、受信側の制御ユニットは、受信
データに含まれる複数のビットデータとチェックデータ
との関係に基づいて、送信側の制御ユニットのマイコン
内部または自己の制御ユニットのマイコン内部でレジス
タ固着等のビットエラーが生ずることに起因する通信エ
ラーを判定することができる。従って、本発明によれ
ば、複数の制御ユニット間で送受される通信データの信
頼性を向上させることができる。
【0008】尚、本発明において、「チェックデータ」
とは、送信すべきデータのうち複数のビットデータを加
算等することにより得られるサムデータ等のことであ
る。
【0009】この場合、請求項2に記載する如く、請求
項1記載の通信システムにおいて、前記複数のビットデ
ータが、送信すべきデータのうち所定フィールドのデー
タのみであることとすれば、送信すべきデータのうち所
定条件を満たす高信頼性が要求されるフィールドのデー
タについて信頼性を向上させることができる。
【0010】また、請求項3に記載する如く、請求項1
又は2記載の通信システムにおいて、前記第1の制御ユ
ニットは、送信すべきデータに所定条件を満たす高信頼
性が要求される場合に、該送信すべきデータに前記チェ
ックデータを付加したデータを通信データとして送信す
ることとすれば、所定条件を満たす高信頼性が要求され
るデータが複数の制御ユニット間で送受される際に、そ
のデータの高信頼性を確保することができる。
【0011】尚、請求項4に記載する如く、請求項1乃
至3の何れか一項記載の通信システムにおいて、前記第
1及び第2の制御ユニットはそれぞれ、通信バスを介し
て互いに接続された互いに異なる車両制御を行う車両制
御ユニットであることとすれば、通信バスを介して互い
に接続される複数の車両制御ユニット間における通信デ
ータの信頼性を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
通信システムの構成図を示す。本実施例の通信システム
は、車両に搭載され、各種の車両制御を行う複数の電子
制御ユニット間の多重通信システムである。車両は、例
えば、車両のエンジン制御を行うエンジン制御用電子制
御ユニット(以下、エンジンECUと称す)10、及
び、車両の旋回挙動を安定化させる制御(以下、この制
御をVSC(Vehicle StabilityControl)制御と称す)
を行うVSC用電子制御ユニット(以下、旋回挙動EC
Uと称す)12等を有している。尚、以下では、車載の
電子制御ユニットとしてエンジンECU10及び旋回挙
動ECU12を用いる場合について説明する。
【0013】エンジンECU10および旋回挙動ECU
12は、それぞれ、マイクロコンピュータ(以下、単に
マイコンと称す)14、及び、マイコン14に接続する
通信ハード16を有している。エンジンECU10は、
アクセル開度,エンジン水温等に基づいてエンジン状態
を検出し、そのエンジン状態に応じた燃料噴射および点
火時期等の制御を行う。また、旋回挙動ECU12は、
車両の加速度,舵角,ヨーレートに基づいて車両の走行
状態を検出し、その結果、車両に横滑り傾向が生じてい
る場合に、旋回挙動の安定化を図るべく、その傾向が緩
和されるように前輪又は後輪に制動力を付与し、車両の
ヨーイングを制御する。
【0014】エンジンECU10と旋回挙動ECU12
とは、通信ハード16間において通信バス18を介して
互いに接続されている。通信バス18は、2本の通信線
を有し、差動のシリアル通信を行うためのバスである。
エンジンECU10及び旋回挙動ECU12は、また、
それぞれ、コントローラエリアネットワーク(以下、C
ANと称す)コントローラを内蔵している。以下、通信
バス18をCANバス18と称す。エンジンECU10
及び旋回挙動ECU12はそれぞれ、他方と通信を行う
際、CANコントローラの有するドライバを介して送信
すべきデータを送信する。
【0015】CANコントローラは、エンジンECU1
0及び旋回挙動ECU12等のCANバス18を介して
接続する複数のノードがそれぞれデータ送信を行うべき
場合に、各ノードからランダムにCANバス18に送信
されるデータがそれぞれ重畳してCANバス18を流れ
ることがないように、すなわち、唯一つのノードのデー
タがCANバス18を流れるように、CANバス18を
流れるデータについて調停を行う。かかる構成におい
て、各ECU10,12は、CANコントローラおよび
CANバス18を介して他のECU12,10と双方向
でデータの送受を行う。
【0016】図2は、本実施例のエンジンECU10及
び旋回挙動ECU12が有するマイコン14内部の構成
図を示す。マイコン14は、図2に示す如く、制御AP
P部20、通信ソフト部22、メッセージレジスタ2
4、送受信バッファ26、及びCRC付与部28を有し
ている。制御APP部20は、送受信用RAMを有し、
送信すべき制御対象のデータ(以下、対象データと称
す)、及び、受信された制御対象の対象データを送受信
用RAMに格納する処理を実行する。通信ソフト部22
は、一時記憶用RAMを有し、制御APP部20で格納
された対象データの前後にスタートビットやエンドビッ
ト,自己のECUの識別コード等の所定のデータを付加
することによりデータを組み立てる処理を実行し、ま
た、メッセージレジスタ24に格納された入力データを
後述の如く処理する。
【0017】メッセージレジスタ24は、通信ソフト部
22で組み立てられた出力データ、又は、送受信バッフ
ァ26に格納された入力データをメッセージデータとし
て格納する。送受信バッファ26は、CANバス18に
向けて送出するメッセージデータ又はCANバス18を
介して入力されたメッセージデータを一時的に格納す
る。また、CRC付与部28は、CANバス18に向け
て送出されるメッセージデータにCRCデータを付加す
る処理を実行する。
【0018】図3は、本実施例のエンジンECU10及
び旋回挙動ECU12においてそれぞれ送受される1フ
レームデータのデータ内容を表した図を示す。尚、図3
(A)には1フレームデータの標準フォーマットを、ま
た、図3(B)には1フレームデータの具体例を、それ
ぞれ表している。本実施例において、各ECU10,1
2が生成し送受する1フレームデータは、図3(A)に
示す如く、1ビットでデータの先頭を示すSOFと、1
1ビットで自己のECUの識別番号を示すIDフィール
ドと、1ビットでリモートフレームまたはデータフレー
ムの送信を要求するリモート送信要求ビットを示すRT
Rフィールドと、1ビットで標準フォーマットまたは拡
張フォーマットを示すIDEフィールドと、1ビットで
将来の拡張のために用意されたR0フィールドと、4ビ
ットでデータ長を示すDLCフィールドと、最大64ビ
ットで対象データを示すDATAフィールドと、16ビ
ットで巡回符号冗長検査を行うためのデータを示すCR
Cフィールドと、2ビットで受信側として肯定的な確認
応答を行うためのデータを示すACKフィールドと、7
ビットでデータの後端を示すEOFと、により構成され
ている。
【0019】各ECU10,12は、例えば500kb
psの伝送速度を有しており、1フレームデータを25
0μs程度で送受信することが可能となっている。1フ
レームデータにおける11ビットのIDフィールドに
は、自己のECU10,12の識別番号(例えば3桁1
6進の番号)が11桁の2進データに変換されて表され
ている。尚、各ECU10,12のIDフィールドにお
ける識別番号は、他のECU12,10の識別番号とは
互いに異なる番号となっている。
【0020】本実施例の如くCAN通信においては、各
ECU10,12が送信するデータの上位に付される識
別番号を基にCANバス18を流れるデータが決定され
る。すなわち、識別番号が小さいほど、IDフィールド
の上位ビットから現れるローレベル“0”の数が多くな
る一方、識別番号が大きいほど、上位ビットにハイレベ
ル“1”が現れ易くなるため、識別番号の小さいノード
によるデータの方がより上位側にローレベル“0”を有
する。各ノードのCANコントローラはそれぞれ、CA
Nバス18を介してローレベル“0”の供給を受けたか
否かを判別すると共に、自己のデータを送信すべき状況
下においては、自己の識別番号と他のノードからの識別
番号とを比較する。そして、他のノードの識別番号が自
己のものよりも大きい場合(すなわち、他のノードがハ
イレベル“1”を出力する場合)には、自己のデータ送
信を継続する一方、他のノードの識別番号が自己のもの
よりも小さい場合(すなわち、他のノードがローレベル
“0”を出力する場合には、自己のデータ送信を中断し
待機させる処理を実行する。
【0021】このように、各ノードが有するCANコン
トローラの調停機能によれば、各ノードが送信するデー
タに付されたそのノードの識別番号に基づいて、CAN
バス18を流れるデータが決定される。具体的には、複
数のデータがほぼ同時にCANバス18を介して送信さ
れるべき状況にある場合には、それらのデータのうち識
別番号の最も小さいノードによるデータがCANバス1
8を流れる。従って、本実施例の如きCAN通信システ
ムによれば、複数のデータがほぼ同時にCANバス18
を介して送信されるべき状況においても、確実に唯一つ
のデータをCANバス18に送信し、複数のノードに同
時に受信させることが可能となる。この点、本実施例の
システムにおいては、通信負荷の軽減を図ることがで
き、通信効率を向上させることができる。
【0022】また、1フレームデータにおけるDATA
フィールドには、0〜8バイトの可変の対象データが現
れる。この際、DATAフィールドの、DLCフィール
ドによるデータ長が示す最下位バイト(例えば、DLC
フィールドにデータ長=“6”Hのデータが示されてい
る場合にはDATAフィールドの6バイト目)には、I
Dフィールド、DLCフィールド、及びDATAフィー
ルドの各フィールドのデータを1バイト単位で加算する
ことにより得られるサム値が格納される。
【0023】例えば、図3(B)に示す如く、IDフィ
ールドに“204”Hの11ビットデータが、DLCフ
ィールドに“6”Hの4ビットデータが、DATAフィ
ールドに上位バイトから順に“D9”H、“31”H、
“08”H、“00”H、及び“02”Hの5バイトデ
ータが、それぞれ格納されるべき場合には、それらの各
データが所望のフィールドにそれぞれ格納されると共
に、それらの各データを下記の(1)式に従って1バイ
ト単位で加算することにより得られるサム値“120”
Hのうち、オーバーフロー部を切り捨てた“20”Hの
1バイトデータが、サムデータとしてDATAフィール
ドの6バイト目に格納される。
【0024】 “02”H+“04”H+“D9”H+“31”H +“08”H+“00”H+“02”H=“120”H ・・・(1) 本実施例の通信システムにおいて、対象データを送信す
べきECU10,12は、通信ソフト部22においてデ
ータを組み立て、メッセージレジスタ24及び送受信バ
ッファ26に出力データをメッセージデータとして格納
し、また、CRC付与部28においてCRCデータを付
加した後に、そのデータを図3に示す如き1フレームデ
ータとしてCANバス18に向けて送信する。ECU1
0,12から送信されたデータは、CANバス18を介
して他のECU12,10に受信される。
【0025】受信側のECU12,10は、受信したデ
ータを送受信バッファ26及びメッセージレジスタ24
に格納した後、そのメッセージレジスタ24に格納した
メッセージデータのデータエラーを検出する。具体的に
は、受信側のメッセージレジスタ24に現に格納されて
いるデータ内容のうちIDフィールド、DLCフィール
ド、及びDATAフィールドの各フィールドのデータを
読み出し、IDフィールドの11ビットデータ、DLC
フィールドの4ビットデータ、及びDATAフィールド
の上位5バイトデータを1バイト単位で加算することに
より得られるサム値と、DATAフィールドの6バイト
目に格納されているサム値とが一致するか否かを判別す
る。そして、両者が一致する場合には、通常どおり、そ
のメッセージデータに含まれる対象データを制御APP
部20の送受信用RAMに格納し、その対象データに従
って車両制御を実行する。一方、両者が一致しない場合
には、メッセージレジスタ24に格納されているデータ
にデータエラーが生じているとして、エラー処理を実行
する。
【0026】本実施例の通信システムにおいて、ECU
10,12間で送受されるデータには、巡回符号冗長検
査を行うためのCRCデータが含まれるので、CRCデ
ータによるCRCチェックを行うことにより、ECU1
0,12が有する通信ハード16及びCRC付与部28
を含む通信ライン上(図1及び図2に点線で囲まれる範
囲内)で生ずるエラーを高精度に検出することはできる
一方、マイコン14内部のメッセージレジスタ24や送
受信バッファ26で生ずる固着異常等を検出することは
できない。
【0027】これに対して、本実施例の通信システムに
おいて、上記の如く、ECU10,12間で送受される
データには、主要フィールド、具体的には、IDフィー
ルド、DLCフィールド、及びDATAフィールドの各
フィールドのデータによるサムデータが含まれる。この
ため、そのサムデータを用いてメッセージレジスタ24
の上記した主要フィールドに格納されるデータのエラ
ー、具体的には、送信側のECU10,12又は受信側
のECU12,10のメッセージレジスタ24又は送受
信バッファ26に生ずる固着異常を検出することができ
る。以下、ECU10,12のマイコン14内のメッセ
ージレジスタ24及び送受信バッファ26に生ずる固着
異常を検出するための処理をチェックサム処理と称す。
【0028】図4は、チェックサム処理を実現すべく、
本実施例の送信側のECU10,12が実行する制御ル
ーチンの一例のフローチャートを示す。図4に示すルー
チンは、その処理が終了するごとに起動されるルーチン
である。図4に示すルーチンが起動されると、まずステ
ップ100の処理が実行される。
【0029】ステップ100では、ECU12,10か
らの指令により対象データの送信が要求されているか否
かが判別される。本ステップ100の処理は、対象デー
タの送信が要求されるまで繰り返し実行される。その結
果、対象データの送信が要求されていると判別される場
合は、次にステップ102の処理が実行される。
【0030】ステップ102では、送信すべき対象デー
タに高信頼性が要求されているか否かが判別される。送
信すべき対象データに高信頼性が要求されているか否か
は、対象データの送信を要求したECU12,10から
のデータに含まれる当該ECU12,10の識別番号や
高信頼性を要求する情報に基づいて判別される。その結
果、高信頼性が要求されていないと判別される場合は、
次にステップ108の処理が実行される。一方、高信頼
性が要求されていると判別される場合は、次にステップ
104の処理が実行される。
【0031】ステップ104では、IDフィールド、D
LCフィールド、及びDATAフィールドの各フィール
ドに格納すべき各データを上記(1)式の如く1バイト
単位で加算することにより、サム値を演算する処理が実
行される。ステップ106では、上記ステップ104で
演算されたサム値を、DATAフィールドの最下位バイ
トに付加する処理が実行される。尚、この際、IDフィ
ールドに高信頼性が要求される対象データを示す高信頼
性データが格納される。
【0032】ステップ108では、上記ステップ106
の処理後のサムデータ及び高信頼性データを含む1フレ
ームデータ、或いは、上記ステップ102の処理後のサ
ムデータ及び高信頼性データを含まない1フレームデー
タをCANバス18に向けて送信する処理が実行され
る。本ステップ108の処理が終了すると、今回のルー
チンは終了される。
【0033】上記図4に示すルーチンによれば、他のE
CU12,10から対象データの送信要求があった状況
下、その対象データに高信頼性が要求される場合に、1
フレームデータのうち特定のフィールドにおけるデータ
を1バイト単位で加算して得られるサム値をサムデータ
として1フレームデータに付加し、対象データと共に送
信することができる。
【0034】図5は、チェックサム処理を実現すべく、
本実施例の受信側のECU12,10が実行する制御ル
ーチンの一例のフローチャートを示す。図5に示すルー
チンは、その処理が終了するごとに起動されるルーチン
である。図5に示すルーチンが起動されると、まずステ
ップ150の処理が実行される。
【0035】ステップ150では、CANバス18から
データを受信したか否かが判別される。本ステップ15
0の処理は、CANバス18からデータが受信されるま
で繰り返し実行される。その結果、CANバス18から
データが受信されたと判別される場合には、次にステッ
プ152の処理が実行される。
【0036】ステップ152では、上記150で受信さ
れたデータに高信頼性データが含まれるか否かに基づい
て、受信されたデータに含まれる対象データに高信頼性
が要求されているか否かが判別される。その結果、高信
頼性が要求されていないと判別される場合は、次にステ
ップ158の処理が実行される。一方、高信頼性が要求
されていると判別される場合は、次にステップ154の
処理が実行される。
【0037】ステップ154では、上記ステップ150
で受信されたデータが格納されているメッセージレジス
タ24からIDフィールド、DLCフィールド、及びD
ATAフィールドの各フィールドのデータを読み出し、
IDフィールドの11ビットデータ、DLCフィールド
の4ビットデータ、及びDATAフィールドの上位5バ
イトデータを1バイト単位で加算することによりサム値
を演算する処理が実行される。
【0038】ステップ156では、上記ステップ154
で演算されたサム値と、メッセージレジスタ24のDA
TAフィールドの上位6バイト目に格納されているサム
値とを比較する処理が実行される。両サム値が一致する
場合には、送信側および受信側のECU10,12のマ
イコン14内部において共にレジスタ固着が生じていな
いと判断できる。従って、かかる判別がなされる場合
は、次にステップ158の処理が実行される。ステップ
158では、メッセージレジスタ24のDATAフィー
ルドの上位5バイトに格納されている対象データを受信
処理し、その対象データに従って車両制御が実行され
る。
【0039】一方、上記ステップ156において上記ス
テップ154の実行による演算結果としてのサム値とメ
ッセージレジスタ24に格納されているサム値とが一致
しない場合は、送信側または受信側のECU10,12
のマイコン14内部においてレジスタ固着が生じている
と判断できる。従って、かかる判別がなされる場合は、
次にステップ160の処理が実行される。ステップ16
0では、メッセージレジスタ24に格納されているデー
タにデータエラーが生じているとして、エラー処理が実
行される。本ステップ160又は158の処理が終了す
ると、今回のルーチンは終了される。
【0040】上記図5に示すルーチンによれば、他のE
CU10,12からデータの送信があった状況下、その
データに含まれる対象データに高信頼性が要求されてい
る場合に、受信されたデータが格納されているメッセー
ジレジスタ24のIDフィールドのデータ、DLCフィ
ールドのデータ、及び、DATAフィールドの最上位か
らDLCフィールドによるデータ長−1バイト目までの
データを1バイト単位で加算することにより得られるサ
ム値と、そのDATAフィールドの最下位バイトに格納
されているサム値との関係に基づいて、メッセージレジ
スタ24に格納されているデータにデータエラーが生じ
ているか否かを判定することができる。
【0041】このように、本実施例の通信システムにお
いては、ECU10,12間のデータ通信を行う際、対
象データに高い信頼性が要求される場合に、特定のフィ
ールドについてチェックサム処理を実行する。このた
め、ECU10,12間の通信ハードでは検出すること
ができないマイコン14内部のレジスタ固着等に起因す
るデータエラーを確実に検出し、通信エラーを検出する
ことができ、これにより、通信データの高信頼性を確保
することができる。従って、本実施例の通信システムに
よれば、複数のECU10,12間で送受信される通信
データの信頼性を向上させることが可能となっており、
本実施例においては、誤ったデータに基づいて車両制御
が行われる事態が回避され、車両全体に及ぶ影響が最小
限に抑制され、車両制御の高い信頼性が維持されてい
る。
【0042】また、本実施例において、チェックサム処
理は、全フィールドのうち主要フィールド(具体的に
は、IDフィールド、DLCフィールド、及びDATA
フィールド)のデータを加算して得られるサム値に基づ
いて行われる。チェックサム処理についての対象フィー
ルドが増加するとサム演算の処理負荷が増大するが、上
記の如く、本実施例においては、チェックサム処理につ
いての対象フィールドが限定されているため、サム演算
の処理負荷の低減が図られている。
【0043】尚、上記の実施例においては、ECU1
0,12が特許請求の範囲に記載した「複数の制御ユニ
ット」、「第1の制御ユニット」、及び「第2の制御ユ
ニット」に、サムデータが特許請求の範囲に記載した
「チェックデータ」に、ECU10,12に他のECU
12,10から対象データの送信を要求する指令が供給
されることが「所定条件」に、それぞれ相当している。
【0044】ところで、上記の実施例においては、CA
Nバス18を介して互いに接続されるECUとしてエン
ジンECU10及び旋回挙動ECU12を用いている
が、他にエアコンECUやエアバッグECU等をCAN
バス18を介して接続することとしてもよいし、また、
マイコンを有するセンサ装置等を接続することとしても
よい。
【0045】また、上記の実施例においては、車両に搭
載された複数のECU10,12をCANバス18を介
して互いに接続させることとしているが、CANバス1
8以外に専用線等のバスを用いて複数のECU10,1
2を互いに接続させることとしてもよい。
【0046】また、上記の実施例においては、1フレー
ムデータのIDフィールド、DLCフィールド、及びD
ATAフィールドの各フィールドのデータを1バイト単
位で加算することによりサム値を演算することとしてい
るが、例えばDATAフィールドのみのデータを加算す
ることによりサム値を演算することとしてもよい。
【0047】更に、上記の実施例においては、対象デー
タに高信頼性が要求される場合にのみチェックサム処理
を実行することとしているが、常にチェックサム処理を
実行することとしてもよい。
【0048】
【発明の効果】上述の如く、請求項1、2、及び5記載
の発明によれば、送信すべきデータに複数のビットデー
タに基づくチェックデータを付加することで、複数の制
御ユニット間で送受信される通信データの信頼性を向上
させることができる。
【0049】請求項3記載の発明によれば、所定条件を
満たす高信頼性の要求されるデータが複数の制御ユニッ
ト間で送受される際に、そのデータの高信頼性を確保す
ることができる。
【0050】また、請求項4記載の発明によれば、通信
バスを介して互いに接続される複数の車両制御ユニット
間における通信データの信頼性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である通信システムの構成図
である。
【図2】本実施例の電子制御ユニットのマイコン内部の
構成図である。
【図3】本実施例の電子制御ユニットにおいて送受され
る1フレームデータのデータ内容を表した図である。
【図4】本実施例の送信側の電子制御ユニットにおいて
実行される制御ルーチンのフローチャートである。
【図5】本実施例の受信側の電子制御ユニットにおいて
実行される制御ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
10 エンジン制御用電子制御ユニット(エンジンEC
U) 12 VSC用電子制御ユニット(旋回挙動ECU) 14 マイクロコンピュータ(マイコン) 18 通信バス(CANバス) 24 メッセージレジスタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれマイクロコンピュータを有する
    複数の制御ユニット間において通信を行う通信システム
    であって、 送信すべきデータに複数のビットデータに基づくチェッ
    クデータを付加したデータを通信データとして送信する
    第1の制御ユニットと、 前記第1の制御ユニットの送信する通信データを受信し
    た場合に、該通信データに含まれる前記複数のビットデ
    ータと前記チェックデータとの関係に基づいて、該第1
    の制御ユニットとの通信エラーを判定する第2の制御ユ
    ニットと、 を備えることを特徴とする通信システム。
  2. 【請求項2】 前記複数のビットデータが、送信すべき
    データのうち所定フィールドのデータのみであることを
    特徴とする請求項1記載の通信システム。
  3. 【請求項3】 前記第1の制御ユニットは、送信すべき
    データに所定条件を満たす高信頼性が要求される場合
    に、該送信すべきデータに前記チェックデータを付加し
    たデータを通信データとして送信することを特徴とする
    請求項1又は2記載の通信システム。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の制御ユニットはそれ
    ぞれ、通信バスを介して互いに接続された互いに異なる
    車両制御を行う車両制御ユニットであることを特徴とす
    る請求項1乃至3の何れか一項記載の通信システム。
  5. 【請求項5】 それぞれマイクロコンピュータを有する
    複数の制御ユニット間における通信を監視する通信デー
    タ監視方法であって、 一の制御ユニットに、送信すべきデータに複数のビット
    データに基づくチェックデータを付加したデータを通信
    データとして送信させると共に、 他の制御ユニットに、前記一の制御ユニットの送信する
    通信データを受信した場合に、該通信データに含まれる
    前記複数のビットデータと前記チェックデータとの関係
    に基づいて、該一の制御ユニットとの通信エラーを判定
    させることを特徴とする通信データ監視方法。
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