JP2003268147A - 発泡フィルム - Google Patents

発泡フィルム

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JP2003268147A
JP2003268147A JP2002076494A JP2002076494A JP2003268147A JP 2003268147 A JP2003268147 A JP 2003268147A JP 2002076494 A JP2002076494 A JP 2002076494A JP 2002076494 A JP2002076494 A JP 2002076494A JP 2003268147 A JP2003268147 A JP 2003268147A
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foamed film
film
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foamed
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Takahiro Shigemitsu
貴裕 重光
Shinichi Kando
慎一 貫洞
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Sekisui Film Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気泡が均一微細で厚さが薄く、柔軟性及び風
合いに優れた発泡フィルムを提供する。 【解決手段】 メルトインデックスが2〜50g/10
分のポリオレフィン系樹脂100重量部、発泡剤0.2
〜10重量部及び無機充填材0.01〜80重量部から
なる樹脂組成物をフィルム状に押出発泡してなる、厚さ
が20μm以上100μm未満の発泡フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装用フィルム、
装飾用フィルム、テープ基材等に好適に使用される発泡
フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】発泡フィルムは、美麗な光沢を有すると
ともに、適度な柔軟性と機械的強度とを有しており、従
来から、例えば、包装用フィルム、装飾用フィルム、テ
ープ基材、織布基材等として好適に使用されている。
【0003】上記発泡フィルムを得る方法としては、例
えば、特開昭54−17785号公報に記載されている
ように、ポリプロピレン系樹脂に発泡剤を加えて押出発
泡した後、延伸する方法が挙げられる。しかしながら、
上記方法では厚さが100μm以上の発泡フィルムしか
得られず、厚さが100μm未満の薄膜の発泡フィルム
は得られていなかった。一方、最近では柔軟性、風合
い、コスト等がより重要視されてきており、発泡フィル
ムについても、厚さを薄くし、触感、風合い等を向上さ
せ、さらに、コストを安くすることが要求されてきてい
るが、上記方法ではこのような薄膜の発泡フィルムが得
られないといった問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、気泡
が均一微細で厚さが薄く、柔軟性及び風合いに優れた発
泡フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の発泡フィルム
は、メルトインデックスが2〜50g/10分のポリオ
レフィン系樹脂100重量部、発泡剤0.2〜10重量
部及び無機充填材0.01〜80重量部からなる樹脂組
成物をフィルム状に押出発泡してなり、かつ、厚さが2
0μm以上100μm未満であることを特徴とする。
【0006】本発明で使用される樹脂組成物は、ポリオ
レフィン系樹脂、発泡剤及び無機充填材が所定割合で混
合されてなる。
【0007】上記ポリオレフィン系樹脂としては、例え
ば、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、
中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンを
主成分とするエチレン−プロピレン共重合体、エチレン
を主成分とするエチレン−α−オレフィン共重合体、エ
チレンを主成分とするエチレン−酢酸ビニル共重合体な
どのポリエチレン系樹脂の他、ポリプロピレン、プロピ
レンを主成分とするエチレン−プロピレン共重合体、プ
ロピレンを主成分とするプロピレン−α−オレフィン共
重合体などのポリプロピレン系樹脂等が挙げられ、これ
らは単独で使用されても2種以上併用されてもよい。上
記エチレン−α−オレフィン共重合体及びプロピレン−
α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとし
ては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オ
クテン等が挙げられる。
【0008】上記ポリオレフィン系樹脂の中でも、得ら
れる発泡フィルムの厚さを薄くすることができ、かつ、
優れた柔軟性及び風合いを有する発泡フィルムが得られ
るので、直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。
【0009】上記ポリオレフィン系樹脂のメルトインデ
ックスは、小さくなると、得られる樹脂組成物の成膜性
が低下し、フィルム状に押出するのが困難になり、大き
くなると、得られる樹脂組成物の流動性が高くなりす
ぎ、押出発泡する際に気泡が保持されず、気泡の大きさ
が不均一になったり、破泡が生じたりして、良好な発泡
フィルムが得られないので、2〜50g/10分に限定
され、好ましくは3〜20g/10分である。尚、上記
メルトインデックスは、JIS K 7210に準拠し
て測定した値であり、さらに詳しくは、ポリオレフィン
系樹脂がポリエチレン系樹脂の場合は、温度190℃、
荷重21.12Nで測定した値であり、ポリオレフィン
系樹脂がポリプロピレン系樹脂の場合は、温度230
℃、荷重21.12Nで測定した値である。
【0010】以上から、上記ポリオレフィン系樹脂とし
ては、メルトインデックス2〜50g/10分の直鎖状
低密度ポリエチレンを使用するのが好ましい。
【0011】上記発泡剤としては、従来公知の任意のも
のが使用されてよく、無機系発泡剤又は有機系発泡剤の
いずれでもよい。上記無機系発泡剤としては、例えば、
重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニ
ウム、亜硝酸アンモニウム、ほう水素化ナトリウム、軽
金属等が挙げられ、これらは単独で使用されても2種以
上併用されてもよい。
【0012】上記有機系発泡剤としては、例えば、アゾ
ジカルボンアミド、アゾビスホルムアミド、アゾビスイ
ソブチロニトリル、ジアゾアミノベンゼン、バリウムア
ゾジカルボキシレート、N,N’−ジニトロソペンタメ
チレンテトラミン、N,N’−ジメチル− N,N’−
ジニトロソテレフタルアジド、P,P’−オキシビスス
ルホニルヒドラジド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、
トルエンスルホニルヒドラジド、ヒドラゾジカルボンア
ミド、トリヒドラジノトリアジン等が挙げられ、これら
は単独で使用されても2種以上併用されてもよい。
【0013】上記発泡剤の中でも、発泡時に発生するガ
ス或いは発泡時に分解して生じる分解残さの安全性に優
れているので、無機系発泡剤が好ましく、さらにその中
でも、発泡フィルムへの成形がし易く、また、得られる
発泡フィルムの気泡が微細化され易いので、重炭酸ナト
リウムが好ましい。
【0014】上記発泡剤の添加量は、少なくなると、得
られる樹脂組成物の発泡性が低下し、押出発泡しても所
望の発泡倍率を有する発泡フィルムが得られず、多くな
ると、得られる発泡フィルムの気泡が大きくなり、厚さ
が厚くなるので、上記樹脂組成物100重量部に対し、
0.2〜10重量部に限定され、好ましくは0.3〜5
重量部である。
【0015】上記無機充填材としては、例えば、タル
ク、シリカ、マイカ、クレイ、ベントナイト、グラファ
イト、カーボンブラック、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、アルミナ等が挙げられ、これらは単独
で使用されても2種以上併用されてもよい。また、必要
に応じて表面処理が施されていてもよい。
【0016】上記無機充填材のメジアン粒径は、小さく
なると、無機充填材同士が凝集するため得られる樹脂組
成物中に均一に分散せず、得られる発泡フィルムの気泡
の分散が不均一になったり、気泡の大きさが不均一にな
り、大きくなると、得られる発泡フィルムの気泡が大き
くなり、厚さが厚くなるので、0.05〜20μmが好
ましく、より好ましくは0.1〜12μmである。尚、
上記メジアン粒径は、遠心沈降式粒度分布測定装置(島
津製作所社製、商品名「SA−CP3L」)で粒子径を
測定し、横軸に粒径、縦軸に重量割合をとって得られる
粒度分布曲線から求められる値である。
【0017】上記無機充填材の添加量は、少なくなる
と、無機充填材が発泡時の発泡核剤になり難く、得られ
る発泡フィルムの気泡が微細化され難くなり、多くなる
と、得られる発泡フィルムの強度が低下するので、上記
ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、0.01〜
80重量部に限定され、好ましくは0.05〜40重量
部である。
【0018】本発明で使用される樹脂組成物は上記の通
りであるが、必要に応じて、物性を損なわない範囲で他
の添加剤を添加してもよい。他の添加剤としては、例え
ば、分散剤、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸
収剤等が挙げられる。
【0019】本発明の発泡フィルムは、上記樹脂組成物
を押出発泡して得られる。押出発泡の方法としては、特
には限定されず、従来公知の任意の方法が採用されてよ
い。例えば、発泡剤として無機系化合物を含有する上記
樹脂組成物を溶融混練した後、Tダイから押し出すと同
時に発泡させる方法、発泡剤として無機系化合物を含有
する上記樹脂組成物を溶融混練した後、インフレーショ
ン法により押し出すと同時に発泡させる方法、発泡剤と
して有機系化合物を含有する上記樹脂組成物を溶融混練
した後、Tダイから押し出しフィルムにした後、加熱し
て発泡させる方法等が挙げられ、適宜適用してよい。
【0020】また、押出発泡して得られた発泡フィルム
は、さらに延伸されてもよい。延伸の方法としては特に
は限定されず、従来公知の一軸延伸、ニ軸延伸等が挙げ
られる。
【0021】上記発泡フィルムの厚さは、薄くなると、
強度が低下し、厚くなると柔軟性、風合い等が低下し、
また、コストも高くなるので、20μm以上100μm
未満に限定され、好ましくは22〜70μmである。
【0022】
【実施例】(実施例1)直鎖状低密度ポリエチレン(メ
ルトインデックス11g/10分)100重量部、重炭
酸ナトリウム1重量部及びタルク(メジアン粒径5μ
m)0.5重量部からなる樹脂組成物を、溶融混練した
後、Tダイからフィルムに押し出すとともに発泡させ、
厚さ50μmの発泡フィルムを得た。
【0023】(実施例2)実施例1で使用した直鎖状低
密度ポリエチレンを、メルトインデックスが5.5g/
10分の直鎖状低密度ポリエチレンに変えた以外は、実
施例1と同様にして、厚さ50μmの発泡フィルムを得
た。
【0024】(実施例3)実施例1で使用した直鎖状低
密度ポリエチレンを、メルトインデックスが20g/1
0分の直鎖状低密度ポリエチレンに変えた以外は、実施
例1と同様にして、厚さ50μmの発泡フィルムを得
た。
【0025】(実施例4)実施例1で使用した直鎖状低
密度ポリエチレンを、高低密度ポリエチレン(メルトイ
ンデックス5.5g/10分)に変えた以外は、実施例
1と同様にして、厚さ50μmの発泡フィルムを得た。
【0026】(比較例1)タルクの添加量を、0.00
5重量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、厚さ
50μmの発泡フィルムを得た。
【0027】(比較例2)タルクの添加量を、90重量
部に変えた以外は、実施例1と同様にして、厚さ50μ
mの発泡フィルムを得た。
【0028】得られた発泡フィルムについて、以下の通
り成膜性を評価し、また、発泡フィルムの平均気泡径を
測定し、結果を表1に示した。
【0029】(成膜性)発泡フィルムの製造を2時間連
続して行い、その製造過程を目視により観察し、以下の
通り評価した。 ○:膜厚ムラがなく、成膜が安定していた。 △:部分的に膜厚ムラが生じていた。 ×:連続しての成膜はできなかった。
【0030】(平均気泡径)発泡フィルムを幅方向(押
出方向(MD方向)に直交するTD方向)に沿って切断
し、さらに、5mm幅のサンプルを切りだした。次に、
サンプルの上記幅方向切断面を200倍に拡大し、10
コの気泡について気泡径(気泡の幅方向の最大径)を測
定し、平均して平均気泡径を算出した。尚、比較例2に
ついては、成膜ができず、平均気泡径の測定はできなか
った。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の発泡フィルムは上記の通りの構
成であるので、厚さが薄く、かつ、気泡が均一微細であ
り、柔軟性及び風合いに優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F074 AA16 AA18 AA20 AB05 BA02 BA03 BA04 BA05 BA12 BA13 BA14 BA15 BA16 BA17 BA18 BA19 CA22 DA23 DA33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルトインデックスが2〜50g/10
    分のポリオレフィン系樹脂100重量部、発泡剤0.2
    〜10重量部及び無機充填材0.01〜80重量部から
    なる樹脂組成物をフィルム状に押出発泡してなる、厚さ
    が20μm以上100μm未満の発泡フィルム。
  2. 【請求項2】 無機充填材のメジアン粒径が0.05〜
    20μmである、請求項1に記載の発泡フィルム。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン系樹脂が直鎖状低密度ポ
    リエチレンである、請求項1又は2に記載の発泡フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 発泡剤が無機系発泡剤である、請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の発泡フィルム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005314508A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 樹脂組成物及び透湿性材料
JP2012218279A (ja) * 2011-04-07 2012-11-12 Jsp Corp 包装用発泡シート
WO2016152670A1 (ja) * 2015-03-25 2016-09-29 東レ株式会社 触感、及びせん断変形性に優れたフィルム

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