JP2003269223A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2003269223A JP2002068911A JP2002068911A JP2003269223A JP 2003269223 A JP2003269223 A JP 2003269223A JP 2002068911 A JP2002068911 A JP 2002068911A JP 2002068911 A JP2002068911 A JP 2002068911A JP 2003269223 A JP2003269223 A JP 2003269223A
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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】理論空燃比で運転を可能とするストイキガソリ
ンエンジン(ポート噴射式ストイキエンジン、若しく
は、筒内噴射式ストイキエンジン)において、フィルタ
に捕集された粒子状物質を除去することができる技術を
提供する。 【解決手段】燃焼室でのガソリンの燃焼に伴って発生し
た粒子状物質を一時捕集可能なフィルタ21と、フィル
タ21に捕集された粒子状物質を酸化させて除去する酸
化機能を有する触媒21と、内燃機関1に燃料を供給す
る燃料供給手段16と、車両の減速時に燃料の供給を停
止させる燃料供給停止手段25と、燃料供給停止手段2
5により燃料の供給が停止されているときに吸入空気量
を増加させる吸入空気量増加手段18と、を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気浄
化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディーゼルエンジンの排気中に含
まれる浮遊粒子状物質である煤に代表されるパティキュ
レートマター(Particulate Matter:以下、「PM」と
いう。)の除去が重要な課題となっている。このため、
大気中にPMが放出されないように排気系にPMの捕集
を行うパティキュレートフィルタ(以下、単に「フィル
タ」とする)を設ける技術が知られている。
【0003】このフィルタにより排気中のPMが一旦捕
集され大気中へ放出されることを防止することができ
る。しかし、フィルタに捕集されたPMが該フィルタに
堆積するとフィルタの目詰まりを発生させることがあ
る。この目詰まりが発生すると、フィルタ上流の排気の
圧力が上昇し内燃機関の出力低下やフィルタの毀損を誘
発する虞がある。このようなときには、フィルタ上に堆
積したPMを着火燃焼せしめることにより該PMを除去
することができる。このようにフィルタに堆積したPM
を除去することをフィルタの再生という。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、PMはディ
ーゼルエンジンだけでなく、ガソリンエンジンでも発生
することがある。とりわけ、筒内直接噴射式のガソリン
エンジンでは、成層リーン燃焼時即ち、少量の燃料を成
層状態として燃焼室内で燃焼させる場合に、点火プラグ
近傍の燃料が過濃となってスモークが発生しやすく、ス
モークに伴うPMの適切な除去が望まれている。ガソリ
ンエンジンとディーゼルエンジンとでは燃料が異なるこ
と及びそれに伴う機関の運転状況が異なることから、ガ
ソリンエンジンでは独自にPMの除去を考察する必要が
ある。
【0005】即ち、フィルタの再生は、酸素過剰の雰囲
気にてPMを酸化して行うことが可能であるが、理論空
燃比近辺で運転されるガソリンエンジンでは、排気中の
酸素濃度が低くPMの酸化能力が低いためフィルタの再
生が困難となる。このような問題に対し、例えば、フィ
ルタ再生時に酸素濃度を高くして機関を運転することが
考えられるが、このような酸素過剰の雰囲気では、窒素
酸化物(NOx)の浄化率が低下してしまう。
【0006】本発明は、上記したような問題点に鑑みて
なされたものであり、理論空燃比近傍で運転を可能とす
るストイキガソリンエンジンにおいて、フィルタに捕集
された粒子状物質を除去することができる技術を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明の内燃機関の排気浄化装置は、以下の手段を採
用した。即ち、燃焼室でのガソリンの燃焼に伴って発生
した粒子状物質を一時捕集可能なフィルタと、前記フィ
ルタに捕集された粒子状物質を酸化させて除去する酸化
機能を有する触媒と、内燃機関に燃料を供給する燃料供
給手段と、車両の減速時に燃料の供給を停止させる燃料
供給停止手段と、前記燃料供給停止手段により燃料の供
給が停止されているときに吸入空気量を増加させる吸入
空気量増加手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】本発明の最大の特徴は、理論空燃比近傍で
の運転を可能とするストイキガソリンエンジン(ポート
噴射式ストイキエンジン、若しくは、筒内噴射式ストイ
キエンジン)において、車両減速時に燃料供給が停止さ
れた場合に吸入空気量を増量してフィルタに捕集された
粒子状物質の酸化を促進させることにある。
【0009】このように構成された内燃機関の排気浄化
装置では、排気中の粒子状物質がフィルタに捕集され
る。フィルタに捕集された粒子状物質は酸化機能を有す
る触媒が活性温度以上であれば粒子状物質は酸化除去さ
れるが、活性温度以下の場合や、内燃機関から排出され
る粒子状物質の量が多く酸化機能を有する触媒で酸化が
十分にできない場合には、粒子状物質はフィルタ上に次
第に堆積し、目詰まりを発生させるため、除去する必要
が生じる。ここで、内燃機関が理論空燃比近辺で運転さ
れている場合には、排気中の酸素濃度が低いために粒子
状物質を酸化除去するのは困難である。ところで、車両
減速時には燃料の供給が停止され、排気中の酸素濃度が
高くなり、フィルタに捕集された粒子状物質が酸化され
る。そのときに、吸入空気量増加手段が吸入空気量を増
加されると、更に多くの酸素をフィルタに供給すること
が可能となり、フィルタの目詰まりを抑制することが可
能となる。
【0010】本発明においては、前記酸化機能を有する
触媒を前記フィルタに担持させることができる。このよ
うにして、省スペース化を図ることができる。
【0011】本発明においては、内燃機関に接続され該
内燃機関に吸気を導入させる吸気通路と、前記吸気通路
に吸気が流通する流通面積を可変とする吸気絞り弁と、
をさらに備え、前記吸入空気量増加手段は、吸気絞り弁
を開弁方向に制御して吸入空気量を増加させることがで
きる。
【0012】このように構成された内燃機関の排気浄化
装置では、車両減速中に吸気絞り弁が全開にされ、吸入
空気量を増加させる。従って、排気中の酸素濃度が増加
してフィルタに捕集された粒子状物質を酸化除去するこ
とが可能となる。
【0013】本発明においては、吸気弁と、排気弁と、
前記吸気弁及び排気弁の開弁量を調整する吸排気弁開弁
量調整手段と、をさらに備え、前記吸入空気量増加手段
は、吸気弁及び排気弁の開弁量を増大させて吸入空気量
を増加させることができる。
【0014】このように構成された内燃機関の排気浄化
装置では、車両減速中に吸排気弁の開弁量が増大され、
吸入空気量を増加させる。従って、排気中の酸素濃度が
増加してフィルタに捕集された粒子状物質を酸化除去す
ることが可能となる。
【0015】本発明においては、前記フィルタに捕集さ
れた粒子状物質の量を推定する捕集量推定手段をさらに
備え、前記吸入空気量増加手段による吸入空気量の増加
は前記捕集量推定手段により推定された粒子状物質の捕
集量が所定値以上となった場合に行われても良い。
【0016】このように構成された内燃機関の排気浄化
装置では、車両減速中であって、且つ捕集量推定手段に
より推定された粒子状物質の捕集量が所定値以上となっ
た場合に、吸入空気量を増加させる。このようにして、
粒子状物質の除去が必要となった場合に限り粒子状物質
の除去を行うことが可能となる。
【0017】本発明においては、触媒の温度を検出する
触媒温度検出手段をさらに備え、前記吸入空気量増加手
段による吸入空気量の増加は前記触媒の温度が活性温度
以上、且つ吸入空気量の増加によって前記触媒が昇温し
たとしても熱劣化しない温度以下であるときに行われて
も良い。
【0018】このように構成された内燃機関の排気浄化
装置では、車両減速中であって、且つ触媒温度検出手段
により検出された触媒温度が所定範囲内である場合に、
吸入空気量を増加させる。このようにして、粒子状物質
の除去を効果的に行うことができる場合に限り粒子状物
質の除去を行うことが可能となる。
【0019】本発明においては、燃料供給停止手段によ
り燃料の供給が停止されるまでの期間を算出する運転期
間算出手段をさらに備え、前記吸入空気量増加手段によ
り増加される吸入空気の量を前記運転期間算出手段によ
り算出された運転期間が長い程多くすることができる。
【0020】このように構成された内燃機関の排気浄化
装置では、燃料が供給されて機関が運転されると、それ
に伴い粒子状物質が排出される。従って、機関運転期間
が長くなるほどフィルタに捕集される粒子状物質の量が
多くなるため、その分吸入空気量を増加させることによ
り、フィルタに捕集された粒子状物質の量に見合った酸
素の供給が可能となる。
【0021】本発明においては、前記吸入空気量増加手
段により吸入空気量が増加されているときに車両を減速
させる手段を備えることができる。
【0022】このように構成された内燃機関の排気浄化
装置では、車両減速中に吸入空気量が増加されるため、
ポンプ損失が減少する。この損失分を補うことにより、
車両の減速を補助することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る内燃機関の排
気浄化装置の具体的な実施態様について図面に基づいて
説明する。ここでは、本発明に係る内燃機関の排気浄化
装置を理論空燃比近辺で運転される車両駆動用の気筒内
直接噴射式ガソリンエンジンに適用した場合を例に挙げ
て説明する。
【0024】図1は、本実施の形態に係る内燃機関の排
気浄化装置を適用するエンジン1とその吸排気系の概略
構成を示す図である。
【0025】エンジン1は、シリンダヘッド1a及びシ
リンダブロック1bを備えて構成されている。
【0026】シリンダヘッド1aには、吸気ポート2、
排気ポート3、燃焼室4が形成されている。吸気ポート
2及び排気ポート3は夫々2つに分岐して燃焼室4に通
じている。吸気ポート2及び排気ポート3と燃焼室4と
の境界には夫々吸気弁5及び排気弁6が備えられてい
る。また、シリンダヘッド1aには、吸気カムシャフト
7及び排気カムシャフト8が備えられている。吸気カム
シャフト7及び排気カムシャフト8は、クランクシャフ
ト9から動力を得て回転し、吸気弁5及び排気弁6を往
復運動させる。吸気カムシャフト7には、吸気カムシャ
フト7の位相を連続的に変化させるバルブ特性変更機構
10が備えられている。
【0027】また、2つに分岐した吸気ポート2の一方
の途中には、該吸気ポート2内で開閉して流通する吸気
の流量を調節するスワールコントロール弁11が設けら
れている。このスワールコントロール弁11には、DC
モータ12により駆動される。
【0028】スワールコントロール弁11は、エンジン
回転数や負荷等の運転状態により連続的に開閉する。ス
ワールコントロール弁11を閉弁方向へ制御すると、吸
気が主に一方の吸気ポート2を流通して燃焼室4に流入
し該燃焼室4内にスワールを発生させる。スワールコン
トロール弁11の開閉角度を変化させるとスワールの強
さを変化させることができ、運転状態に見合ったスワー
ルの強さを得ることができる。
【0029】また、燃焼室4には、シリンダ内の混合気
に点火するために、高電圧を印加して放電させ火炎核を
生成させる点火プラグ13が取り付けられている。
【0030】一方、シリンダブロック1bのシリンダ内
には、燃焼室4内の燃焼圧力を受けて往復運動するピス
トン14が挿入されている。該ピストン14には、コネ
クティングロッド15の一端が接続され、該コネクティ
ングロッド15の他端はクランクシャフト9に接続され
ている。
【0031】エンジン1は、燃焼室4に直接燃料を噴射
する燃料噴射弁16を備えている。燃料噴射弁16は、
燃料を所定圧まで昇圧する燃料ポンプ26と接続されて
いる。該燃料ポンプ26は、排気カムシャフト8に隣接
して設けられ、カムの回転運動によりポンプが駆動され
て燃料が圧縮された後吐出される。
【0032】このように構成された燃料噴射系では、カ
ムシャフトの回転トルクが燃料ポンプ26の入力軸へ伝
達されると、燃料ポンプ26は、所定の圧力で燃料を吐
出する。前記燃料ポンプ26から吐出された燃料は、燃
料供給管(図示省略)を介して燃料噴射弁16へ供給さ
れる。そして、燃料噴射弁16に駆動電流が印加される
と、燃料噴射弁16が開弁し、その結果、燃料噴射弁1
6から燃焼室4内へ燃料が噴射される。
【0033】次に、エンジン1には、吸気管17が接続
されており、該吸気管17は、吸気ポート2を介して燃
焼室4と連通している。
【0034】前記吸気管17の途中には、該吸気管17
内を流通する吸気の流量を調節する吸気絞り弁18が設
けられている。この吸気絞り弁18には、ステップモー
タ等で構成されて該吸気絞り弁18を開閉駆動する吸気
絞り用アクチュエータ19が取り付けられている。
【0035】一方、エンジン1には、排気管20が接続
され、該排気管20は、排気ポート3を介して燃焼室4
と連通している。
【0036】前記排気管20の途中には、酸化触媒を担
持したパティキュレートフィルタ(以下、単にフィルタ
という。)21が設けられている。フィルタ21より上
流の排気管20には、該排気管20内を流通する排気の
温度に対応した電気信号を出力する排気温度センサ22
が取り付けられている。
【0037】このように構成された排気系では、エンジ
ン1の燃焼室4で燃焼された混合気(既燃ガス)が排気
ポート3を介して排気管20へ排出され、フィルタ21
へ流入し、排気中のPMが捕集され且つ有害ガス成分が
除去又は浄化される。フィルタ21にてPMを捕集され
且つ有害ガス成分を除去又は浄化された排気はマフラー
を介して大気中に放出される。
【0038】また、排気管20と吸気管17とは、排気
管20内を流通する排気の一部を吸気管17へ再循環さ
せる排気再循環通路(以下、EGR通路とする。)23
を介して連通されている。このEGR通路23の途中に
は、電磁弁などで構成され、印加電力の大きさに応じて
前記EGR通路23内を流通する排気(以下、EGRガ
スとする。)の流量を変更する流量調整弁(以下、EG
R弁とする。)24が設けられている。
【0039】このように構成された排気再循環機構で
は、EGR弁24が開弁されると、EGR通路23が導
通状態となり、排気管20内を流通する排気の一部が前
記EGR通路23へ流入し、EGR弁24を通過して吸
気管17へ導かれる。
【0040】吸気管17へ還流されたEGRガスは、吸
気管17の上流から流れてきた新気と混ざり合いつつ燃
焼室4へ導かれる。
【0041】ここで、EGRガスには、水(H2O)や
二酸化炭素(CO2)などのように、自らが燃焼するこ
とがなく、且つ、熱容量が高い不活性ガス成分が含まれ
ているため、EGRガスが混合気中に含有されると、混
合気の燃焼温度が低められ、以て窒素酸化物(NOx)
の発生量が抑制される。
【0042】次に、本実施の形態に係るフィルタ21に
ついて説明する。
【0043】図2は、フィルタ21の断面図である。図
2(A)は、フィルタ21の横方向断面を示す図であ
る。図2(B)は、フィルタ21の縦方向断面を示す図
である。
【0044】図2(A)及び(B)に示されるようにフ
ィルタ21は、互いに平行をなして延びる複数個の排気
流通路50、51を具備するいわゆるウォールフロー型
である。これら排気流通路は下流端が栓52により閉塞
された排気流入通路50と、上流端が栓53により閉塞
された排気流出通路51とにより構成される。なお、図
2(A)においてハッチングを付した部分は栓53を示
している。従って、排気流入通路50および排気流出通
路51は薄肉の隔壁54を介して交互に配置される。換
言すると排気流入通路50および排気流出通路51は各
排気流入通路50が4つの排気流出通路51によって包
囲され、各排気流出通路51が4つの排気流入通路50
によって包囲されるように配置される。
【0045】フィルタ21は例えばコージェライトのよ
うな多孔質材料から形成されており、従って排気流入通
路50内に流入した排気は図2(B)において矢印で示
されるように周囲の隔壁54内を通って隣接する排気流
出通路51内に流出する。
【0046】本発明による実施例では各排気流入通路5
0および各排気流出通路51の周壁面、即ち各隔壁54
の両側表面上および隔壁54内の細孔内壁面上には例え
ばアルミナからなる担体の層が形成されており、この担
体上に酸化触媒が坦持されている。
【0047】以上述べたように構成されたエンジン1に
は、該エンジン1を制御するための電子制御ユニット
(ECU:Electronic Control Unit)25が併設され
ている。このECU25は、エンジン1の運転条件や運
転者の要求に応じてエンジン1の運転状態を制御するユ
ニットである。
【0048】ECU25には、各種センサが電気配線を
介して接続され、上記した各種センサの出力信号がEC
U25に入力されるようになっている。一方、ECU2
5には、スワールコントロール弁11、点火プラグ1
3、燃料噴射弁16、吸気絞り用アクチュエータ19、
EGR弁24等が電気配線を介して接続され、制御する
ことが可能になっている。また、前記ECU25は、各
種アプリケーションプログラム及び各種制御マップを記
憶している。
【0049】ところで、前記フィルタ21に捕集された
PMは、酸化触媒が活性温度以上であれば酸化除去され
るが、活性温度以下の場合や、エンジン1から排出され
るPMの量が多く酸化触媒で酸化が十分にできない場合
には、フィルタ上に次第に堆積してフィルタ21の目詰
まりを発生させることがある。この目詰まりにより、機
関出力が低下したり、フィルタ21が毀損したりする虞
がある。従って、目詰まりが発生する前にフィルタ21
に捕集されたPMを除去する必要がある。ここで、フィ
ルタ21に捕集されたPMは、酸素過剰で且つ温度の高
い雰囲気で酸化して除去することが可能である。しか
し、理論空燃比近辺で運転されているガソリンエンジン
(ポート噴射式ストイキエンジン、気筒内直接噴射式ス
トイキエンジン)においては、フィルタ21に流通する
排気中の酸素濃度が低く、PMの酸化能力が低いためフ
ィルタ21に目詰まりが発生する虞がある。
【0050】これに対し、例えば、PMを除去する必要
があるときに限りリーン空燃比にて運転させることも考
えられるが、このような空燃比での運転では触媒のNO
x処理能力が低くなり大気中へ放出されるNOx量が増加
する虞がある。
【0051】そこで、本実施の形態では、車両減速中で
燃料の供給が停止されているときに吸入空気量を増加さ
せ、PMの酸化能力を増大させる。ここで、一般に、車
両減速中には燃費向上等のために燃料の供給が停止され
ている。このときには、エンジン内では燃焼が行われて
いないので、吸入空気量を増加させたとしても、機関運
転状態に与える影響が少ない。従って、吸入空気量を増
量させるために適した状態に機関を制御することが可能
である。
【0052】このように、吸入空気量を増量させる手段
には、例えば、吸気絞り弁を開弁方向へ制御する、EG
R弁を閉弁方向へ制御する、スワールコントロール弁1
1を開弁方向へ制御する、吸気弁5及び排気弁6の開弁
量を大きくする(リフト量を大きくする)、等が考えら
れる。
【0053】吸気絞り弁を開弁方向へ制御すると、該吸
気絞り弁での吸気抵抗が減少するため、吸入空気量を増
加させることができる。吸気絞り弁は、ECU25から
の信号により開閉させることが可能である。
【0054】EGR弁を閉弁方向へ制御すると、吸気中
の新気の量が増加するため、排気中の酸素濃度を増加さ
せることができる。EGR弁は、ECU25からの信号
により開閉させることができる。
【0055】スワールコントロール弁11を開弁方向へ
制御すると、吸気ポート2の流通面積を増加させること
ができるため、吸気抵抗が減少し吸気量を増加させるこ
とができる。スワールコントロール弁11は、ECU2
5からの信号により開閉させることが可能である。
【0056】吸気弁5及び排気弁6の開弁量を大きくす
ると、吸気が燃焼室4内に流入するときの抵抗が減少し
て吸気量を増加させることができる。例えば、リフト量
の異なる複数のカムを備え、該カムを切換える可変バル
ブ機構(図示省略)を有することにより吸気弁5及び排
気弁6の開弁量を変更可能である。
【0057】他にも、バルブ特性変更機構10により吸
気カムシャフト7の位相を連続的に変化させ、吸気弁5
の開閉弁時期を変更することにより吸入空気量を増加さ
せることができる。同様に排気弁6の開閉時期を変更し
ても良く、バルブオーバラップを変更させても良い。吸
入空気量を増加させるための吸気弁5及び排気弁6の開
閉弁時期は、実験等により求めることが可能である。
【0058】また、以上に述べた吸入空気量増加手段
は、複数を組み合わせて使用することもできる。このよ
うにして、車両の減速中に吸入空気量を増加させること
ができ、フィルタ21に捕集されたPMを酸化させ除去
することができる。
【0059】ここで、従来の内燃機関の排気浄化装置で
は、理論空燃比近辺で運転されている場合には、フィル
タに捕集されたPMを酸化させることが困難であった。
【0060】その点、本実施の形態では、車両減速中の
燃料供給停止時に吸入空気量を増大させるため、機関内
の燃焼状態に影響をほとんど与えることなくフィルタに
堆積したPMを酸化除去することが可能となる。
【0061】以上述べたように、本実施の形態による内
燃機関の排気浄化装置では、車両減速中に吸入空気量
(新気量)を増量させることができる。しかし、車両減
速中に吸気抵抗を減少させると、ポンプ損失が減少し車
両の減速感が低下してしまう。そこで、本実施の形態で
は、許容できる減速感を得ることができる範囲内で吸入
空気量の増量制御を行う。
【0062】図3は、吸入空気量増加量とポンプ損失及
び減速感との関係を示した図である。ここで、減速感と
ポンプ損失とには相関関係がある。また、吸入空気量増
加手段反映量とは、吸気絞り弁を開弁方向へ制御したこ
と等による吸入空気の増加量である。
【0063】図中線aは、許容できる減速感の閾値を示
し、線bは、許容できる吸入空気量の増加量の閾値を示
している。線aで示される減速感の閾値は、実験等によ
り求めることができる。また、減速感の閾値(線a)を
求めることができれば、図3中の線bが求まる。この線
bよりも少量の範囲内(図3中線bよりも左側の範囲
内)で吸入空気量の増量を行えば許容される減速感を得
ることができる。
【0064】図4は、許容される減速感が得られる範囲
内で吸入空気量を増加させるためのフローを示したフロ
ーチャート図である。
【0065】ステップS101では、車両が減速中であ
って燃料停止の条件が成立しているか否か判定する。こ
こで、アクセル開度センサ(図示省略)の出力信号に基
づいてアクセルが踏まれていないと検出された場合に、
車両が減速中であると判定することができる。また、車
速を検出するスピードセンサ(図示省略)の出力信号か
ら減速中であることを検出しても良い。
【0066】ステップS101で肯定判定がなされた場
合にはステップS102へ進み、一方、否定判定がなさ
れた場合には本ルーチンを一旦終了する。
【0067】ステップS102では、燃料の供給を停止
する。ECU25は、燃料噴射弁16からの燃料の噴射
を停止させる。
【0068】ステップS103では、減速感が許容範囲
内にあるか否か判定する。即ち、図3に示されるよう
に、吸入空気量増加手段による吸入空気量の増加が閾値
以下であるか否か判定される。ここでは、例えば、吸気
絞り弁の開弁量、EGR弁の開弁量、スワールコントロ
ール弁11の開弁量、吸排気弁のリフト量、等が所定範
囲内であるか否かにより判定される。これらの判定条件
となる値は、予め実験等により求めておきECU25に
記憶させておく。
【0069】ステップS103で肯定判定がなされた場
合にはステップS104へ進み、一方、否定判定がなさ
れた場合には本ルーチンを一旦終了させる。
【0070】ステップS104では、吸入空気量が増加
される。例えば、吸気絞り弁を所定量開弁させる、EG
R弁を所定量閉弁させる、スワールコントロール弁11
を所定量開弁させる、バルブリフト量を大きくする等に
より吸入空気量を更に増量させる。
【0071】このようにして、吸入空気量を段階的に増
加させることにより、減速感を損なわずに吸入空気量を
増加させることが可能となる。
【0072】尚、本実施の形態においては、スピードセ
ンサから得られる車両の減速割合を用いて減速感の判定
をしても良い。
【0073】図5は、車両減速時の減速割合、吸入空気
量増加手段反映値、燃料停止信号、車速の時間推移を示
したタイムチャート図である。吸入空気量増加手段反映
値とは、吸気絞り弁を開弁方向へ制御したこと等による
吸入空気の増加量を示した値である。図中実線は、減速
感を大きくする制御を行った場合を示し、破線は、減速
感を大きくする制御を行わなかった場合を示している。
また、線aは、許容される減速感の閾値を示していて、
予め実験等により求めることができる。
【0074】ここで、吸入空気量増加手段反映値が大き
くなる程、減速割合が小さくなり車速が低下するまでに
時間を要する。従って、減速感が低下していく。減速割
合が線aよりも小さくなると、許容できる減速感が得ら
れなくなる。そこで、本実施の形態では、減速割合が線
aで示される閾値以上となる範囲内で、且つ閾値に近づ
けるように吸入空気量の増加が実施される。従って、例
えば、吸気絞り弁を所定量開弁させる、EGR弁を所定
量閉弁させる、スワールコントロール弁11を所定量開
弁させる、バルブリフト量を大きくする等により、減速
割合が線aよりも大きくなる範囲内で段階的に吸入空気
量を増量させる。
【0075】このようにして、減速割合を検出すること
により減速感を判定することができ、許容される減速割
合が得られる範囲で最大限吸入空気量を増量させること
ができる。
【0076】更に、本実施の形態では、運転者のブレー
キペダル(図示省略)の操作量を検出して、ブレーキペ
ダルを踏み込む割合が所定割合以上の場合には、吸入空
気量の増量を停止させても良い。
【0077】ここで、図6は、車両減速時のブレーキペ
ダル踏み込み割合、吸入空気量増加手段反映値、燃料停
止信号、車速の時間推移を示したタイムチャート図であ
る。線aは、許容されるブレーキペダル踏み込み割合の
閾値を示していて、予め実験等により求めることができ
る。ここで、車両減速時に吸入空気量を増量させると減
速感が低下するため、運転者がブレーキペダルを更に強
く踏むことがある。本実施の形態では、ブレーキペダル
が踏み込まれる割合が所定値よりも大きくなった場合に
は、運転者の減速要求が大きいとして吸入空気量の増加
を停止させ車両の減速を優先させるようにすることがで
きる。
【0078】このようにして、ブレーキペダル踏み込み
割合を検出することにより減速感を判定することがで
き、許容される範囲で吸入空気量を増量させることがで
きる。
【0079】尚、本実施の形態においては、フィルタ2
1の温度が所定の範囲内にある場合に限り吸入空気量増
加手段により吸入空気を増加させても良い。ここで、触
媒は温度が低くなるほど酸化能力が低下し、PMを酸化
除去させることが困難となる。一方、触媒の温度が高い
ときにPMを燃焼させると、触媒の熱劣化やフィルタの
毀損を発生させることがある。従って、本実施の形態で
は、触媒若しくはフィルタの温度が所定の温度範囲内の
場合に限り吸入空気量を増大させても良い。ここで、フ
ィルタの温度は、排気温度センサ22の出力信号に基づ
いて算出される。また、所定の温度範囲は予め実験等に
より求めておくことができる。
【0080】本実施の形態においては、フィルタ21に
堆積したPMが所定量以上となった場合に限り吸入空気
量増加手段により吸入空気量を増加させても良い。ここ
で、フィルタに捕集された粒子状物質の量が多くなると
フィルタ前後の差圧が大きくなるため、フィルタ前後の
差圧に基づいてPMの捕集量を判定することが可能とな
る。他にも、例えば、フィルタ上流に排気の圧力を検出
するセンサを設け、該センサから得られる圧力が所定圧
力以上になった場合や吸入空気量が所定量以下に減少し
た場合にPMの堆積量が多くなったとして吸入空気量を
増大させても良い。また、車両の走行距離や燃料噴射量
の積算値からPMの捕集量を判定しても良い。このよう
にしてフィルタに堆積したPMが所定量以上となった場
合に限り吸入空気量を増加させるようにすると、不必要
な吸入空気量の増加の実施を抑制することが可能とな
る。
【0081】本実施の形態においては、燃料供給停止ま
での運転時間に基づいて吸入空気量の増加量を変更して
も良い。ここで、燃料供給停止までの運転時間が長くな
ると、その分PMの排出量が多くなるため、フィルタ2
1によるPMの捕集量も多くなると考えられる。従っ
て、燃料供給停止までの運転時間が長くなるほど、吸入
空気量の増加量を多くすることにより、堆積しているP
Mの量に見合った空気量を供給することが可能となる。
【0082】本実施の形態では、フィルタ21に担持さ
れた触媒が酸化触媒である場合について説明したが、こ
れに代えてNOx触媒、三元触媒等の酸化機能を有する
触媒であっても良い。また、フィルタ21に触媒を担持
させずに、フィルタ21の上流に酸化機能を有する触媒
を別途設けても良い。
【0083】尚、本実施の形態では、吸入空気量が増量
させたことによる減速感の低下を補うために、車両の運
動エネルギを電気エネルギに変換してバッテリに蓄えて
もよい。
【0084】図7は、本実施の形態による吸入空気量増
加手段を採用したハイブリッドシステムである。
【0085】本実施の形態によるハイブリッドシステム
は、エンジン1、動力分割機構30、モータ31、ジェ
ネレータ32、バッテリ33、インバータ34、車軸3
5、減速機36、車輪37を備えて構成されている。動
力分割機構30は、その内部に遊星歯車を備え、エンジ
ン1から発生する動力をジェネレータ32及び車軸35
に分割している。モータ31は、減速機36を介して車
軸35と比例して回転する。該モータ31は、通常運転
時には必要に応じてエンジン1の出力を補助し、一方制
動時には発電機として働きエネルギを回収する。ジェネ
レータ32は、エンジン1からの動力を得て発電しバッ
テリ33の充電を行う。
【0086】このように構成されたハイブリッドシステ
ムでは、通常走行時にはエンジン1の出力若しくはモー
タ31の出力により車輪37が駆動される。一方、減速
時には、車輪37の回転力によりモータ31を発電機と
して作動させることで減速させつつ、運動エネルギを電
気エネルギに変換しバッテリ33に回収させることがで
きる。このように、車両減速時に運動エネルギを電気エ
ネルギに変換するため、車両を減速することができる。
【0087】図8は、ハイブリッドシステムにおけるエ
ネルギ回収フローを示したフローチャート図である。
【0088】ステップS201では、車両が減速中であ
って燃料停止の条件が成立しているか否か判定する。こ
こで、アクセル開度センサ(図示省略)の出力信号に基
づいてアクセルが踏まれていないと検出された場合に、
車両が減速中であると判定することができる。また、車
速を検出するスピードセンサ(図示省略)の出力信号か
ら減速中であることを検出しても良い。
【0089】ステップS201で肯定判定がなされた場
合にはステップS202へ進み、一方、否定判定がなさ
れた場合には本ルーチンを一旦終了する。
【0090】ステップS202では、燃料の供給を停止
する。ECU25は、燃料噴射弁16からの燃料の噴射
を停止させる。
【0091】ステップS203では、吸入空気量が増加
される。例えば、吸気絞り弁を所定量開弁させる、EG
R弁を所定量閉弁させる、スワールコントロール弁11
を所定量開弁させる、バルブリフト量を大きくする等に
より吸入空気量を更に増量させる。
【0092】ステップS204では、エネルギの回収が
行われる。モータ31は、減速機36を介して車軸35
と比例して回転しつつ発電機として働き、エネルギを回
収する。
【0093】このようにして、減速中のエネルギを回収
することにより、減速感を損なわずに吸入空気量を増加
させることが可能となる。
【0094】また、本実施の形態では、吸入空気量増加
時に車両の減速感を増大させるために、例えば、ブレー
キペダルの操作量に対して通常よりも大きな制動力を得
られるブレーキ補助機構を設けても良い。
【0095】
【発明の効果】本発明に係る内燃機関の排気浄化装置で
は、理論空燃比近辺で運転可能なガソリン機関におい
て、車両減速中に吸入空気量を増大させ、フィルタに捕
集された粒子状物質を除去することができる。このとき
には、内燃機関で燃焼が行われていないので、NOxの
排出を防止しつつ粒子状物質の除去を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る内燃機関の排気浄
化装置を適用するエンジンとその吸排気系とを併せ示す
概略構成図である。
【図2】 (A)は、パティキュレートフィルタの横方
向断面を示す図である。(B)は、パティキュレートフ
ィルタの縦方向断面を示す図である。
【図3】 吸入空気量増加量とポンプ損失及び減速感と
の関係を示した図である。
【図4】 許容される減速感が得られる範囲内で吸入空
気量を増加させるためのフローを示したフローチャート
図である。
【図5】 車両減速時の減速割合、吸入空気量増加手段
反映値、燃料停止信号、車速の時間推移を示したタイム
チャート図である。
【図6】 車両減速時のブレーキペダル踏み込み割合、
吸入空気量増加手段反映値、燃料停止信号、車速の時間
推移を示したタイムチャート図である。
【図7】 本実施の形態による吸入空気量増加手段を採
用したハイブリッドシステムである。
【図8】 ハイブリッドシステムにおけるエネルギ回収
フローを示したフローチャート図である。
【符号の説明】
1・・・・エンジン 2・・・・吸気ポート 3・・・・排気ポート 4・・・・燃焼室 5・・・・吸気弁 6・・・・排気弁 7・・・・吸気カムシャフト 8・・・・排気カムシャフト 9・・・・クランクシャフト 10・・・バルブ特性変更機構 11・・・スワールコントロール弁 12・・・DCモータ 13・・・点火プラグ 14・・・ピストン 15・・・コネクティングロッド 16・・・燃料噴射弁 17・・・吸気管 18・・・吸気絞り弁 19・・・吸気絞り用アクチュエータ 20・・・排気管 21・・・フィルタ 22・・・排気温度センサ 23・・・EGR通路 24・・・EGR弁 25・・・ECU 26・・・燃料ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/02 321 F01N 3/02 321D 4D048 321F 4D058 3/18 B 3/18 3/24 E 3/24 R F02D 13/02 D F02D 13/02 H 43/00 301H 43/00 301 301K 301T 301Z 45/00 314Z 45/00 314 B01D 46/42 B // B01D 46/42 53/36 103C Fターム(参考) 3G084 BA05 BA09 BA13 BA21 BA23 BA24 CA06 DA10 EA11 EB22 FA05 FA06 FA10 FA27 FA33 3G090 AA03 BA01 CA01 DA09 DA12 DA13 DA19 DA20 DB07 EA04 EA06 EA07 EA08 3G091 AA02 AA11 AA14 AA17 AA24 AA28 AB02 AB03 AB05 AB06 BA00 BA14 BA15 BA19 CB02 CB03 CB07 CB08 DA01 DA02 DB10 EA01 EA03 EA07 EA17 EA18 EA26 EA28 EA39 FA05 FA19 FB11 FC02 GA06 HA14 HB05 3G092 AA01 AA06 AA10 AA11 AA13 AA17 AB02 AC02 BA01 BA05 BA07 BB01 BB10 CB05 DA03 DB04 DC03 DC06 DC09 DC15 DE03Y DF01 DF03 EA06 EA07 EA11 EA12 FA17 FA18 FA20 FA24 FB06 GA13 GB06 GB08 HA06Y HA06Z HA11Y HA11Z HD01Y HD01Z HD02Y HD02Z HE01Y HE01Z HF01Y HF01Z HF02Y HF02Z HF08Y HF08Z HF23Y HF23Z HF26Y HF26Z 3G301 HA01 HA04 HA06 HA13 HA17 HA19 HA27 JA15 JA24 JA25 JA26 JB09 KA16 KA26 KA27 KB07 LA03 LA05 LA07 LB04 MA01 MA11 MA18 NA08 NE01 NE06 NE14 PA12B PA12Z PA17B PA17Z PD11B PD11Z PE02B PE02Z PF02B PF02Z PF04B PF04Z PF05B PF05Z PF12B PF12Z PG01B PG01Z 4D048 AA14 AB01 BB02 CD05 DA02 DA13 4D058 JA32 JB06 MA44 SA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼室でのガソリンの燃焼に伴って発生し
    た粒子状物質を一時捕集可能なフィルタと、 前記フィルタに捕集された粒子状物質を酸化させて除去
    する酸化機能を有する触媒と、 内燃機関に燃料を供給する燃料供給手段と、 車両の減速時に燃料の供給を停止させる燃料供給停止手
    段と、 前記燃料供給停止手段により燃料の供給が停止されてい
    るときに吸入空気量を増加させる吸入空気量増加手段
    と、を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装
    置。
  2. 【請求項2】前記酸化機能を有する触媒を前記フィルタ
    に担持させたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機
    関の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】内燃機関に接続され該内燃機関に吸気を導
    入させる吸気通路と、前記吸気通路に吸気が流通する流
    通面積を可変とする吸気絞り弁と、をさらに備え、前記
    吸入空気量増加手段は、吸気絞り弁を開弁方向に制御し
    て吸入空気量を増加させることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】吸気弁と、排気弁と、前記吸気弁及び排気
    弁の開弁量を調整する吸排気弁開弁量調整手段と、をさ
    らに備え、前記吸入空気量増加手段は、吸気弁及び排気
    弁の開弁量を増大させて吸入空気量を増加させることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化
    装置。
  5. 【請求項5】前記フィルタに捕集された粒子状物質の量
    を推定する捕集量推定手段をさらに備え、前記吸入空気
    量増加手段による吸入空気量の増加は前記捕集量推定手
    段により推定された粒子状物質の捕集量が所定値以上と
    なった場合に行われることを特徴とする請求項1乃至4
    の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 【請求項6】触媒の温度を検出する触媒温度検出手段を
    さらに備え、前記吸入空気量増加手段による吸入空気量
    の増加は前記触媒の温度が活性温度以上、且つ吸入空気
    量の増加によって前記触媒が昇温したとしても熱劣化し
    ない温度以下であるときに行われることを特徴とする請
    求項1乃至4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装
    置。
  7. 【請求項7】燃料供給停止手段により燃料の供給が停止
    されるまでの期間を算出する運転期間算出手段をさらに
    備え、前記吸入空気量増加手段により増加される吸入空
    気の量を前記運転期間算出手段により算出された運転期
    間が長い程多くすることを特徴とする請求項1乃至6の
    何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 【請求項8】前記吸入空気量増加手段により吸入空気量
    が増加されているときに車両を減速させる手段を備えて
    いることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の
    内燃機関の排気浄化装置。
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