JP2003267901A - グリセリルエーテルの製造方法 - Google Patents

グリセリルエーテルの製造方法

Info

Publication number
JP2003267901A
JP2003267901A JP2002070198A JP2002070198A JP2003267901A JP 2003267901 A JP2003267901 A JP 2003267901A JP 2002070198 A JP2002070198 A JP 2002070198A JP 2002070198 A JP2002070198 A JP 2002070198A JP 2003267901 A JP2003267901 A JP 2003267901A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
reaction
reactor
raw material
glyceryl ether
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002070198A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3977109B2 (ja
Inventor
Takeshi Shirasawa
武 白沢
Koji Oka
広史 岡
Mitsugi Morishita
貢 森下
Takahisa Okutsu
宗尚 奥津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2002070198A priority Critical patent/JP3977109B2/ja
Publication of JP2003267901A publication Critical patent/JP2003267901A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3977109B2 publication Critical patent/JP3977109B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】操作および反応制御が容易であり、使用する水
の損失が少なく、高収率なグリセリルエーテルの製造方
法を提供すること。 【解決手段】特定構造を有するグリシジルエーテルと水
を連続的に反応器に供給しながら加水分解反応を行うグ
リセリルエーテルの製造方法であって、該反応器から排
出される反応混合物から水を分別回収し、該反応器に循
環させるグリセリルエーテルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリセリルエーテ
ルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】グリセリルエーテルの製造方法として
は、(1)酸またはアルカリ触媒の存在下にグリシジル
エーテルを加水分解する方法、(2)相関移動触媒の存
在下、エチレングリコールモノアルキルエーテルを溶媒
としてグリシジルエーテルを加水分解する方法などが知
られている。
【0003】しかしながら、(1)の方法では、1段階
の反応処理の為に反応制御は容易であるものの、反応収
率が余り高く望めない。(2)の方法では、予め反応原
料中に不純物を添加するために、後工程で精製の負荷が
非常に大きくなり、収率も低下する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、操作および
反応制御が容易であり、使用する水の損失が少なく、高
収率なグリセリルエーテルの製造方法を提供することを
課題とする。
【0005】
【発明を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、〔1〕 一般式(I):
【0006】
【化2】
【0007】(式中、Rは一部もしくは全部の水素原子
がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜20の
飽和もしくは不飽和の炭化水素基を示し、OAは同一で
も異なっていてもよい炭素数2〜4のオキシアルキレン
基を示し、pは0〜20の数を示す。)で示される化合
物と水を連続的に反応器に供給しながら加水分解反応を
行うグリセリルエーテルの製造方法であって、該反応器
から排出される反応混合物から水を分別回収し、該反応
器に循環させるグリセリルエーテルの製造方法、に関す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、特定の構造を有するグ
リシジルエーテルを原料とし、当該原料の水との加水分
解反応を連続的に原料および水を反応器に供給しながら
行うグリセリルエーテルの製造方法(以下、単に製造方
法という場合がある)であり、原料の加水分解に使用さ
れなかった未反応の水を分別回収し、該水の少なくとも
一部を加水分解が行われる反応器に循環させることを1
つの大きな特徴とする。
【0009】本発明の製造方法は1段階の反応による連
続式のグリセリルエーテルの製造方法であるため、操作
および反応制御が容易である。また、前記特徴を有する
ことから、(1)廃棄等による水の損失を最小限に抑え
ることができ、(2)原料に対して水が大過剰に存在す
る条件下に連続的に原料の加水分解を行うことができ
る。特に、そのような条件下で連続的に加水分解反応を
行うことができることから、当該反応の効率(反応性お
よび反応選択性)が高く維持され、高収率なグリセリル
エーテルの製造が可能となる。
【0010】また、本発明者らは、意外にも本発明にお
いて原料として使用するグリシジルエーテルは一定条件
下に水のみで容易に加水分解されることを見出し、当該
条件下においては無触媒下においても原料の加水分解反
応を効率的に進行させることができることから、かかる
場合には反応産物からの触媒の除去操作を省略すること
ができ、反応後の精製工程の負荷が大幅に軽減される。
【0011】従って、本発明により、生産性に非常に優
れたグリセリルエーテルの製造方法が提供される。
【0012】本発明において原料として使用するグリシ
ジルエーテルは、一般式(I):
【0013】
【化3】
【0014】(式中、Rは一部もしくは全部の水素原子
がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜20の
飽和もしくは不飽和の炭化水素基を示し、OAは同一で
も異なっていてもよい炭素数2〜4のオキシアルキレン
基を示し、pは0〜20の数を示す。)で示される化合
物である。
【0015】Rで示される炭化水素基としては、たとえ
ば、一部もしくは全部の水素原子がフッ素原子で置換さ
れていてもよい、炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖の
アルキル基、炭素数2〜20の直鎖または分岐鎖のアル
ケニル基、炭素数6〜14のアリール基等が挙げられ
る。
【0016】当該炭化水素基として具体的には、たとえ
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル
基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル
基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n
−ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オク
タデシル基、エイコシル基、2−プロピル基、2−ブチ
ル基、2−メチル−2−プロピル基、2−ペンチル基、
3−ペンチル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、2
−オクチル基、2−エチルヘキシル基、フェニル基、ベ
ンジル基等が挙げられる。また、炭化水素基の水素原子
がフッ素原子に置換されたものとしては、たとえば、ナ
ノフルオロヘキシル基、ヘキサフルオロヘキシル基、ト
リデカフルオロオクチル基、ヘプタデカフルオロオクチ
ル基、ヘプタデカフルオロデシル基等のパーフルオロア
ルキル基等、前記例示する炭化水素基の水素原子がフッ
素原子に、置換度および置換位置は特に限定されず任意
に置換されたものが挙げられる。
【0017】OAで示される炭素数2〜4のオキシアル
キレン基の具体例としては、オキシエチレン基、オキシ
トリメチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン
基等のアルキレンオキサイドが挙げられる。
【0018】なお、Rとして示される炭化水素基の炭素
数としては、反応性および反応選択性を向上させる観点
から、好ましくは1〜12である。また、pとしては、
好ましくは0である。
【0019】原料として好適に使用されるグリシジルエ
ーテルとしては、具体的には、たとえば、n−ブチルグ
リシジルエーテル、2−メチル−プロピルグリシジルエ
ーテル、n−ペンチルグリシジルエーテル、2−メチル
−ブチルグリシジルエーテル、n−ヘキシルグリシジル
エーテル、2−メチル−ペンチルグリシジルエーテル、
フェニルグリシジルエーテル、n−オクチルグリシジル
エーテル、2−エチル−ヘキシルグリシジルエーテル、
n−ステアリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0020】原料の加水分解に使用される水は、本発明
の所望の効果の発現を阻害しない限り特に限定されるも
のではない。たとえば、イオン交換水、蒸留水、逆浸透
濾過処理水等を使用することができ、本発明の本質を損
なわない範囲で、水道水のような塩類等を含有するもの
を使用しても差し支えない。
【0021】本発明の製造方法において加水分解反応
は、触媒の存在下もしくは不存在下に行われる。反応効
率の観点から、一般に触媒の存在下に当該反応を行うの
が好ましい。しかしながら、後述するように一定の温度
条件下においては、触媒の不存在下においても原料の加
水分解反応が効率的に進行するため、反応後の精製工程
の負荷の軽減の観点から、かかる場合においては、触媒
を用いないのが好ましい。
【0022】本発明において使用される触媒としては特
に限定されるものではないが、たとえば、一般に加水分
解反応において使用される、酸、塩基、酸と塩基の併用
系などを挙げることができる。
【0023】酸としては、たとえば、ギ酸、酢酸、吉草
酸、オクタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、アクリル
酸、オレイン酸、アジピン酸、クエン酸、乳酸、安息香
酸、フマル酸、トリクロロ酢酸、トルエンスルホン酸等
の有機酸、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸が挙げられ
る。塩基としては、たとえば、アンモニア、アニリン、
エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブ
チルアミン、ピリジン等の有機塩基、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基が
挙げられる。
【0024】本発明の製造方法では、前記する原料およ
び水を連続的に反応器に供給し、触媒の存在下もしくは
不存在下において原料の加水分解を行ってグリセリルエ
ーテルを製造する。その際、反応器から排出される反応
産物としてのグリセリルエーテルおよび水等からなる反
応混合物から分別回収された未反応の水の少なくとも一
部は循環的に反応器に供給される。
【0025】原料と水との加水分解反応を行う反応器と
しては、連続的に加水分解反応を行い、反応産物を回収
可能なものであれば特に限定されるものではない。ま
た、当該反応器としては攪拌手段を有するものでも、有
さないものでもよい。反応を均一に進行させる観点から
は、攪拌手段を有するものが好ましい。
【0026】当該反応器としては、たとえば、公知の管
型反応器、塔型反応器、半回分式反応器、乳化分散機等
が挙げられる。中でも、管型反応器が操作性や高圧反応
時の耐圧性の面で非常に好ましい。かかる管型反応器の
具体的な例としては、たとえば、単管式反応器、多管式
反応器、スタティックミキサー型反応器等を挙げること
ができる。
【0027】図1および2に本発明の製造方法の実施に
好適な製造装置例の概要を示す。
【0028】図1および2の装置は、いずれも分別回収
された水を、直接、反応器に循環させるものであるが、
図1の装置では、循環される水と共に外部から反応器に
新規に水が供給される。一方、図2の装置では、反応途
中において外部から新規に水を供給することなく、初期
に仕込んだ水を循環的に利用する。
【0029】なお、分別回収された水は、図1において
は、新規に供給される水および/または原料と共に、図
2においては、原料と共に反応器に循環させてもよい。
【0030】これらの装置は、いずれも本発明の製造方
法の実施に好適に使用されるが、以下においては、図1
の装置を例に本発明の製造方法を詳細に説明する。な
お、図中、各ラインを示す線分に付された矢頭は物質が
流れる向きを示す。
【0031】図1に示す装置は、反応器1、分別回収部
2、水供給部3、および原料供給部4を備えている。水
供給部3と原料供給部4は、それぞれ反応器1に、反応
器1は分別回収部2に、連結ラインを介してそれぞれ接
続されている。また、分別回収部2は反応器1に循環ラ
イン5を介して接続されている。
【0032】なお、図2の装置には水供給部3は存在せ
ず、循環ライン5の途中に貯水部6が設けてある。当該
装置では、貯水部6に初期に水を仕込み、そこから任意
に一定量の水を供給すると共に、反応に供された後に分
別回収された水を循環的に応器1に供給する。
【0033】分別回収部2は、反応産物回収部(反応産
物として得られたグリセリルエーテルを回収する手段)
および水回収部(未反応の水を回収する手段)として機
能する部分であり、各々独立した反応産物回収部と水回
収部とからなってもよく(態様1)、それらが一体とし
てなるものであってもよい(態様2)。
【0034】態様1の場合、たとえば、図1の装置にお
いて、反応器1に反応産物回収部(図示せず)が、反応
産物回収部に水回収部(図示せず)が、連結ラインを介
して順次接続され、水回収部が、さらに循環ライン5を
介して反応器1に接続されたものを挙げることができ
る。具体的には、後述の実施例に示す図3および4のよ
うな装置を挙げることができる。
【0035】反応産物回収部としては、たとえば、蒸発
器、蒸留器、精密濾過器等が使用される。蒸発器として
は、直火式、液中燃焼式、ジャケット式、自然循環式浸
管型、自然循環式水平型、自然循環式垂直短管型、垂直
長管上昇膜型、水平管下降膜型、垂直長管下降膜型、強
制循環式水平管型、強制循環式垂直管型、コイル型、プ
レート型、攪拌膜型、遠心式等の蒸発器や、フラッシュ
蒸発法式の蒸発器等が挙げられる。蒸留器としては、単
蒸留器、連続多段蒸留器、回分多段蒸留器等が、精密濾
過器としては、限外濾過器、逆浸透濾過器等が挙げられ
る。
【0036】水回収部としては、たとえば、リービッヒ
凝縮器、二重管式熱交換器、多管式熱交換器、単管式熱
交換器、スパイラル式熱交換器等を好適に使用すること
ができる。
【0037】本態様の場合、反応混合物は、反応器1か
ら、たとえば、任意のポンプ等により、反応産物回収
部、たとえば、前記蒸発器に移行することになる。当該
蒸発器においては、たとえば、常圧下、110〜200
℃で反応混合物を加熱することにより、反応混合物中に
存在する水を蒸発させ、目的とするグリセリルエーテル
を得る。一方、蒸発した水は水蒸気として、次いで水回
収部、たとえば、前記したような凝縮器に移行し、そこ
で冷却されて水となり、反応器1に、循環ライン5を介
して直接、または当該ライン5の途中に任意に設置され
る貯水部をさらに介して、全部もしくは所望により一部
の水を廃棄した後に循環されることになる。循環ライン
5の途中に貯水部を設置する態様としては、たとえば、
後述の実施例に示す図3のような装置を挙げることがで
きる。
【0038】なお、前記凝縮器に供給される冷却媒体と
しては、たとえば、水道水、工業用水、海水、再冷水、
地下水、チラー水等が挙げられる。かかる冷却媒体の温
度は、操作圧力で水蒸気の飽和温度以下であれば、特に
制限はされない。
【0039】態様2の場合としては後述の実施例に示す
図5のような装置を挙げることができる。本態様は、反
応混合物が水とそれ以外の成分に分層する性状を有する
場合に好適である。
【0040】分別回収部2としては、たとえば、図5に
示されるような静置分離槽が好適である。図5の装置で
は、反応終了後、反応混合物は静置分離槽に移行するこ
とになる。その際、反応混合物を凝縮させる観点から、
反応混合物を前記するような凝縮器に任意に予め通過せ
しめてもよい。分離した水は反応器1(図5では管型反
応器12)に循環ライン5を介して全部もしくは所望に
より一部の水を廃棄した後に循環される。グリセリルエ
ーテルは静置分離槽内において回収される。
【0041】また、分別回収部2として反応混合物の一
時的な貯留槽を設け、該混合物を、一旦、装置外部に取
り出し、たとえば、遠心分離を行って分層させ、分離し
た水のみ再び該貯留槽に全部もしくは所望により一部の
水を廃棄した後に戻し、戻した水を循環ライン5を介し
て反応器1に循環させてもよい。
【0042】水供給部3は反応器1に水を所望の量で供
給できるものであれば特に限定されず、たとえば、渦巻
きポンプ、ギヤポンプ、ピストンポンプ、プランジャー
ポンプ、ダイヤクラムポンプ等を使用することができ
る。原料供給部4は反応器1に原料を所望の量で供給で
きるものであれば特に限定されず、たとえば、水供給部
3に使用される前記ポンプ等を使用することができる。
【0043】また、水供給部3と原料供給部4は必ずし
も独立したものでなくともよく、いずれか一方のみが存
在し、当該供給部を用いて水および原料を供給してもよ
い。さらに、水供給部3および原料供給部4は各々独立
に存在するが、反応器1との間に存在する連結ラインが
途中で一体化したものであってもよい。
【0044】加水分解反応を行う際には、水および原料
は、前記水供給部3および/または原料供給部4を介し
て個別におよび/または混合して反応器1内に供給され
る。混合は、反応系が不均一であるため、剪断力の強い
攪拌手段を用いて行うのがより好ましい。当該攪拌手段
としては、たとえば、ラインホモミキサー、スタティッ
クミキサー、ディスパー等が好適に使用される。また、
加水分解反応もそれらの攪拌手段による混合条件下に進
行させるのが好ましい。
【0045】触媒を用いる場合には、水および/または
原料に適宜混合しておき、または個別に、たとえば、水
供給部3等を介して反応器1に供給する。
【0046】反応の定常状態(すなわち、反応に関与す
る成分の組成が一定となった状態)において、原料に対
する水の量は、モル換算で、その化学量論量の好ましく
は10〜1000倍であり、より好ましくは50〜50
0倍である。原料としてのグリシジルエーテルと生成し
たグリセリルエーテルとの二量化等の副反応の進行を抑
制し、反応の収率を高める観点から10倍以上であり、
反応容積を抑えて生産性を向上させる観点から1000
倍以下であるのが望ましい。
【0047】また、水の循環量としては、本発明の所望
の効果の発現が得られれば特に限定されるものではない
が、反応の効率を高く維持する観点から、反応の定常状
態において、反応器1に外部から新規に供給される水量
(モル)に対する循環水量(モル)の比(リサイクル
比)で、好ましくは1以上、より好ましくは10以上で
ある。リサイクル比の値はまた、水の損失の減少の指標
といえ、その値が高い程、概して製造工程における水の
損失が少ない。
【0048】なお、図2の装置では、貯水部6から反応
器1に一定量の水が供給される場合には、当該水の量に
対する循環水量の比としてリサイクル比を求める。一
方、貯水部6から一定量の水を供給しない場合には、新
規に供給される水量を無限小としてリサイクル比を求め
るため、リサイクル比は無限大(∞)となる。
【0049】触媒の使用量としては、所望の原料の加水
分解反応効率が得られれば特に限定されるものではない
が、概ね原料100重量部に対して、好ましくは0.0
1〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部であ
る。
【0050】加水分解反応は、触媒の存在下もしくは不
存在下に、反応器1内の水および原料等からなる反応混
合物の温度が、所望の反応効率が得られうるような温度
範囲内に維持されるように反応系内の温度(反応温度)
を制御して行う。反応温度は、本発明の所望の効果が得
られれば特に限定されるものではないが、好ましくは0
℃以上350℃以下、より好ましくは100℃以上35
0℃以下、さらに好ましくは150℃以上300℃以下
である。かかる範囲内であれば、未反応の水による蒸気
圧の反応器に対する負荷が小さく、また、反応が良好に
進むと共に副反応が抑えられ、生産性が良好となるので
好ましい。
【0051】また、無触媒下に良好に加水分解を行いう
る観点から、好ましくは0℃以上250℃以下、より好
ましくは100℃以上250℃以下、さらに好ましくは
150℃以上250℃以下である。かかる反応温度範囲
内においては、無触媒下においても良好な生産性が発揮
され、しかも反応終了後に得られる反応産物から触媒を
除去する操作を行わなくともよい。従って、かかる反応
温度範囲内において原料と水との加水分解反応を行う態
様は、本発明の製造方法の特に好ましい態様である。
【0052】反応温度の制御は、たとえば、反応器1を
外部熱源により加熱することにより行うことができる。
たとえば、後述の実施例に示す図3〜5の装置のよう
に、反応器1を所望の温度まで加熱した油浴に浸漬し加
熱すればよい。また、水および原料を反応器1に供給す
る際には、作業効率の観点から、それらを予め所望の反
応温度まで適宜加熱しておくのが好ましい。
【0053】反応器1内の圧力としては、通常、1MP
a程度であるが、0.1〜17MPa程度の範囲内で反
応を行うのが好ましい。また、反応時間としては、反応
温度や用いる原料の種類等により異なり一概には決めら
れないが、反応の定常状態に至ってから、概ね3分〜1
0時間の範囲で選択される。たとえば、100℃で反応
を行う場合、当該時間としては好ましくは10分間程度
である。
【0054】反応器1内での加水分解反応後の反応混合
物は、次いで分別回収部2に移行する。分別回収部2で
は、前記するように反応産物と水に分別され、最終産物
としてグリセリルエーテルが得られる。
【0055】一方、分別回収された水は、たとえば、任
意のポンプ等により反応器1に循環される。当該水のp
Hの調整は特に必要ではないが、過度に酸性である場合
等においては適宜中和してもよい。
【0056】このように、図1の装置では、循環ライン
5を介する分別回収部2で回収された水の少なくとも一
部の循環下に反応器1内で原料と水との加水分解反応が
行われ、効率的に所望のグリセリルエーテルが製造され
る。
【0057】以上のようにしてグリセリルエーテルが得
られるが、触媒を用いた場合には、さらに、たとえば、
公知の方法に従って蒸発、蒸留、抽出、精密ろ過、吸着
等により、グリセリルエーテルを精製するのが好まし
い。
【0058】得られたグリセリルエーテルは充分に純度
が高く、たとえば、溶剤、乳化剤、分散剤、洗浄剤、増
泡剤等として直ちに使用することができる。
【0059】
【実施例】以下の実施例においては、それぞれ図3〜5
に模式的に示す装置を用いて本発明の製造方法によりグ
リセリルエーテルを製造した。
【0060】図3に示す装置は、図1に示す装置と同様
の構成を有するものである。水供給部3と原料供給部4
からの連結ラインは途中で一体化しており、循環ライン
5の途中には貯水部6が設置されている。また、循環ラ
イン5は水供給部3と原料供給部4からの連結ラインに
接続されており、管型反応器12には、新規に供給され
る水、循環水および原料を含む混合物が供給される。分
別回収部2はリービッヒ凝縮器7および蒸発器8からな
り、管型反応器12と蒸発器8との間の連結ラインには
背圧弁9が設置されている。管型反応器12は油浴11
に浸漬されている。
【0061】図4に示す装置は、図2に示す装置と同様
の構成を有するものである。循環ライン5は原料供給部
4からの連結ラインに接続されており、管型反応器12
には、貯水部6から一定量で任意に供給される水、循環
水および原料を含む混合物が供給される。分別回収部2
はリービッヒ凝縮器7および蒸発器8からなり、管型反
応器12と蒸発器8との間の連結ラインには背圧弁9が
設置されている。管型反応器12は油浴11に浸漬され
ている。
【0062】図5に示す装置は、図1に示す装置と同様
の構成を有するものである。水供給部3と原料供給部4
からの連結ラインは途中で一体化しており、循環ライン
5は当該連結ラインに接続されている。従って、管型反
応器12には、新規に供給される水、循環水および原料
を含む混合物が供給される。また、分別回収部2として
静置分離槽が設置されており、管型反応器12と分別回
収部2との間の連結ラインには管型冷却器10および背
圧弁9が設置されている。管型反応器12は油浴11に
浸漬されている。
【0063】実施例1 図3に示す装置を用いた。n−ブチルグリシジルエーテ
ル(片山化学(株)製;1級)を0.024g/分で、
および触媒であるp−トルエンスルホン酸一水和物(片
山化学(株)製;特級)をイオン交換水に2.58(w
/v)%で溶解した溶液を0.027g/分で、原料供
給部4および水供給部3からそれぞれ管型反応器12
(管径1.75mm、長さ4m)に連続的に供給し、背
圧弁9を通して反応混合物を常圧下の蒸発器8に導入し
た。なお、油浴11は100℃に維持した。蒸発器8で
蒸発した水分は、リービッヒ凝縮器7にて凝縮して貯水
部6の50mLフラスコに回収し、再び回収した凝縮水
を0.041g/分で連続的に循環ライン5を介して管
型反応器12に循環した。貯水部6に貯まる余剰の水は
オーバーフローにより廃棄した。この操作により反応組
成が定常となった9時間目から反応産物を回収した。回
収を始めてから50gのn−ブチルグリシジルエーテル
を供給する間に得られた反応産物のガスクロマトグラフ
ィー上の反応転化率およびグリセリルエーテルの収率を
表1に示す。なお、反応転化率は加水分解反応後に消失
したグリシジルエーテルのモル分率より求めた。
【0064】実施例2 図3に示す装置を用いた。原料供給部4からn−ブチル
グリシジルエーテル(片山化学(株)製;1級)を0.
101g/分で、および水供給部3からイオン交換水を
0.140g/分で、それぞれ管型反応器12(管径
0.8mm、長さ30m)に連続的に供給し、背圧弁9
を通して反応混合物を常圧下の蒸発器8に導入した。な
お、油浴11は240℃に維持した。蒸発器8で蒸発し
た水分は、リービッヒ凝縮器7にて凝縮して貯水部6の
50mLフラスコに回収し、再び回収した凝縮水を1.
260g/分で連続的に循環ライン5を介して管型反応
器12に循環した。貯水部6に貯まる余剰の水はオーバ
ーフローにより廃棄した。この操作により反応組成が定
常となった2時間目から反応産物を回収した。回収を始
めてから50gのn−ブチルグリシジルエーテルを供給
する間に得られた反応産物のガスクロマトグラフィー上
の反応転化率およびグリセリルエーテルの収率を表1に
示す。
【0065】実施例3 図4に示す装置を用いた。貯水部6に50mLのガラス
容器を用い、この中に40gの蒸留水を仕込んだ。原料
供給部4からn−ブチルグリシジルエーテル(片山化学
(株)製;1級)を0.101g/分で、および貯水部
6から蒸留水を1.397g/分で、それぞれ管型反応
器12(管径0.8mm、長さ30m)に連続的に供給
し、背圧弁9を通して反応混合物を常圧下の蒸発器8に
導入した。なお、油浴11は240℃に維持した。蒸発
器8で蒸発した水分は、リービッヒ凝縮器7にて凝縮し
て貯水部6に補充した。この操作により反応組成が定常
となった9時間目から反応産物を回収した。回収を始め
てから50gのn−ブチルグリシジルエーテルを供給す
る間に得られた反応産物のガスクロマトグラフィー上の
反応転化率およびグリセリルエーテルの収率を表1に示
す。
【0066】実施例4 図5に示す装置を用いた。分別回収部2に100mLの
ガラス容器を用い、90℃に保持して、20gの蒸留水
を仕込んだ。2−エチルヘキシルグリシジルエーテル
(東京化成(株)製;1級)を0.023g/分で、お
よびイオン交換水を0.023g/分で、原料供給部4
および水供給部3から、ならびに分別回収部2の蒸留水
を0.207g/分で循環ライン5を介して、それぞれ
管型反応器12(管径0.8mm、長さ30m)に連続
的に供給し、次いで反応混合物を90℃に保持された管
型冷却器10(管径1.75mm、長さ1m)に導入
し、背圧弁9を通して反応混合物を分別回収部2(静置
分離槽)に導入した。なお、油浴11は240℃に維持
した。分別回収部2では反応混合物が分層し、水は下層
として回収され、常時、循環ライン5に下層の水を供給
した。この操作により反応組成が定常となった10時間
目から反応産物を回収した。回収を始めてから50gの
2−エチルヘキシルグリシジルエーテルを供給する間に
得られた反応産物のガスクロマトグラフィー上の反応転
化率およびグリセリルエーテルの収率を表1に示す。
【0067】実施例5 図4に示す装置を用いた。貯水部6に50mLのガラス
容器を用い、この中に40gの蒸留水を仕込んだ。原料
供給部4からn−ブチルグリシジルエーテル(片山化学
(株)製;1級)を0.843g/分で、および貯水部
6から蒸留水を0.583g/分で、それぞれ管型反応
器12(管径0.8mm、長さ30m)に連続的に供給
し、背圧弁9を通して反応混合物を常圧下の蒸発器8に
導入した。なお、油浴11は240℃に維持した。蒸発
器8で蒸発した水分は、リービッヒ凝縮器7にて凝縮し
て貯水部6に補充した。この操作により反応組成が定常
となった2時間目から反応産物を回収した。回収を始め
てから50gのn−ブチルグリシジルエーテルを供給す
る間に得られた反応産物のガスクロマトグラフィー上の
反応転化率およびグリセリルエーテルの収率を表1に示
す。
【0068】実施例6 図4に示す装置を用いた。貯水部6に50mLのガラス
容器を用い、この中に40gの蒸留水を仕込んだ。原料
供給部4からn−ブチルグリシジルエーテル(片山化学
(株)製;1級)を0.608g/分で、および貯水部
6から蒸留水を0.841g/分で、それぞれ管型反応
器12(管径0.8mm、長さ30m)に連続的に供給
し、背圧弁9を通して反応混合物を常圧下の蒸発器8に
導入した。なお、油浴11は240℃に維持した。蒸発
器8で蒸発した水分は、リービッヒ凝縮器7にて凝縮し
て貯水部6に補充した。この操作により反応組成が定常
となった2時間目から反応産物を回収した。回収を始め
てから50gのn−ブチルグリシジルエーテルを供給す
る間に得られた反応産物のガスクロマトグラフィー上の
反応転化率およびグリセリルエーテルの収率を表1に示
す。
【0069】実施例7 図4に示す装置を用いた。貯水部6に50mLのガラス
容器を用い、この中に40gの蒸留水を仕込んだ。原料
供給部4からn−ブチルグリシジルエーテル(片山化学
(株)製;1級)を0.021g/分で、および貯水部
6から蒸留水を1.484g/分で、それぞれ管型反応
器12(管径0.8mm、長さ30m)に連続的に供給
し、背圧弁9を通して反応混合物を常圧下の蒸発器8に
導入した。なお、油浴11は240℃に維持した。蒸発
器8で蒸発した水分は、リービッヒ凝縮器7にて凝縮し
て貯水部6に補充した。この操作により反応組成が定常
となった2時間目から反応産物を回収した。回収を始め
てから50gのn−ブチルグリシジルエーテルを供給す
る間に得られた反応産物のガスクロマトグラフィー上の
反応転化率およびグリセリルエーテルの収率を表1に示
す。
【0070】実施例8 図4に示す装置を用いた。貯水部6に50mLのガラス
容器を用い、この中に40gの蒸留水を仕込んだ。原料
供給部4からn−ブチルグリシジルエーテル(片山化学
(株)製;1級)を0.101g/分で、および貯水部
6から蒸留水を1.397g/分で、それぞれ管型反応
器12(管径0.8mm、長さ30m)に連続的に供給
し、背圧弁9を通して反応混合物を常圧下の蒸発器8に
導入した。なお、油浴11は150℃に維持した。蒸発
器8で蒸発した水分は、リービッヒ凝縮器7にて凝縮し
て貯水部6に補充した。この操作により反応組成が定常
となった2時間目から反応産物を回収した。回収を始め
てから50gのn−ブチルグリシジルエーテルを供給す
る間に得られた反応産物のガスクロマトグラフィー上の
反応転化率およびグリセリルエーテルの収率を表1に示
す。
【0071】実施例9 図4に示す装置を用いた。貯水部6に50mLのガラス
容器を用い、この中に40gの蒸留水を仕込んだ。原料
供給部4からn−ブチルグリシジルエーテル(片山化学
(株)製;1級)を0.101g/分で、および貯水部
6から蒸留水を1.397g/分で、それぞれ管型反応
器12(管径0.8mm、長さ30m)に連続的に供給
し、背圧弁9を通して反応混合物を常圧下の蒸発器8に
導入した。なお、油浴11は300℃に維持した。蒸発
器8で蒸発した水分は、リービッヒ凝縮器7にて凝縮し
て貯水部6に補充した。この操作により反応組成が定常
となった9時間目から反応産物を回収した。回収を始め
てから50gのn−ブチルグリシジルエーテルを供給す
る間に得られた反応産物のガスクロマトグラフィー上の
反応転化率およびグリセリルエーテルの収率を表1に示
す。
【0072】比較例1 図5に示す装置から、背圧弁9から分別回収部2への連
結ライン、分別回収部2および循環ライン5を除去し、
背圧弁9から反応混合物として反応産物を回収できるよ
うにした装置を用いた。n−ブチルグリシジルエーテル
(片山化学(株)製;1級)を0.024g/分で、お
よび触媒であるp−トルエンスルホン酸一水和物(片山
化学(株)製;特級)をイオン交換水に2.58(w/
v)%で溶解した溶液を0.027g/分で、原料供給
部4および水供給部3からそれぞれ管型反応器12(管
径1.75mm、長さ4m)に連続的に供給し、次いで
反応混合物を管型冷却器10(管径1.75mm、長さ
1m)に導入し、その後背圧弁9を通して反応産物を回
収した。なお、油浴11は100℃に維持した。この操
作では、反応組成が定常となった15時間目から反応産
物を回収した。回収を始めてから50gのn−ブチルグ
リシジルエーテルを供給する間に得られた反応産物のガ
スクロマトグラフィー上の反応転化率およびグリセリル
エーテルの収率を表1に示す。
【0073】比較例2 比較例1と同様の装置を用いた。n−ブチルグリシジル
エーテル(片山化学(株)製;1級)を0.101g/
分で、およびイオン交換水を0.140g/分で、原料
供給部4および水供給部3からそれぞれ管型反応器12
(管径0.8mm、長さ30m)に連続的に供給し、次
いで反応混合物を30℃に保持された管型冷却器10
(管径1.75mm、長さ1m)に導入し、その後背圧
弁9を通して反応産物を回収した。なお、油浴11は2
40℃に維持した。この操作では、反応組成が定常とな
った9時間目から反応産物を回収した。回収を始めてか
ら50gのn−ブチルグリシジルエーテルを供給する間
に得られた反応産物のガスクロマトグラフィー上の反応
転化率およびグリセリルエーテルの収率を表1に示す。
【0074】比較例3 比較例1と同様の装置を用いた。2−エチルヘキシルグ
リシジルエーテル(東京化成(株)製;1級)を0.0
23g/分で、および蒸留水を0.225g/分で、原
料供給部4および水供給部3からそれぞれ管型反応器1
2(管径0.8mm、長さ30m)に連続的に供給し、
次いで反応混合物を30℃に保持された管型冷却器10
(管径1.75mm、長さ1m)に導入し、その後背圧
弁9を通して反応産物を回収した。なお、油浴11は2
40℃に維持した。この操作では、反応組成が定常とな
った20時間目から反応産物を回収した。回収を始めて
から50gの2−エチルヘキシルグリシジルエーテルを
供給する間に得られた反応産物のガスクロマトグラフィ
ー上の反応転化率およびグリセリルエーテルの収率を表
1に示す。
【0075】表1に実施例1〜9および比較例1〜3の
結果等の詳細をまとめて示す。
【0076】
【表1】
【0077】実施例1〜9では、比較例1〜3と比較し
て、全般的に高い収率でグリセリルエーテルが得られ
た。特に実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、実
施例4と比較例3の比較は、本発明の製造方法によりグ
リセリルエーテルが高い収率で得られることを示す。ま
た、実施例3、5および6より、原料の加水分解に使用
する水量を多くすることにより収率が向上することが分
かる。
【0078】
【発明の効果】本発明により、操作および反応制御が容
易であり、使用する水の損失が少なく、高収率なグリセ
リルエーテルの製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の製造方法の実施に好適に使用
される装置例の概要図である。
【図2】図2は、本発明の製造方法の実施に好適に使用
される装置例の概要図である。
【図3】図3は、本発明の製造方法の実施に好適に使用
される装置の一例を示す装置概略図である。
【図4】図4は、本発明の製造方法の実施に好適に使用
される装置の一例を示す装置概略図である。
【図5】図5は、本発明の製造方法の実施に好適に使用
される装置の一例を示す装置概略図である。
【符号の説明】
1 反応器 2 分別回収部 3 水供給部 4 原料供給部 5 循環ライン 6 貯水部 7 リービッヒ凝縮器 8 蒸発器 9 背圧弁 10 管型冷却器 11 油浴 12 管型反応器
フロントページの続き (72)発明者 森下 貢 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 (72)発明者 奥津 宗尚 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC41 BA90 BC10 BC31 BD81 BD84 BE60 GP01 GP10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、Rは一部もしくは全部の水素原子がフッ素原子
    で置換されていてもよい炭素数1〜20の飽和もしくは
    不飽和の炭化水素基を示し、OAは同一でも異なってい
    てもよい炭素数2〜4のオキシアルキレン基を示し、p
    は0〜20の数を示す。)で示される化合物と水を連続
    的に反応器に供給しながら加水分解反応を行うグリセリ
    ルエーテルの製造方法であって、該反応器から排出され
    る反応混合物から水を分別回収し、該反応器に循環させ
    るグリセリルエーテルの製造方法。
  2. 【請求項2】 加水分解を無触媒下で行う請求項1記載
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(I)で示される化合物に対する
    水の量が、モル換算で、その化学量論量の10〜100
    0倍である請求項1または2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 加水分解を100℃以上350℃以下の
    温度範囲にて行う請求項1〜3いずれか記載の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 管型反応器を用いて連続的に加水分解を
    行う請求項1〜4いずれか記載の製造方法。
JP2002070198A 2002-03-14 2002-03-14 グリセリルエーテルの製造方法 Expired - Fee Related JP3977109B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002070198A JP3977109B2 (ja) 2002-03-14 2002-03-14 グリセリルエーテルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002070198A JP3977109B2 (ja) 2002-03-14 2002-03-14 グリセリルエーテルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003267901A true JP2003267901A (ja) 2003-09-25
JP3977109B2 JP3977109B2 (ja) 2007-09-19

Family

ID=29200836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002070198A Expired - Fee Related JP3977109B2 (ja) 2002-03-14 2002-03-14 グリセリルエーテルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3977109B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006106940A1 (ja) * 2005-04-01 2006-10-12 Kao Corporation グリセリルエーテルの製造方法
JP2006282620A (ja) * 2005-04-01 2006-10-19 Kao Corp グリセリルエーテルの製造方法
JP2007176859A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Kao Corp 反応生成物の製造方法
JP2007176883A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Kao Corp グリセリルエーテルの製造方法
JP2007308446A (ja) * 2006-05-22 2007-11-29 Kao Corp 疎水性非イオン界面活性剤の精製方法
WO2018194429A1 (ko) * 2017-04-20 2018-10-25 주식회사 케미랜드 고순도 2-에틸헥실글리세롤에테르, 이의 제조방법 및 이의 용도

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006106940A1 (ja) * 2005-04-01 2006-10-12 Kao Corporation グリセリルエーテルの製造方法
JP2006282620A (ja) * 2005-04-01 2006-10-19 Kao Corp グリセリルエーテルの製造方法
JP4587464B2 (ja) * 2005-04-01 2010-11-24 花王株式会社 グリセリルエーテルの製造方法
JP2007176859A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Kao Corp 反応生成物の製造方法
JP2007176883A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Kao Corp グリセリルエーテルの製造方法
EP1816115A3 (en) * 2005-12-28 2007-08-22 Kao Corporation Method for producing glycidiyl ether
JP2007308446A (ja) * 2006-05-22 2007-11-29 Kao Corp 疎水性非イオン界面活性剤の精製方法
WO2018194429A1 (ko) * 2017-04-20 2018-10-25 주식회사 케미랜드 고순도 2-에틸헥실글리세롤에테르, 이의 제조방법 및 이의 용도

Also Published As

Publication number Publication date
JP3977109B2 (ja) 2007-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0171248B1 (en) Process for the preparation of 2,2,2-trifluoroethanol
EP1762556A1 (en) Process for producing dichloropropanol from glycerol
TW200533638A (en) Process for producing an organic compound
JP2001199913A (ja) エチレングリコールと炭酸エステルの併産方法
JPH0456833B2 (ja)
JP2009263338A (ja) エピクロロヒドリンの新規な製造方法
JP6183370B2 (ja) 1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの製造方法
JP5668319B2 (ja) 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンの製造方法
JP2960987B2 (ja) 4−アセトキシスチレンの調製方法
JP3977109B2 (ja) グリセリルエーテルの製造方法
US8039680B2 (en) Process for producing 4-methyl-2,3,5,6-tetrafluorobenzyl alcohol
WO2014198243A1 (en) Process for the manufacture of epoxy-monomers and epoxides
KR101421332B1 (ko) 디플루오로아세트산의 제조 방법
JPH0782192A (ja) ネオペンチルグリコールの製造法
JP3955223B2 (ja) グリセリルエーテルの製造方法
JP4587464B2 (ja) グリセリルエーテルの製造方法
JP2567004B2 (ja) 2,4,5−トリフルオロ安息香酸の製造方法
JP4738169B2 (ja) グリセリルエーテルの製造方法
JP4769626B2 (ja) グリセリルエーテルの精製方法
WO2006106940A1 (ja) グリセリルエーテルの製造方法
JP2010241828A (ja) クロロヒドリン類の製造方法
JPWO2019124220A1 (ja) 5−クロロ−1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンタンの製造方法及び1−クロロ−2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロペンテンの製造方法
WO2019168115A1 (ja) 1,2-ジクロロ-2,3,3,3-テトラフルオロプロパンの製造方法及び1-クロロ-2,3,3,3-テトラフルオロプロペンの製造方法
JP2009035522A (ja) シクロペンチルアルコール化合物の製造方法
JP2009161463A (ja) 2−(1−ヒドロキシアルキル)シクロアルカノンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040812

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070424

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070619

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070620

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100629

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3977109

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100629

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110629

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110629

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120629

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120629

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130629

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees