JP2001132395A - トンネル施工方法及びトンネル掘削機 - Google Patents

トンネル施工方法及びトンネル掘削機

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武久 吉沢
Akira Usami
彰 宇佐美
Takeshi Nagira
毅 柳楽
Seiichi Matsushita
清一 松下
Toru Taniguchi
徹 谷口
Jun Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネル施工方法において、装置の小型軽量
化及び低コスト化を図ると共に作業性の向上を図る。 【解決手段】 施工計画トンネルTの外周部長手方向を
シールド掘削機10により掘削しながら鋼枠Sを順次組
立てると共に、掘削機本体11に内蔵する押出ジャッキ
32,33によりスライド鋼板Cを隣接する鋼枠Sの側
面に沿う位置に押し出し、隣接する鋼枠C同志を相互に
連結する工程を繰り返すことで、施工計画トンネルTの
外周全面を鋼枠Sにより取り囲んだ後、この鋼枠で取り
囲まれた部分の土砂を取り除くことにより大断面のトン
ネルTを構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的大断面のト
ンネルを構築するトンネル施工方法、並びにこのトンネ
ル施工方法に用いられるトンネル掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、比較的大断面のトンネルを構築す
る施工方法として、シールド掘削機により断面が矩形の
小トンネルを複数個掘削し、この小トンネルを四角い枠
状に連結して中央部の土砂を排出することで、大断面ト
ンネルを構築する方法が知られている。
【0003】このトンネル施工方法では、この小トンネ
ル同志の連結工事を容易にするため、シールド掘進機が
小トンネルを掘削するとき、併せて隣接する小トンネル
同士の空間部も掘削し、掘削後にこの空間部にセメント
及び裏込め剤を充填することで、隣接する小トンネル間
の接続工事を行っている。また、隣接する小トンネルの
接続工事を安全に施工するため、矩形に組付けられた小
トンネルの鋼枠に向けて、隣接する小トンネルの鋼枠か
らスライド鋼板を押し出し、隣接する小トンネルの連結
部の両側にこのスライド鋼板を沿わせて固定すること
で、連結工事時の土圧防護及びトンネル連結部の強度部
材とする工法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
トンネル施工方法にあっては、シールド掘進機とは別に
スライド鋼板を圧入するスライド鋼板圧入装置を組み立
てられた鋼枠内に独立して設けており、シールド掘進機
による小トンネル掘削後、つまり、鋼枠を矩形に組付け
て小トンネルを形成した後、既設の小トンネル内に位置
するスライド鋼板圧入装置により隣接する小トンネルの
鋼枠に向けてスライド鋼板を押し出して側部に沿わせる
ようにしていた。
【0005】そのため、スライド鋼板圧入装置が大掛か
りなものとなり、既設の小トンネル(鋼枠)内に配設す
ると、小トンネル内の作業空間を阻害してしまって他の
作業に支承をきたしてしまう。また、このスライド鋼板
圧入装置では、小トンネル内から外部に位置するスライ
ド鋼板を移動させなければならず、小トンネルを構成す
る鋼枠にスリットを形成し、スライド鋼板圧入装置のア
ームをこのスリットから小トンネルの外方に突出させ、
アーム先端部によりスライド鋼板を保持して移動させて
いる。そのため、作業中にこのスリットを通して外部か
ら掘削土砂や泥水が浸入する虞があるが、これを機械的
に止水することが困難で、別途止水対策を施す必要があ
り、コスト高になってしまう。
【0006】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、装置の小型軽量化及び低コスト化を図ると共に
作業性の向上を図ったトンネル施工方法及びトンネル掘
削機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明のトンネル施工方法は、施工計画トンネルの
外周部長手方向を掘削機により掘削しながら覆工部材を
順次組立てると共に、該掘削機に内蔵する押出装置によ
り連結部材を隣接する前記覆工部材の側面に沿う位置に
押し出し、隣接する前記覆工部材同志を相互に連結する
工程を繰り返すことで、前記施工計画トンネルの外周全
面を前記覆工部材により取り囲んだ後、該覆工部材で取
り囲まれた部分の土砂を取り除くことにより大断面のト
ンネルを構築することを特徴とするものである。
【0008】また、本発明のトンネル掘削機は、矩形筒
状をなす掘削機本体と、該掘削機本体の前部に駆動回転
自在に装着されたカッタヘッドと、前記掘削機本体を前
進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の後部に装着
された既設トンネルの内壁面に覆工部材を組立てるエレ
クタ装置と、前記掘削機本体のテール部の側部に形成さ
れた連結部材の出口用スリットと、前記掘削機本体内に
側方に沿って配設されて前記連結部材を前記出口用スリ
ットから押し出す押出装置とを具えたことを特徴とする
するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0010】図1に本発明の一実施形態に係るトンネル
掘削機としてのシールド掘削機の断面概略、図2に図1
のII−II断面、図3にシールド掘削機に装着された押出
装置としての押出ジャッキの支持構造を表す掘削機本体
の要部断面、図4に連結部材としてのスライド鋼板の出
口用スリットを表す掘削機本体の要部断面、図5に本発
明のトンネル施工方法によって構築された大断面トンネ
ルの概略を示す。
【0011】本実施形態では、図5に示すように、後述
したシールド掘削機10を用いて複数の小トンネルT
1,T2,T3を枠状に掘削形成し、その後、内部の土
砂を排出することで、この内部に大トンネルTを構築す
る。
【0012】このシールド掘削機において、図1及び図
2に示すように、掘削機本体11は矩形筒状をなし、前
端部にバルクヘッド12が固定され、掘削機本体11内
への掘削土砂の侵入を阻止している。掘削機本体11に
はこのバルクヘッド12を貫通して掘削方向前後に延び
る円筒状の支持フレーム13が固定されており、この支
持フレーム13の先端部には支持シャフト14が固結さ
れ、この支持シャフト14には、中央に主取付ブラケッ
ト15が固定され、その両側には副取付ブラケット16
が固定されている。そして、この主取付ブラケット15
及び副取付ブラケット16に、掘進方向にほぼ直交する
横方向に沿った上下一対の水平軸心をもって、上部ドラ
ムカッタ17と下部ドラムカッタ18とが回転自在に支
持されており、このドラムカッタ17,18とバルクヘ
ッド12との間にチャンバ19が形成されている。
【0013】この上部ドラムカッタ17及び下部ドラム
カッタ18はほぼ同様の構成をなし、且つ、それぞれ左
右対称となっており、掘削機本体11の前方の前面部に
位置している。そして、この上部ドラムカッタ17及び
下部ドラムカッタ18にはそれぞれ周方向に沿って所定
間隔をあけてカッタスポーク20,21が固定され、各
カッタスポーク20,21には多数のカッタビット2
2,23が取付けられている。この場合、上部ドラムカ
ッタ17と下部ドラムカッタ18におけるカッタビット
22,23の先端部の回転軌跡は長さSだけオーバーラ
ップしているが、各カッタビット22,23の取付位置
が回転方向でずれているため、カッタビット22,23
同志が干渉しないようになっている。そして、各ドラム
カッタ17,18は内蔵された駆動モータにより回転駆
動することができる。
【0014】また、掘削機本体11の後部内周辺には円
周方向に複数のシールドジャッキ24が並設されてお
り、このシールドジャッキ24が掘進方向後方に伸長し
て後述する既設の覆工部材としての鋼枠Sに押し付ける
ことで、その反力により掘削機本体11、即ち、シール
ド掘削機全体を前進することができる。更に、掘削機本
体11の後部には旋回リング25が旋回自在に支持さ
れ、この旋回リング25に昇降台26が支持され、この
昇降台26にエレクタ装置27が支持されており、この
エレクタ装置27はシールドジャッキ24によって前進
した掘削機本体11と既設の鋼枠Sとの間の空所に新し
い鋼枠Sを装着することができる。なお、掘削機本体1
1に形成されたチャンバ19には一端がシールド掘削機
の外部に延設された図示しない送泥管及び排泥管の他端
が開口しており、排泥管の開口部分の近傍には掘削土砂
と泥水とを攪拌、混合するアジテータが設置されてい
る。
【0015】ところで、本実施形態にあっては、掘削機
本体11のテール部31に、鋼枠Sを組み立てて構成し
た隣接する小トンネル同士を強固に連結するための連結
部材としてのスライド鋼板Cを圧入するための装置が設
けられている。
【0016】即ち、図1乃至図3に示すように、テール
部31は掘削機本体11とほぼ同断面形状をなし、上部
内面及び下部内面の左右両側には、押出装置としてのそ
れぞれ4本の押出ジャッキ32,33がトンネル長手方
向に直交する水平方向に沿って配設されている。この各
押出ジャッキ32,33は基端部がテール部31に固定
されたブラケット34,35に連結軸36,37により
連結される一方、各駆動ロッド38,39の先端部には
圧入アタッチメント40,41が連結され、この圧入ア
タッチメント40,41にはスライド鋼板Cを係止する
切欠42が形成されている。また、押出ジャッキ32,
33に隣接して、この押出ジャッキ32,33の圧入ア
タッチメント40,41側を鋼枠Sの外周面側に押し付
けるスプリングを有する押出ジャッキ押付装置43,4
4が設けられている。
【0017】一方、スライド鋼板Cは、矩形に組み立て
られた鋼枠S(小トンネル)の上面及び下面の左右両側
に配設され、ガイド45によりトンネル長手方向に直交
する水平方向に沿って移動自在に支持されている。即
ち、スライド鋼板Cの外側に前述した押出ジャッキ3
2,33が位置することとなる。また、テール部31の
左右側部の上部及び下部には、スライド鋼板Cに対応し
てこのスライド鋼板Cを掘削機本体11の外方に押し出
すための出口用スリット46,47が形成されている。
そして、図4に詳細に示すように、この出口用スリット
46,47の周囲にはこのスリット46,47から内部
への土砂や泥水の浸入を阻止するための主シール48
と、補助シール49,50が設けられており、この主シ
ール48及び補助シール49,50はほぼ切れ目なく配
設されている。
【0018】また、テール部31の左右側部内面には、
それぞれ6つの鋼枠サポートジャッキ51,52が設け
られており、この鋼枠サポートジャッキ51,52を伸
長することで、テール部31と鋼枠Sとを一体とし、押
出ジャッキ32,33によりスライド鋼板Cの押出反力
を得ることができるようになっている。更に、図1に
て、テール部31の内周面には、押出ジャッキ32,3
3の前側及び後側に位置して主テールシール53及び補
助テールシール54とが周方向に連続して装着されてい
る。また、掘削機本体11の後部には油圧供給源55が
搭載されており、油圧配管56を通して各押出ジャッキ
32,33に連結されている。なお、この油圧供給源5
5をシールドジャッキ24やエレクタ装置27を駆動す
るために使用してもよく、この場合、機外に配管するの
に比べて配管系統が簡素化する。
【0019】なお、上述の実施形態において、押出ジャ
ッキ32,33をテール部31の上下及び左右のそれぞ
れ4本ずつ設けたのは、押し出すスライド鋼板Cの位置
に応じて適正な2本の押出ジャッキ32,33を用いれ
ばよいからであり、また、大きな押出力を得るために4
本の押出ジャッキ32,33を用いてもよい。そして、
押出ジャッキを所定数だけテール部31に着脱自在に設
け、必要時に、使用する位置に装着して使用するように
しても良い。更に、押出ジャッキ32,33の圧入アタ
ッチメント40,41の形状も、スライド鋼板Cを確実
に係止して押し出せればよく、切欠42に限定されるも
のではない。
【0020】また、この押出ジャッキ32,33により
押し出すスライド鋼板Cの出口用スリット46,47が
形成されている。そして、図4に詳細に示すように、こ
の出口用スリット46,47の周囲に、主シール48及
び補助シール49,50を設けることで、内部への土砂
や泥水の浸入を阻止するようにしたが、スライド鋼板C
を押し出さないときは、出口用スリット46,47に図
示しない蓋を設けてもよい。更に、押出ジャッキ押付装
置43,44をスプリングを有する構造としたが、油圧
ジャッキとしてもよい。
【0021】以下、このように構成された本実施形態の
シールド掘削機10によるトンネル構築作業について説
明する。
【0022】まず、図1及び図2に示すように、内蔵さ
れた駆動モータにより上下のドラムカッタ17,18を
回転駆動しながら、シールドジャッキ24を所定ストロ
ーク伸長すると、既設の鋼枠Sへの押付反力によって掘
削機本体11が前進し、互いに逆方向に回転駆動するド
ラムカッタ17,18が前方の地盤を掘削する。そし
て、シールドジャッキ24のいずれか一つ、あるいは複
数を収縮し、既設の鋼枠Sとの間の空所を形成し、エレ
クタ装置27がこの空所に新しい鋼枠Sを装着する。こ
の作動の繰り返しにより矩形断面のトンネルを連続して
構築することができる。
【0023】このようなシールド掘削機10の作動によ
り、図5に示すように、まず、下部の3つのトンネルT
1を構築し、続いて左右の3つのトンネルT2を構築
し、最後に上部のトンネルT3を構築することで、小ト
ンネルT1,T2,T3を枠状に形成し、その後、内部
の土砂を排出することで、この内部に大トンネル(施工
計画トンネル)Tを構築する。
【0024】このように複数の小トンネルT1,T2,
T3を隣接して枠状に形成する場合、隣接するトンネル
T1,T2,T3(鋼枠S)同士をテールボイドBで接
合すると共に、スライド鋼板Cにより強度を向上させ
る。
【0025】即ち、図2及び図3に示すように、ドラム
カッタ17,18により前方の地盤を掘削して掘削機本
体11が前進すると共に、エレクタ装置27が鋼枠Sを
組み付けていく。この作業の後に、図示しないボイド充
填装置により隣接するトンネルT1,T2,T3(鋼枠
S)のテールボイドBに裏込め材を充填して両者を接合
する。また、鋼枠Sの外側に予め用意されたスライド鋼
板Cに対して対応する押出ジャッキ32,33を伸長
し、圧入アタッチメント40,41を介してスライド鋼
板Cを移動し、このスライド鋼板Cを出口用スリット4
6,47を通してテール部31の外部に押し出す。する
と、スライド鋼板Cは、図5に示すように、隣接するト
ンネルT1,T2,T3(鋼枠S)の両側に圧入され、
図示しない締結装置によりスライド鋼板CとトンネルT
1,T2,T3の鋼枠Sとをボルトまたは溶接等により
締結する。この作業を枠状のトンネルT1,T2,T3
全て二わたって実施する。
【0026】なお、上述の実施形態では、各トンネルT
1,T2,T3の断面形状が異なっているが、これは断
面形状の異なる複数のシールド掘削機を同時、または時
間差をつけて作動した場合について説明したものであ
る。本発明では、この実施形態に限らず、各トンネルT
1,T2,T3を同じ断面形状で構築することも可能で
ある。
【0027】このように本実施形態のシールド掘削機1
0を用いたトンネル施工方法にあっては、従来の方法に
比べて以下に示す作用効果を奏することができる。
【0028】(1) スライド鋼板Cを押し出す押出ジャッ
キ32,33を掘削機本体11のテール部に内蔵したの
で、押出反力を掘削機本体11自体が確実に受け止める
ことができ、押出ジャッキ32,33の周辺構造を小型
軽量化できると共に低コスト化できる。 (2) 押出ジャッキ32,33をスライド鋼板Cと対応す
るテール部の内面に装着したので、圧入アタッチメント
40,41の支持構造が容易となる。 (3) 押出ジャッキ32,33等の前後に主テールシール
53及び補助テールシール54を設けたので、スライド
鋼板Cや押出ジャッキ32,33等がほぼ止水された環
境内に配設されることとなり、作業の安全性が向上す
る。 (4) スライド鋼板Cをガイド45により鋼枠Sの外周面
に移動自在に支持したので、所定の位置に容易に圧入す
るできる。 (5) 押出ジャッキ32,33の圧入アタッチメント4
0,41側を鋼枠Sの外周面側に押し付ける押出ジャッ
キ押付装置43,44を設けたので、圧入アタッチメン
ト40,41のセットが容易となる。 (6) スライド鋼板Cを外部に押し出すスリット46,4
7をテール部31の両側に設け、このスリット46,4
7を被覆する主シール48及び補助シール49,50を
設けたので、土砂や泥水の浸入を確実に阻止することが
できると共に、各位置で押出ジャッキ32,33を共用
することで低コスト化が図れる。
【0029】なお、上述の実施形態では、トンネルの覆
工部材を鋼枠SとしてトンネルT1,T2,T3を構築
したが、覆工部材としては、RCセグメントなどを用い
てもよい。また、連結部材としてスライド鋼板Cを用い
たが、これと同等の強度、機能を有する部材であっても
よい。更に、押出装置として押出ジャッキ32,33を
用いたが、モータ等を利用してもよい。また、掘削機本
体の前部に装着されたカッタをドラムカッタ17,18
としたが、円盤状のカッタヘッドであってもよい。
【0030】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように請求項1の発明のトンネル施工方法によれば、施
工計画トンネルの外周部長手方向を掘削機により掘削し
ながら覆工部材を順次組立てると共に、掘削機に内蔵す
る押出装置により連結部材を隣接する覆工部材の側面に
沿う位置に押し出し、隣接する覆工部材同志を相互に連
結する工程を繰り返すことで、施工計画トンネルの外周
全面を覆工部材により取り囲んだ後、覆工部材で取り囲
まれた部分の土砂を取り除くことにより大断面のトンネ
ルを構築するようにしたので、トンネルの構築作業を連
続して実施することができ、特に、覆工部材の組み立て
作業に平行して覆工部材の連結作業を行うことができ、
且つ、この作業も掘削機内で行うことができ、作業性及
び安全性を向上することができる。
【0031】また、請求項2の発明のトンネル掘削機に
よれば、矩形筒状をなす掘削機本体の前部に駆動回転自
在なカッタを装着し、推進ジャッキによって掘削機本体
を前進可能とし、掘削機本体の後部に既設トンネルの内
壁面に覆工部材を組立てるエレクタ装置を設け、掘削機
本体のテール部の側部に連結部材の出口用スリットを形
成し、押出装置により連結部材を出口用スリットから押
し出し可能としたので、従来のように大掛かりな連結部
材の圧入装置を用いる必要はなく、装置の小型軽量化及
び低コスト化を図ることができると共に、トンネル内に
大きなスペースが確保でき、作業性を向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るトンネル掘削機とし
てのシールド掘削機の断面概略図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】シールド掘削機に装着された押出ジャッキの支
持構造を表す掘削機本体の要部断面図である。
【図4】スライド鋼板の出口用スリットを表す掘削機本
体の要部断面図である。
【図5】本発明のトンネル施工方法によって構築された
大断面トンネルの概略図である。
【符号の説明】
11 掘削機本体 17,18 ドラムカッタ(カッタ) 24 シールドジャッキ(推進ジャッキ) 27 エレクタ装置 31 テール部 32,33 押出ジャッキ(押出装置) 40,41 圧入アタッチメント 42 切欠 43,44 押出ジャッキ押付装置 46,47 スリット 51,52 鋼枠サポートジャッキ S 鋼枠(覆工部材) C スライド鋼板(連結部材) T 施工計画トンネル
フロントページの続き (72)発明者 多田 幸司 東京都中央区京橋一丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 吉沢 武久 東京都中央区京橋一丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 宇佐美 彰 東京都中央区京橋一丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 柳楽 毅 東京都中央区京橋一丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 松下 清一 東京都中央区京橋一丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 谷口 徹 東京都中央区京橋一丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 高橋 潤 東京都中央区京橋一丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 Fターム(参考) 2D054 AB05 AC01 AD19 AD20 BA03 2D055 BA01 BB03 DA11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 施工計画トンネルの外周部長手方向を掘
    削機により掘削しながら覆工部材を順次組立てると共
    に、該掘削機に内蔵する押出装置により連結部材を隣接
    する前記覆工部材の側面に沿う位置に押し出し、隣接す
    る前記覆工部材同志を相互に連結する工程を繰り返すこ
    とで、前記施工計画トンネルの外周全面を前記覆工部材
    により取り囲んだ後、該覆工部材で取り囲まれた部分の
    土砂を取り除くことにより大断面のトンネルを構築する
    ことを特徴とするトンネル施工方法。
  2. 【請求項2】 矩形筒状をなす掘削機本体と、該掘削機
    本体の前部に駆動回転自在に装着されたカッタと、前記
    掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本
    体の後部に装着された既設トンネルの内壁面に覆工部材
    を組立てるエレクタ装置と、前記掘削機本体のテール部
    の側部に形成された連結部材の出口用スリットと、前記
    掘削機本体内に側方に沿って配設されて前記連結部材を
    前記出口用スリットから押し出す押出装置とを具えたこ
    とを特徴とするトンネル掘削機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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