JP2003272254A - スタンパの製造方法 - Google Patents

スタンパの製造方法

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JP2003272254A
JP2003272254A JP2002079147A JP2002079147A JP2003272254A JP 2003272254 A JP2003272254 A JP 2003272254A JP 2002079147 A JP2002079147 A JP 2002079147A JP 2002079147 A JP2002079147 A JP 2002079147A JP 2003272254 A JP2003272254 A JP 2003272254A
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stamper
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stamper substrate
heat
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JP2002079147A
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Kazuhiko Nakano
和彦 中野
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Columbia Music Entertainment Co Ltd
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Columbia Music Entertainment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スタンパ基板の平坦性を高く維持することで
き、且つその製造が容易なスタンパの製造方法を提供す
る。 【解決手段】スタンパ基板102の表面にフォトレジス
ト膜103を形成する工程と、前記スタンパ基板102
に形成したフォトレジスト膜103を露光・現像して前
記スタンパ基板表面にマスク106を形成する工程と、
前記マスク106を利用して前記スタンパ基板102を
エッチングして前記スタンパ基板102の表面に凹凸の
情報パターンを形成する工程とを備えたスタンパの製造
方法において、少なくとも前記マスクを形成する工程に
おいてスタンパ基板102の裏面は熱剥離性の接着剤1
12を介して支持基板101に接着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスタンパの製造方法
に係り、特に光情報記録媒体の製造に適したスタンパの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量高密度の光情報記録媒体の
実用化が進んでいる。再生専用媒体ではコンパクトディ
スク(CD)、レーザディスク(LD)等を中心として
広く普及している。CDフォーマットをベースとしたC
D−ROMなどではMPEG(Moving Picture Experts
Group)などの画像圧縮技術を適用してCDl枚に略1
時間の動画像を記録したビデオCDなども普及しつつあ
る。なかでもCD−ROMはコンピューターやゲームの
アプリケーションソフトの配給を中心として急速な拡が
りを見せている。
【0003】また、CDの音楽データ、LDの高品質の
画像データ、CD−ROMのコンピュータデータを包括
し、更に再生専用ディスクと記録メディアを統合した次
世代のマルチメディアとしての光ディスクが提案され、
1996年8月にはDVD(Digital Versatile Disc)
として規格化された。このDVDは大容量マルチメディ
アとして期待されている。
【0004】図4は、これら光ディスクの従来の製造方
法を示す図である。まず、ガラス基板201の表面にフ
ォトレジスト103を塗布し(工程a)、前記フォトレ
ジスト103に集光ビームを照射し所定パターンに露光
し、露光部分106を形成する(工程b)。次いでガラ
ス基板201をアルカリ現像液に浸漬して前記露光部分
106を除去し、情報マスク202を形成する(工程
c)。次いで情報マスク202の表面にスパッタ法など
により導電体の電極を薄膜で形成し、更にめっき(電気
鋳造)によりNiなどの金属を析出させてスタンパ10
9を形成する(工程d)。次いで前記スタンパ109を
用いて射出成形あるいは2P(フォトポリメリゼーショ
ン)法により複製基板110を成形する(工程e)。次
いでこの複製基板110に反射膜111及び保護層11
2をコーティングしてディスクが完成する(工程f)。
【0005】この製造方法では、工程dのめっき工程に
時間がかかる。スタンパ109を製造するためのめっき
工程は、例えば、工程cにおいて作製したガラス原盤を
スルフアミン酸電解液中浸漬し、電気分解法にてNi膜
をガラス原盤表面に析出させてスタンパ109とする
が、スタンパ109として必要な厚さ(約0.3mm)
の析出膜を形成するためには、2〜3時間、場合によっ
てはそれ以上時間を要し、光ディスク製造工程のボトル
ネックになっている。またスタンパ109内部には応力
が発生し、この応力に基づく剥離、あるいは電解液の管
理等の種々の問題がある。
【0006】また、特開昭63−50937号公報、あ
るいは特開平4−205936号公報には、予め用意し
た金属上に情報パターンが形成されたフォトレジストの
マスクを形成し、更に該マスクを利用してイオンミリン
グや反応性イオンエッチングを施してマスク以外の部分
をエッチング除去して、基板上に凹凸の情報パターンを
形成してスタンパとする方法が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭63−50
937号公報、あるいは特開平4−205936号公報
に示す製造方法によればめっき工程に伴う問題点は回避
することができる。
【0008】しかしながら、前記特開昭63−5093
7号公報に開示されている光情報記録媒体のスタンパの
製造方法は、研磨された金属基板上に情報パターンが形
成されたフォトレジストのマスクを形成し、イオンミリ
ングあるいは反応性イオンエッチング等によりマスク以
外の部分をエッチング除去し、凹凸の情報パターンを金
属基板上に形成してスタンパを作製する方法である。
【0009】スタンパに適した厚さ(0.3mm)の金
属基板は反りやたわみが発生し易いためフォトレジスト
のカッティングに必要な20μmの平坦性を出すことが
困難である。
【0010】一方、特開平4−205936公報には、
金属基板としてめっきで作製した鏡面基板(スタンパ基
板)を用い、該基板を支持基板に接着することにより平
坦性を確保することが示されている。しかし、基板を支
持基板に接着剤で貼り付けてしまうと射出成形機の金型
に取り付けができなくなる。このためこの公報では、更
にもう一層のめっき膜を剥離層を介して貼り合わせ、第
1のめっき層と第2のめっき層間で剥離を行うとしてい
る。しかしこの方法は工程が複雑化し現実的ではない。
【0011】本発明は、これらの問題点に鑑みてなされ
たもので、スタンパ基板の平坦性を高く維持することで
き、且つその製造が容易なスタンパの製造方法を提供す
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために次のような手段を採用した。
【0013】スタンパ基板の表面にフォトレジスト膜を
形成する工程と、前記スタンパ基板に形成したフォトレ
ジスト膜を露光・現像して前記スタンパ基板表面にマス
クを形成する工程と、前記マスクを利用して前記スタン
パ基板をエッチングして前記スタンパ基板表面に凹凸の
情報パターンを形成する工程とを備えたスタンパの製造
方法において、少なくとも前記マスクを形成する工程に
おいてスタンパ基板の裏面は熱剥離性の接着剤を介して
支持基板に接着固定する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態
にかかるスタンパの製造方法を説明する図である。
【0015】まず、工程aにおいて、スタンパ基板10
2を用意し、このスタンパ基板102の裏面を後述する
熱剥離性接着剤層112を介して支持基板101に接着
する。また、前記スタンパ基板102の表面にはフォト
レジスト103を塗布する。
【0016】スタンパ基板102の材質はNiが一般的
であるが、Niの外にAlなどの他の金属、あるいはロ
ットが少ない場合は樹脂などを利用してもよい。また、
スタンパ基板102は圧延などにより作製した金属プレ
ートを高精度に研磨加工してして作製することができ
る。なお、スタンパ基板102をスルファミン酸ニッケ
ル浴中で電解めっき法により作製することもできるが、
この場合はめっき膜の生成に時間を要することになる。
【0017】これらのスタンパ基板102に要求される
厚みは0.1〜0.5mm(一般的には0.3mm程
度)である。この0.3mmという値は、射出成形の際
に成形装置の金型とのマッチング及び熱履歴に伴う寿命
から導かれる。すなわち、スタンパ基板102が0.1
mmよりも薄いと加工が難しく、射出成形に耐えうる強
度を保つことができない。また、0.5mmより厚いと
スタンパ基板102裏面と金型とのマッチングが悪くな
り、成形する樹脂への熱の伝わり方が不均一となり、良
好な成形ができない。成形中には70〜200℃の間で
スタンパ基板102の温度が変わるため、スタンパ基板
102が厚いと歪みによるクラックが生じやすくなる。
従って、これらの事項を考慮するとスタンパ基板の厚さ
は0.3mm程度が好ましい。
【0018】また、前記支持基板101はスタンパ基板
102を熱剥離性接着剤(熱剥離性粘着剤を含む)を介
して支持し固定する。これによりスタンパ基板102の
撓みや反りを抑制してスタンパ基板102の平坦度を確
保することができる。スタンパ基板102の平坦度は2
0μm程度以上(寸法では小)が必要である。これは露
光を行うカッティングマシンのフォーカスサーボの可動
範囲が50〜l00μmm程度であるためである。しか
しながら、その厚みが0.3mm程度のスタンパ基板1
02はそれ単体ではこの平坦度を保つことは不可能であ
る。このため、前記スタンパ基板102を熱剥離性接着
剤を介して支持基板101に固定し支持する支持方法を
採用する。
【0019】工程bにおいて、レーザビーム等の集光ビ
ーム104を照射して前記フォトレジスト103を露光
し、露光部105を形成する。露光に使用する光の波長
は解像度や使用するフォトレジストによって異なるが、
300〜800nm程度の波長範囲の光(例えばArイ
オンレーザの457nmあるいはKrイオンレーザの3
51nm)を使用する。
【0020】工程cにおいて、前記フォトレジスト10
3を現像し、情報マスク106を形成する。現像はアル
カリ現象液によるウェット現像で行うことができる。ウ
ェット現像は、例えば所定の濃度に調整されたアルカリ
現像液中にスタンパ基板102を浸漬したり、あるいは
スピンナにより現像液をフォトレジスト103に供給す
ることによりスタンパ基板102上に情報マスク106
を形成する。なお、前記フォトレジスト103には、露
光部105が現像により可溶化するポジ型、及び露光後
にベーク等を行うことにより未露光部分が可溶化するネ
ガ型が知られているが本実施形態ではネガ型を用いるこ
ととする。
【0021】工程dにおいて、現像後のフォトレジスト
103を安定化させるためのポストベークを行う。この
とき熱剥離性接着剤層112の熱剥離温度をこのポスト
ベークの温度以上にしておけばポストベーク後にはスタ
ンパ基板102は剥離された状態になる。すなわち、ポ
ストベーク工程と剥離工程を同時に行うことができて効
率的である。ポストベーク温度については後述する。
【0022】工程eにおいて、ドライエッチングにより
前記情報マスク106のマスク以外の部分(スタンパ基
板表面のマスクが形成されていない部分)に、例えばド
ライエッチングを施し凹凸の情報パターンをスタンパ基
板102の表面に形成する。ドライエッチングの方法と
しては、イオンビーム107で物理的にエッチングを行
うイオンミリング、あるいは腐食性のガスを用いた反応
性イオンエッチング等があるが、使用するスタンパ基
板、マスク部材等により適切な方法を選択すればよい。
【0023】工程fにおいて、前記スタンパ基板102
に形成されているフォトレジスト(情報マスク106)
を、例えば有機溶剤中に浸漬する方法、あるいはオゾン
アッシャ等の方法により除去する。これによりスタンパ
108は完成する。
【0024】工程gにおいて、作製したスタンパ108
を用い、例えば射出成形またはフォトポリメリゼーショ
ン法などの方法により、プラスチックの複製基板(レプ
リカ基板)109を作成する。
【0025】工程hにおいて、複製基板109に反射膜
110,及び保護膜111を形成すると光ディスクが完
成する。
【0026】図2は、前記スタンパ基板102を支持基
板101に固定する方法(図1の工程a〜bに相当)の
詳細を説明する図である。まず、図に示すように、スピ
ンナに支持基板101を固定し、熱剥離性接着剤112
をその上面内側に塗布した後、スタンパ基板102を載
置し、スピンナのスピンドルを高速回転する(工程a〜
c)。これにより、熱剥離性接着剤112を均一に分散
させ、スタンパ基板102に支持基板101を接着し硬
化させることができる。次いで、スタンパ基板102の
表面にフォトレジスト103を塗布した後、レーザビー
ム等の集光ビーム104を照射して前記フォトレジスト
103を露光する(工程d)。フォトトレジスト層の厚
さはフォトレジスト層とスタンパ基板102のエッチン
グスピードの差によるが、スタンパ基板102を所定の
深さエッチングしたときにマスク部材であるフォトレジ
スト層が無くならないことが条件である。通常マージン
を考慮して5割以上厚さを増して塗布する。次いで、前
述のように現像後のフォトレジストを安定化させるため
のポストベークを行うと共にスタンパ基板102を支持
基板101から剥離する(工程e)。
【0027】前記熱剥離性接着剤は、剥離温度(例えば
90℃)まで加熱されるとアクリル系を主成分とする熱
剥離性接着剤中に含まれるマイクロカプセルが加熱発泡
して、接着性が急激に低下する性質を有する接着剤であ
る。加熱剥離後、被着体への接着剤の残留はほとんど無
視できるレベルである。
【0028】なお、前記熱剥離性性接着剤に代え熱剥離
性粘着シートを使用することもできる。この場合にはス
ピンナを使わずともシートの厚みで均一に貼り合わせを
することができる。しかし気泡が含有されるなどの問題
が生じる場合には真空チャンバ内でシートの貼り合わせ
を行うとよい。
【0029】図3は、熱剥離性接着剤の接着特性を示す
図である。図に示すように常温〜70℃の範囲内では通
常の粘着剤と同程度の接着力を有するため被着体を接着
する。剥離したいときには加熱するだけで接着力がなく
なることがわかる。前記ポストベークの温度は90〜1
10℃付近のため、前記熱剥離性接着剤を用いることに
よりフォトレジスト露光現像後のポストベークを行うだ
けで接着力をなくすることができる。
【0030】なお、この後の工程では、前記露光(カッ
ティング)に必要な平坦性(20μm)は必要ではない
が、スタンパ基板102を支持基板101から剥離する
工程をこの後のドライエッチング工程後としても構わな
い。この場合は熱剥離性接着剤が熱剥離する温度をポス
トベークで剥がれない温度とする。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
タンパ基板の平坦性を高く維持することでき、且つその
製造が容易なスタンパの製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるスタンパの製造方法
を説明する図である。
【図2】スタンパ基板を支持基板に固定する方法を説明
する図である。
【図3】熱剥離性接着剤の接着特性を示す図である。
【図4】従来の光ディスクの製造方法を説明する図であ
る。
【符号の説明】
101 支持基板 102 スタンパ基板 103 フォトレジスト 104 集光ビーム 105 露光部 106 マスク 107 イオンビーム 108 スタンパ 109 プラスチック基板 110 反射膜 111 保護膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スタンパ基板の表面にフォトレジスト膜
    を形成する工程と、 前記スタンパ基板に形成したフォトレジスト膜を露光・
    現像して前記スタンパ基板表面にマスクを形成する工程
    と、 前記マスクを利用して前記スタンパ基板をエッチングし
    て前記スタンパ基板の表面に凹凸の情報パターンを形成
    する工程とを備えたスタンパの製造方法において、 少なくとも前記マスクを形成する工程においてスタンパ
    基板の裏面は熱剥離性の接着剤を介して支持基板に接着
    固定したことを特徴とするスタンパの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 前記熱剥離性接着剤の剥離温度は、略現像後の前記レジ
    スト膜を安定化させるために行う加熱工程における加熱
    温度以下であることを特徴とするスタンパの製造方法。
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