JP2003272641A - 燃料電池用アノード触媒 - Google Patents

燃料電池用アノード触媒

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JP2003272641A
JP2003272641A JP2002078453A JP2002078453A JP2003272641A JP 2003272641 A JP2003272641 A JP 2003272641A JP 2002078453 A JP2002078453 A JP 2002078453A JP 2002078453 A JP2002078453 A JP 2002078453A JP 2003272641 A JP2003272641 A JP 2003272641A
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anode catalyst
anode
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Masaya Ibe
将也 井部
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池出力をより向上させるアノード触媒
を提供する。 【解決手段】 白金と、亜鉛(Zn)、ガリウム(G
a)、インジウム(In)から選ばれる少なくとも1種
の添加金属と、を備えるアノード触媒を用いる。このよ
うなアノード触媒は、まず、カーボン粉末などの触媒担
体を用意し(ステップS100)、これに白金と上記添
加金属とを担持させる(ステップS110)。この担持
の工程は、例えば共沈法によって行なう。その後、洗浄
(ステップS120)、乾燥(ステップS130)、還
元処理(ステップS140)の工程を行なって、アノー
ド触媒を完成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アノードにメタ
ノールを供給されて電気化学反応を行なうメタノール燃
料電池用のアノード触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池としては、従来種々のタイプの
ものが知られているが、その一つに、アノード側に供給
する燃料としてメタノールを用いるメタノール燃料電池
が知られている。このようなメタノール燃料電池は、メ
タノールなどの燃料を改質して得られる水素を用いるタ
イプとは異なり、改質器が不要となり、燃料電池システ
ム全体の構成を簡素化することができる。また、所定の
貯蔵タンクに貯蔵する水素ガスを用いるタイプに比べ
て、貯蔵する燃料の取り扱いに関して、より容易に安全
性を確保することができる。
【0003】このような燃料電池では、その電極上に、
上記燃料を用いた電気化学反応を進行させるための触媒
を備えている。メタノール燃料電池のアノード触媒とし
ては、カーボン粉末などの担体上に白金とルテニウムと
を担持させたものが知られている(例えば、特開200
1−297779号公報等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来知
られるアノード触媒を用いる場合には、燃料電池の運転
温度が、例えば100℃以下になると、触媒性能を充分
に確保することが困難になるという問題があった。これ
は、電気化学反応が進行する過程において、アノード側
で一酸化炭素が生じ、この一酸化炭素によって触媒が被
毒するためと考えられる。特に、メタノール燃料電池の
電解質として固体高分子膜を用いる場合には、固体高分
子膜の耐熱温度が通常は100℃以下であるため、この
ような温度範囲において燃料電池を動作させる必要があ
る。そのため、より低い動作温度でも、充分に高い触媒
活性を示すアノード触媒が望まれていた。なお、このよ
うな課題は、電気化学反応が進行する際にアノード触媒
上で被毒性の物質が生じ得る有機液体燃料を、直接アノ
ードに供給するタイプの燃料電池に共通する課題であっ
た。
【0005】本発明は、上述した従来の課題を解決する
ためになされたものであり、燃料電池出力をより向上さ
せるアノード触媒を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記目的を達成するために、本発明は、燃料電池用アノー
ド触媒であって、白金と、亜鉛(Zn)、ガリウム(G
a)、インジウム(In)から選ばれる少なくとも1種
の添加金属とを備えることを要旨とする。
【0007】このようなアノード触媒によれば、このア
ノード触媒を用いることで、燃料電池の性能を向上させ
ることができる。特に、従来は一酸化炭素による被毒の
問題が生じた運転温度(例えば100℃以下)におい
て、電池性能を向上させる効果を顕著に得ることができ
る。
【0008】本発明のアノード触媒において、前記白金
および前記添加金属は、導電性を有する担体上に担持さ
れることとしても良い。また、このようなアノード触媒
において、前記担体は、カーボン粉末であることとして
も良い。
【0009】本発明は、上記以外の種々の形態で実現可
能であり、例えば、アノード触媒を備えるメタノール燃
料電池や、アノード触媒の製造方法などの形態で実現す
ることが可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態にお
ける燃料電池用アノード触媒の製造方法を表わす工程図
である。本実施の形態では、まず、触媒担体を用意する
(ステップS100)。このステップS100で用意す
る触媒担体としては、充分な導電性と、燃料電池の内部
環境における充分な耐食性を有する材料、例えば炭素材
料から成るものを用いることができる。この触媒担体
は、その表面に触媒の金属成分(後述する白金や添加金
属)を担持するためのものであるため、上記金属成分を
担持するのに充分な表面積を有する形状、例えば粉末形
状のものを用いることが好ましい。
【0011】次に、この触媒担体上に、白金(Pt)と
添加金属とを担持させる(ステップS110)。添加金
属とは、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、インジウム
(In)の中から選択される少なくとも一種の金属を含
有するものである。担体上にPtおよび添加金属を担持
させる方法としては、例えば、共沈法を用いることがで
きる。共沈法とは、所望の金属(Ptおよび添加金属)
を含有する酸性溶液中に、上記触媒担体を分散させ、こ
れにアルカリ性溶液を滴下して中和することによって、
触媒担体上に所望の金属を担持させる周知の方法であ
る。含浸法やイオン交換法など、異なる方法を用いるこ
ととしても良い。
【0012】その後、Ptおよび添加金属を担持した触
媒担体を、洗浄し(ステップS120)、乾燥させる
(ステップS130)。そして、Ptおよび添加金属を
還元するための処理を行ない(ステップS140)、ア
ノード触媒を完成する。ステップS110において触媒
担体上にPtと添加金属とを担持させた段階では、この
Ptおよび添加金属は、酸化物や水酸化物などの化合物
が混合した状態となっているため、このように還元処理
を行なうことで、アノード触媒が完成される。
【0013】還元処理は、上記触媒を還元雰囲気下(水
素雰囲気下)で所定の高温(例えば500℃以上)に保
つことによって行なえばよい。なお、このような条件下
では、Ptと添加金属との合金化も進行する。アノード
触媒の触媒活性を充分に確保するためには、Ptと添加
金属とが充分に合金化していることが望ましい。なお、
主としてPtおよび添加金属を還元させるための処理
と、主としてこれらを合金化するための処理とを、別々
に行なうこととしても良い。例えば、水素還元雰囲気下
で、より低い温度(例えば250〜350℃)で還元処
理を行ない、その後に、不活性気流中で、より高い温度
(例えば600〜900℃)で合金化処理を行なうこと
としても良い。
【0014】上記のように製造したアノード触媒は、燃
料電池の電極において用いられる。本実施の形態のアノ
ード触媒を用いる燃料電池としては、アノード側に直接
メタノールを供給するメタノール燃料電池を挙げること
ができる。以下に、メタノール燃料電池で進行する電気
化学反応を表わす式を示す。
【0015】 CH3OH+H2O → CO2+6H++6e- …(1) (3/2)O2+6H++6e- → 3H2O …(2) CH3OH+(3/2)O2+H2O → CO2+3H2O …(3)
【0016】(1)式はアノードで進行する反応を表わ
し、(2)式はカソードで進行する反応を表わし、燃料
電池全体では、(3)式に表わす反応が進行する。その
他、ホルムアルデヒドやジメチルエーテルなど、他種の
有機液体燃料を用いる燃料電池に適用することとしても
良い。
【0017】また、本実施の形態のアノード触媒を用い
る燃料電池としては、プロトン導電性を有する固体高分
子膜を電解質層に備える固体高分子型燃料電池を挙げる
ことができる。その他、プロトン導電性を有する固体電
解質(ペロブスカイト型酸化物など)を電解質層に有す
る固体電解質型燃料電池においても、好適に適用するこ
とができる。
【0018】以上のように構成された本実施の形態のア
ノード触媒によれば、燃料電池の性能を向上させること
ができる。特に、100℃以下という低い温度条件で発
電を行なう場合にも、大きな出力電力を確保することが
可能となる。このように、温度条件が低い場合にであっ
ても電池性能を向上させることができる理由の一つとし
て、電気化学反応に伴って生じる一酸化炭素量が少ない
ことにより、触媒被毒が抑えられることが考えられる。
【0019】すわなち、(1)式に示した反応がアノー
ドで進行する際には、その過程で種々の反応が進行し、
このような中間過程の反応で生じる一酸化炭素によって
触媒被毒が起こり得る。本実施の形態のアノード触媒を
用いる場合には、電気化学反応の中間過程として進行す
る反応が従来とは異なり、電気化学反応で生じる一酸化
炭素量自体が少なくなり、これによって触媒被毒が抑え
られて、触媒活性が向上すると考えられる。
【0020】
【実施例】A.製造工程:以下に本発明の実施例である
改質触媒の製造方法を示す。本発明の実施例として、実
施例(1)〜実施例(4)までの4種類の改質触媒を、
図1に示した製造工程に従って製造した。まず、実施例
(1)の触媒の製造工程について説明する。
【0021】(A−1)実施例(1):実施例(1)の
触媒は、白金(Pt)と共に触媒担体に担持させる添加
金属として、ルテニウム(Ru)とインジウム(In)
とを用いた。実施例(1)の触媒を、図1に示した製造
工程に従って製造する際には、ステップS100では、
触媒担体としてカーボン粉末を用意した。
【0022】ステップS110では、共沈法によって、
上記カーボン粉末上に、PtとInとRuとを担持させ
た。これらをカーボン粉末上に担持させるには、まず、
カーボン粉末を水に分散させ、攪拌を行ないつつ、この
水の中に硝酸白金溶液を滴下した。滴下した硝酸白金溶
液の量は、この硝酸白金溶液中のPtの総量が、用いた
カーボン粉末の30wt%に相当する量となるようにし
た。その後、さらに、硝酸インジウム溶液と硝酸ニトロ
シルルテニウム溶液との混合溶液を滴下した。用いた硝
酸インジウム溶液と硝酸ニトロシルルテニウム溶液との
量は、各溶液に含まれるInのモル数とRuのモル数と
が、それぞれ、上記硝酸白金溶液中の白金のモル数の半
分となる量とした。ここにさらに水酸化ナトリウムを滴
下して、pHを約7に中和することで、PtとInとR
uとを担持するカーボン粉末を得た。
【0023】ステップS120の洗浄の工程としては、
上記Pt,In,Ru担持カーボン粉末を、70℃の温
水で洗浄し、これを濾過する動作を3回繰り返した。そ
の後、この洗浄したカーボン粉末を、窒素で置換後、真
空引きをし、100℃で6時間真空乾燥させた(ステッ
プS130)。そして、ステップS140として、水素
雰囲気下において600℃で1時間還元処理を行ない、
実施例(1)の触媒を完成した。
【0024】(A−2)実施例(2):実施例(2)の
触媒は、Ptと共に触媒担体に担持させる添加金属とし
て、亜鉛(Zn)を用いた。この実施例(2)の触媒
は、ステップS110の工程において、硝酸インジウム
溶液と硝酸ニトロシルルテニウム溶液との混合溶液に代
えて、硝酸亜鉛溶液を用いた以外は、上記実施例(1)
の触媒と同様に製造した。ステップS110において用
いる硝酸亜鉛溶液の量は、この硝酸亜鉛溶液中のZnの
モル数が、上記硝酸白金溶液中の白金のモル数に等しく
なる量とした。
【0025】(A−3)実施例(3):実施例(3)の
触媒は、Ptと共に触媒担体に担持させる添加金属とし
て、ガリウム(Ga)を用いた。この実施例(3)の触
媒は、ステップS110の工程において、硝酸インジウ
ム溶液と硝酸ニトロシルルテニウム溶液との混合溶液に
代えて、硝酸ガリウム溶液を用いた以外は、上記実施例
(1)の触媒と同様に製造した。ステップS110にお
いて用いる硝酸ガリウム溶液の量は、この硝酸ガリウム
溶液中のGaのモル数が、上記硝酸白金溶液中の白金の
モル数に等しくなる量とした。
【0026】(A−4)実施例(4):実施例(4)の
触媒は、Ptと共に触媒担体に担持させる添加金属とし
て、インジウム(In)を用いた。この実施例(4)の
触媒は、ステップS110の工程において、硝酸インジ
ウム溶液と硝酸ニトロシルルテニウム溶液との混合溶液
に代えて、硝酸インジウム溶液を用いた以外は、上記実
施例(1)の触媒と同様に製造した。ステップS110
において用いる硝酸インジウム溶液の量は、この硝酸イ
ンジウム溶液中のInのモル数が、上記硝酸白金溶液中
の白金のモル数に等しくなる量とした。
【0027】(A−5)比較例(1):比較例(1)の
触媒は、Ptと共に触媒担体に担持させる添加金属とし
て、ルテニウム(Ru)を用いた。この比較例(1)の
触媒は、ステップS110の工程において、硝酸インジ
ウム溶液と硝酸ニトロシルルテニウム溶液との混合溶液
に代えて、硝酸ニトロシルルテニウム溶液を用いた以外
は、上記実施例(1)の触媒と同様に製造した。ステッ
プS110において用いる硝酸ニトロシルルテニウム溶
液の量は、この硝酸ニトロシルルテニウム溶液中のRu
のモル数が、上記硝酸白金溶液中の白金のモル数に等し
くなる量とした。
【0028】(A−6)比較例(2):比較例(2)の
触媒は、Ptだけを触媒担体に担持させた。この比較例
(2)の触媒は、ステップS110の工程において、添
加金属を担持させるための動作を行なわなかった以外
は、上記実施例(1)の触媒と同様に製造した。
【0029】B.燃料電池の組み立て:上記各触媒をア
ノード触媒として用いて、燃料電池を組み立てた。燃料
電池を組み立てるために、電解質層と電極触媒とを備え
る複合体(膜電極アセンブリ、MEA)を作製した。電
解質層としては、プロトン導電性を有する固体高分子膜
(Nafion-117、デュポン社製)を用いた。MEAを作製
する際には、まず、上記各アノード触媒と、 Nafion の
微粒子を分散した溶液(デュポン社製)とを用いて、ペ
ーストを作製し、このペーストをカーボンクロス上に塗
布した。また、カソード触媒としては、比較例(2)の
触媒と同様の白金担持カーボンを用い、これをペースト
化したものを同様にカーボンクロス上に塗布した。そし
て、各触媒を塗布した面が電解質膜と接するように、カ
ーボンクロスによって電解質膜を両側から挟み、ホット
プレスによってこれらを接着して、MEAを作製した。
なお、触媒担体量は、それぞれの電極面において、3m
g/cm2 とした。
【0030】上記MEAの両面から挟み込むように、2
枚の集電板を組み付けて、燃料電池の単セルを完成し
た。集電板としては、MEAと接する側に所定の凹凸形
状を有する金めっきを施したニッケル板を用いた。上記
凹凸形状によって、集電板とアノード側のカーボンクロ
スとの間にメタノール流路を形成し、集電板とカソード
側のカーボンクロスとの間に酸化ガス流路を形成した。
【0031】C.性能評価:図2は、アノード触媒の性
能評価を行なう様子を表わす説明図である。アノード触
媒の性能は、上記各触媒を用いて燃料電池を組み立て、
この燃料電池の電池性能(最大出力)によって評価し
た。燃料電池は、通常は単セルを複数個積層したスタッ
ク構造を有しているが、アノード触媒の性能評価を行な
う際には、それぞれのアノード触媒を備える上記単セル
を用いた。
【0032】単セル20のアノード側にはメタノール水
溶液を、カソード側には酸化ガスとして空気を、それぞ
れ供給した。図2に示すように、単セル20にメタノー
ル水溶液を供給するために、メタノールタンク10を設
けた。このメタノールタンク10には、メタノールと水
とを体積比で1:25の割合で混合したものを蓄えた。
メタノールタンク10から、ポンプ12を用いてメタノ
ール水溶液を汲み出し、気化器14を用いて、このメタ
ノール水溶液を一旦150℃に加熱した。その後、この
加熱したメタノール水溶液を、160℃に加熱した導管
18によって、単セル20内の上記メタノール流路に導
いた。単セル20に供給するメタノール水溶液の量は、
液体換算で、メタノールが0.02cc/min、水が
0.5cc/minとなるように調節した。
【0033】また、単セル内の上記酸化ガス流路には、
ブロワ16を用いて、酸化ガスとして空気を供給した。
単セル20に供給する空気の量は、500cc/min
となるように調節した。単セル20は恒温槽22の中に
配設することによって、単セル20の温度を約50℃に
維持した。このようにメタノールおよび空気を供給され
る単セル20に対して、所定の電源装置を接続して電圧
を印可し、回路に流れる電流を制御して変動させ、電圧
を測定することによって、出力電力(電極の単位面積当
たりの出力)の最大値を算出した。測定は、発電の動作
を開始してから30分程度経過後に5〜10回行ない、
出力状態が安定したところで得られる最大値を採用し
た。
【0034】図3は、上記各触媒をそれぞれアノード触
媒として備える単セルについて、上記のように最大出力
を求めた結果を表わす図である。図3に示すように、実
施例(1)〜(4)のアノード触媒を用いた単セルは、
動作温度が50℃という条件下において、比較例
(1),(2)のアノード触媒を用いた単セルに比べ
て、より多くの電力を出力することができた。
【0035】D.一酸化炭素生成量の検討:実施例およ
び比較例の各アノード触媒を用いて単セルを組み立て、
上記のように出力を測定して性能評価を行なった際に、
アノードオフガス中の一酸化炭素濃度の測定を同時に行
なった。(1)式に示したように、電気化学反応によっ
てアノードでは一酸化炭素が生じるため、単セル20か
らは、一酸化炭素や反応に用いられなかった残余のメタ
ノールを含有するアノードオフガスが排出される。この
アノードオフガスは、図2に示すアノードオフガス路2
4に排出される。そこで、このアノードオフガス路24
を流れるガス中の一酸化炭素濃度の測定を行なった。
【0036】図4は、各アノード触媒を用いて組み立て
た単セルから排出されるアノードオフガス中の一酸化炭
素濃度を調べた結果を表わす図である。図4に示すよう
に、実施例(1)〜(4)のアノード触媒を用いると、
比較例(1),(2)のアノード触媒を用いる場合に比
べて、単セルから排出されるアノードオフガス中の一酸
化炭素濃度が低くなった。この結果から、実施例(1)
〜(4)のアノード触媒を用いることによって、メタノ
ールを利用した電気化学反応に伴ってアノードで生じる
一酸化炭素量が削減されたと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における燃料電池用アノー
ド触媒の製造方法を表わす工程図である。
【図2】アノード触媒の性能評価を行なう様子を表わす
説明図である。
【図3】各アノード触媒を備える単セルについて、最大
出力を求めた結果を表わす図である。
【図4】アノードオフガス中の一酸化炭素濃度を調べた
結果を表わす図である。
【符号の説明】
10…メタノールタンク 12…ポンプ 14…気化器 16…ブロワ 18…導管 20…単セル 22…恒温槽 24…アノードオフガス路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA08A BA08B BB02A BB02B BC17A BC17B BC18A BC18B BC35A BC35B BC70B BC75A BC75B CC32 FA02 FB09 FB14 FB29 FB43 FB44 5H018 AA07 AS07 BB01 BB03 BB07 BB08 BB12 BB13 BB16 DD06 DD08 EE02 EE03 EE05 5H026 AA08 EE02 EE05 EE08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池用アノード触媒であって、 白金と、 亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)
    から選ばれる少なくとも1種の添加金属とを備える燃料
    電池用アノード触媒。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の燃料電池用アノード触媒
    であって、 前記白金および前記添加金属は、導電性を有する担体上
    に担持される燃料電池用アノード触媒。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の燃料電池用アノード触媒
    であって、 前記担体は、カーボン粉末である燃料電池用アノード触
    媒。
  4. 【請求項4】 両極にそれぞれ所定の燃料を供給され
    て、電気化学反応により起電力を得る燃料電池であっ
    て、 請求項1ないし3いずれか記載の燃料電池用アノード触
    媒を備え、 アノード側に、前記燃料としてメタノールを供給される
    燃料電池。
  5. 【請求項5】 燃料電池用アノード触媒の製造方法であ
    って、 (a)導電性を有する担体上に白金を担持させる工程と
    (b)前記担体上に、亜鉛(Zn)、ガリウム(G
    a)、インジウム(In)から選ばれる少なくとも1種
    の添加金属を担持させる工程とを備える燃料電池用アノ
    ード触媒の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の燃料電池用アノード触媒
    の製造方法であって、(c)前記(a)工程で担持させ
    た前記白金と、前記(b)工程で担持させた前記添加金
    属とを、還元させる工程をさらに備える燃料電池用アノ
    ード触媒の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載の燃料電池用アノ
    ード触媒の製造方法であって、(d)前記(a)工程で
    担持させた前記白金と、前記(b)工程で担持させた前
    記添加金属とを、合金化する工程をさらに備える燃料電
    池用アノード触媒の製造方法。
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KR20110045087A (ko) * 2008-08-26 2011-05-03 바스프 에스이 촉매의 연속 제조 방법
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