JP2003272138A - 磁気転写装置 - Google Patents

磁気転写装置

Info

Publication number
JP2003272138A
JP2003272138A JP2002072279A JP2002072279A JP2003272138A JP 2003272138 A JP2003272138 A JP 2003272138A JP 2002072279 A JP2002072279 A JP 2002072279A JP 2002072279 A JP2002072279 A JP 2002072279A JP 2003272138 A JP2003272138 A JP 2003272138A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
slave medium
center pin
master
master carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002072279A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihito Kamatani
彰人 鎌谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2002072279A priority Critical patent/JP2003272138A/ja
Publication of JP2003272138A publication Critical patent/JP2003272138A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホルダのセンターピンによりスレーブ媒体や
マスター担体を位置決め支持する際に、その脱着に伴う
塵埃を吸引除去し、密着面への塵埃付着を低減し、転写
不良の発生を防止した磁気転写装置を提供する。 【解決手段】 転写パターンを有するマスター担体3を
ホルダ5に保持し、このマスター担体3に対し転写を受
けるスレーブ媒体2を供給し、両者を密着させて転写用
磁界を印加し磁気転写を行う際に、ホルダ5は中央部に
スレーブ媒体2の中心孔2aまたはマスター担体3,4の
中心孔を位置決め支持するセンターピン14を備え、この
センターピン14またはその近傍に塵埃吸引用の吸引通路
を開口させ、センターピン14へのスレーブ媒体2などの
脱着時に発生する塵埃を吸引除去する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、転写情報に対応し
たパターンが形成されたマスター担体から磁気記録部を
有するスレーブ媒体へ磁気転写する磁気転写装置に関
し、特に塵埃除去構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】本発明の対象とする磁気転写は、少なく
とも表層に軟磁性層を有するサーボ信号等の転写パター
ンが凹凸形状あるいは埋め込み構造で形成されたマスタ
ー担体(パターンドマスター)を、磁気記録部を有する
スレーブ媒体と密着させた状態で、転写用磁界を印加し
てマスター担体に担持した情報に対応する磁化パターン
をスレーブ媒体に転写記録するものである。この磁気転
写の一例としては、例えば特開昭63−183623
号、特開平10−40544号、特開平10−2695
66号、特開2001−256644等に開示されてい
る。 【0003】また、スレーブ媒体がハードディスクまた
は高密度フレキシブルディスクのような円盤状媒体の場
合には、このスレーブ媒体の片面または両面に円盤状の
マスター担体を密着させた状態で、その片側または両側
に電磁石装置、永久磁石装置による磁界印加装置を配設
して転写用磁界を印加する。 【0004】この磁気転写を行う際の重要な課題の一つ
に、マスター担体とスレーブ媒体との位置決めを精度良
く行うことがある。特に、ハードディスク、高密度フレ
キシブルディスク等のスレーブ媒体では、磁気転写後に
ドライブ装置に取り付けられたときの回転中心と転写記
録された磁化パターンの中心とが精度良く一致していな
ければならない。 【0005】上記点から、特開平11−175973
号、特開2001−209978に見られるように、マ
スター担体とスレーブ媒体を密着させる際に、画像装置
で両者の位置決めを行うものが知られている。具体的に
は、まず密着フランジにスレーブ媒体をセットした後、
その上にパターンに対応して透明部分に形成したマーカ
ーを有するマスター担体を載置し、画像装置でマーカー
とスレーブ媒体との位置とが一致するように観察しつつ
マスター担体の位置調整を行ってから両者を密着させる
ようにしている。または、マスター担体をX−Y方向に
移動可能なホルダに保持し、マスター担体の中心位置を
CCDカメラで観察して、スレーブ媒体との位置を一致
させて密着させるようにしている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記点から、本出願人
は、マスター担体をホルダのセンターピンの中心に対
し、その転写パターンの中心とを予め位置決めし、スレ
ーブ媒体はこのセンターピンによって位置決めすること
で、マスター担体とスレーブ媒体との位置決めを精度良
く行うようにした技術を提案している(特願2001−
302231)。または、マスター担体を上記センター
ピンに位置決めすることも考えられる。 【0007】ところで、この磁気転写における転写品質
を高めるためには、スレーブ媒体とマスター担体とを塵
埃が介在しない状態で全面で均等に密着させることが重
要である。つまり塵埃が付着していると、付着部を中心
とし周辺に及ぶ範囲までマスター担体とスレーブ媒体の
密着が確保できず、磁気転写が起こらない領域が生じ、
スレーブ媒体に転写された磁気情報に信号抜けが発生し
て信号品位が低下し、記録した信号がサーボ信号の場合
にはトラッキング機能が十分に得られずに信頼性が低下
するという問題がある。 【0008】前述のように、スレーブ媒体やマスター担
体の位置決めをするために、センターピンを用いると、
スレーブ媒体やマスター担体を脱着する場合に、センタ
ーピンと内径が擦られて発塵し、マスター担体やスレー
ブ媒体の転写面に付着することにより、上述のような転
写不良の原因となる恐れがある。 【0009】特に、上記のような磁気転写においては、
1枚のマスター担体の繰り返し使用により多数のスレー
ブ媒体に連続的に磁気転写を行うために、マスター担体
の表面に塵埃が付着して汚染されると、それ以降の磁気
転写にすべて転写不良が発生することになる。さらに、
これらの付着物により、マスター担体表面を変形させ、
正常な機能を損なう問題がある。 【0010】本発明はこのような点に鑑みなされたもの
で、センターピンによりスレーブ媒体やマスター担体を
位置決め支持する際に、センターピンとスレーブ媒体な
どとの擦れに伴う発塵による転写不良の発生を防止する
ようにした磁気転写装置を提供することを目的とするも
のである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明による磁気転写装
置は、転写情報に対応した転写パターンを有するマスタ
ー担体をホルダに保持し、このマスター担体に対し転写
を受ける磁気記録部を有するスレーブ媒体を供給し、両
者を密着させて転写用磁界を印加し磁気転写を行う磁気
転写装置において、前記ホルダは、中央部に前記スレー
ブ媒体の中心孔または前記マスター担体の中心孔を位置
決め支持するセンターピンを備え、該センターピンまた
はその近傍に、塵埃吸引用の吸引通路を開口させたこと
を特徴とするものである。 【0012】前記センターピンの外周面の少なくともス
レーブ媒体との接触部分に、DLC(ダイヤモンドライ
クカーボン)膜などの硬質保護膜を被覆するのが好まし
い。 【0013】前記センターピンはスレーブ媒体とマスタ
ー担体の少なくとも一方を位置決め支持するものであ
り、その外径は位置決めするスレーブ媒体またはマスタ
ー担体の内径と一致するように設定されている。 【0014】前記塵埃吸引用の吸引通路は、センターピ
ンの外周面に直接開口させるか、このセンターピンの根
本部分近傍のホルダ内面に開口させるものである。例え
ば、マスター担体内径がセンターピン外径より大きく、
センターピン外周におけるホルダ内面が露出している場
合には、このセンターピン近傍部分に塵埃吸引通路を開
口させることができる。この塵埃吸引通路の開口部分
は、溝状、穴状など適宜設計変更可能である。 【0015】 【発明の効果】上記のような本発明によれば、ホルダの
中央部にスレーブ媒体またはマスター担体の中心孔を位
置決め支持するセンターピンを備え、このセンターピン
またはその近傍に塵埃吸引用の吸引通路を開口させたこ
とにより、センターピンに対しスレーブ媒体やマスター
担体を脱着する際の擦れに伴って発生する塵埃を上記吸
引通路によって吸引除去し、マスター担体およびスレー
ブ媒体に付着する塵埃を低減できる。これにより、マス
ター担体とスレーブ媒体との密着面に塵埃が介在した密
着不良による転写信号の劣化を防止することができ、品
質の安定した磁気転写が実施でき信頼性の向上を図るこ
とができ、マスター担体のクリーニング工程の低減、マ
スター担体の破損防止による長寿命化が図れる。 【0016】また、前記センターピンの外周面の少なく
ともスレーブ媒体との接触部分に、DLC膜などの硬質
保護膜を被覆すると、塵埃発生そのものを低減すること
ができる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基
づいて本発明を詳細に説明する。図1は一実施形態にか
かる磁気転写装置の転写状態を示す要部斜視図である。
図2はホルダの断面図、図3はホルダのセンターピン部
分の平面図および断面図である。なお、各図は模式図で
あり各部の寸法は実際とは異なる比率で示している。 【0018】図1に示す磁気転写装置1は、シリンダ構
造の下側のベースチャンバー11と上側の押圧チャンバ
ー12とによるホルダ5を備え、図2のように内部に密
閉形成される内部空間6に、スレーブ媒体2、両側のマ
スター担体3,4を配置して中心位置を合わせた状態で
スレーブ媒体2とマスター担体3,4とを対峙密着させ
る。磁気転写装置1は、ホルダ5内の内部空間6のエア
ーを真空吸引し内部を減圧状態として密着力を得る真空
吸引手段7(図2参照)と、ホルダ5を回転させつつ転
写用磁界を印加する磁界印加装置8とをさらに備える。 【0019】なお、図示の場合には、水平方向に配置し
たスレーブ媒体2の下側および上側にそれぞれマスター
担体3,4を配置して両面に対峙密着させ、両面同時磁
気転写を行う態様を示しているが、スレーブ媒体2およ
びマスター担体3,4を縦向きに配置して両面同時磁気
転写を行うようにしてもよい。また、スレーブ媒体2の
片方にマスター担体3または4を対峙密着させ、片面逐
次磁気転写を行うようにしてもよい。ここで、対峙密着
とは、接触密着、ごく僅かな隙間を空けて対峙するこの
双方の何れかを指すものとする。 【0020】スレーブ媒体2は円盤状で所定径の中心孔
2aが開口され、両面または片面に磁気記録部(磁性
層)が形成されたハードディスク、高密度フレキシブル
ディスクなどの円盤状磁気記録媒体が使用される。その
磁気記録部は塗布型磁気記録層あるいは金属薄膜型磁気
記録層で構成される。また、マスター担体3,4は円盤
状ディスクに形成されている。このマスター担体3,4
は、基板上に形成された微細凹凸パターンに軟磁性体が
被覆された転写パターンを有する。これと反対側の面が
ベースチャンバー11、剛性板10に吸引保持される。 【0021】ホルダ5のベースチャンバー11は円盤状
で、マスター担体3の外径より大きい円形状の内面を有
し、この内面の中央部分は平坦性の高い減圧吸引部11
aに形成され、一方のマスター担体3の下面を中心位置
を合わせて吸引保持する。上記減圧吸引部11aのマス
ター担体3の大きさに対応した部分には、多数の吸引孔
(不図示)がほぼ均等に開口している。図示していない
が、この吸引孔はベースチャンバー11の内部から外部
に導出された吸引通路を経て真空ポンプに接続されて吸
引され、減圧吸引部11aに密着されたマスター担体3
の背面を吸引保持すると共に、該マスター担体3の平坦
度を減圧吸引部11aにならわせて修正する。 【0022】また、ベースチャンバー11は、中心位置
にスレーブ媒体2の中心孔2aを位置決め支持するセン
ターピン14を備え、上記マスター担体3は、その転写
パターンの中心位置がセンターピン14の中心位置に合
致するように予め調整して固定される。これによりマス
ター担体3とスレーブ媒体2との位置決めが行われる。 【0023】なお、センターピン14に対するマスター
担体3の位置決めは、例えば、測定顕微鏡またはCCD
カメラ等の位置観察手段を使用し、マスター担体3をX
Y方向へ微調整することにより行う。また、マスター担
体3を直接微動手段によってマニュアルでまたは自動的
に位置調整しつつ行うことが可能である。その一例とし
ては、本出願人による特願2001−302231を参
照されたい。 【0024】さらに、前記センターピン14を使用し、
その外径に一方のマスター担体3の内径を嵌合して位置
決めを行ってもよい。その際、センターピン14の位置
決め外径は、スレーブ媒体2の位置決め外径より大きく
してもよい。 【0025】前記センターピン14の外周面の少なくと
もスレーブ媒体2の内径部との接触部分に、DLC(ダ
イヤモンドライクカーボン)膜などの硬質保護膜が被覆
され、スレーブ媒体2などとの擦れに伴う塵埃発生その
ものが低減される。 【0026】一方、押圧チャンバー12は円盤状で、他
方のマスター担体4の外径より大きい内面を有し、この
内面に円環シート状のクッション材9(弾性材)が取り
付けられ、さらに、このクッション材9の表面部分に所
望の平坦度を有する平坦剛性板10が設置され、その内
面が減圧吸引部10aに形成され、他方のマスター担体
4の上面を中心位置を合わせて吸引保持する。上記減圧
吸引部10aには、ベースチャンバー11と同様の吸引
孔が開口され、真空ポンプに接続されて吸引される。 【0027】なお、他方のマスター担体4についても、
押圧チャンバー12に保持せず、センターピン14にセ
ットしたスレーブ媒体2上に、同様にセンターピン14
によって中心孔を位置決めしてセットするようにしても
よい。 【0028】前記ベースチャンバー11および押圧チャ
ンバー12は一方または両方が軸方向(図で上下方向)
に移動して開閉可能に設けられ、また、ベースチャンバ
ー11の底面および押圧チャンバー12の上面には、支
持軸部11c,12cが突設されている。このベースチ
ャンバー11および押圧チャンバー12は図示しない回
転機構に連係されて一体に回転駆動される。 【0029】上記のようなホルダ5において、スレーブ
媒体2をセンターピン14に脱着する場合には、その脱
着部分の近傍をエアー吸引して塵埃除去を行っている。
具体的には、図3(a),(b)に示すように、ベースチャ
ンバー11のセンターピン14の部分に塵埃吸引用の吸
引通路15が形成され、この塵埃吸引通路15はセンタ
ーピン14の外周面に溝状に開口した塵埃吸引口15a
を備える。すなわち、センターピン14の外周面には、
軸方向に延びる複数(図示の場合等間隔に8本)の縦溝
による吸引口15aが形成され、各吸引口15aの溝底
部はベースチャンバー11の内部に延長され、内部に形
成された吸引室15bにそれぞれ連通され、この吸引室
15bからエアー通路15cにより外部に導出されて真
空ポンプに接続される。 【0030】前記塵埃吸引通路15には、センターピン
14に対しスレーブ媒体2が供給される際にエアー吸引
を行い、その吸引口15aに作用するエアー吸引力によ
って、センターピン14の外周部に発生する塵埃をホル
ダ5外に吸引除去する。また、磁気転写後に、スレーブ
媒体2をセンターピン14から離脱する際にも、上記吸
引を継続して行い、発生する塵埃を同様に吸引除去す
る。 【0031】これにより、センターピン14へのスレー
ブ媒体2の脱着時に発生する塵埃が、マスター担体3,
4とスレーブ媒体2との密着面に付着するのを防止し、
密着性を高め、磁気転写品質を確保している。 【0032】また、センターピン14によりマスター担
体3または4の位置決めを行う際には、その脱着時にも
同様に塵埃吸引通路15による塵埃吸引を行って塵埃付
着を防止する。 【0033】図4(a),(b)は、他の実施形態の塵埃吸
引通路を示す図である。この実施形態の塵埃吸引通路1
6は、センターピン14の外周面に孔状に開口した吸引
口16aを備える。すなわち、センターピン14の外周
面には、中心方向に延びる多数の透孔による吸引口16
aが形成され、各吸引口16aはセンターピン14の中
心部に縦方向に形成された軸通路16dに連通し、軸通
路16dの底部がベースチャンバー11の内部に延長さ
れ、内部に形成された吸引室16bに連通し、この吸引
室16bからエアー通路16cにより外部に導出されて
真空ポンプに接続される。この実施形態でも吸引口16
aに作用するエア吸引力によって、センターピン14の
外周部に発生する塵埃をホルダ5外に吸引除去する。 【0034】図5(a)〜(c)は、さらに他の実施形態の
塵埃吸引通路を示す図である。前記実施形態における塵
埃吸引通路15,16は、センターピン14の外周面に
直接開口させているが、この実施形態ではセンターピン
14の根本部分近傍のベースチャンバー11内面に開口
させている。また、この実施形態ではスレーブ媒体2の
供給をロボットハンド20で行う例を示している。 【0035】上記ロボットハンド20は、図5(c)に示
すように、アーム部21の先端に、スレーブ媒体2を把
持するスレーブ把持爪22を備え、開状態にあるベース
チャンバー11のセンターピン14にスレーブ媒体2を
供給セットする。このスレーブ把持爪22は、不図示の
駆動機構によって両側に拡縮移動し、この把持爪22を
スレーブ媒体2の中心孔2aに挿入して、開いて内径部
をチャックし、閉じて解放する。また、前記センターピ
ン14には、ロボットハンド20によるスレーブ媒体2
の供給時に、把持爪22の挿入・拡縮移動を許容する溝
部14aが直径方向に形成されている。 【0036】そして、この実施形態の塵埃吸引通路17
は、センターピン14の根本部の外周部位のベースチャ
ンバー11の内面に、円弧溝状に開口した吸引口17a
を備える。すなわち、マスター担体3の中心孔3aの内
径がセンターピン14の外径より大きく、このマスター
担体3の内径とセンターピン14の外径との径差部の環
状部位に吸引口17aが開口されるが、前記溝部14a
がセンターピン14の外径より長く形成されるため、こ
の溝部14aを除く両側に吸引口17aが形成される。
また、吸引口17aによる吸引エアーが溝部14aにリ
ークしないように、吸引口17aの端部と溝部14aと
の間の区画部位11dがマスター担体3の厚みに相当す
るだけ高く形成されている。なお、上記吸引口17aの
開口部分の形状は、円弧状のほか穴状、溝状など適宜設
定できる。 【0037】上記吸引口17aは、ベースチャンバー1
1の内部に形成された吸引室17bに連通し、この吸引
室17bからエアー通路17cにより外部に導出されて
真空ポンプに接続される。この実施形態でも吸引口17
aに作用するエア吸引力によって、センターピン14の
外周部に発生する塵埃を、センターピン14とスレーブ
媒体2との隙間からホルダ5外に吸引除去する。 【0038】また、上記吸引口17aによりスレーブ媒
体2の中心孔2a近傍の内径差部位をマスター担体3側
に吸引するため、ロボットハンド20によって供給した
スレーブ媒体2をマスター担体3と仮密着させる作用も
有する。これは特に、縦向きに設置されたホルダ5にス
レーブ媒体2を供給する場合に、スレーブ媒体2の傾き
防止、落下防止の点で有効である。 【0039】次に、図2に示すように、前記ホルダ5で
は、ベースチャンバー11の外周に上方に突出する鍔部
11bが、押圧チャンバー12の外周に下方に突出する
鍔部12bがそれぞれ設けられている。押圧チャンバー
12の鍔部12bの外周面の径は、ベースチャンバー1
1の鍔部11bの内周面の径より小さく、ベースチャン
バー11の鍔部11bの内周側に、押圧チャンバー12
の鍔部12bが挿入可能に設けられている(逆の大小関
係にあってもよい)。そして、押圧チャンバー12の鍔
部12bの外周にOリングによるシール材13が装着さ
れ、このシール材13は押圧チャンバー12をベースチ
ャンバー11側に移動させた際に、ベースチャンバー1
1の鍔部11bの内周面に摺接して、接離移動方向(軸
方向)と平行な面同士のシールを行って両チャンバー1
1,12間の内部空間6を密閉する。なお、シール材1
3はベースチャンバー11に装着してもよく、他のシー
ル機構を採用してもよい。 【0040】上記のようにホルダ5は、シール材13に
より内部空間6を密閉した状態で、ベースチャンバー1
1と押圧チャンバー12との接離移動が可能なシリンダ
構造に設けられている。また、スレーブ媒体2、マスタ
ー担体3,4、クッション材9、剛性板10の厚みが変
化してスレーブ媒体2とマスター担体3,4との密着高
さが変更しても、密閉状態を確保できる。 【0041】なお、前記押圧チャンバー12には剛性板
10を設置せず、クッション材9で直接他方のマスター
担体4を押圧するようにしてもよい。さらに、両チャン
バー11,12の内面の平行度が高精度に得られる場合
には、クッション材9を使用しなくてもよく、その際は
ベースチャンバー11の減圧吸引部11aと同様に吸引
孔を押圧チャンバー12の内面に形成して、他方のマス
ター担体4を吸着保持するのが好適である。 【0042】また、ベースチャンバー11の鍔部11b
より内周側でマスター担体3より外周部の内面には、真
空吸引手段7の排気口7aが開口されている。この排気
口7aに連通するエアー通路7bがベースチャンバー1
1内に形成され、支持軸部11cを通して外部に導出さ
れ、不図示の真空ポンプに接続されている。また、押圧
チャンバー12にも排気口を形成して内部空間6の真空
吸引を行うようにしてもよい。この真空吸引手段7と前
記塵埃吸引通路15(16または17)とは、一部を兼
用構造としてもよい。 【0043】上記真空吸引手段7によるエアーの真空吸
引により、ホルダ5内の内部空間6を、所定の真空度に
制御し、スレーブ媒体2とマスター担体3,4とが所定
の密着圧力となるように設定する。また、ホルダ5の内
部空間の真空吸引領域の実効的面積を、マスター担体
3,4とスレーブ媒体2との接触面積より例えば2〜3
倍大きく形成することにより密着力を増大して、真空度
に応じた所定の密着圧力を得ると共に、両者の密着面の
エアー抜きが行われ、密着性が高められる。 【0044】なお、上記密着力の印加のために、ホルダ
5を外部から機械的に加圧する押圧手段を備えてもよ
い。この押圧手段は加圧シリンダを備え、その押圧ロッ
ドの先端がホルダ5の押圧チャンバー12における支持
軸部12cに所定の押圧荷重を印加するように構成すれ
ばよい。 【0045】磁気転写を行う際には、スレーブ媒体2の
磁化を、予め面内記録なら面内トラック方向に、また垂
直記録なら垂直方向に初期直流磁化しておく。このスレ
ーブ媒体2をマスター担体3,4と密着させ、初期直流
磁化方向と略逆向きのトラック方向または垂直方向に転
写用磁界を印加して磁気転写を行う。 【0046】なお、開状態にあるホルダ5のベースチャ
ンバー11に対するスレーブ媒体2の供給は、ロボット
ハンド等によってスレーブ媒体2を把持しセンターピン
14にセットするようにしてもよい。その際、スレーブ
把持爪をスレーブ媒体2の中心孔2aに挿入して、開い
て内径部をチャックし、閉じて解放するのが好適であ
り、前記ベースチャンバー11のセンターピン14は、
上記の把持爪と干渉しないように、例えば、センターピ
ン14に、把持爪が挿入される溝部が形成される。 【0047】前記マスター担体3,4の基板としては、
ニッケル、シリコン、石英板、ガラス、アルミニウム、
合金、セラミックス、合成樹脂等を使用する。凹凸パタ
ーンの形成は、スタンパー法等によって行われる。軟磁
性体の形成は、磁性材料を真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法等の真空成膜手段、メッキ
法などにより成膜する。面内記録と垂直記録とで、ほぼ
同様のマスター担体が使用される。 【0048】クッション材9は他方のマスター担体4の
背面(上面)に均等に圧力を加えるためのもので、弾性
特性を有する材料により円盤状に形成され、押圧チャン
バー12に取り付けられる。弾性特性を有する材料とし
ては、シリコンゴム、ポリウレタンゴム、フッ素ゴム、
ブタジエンゴムなど一般的なゴムや、スポンジゴム等の
発泡樹脂などが使用できる。 【0049】転写用磁界および必要に応じて初期磁界を
印加する磁界印加装置8は、面内記録の場合には、例え
ば、スレーブ媒体2の半径方向に延びるギャップを有す
るコアにコイルが巻き付けられたリング型ヘッド電磁石
がホルダ5の両側に配設されてなり、両側で同じ方向に
トラック方向と平行に発生させた転写用磁界を印加す
る。ホルダ5を回転させて、スレーブ媒体2とマスター
担体3,4の全面に転写用磁界を印加する。磁界印加装
置8を回転移動させるように設けてもよい。磁界印加装
置8は、片側にのみ配設するようにしてもよく、永久磁
石装置を両側または片側に配設してもよい。また、垂直
記録の場合の磁界印加装置8は、極性の異なる電磁石ま
たは永久磁石をホルダ5の両側に配置し、垂直方向に転
写用磁界を発生させて印加する。部分的に磁界を印加す
るものでは、ホルダ5を移動させるか磁界を移動させて
全面の磁気転写を行う。 【0050】この磁界印加装置8は、ホルダ5の開閉動
作を許容するように、両側の電磁石装置が接離移動する
か、電磁石装置間にホルダ5が挿入するように電磁石装
置またはホルダ5が移動するようになっている。 【0051】次に、磁気転写工程を説明する。上記磁気
転写装置1では、同じマスター担体3,4により複数の
スレーブ媒体2に対する磁気転写を行うものであり、ま
ずベースチャンバー11の減圧吸引部11aに一方のマ
スター担体3を位置を合わせて保持させ、押圧チャンバ
ー12の剛性板10の減圧吸引部10aに他方のマスタ
ー担体4を位置を合わせて保持させておく。 【0052】そして、押圧チャンバー12とベースチャ
ンバー11とを離間した開状態で、予め面内方向または
垂直方向の一方に初期磁化したスレーブ媒体2を、塵埃
吸引通路15(16または17)による塵埃吸引を行い
つつ、センターピン14により中心位置を位置決めして
セットした後、押圧チャンバー12をベースチャンバー
11に接近移動させる。 【0053】押圧チャンバー12のシール材13がベー
スチャンバー11の鍔部11bの内周面に摺接して、ス
レーブ媒体2およびマスター担体3,4を収容したホル
ダ5の内部空間6を密閉する。他方のマスター担体4が
スレーブ媒体2に接触して押圧状態となる前に、真空吸
引手段7により内部空間6のエアー排出を行って減圧
し、内部を所定の圧力とする。 【0054】さらに押圧チャンバー12を下降作動さ
せ、スレーブ媒体2とマスター担体3,4間のエアー抜
きを行いつつ、他方のマスター担体4がスレーブ媒体2
に接触し、真空度に応じて作用する外力(大気圧)によ
る圧力で、ベースチャンバー11に向けてスレーブ媒体
2とマスター担体3,4とに均一に密着力を加え、所定
の密着圧力で密着面にエアーが残留していない状態で密
着させる。 【0055】その後、ホルダ5の両側に磁界印加装置8
を接近させ、ホルダ5を回転させつつ磁界印加装置8に
よって初期磁化とほぼ反対方向に転写用磁界を印加し、
マスター担体3,4の転写パターンに応じた磁化パター
ンをスレーブ媒体2の磁気記録部に転写記録する。 【0056】上記磁気転写時に印加された転写用磁界
は、マスター担体3,4の転写パターンにおけるスレー
ブ媒体2と密着した軟磁性体による凸部パターンに吸い
込まれ、面内記録の場合にはこの部分の初期磁化は反転
せずその他の部分の初期磁化が反転し、垂直記録の場合
にはこの部分の初期磁化が反転しその他の部分の初期磁
化は反転しない結果、スレーブ媒体2にはマスター担体
3,4の転写パターンに応じた磁化パターンが両面同時
に転写記録される。 【0057】磁気転写後には、真空吸引手段7の吸引を
停止し、内部空間6を大気圧に開放すると共に、押圧チ
ャンバー12をベースチャンバー11から離間作動さ
せ、密着力を解放する。そして、塵埃吸引用の吸引通路
15(16または17)による塵埃吸引を行いつつ、ス
レーブ媒体2をセンターピン14より離脱させ、ホルダ
5より取り出して次工程に搬出され、新たなスレーブ媒
体2が搬入セットされて、同様の磁気転写処理が繰り返
される。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一つの実施の形態による磁気転写装置
の転写状態を示す要部斜視図 【図2】図1のホルダの断面図 【図3】図2の塵埃吸引通路を示すセンターピン近傍部
分の要部平面図および断面図 【図4】他の実施形態の塵埃吸引通路を示すホルダのセ
ンターピン近傍部分の要部平面図および断面図 【図5】さらに他の実施形態の塵埃吸引通路を示すホル
ダのセンターピン近傍部分の要部平面図および断面図 【符号の説明】 1 磁気転写装置 2 スレーブ媒体 2a 中心孔 3,4 マスター担体 5 ホルダ 6 内部空間 7 真空吸引手段 8 磁界印加装置 11 ベースチャンバー 12 押圧チャンバー 10a,11a 減圧吸引部 14 センターピン 15,16,17 塵埃吸引通路 15a,16a,17a 吸引口 15b,16b,17b 吸引室 15c,16c,17c エアー通路

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 転写情報に対応した転写パターンを有す
    るマスター担体をホルダに保持し、このマスター担体に
    対し転写を受ける磁気記録部を有するスレーブ媒体を供
    給し、両者を密着させて転写用磁界を印加し磁気転写を
    行う磁気転写装置において、 前記ホルダは、中央部に前記スレーブ媒体の中心孔また
    は前記マスター担体の中心孔を位置決め支持するセンタ
    ーピンを備え、該センターピンまたはその近傍に、塵埃
    吸引用の吸引通路を開口させたことを特徴とする磁気転
    写装置。
JP2002072279A 2002-03-15 2002-03-15 磁気転写装置 Pending JP2003272138A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002072279A JP2003272138A (ja) 2002-03-15 2002-03-15 磁気転写装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002072279A JP2003272138A (ja) 2002-03-15 2002-03-15 磁気転写装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003272138A true JP2003272138A (ja) 2003-09-26

Family

ID=29202320

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002072279A Pending JP2003272138A (ja) 2002-03-15 2002-03-15 磁気転写装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003272138A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010160076A (ja) * 2009-01-08 2010-07-22 Fujitsu Ltd 塵埃評価試験装置
JP2011098526A (ja) * 2009-11-06 2011-05-19 Olympus Corp 画像記録装置
US8300336B2 (en) 2008-10-21 2012-10-30 Fuji Electric Co., Ltd. Magnetic transfer device

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8300336B2 (en) 2008-10-21 2012-10-30 Fuji Electric Co., Ltd. Magnetic transfer device
JP2010160076A (ja) * 2009-01-08 2010-07-22 Fujitsu Ltd 塵埃評価試験装置
JP2011098526A (ja) * 2009-11-06 2011-05-19 Olympus Corp 画像記録装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3953765B2 (ja) 磁気転写装置
KR20020087374A (ko) 자기전사장치
JP2002100038A (ja) 転写装置、転写用カートリッジ、及び転写方法
KR20020035776A (ko) 자기전사방법 및 장치 및 자기기록매체
JP2003272138A (ja) 磁気転写装置
US6865038B2 (en) Magnetic transferring method, and method and apparatus for cleaning magnetic transfer master medium
JP3775589B2 (ja) 磁気転写装置
JP2002230751A (ja) 磁気転写方法および磁気転写装置
JP4053450B2 (ja) 磁気転写方法
US20060139785A1 (en) Magnetic transfer method and apparatus
EP1336958B1 (en) Magnetic transfer apparatus
JP3964299B2 (ja) 磁気転写装置
JP3587455B2 (ja) 磁気転写用マスタ洗浄装置及び方法、又はこれらを用いた磁気記録再生装置
JP2004030747A (ja) 磁気転写方法
JP2004134012A (ja) 磁気転写装置
JP2004171673A (ja) 磁気転写装置
JP2004253015A (ja) 磁気転写用マスター担体
JP2004086995A (ja) 磁気転写装置のホルダー
JP2004030745A (ja) 磁気転写装置
JP2003272140A (ja) 磁気転写装置のホルダー
JP2003173523A (ja) 磁気転写装置
JP2005011384A (ja) 磁気転写用マスター担体および磁気転写方法
JP2004310809A (ja) 磁気転写装置の転写ホルダー
JP2004103113A (ja) 磁気転写装置のホルダー
JP2002150555A (ja) 磁気転写方法および装置並びに磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040308

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20050617

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050628

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051108