JP2003269822A - 熱交換器および冷凍サイクル - Google Patents
熱交換器および冷凍サイクルInfo
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Abstract
に使用する熱交換器として、十分な耐圧強度で、従来フ
ロンを冷媒とする冷凍装置の凝縮器と同等の能力で、か
つ大きさの小さい熱交換器を提供する。 【解決手段】 内径0.1〜2mmの複数の細径伝熱管
2を金属製のプレート1の両面に、その軸線を互いに平
行させてろう付けにより固着して熱的にも接続し、この
ようなプレート1を複数枚、互いに間隔をおいて平行に
かつ接合された細径伝熱管2の軸線が垂直になるように
配置し、各プレート1の上端を冷媒の入口ポート5を備
えたヘッダ4に、下端を冷媒の出口ポートを備えたヘッ
ダ4’にそれぞれ結合し、各プレート1に接合された細
径伝熱管2でヘッダ4とヘッダ4’を連通させる。プレ
ート1には、開口3が間隔をおいて複数形成され、ヘッ
ダ4,4’と細径伝熱管2の冷媒流路は、細径伝熱管2
を流れる冷媒が、ヘッダ4,4’間を折り返して流れる
よう構成される。
Description
特に炭酸ガス用冷凍サイクルに好適な空気−冷媒用熱交
換器に関する。
加え、地球温暖化係数も小さく、フロンの有力な代替冷
媒とされている。二酸化炭素を使用した蒸気圧縮式冷凍
装置は、空調冷凍用として使用する場合、従来のフロン
冷媒を用いた蒸気圧縮式冷凍装置に比べて、冷媒圧力が
高く、高圧側の圧力が二酸化炭素の臨界圧力以上の圧力
(超臨界圧力)となる。具体的には、この臨界圧力は約
7MPaであり、外気の温度にもよるが通常10〜17M
Paで運転される。つまり、従来のフロンを冷媒とする
蒸気圧縮式冷凍装置では、圧縮機から吐出したガス状の
フロン冷媒は、熱交換器(凝縮器)で凝縮液化するが、
二酸化炭素を冷媒とする蒸気圧縮式冷凍装置では、圧縮
機から吐出された冷媒ガスの圧力が超臨界圧力のため、
冷媒ガスは凝縮器に相当する熱交換器内で凝縮せず、相
変化を伴わずに放熱により徐々に温度が低下する。この
ように、二酸化炭素を冷媒とする蒸気圧縮式冷凍装置で
は、これまでの凝縮器と言われていた部分においては、
凝縮が起こらない。そこで、二酸化炭素を冷媒とする蒸
気圧縮式冷凍装置では、凝縮器に相当する熱交換器は放
熱器(ガスクーラ)と呼ばれる。
イプが提案されている。二酸化炭素を冷媒とする蒸気圧
縮式冷凍装置では、冷媒の圧力がフロンを冷媒とする蒸
気圧縮式冷凍装置と比べて高いため、従来の熱交換器の
ままの構造では強度不足で使用できない。また、性能面
でも熱交換器で相変化を伴わない温度勾配のある熱交換
を行うため、従来のフロン冷媒を用いた蒸気圧縮式冷凍
装置によく使われるフィンチューブ型熱交換器では、十
分な熱交換能力が得られない。そのためフィンチューブ
型熱交換器を用いると熱交換器が大型化するとともに、
消費エネルギーが増大する。
aの圧力に耐える高耐圧構造でなければならず、また、
熱交換効率も従来品と同程度のものであるのが望まし
い。このような要求を考慮すると、高耐圧とするには特
開2000−28226号公報に示されるように、サー
ペンタイン型が有望視されている。サーペンタイン型の
熱交換器の最も一般的な構成としては、冷媒が流入する
冷媒通路が形成された流入側ヘッダパイプと、冷媒が流
出する冷媒通路が形成された流出側ヘッダパイプと、複
数段に折り返して前記流入側ヘッダパイプと流出側ヘッ
ダパイプとの間を連通する少なくとも一つのサーペンタ
イン状のチューブと、前記折り返されたサーペンタイン
状のチューブの対向する外周面間に介在する放熱フィン
とを有して構成され、前記ヘッダパイプの周面に前記チ
ューブを挿入するチューブ挿入孔が形成され、このチュ
ーブ挿入孔にチューブが挿入接合されるようになってい
る。
80号公報に示されるように、マルチフロー型(また
は、パラレル型)と呼ばれるものがある。熱交換器は、
直管状のチューブ、ヘッダ、及び空気と熱交換するため
の放熱フィンとで構成される。両脇にあるヘッダとチュ
ーブは垂直に接合され、内部は穴が連通している。チュ
ーブは、平行に置かれ、冷媒はこの中を通る。
ないしマルチフロー型の熱交換器では、冷媒と空気の流
れは直交するため、熱交換器内の冷媒温度のばらつきが
大きく、また冷媒から前記放熱フィンまでの放熱経路が
長いためフィン効率が低下し、熱交換効率が低下する。
例えば、特開2000−28226号公報によれば、サ
ーペンタイン型の熱交換器をそのままガスクーラとして
使用すると、熱変換効率はフロン系冷媒の場合に比べ2
0%〜30%程度低下する。すなわち、従来例では耐圧
強度と高い熱交換効率を同時に満足させることは出来な
い。
蒸気圧縮式冷凍装置に使用するガスクーラとして、十分
な耐圧強度を有し、従来フロンを冷媒とする冷凍装置で
用いられた凝縮器と同等の能力で、かつ大きさの小さく
て済む熱交換器を提供することである。
の管ならば、内径が小さい方が肉厚が薄くてよいこと、
及び径が小さいほうが伝熱管として用いる場合の伝熱効
率がよいことに着目し、本発明に想到した。
熱交換媒体が流入あるいは流出する管路との接続口を備
えた第1のヘッダと、熱交換媒体が流出あるいは流入す
る管路との接続口を備えた第2のヘッダと、前記第1の
ヘッダと第2のヘッダを連通する複数の伝熱管と、を有
してなり、前記前記流入側のヘッダと流出側のヘッダが
間隔をおいて互いに平行に、かつその面を上下方向にし
て配置された複数の金属製のプレートで連結され、前記
複数の伝熱管はその内径が0.1〜2mmであって、前
記金属製のプレートの表面にその軸線を平行させて接合
されている熱交換器である。
2mmとしたので、伝熱管の耐圧強度を、二酸化炭素を
冷媒とする蒸気圧縮式冷凍装置に使用するガスクーラに
必要な値にするとともに伝熱効率を大きくすることがで
き、加えて伝熱管を金属製のプレートに接合することで
伝熱面を大きくしたから、熱交換能力が補強され、従来
フロンを冷媒とする冷凍装置で用いられた凝縮器と同等
の能力で、かつ大きさの小さい熱交換器とすることがで
きる。
(細径)にすることで、伝熱管の本数を多くする必要が
あり、且つ小径の撓みやすい伝熱管をヘッダに接続する
細かな作業が必要になるが、伝熱管を金属製のプレート
に接合する構成とすることで、予め伝熱管をプレートに
接合して伝熱管とプレートを一体化しておき、伝熱管と
一体化されたプレートをヘッダに結合することで、多数
の伝熱管を1本づつヘッダに結合する煩雑な作業を回避
することができる。また、予め伝熱管とプレートを一体
化することでプレートの剛性を大きくし、取扱いを容易
にするとともに、金属製のプレートでヘッダとヘッダを
連結することで熱交換器としての剛性を強化する効果も
得られる。
接合されていることが望ましい。金属製のプレートの両
面に伝熱管を接合することで、伝熱管の数を多くするこ
とができる。伝熱管は、隣接するプレートの対向面の互
いに対向する位置に配置してもよいし、千鳥状にずれた
位置に配置してもよい。
いて形成し、該開口の水平方向の幅は、伝熱管の外径よ
りも大きく、各開口の位置には少なくとも1本の伝熱管
があるようにすることが望ましい。プレートにこのよう
な開口を設けることで、プレート間を通過する空気など
の流体がプレート間で蛇行し、伝熱管の間の空気の動き
の少ない部分を減らすことができ、熱交換の効率を向上
する効果がある。
2のヘッダで構成される熱交換媒体の流路は、該熱交換
媒体が、伝熱管外部を通過する流体で冷却されるとき、
該流体が、伝熱管内部を流れる熱交換媒体に対して対向
流の関係をなして流れるように構成するのが望ましい。
伝熱管内部を流れる熱交換媒体を伝熱管外部を通過する
流体で冷却するとき、伝熱管内部を流れる熱交換媒体が
下流側になるにつれて温度低下するが、対向流とするこ
とにより、伝熱管内部を流れる熱交換媒体と伝熱管外部
を通過する流体の温度差を、熱交換器の熱交換媒体の流
路の始めから終わりまで維持し、熱交換効率を高める効
果が得られる。
のヘッダは、一方のヘッダに流入した熱交換媒体が、他
方のヘッダとの間で伝熱管を経て折り返して流れ、最後
に他方のヘッダから流出するように、ヘッダ内部に、接
続された伝熱管をグループ分けする仕切板を設けること
が望ましい。
2により説明する。
器の斜視図であり、図2はそれを簡略化して表示したも
のである。以下、本実施の形態の熱交換器を二酸化炭素
を熱交換媒体(以下、冷媒という)とする蒸気圧縮式冷
凍装置のガスクーラとして使用した場合について説明す
る。
うに複数の細径伝熱管2を両面に軸線を上下方向にして
接合した複数の金属のプレート1と、所定の間隔で鉛直
にかつ互いに平行に配置された前記複数のプレート1の
上端と下端にそれぞれ結合された四角の箱状の第1のヘ
ッダ(以下、ヘッダ4という),第2のヘッダ(以下、
ヘッダ4’という)を含んで構成される。また、ヘッダ
4には冷媒が流入あるいは流出する管路との接続口であ
る入口ポート5が、ヘッダ4’には冷媒が流出あるいは
流入する管路との接続口である出口ポート6が、それぞ
れ設けられている。
数の段(本実施の形態では3段)をなして形成されてい
る。プレート1それぞれの各段における開口3の位置
は、上段の開口の位置に対し、千鳥状に横方向(細径伝
熱管2の軸線に直交する方向)にずれた位置になってお
り、また、隣接するプレート相互間での開口の相対位置
は、互いに対向する位置であってもよいし、千鳥状に横
方向にずれた位置になっていてもよい。本実施の形態で
は、開口3の水平方向幅は細径伝熱管2の外径の約7倍
としたが、少なくとも外径以上、好ましくは細径伝熱管
2の配列ピッチ以上とする。そして、各開口は少なくと
も1本の細径伝熱管2が通るように配置する。また、細
径伝熱管2の間隔は外径の1.5〜2倍とするのが望ま
しい。
あり、材質は銅を用いた。肉厚は伝熱性能の上では薄い
方がよいが、使用する圧力、材質に応じて選定すればよ
い。細径伝熱管2自体の耐圧性は極めて高いため、熱交
換器全体の耐圧性も良好である。細径伝熱管2は、プレ
ート1にろう付け等により、プレート1の表面にその軸
線を平行させて接合され、プレート1に固着されるだけ
でなく、熱的にもプレート1に接続されている。
銅板を用いたが、細径伝熱管2との接合に困難がなけれ
ば、他の金属、例えばステンレス、アルミニウム等でも
よい。
壁を構成する、互いに直交して気密に結合された側壁4
a,4b,4c,4dと、側壁4a,4b,4c,4d
の下端に気密に結合された底面4eと、側壁4a,4
b,4c,4dの上端に気密に結合された上面4f(図
示せず)で形成された四角の箱状をなし、ヘッダ4’
は、4方の側壁を構成する、互いに直交して気密に結合
された側壁4’a,4’b,4’c,4’dと、側壁
4’a,4’b,4’c,4’dの下端に気密に結合さ
れた底面4’eと、側壁4’a,4’b,4’c,4’
dの上端に気密に結合された上面4’fで形成された四
角の箱状をなしている。冷媒の入口ポート5は、側壁4
aの側壁4c側端部に設けられてヘッダ4内部に連通
し、出口ポート6は、側壁4’aの側壁4’d側端部に
設けられてヘッダ4’内部に連通している。
すように、ヘッダ4’の上面4’fに、側壁4’bに平
行する方向に延びるとともに、互いに所定の間隔をおい
て形成された複数の長穴9に挿入されて気密に結合され
ている。同様にプレート1の上端は、ヘッダ4の底面4
eに、側壁4bに平行する方向に延びるとともに、互い
に所定の間隔をおいて形成された複数の長穴9に挿入さ
れてろう付け等により、気密に結合されている。このよ
うに構成することで、非常に多数の細径伝熱管2をヘッ
ダ4,4’に結合することが容易になる。なお、プレー
ト1には細径伝熱管2が接合されているので、細径伝熱
管2の大きさを考慮して長穴9の幅を決めてある。
側壁4aの長さを略1:3(側壁4cに近い側、すなわ
ち入口ポート5が接続される側を1)に分ける位置に仕
切板7が設けられている。仕切板7は、側壁4a,4
b,底面4e,上面4fに気密に結合されている。同様
に、ヘッダ4’の内部には、側壁4’dと平行に、側壁
4’aの長さを略1:3(側壁4’dに近い側、すなわ
ち出口ポート6が接続される側を1)に分ける位置に仕
切板7が設けられている。仕切板7は、側壁4’a,
4’b,底面4’e,上面4’fに気密に結合されてい
る。
た区画を流入区画、仕切板7と側壁4dに囲まれた区画
を折返し区画と呼び、ヘッダ4’の、仕切板7と側壁
4’dに囲まれた区画を流出区画、仕切板7と側壁4’
cに囲まれた区画を折返し区画と呼ぶ。
たので、入口ポート5からヘッダ4に流入する冷媒ガス
は、まず、流入区画に流入し、次いでこの流入区画の底
面に結合された細径伝熱管2を経て下降し、ヘッダ4’
の折返し区画に導かれる。ヘッダ4’の折返し区画に下
降した冷媒ガスは、ヘッダ4’の折返し区画とヘッダ4
の折返し区画を連通する細径伝熱管2を上昇し、ヘッダ
4の折返し区画に流入する。ヘッダ4の折返し区画に流
入した冷媒ガスは、ヘッダ4の折返し区画とヘッダ4’
の流出区画を連通する細径伝熱管2を経て下降し、ヘッ
ダ4’の流出区画に流入する。ヘッダ4’の流出区画に
流入した冷媒ガスは出口ポート6を経て熱交換器外へ流
出する。冷媒ガスは、細径伝熱管2を下降、上昇、さら
に下降する間に外気と熱交換して冷却される。プレート
1は、細径伝熱管2と熱的に接続されているから、放熱
用のフィンとして機能し、伝熱面積に寄与する。
ち多数の細径伝熱管2の内部とその上下にあるヘッダ
4,4’を二酸化炭素のような高圧冷媒が流れ、開放さ
れた空間であるプレート1の周りを空気のように単相
(この場合、液相、固相を含まない気相のみ)の流体が
流れる。本実施の形態の熱交換器を凝縮器(ガスクー
ラ)として使用する場合、冷媒ガスを上側のヘッダ4か
ら流入させ、下側のヘッダ4'から流出させると、冷媒
ガス圧力がほぼ一定の場合には、冷媒の温度低下に伴っ
て密度が増加するためスムーズな流れになる。
るように、密封流路(細径伝熱管2)を流れる冷媒と、
開放流路を流れる空気は、全体として対向流となるよう
流路構成されている。つまり、空気は個々の細径伝熱管
2に対しては直交して流れるが、全体としてみれば、下
流側の細径伝熱管2から上流側の細径伝熱管2に向かう
流れとなる。このため、冷媒である二酸化炭素が流れ方
向に対して温度低下する特徴を有効に生かすことがで
き、非常に高い熱交換器効率を得ることができる。
2を、細径伝熱管2の軸線に直交する平面で切ってみた
断面図で、プレート1間の空気の流れを示したものであ
る。図6は、プレート1に設けられた開口3の位置が隣
接するプレート間で千鳥状に横方向(空気流方向)にず
れている場合であり、図7はプレート1に設けられた開
口3の位置が隣接するプレート間でずれていない場合で
ある。
口3側に偏る蛇行を繰り返しながら流れる。図7の場合
には、空気は開口3の部分での流路の拡大、開口3の前
後の部分での流路の縮小により、蛇行を繰り返しながら
流れる。いずれの場合にも、前述の蛇行流れにより、細
径伝熱管2周りの流れの混合は非常に良好となる。
を挟んで互いに対向する二つの面に接合された細径伝熱
管2は、等間隔、かつ対向する位置に配置されている
が、必ずしも図のような配置にしなくてもよい。例え
ば、等間隔ではあるが対向する位置ではなく、たがいに
ずれた位置に配置されていてもよいし、プレート1の一
方の面に接合された細径伝熱管2の配置間隔とと他方の
面に配置された細径伝熱管2の配置間隔が異なっていて
もよい。細径伝熱管2が間隙を挟んで対向する位置では
なく、千鳥状にずれた配置になっていると、プレート1
間を流れる空気流を蛇行させる効果がある。
が小さいため、非常に高い表面熱伝達率を有している。
図8に示すように、伝熱管の径が小さくなるほど伝熱効
率が向上する。例えば伝熱管のまわりの流れがほぼ層流
と見なせる場合は、径10mmの伝熱管の伝熱効率を1
0とすると、径1mmの伝熱管の伝熱効率は100前後
となると考えてよい。このことから、採用する伝熱管の
内径は、2mm以下とするのが望ましい。また、内径が
小さくなりすぎると冷媒ガスに含まれる油分が詰まる恐
れがあるので、内径0.1mm未満のものは好ましくな
い。
に接している部分では、プレート1自体が放熱フィン
(開口付)として働くため、大きな拡大伝熱面効果があ
る。これにより、管外側の熱抵抗は極めて小さくなる。
促進効果とがあいまって、極めて高い管外側の熱伝達性
能が得られる。また、炭酸ガス冷媒を用いた際には、管
内側熱伝達率が非常に高くなることが知られている。こ
れらの効果により、熱交換器全体としての総括熱伝達率
が大きくなる。
きく採れるので、本実施の形態の熱交換器によれば、二
酸化炭素を冷媒として用いる冷凍サイクルに適用して、
従来の家庭用ルームエアコン等の室外機に用いられる熱
交換器と同等の能力で、熱交換器の容積を小さくするこ
とも可能になる。
ろう付け等により接合することでプレート1の剛性を大
きくすることができ、細径伝熱管2が接合されたプレー
ト1をヘッダ4,4’に接合することで、接合時のプレ
ート1の取扱いが容易になるとともに、多数の細径伝熱
管を1本づつヘッダ4,4’に接合する必要がなくな
り、細径伝熱管の取扱いも容易になる。剛性を大きくし
たプレート1は、ヘッダ4,4’に結合され、熱交換器
としての剛性の保持の役割も果たしている。
両面に細径伝熱管2が接合されているが、プレート1の
片面のみに細径伝熱管2を接合し、片面のみに細径伝熱
管2を接合したプレート1を、細径伝熱管2を接合した
面が隣接するプレート1の細径伝熱管2を接合していな
い面に対向するように配置してもよい。この場合、プレ
ート1枚当りの伝熱管本数は少なくなるが、プレート1
相互の間隔を小さくすることで伝熱管本数の減少を補う
ことができる。
交換器のヘッダ部の斜視図を示す。本実施の形態が前記
第1の実施の形態と異なるのは、ヘッダ4の流入区画と
折返し区画が、プレート1と平行に、側壁4cと側壁4
dの間を連結して配置された2枚の仕切板7’で、側壁
4cの長さの方向で3等分されていることと、3つに区
画された流入区画のそれぞれに入口ポート5が設けら
れ、これら3つの入口ポート5が、その上流側に結合さ
れた分岐ヘッダ8に接続されている点である。他の構成
は前記第1の実施の形態と同じであるので、説明を省略
する。
入する冷媒量が平均化され、熱交換器の全伝熱面が平均
して熱交換を行うので、前記第1の実施の形態による効
果に加え、さらに熱交換能力が向上する効果がある。
では、ヘッダ4’にも同様の仕切板7’が設けられてお
り、3等分された流出区画のそれぞれを出口ポート6を
介して分岐ヘッダ8’に接続するようにしてある。
屋に仕切られているため、圧力に対する構造強度が高
い。
熱交換器の斜視図を示す。本実施の形態が前記第1の実
施の形態と異なるのは、ヘッダ4,4’は、円管により
形成された分岐ヘッダ8,8’と、分岐ヘッダ8,8’
に直交するように接続された複数の円管ヘッダ10,1
0’でそれぞれ構成されており、冷媒の入口ポート5は
分岐ヘッダ8の上流端に、出口ポート6は分岐ヘッダ
8’の下流端に設けられている点と、仕切板7は、複数
の円管ヘッダ10,10’それぞれに、その内部を仕切
るように設けられ、細径伝熱管2を表面に接合したプレ
ート1は、1枚づつ、円管ヘッダ10,10’に接合さ
れている点である。仕切板7は、円管ヘッダ10を分岐
ヘッダ8に近い部分の長さを1とする1:3の比率で区
切る位置に、円管ヘッダ10’を分岐ヘッダ8’に近い
部分の長さを1とする1:3の比率で区切る位置に、そ
れぞれ設けられている。
た冷媒ガスをさらに複数の円管ヘッダに分けて流入させ
たのち、細径伝熱管2に流入させるようにしたので、前
記第2の実施の形態と同様に、良好な冷媒分配を得るこ
とができる。また、ヘッダが、円管で形成されているの
で、高い耐圧強度を簡易な構造で得ることができる。
使用した場合に付いて説明する。蒸発器では、冷媒は下
側のヘッダ4'から流入、上側のヘッダ4から流出させ
る。このようにすると、下から入った二相冷媒の蒸発が
進むとともに密度が減少するためスムーズな流れにな
る。この場合には、冷媒と空気の流れ方向は図11に示
すように全体として並向流となるが、蒸発器では圧力が
超臨界圧以下であるため冷媒は気液二相状態になる。こ
のため、熱交換があっても、流れ方向に対し冷媒温度が
ほぼ一定に保たれるため、理論上対向流の場合とほぼ同
等の熱交換効率を得ることができる。また、相変化の途
中の液冷媒は上流側の細径伝熱管2群を流れた後、ヘッ
ダ4,4’で集合・再分岐を繰り返すため、気液冷媒の
局所的な偏りが適宜是正され、細径伝熱管2群全体とし
ての冷媒分配状態は非常に良好になる。これにより、実
質的な熱交換効率を向上させることが出来る。
く、管外側熱伝達率もガスクーラの場合と同じであるの
で、熱交換器全体としての総括熱伝達率が非常に大きく
とれる。
効率が大きく採れるので、熱交換器の容積を小さくする
ことも可能になる。
凍サイクルに特に好適である。図12は、炭酸ガス冷凍
サイクルを示す。図示の冷凍サイクルは、冷媒流路を備
え室外空気と前記冷媒流路内の冷媒との熱交換を行う室
外熱交換器100と、室外熱交換器100の冷媒流路の
一端に膨張弁500を介して冷媒流路の一端を接続され
た室内熱交換器200と、室内熱交換器200の冷媒流
路の他端に四方弁400を介して吸入口を接続して配置
された圧縮機300と、を含んで構成され、圧縮機30
0の吐出口は、前記四方弁400を介して前記室外熱交
換器100の冷媒流路の他端に接続されている。室外熱
交換器100と室内熱交換器200は、前記第1〜3の
実施の形態に係る熱交換器のうちのいずれかが用いられ
ている。
の他端は前記四方弁400の第4ポートに接続され、圧
縮機300の吸入口は、前記四方弁400の第1ポート
に接続されている。そして、圧縮機300の吐出口は、
前記四方弁400の第3ポートに接続され、前記四方弁
400の第2ポートは、前記室外熱交換器100の冷媒
流路の他端に接続されている。また、四方弁400は、
第1ポートと第4ポート、第2ポートと第3ポートをそ
れぞれ連通する位置か、第1ポートと第2ポート、第4
ポートと第3ポートをそれぞれ連通する位置に操作され
るよう構成されている。
方弁400により冷房運転と暖房運転を切り替える。冷
房時には、第1ポートと第4ポート、第2ポートと第3
ポートをそれぞれ連通する位置に操作されて室外熱交換
器100がガスクーラ、室内熱交換器200が蒸発器と
なり、暖房時には、第1ポートと第2ポート、第4ポー
トと第3ポートをそれぞれ連通する位置に操作されて室
内熱交換器200がガスクーラ、室外熱交換器100が
蒸発器となる。
く、コンパクトなため、使用する冷媒量を少なくするこ
とができるとともに冷凍サイクルの小型化にも有効であ
り、設置性がよく場所を取らない冷凍空調システムを提
供することができる。
る蒸気圧縮式冷凍装置に使用するガスクーラとして、十
分な耐圧強度を有し、従来のフロンを冷媒とする冷凍装
置で用いられた凝縮器に劣らない伝熱性能の熱交換器を
提供することができる。
視図である。
トの開口を示す斜視図である。
相対位置関係を示す詳細図である。
部を示す斜視図である。
す縦断面図である。
ある。
図である。
ッダ部を示す斜視図である。
斜視図である。
合の冷媒流れ方向を示す縦断面図である。
を示すブロック図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 熱交換媒体が流入あるいは流出する管路
との接続口を備えた第1のヘッダと、熱交換媒体が流出
あるいは流入する管路との接続口を備えた第2のヘッダ
と、前記第1のヘッダと第2のヘッダを連通する複数の
伝熱管と、を有してなり、前記前記流入側のヘッダと流
出側のヘッダが間隔をおいて互いに平行に、かつその面
を上下方向にして配置された複数の金属製のプレートで
連結され、前記複数の伝熱管はその内径が0.1〜2m
mであって、前記金属製のプレートの表面にその軸線を
平行させて接合されている熱交換器。 - 【請求項2】 請求項1記載の熱交換器において、伝熱
管は、前記金属製のプレートの両面に接合されているこ
とを特徴とする熱交換器。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の熱交換器におい
て、前記プレートには、複数の開口が間隔をおいて形成
され、該開口の水平方向の幅は、伝熱管の外径よりも大
きく、各開口の位置には少なくとも1本の伝熱管がある
ことを特徴とする熱交換器。 - 【請求項4】 請求項1〜3のうちのいずれか1項に記
載の熱交換器において、前記第1のヘッダ、伝熱管及び
第2のヘッダで構成される熱交換媒体の流路は、該熱交
換媒体が、伝熱管外部を通過する流体で冷却されると
き、該流体が、伝熱管内部を流れる熱交換媒体に対して
対向流の関係をなして流れるように構成されていること
を特徴とする熱交換器。 - 【請求項5】 請求項4記載の熱交換器において、前記
第1、第2のヘッダは、一方のヘッダに流入した熱交換
媒体が、他方のヘッダとの間で伝熱管を経て折り返して
流れ、最後に他方のヘッダから流出するように、ヘッダ
内部に、接続された伝熱管をグループ分けする仕切板を
設けたことを特徴とする熱交換器。
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