JP2003269079A - トンネルの構築方法 - Google Patents

トンネルの構築方法

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JP2003269079A
JP2003269079A JP2002072114A JP2002072114A JP2003269079A JP 2003269079 A JP2003269079 A JP 2003269079A JP 2002072114 A JP2002072114 A JP 2002072114A JP 2002072114 A JP2002072114 A JP 2002072114A JP 2003269079 A JP2003269079 A JP 2003269079A
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shield machine
shield
moving space
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tunnel
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Application number
JP2002072114A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Takeuchi
秀行 武内
Kenji Okubo
健治 大久保
Yoshiki Suzuki
佳樹 鈴木
Masahiro Fujiyoshi
雅裕 藤由
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiho Construction Co Ltd
Original Assignee
Daiho Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 地下構造物の内部空間を移動可能なシールド
機および地下構造物内シールド機移動方法を提供する。 【解決手段】 予め構築された駅舎部50の移動空間5
5に連通するトンネル65を掘削する際、シールド機1
をシールド機本体2と、このシールド機本体2の上部側
の一部2bとに分割可能に構成し、予め構築されている
地下構造物50の始端部で、シールド機1から上部側の
一部2bを取り外して分割することにより、シールド機
本体2を地下構造物50の移動空間55より小さい通過
可能な形状寸法とし、シールド機本体2を、移動空間5
5を移動可能な姿勢として、移動空間55内を移動通過
させ、地下構造物50の終端部でシールド機本体2とそ
の一部とを再組立てし、このシールド機1で複数のトン
ネルを構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予め構築された地
下構造物である例えば地下鉄の駅舎部の内部空間に連通
するトンネルを築造するためのトンネルの構築方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シールド工法を用いて地下鉄を施
工する場合には、予め複数の駅舎部を地下構造物として
先行して構築しておき、その後、各駅舎部間の本線トン
ネルをシールド機にて掘削して築造している。
【0003】この方法で本線トンネルを築造する場合、
シールド機を駅舎部の内部空間を通過させることが困難
であるため、シールド機が駅舎部に到達する毎に当該シ
ールド機解体破棄し、新たなシールド機を用意して解体
地点の駅舎部出口に搬入する。そして、その駅舎部出口
からシールド機を再発進させて、次の駅舎部までの本線
トンネルを築造するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
地下鉄施工においては、駅舎部毎にシールド機が必要に
なるため、それぞれのシールド機コストによりトンネル
築造コストが増大してしまった。また、従来のトンネル
築造方法においては、シールド機のトンネル内からの搬
出作業およびトンネル内への搬入作業用の後方設備を設
置するための大規模な立坑用地を駅舎部毎に確保しなけ
ればならない。
【0005】しかしながら、駅舎部毎に立坑用地を確保
することは、立坑用地コストを大幅に上昇させる結果と
なり、トンネル築造コスト自体の上昇を招いていた。ま
た、特に都心部においては、住宅地等が密集しているた
め、立坑用地の確保自体が困難であり、シールド機のト
ンネル内搬入・搬出作業に支障を来たす恐れが生じてい
た。
【0006】この点、各駅舎部を仮設状態としておき、
シールド機を通過させてから各駅舎部の構築を行う地下
鉄施工方法も考えられている。
【0007】しかしながら、上記地下鉄施工方法では、
駅舎部毎に大規模な仮設設備が必要になり、仮設設備コ
ストに起因した地下鉄施工コストの上昇を招いていた。
また、仮設設備構築作業、およびトンネル駅舎部通過後
の駅舎部構築作業が必要となる結果、駅舎部構築の工期
が延びることになり、地下鉄施工全体の工期に影響を及
ぼす結果となっていた。
【0008】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
ので、地下鉄駅舎部等の地下構造物の内部空間を移動可
能なシールド機および地下構造物内シールド機移動方法
を提供することにより、駅舎部仮設設備を用いることな
く、同一のシールド機で駅舎部間のトンネルを掘削する
ことを可能にすることをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、請求項1に記載の発明は、シールド機をシール
ド機本体と、このシールド機本体の上部側の一部とに分
割可能に構成し、予め構築されている地下構造物の始端
部で、前記シールド機から前記上部側の一部を取り外し
て分割することにより、前記シールド機本体を前記地下
構造物の移動空間より小さい通過可能な形状寸法とし、
前記シールド機本体を、前記移動空間を移動可能な姿勢
として、該移動空間内を移動通過させ、前記地下構造物
の終端部で前記シールド機本体とその一部とを再組立て
し、このシールド機で複数のトンネルを構築することを
特徴とする。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のトンネルの構築方法において、前記一部は、上
部カッタと上部鋼殻とを有することを特徴とする。
【0011】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1または2に記載のトンネルの構築方法において、前記
シールド機本体は、単軸の中央部カッタを備えたシール
ド中央部を有し、前記一部は、前記中央部カッタの外周
側に着脱自在に連結される外周カッタを有することを特
徴とする。
【0012】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
乃至3の何れか1つに記載のトンネルの構築方法におい
て、前記シールド機は、偏心多軸式で平行リンク運動を
行うものであることを特徴とする。
【0013】さらに、請求項5に記載の発明は、請求項
1乃至4の何れか1つに記載のトンネルの構築方法にお
いて、前記一部を分割した後、前記移動空間の軸方向を
中心として90°回転させて、前記移動空間を通過可能
な姿勢としたことを特徴とする。
【0014】また、請求項6に記載の発明は、シールド
機を前側のシールド機本体と、このシールド機本体の後
側に取付けられたテールプレートとに分割可能に構成
し、予め構築されている地下構造物の始端部で、前記シ
ールド機から前記テールプレートを分割し、前記シール
ド機本体を鉛直方向に沿う軸を中心として90°回転さ
せて、前記地下構造物の移動空間を移動可能な姿勢とし
て、該移動空間内を移動通過させ、前記地下構造物の終
端部で前記シールド機本体と前記テールプレートとを再
組立てし、このシールド機で複数のトンネルを構築する
ことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付図面を参照して説明する。
【0016】(第1の実施の形態)図1〜図13は、本
発明の第1の実施の形態を示す。
【0017】本実施の形態においては、予め築造された
「地下構造物」としての相対式ホームの構内の移動空間
を移動する例を説明する。
【0018】図1〜図3に示すように、シールド機1
は、単軸型円形泥土圧シールド機である。
【0019】このシールド機1は、トンネル掘削時にお
けるトンネル中央部分に対応するシールド中央部2aを
備えていてる。このシールド中央部2aは、トンネル掘
削方向から見て円形形状を有している。シールド中央部
2aの外周側には、シールド中央部2aの上部側に着脱
自在に連結されたシールド上部2bと、シールド中央部
2aの下部側に着脱自在に連結されたシールド下部2c
と、シールド中央部2aの側面におけるA−A矢視側か
ら見て向かって右側に着脱自在に連結されたシールド右
側部2dと、シールド中央部2aの側面におけるA−A
矢視側から見て向かって左側に着脱自在に連結されたシ
ールド左側部2eとを備えている。
【0020】シールド上部2b、シールド下部2c、シ
ールド右側部2dおよびシールド左側部2eは、A−A
矢視側から見て、円弧状内周面および円弧状外周面をそ
れぞれ有する扇形状を成しており、シールド中央部2a
に対する連結時において互いに連接してシールド中央部
2aと共にA−A矢視側から見て円形形状を呈してい
る。
【0021】また、シールド機1は、シールド中央部2
aに対応した形状の中央カッタ部材を有し、シールド上
部2b、シールド下部2c、シールド右側部2dおよび
シールド左側部2eにはそれぞれの形状に対応して中央
部カッタ部材3aの外周側に着脱自在に連結された上部
カッタ部材3b、下部カッタ部材3c、右側部外周カッ
タ部材3dおよび左側部カッタ部材3eを備えている。
【0022】シールド中央部2aに取り付けられた中央
部カッタ部材3aは、シールド中央部2aにおける掘削
側前面に設けられた円形のフレーム4と、この円形フレ
ーム4の掘削側前面に放射状に取り付けられた複数のス
ポーク5と、この複数のスポーク5の掘削側前面に取り
付けられた地山の切羽掘削用のカッタであるビット6と
を備えている。
【0023】上部カッタ部材3bは、シールド上部2b
の弧状外周に対応した弧状フレーム10bと、この弧状
フレーム10bに対して放射状に設置されて、中央部カ
ッタ部材3aのフレーム4上部あるいはスポーク5に着
脱自在に取り付けられた複数のスポーク11bと、この
スポーク11bの掘削側前面に取り付けられた地山の切
羽掘削用のカッタであるビット12bとを備えている。
【0024】同様に、下部カッタ部材3c、右側部カッ
タ部材3dおよび左側部カッタ部材3eは、それぞれ弧
状フレーム10c、10dおよび10eと、複数のスポ
ーク11c、11dおよび11eと、ビット12c、1
2dおよび12eとを備えている。
【0025】シールド中央部2aは、掘削側とシールド
機内部とを仕切る円形の中央部隔壁20と、この中央部
隔壁20に回動可能に取り付けられて、円形フレーム4
に着脱自在に取り付けられた回動機構21と、この回動
機構21を回動駆動して円形フレーム4、すなわち、全
てのカッタ部材3a〜3eを回動機構21の回動軸を中
心に一体に回動させるためのカッタ駆動用モータ22と
を備えている。
【0026】また、シールド中央部2aは、掘削したト
ンネルの内面を覆工するセグメントSG(図4参照)を
組み立てるためのエレクタリング25を含むエレクタ2
6を備えている。
【0027】シールド上部2bは、シールド中央部2a
の上部に着脱自在に取り付けられた上部鋼殻30と、掘
削側と上部鋼殻30内部とを仕切る上部隔壁31と、上
部鋼殻30内に設けられており、掘進方向に沿った伸長
動作に基づくセグメントSGからの反力により、シール
ド機1に上記掘進方向側への推進力を与えるシールドジ
ャッキ32とを備えている。
【0028】また、シールド上部2bは、上部鋼殻30
の後側に着脱自在に取り付けられた上部テールプレート
33を備え、この上部テールプレート33によりシール
ド機1の後端部側をシールし、シールド掘削機外からシ
ールド機内への泥土侵入を防止するようになっている。
【0029】同様に、シールド下部2cは、シールド中
央部2aの下部に着脱自在に取り付けられた下部鋼殻3
5と、掘削側と下部鋼殻35内部とを仕切る下部隔壁3
6と、下部鋼殻35内に設けられた、シールド機1への
推進力付与用のシールドジャッキ37と、下部鋼殻35
の後端部に着脱自在に取り付けられたシールド機内への
泥土侵入防止用の下部テールプレート38とを備えてい
る。
【0030】シールド右側部2dおよびシールド左側部
2eは、シールド中央部2aの左右両側それぞれに着脱
自在に取り付けられた側部鋼殻40と、掘削側と側部鋼
殻40内部とを仕切る側部隔壁41と、側部鋼殻40内
に設けられた、シールド機1への推進力付与用のシール
ドジャッキ(図示せず)と、側部鋼殻40の後端部に着
脱自在に取り付けられたシールド機内への泥土侵入防止
用の側部テールプレート42とを備えている。
【0031】そして、シールド機1は、シールド中央部
2a及び下部隔壁36を貫通して掘進側一端部が掘削側
に面するように、着脱自在に取り付けられたスクリュー
コンベア45を備えている。このスクリューコンベア4
5の他端部は、シールド機1の後端側に突出しており、
掘削土砂を吸い込んで後端側へ排出するようになってい
る。
【0032】一方、図4は、予め構築された相対式ホー
ムの駅舎部50を示す縦断面図である。また、図5は、
図4に示す駅舎部50のD−D矢視断面図である。
【0033】図4および図5に示すように、駅舎部50
は、ホームの長手方向に沿って配置された底壁部51
と、この底壁部51の長手方向の両端部に直交して連接
する一対の側壁部52と、この一対の側壁部52に連接
し上記底壁部51に対向する上壁部53とを備えてお
り、この底壁部51、一対の側壁部52および上壁部5
3により、上記長手方向に延びる横断面矩形状の移動空
間55が構築されている。
【0034】また、駅舎部50は、移動空間55の両端
部に連通して形成された「始端部」としての立坑56a
と「終端部」としての立坑56bとを備えている。この
立坑56aおよび56bの底面は、移動空間55の底壁
部51に対してさらに下方に位置しており、凹溝57
a、57bを構成している。また、立坑56aおよび5
6bは、凹溝57aおよび57bの上方の地表面G側に
開口する開口部58aおよび58bを備えている。
【0035】凹溝57aには、立坑56a内へ移動した
シールド機1を載せるためのシールド架台60が設置さ
れており、このシールド架台60は、凹溝57a内に設
置されたジャッキ機構61によりジャッキアップおよび
ダウン可能になっている。このジャッキ機構61は、凹
溝57b内にも設置されている。
【0036】次に、本実施形態のシールド機1を駅舎部
の移動空間を移動させてトンネルを構築する方法につい
て説明する。
【0037】シールド機1は、図示しない立坑から発進
し、本線トンネル65およびこの本線トンネル65の内
面を覆工するセグメントSGを構築しながら、予め築造
されている駅舎部50に到達する。そして、シールド機
1は、駅舎部50の立坑56aの側壁66を例えば直接
掘削して立坑56a内に進入する。なお、立坑56a側
から予め側壁66を解体・撤去しておいてもよい。
【0038】次いで、シールド機1を本線トンネル65
から押し出して、立坑56aの凹部57a内に予め設置
されたシールド架台60上に載置する。
【0039】続いて、図4および図5に示すように、シ
ールド機1の上部側の上部カッタ部材3b、右側部外周
カッタ部材3d、左側部カッタ部材3eおよびスクリュ
ーコンベア45を、それぞれ取り外す。そして、取り外
した上部カッタ部材3b、右側部外周カッタ部材3d、
左側部カッタ部材3eおよびスクリューコンベア45を
図示しない重機等で持ち上げて、立坑56aの開口部5
8aを介して駅舎部50内から搬出し(図4および図5
中矢印参照)、地表面Gまたは施工に支障がない場所に
仮置きする。
【0040】次に、図1および図2に示す鋼殻30、4
0、隔壁31、41及びテールプレート33、42を有
するシールド上部2b、シールド右側部2d並びにシー
ルド左側部2eをそれぞれ取り外す。そして、取り外し
たシールド上部2b、シールド右側部2dおよびシール
ド左側部2eを、を図示しない重機等で持ち上げて、立
坑56aの開口部58aを介して駅舎部50内から搬出
し(図6および図7中矢印参照)、地表面Gまたは施工
に支障がない場所に仮置きする。
【0041】これにより、分割されたシールド中央部2
a及びシールド下部2cからなるシールド機本体2が、
移動空間55を移動可能な形状寸法となる。
【0042】そして、図8および図9に示すように、シ
ールド機本体2をシールド架台60に移動空間内を移動
可能な姿勢として載置した状態で、ジャッキ機構61を
介してジャッキアップし、シールド架台60を駅舎部5
0の底壁部51に連接させる。そして、図示しないジャ
ッキ等の移動設備を用いて、シールド中央部2a及びシ
ールド下部2cからなるシールド機本体をシールド架台
60ごと駅舎部50の移動空間55内を立坑56bに向
けて移動させる(図8および図9中の矢印参照)。そし
て、一体化されたシールド中央部2aおよびシールド下
部2cを含むシールド架台60を立坑56b内の凹部5
7b内のジャッキ機構61上に載置し、ジャッキ機構6
1をジャッキダウンして、シールド架台60を凹部57
b内に載置する。
【0043】このとき、図9に示すように、本実施形態
では、各シールド中央部2aおよびシールド下部2cか
らなるシールド機本体2の横断面形状が移動空間55の
横断面形状よりも小さいため、シールド中央部2aおよ
びシールド下部2cを分離することなく移動空間55内
を移動させることが可能である。
【0044】このようにして、シールド機本体2の構成
要素であるシールド中央部2aおよびシールド下部2c
の駅舎部50構内の移動空間55を介した移動が完了し
て上記シールド中央部2aおよびシールド下部2cを駅
舎部50の終端部の立坑56b内に移動させることがで
きる。
【0045】この状態において、シールド上部2b、シ
ールド右側部2dおよびシールド左側部2eを図示しな
い重機等により立坑56b内に投入し、シールド中央部
2aに連結する(図10および11参照)。
【0046】そして、スクリューコンベア45、上部カ
ッタ部材3b、右側部カッタ部材3dおよび左側部カッ
タ部材3eを図示しない重機等により立坑56b内に投
入し、シールド中央部2a、シールド上部2b、シール
ド右・左側部2d・2eに連結して(図12および図1
3参照)、シールド機1を組み立てる。
【0047】これにより、シールド機1を駅舎部50構
内の移動空間55内において通過させ、新たな本線トン
ネル掘削開始位置まで移動させることができる。
【0048】その後、シールド機1で、立坑56bの側
壁66を例えば直接掘削し、本線トンネル65およびこ
の本線トンネル65の内面を覆工するセグメントSGを
構築しながら掘進する。なお、予め立坑56bの側壁6
6を解体・撤去してもよい。
【0049】以後、本線トンネル65およびセグメント
SGを構築しながら掘進し、予め構築された駅舎部50
に到達した時点で、駅舎部50の移動空間55内を移動
させながら、駅舎部50間の本線トンネル65およびセ
グメントSGを構築することができる。
【0050】以上述べたように、本実施形態によれば、
シールド中央部2a及びシールド下部2cからなるシー
ルド機本体2から、シールド上部2b、シールド右側部
2dおよびシールド左側部2eを分割して、シールド機
本体2を移動空間55より小さい通過可能なの形状寸法
としている。このため、シールド機本体2を駅舎部50
の移動空間55内の移動空間55を移動可能な姿勢とし
て移動通過させれば、シールド機本体2を容易に移動さ
せることができる。
【0051】したがって、シールド機1自体のトンネル
内への搬入/搬出を駅舎部毎に繰り返すことなく、複数
の駅舎部間のトンネルを1台のシールド機1を繰り返し
使用して施工することができる。このため、シールド機
使用コストおよび立坑用地コストをそれぞれ大幅に低減
することができ、さらに、立坑用地確保にかかる手間を
解消することができる。
【0052】さらに、本実施形態によれば、予め構築さ
れた駅舎部50の移動空間55内においてシールド機本
体2を移動・通過させることができるため、大規模な駅
舎部55の仮設設備が不要になり、仮設設備コストの発
生を無くし、仮設設備に起因した地下鉄施工工期の遅延
を解消することができる。
【0053】しかも、シールド機1をシールド機本体2
と、このシールド機本体2の上部側のシールド上部2
b、シールド右側部2dおよびシールド左側部2eとに
分割可能に構成しているため、地中の立坑56a、56
b内で、分割や組立、さらには搬出や搬入が容易な上部
側からシールド機を分割することができ、分解及び再組
立を容易に行うことができる。
【0054】なお、本実施形態においては、シールド機
1を、単軸型シールド機として説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、偏心多軸型シールド機で
あっても、同等の作用・効果が得られる。
【0055】また、シールド機1を、泥土圧式シールド
機として説明したが、泥水式シールド機等、他のシール
ド機であってもよい。
【0056】さらに、本実施形態では、駅舎部を相対式
ホームを有する駅舎部50の移動空間55内においてシ
ールド機1を移動させる場合について説明したが、本発
明は、駅舎部50の構成やシールド機の単線/複線が限
定されるものではない。
【0057】(第2の実施の形態)図14〜図22は、
本発明の第2の実施の形態を示す。
【0058】本実施の形態においては、予め築造された
「地下構造物」としての島式ホームを有する駅舎部の構
内の機移動空間を移動する例を説明する。
【0059】図14〜図16に示すように、シールド機
1Aは、偏心多軸型円形泥土圧シールド機であり、上記
移動空間の底壁部側に位置する「シールド機本体」とし
てのシールド下部70aと、上記移動空間の上壁部側に
位置し、シールド下部70aの上端部に対して分離およ
び連結可能に構成されたシールド上部70bとを備えて
いて、その連結時においてI−I矢視側から見て円形形
状を成している。
【0060】シールド下部70aおよびシールド上部7
0bは、下部カッタ部材71aおよび上部カッタ部材7
1bを備えている。
【0061】下部カッタ部材71aは、シールド下部7
0aに設けられた複数の駆動軸75と、この複数の駆動
軸75に偏心して取り付けられて、下部カッタ部材71
aの掘削側前面に設けられた切り欠き部を含む略円形形
状の第1のフレーム76と、この第1のフレーム76の
掘削側前面に格子状に取り付けられた複数の下部スポー
ク77と、この複数の下部スポーク77の掘削側前面お
よび側面と上記第1のフレーム76の内・外周面にそれ
ぞれ取り付けられた地山の切羽掘削用のカッタであるビ
ット78とを備えている。
【0062】上部カッタ70bは、上記切り欠き部に対
応する形状を有し、下部カッタ部材71aとの連結時に
おいて第1のフレーム76の切り欠き部に連結してフレ
ーム全体で円形形状を呈する第2のフレーム80と、こ
の第2のフレーム80に取り付けられており、第1のフ
レーム76の下部スポーク77に着脱自在な複数の上部
スポーク81と、この複数の上部スポーク81の掘削側
前面および側面と上記第2のフレーム80の内・外周面
にそれぞれ取り付けられた地山の切羽掘削用のカッタで
あるビット82とを備えている。
【0063】シールド下部70aは、下部鋼殻85と、
掘削側とこの下部鋼殻85内部とを仕切る弓形切り欠き
部を有する円形の下部隔壁86と、この下部隔壁86に
回動可能に取り付けられており、下部スポーク77の駆
動軸75に着脱自在に取り付けられた複数の回動機構8
7と、この回動機構87を回動駆動して駆動軸75を介
して第1のフレーム76および下部スポーク77を偏心
多軸式で平行リンク運動させるカッタ駆動用モータ88
とを備えている。
【0064】また、シールド下部70aは、掘削したト
ンネルの内面を覆工するセグメントSG(図17参照)
を組み立てるためのエレクタリング89を含むエレクタ
90と、エレクタリング89を支持するサポート部材9
0aと、下部鋼殻85内に設けられており、掘進方向に
沿った伸長動作に基づくセグメントSGからの反力によ
り、シールド機1Aへ上記掘進方向側へ推進力を与える
シールドジャッキ91と、下部鋼殻85の後端部に着脱
自在に取り付けられたシールド機内土砂侵入防止用の下
部テールプレート92とを備えている。
【0065】シールド上部70bは、略弓形を有し、シ
ールド下部70aの下部鋼殻85の上端部に着脱自在に
取り付けられた上部鋼殻95と、掘削側と上部鋼殻95
内部とを仕切る上部隔壁96と、上部鋼殻95内に設け
られたシールド機1Aへの推進力付与用のシールドジャ
ッキ97とを備えている。
【0066】また、シールド上部70bは、上部鋼殻9
5の掘削方向とは反対側の端部(後端部)に着脱自在に
取り付けられたシールド機内土砂侵入防止用の上部テー
ルプレート98を備えている。
【0067】そして、シールド機1Aは、下部鋼殻85
及び下部隔壁86を着脱自在に貫通して掘進側一端部が
掘削側に面するように取り付けられたスクリューコンベ
ア99を備えている。このスクリューコンベア99の他
端部は、シールド機1Aの後端側に突出しており、掘削
土砂を吸い込んで後端側へ排出するようになっている。
【0068】次に、島式ホームの駅舎部100構内の移
動空間を移動させてトンネルを構築する方法について説
明する。なお、図17および図18においては、一方の
駅舎部移動空間の図示を省略する。
【0069】シールド機1Aは、図示しない立坑から発
進し、本線トンネル65およびこの本線トンネル65の
内面を覆工するセグメントSGを構築しながら、予め築
造されている駅舎部100に到達する。そして、シール
ド機1Aは、駅舎部100の立坑56aの側壁66を例
えば直接掘削して立坑56a内に進入する。
【0070】次いで、シールド機1Aを本線トンネル6
5から押し出して、立坑56aの凹部57a内に予め設
置されたシールド架台60上に載置する。
【0071】このとき、シールド架台60の上面には、
シールド機1Aを回転可能に支持する回転支持部材10
1が搭載されており、シールド機1Aは、回転支持部材
101上に載置される(図18(a)および(b)参
照)。なお、この回転支持部材101には、図示しない
ストッパが取り付けられており、このストッパにより回
転支持部材101の回転動作を停止および停止解除可能
になっている。
【0072】続いて、図17および図18に示すよう
に、シールド機1Aの上部カッタ部材71b、シールド
上部70bおよびスクリューコンベア99を、それぞれ
シールド下部70aから取り外す。そして、取り外した
上部カッタ部材71b、シールド上部70bおよびスク
リューコンベア99を図示しない重機等で持ち上げて、
立坑56aの開口部58aを介して駅舎部100内から
搬出し(図17および図18中矢印参照)、地表面Gま
たは施工に支障がない場所に仮置きする。
【0073】このとき、図18に二点鎖線で示したよう
に、シールド下部70aの横幅が移動空間55の横幅よ
りも長いため、そのままでは、シールド下部70aを移
動空間55内において通過させることができない。
【0074】しかしながら、シールド下部70aの高さ
方向の長さは、シールド上部70bを分離したため、移
動空間55の横幅よりも短い。
【0075】そこで、ストッパによる回転支持部材10
1の回転停止状態を解除し、シールド下部70aの数箇
所に図示しないワイヤを取り付け、そのシールド下部7
0aを、移動空間55の軸方向を中心に、上記シールド
下部70aの高さ方向が移動空間55の横幅に平行にな
る位置まで、約90°回転させる。そして、回転終了
後、ストッパにより回転支持部材101を再び回転停止
状態にする。
【0076】次いで、図19に示すように、シールド架
台60をジャッキ機構61を介してジャッキアップし
て、シールド架台60を駅舎部100の底壁部51に連
接させる。そして、図示しないジャッキ等の移動設備を
用いて、シールド下部70aを、その高さ方向が移動空
間55の横幅に平行な状態、すなわち、図20(a)お
よび(b)に示す状態を保持したまま、ガイド部材に沿
って移動空間55内を立坑56bに向けて移動させる
(図19中の矢印参照)。
【0077】このとき、図20(a)および(b)に示
すように、シールド下部70aの高さ方向が移動空間5
5の横幅よりも短いため、シールド下部70aを移動空
間55内を移動させることが可能である。
【0078】このようにして、シールド下部70aを含
むシールド架台60が立坑56b内に到達すると、その
シールド架台60を立坑56bの凹部57b内のジャッ
キ機構61上に載置し、ジャッキ機構61をジャッキダ
ウンして、シールド架台60を凹部57b内に載置す
る。
【0079】続いて、ストッパによる回転支持部材10
1の回転停止状態を解除し、シールド下部70aの数箇
所に図示しないワイヤを取り付け、そのシールド下部7
0aを、移動空間の軸方向を中心に元の状態まで、逆方
向に約90°回転させる。そして、回転終了後、ストッ
パにより回転支持部材101を再び回転停止状態にす
る。
【0080】このようにして、シールド機1Aの構成要
素であるシールド下部70aの駅舎部100構内の移動
空間55を介した移動が完了して上記シールド下部70
aを駅舎部100の終端側の立坑56b内に移動させる
ことができる。
【0081】この状態において、上部カッタ部材71
b、シールド上部70bおよびスクリューコンベア99
を図示しない重機等により立坑56b内に投入し、シー
ルド下部70aに連結する(図21および図22参
照)。次いで、サポート部材90aを取り外してエレク
タ−リング90を所定の位置に戻し、シールド機1Aを
再度組み立てる。
【0082】この結果、シールド機1Aを駅舎部100
構内の移動空間55内において通過させ、駅舎部100
の終端側の新たな本線トンネル掘削開始位置まで移動さ
せることができる。
【0083】その後、シールド機1Aは、立坑56bの
側壁66を例えば直接掘削し、本線トンネル65および
この本線トンネル65の内面を覆工するセグメントSG
を構築しながら掘進する。なお、立坑56b側において
予め側壁66を解体・撤去していてもよい。
【0084】そして、本線トンネル65およびセグメン
トSGを構築しながら掘進し、予め構築された駅舎部5
0に到達した時点で、駅舎部50の移動空間55内を移
動させながら、駅舎部55間の本線トンネル65および
セグメントSGを構築することができる。
【0085】以上述べたように、本実施形態によれば、
シールド機1Aを、分離および連結可能なシールド下部
70aおよびシールド上部70bとして構成し、立坑5
6a内で分割することにより、移動空間55を移動可能
な形状寸法とし、移動空間55内を移動可能な姿勢とし
て移動させるので、シールド機自体のトンネル内への搬
入/搬出を駅舎部毎に繰り返すことなく、第1実施形態
と同様に、駅舎部間のトンネルを1台のシールド機1A
を繰り返し使用して施工することができる。
【0086】しかも、シールド上部70bを分割した
後、移動空間55の軸方向を中心として90°回転させ
て、移動空間55を通過可能な姿勢とするため、シール
ド下部70aの横幅が移動空間55の横幅よりも長く、
シールド下部70aを移動空間55内において通過させ
ることができない場合であっても、立て坑56a、56
b内で分割や組立、さらには搬出や搬入が容易な上側か
らシールド上部70を分割することができ、下側や側面
側から分割するような場合に比べて移動が容易である。
【0087】なお、本実施形態においては、シールド機
を、偏心多軸型シールド機として説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、単軸型シールド機であ
っても、同等の作用・効果が得られる。
【0088】また、本実施形態では、駅舎部を島式ホー
ムを有する駅舎部の移動空間内において単線シールド機
を移動させる場合について説明したが、本発明は、駅舎
部のホームの構成やシールド機の単線/複線に限定され
るものではない。
【0089】(第3の実施の形態)図23〜図25は、
本発明の第3の実施の形態を示す。
【0090】この実施の形態では、図23に示すよう
に、偏心多軸型円弧状矩形泥土圧シールド機からなる複
線シールド機1Bが、第1実施形態と同様に予め築造さ
れている相対式駅舎部50に到達して立坑56a内に進
入した例を説明する。
【0091】なお、この複線シールド機1Bは、前掲図
14〜図16に示した偏心多軸型シールド機1Aにおけ
る第1のフレーム76および第2のフレーム80の連結
形状が円弧状に湾曲した矩形状を呈している。その他の
構成要素については、第2の実施の形態の構成要素と同
等であるため、その説明を簡略化する。
【0092】この実施の形態では、まず、シールド機1
Bが立坑56a内に進入した際に、シールド機1Bを本
線トンネル65から押し出して、立坑56aの凹部57
a内に予め設置されたシールド架台60上に載置する。
【0093】このとき、図23に示すように、シールド
機1Bのからスクリューコンベア145、上部テールプ
レート133、下部テールプレート138および側部テ
ールプレート142を取り外して、シールド機本体12
0と分割する。そして、取り外したスクリューコンベア
145、上部テールプレート133、下部テールプレー
ト138および側部テールプレート142を図示しない
重機等で持ち上げて、立坑56aの開口部58aを介し
て駅舎部50内から搬出し(図23中矢印参照)、地表
面Gまたは施工に支障がない場所に仮置きする。
【0094】ここでは、シールド機1Bからテールプレ
ート部分を分離しているため、シールド機本体120の
中心軸方向に沿った長さが移動空間55の横幅よりも短
くなっている。そのため、シールド機本体120からさ
らに構成要素を分離することなく、シールド機本体2を
移動空間55を通過可能な向き、例えば、シールド機本
体2の中心軸方向が移動空間55の延長方向に直交する
向きになるまで、鉛直方向に沿う軸を中心として約90
°回転させる(図24参照)。
【0095】次いで、シールド架台60をジャッキアッ
プして、シールド架台60を駅舎部100の底壁部51
に連接させる。そして、図示しないジャッキ等の移動設
備を用いて、シールド機本体120を、その中心軸方向
が移動空間55の延長方向に直交する状態、すなわち、
図24に示す状態を保持したまま、移動空間55内を立
坑56bに向けて移動させる(図24参照)。
【0096】このようにして、シールド機本体120を
含むシールド架台60が立坑56b内に到達すると、そ
のシールド架台60を立坑56bの凹部57b内におい
てシールド架台60をジャッキダウンして凹部57b内
に載置する。
【0097】もちろん、スクリューコンベアおよびテー
ルプレート部分の分割だけでは、分割後のシールド機本
体120の形状が移動空間55の断面形状よりも小さく
ならない場合には、シールド上部120bおよび上部カ
ッタ部材130bをシールド機本体120から分離、搬
出および仮置きしてから、或いは、さらに、第2実施形
態と同様に移動空間55の軸方向を中心に回転させてか
ら、移動させてもよい。
【0098】移動後、シールド機本体120を、鉛直方
向に沿う軸を中心に、元の状態になるまで回転させる。
このようにして、シールド機1Bの構成要素であるシー
ルド機本体120の駅舎部50構内の移動空間55を介
した移動が完了して、上記シールド機本体2を駅舎部5
0の終端部の立坑56b内に移動させることができる。
【0099】この状態において、図25に示すように、
テールプレート133、138、142およびスクリュ
ーコンベア145を図示しない重機等により立坑56b
内に投入し、シールド機本体120に連結し(図25参
照)、シールド機1Bを再度組み立てる。なお、シール
ド上部および上側カッタ部材をシールド機本体120か
ら分離した場合には、これらをシールド機本体120に
連結して、シールド機1Bを再度組み立てる。
【0100】この結果、シールド機1Bを駅舎部50構
内の移動空間55内において通過させ、駅舎部50の立
坑56b側の新たな本線トンネル掘削開始位置までシー
ルド機1Bを移動させることができる。
【0101】以上述べたように、シールド機本体120
の横幅が移動空間55の横幅よりも長く、シールド機本
体120を移動空間55内において通過させることがで
きない場合であっても、シールド機本体120を、鉛直
方向に沿う軸を中心として90°回転させて、移動空間
55内を移動可能な姿勢とすることにより、シールド機
本体120を容易に移動空間55内において移動させる
ことができる。
【0102】なお、シールド機を、偏心多軸型シールド
機として説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、単軸型シールド機であっても、同等の作用・効
果が得られる。
【0103】また、駅舎部を相対式ホームを有する駅舎
部の移動空間内においてシールド機を移動させる場合に
ついて説明したが、本発明は、駅舎部のホームの構成や
シールド機の単線/複線に限定されるものではない。
【0104】さらに、第1〜3の各実施の形態において
は、シールド機を泥土圧式シールド機として説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、泥水圧式
シールド機も適用可能である。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜5に記
載された発明によれば、予め構築されている地下構造物
の始端部で、シールド機から上部側の一部を取り外して
分割することにより、シールド機本体を地下構造物の移
動空間より小さい通過可能な形状寸法とし、移動空間内
を移動可能な姿勢として移動通過させ、地下構造物の終
端部でシールド機本体とその一部とを再組立てするよう
にしたので、上部側の一部が取り外されたシールド機本
体を移動空間内で移動させれば、シールド機のトンネル
内への搬入/搬出を地下構造物毎に繰り返すことなく、
地下構造物間のトンネルを1台のシールド機を繰り返し
使用して施工することができる。このため、シールド機
使用コストおよび立坑用地コストをそれぞれ大幅に低減
することができ、さらに、立坑用地確保にかかる手間を
解消することができる。
【0106】また、予め構築された地下構造物の移動空
間内においてシールド機本体を移動・通過させることが
できるため、大規模な仮設設備が不要になり、仮設設備
コストの発生を無くし、仮設設備に起因した施工工期の
遅延を解消することができる。
【0107】また、請求項6に記載された発明によれ
ば、予め構築されている地下構造物の始端部で、シール
ド機からテールプレートを分割し、シールド機本体を鉛
直方向に沿う軸を中心として90°回転させて、地下構
造物の移動空間を移動可能な姿勢として、該移動空間内
を移動通過させ、地下構造物の終端部でシールド機本体
とテールプレートとを再組立てするようにしたので、テ
ールプレートが取り外されたシールド機本体を回転させ
て移動空間内を移動させれば、シールド機のトンネル内
への搬入/搬出を地下構造物毎に繰り返すことなく、地
下構造物間のトンネルを1台のシールド機を繰り返し使
用して施工することができる。このため、シールド機使
用コストおよび立坑用地コストをそれぞれ大幅に低減す
ることができ、さらに、立坑用地確保にかかる手間を解
消することができる。また、大規模な仮設設備が不要に
なり、仮設設備コストの発生を無くし、仮設設備に起因
した施工工期の遅延を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わるシールド機
の後掲図2および図3におけるA−A矢視図である。
【図2】同実施の形態の図1におけるシールド機のB−
B矢視図である。
【図3】同実施の形態の図1におけるシールド機のC−
C矢視断面図である。
【図4】同実施の形態に係わる相対式ホームを有する駅
舎部の概略構成およびシールド機の移動工程を説明する
ための一部縦断面図である。
【図5】同実施の形態の図4に示すD−D矢視横断面図
である。
【図6】同実施の形態に係わる相対式ホームを有する駅
舎部の概略構成およびシールド機の移動工程を説明する
ための一部縦断面図である。
【図7】同実施の形態の図6に示すE−E矢視断面図で
ある。
【図8】同実施の形態に係わる相対式ホームを有する駅
舎部の概略構成およびシールド機の移動工程を説明する
ための一部縦断面図である。
【図9】同実施の形態の図8に示すF−F矢視断面図で
ある。
【図10】同実施の形態に係わる相対式ホームを有する
駅舎部の概略構成およびシールド機移動後の組立工程を
説明するための一部縦断面図である。
【図11】同実施の形態の図10に示すG−G矢視断面
図である。
【図12】同実施の形態に係わる相対式ホームを有する
駅舎部の概略構成およびシールド機移動後の組立工程を
説明するための一部縦断面図である。
【図13】同実施の形態の図12に示すH−H矢視断面
図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係わるシールド
機の後掲図15および図16におけるI−I矢視図であ
る。
【図15】同実施の形態の図14におけるシールド機の
J−J矢視図である。
【図16】同実施の形態の図14におけるシールド機の
K−K矢視断面図である。
【図17】同実施の形態に係わる島式ホームを有する駅
舎部の概略構成およびシールド機の移動工程を説明する
ための一部縦断面図である。
【図18】同実施の形態に係り、(a)は、図17に示
すシールド機のシールド上部等の分離時におけるa−a
矢視横断面図、(b)は、図17に示すシールド機のシ
ールド上部等の分離後におけるb−b矢視横断面図であ
る。
【図19】同実施の形態に係わる島式ホームを有する駅
舎部の概略構成およびシールド機の移動工程を説明する
ための一部縦断面図である。
【図20】同実施の形態に係り、(a)は、図19に示
すシールド機のa−a矢視横断面図、(b)は、図19
に示すシールド機のb−b矢視横断面図である。
【図21】同実施の形態に係わる島式ホームを有する駅
舎部の概略構成およびシールド機移動後の組立工程を説
明するための一部縦断面図である。
【図22】同実施の形態に係り、(a)は、図21に示
すシールド機のa−a矢視横断面図、(b)は、図21
に示すシールド機のb−b矢視横断面図である。
【図23】第3の実施の形態に係わる相対式ホームを有
する駅舎部の概略構成およびシールド機の移動工程を説
明するための一部縦断面図である。
【図24】同実施の形態に係わる相対式ホームを有する
駅舎部の概略構成およびシールド機の移動工程を説明す
るための一部縦断面図である。
【図25】同実施の形態に係わる相対式ホームを有する
駅舎部の概略構成およびシールド機移動後の組立工程を
説明するための一部縦断面図である。
【符号の説明】
1、1A、1B シールド機 2、120 シールド機本体 2a シールド中央部 2b、70b、120b シールド上部 2c、70a シールド下部 2d シールド右側部 2e シールド左側部 3a 中央部カッタ部材 3b、71b、130b 上部カッタ部材 3c、71a 下部カッタ部材 3d 右側部カッタ部材 3e 左側部カッタ部材 4 フレーム 5、11b〜11e スポーク 6、12b〜12e、78、82 ビット 10b〜110e 弧状フレーム 20 中央部隔壁 21、87 回動機構 22、88 カッタ駆動用モータ 25、89 エレクタリング 26、90 エレクタ 30、95 上部鋼殻 31、96 上部隔壁 32、37、91、97 シールドジャッキ 33、98、133 上部テールプレート 35、85 下部鋼殻 36、86 下部隔壁 38、92、138 下部テールプレート 40 側部鋼殻 41 側部隔壁 42、142 側部テールプレート 45、99、145 スクリューコンベア 50、100 駅舎部 51 底壁部 52 側壁部 53 上壁部 56a、56b 立坑 57a、57b 凹溝 60 シールド架台 61 ジャッキ機構 76 第1のフレーム 77 下部スポーク 80 第2のフレーム 81 上部スポーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 佳樹 東京都中央区新川1丁目24番4号 大豊建 設株式会社 (72)発明者 藤由 雅裕 東京都中央区新川1丁目24番4号 大豊建 設株式会社 Fターム(参考) 2D054 AA03 AA04 AC04 AD05 BA02 EA01 EA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド機をシールド機本体と、このシ
    ールド機本体の上部側の一部とに分割可能に構成し、予
    め構築されている地下構造物の始端部で、前記シールド
    機から前記上部側の一部を取り外して分割することによ
    り、前記シールド機本体を前記地下構造物の移動空間よ
    り小さい通過可能な形状寸法とし、前記シールド機本体
    を、前記移動空間を移動可能な姿勢として、該移動空間
    内を移動通過させ、前記地下構造物の終端部で前記シー
    ルド機本体とその一部とを再組立てし、このシールド機
    で複数のトンネルを構築することを特徴とするトンネル
    の構築方法。
  2. 【請求項2】 前記一部は、上部カッタと上部鋼殻とを
    有することを特徴とする請求項1に記載のトンネルの構
    築方法。
  3. 【請求項3】 前記シールド機本体は、単軸の中央部カ
    ッタを備えたシールド中央部を有し、前記一部は、前記
    中央部カッタの外周側に着脱自在に連結される外周カッ
    タを有することを特徴とする請求項1または2に記載の
    トンネルの構築方法。
  4. 【請求項4】 前記シールド機は、偏心多軸式で平行リ
    ンク運動を行うものであることを特徴とする請求項1乃
    至3の何れか1つに記載のトンネルの構築方法。
  5. 【請求項5】 前記一部を分割した後、前記移動空間の
    軸方向を中心として90°回転させて、前記移動空間を
    通過可能な姿勢としたことを特徴とする請求項1乃至4
    の何れか1つに記載のトンネルの構築方法。
  6. 【請求項6】 シールド機を前側のシールド機本体と、
    このシールド機本体の後側に取付けられたテールプレー
    トとに分割可能に構成し、予め構築されている地下構造
    物の始端部で、前記シールド機から前記テールプレート
    を分割し、前記シールド機本体を鉛直方向に沿う軸を中
    心として90°回転させて、前記地下構造物の移動空間
    を移動可能な姿勢として、該移動空間内を移動通過さ
    せ、前記地下構造物の終端部で前記シールド機本体と前
    記テールプレートとを再組立てし、このシールド機で複
    数のトンネルを構築することを特徴とするトンネルの構
    築方法。
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