JP2003268474A - 衝撃エネルギー吸収性に優れるAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出形材 - Google Patents

衝撃エネルギー吸収性に優れるAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出形材

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仁 川井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸方向に圧縮の衝撃荷重を受けたときの衝撃
エネルギー吸収性に優れ、自動車や列車の構造部材材と
して好適なAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出形
材を得る。 【解決手段】 耐力が150N/mm以上、かつ計装
化シャルピー試験において、最大荷重点までの吸収エネ
ルギーに対して最大荷重点以降の吸収エネルギーが60
%以上であるAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出
形材。このアルミニウム合金は、Mg:0.3〜1.1
%、Si:0.5〜1.3%、Cu:0.05〜0.7
%、Ti:0.005%〜0.2%を含み、さらにZ
r:0.05〜0.2%、Mn:0.05〜0.5%、
Cr:0.001〜0.2%のいずれか1種又は2種以
上を含み、残部Al及び不可避不純物からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮の衝撃荷重を
受けたとき、その衝撃荷重を吸収する作用を持ち、例え
ば自動車や鉄道車両等の構造部材として好適な衝撃エネ
ルギー吸収性に優れるAl−Mg−Si系アルミニウム
合金押出形材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のフレーム構造において、軽量化
のためアルミニウム合金中空押出材の適用が検討されて
いる。自動車のフレーム材は衝突時衝撃的な変形を受け
るが、この場合に脆性的に破断せず、その衝撃エネルギ
ーを吸収する必要がある。例えばサイドメンバやバンパ
ーステイなどでは、押出軸方向に圧縮の衝撃荷重を受け
たとき、形材全体がオイラー座屈(形材全体がくの字形
に曲がる座屈)を起こさず、かつ圧壊割れを発生するこ
となく蛇腹状に収縮変形して、安定した高いエネルギー
吸収を得ることが必要である。あるいは鉄道車両のフレ
ーム構造について一部にアルミニウム合金押出材が適用
されているが、衝突時にフレーム材が衝撃的な変形を受
けたとき、その衝撃エネルギーを吸収する必要があり、
同時に圧壊割れを起こして破片が飛散するようなことが
あってはならない。
【0003】また、アルミニウム合金押出材を自動車や
鉄道車両のフレーム等の構造部材に用いるためには、少
なくとも150N/mm以上、望ましくは200N/
mm 以上の耐力を有することが要求される。Al−M
g−Si系アルミニウム合金押出材においてこの強度を
出すため、一般にオンラインによるプレス焼入れ又はオ
フラインによる溶体化・焼入れ処理を行った後、時効処
理を施している。時効処理により押出材の強度が向上
し、同時に組織が安定化し、使用中に自然時効が進行し
て強度が変化するのを防止することができる。
【0004】これまで、衝撃吸収部材として利用できる
アルミニウム合金押出形材としては、高強度アルミニウ
ム合金の中では比較的耐食性に優れ、リサイクル性の面
でも他の系のアルミニウム合金より優れているAl−M
g−Si系アルミニウム合金押出形材が多く検討されて
いる(例えば特開平6−25783号公報、特開平7−
54090号公報、特開平7−118782号公報、特
開平9−256096号公報)。しかし、これまでのエ
ネルギー吸収性の評価は、通常、前記公報にも記載され
ているように、押出形材を所定長さに切断し、数10m
m/分の圧縮速度で軸方向に圧縮して座屈変形させ、そ
のときの荷重−変位線図からエネルギー吸収量を求め、
また目視により割れの有無を観察することで行われてい
る。従って、従来のAl−Mg−Si系アルミニウム合
金押出形材が優れたエネルギー吸収性を示したとして
も、それはあくまで準静的な圧縮条件下でのエネルギー
吸収性に過ぎない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、実際の衝突時の
変形は非常に大きな変形速度で生じる。そして、Al−
Mg−Si系アルミニウム合金押出材の場合も一般の材
料と同様に、高速で変形した場合、低速で変形した場合
と比較し強度が変化する。そのため、前記のように準静
的に圧縮変形させた場合に優れたエネルギー吸収性を示
すものでも、高速で圧縮変形させた場合、脆性的な圧壊
割れが発生し、エネルギー吸収性が変化してしまうこと
が多くある。また、脆性的な圧壊割れがひどくすすむと
破片が飛散する恐れも出てくる。実際、従来のAl−M
g−Si系アルミニウム合金押出形材では、焼入れ及び
時効処理を行って強度を上昇させた場合、圧縮の衝撃荷
重を受けたとき脆性的に破壊し、良好なエネルギー吸収
性を示さなかった。
【0006】本発明者らは上記問題点に鑑み、耐力≧1
50N/mmを有し、かつ衝突時に圧縮の衝撃荷重を
受けたとき優れたエネルギー吸収性を示し、特に自動車
や鉄道車両等の構造部材として好適なAl−Mg−Si
系アルミニウム合金押出形材を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、圧縮の衝
撃荷重を受けたときのエネルギー吸収性に優れるAl−
Mg−Si系アルミニウム合金押出形材を開発すべく種
々実験研究を行う過程で、計装化シャルピー試験で得ら
れた負荷(荷重)−変位線図の形態が、圧縮の衝撃荷重
を受けたときのエネルギー吸収性と密接な関係があるこ
とを見いだし、それをもとに本発明を得ることができ
た。すなわち、本発明に係る衝撃エネルギー吸収性に優
れるAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出形材は、
耐力が150N/mm以上、望ましくは200N/m
以上、かつ計装化シャルピー試験において、最大荷
重点までの吸収エネルギーに対して最大荷重点以降の吸
収エネルギーが60%以上であることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】計装化シャルピー試験は、供試材
から押出方向に平行になるように採取したJIS3号試
験片(ただし、試験片の幅は押出材の厚さとする)を用
い、JISB7722及びJISB7755に準拠した
試験装置にて、JISZ2242に準拠して実施する。
図1はその試験装置を示すもので、ハンマー1の衝撃刃
に歪みゲージ2を取り付け、支持台3に試験片4を支持
し、この試験片4をハンマー1の衝撃で破断させ、その
ときの歪みゲージ2の信号をアンプ5、オシロスコープ
6及びパソコン7により計測し、図2に示すような負荷
(荷重)−変位線図を求め、図2において最大負荷点
(矢印参照)までの吸収エネルギー量(Aの面積)と、
最大負荷点以降の吸収エネルギー量(Bの面積)を比較
して、(Bの面積/Aの面積)×100(%)(以下、
エネルギー比という)を求める。なお、ハンマー1の力
のモーメントは49N・mとする。
【0009】Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出
形材が圧縮の衝撃荷重を受けたとき、その変位−荷重線
図をみると、衝撃の初期に最大荷重を示した後、変位の
進行に伴って荷重が低下する。そのときの吸収エネルギ
ー量は、材料がどの程度粘るか、つまり最大荷重後、脆
性的に破壊せず荷重が高い状態をどの程度長く保つかに
よって大きく影響を受ける。この粘りの程度と計装化シ
ャルピー試験の結果には相関があり、エネルギー比が低
い場合は材料の粘りが少なく脆性的に破壊しやすい。一
方、エネルギー比が高い場合は材料がよく粘り脆性的に
破壊しにくエネルギー吸収量が増える。そしてエネルギ
ー比が60%以上の場合、Al−Mg−Si系アルミニ
ウム合金押出形材の耐力が150N/mm以上であっ
ても、押出軸方向に圧縮の衝撃荷重を受けたときに脆性
的に破壊せず、蛇腹状に変形し、優れたエネルギー吸収
性を示す。また、横方向(押出軸方向に垂直)に圧縮の
衝撃荷重を受けても脆性的に破壊せず、その衝撃を吸収
することができる。
【0010】前記Al−Mg−Si系アルミニウム合金
押出形材において、結晶組織を繊維状組織(ファイバー
組織)とすることが望ましい。ここで、ファイバー組織
とは押出材に見られる熱間加工組織で、押出方向に長く
のばされた結晶粒組織のことである。なお、材料が変形
するときの材料内の歪みは転位の動きによって導かれる
が、結晶粒界等の金属結晶の並びが不規則な部分は転位
による格子のずれが蓄積し歪みが集中することになる。
従って、材料内での転位の分布すなわち歪みの分布は、
結晶粒径が細かい方が材料全体の中で均一になりやす
い。そして、高速衝突時に割れの発生を抑制するために
は、変形歪みを材料内で均等にさせる必要がある。再結
晶を抑制し、ファイバー組織、すなわち粒界を細かな状
態に保持することによって変形歪みを材料内に均等に分
布させることができ、高強度とともに圧縮の衝撃荷重を
受けたときの耐圧壊割れ性を向上させ、エネルギー吸収
量を大きくすることができる。
【0011】前記Al−Mg−Si系アルミニウム合金
は、Mg、Siを主成分とする析出硬化型合金である。
好ましい組成として、Mg:0.2〜1.6%、Si:
0.2〜1.8%、望ましくはMg:0.3〜1.1
%、Si:0.5〜1.3%、必要に応じて、Cu:
0.05〜0.7%、Ti:0.005%〜0.2
%、Zr:0.05〜0.2%、Mn:0.05〜
0.5%、Cr:0.001〜0.2%のいずれか1種
又は2種以上、以上〜のいずれかを単独又は適宜組
み合わせて含み、残部Al及び不可避不純物からなる。
このうち、特に望ましい組成は、上記範囲のMg、S
i、Cu、Ti、Zrを含み、さらにMn又はCrいず
れか又は双方を含む組成である。
【0012】次に、本発明に係るAl−Mg−Si系ア
ルミニウム合金押出形材の組成について説明する。 Mg、Si MgとSiは結合してMgSiを形成し、合金強度を
向上させる。自動車や鉄道車両等の構造部材に必要とさ
れる強度を得るためには、それぞれ0.2%以上の添加
が必要である。しかし、Mgが1.6%又はSiが1.
8%を越えて添加されると粒界析出物が多くなり、前記
の吸収エネルギー比を満たしていても、圧縮の衝撃荷重
を受けたとき脆性的な圧壊割れが生じやすくなる。従っ
て、Mg含有量は0.2〜1.6%、Si含有量は0.
2〜1.8%とする。より望ましくは、Mg:0.3〜
1.1%、Si:0.5〜1.3%、さらに望ましく
は、Mg:0.3〜0.8%、Si:0.5〜1.0
%、さらに望ましくは、Mg:0.4〜0.7%、S
i:0.5〜0.7%である。
【0013】Cu CuはAl−Mg−Si系アルミニウム合金の強度をそ
の添加量に応じて高める作用があり適宜添加される。し
かし、0.05%未満では作用が不十分であり、0.7
%を越えると耐食性、耐応力腐食割れ性及び溶接性が低
下するので、含有量は0.05〜0.70%とする。よ
り望ましくは0.1〜0.6%、さらに望ましくは0.
1〜0.4%である。 Ti Tiは、溶解鋳造時に核生成し鋳塊組織を微細化する作
用があり、適宜添加される。しかし、0.005%より
少ないと微細化の効果が十分でなく、0.2%より多い
と飽和して巨大化合物が発生し、圧壊割れ性悪化の原因
となる。そのため、Tiの含有量は0.005〜0.2
%とする。より望ましい範囲は0.01〜0.1%、さ
らに望ましい範囲は0.01〜0.05%である。
【0014】Zr、Mn、Cr Zr、Mn、Crは押出材のファイバー組織を安定化す
る作用があり、これらの中から1種又は2種以上が、そ
れぞれ0.05〜0.2%、0.05〜0.5%、0.
001〜0.2%、必要に応じて添加される。それぞれ
下限値未満ではファイバー組織を安定化する作用が得ら
れず、一方、Zrが0.2%を越えるとその作用が飽和
し、Mnが0.5%を越えると熱処理時のMgの拡散が
抑制され、熱処理性が悪化するとともに粗大な化合物が
生成して圧壊割れの原因となり、Crが0.2%を越え
ると押出性が悪化する。なお、Zrを添加すると、過時
効処理した場合の圧壊割れ性の改善効果が大きい。ま
た、Zr、Mn、Crはいずれも焼入れ感受性を鋭くし
てプレス焼入れ性を低下させる元素であるが、ZrはM
n、Crに比べてプレス焼入れ性の低下が小さいので、
これら3種の元素のうちではまずZrを添加し、さらに
Mn又は/及びCrを添加するのが望ましい。より望ま
しい範囲は、Zr:0.05〜0.15%、Mn:0.
1〜0.2%、Cr:0.001〜0.1%である。
【0015】ところで、製造コストの低減及び焼入れ後
の寸法精度の向上のため、必要な強度と優れた耐圧壊割
れ性を空冷によるプレス焼入れで得ることが望まれてい
る。上記のように、Mn、Cr、Zrはファイバー組織
を安定化し、強度及び耐圧壊割れ性を向上させる作用を
有するが、空冷によるプレス焼入れでこのファイバー組
織を得るには、合計含有量0.1%以上が必要である。
同時にこれらの元素はAl−Mg−Si系アルミニウム
合金の焼入れ感受性を鋭くするため、合計含有量が0.
4%を越えると冷却速度の遅い(通常、100〜400
℃/min)空冷によるプレス焼入れでは十分に焼きが
入らず、高い強度(特に耐力)が得られない。従って、
特に空冷によるプレス焼入れを行った後、時効処理を行
う場合、Mn、Cr、Zrの合計含有量は0.1〜0.
4%とする必要がある。
【0016】不可避不純物 不可避不純物のうちFeはアルミニウム地金に最も多く
含まれる不純物であり、0.35%を超えて合金中に存
在すると鋳造時に粗大な金属間化合物を晶出し、合金の
機械的性質を損なう。従って、Feの含有量は0.35
%以下に規制する。望ましくは0.30%以下であり、
さらに0.25%以下が望ましい。また、アルミニウム
合金を鋳造する際には地金、添加元素の中間合金等様々
な経路より不純物が混入する。混入する元素は様々であ
るが、Fe以外の不純物は単体で0.05%以下、総量
で0.15%以下であれば合金の特性にほとんど影響を
及ぼさない。従って、これらの不純物は単体で0.05
%以下、総量で0.15%以下とする。なお、不純物の
うちBについてはTiの添加に伴い合金中にTi含有量
の1/5程度の量で混入するが、より望ましい範囲は
0.02%以下、さらに0.01%以下が望ましい。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。D
C鋳造により、表1に示す成分組成のAl−Mg−Si
系アルミニウム合金ビレットを溶製し、470℃×4h
rの均熱処理を行った。続いて、押出温度500℃、押
出速度5m/分の条件で押出加工を行い、押出直後位置
で空冷又は水冷(No.7、9が水冷、他はすべて空
冷)によるプレス焼入れを行い、図3に示すような中空
断面の押出材(長辺が70mm、短辺が54mm、肉厚
が2mm)を得た。ついで、この押出材に対し表1に示
す条件で時効処理を施し、供試材とした。なお、空冷は
ファン空冷で冷却速度は約190℃/min、水冷の冷
却速度は約12000℃/minであった。
【0018】
【表1】
【0019】これらの供試材を用い、以下の試験を行っ
た。その結果を表2に示す。 ・引張試験;各供試材よりJIS5号試験片を採取し、
JISZ2241に準拠して引張試験を行った。 ・圧壊試験;各供試材(長さ200mm)について高速
で圧壊試験を行った。図4は圧壊試験方法を示す概念図
である。落錘8(質量200kg)により供試材9の軸
方向に荷重を加え、ロードセル10で荷重を測定した。
そのときの落錘8の速度は約50km/hである。そし
て、この試験結果に基づいて変位−荷重線図を作成し、
この変位−荷重線図から、変位量が100mmまでの範
囲でエネルギー吸収量を測定した。同時に圧壊した供試
材の圧壊割れ性を目視で判定し、開口割れの発生してい
ないものを○、開口割れが発生したものを×と評価し
た。 ・計装化シャルピー試験;前記の要領で試験を行い(試
験片の幅:2mm)、エネルギー比を求めた。また、総
合評価として、耐力(σ0.2)が150N/mm
上の場合、吸収エネルギー量1500J以上(ただし、
200N/mm以上の場合、吸収エネルギー量250
0J以上)、かつ圧壊割れ性に優れるものを○、いずれ
かが劣るものを×と評価した。
【0020】
【表2】
【0021】表2に示すように、エネルギー比が60%
以上のNo.1〜6は、高い耐力とともに優れたエネル
ギー吸収性を示し、自動車や鉄道車両等の構造部材とし
ての適性がある。供試材はすべて蛇腹状に圧縮変形し、
開口割れはなかった。一方、耐力が本発明の規定を満た
し、エネルギー比が60%に満たないNo.8、9は開
口割れを起こした。また、No.7は開口割れは起こさ
なかったが、耐力が低くエネルギー吸収量が低い。従っ
て、いずれも自動車や鉄道車両等の構造部材としての適
性がない。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、高速で衝撃的な変形し
た場合に優れたエネルギー吸収特性を有し、例えばフレ
ーム(サイドメンバ、クロスメンバ、バンパーステイ、
サイドフレーム、ピラー等)、バンパー、ドアビーム等
の自動車用構造部材のほか、鉄道車両や船舶等の構造部
材の材料として好適なアルミニウム合金押出形材を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 計装化シャルピー試験装置の概念図である。
【図2】 計装化シャルピー試験装置で求めた負荷−変
位線図である。
【図3】 実施例に用いた押出形材の断面形状を示す図
である。
【図4】 実施例で行った高速圧壊試験の概念図であ
る。
【符号の説明】
1 ハンマー 2 歪みゲージ 3 支持台 4 試験片 8 落錘 9 供試材 10 ロードセル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐力が150N/mm以上、かつ計装
    化シャルピー試験において、最大荷重点までの吸収エネ
    ルギーに対して最大荷重点以降の吸収エネルギーが60
    %以上であることを特徴とする、衝撃エネルギー吸収性
    に優れるAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出形
    材。
  2. 【請求項2】 Mg:0.2〜1.6%(質量%、以下
    同じ)、Si:0.2〜1.8%を含むAl−Mg−S
    i系アルミニウム合金からなることを特徴とする請求項
    1に記載された衝撃エネルギー吸収性に優れるAl−M
    g−Si系アルミニウム合金押出形材。
  3. 【請求項3】 前記Al−Mg−Si系アルミニウム合
    金が、Mg:0.3〜1.1%、Si:0.5〜1.3
    %、Cu:0.05〜0.7%、Ti:0.005%〜
    0.2%を含み、さらにZr:0.05〜0.2%、M
    n:0.05〜0.5%、Cr:0.001〜0.2%
    のいずれか1種又は2種以上を含み、残部Al及び不可
    避不純物からなることを特徴とする請求項2に記載され
    た衝撃エネルギー吸収性に優れるAl−Mg−Si系ア
    ルミニウム合金押出形材。
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