JP2003268099A - ポリオキシアルキレン誘導体の製造方法 - Google Patents

ポリオキシアルキレン誘導体の製造方法

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JP2003268099A JP2003108169A JP2003108169A JP2003268099A JP 2003268099 A JP2003268099 A JP 2003268099A JP 2003108169 A JP2003108169 A JP 2003108169A JP 2003108169 A JP2003108169 A JP 2003108169A JP 2003268099 A JP2003268099 A JP 2003268099A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一方の末端にアルデヒド基、他方の末端に他
の官能基を有するポリオキシアルキレン誘導体の中間体
となるポリオキシアルキレン誘導体を、選択的に、しか
も効率よく製造する。 【構成】 (R1O)2CH-Y1-O-+〔R1はアルキル
基、Y1はアルキレン基、Mはアルカリ金属〕で表され
る重合開始剤の存在下にアルキレンオキシドを重合して
ポリオキシアルキレン誘導体を製造し、または得られた
重合体を化学修飾して(R1O)2CH-Y1-O-(AO)n-
2-R2〔nは5〜10000、AOはオキシアルキレン基、
2はアルキレン基、R2は保護された水酸基、カルボキ
シル基、メルカプト基またはアミノ基〕で表されるポリ
オキシアルキレン誘導体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオキシアルキレン
の製造方法に関し、さらに詳しくは両末端に種類の異な
る官能基を有するポリオキシアルキレン誘導体の中間体
となるポリオキシアルキレン誘導体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリアルキレンオキシドのなかで、特に
ポリエチレンオキシドは水溶性、非免疫原性といった特
性をもち、タンパク質や薬物などの生理活性物質の修飾
剤としての利用をはじめ、生物学、医用工学分野への応
用が注目されている。
【0003】一般に、タンパク質の表面にはカルボキシ
ル基、アミノ基、水酸基、メルカプト基など、さまざま
な官能基が存在する。このようなタンパク質分子とポリ
エチレンオキシドとを化学的に結合させる際には、どの
ような官能基を選ぶか、どの程度結合させるかなどが、
合成されるポリエチレンオキシド−タンパク質結合体の
性質に大きな影響を及ぼす。このため、修飾しようとす
るタンパク質の表面に存在する官能基に応じて、ポリエ
チレンオキシド側の官能基を選択する必要がある。
【0004】工業的に合成されているポリエチレンオキ
シド誘導体は、一方の末端にメトキシ基などの非反応性
の基、他方の末端に水酸基を有するもの、あるいは両末
端に水酸基を有するものが殆どである。水酸基はアルデ
ヒド基やアミノ基等に比べると反応性が小さいので、上
記のようなタンパク質の修飾剤として利用するために、
ポリエチレンオキシドの片末端(一方の末端)の水酸基
をより反応性の高い他の官能基に変換する試みが行われ
ている(Synth. Commun., 22(16), 2417-2424(1992))。
また、両末端に水酸基を有するポリエチレンオキシドを
反応性の高い官能基に変換する試みも行われている(J.
Bioact. Compat. Polym., 5(2)227-231(1990))。
【0005】ポリエチレンオキシド誘導体の両端に種類
の異なるタンパク質等の物質を選択的に結合させる場合
には、両末端に相異なる官能基を有するポリエチレンオ
キシド誘導体が必要となる(DE4004296(19
91))。しかしながら、上記のような両末端に水酸基
を有するポリエチレンオキシド誘導体を修飾する方法で
は、未反応の水酸基末端が残る可能性があり、また反応
生成物は、両末端に同一の官能基を有するものと、両末
端に相異なる官能基を有するものとの混合物として得ら
れるため、カラムクロマトグラフィーなどの方法により
精製する必要があり、収率や純度の面で問題がある。
【0006】一方、重合開始剤としてトリメチルシリル
基で保護されたアミノ基のカリウム塩を用いて、エチレ
ンオキシドの重合を行った例がある(Bioconjugate Che
m., 3(5), 275-276(1992))。この方法では、α−ア
ミノ−ω−ヒドロキシポリエチレンオキシドが選択的に
得られているが、他の相異なる官能基を選択的に導入し
た例はまだない。
【0007】このように、両末端に反応性の高い相異な
る官能基を有するポリエチレンオキシド誘導体を選択的
に製造する方法は確立されていない。このため、両末端
に反応性の高い相異なる官能基を有するポリエチレンオ
キシドの選択的な製造方法の確立が望まれている。
【0008】ところで、高反応性の官能基の中で、アル
デヒド基は温和な条件下でタンパク質のアミノ酸と選択
的に反応するため、可溶性または不溶性ポリマー表面へ
のポリエチレングリコール修飾((J. Polym. Sci. Poly
m. Chem. Ed., 22, 341(1984))や、タンパク質へのポ
リエチレングリコール修飾(Bioorg. Chem., 19, 133(1
991))に用いられている。アルデヒド基と1級アミノ基
との反応では2級アミンが形成されるため、溶液中にお
いてタンパク質の荷電があまり変わらず、このためタン
パク質の活性が低下したり、あるいはコンフォメーショ
ンが変化するなどの問題が生じにくいという利点があ
る。しかし、反応性の高い官能基としてアルデヒド基の
みを有するポリエチレンオキシド誘導体の製造方法は知
られているが、アルデヒド基とアルデヒド基以外の官能
基とを有するポリエチレンオキシド誘導体の製造方法は
知られていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、一方
の末端にアルデヒド基、他方の末端にアルデヒド基以外
の反応性の高い官能基を有するポリオキシアルキレン誘
導体の製造に必要な中間体となるポリオキシアルキレン
誘導体を選択的に、しかも容易に効率よく製造すること
ができる製造方法を提案することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は次のポリオキシ
アルキレン誘導体の製造方法である。 (1)一般式(1)
【化12】 〔式中、pは0〜2の整数、qは0または1である。だ
たし、0≦p+q≦2を満たす。〕で表される環状オキ
シアルキレン化合物の1種または2種以上を、一般式
(2)
【化13】 〔式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、Y1は炭素数
1〜6のアルキレン基、Mはアルカリ金属を示す。〕で
表される重合開始剤の存在下に重合することを特徴とす
る一般式(3)
【化14】 〔式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、nは5〜1
0000の数、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン
基を示す。オキシアルキレン基は同一でも異なっていて
もよく、またランダムに付加していても、ブロック状に
付加していてもよい。Y1は炭素数1〜6のアルキレン
基、Mはアルカリ金属を示す。〕で表されるポリオキシ
アルキレン誘導体の製造方法。 (2) 前記一般式(1)で表される環状オキシアルキ
レン化合物の1種または2種以上を、前記一般式(2)
で表される重合開始剤の存在下に重合し、前記一般式
(3)で表される重合体を得、この重合体を化学修飾す
ることを特徴とする一般式(4)
【化15】 〔式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、nは5〜1
0000の数、mは0または1、AOは炭素数2〜4の
オキシアルキレン基を示す。オキシアルキレン基は同一
でも異なっていてもよく、またランダムに付加していて
も、ブロック状に付加していてもよい。Y1およびY2
それぞれ炭素数1〜6のアルキレン基を示し、同一でも
異なっていてもよい。mが0の場合、R2は水素原子、
mが1の場合、R2は保護された水酸基、カルボキシル
基、メルカプト基またはアミノ基を示す。〕で表される
ポリオキシアルキレン誘導体の製造方法。 (3) 前記一般式(1)で表される環状オキシアルキ
レン化合物の1種または2種以上を、前記一般式(2)
で表される重合開始剤の存在下に重合し、前記一般式
(3)で表される重合体を得、この重合体を水または弱
酸で処理することを特徴とする一般式(5)
【化16】 〔式中、nは5〜10000の数、AOは炭素数2〜4
のオキシアルキレン基を示す。オキシアルキレン基は同
一でも異なっていてもよく、またランダムに付加してい
ても、ブロック状に付加していてもよい。Y1は炭素数
1〜6のアルキレン基、R1は炭素数1〜8のアルキル
基を示す。〕で表されるポリオキシアルキレン誘導体の
製造方法。
【0011】本発明のポリオキシアルキレン誘導体の製
造方法では、一般式(1)および(2)で表される化合
物を出発原料にして、一般式(3)で表されるポリオキ
シアルキレン誘導体を製造し、あるいは一般式(1)お
よび(2)で表される化合物を出発原料にして、一般式
(3)で表されるポリオキシアルキレン誘導体を経由し
て、一般式(4)または(5)で表されるポリオキシア
ルキレン誘導体を製造する。一般式(3)、(4)また
は(5)で表されるポリオキシアルキレン誘導体は、一
方の末端にアルデヒド基、他方の末端にアルデヒド基以
外の反応性の高い官能基を有するポリオキシアルキレン
誘導体の製造に必要な中間体として有用である。
【0012】一般式(6)
【化17】 〔式中、nは5〜10000の数、mは0または1、A
Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基を示す。オキシ
アルキレン基は同一でも異なっていてもよく、またラン
ダムに付加していても、ブロック状に付加していてもよ
い。Y1およびY2はそれぞれ炭素数1〜6のアルキレン
基を示し、同一でも異なっていてもよい。mが0の場
合、X1は水素原子、mが1の場合、X1は水酸基、カル
ボキシル基、メルカプト基またはアミノ基を示す。〕で
表されるポリオキシアルキレン誘導体は、一般式(1)
および(2)で表される化合物を出発原料にして、中間
体を経由して製造することができる。この際、一般式
(6)において、mが1のポリオキシアルキレン誘導体
は、一般式(3)および(4)で表される中間体を経由
して製造することができる。
【0013】一方、一般式(6)において、mが0の最
終目的物、すなわち一般式(7)
【化18】 〔式中、nは5〜10000の数、AOは炭素数2〜4
のオキシアルキレン基を示す。オキシアルキレン基は同
一でも異なっていてもよく、またランダムに付加してい
ても、ブロック状に付加していてもよい。Y1は炭素数
1〜6のアルキレン基を示す。〕で表されるポリオキシ
アルキレン誘導体は、一般式(3)で表される中間体を
経由して、あるいは一般式(3)および(5)で表され
る中間体を経由して製造することができる。
【0014】一般式(2)、(3)、(4)および
(5)においてR1で示される炭素数1〜8のアルキル
基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、アリル基などがあげられ
る。R1がメチル基、エチル基またはプロピル基である
場合、酸の存在下に加水分解した際、(R1−O−)2
H末端がアルデヒド基に変換されやすいので、これらの
基が好ましい。
【0015】一般式(2)〜(7)においてY1または
2で示される炭素数1〜6のアルキレン基としては、
それぞれメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テ
トラメチレン基、メチルエチレン基、ジメチルエチレン
基などがあげられる。Y1およびY2が1分子中に存在す
る場合、これらは同一でも異なっていてもよい。最終目
的物のポリオキシアルキレン誘導体を生理活性物質の修
飾剤として利用する場合は、Y1またはY2がエチレン
基、トリメチレン基、特にエチレン基であるのが好まし
い。一般式(2)または(3)においてMで示されるア
ルカリ金属としては、カリウムまたはナトリウムなどが
あげられる。
【0016】一般式(3)〜(7)においてAOで示さ
れる炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキ
シエチレン基、オキシプロピレン基、オキシトリメチレ
ン基、オキシ−1−エチルエチレン基、オキシ−1,2
−ジメチルエチレン基、オキシテトラメチレン基などが
あげられる。一般式(3)〜(7)においてnは5〜1
0000であり、最終目的物のポリオキシアルキレン誘
導体を生理活性物質の修飾剤として利用する場合は、好
ましくは5〜2000、さらに好ましくは5〜1000
である。
【0017】一般式(6)におけるX1は、mが0の場
合は水素原子であり、mが1の場合は水酸基、カルボキ
シル基、メルカプト基またはアミノ基である。一般式
(4)におけるR2は保護された水酸基、カルボキシル
基、メルカプト基またはアミノ基を示す。ここで保護さ
れた基とは、後述の方法で酸の存在下に加水分解するこ
とにより水酸基、カルボキシル基、メルカプト基または
アミノ基に変換される基である。
【0018】R2で示される保護された水酸基の具体的
なものとしては、tert−ブトキシ基、p−クロロフ
ェニルオキシ基、p−メトキシフェニルオキシ基、2,
4−ジニトロフェニルオキシ基、ベンジルオキシ基、p
−メトキシベンジルオキシ基、3,4−ジメトキシベン
ジルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、トリエチル
シリルオキシ基などがあげられる。
【0019】R2で示される保護されたカルボキシル基
の具体的なものとしては、カルボエトキシ基、カルボ−
tert−ブトキシ基、カルボフェニル基、カルボベン
ジル基、カルボジフェニルメトキシ基、カルボトリフェ
ニルメトキシ基、3−エトキシ−3−オキソプロピル基
などがあげられる。
【0020】R2で示される保護されたメルカプト基の
具体的なものとしては、アセチルチオ基、プロピオニル
チオ基、ベンジルチオ基、p−メトキシベンジルチオ
基、p−ニトロベンジルチオ基、ジフェニルメチルチオ
基、トリフェニルメチルチオ基などがあげられる。
【0021】R2で示される保護されたアミノ基の具体
的なものとしては、ジベンジルアミノ基、ベンジルオキ
シカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニル
アミノ基、ビストリメチルシリルアミノ基、フタルイミ
ド基などがあげられる。
【0022】まず、一般式(3)で表されるポリオキシ
アルキレン誘導体の製造方法について説明する。一般式
(3)で表される中間体は、一般式(2)で表されるア
ルコキシ基を有するアルコールのアルカリ金属塩を重合
開始剤として用いて、この重合開始剤の存在下に一般式
(1)で表される化合物を重合することにより製造する
ことができる。
【0023】一般式(1)で表される環状オキシアルキ
レン化合物の具体的なものとしては、エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、オキセタン、1−ブテンオキ
シド、2−ブテンオキシド、テトラヒドロフランなどが
あげられる。これらは単独で、または2種以上の混合物
として用いられる。
【0024】一般式(2)で表される重合開始剤の具体
的なものとしては、2,2−ジメトキシ−1−エタノ−
ル、2,2−ジエトキシ−1−エタノ−ル、3,3−ジ
メトキシ−1−プロパノール、3,3−ジエトキシ−1
−プロパノール、4,4−ジメトキシ−1−ブタノー
ル、4,4−ジエトキシ−1−ブタノール、3,3−ジ
メトキシ−sec−ブタノール、3,3−ジエトキシ−
sec−ブタノールなどのアルコキシ基を有するアルコ
ールのカリウムまたはナトリウム塩などのアルカリ金属
塩があげられる。これらの化合物は金属塩の形態で使用
するほかにも、前記アルコールと水素化アルカリ金属と
を別々に反応液に添加する形態で使用することもでき
る。これらの化合物は重合開始剤として作用するため、
すべてのポリマー末端に存在することとなる。
【0025】重合開始剤はそのまま反応系に添加するこ
ともできるが、有機溶媒に溶解させた溶液状態で添加す
るのが好ましい。このような有機溶媒としては溶液とし
て活性水素基を有しない有機溶媒であれば特に制限され
ず、例えばベンゼン、トルエン、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドなど
があげられる。重合開始剤溶液の濃度としては、0.1
〜90重量%、好ましくは1.0〜50重量%とするの
が望ましい。
【0026】一般式(1)で表される環状オキシアルキ
レン化合物と一般式(2)で表される重合開始剤との使
用割合は、環状オキシアルキレン化合物:重合開始剤の
モル比で通常1:0.00001〜1:0.5、好まし
くは1:0.0001〜1:0.2とするのが望まし
い。
【0027】重合反応は、一般式(1)の化合物と一般
式(2)の重合開始剤または重合開始剤溶液とを、非溶
媒中または有機溶媒中で混合して行われる。有機溶媒は
重合反応を妨害しないものであれば特に限定されず、例
えばテトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ジメチ
ルスルホキシド、アセトニトリルなどがあげられる。重
合反応は、封管ガラス管中またはオートクレーブ中で、
不活性ガス雰囲気下に行うのが好ましい。反応溶液の濃
度としては、0.1〜90重量%、好ましくは1.0〜
50重量%とするのが望ましい。反応条件は、温度が0
〜180℃、好ましくは10〜150℃、圧力が通常8
〜0kgf/cm2G、時間が通常0.5〜120時間
とするのが望ましい。
【0028】次に、一般式(4)で表されるポリオキシ
アルキレン誘導体の製造方法について説明する。一般式
(4)で表されるポリオキシアルキレン誘導体は、上記
のようにして得られた一般式(3)で表されるポリオキ
シアルキレン誘導体を、導入する官能基の種類に応じて
次のような方法により化学修飾することにより、製造す
ることができる。
【0029】ω−末端に水酸基を導入する場合は、次の
ようにして化学修飾を行い、保護された水酸基を導入す
る。すなわち、一般式(3)の重合体に、求電子試薬と
して1−tert−ブトキシ−2−ブロモエタン、1−
ベンジルオキシ−3−ブロモプロパン、2−トリメチル
シリルオキシ−2−ブロモエタンなどの化合物を反応さ
せ、一般式(4)で表されるポリオキシアルキレン誘導
体を得る。
【0030】ω−末端にカルボキシル基を導入する場合
には、次のようにして化学修飾を行い、保護されたカル
ボキシル基を導入する。すなわち、一般式(3)のポリ
オキシアルキレン誘導体に、求電子試薬としてtert
−ブチルブロモアセテート、tert−ブチル−2−ブ
ロモプロピオネート、tert−ブチル−3−ブロモブ
チレート、tert−ブチル−4−ブロモバレラート、
エチルブロモアセテート、エチル−2−ブロモプロピオ
ネート、エチル−3−ブロモプロピオネート、エチル−
3−ブロモブチレート、エチル−4−ブロモバレラート
等のハロゲン化アルキルカルボン酸エステルなどを反応
させ、一般式(4)で表されるポリオキシアルキレン誘
導体を得る。
【0031】ω−末端にメルカプト基を導入する場合に
は、次のようにして化学修飾を行い、保護されたメルカ
プト基を導入する。すなわち、一般式(3)のポリオキ
シアルキレン誘導体に、求電子試薬として、tert−
ブチル−2−クロロメチルスルフィド、フェニルクロロ
メチルスルフィド、ベンジルクロロメチルスルフィド、
4−メトキシベンジルクロロメチルスルフィド等のハロ
ゲン化アルキルスルフィドなどを反応させ、一般式
(4)で表されるポリオキシアルキレン誘導体を得る。
【0032】ω−末端にアミノ基を導入する場合には、
次のようにして化学修飾を行い、保護されたアミノ基を
導入する。すなわち、一般式(3)のポリオキシアルキ
レン誘導体に、求電子試薬としてN−(2−ブロモエチ
ル)フタルイミド、N−(3−ブロモプロピル)フタル
イミド、1−ブロモ−2−(ベンジルアミノ)エタン、
N−(2−ブロモエチル)カルバミン酸ベンジルなどを
反応させ、一般式(4)で表されるポリオキシアルキレ
ン誘導体を得る。
【0033】次に、このようにして得られた一般式
(4)で表されるポリオキシアルキレン誘導体を、酸の
存在下に加水分解することにより、前記一般式(6)で
表されるポリオキシアルキレン誘導体を製造することが
できる。加水分解に使用する酸の試薬としては塩酸、硫
酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸またはフッ化水素などがあ
げられるが、塩酸が好ましい。
【0034】加水分解の方法としては、一般式(4)で
表されるポリオキシアルキレン誘導体を、上記の酸を含
む水溶液または水系溶液中で撹拌するなどの方法が採用
できる。このときの反応系の酸の濃度は0.5〜10
N、好ましくは0.5〜5Nとするのが望ましい。反応
温度は0〜100℃、好ましくは20〜80℃、反応時
間は10分間〜200時間、好ましくは30分間〜10
0時間とするのが望ましい。
【0035】このようにして加水分解することにより、
一方の末端がアルデヒド基、他方の末端が他の官能基で
ある一般式(6)で表されるポリオキシアルキレン誘導
体が選択的に得られる。反応終了後には、ジエチルエー
テル、イソプロパノール、ヘキサン等のポリオキシアル
キレン誘導体を溶解しない液中に反応液を投入すること
により、沈殿物として目的とするポリオキシアルキレン
誘導体を単離することができる。また、カラムクロマト
グラムによる方法、透析、限外濾過、吸着剤処理などの
方法によっても単離精製することができる。
【0036】次に一般式(5)で表されるポリオキシア
ルキレン誘導体を製造する方法について説明する。まず
前記と同様にして、一般式(2)で表される重合開始剤
の存在下に一般式(1)で表される化合物を重合して一
般式(3)で表されるポリオキシアルキレン誘導体を製
造する。次に、この一般式(3)で表されるポリオキシ
アルキレン誘導体を水または弱酸で処理して、一般式
(5)で表されるポリオキシアルキレン誘導体を製造す
る。弱酸処理に使用する酸としては、塩酸、酢酸などが
使用できる。弱酸処理の方法としては、一般式(3)で
表されるポリオキシアルキレン誘導体を、上記酸を含む
水溶液または水系溶液中で撹拌するなどの方法が採用で
きる。このときの反応系の酸の濃度は0.001〜0.
1N、好ましくは0.01〜0.05Nとするのが望ま
しい。
【0037】このようにして得られた一般式(5)で表
されるポリオキシアルキレン誘導体を、前記と同様にし
て酸の存在下に加水分解することにより、一般式(7)
で表されるポリオキシアルキレン誘導体を製造すること
ができる。
【0038】また一般式(7)で表されるポリオキシア
ルキレン誘導体は、一般式(5)で表されるポリオキシ
アルキレン誘導体を経由することなく、一般式(3)で
表されるポリオキシアルキレン誘導体から一工程で製造
することもできる。この場合は、一般式(3)で表され
るポリオキシアルキレン誘導体を、直接前記と同様にし
て酸の存在下に加水分解する。一般式(3)で表される
ポリオキシアルキレン誘導体を加水分解すると、一般式
(5)で表されるポリオキシアルキレン誘導体の生成反
応と、この中間体が加水分解する反応とが同時に進行
し、一般式(7)で表されるポリオキシアルキレン誘導
体が直接得られる。加水分解の方法および条件は前記加
水分解の場合と同様である。
【0039】このようにして得られた一般式(6)およ
び(7)で表されるポリオキシアルキレン誘導体はタン
パク質や薬物などの生理活性物質の修飾剤として利用で
き、修飾した生理活性物質に水溶性や非免疫原性などの
特性を付与することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、一般式
(1)で表される化合物および一般式(2)で表される
重合開始剤を出発原料にして、両末端に種類の異なる官
能基を有する一般式(6)または(7)のポリオキシア
ルキレン誘導体の製造に必要な、一般式(3)、(4)
または(5)で表されるポリオキシアルキレン誘導体を
容易に効率よく、しかも選択的に製造することができ、
このようなポリオキシアルキレン誘導体を中間体として
用いることにより、一般式(6)または(7)のポリオ
キシアルキレン誘導体を容易に効率よく、しかも選択的
に製造することができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何ら制限す
るものではない。 実施例1−1 窒素雰囲気下、0℃の条件下で22g(0.5mol)
のエチレンオキシドをジメチルスルホキシド20mlに
添加後、重合開始剤として3,3−ジエトキシプロパノ
ール1.48g(0.01mol)および水素化カリウ
ム(KH)0.4g(0.01mol)を溶解したジメ
チルスルホキシド溶液10mlを添加し、20℃で3日
間攪拌しながら重合し、次式(8)で示されるα−
(3,3−ジエトキシプロポキシ)ポリ(オキシエチレ
ン)=カリウム塩を得た。
【化19】
【0042】上記反応液に、エチル−3−ブロモプロピ
オネート10mmolを含むジメチルスルホキシド溶液
10mlを添加し、室温で24時間反応させて化学修飾
した。この反応液を500mlのジエチルエーテルに滴
下して再沈し、真空乾燥して、次式(9)で示されるα
−(3,3−ジエトキシプロポキシ)−ω−(3−エト
キシ−3−オキソプロピル)ポリ(オキシエチレン)を
得ることができた。
【化20】
【0043】得られたポリオキシアルキレン誘導体をゲ
ルろ過タイプの高速液体クロマトグラフィーで分析した
結果は、ポリエチレンオキシドの標準サンプルから求め
た平均分子量が2300、重量平均分子量/数平均分子
量=1.1であった。1H−NMRの分析結果は次の通
りである。1 H−NMR(CDCl3),δ(ppm): 1.21(a,k;9H) 1.93(d;2H) 2.32(i;2H) 3.38〜3.90(b,e,f,g,h,j;約22
0H) 4.64(c;1H)
【0044】上記で得られたポリオキシアルキレン誘導
体を1N塩酸水溶液中で24時間攪拌しながら加水分解
した。次に2N水酸化ナトリウム水溶液で中和し、80
℃で減圧下に水を留去した後、析出物をろ過して、次式
(10)で示されるα−(3−オキソプロポキシ)−ω
−(カルボキシエチル)ポリ(オキシエチレン)を得る
ことができた。
【化21】
【0045】ゲルろ過タイプの高速液体クロマトグラフ
ィーで分析した結果は、平均分子量が2300、重量平
均分子量/数平均分子量=1.1であった。1H−NM
Rの分析結果は次の通りである。1 H−NMR(CDCl3),δ(ppm): 2.32〜2.54(b,g;4H) 3.38〜3.73(c,d,e,f;約220H) 9.82(a;1H)
【0046】実施例1−2 窒素雰囲気下、0℃の条件下で22g(0.5mol)
のエチレンオキシドをジメチルスルホキシド20mlに
添加後、重合開始剤として3,3−ジエトキシプロパノ
ール1.48g(0.01mol)および水素化カリウ
ム(KH)0.4g(0.01mol)を溶解したジメ
チルスルホキシド溶液10mlを添加し、20℃で3日
間攪拌しながら重合し、次式(11)で示されるα−
(3,3−ジエトキシプロポキシ)ポリ(オキシエチレ
ン)=カリウム塩を得た。
【化22】
【0047】上記反応液に、N−(2−ブロモエチル)
フタルイミド10mmolを含むジメチルスルホキシド
溶液10mlを添加し、室温で24時間反応させて化学
修飾した。この反応液を500mlのジエチルエーテル
に滴下して再沈し、真空乾燥して、次式(12)で示さ
れるα−(3,3−ジエトキシプロポキシ)−ω−(2
−フタルイミドエチル)ポリ(オキシエチレン)を得る
ことができた。
【化23】
【0048】得られたポリオキシアルキレン誘導体をゲ
ルろ過タイプの高速液体クロマトグラフィーで分析した
結果は、ポリエチレンオキシドの標準サンプルから求め
た平均分子量が2300、重量平均分子量/数平均分子
量=1.1であった。1H−NMRの分析結果は次の通
りである。1 H−NMR(CDCl3),δ(ppm): 1.20(a;9H) 1.91(d;2H) 3.38〜3.90(b,e,f,g,h,i;約22
0H) 4.64(c;1H)
【0049】上記で得られたポリオキシアルキレン誘導
体を1N塩酸水溶液中で24時間攪拌しながら加水分解
した。次に2N水酸化ナトリウム水溶液で中和し、80
℃で減圧下に水を留去した後、析出物をろ過して、次式
(13)で示されるα−(3−オキソプロポキシ)−ω
−(アミノエチル)ポリ(オキシエチレン)を得ること
ができた。
【化24】
【0050】得られたポリオキシアルキレン誘導体をゲ
ルろ過タイプの高速液体クロマトグラフィーで分析した
結果は、平均分子量が2100、重量平均分子量/数平
均分子量=1.1であった。1H−NMRの分析結果は
次の通りである。1 H−NMR(CDCl3),δ(ppm): 2.75(g;2H) 3.06(h;2H) 3.38〜3.90(c,d,e,f;約220H) 9.82(a;1H)
【0051】実施例2−1 窒素雰囲気下、0℃の条件下で22g(0.5mol)
のエチレンオキシドをジメチルスルホキシド20mlに
添加後、重合開始剤として3,3−ジエトキシプロパノ
ール1.48g(0.01mol)および水素化カリウ
ム(KH)0.4g(0.01mol)を溶解したジメ
チルスルホキシド溶液10mlを添加し、20℃で3日
間攪拌しながら重合し、次式(14)で示されるα−
(3,3−ジエトキシプロポキシ)ポリ(オキシエチレ
ン)=カリウム塩を得た。
【化25】
【0052】その後、0.1N塩酸水溶液を2ml添加
し、反応の停止および弱酸処理を行った。この溶液を0
℃のジエチルエーテル500mlに滴下して再沈し、沈
殿物を真空で乾燥して、次式(15)で示されるα−
(3,3−ジエトキシプロポキシ)−ω−ヒドロポリ
(オキシエチレン)を得ることができた(収率92
%)。
【化26】
【0053】得られたポリオキシアルキレン誘導体をゲ
ルろ過タイプの高速液体クロマトグラフィーで分析した
結果は、ポリエチレンオキシドの標準サンプルから求め
た平均分子量が2300、重量平均分子量/数平均分子
量=1.1であった。この平均分子量はエチレンオキシ
ドおよび3,3−ジエトキシプロパノールのカリウム塩
のモル比から計算される分子量2400に極めて近いも
のであることから、重合開始剤あたり1本のポリマー鎖
が設計通り得られていることがわかった。
【0054】1H−NMRの分析結果は次の通りであ
る。1 H−NMR(CDCl3),δ(ppm): 1.20(a;6H) 1.91(d;2H) 2.80(h;1H) 3.48〜3.72(b,e,f,g;約220H) 4.64(c;1H)
【0055】上記で得られたポリオキシアルキレン誘導
体を1N塩酸水溶液中で24時間攪拌しながら加水分解
した。次に2N水酸化ナトリウム水溶液で中和し、80
℃で減圧下に水を留去した後、析出物をろ過して、次式
(16)で示されるα−(3−オキソプロポキシ)−ω
−ヒドロポリ(オキシエチレン)を得ることができた。
【化27】
【0056】得られたポリオキシアルキレン誘導体をゲ
ルろ過タイプの高速液体クロマトグラフィーで分析した
結果は、平均分子量が2300、重量平均分子量/数平
均分子量=1.1であった。1H−NMRの分析結果は
次の通りである。1 H−NMR(CDCl3),δ(ppm): 2.48(b;2H) 2.80(f;1H) 3.59〜3.71(c,d,e;約220H) 9.72(a,1H)
【0057】実施例3−1 窒素雰囲気下、0℃の条件下で22g(0.5mol)
のエチレンオキシドをジメチルスルホキシド20mlに
添加後、重合開始剤として3,3−ジエトキシプロパノ
ール1.48g(0.01mol)および水素化カリウ
ム(KH)0.4g(0.01mol)を溶解したジメ
チルスルホキシド溶液10mlを添加し、20℃で3日
間攪拌しながら重合した後、溶媒を留去し、次式(1
7)で示されるα−(3−オキソプロポキシ)ポリ(オ
キシエチレン)=カリウム塩を得た。
【化28】
【0058】その後、得られた重合体を1N塩酸水溶液
中で24時間撹拌しながら加水分解した。次に、2N水
酸化ナトリウム水溶液で中和し、80℃で減圧下に水を
留去した後、析出物をろ過し、次式(18)で示される
α−(3−オキソプロポキシ)−ω−ヒドロポリ(オキ
シエチレン)を得ることができた。
【化29】
【0059】得られたポリオキシアルキレン誘導体をゲ
ルろ過タイプの高速液体クロマトグラフィーで分析した
結果は、平均分子量が2300、重量平均分子量/数平
均分子量=1.1であった。1H−NMRの分析結果は
次の通りである。1 H−NMR(CDCl3),δ(ppm): 2.48(b;2H) 2.80(f;1H) 3.59〜3.71(c,d,e;220H) 9.72(a,1H)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 靖久 東京都杉並区永福3−17−6 (72)発明者 岡野 光夫 千葉県市川市国府台6−12−12 (72)発明者 横山 昌幸 千葉県松戸市新松戸3−170 (72)発明者 片岡 一則 千葉県柏市大室1083番地の4 (72)発明者 長崎 幸夫 千葉県柏市豊四季台団地3−1−53−403 (72)発明者 加藤 政雄 茨城県つくば市上広岡460−167 Fターム(参考) 4J005 AA03 AA04 AA06 BB02 BB04 BD03 BD05 BD06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 〔式中、pは0〜2の整数、qは0または1である。だ
    たし、0≦p+q≦2を満たす。〕で表される環状オキ
    シアルキレン化合物の1種または2種以上を、一般式
    (2) 【化2】 〔式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、Y1は炭素数
    1〜6のアルキレン基、Mはアルカリ金属を示す。〕で
    表される重合開始剤の存在下に重合することを特徴とす
    る一般式(3) 【化3】 〔式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、nは5〜1
    0000の数、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン
    基を示す。オキシアルキレン基は同一でも異なっていて
    もよく、またランダムに付加していても、ブロック状に
    付加していてもよい。Y1は炭素数1〜6のアルキレン
    基、Mはアルカリ金属を示す。〕で表されるポリオキシ
    アルキレン誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(1) 【化4】 〔式中、pは0〜2の整数、qは0または1である。だ
    たし、0≦p+q≦2を満たす。〕で表される環状オキ
    シアルキレン化合物の1種または2種以上を、一般式
    (2) 【化5】 〔式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、Y1は炭素数
    1〜6のアルキレン基、Mはアルカリ金属を示す。〕で
    表される重合開始剤の存在下に重合し、一般式(3) 【化6】 〔式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、nは5〜1
    0000の数、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン
    基を示す。オキシアルキレン基は同一でも異なっていて
    もよく、またランダムに付加していても、ブロック状に
    付加していてもよい。Y1は炭素数1〜6のアルキレン
    基、Mはアルカリ金属を示す。〕で表される重合体を
    得、この重合体を化学修飾することを特徴とする一般式
    (4) 【化7】 〔式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、nは5〜1
    0000の数、mは0または1、AOは炭素数2〜4の
    オキシアルキレン基を示す。オキシアルキレン基は同一
    でも異なっていてもよく、またランダムに付加していて
    も、ブロック状に付加していてもよい。Y1およびY2
    それぞれ炭素数1〜6のアルキレン基を示し、同一でも
    異なっていてもよい。mが0の場合、R2は水素原子、
    mが1の場合、R2は保護された水酸基、カルボキシル
    基、メルカプト基またはアミノ基を示す。〕で表される
    ポリオキシアルキレン誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(1) 【化8】 〔式中、pは0〜2の整数、qは0または1である。だ
    たし、0≦p+q≦2を満たす。〕で表される環状オキ
    シアルキレン化合物の1種または2種以上を、一般式
    (2) 【化9】 〔式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、Y1は炭素数
    1〜6のアルキレン基、Mはアルカリ金属を示す。〕で
    表される重合開始剤の存在下に重合し、一般式(3) 【化10】 〔式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、nは5〜1
    0000の数、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン
    基を示す。オキシアルキレン基は同一でも異なっていて
    もよく、またランダムに付加していても、ブロック状に
    付加していてもよい。Y1は炭素数1〜6のアルキレン
    基、Mはアルカリ金属を示す。〕で表される重合体を
    得、この重合体を水または弱酸で処理することを特徴と
    する一般式(5) 【化11】 〔式中、nは5〜10000の数、AOは炭素数2〜4
    のオキシアルキレン基を示す。オキシアルキレン基は同
    一でも異なっていてもよく、またランダムに付加してい
    ても、ブロック状に付加していてもよい。Y1は炭素数
    1〜6のアルキレン基、R1は炭素数1〜8のアルキル
    基を示す。〕で表されるポリオキシアルキレン誘導体の
    製造方法。
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