JP2003266763A - 点灯制御方法、駆動回路、及び画像形成装置 - Google Patents

点灯制御方法、駆動回路、及び画像形成装置

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JP2003266763A
JP2003266763A JP2002072207A JP2002072207A JP2003266763A JP 2003266763 A JP2003266763 A JP 2003266763A JP 2002072207 A JP2002072207 A JP 2002072207A JP 2002072207 A JP2002072207 A JP 2002072207A JP 2003266763 A JP2003266763 A JP 2003266763A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチビームレーザアレイを使用する画像形
成装置において、熱クロストークの影響による出力画像
の濃度変動を目立たなくすると共に、ダイナミックレン
ジを広くする。 【解決手段】 マルチビームレーザアレイの各発光点毎
に、レーザの光出力波形にオーバーシュートを発生させ
る、つまり、LD点灯開始時の立ち上がりの光強度を定
常点灯時よりも強くするための波形整形回路を設ける。
各波形整形回路におけるオーバーシュート量を、熱クロ
ストークによる光量低下分を考慮して、熱クロストーク
による光量低下量が大きい内側の発光点の方が((A)
参照)、熱クロストークによる光量低下量が小さい外側
の発光点((B)参照)よりもオーバシュート量が大き
くなるように、各々対応する発光点の位置に応じて設定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点灯制御方法、駆
動回路、及び画像形成装置に係わり、特に、レーザビー
ムを出力する複数の発光点が設けられた単一のレーザ光
源を備え、且つ前記複数の発光点から出力されたレーザ
ビーム各々により感光体を走査露光して感光体上に静電
潜像を形成する画像形成装置における前記レーザ光源の
点灯制御方法、この点灯制御方法を適用可能な駆動回
路、及びこの点灯制御方法を適用可能な画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザビームプリンタや複写機等
の画像形成装置では、例えば図18に示すように、図中
矢印A方向に回転すると共に帯電器100によって一様
帯電された感光体101上を、図示しないレーザ光源や
ポリゴンミラー(回転多面鏡)102等を含んで構成さ
れた光走査装置(レーザ露光装置)104によって、レ
ーザビーム106を所望の出力画像信号に応じて点滅さ
せて露光することによりデジタル画像の静電潜像を感光
体101上に形成し、これを現像器108により現像す
ることで顕像化し、得られたトナー像を図中矢印B方向
へ搬送される記録媒体110上に転写器112により転
写し、定着器114により定着させるという、所謂電子
写真方式によってデジタル画像を形成するのが一般的で
ある。なお、感光体101上に残ったトナーは、クリー
ニング装置116によりクリーニングされる。
【0003】静電潜像を感光体101上に形成させるた
めの光走査装置104に用いられるレーザ光源として
は、一般に半導体レーザ(レーザダイオード:LD)が
用いられる。半導体レーザからは、形成すべき画像に応
じて変調されたレーザビーム106が出力される。ま
た、このようなレーザビームによる感光体101への画
像の書き出しタイミングを得るために、ポリゴンミラー
102で偏向されたレーザビーム106の走査光路上の
画像書き出し側に図示しない受光素子(フォトダイオー
ド)が設けられている。この受光素子上を通過したレー
ザビーム(SOS信号:Start Of Scan)を検出するこ
とで水平同期を取り、これにより画像の書き出しタイミ
ングを決定している。さらに、レーザビーム106はポ
リゴンミラー102によって偏向されると共に、図示し
ない光学系によりビーム径や感光体101上における走
査速度等が補正されて感光体101上に結像される。
【0004】カラー画像を形成するカラーレーザビーム
プリンタ等のカラー画像形成装置としては、図19に示
すように、帯電器100、感光体101、光走査装置1
04、現像器108、転写器112、及びクリーニング
装置116で構成される画像形成部を、Y(イエロ
ー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)
の4色分設け、これら画像形成部を搬送ベルト118の
移動方向(図中矢印B方向)に沿って配置したもの(所
謂タンデム型)が知られている。このようなカラー画像
形成装置では、各色毎に、感光体101への帯電、露
光、現像が施され、各感光体101に形成された各トナ
ー像を記録媒体110へ順次各転写器112により転写
し、その後定着器114で定着することによりカラー画
像を形成している。
【0005】このようなタンデム型のカラー画像形成装
置では、光走査装置が4個必要となるため装置が大型化
したり、各色用のレーザビームによる感光体への書き込
み位置を正確に合せるための技術が必要であった。
【0006】画像形成装置の大型化を防ぐため、例えば
特開平10−20608号公報には、図20、21、2
2に示すような画像形成装置120、122、124が
提案されている。
【0007】図20に示す画像形成装置120は、Y、
M、C、Kの画像データに基づいて変調された4本のレ
ーザビームを出射する光走査装置11と、光走査装置1
1から出射された4本のレーザビームに対応して設けら
れ、該レーザビームによる露光により表面に静電潜像を
それぞれ形成する感光体ドラム32と、により構成され
ている。
【0008】光走査装置11は、近接した4本のレーザ
ビーム13を出射するマルチビームレーザアレイ(Qu
adレーザ)12と、マルチビームレーザアレイ12か
ら出射された拡散する4本のレーザビームをそれぞれ平
行ビームにするコリメータレンズ14と、コリメータレ
ンズ14を通過した4本のレーザビームをそれぞれ副走
査方向に集束させるシリンドリカルレンズ16と、シリ
ンドリカルレンズ16を通過した4本のレーザビームを
所定の方向に反射する反射ミラー18と、反射ミラー1
8で反射した4本のレーザビームを所定方向へ反射偏向
するポリゴンミラー20と、ポリゴンミラー20で反射
偏向した4本のレーザビームをそれぞれ主走査方向、及
び副走査方向に集束させて感光体ドラム32の露光ライ
ン上を等速度で走査させるfθレンズ22と、fθレン
ズ22を通過した4本のレーザビームを所定の方向に反
射する反射ミラー24と、出射窓支持部材25上に支持
され、反射ミラー24で反射した4本のレーザビームを
感光体ドラム32の配列位置に応じた方向に分離する光
分離多面鏡26と、光分離多面鏡26で分離された4本
のレーザビームをそれぞれ対応する感光体ドラム32に
導く最終ミラー(シリンドリカルミラー)28と、で構
成されている。
【0009】光分離多面鏡26は、入射する4本のレー
ザビームの中心を通り、これらのレーザビームの光軸と
平行な面に関して対称な位置に、それぞれレーザビーム
の入射方向に対して互いに異なった所定の角度で2面ず
つ配置させられ、入射した4本のレーザビームを4つの
異なった方向に反射する反射面を有して構成されてい
る。反射面の反射角は、感光体ドラム32の配列位置に
応じて最終ミラー28の位置と含めてマルチビームレー
ザアレイ12から感光体ドラム32までの各光路長が等
しくなるように設定される。
【0010】最終ミラー28は、光分離多面鏡26に入
射する4本のレーザビームの中心を通り、それらのレー
ザビームの光軸に平行な面に関して対称で、且つ、感光
体ドラム32の配列位置に基づいて光分離多面鏡26の
反射面の反射角との関係を含めてマルチビームレーザア
レイ12から感光体ドラム32までの各光路長が等しく
なるように設定された位置に配置されている。
【0011】また、図20に示すように、マルチビーム
レーザアレイ12は制御装置15によって制御される。
また、制御装置15は、図示しないAPC回路を含んで
おり、マルチビームレーザアレイ12に設けられたレー
ザビーム13のバックビームを検知するための図示しな
いフォトダイオードの出力(レーザビームの光量)をモ
ニタして、光量が予め定めた所定光量になるように光量
調整する、所謂APC(Auto Power Control)制御を行
うことができると共に、入力された画像信号に応じて各
レーザビームのオンオフのタイミングを制御する。
【0012】次に、図21に示す画像形成装置122に
ついて説明する。なお、図20に示した画像形成装置1
20と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。
【0013】画像形成装置122は、最終ミラー28を
反射ミラーとし、最終ミラー28で反射したレーザビー
ムをそれぞれ副走査方向に集束させるシリンドリカルレ
ンズ30を備えている。
【0014】次に、図22に示す画像形成装置124に
ついて説明する。なお、図20に示した画像形成装置1
20と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。
【0015】画像形成装置124は、感光体ドラム32
が中間転写ドラム34上に配置されており、中間転写ド
ラム34の下方に転写ロール36が配置された構成であ
る。
【0016】また、特開平6−286226号公報に
も、マルチビームレーザアレイを光源とする光走査装置
を備えた画像形成装置が記載されている。
【0017】これらの画像形成装置では、4本のレーザ
ビームを出射するマルチビームレーザアレイ12からの
各レーザビーム13を、Y(イエロー)色用、M(マゼ
ンダ)色用、C(シアン)色用、K(ブラック)色用に
各々割り当て、各レーザビームを各色毎に設けられた感
光体ドラム32に略平行に入射させる事で、1つの光走
査装置で4色分の画像を形成させている。また、これら
の画像形成装置では、各色毎の感光体ドラム32に形成
されたトナー像を順次中間転写体に重ね合わせた後、用
紙上に一括して転写するため、高速かつコンパクトで安
価な構成とすることができる。このようにマルチビーム
レーザアレイを光源として使用することにより、ポリゴ
ンミラー等の光学部品を共通にして光走査装置を1つに
することができるため、装置をコンパクトに構成するこ
とができると共に、処理の高速化を図ることができる。
【0018】ところで、一般的に、半導体レーザの特性
として、半導体レーザに供給する駆動電流と出力光量と
の関係には以下のような関係がある。すなわち、駆動電
流が所定の閾値電流Ith以下の場合にはレーザ発振せ
ずLED発光し(LED発光領域:自然発光領域)、閾
値電流Ithを超えた場合には駆動電流に略比例した出
力光量でレーザ発振する(I−L特性)。
【0019】このような半導体レーザを使用した画像形
成装置では、前述したAPC制御を行うことにより、半
導体レーザを所望の出力光量に調整する。すなわち、レ
ーザビームのバックビームを検知するためのフォトダイ
オードの出力、すなわちレーザビームの光量に略比例し
た電流を電圧変換して得られるモニタ電圧と光量設定電
圧とを比較し、モニタ電圧が光量設定電圧と一致するよ
うに駆動電流を制御することにより、所望の出力光量に
調整する。このようなAPC制御を行うことにより、む
らの少ない画像を得ることができる。
【0020】また、半導体レーザは、前述のように、駆
動電流値が所定のしきい値電流値Ith以上となった場
合に該駆動電流値の大きさに応じた光量のレーザ光を出
力するが、この駆動電流を通電し続けるとチップ自体が
発熱し、出力光量が低下することが知られている。すな
わち、通電による発熱でレーザの効率が低下する温度に
よるI−L特性シフトが生じる。したがって同一光量を
連続的に得ようとするときは、駆動電流値を大きくしな
ければならない。
【0021】一方、マルチビームレーザアレイは、通常
数百μm(ミクロン)程の大きさ位の同一のレーザチッ
プ上に、光を出力する複数の発光点を現在一般的なもの
では10μmから100μm間隔で配列され、出力光量
をモニタするためのPDは、該複数の発光点で共通に1
つのみ設けられている。すなわち、マルチビームレーザ
アレイは、発光点は複数だがPDは1つだけであるの
で、画像形成装置では、各発光点毎に独立して光量調整
を行うことが必要とされるが、同時に複数の発光点の光
量調整を行うことはできない。このため、画像形成装置
では、画像形成に際して、時系列的に各発光点を1つず
つ点灯して当該発光点の光量調整を実施した後、画像形
成を行うようになっている。
【0022】マルチビームレーザアレイの場合は、各発
光点が上記で説明したような半導体レーザと同様の出力
特性を有し、各発光点の出力光量は他の発光点の点灯に
より発生する熱により影響を受けることになる。すなわ
ち、マルチビームレーザアレイを使用する場合は、光量
低下を引き起こす発光点が複数個存在するため、各発光
点間の熱干渉(熱クロストーク)が問題となる。
【0023】具体的に、4つの発光点が略直線上に配列
されたマルチビームレーザアレイについて説明する。各
発光点を一方の端部からCH1、CH2、CH3、CH
4(図4(C)参照)とすると、図23に示すように、
CH1についてAPC制御を行ってCH1の出力光量が
所定光量になるように調整した後(T1の期間)、CH
1を該所定光量にて連続点灯しているときに(T2の期
間)、CH2が点灯されると、CH2の発光による発熱
によりCH1の発光量がΔAだけ低下する(T3の期
間)。同様に、CH1の発光量は、さらにCH3の点灯
が加わるとCH3の発光による発熱によりさらにΔBだ
け低下し(T4の期間)、さらにCH4の点灯が加わる
とさらにΔCだけ低下する(T5の期間)。このような
光量の低下が他の発光点にも発生し、所謂熱クロストー
クが発生する。
【0024】この熱クロストークによる光量低下量は、
熱源となる他の発光点との距離が近い程大きい。マルチ
ビームレーザアレイ12では、内側の発光点であるCH
2,CH3から出射されるレーザビームは、外側の発光
点であるCH1,CH4から出射されるレーザビームと
比較して両側に熱源となる発光点を有するため熱干渉に
よる光量変動が大きくなる。
【0025】これは、両側に発光点を有するCH2、C
H3は、片側にしか発光点を有さないCH1、CH4に
比べて、隣り合う発光点による発熱の影響を多く受ける
と共に、発生した熱が逃げにくいためである。これによ
り、CH2,CH3は、CH1,CH4と比べて熱クロ
ストークによる光量変動が大きくなる。
【0026】このようなマルチビームレーザアレイにお
ける熱クロストークによる光量変動を防止するための技
術として、特開平9−214697号公報には、レーザ
チップ内の隣接しない点灯順序により、順次光量調整す
ることで、光量調整時のレーザチップの発熱による熱ク
ロストークの影響を低減する技術がある。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、画像形
成時は、プリントスピードの高速化のためにYMCKの
各色成分の画像の書き込みが同時に並行して行われるた
め、複数の発光点が同時に点灯されることがあり、従来
技術は、発光点を1つずつ点灯して各発光点の光量調整
を行う際の光量調整時の熱クロストークの影響を除去す
るものであり、画像形成時の複数の発光点の同時点灯に
よる熱クロストークには対応できなかった。
【0028】以下、この複数の発光点の同時点灯による
熱クロストークについて詳しく説明する。図24に、レ
ーザビームの点灯数と規格化出力光量比との関係を示
す。図24に示す規格化光量比は、レーザアレイ光源の
パッケージ温度が約25°Cの場合において、各レーザ
ビームの出射出力光量を一定に合せたときの光量を1と
し、点灯数を増加させた時のレーザ出射出力光量の比率
を表したものである。図24から明らかなように、レー
ザビームの点灯数に比例して光量が低下するのが判る。
【0029】また、図25に、レーザの光量変動ΔP
(%)と濃度差ΔDとの関係を示す。図25から明らか
なように、光量変動ΔPと濃度差ΔDとは比例関係にあ
り、光量変動ΔPが大きくなるに従って濃度差ΔDも大
きくなるのが判る。
【0030】すなわち、事前に正確に光量調整を行って
いても、画像形成時に同時に複数の発光点が点灯される
と、その点灯本数や点灯時間等により、レーザチップ内
で発熱による熱クロストークが発生するため、出力光量
が低下し、所望の出力光量を得ることができなくなって
しまう。このような画像形成時の熱クロストークによる
光量低下は、出力画像上に濃度変動となってあらわれ、
特に、前述したように内側と外側の発光点とでは光量低
下量が異なるため、カラー画像の場合は色味が変化して
しまい、所望の出力画像が得られなくなってしまうとい
う問題があった。
【0031】また、近年の画像形成装置の高画質化に伴
って、より豊かな階調性を得るために、光走査装置の出
射レーザビームのパワーレンジを広くとる、すなわちよ
り広い出射パワーのダイナミックレンジを確保すること
が求められ、出射パワーの保証最低光量は低くなる傾向
にあるが、マルチビームレーザアレイでは、出射パワー
を低くしていくと、熱クロストークの出射光量への寄与
率が大きくなる傾向があることが知られている。
【0032】図26に、マルチビームレーザアレイのレ
ーザ出射光量(mW)と光量変動ΔP(%)との関係を
示す。なお、図26に示す光量変動ΔPは、周波数60
0Hzでデューティを10%、90%にしてパルス点灯
させ、レーザアレイ光源のパッケージ温度が約60°C
の場合において、デューティ90%で点灯した時の収束
光量とデューティ10%で点灯した時のピーク光量との
比で、通称ドループと呼ばれている光量変化である。図
26から明らかなように、各レーザの出射光量が低下す
るに従って光量変動ΔP、すなわち熱クロストーク量が
急激に増加するのが判る。
【0033】すなわち、階調性を得ようとする場合、低
濃度になる程、熱クロストークの影響が大きくなってし
まい、リニアな階調特性が得られなくなってしまう。こ
のような熱クロストークの影響を少なくしようとする
と、逆にダイナミックレンジが確保できず豊かな階調性
を得ることができないということになる。
【0034】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、マルチビームレーザアレイを使用する画像
形成装置において、熱クロストークの影響による出力画
像の濃度変動を目立たなくすることができると共に、ダ
イナミックレンジを広くすることが可能な点灯制御方
法、駆動回路、及び画像形成装置を提供することを目的
とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、レーザビームを出力する
複数の発光点が設けられた単一のレーザ光源を備え、且
つ前記複数の発光点から出力されたレーザビーム各々に
より感光体を走査露光して感光体上に静電潜像を形成す
る画像形成装置における前記レーザ光源の点灯制御方法
であって、前記複数の発光点各々に対して、光出力波形
を変えるように制御する、ことを特徴としている。
【0036】請求項1に記載の発明によれば、複数の発
光点を備えた単一のレーザ光源を光源として用いて画像
を形成する際に、複数の発光点の各々に対して、光出力
波形を変えるよう点灯を制御する。したがって、複数の
発光点が同時に点灯されて、熱クロストークにより出力
光量が低下してしまっても、該低下分を例えば点灯開始
時の光量により補うように光出力波形を変えることがで
き、従来よりも熱クロストークの影響による出力画像の
濃度変動を目立たなくすることができる。また、熱クロ
ストークの影響を低減できるので、低出力側にパワーレ
ンジを広げても、熱クロストークによる濃度変動を目立
たせなくなり、従来よりもダイナミックレンジを広げる
ことができる。
【0037】なお、画像形成装置では、前述したように
一般にAPC制御が行われるが、APC制御は所定期間
点灯し続けて行われるため、このように点灯開始時のみ
出力光量を変化させることによるAPC制御結果への影
響はなく、本発明を適用可能であることは言うまでもな
い。
【0038】請求項2に記載の発明は、感光体を走査露
光する際に用いられ、レーザビームを出力する複数の発
光点が設けられた単一のレーザ光源を駆動する駆動回路
であって、前記複数の発光点各々に対して、光出力波形
を整形する波形整形手段を備えた、ことを特徴としてい
る。
【0039】請求項2に記載の発明によれば、複数の発
光点を備えた単一のレーザ光源を光源の駆動するため
に、複数の発光点各々に対して波形整形手段が設けられ
ており、この波形整形手段により、それぞれの発光点の
光出力波形が整形される。すなわち、複数の発光点の各
々について、複数の発光点が同時に点灯されて、熱クロ
ストークにより出力光量が低下してしまっても、波形整
形手段により該低下分を例えば点灯開始時の光量により
補うように光出力波形を整形することができる。したが
って、前記単一のレーザ光源を用いて感光体を走査露光
して画像を形成した際に、従来よりも熱クロストークの
影響による出力画像の濃度変動を目立たなくすることが
できる。また、熱クロストークの影響を低減できるの
で、低出力側にパワーレンジを広げても、熱クロストー
クによる濃度変動を目立たせなくなり、従来よりもダイ
ナミックレンジを広げることができる。
【0040】なお、より良好な画像を得るためには、上
記の駆動回路においては、請求項3に記載されているよ
うに、前記レーザ光源は、3つ以上の発光点が前記レー
ザビームの出力方向と交差した所定方向に沿って配置さ
れており、前記波形整形手段は、所定方向の両側に発光
点を有する内側の発光点と、前記所定方向の一方にのみ
発光点を有する外側の発光点とで、前記点灯開始時の出
力光量が異なるように、各々対応する発光点の出力波形
を整形するようにするとよい。
【0041】この場合、請求項4に記載されているよう
に、前記波形整形手段は、内側の発光点の方が外側の発
光点よりも点灯開始時の出力光量が高くなるように、各
々対応する発光点の出力波形を整形するとよい。
【0042】これは、例えば、請求項5に記載されてい
るように、前記波形整形手段が、意図的に光出力波形に
オーバーシュートを発生させるオーバーシュート回路を
備え、内側の発光点の光出力波形のオーバーシュート量
を外側の発光点の光出力波形のオーバーシュート量より
も大きくすることで実現可能である。また、請求項6に
記載されているように、前記波形整形手段が、対応する
発光点に対して該発光点の点灯開始前からレーザ発振電
流以下のバイアス電流を予め印加するためのバイアス電
流源を備え、内側の発光点に印加するバイアス電流値を
外側の発光点に印加するバイアス電流値よりも大きくす
ることでも実現可能である。
【0043】請求項7に記載の発明は、レーザビームを
出力する複数の発光点が設けられた単一のレーザ光源を
備えた光走査装置によって、前記複数の発光点から出力
されたレーザビーム各々により感光体を走査露光して感
光体上に静電潜像を形成する画像形成装置であって、前
記請求項2乃至6の何れか1項に記載の駆動回路によ
り、前記レーザ光源の駆動を制御することを特徴として
いる。
【0044】請求項7に記載の発明によれば、レーザビ
ームを出力する複数の発光点が設けられた単一のレーザ
光源を駆動するために上記の駆動回路が用いるので、従
来よりも熱クロストークの影響による出力画像の濃度変
動を目立たなくすることができる。また、熱クロストー
クの影響を低減できるので、低出力側にパワーレンジを
広げても、熱クロストークによる濃度変動を目立たせな
くなり、従来よりもダイナミックレンジを広げることが
できる。
【0045】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明に係
る実施形態の1例を詳細に説明する。
【0046】[概略構成]図1には、本実施形態に係る
画像形成装置10の概略構成が示されている。図1に示
すように、画像形成装置10は、Y、M、C、Kの画像
データに基づいて変調された4本のレーザビームを出射
する光走査装置11、光走査装置11を制御する制御装
置15、C色用のレーザビームを検出するためのSOS
センサ17、該SOSセンサ17からのSOS信号に基
づいて各色画像の画像書き出しタイミングを決定するた
めのタイミング信号を出力するタイミング信号発生回路
19、光走査装置11から出射された4本のレーザビー
ムに対応して設けられ、該レーザビームによる露光によ
り表面に静電潜像をそれぞれ形成する4個の感光体ドラ
ム32、Y色用及びM色用の感光体ドラム32に各々形
成された色画像、C色用及びK色用の感光体ドラム32
に各々形成された色画像を転写するための2個の中間転
写ロール33、該2個の中間転写ロール33に各々形成
されたY色画像及びM色画像が重ね合された色画像とC
色画像及びK色画像が重ね合された色画像とを転写する
ための中間転写ドラム34、及び中間転写ドラム34上
に形成されたY色画像、M色画像、C色画像、及びK色
画像が重ね合されたカラー画像を記録媒体に転写するた
めの転写ロール36により構成されている。
【0047】光走査装置11は、近接した4本のレーザ
ビーム13を出射するマルチビームレーザアレイ12
と、マルチビームレーザアレイ12から出射された4本
のレーザビームをそれぞれ平行光化にするコリメータレ
ンズ14と、コリメータレンズ14を通過した4本のレ
ーザビームをそれぞれ副走査方向に集束させるシリンド
リカルレンズ16と、シリンドリカルレンズ16を通過
した4本のレーザビームを所定の方向に反射する反射ミ
ラー18と、反射ミラー18で反射した4本のレーザビ
ームを所定方向へ反射偏向するポリゴンミラー20と、
ポリゴンミラー20で反射偏向した4本のレーザビーム
をそれぞれ主走査方向、及び副走査方向に集束させて感
光体ドラム32の露光ライン上を等速度で走査させるf
θレンズ22と、fθレンズ22を通過した4本のレー
ザビームを所定の方向に反射する反射ミラー24と、反
射ミラー24で反射した4本のレーザビームを感光体ド
ラム32の配列位置に応じた方向に分離する光分離多面
鏡26と、光分離多面鏡26で分離された4本のレーザ
ビームを反射する反射ミラー27と、反射ミラー27で
反射されたレーザビームをそれぞれ対応する感光体ドラ
ム32に導く最終ミラー(シリンドリカルミラー)28
と、C色用のレーザビームをSOSセンサ17へ導くた
めのピックアップミラー38と、で構成されている。
【0048】光分離多面鏡26は、入射する4本のレー
ザビームの中心を通り、これらのレーザビームの光軸と
平行な面に関して対称な位置に、それぞれレーザビーム
の入射方向に対して互いに異なった所定の角度で2面ず
つ配置させられ、入射した4本のレーザビームを4つの
異なった方向に反射する反射面を有して構成されてい
る。反射面の反射角は、感光体ドラム32の配列位置に
応じて最終ミラー28の位置と含めてマルチビームレー
ザアレイ12から感光体ドラム32までの各光路長が等
しくなるように設定される。
【0049】最終ミラー28は、光分離多面鏡26に入
射する4本のレーザビームの中心を通り、それらのレー
ザビームの光軸に平行な面に関して対称で、且つ、感光
体ドラム32の配列位置に基づいて光分離多面鏡26の
反射面の反射角との関係を含めてマルチビームレーザア
レイ12から感光体ドラム32までの各光路長が等しく
なるように設定された位置に配置されている。
【0050】図2には、光走査装置11の走査光学系の
光軸を含む平面における展開図が示されている。ここ
で、図2(A)は副走査方向の展開図に対応し、マルチ
ビームレーザアレイ12から出射されたレーザビーム
は、コリメータレンズ14、及びシリンドリカルレンズ
16によりポリゴンミラー20上で集束し、次いでfθ
レンズ22により光分離多面鏡26の反射面上で集束
し、更に最終ミラー28により感光体ドラム32上で集
束する。即ち、副走査方向では、マルチビームレーザア
レイ12の出射面とポリゴンミラー20、また、ポリゴ
ンミラー20と光分離多面鏡26、更に、光分離多面鏡
26と感光体ドラム32のドラム面が光学的に共役関係
になっている。
【0051】一方、図2(B)は主走査方向の展開図に
対応し、マルチビームレーザアレイ12から出射された
レーザビームは、コリメータレンズ14により平行ビー
ムにされ、次いでfθレンズ22により感光体ドラム3
2上に結像される。
【0052】以上の構成において、マルチビームレーザ
アレイ12からY、M、C、Kの画像データに基づいて
変調された4本のレーザビームが出射されると、コリメ
ータレンズ14により平行ビームにされた後、シリンド
リカルレンズ16により副走査方向に集束され、更にポ
リゴンミラー20で反射偏向される。反射偏向された4
本の偏向ビームはfθレンズ22により主走査方向、及
び副走査方向にそれぞれ集束され、反射ミラー24によ
り光分離多面鏡26に導かれ、そこで感光体ドラム32
の配列位置に応じた方向に分離される。分離された4本
のレーザビームはそれぞれ対応する感光体ドラム32に
導く最終ミラー28で反射され、予め帯電を受けて回転
する感光体ドラム32を露光して、感光体ドラム32の
表面に静電潜像を形成する。
【0053】[マルチビームレーザアレイの詳細構成]
次に、マルチビームレーザアレイ12について説明す
る。マルチビームレーザアレイ12としては、図3に示
すような一般的なT0管タイプパッケージのものを用い
ることができる。
【0054】詳しくは、図3(B)に示すように、マル
チビームレーザアレイ12は、レーザアレイ40がステ
ム74上に設けられ、これが図3(A)に示すようなウ
ィンドウキャップ72でパッケージングされた構成とな
っている。ウィンドウキャップ72の上部には、窓部7
6が設けられており、この窓部76に対応するウィンド
ウキャップ72の内側には、ガラス78が封止接着剤8
0により接着されている。図4(A)に示すように、窓
部76から4本のレーザビーム13が出射される。
【0055】また、ステム74には、レーザアレイチッ
プ48から出射されるレーザビームのバックビームを光
量検知するためのフォトダイオード82が実装され、レ
ーザアレイチップ48が表面実装されたサブマウント4
4にヒートシンク42が表面実装されている。また、サ
ブマウント44上に形成された引き出しパターン電極と
外部電極62、レーザアレイチップ48のn電極とグラ
ンド電極63、フォトダイオード82と外部電極65
は、例えば金線ボンデイングにより各々電気的に接続さ
れている。ウィンドウキャップ72は、電気溶接により
ステム74に接続されている。なお、フォトダイオード
82は、入射したレーザビームが反射して戻らないよう
に、図3(B)に示すように所定角度で傾斜して配置し
てある。
【0056】レーザアレイチップ48は、図4(B)に
示すように、n層84、活性層86、及びp層88が積
層された構成となっている。図4(C)に示すように、
n層84は、n型基板層84A及びnクラッド層84B
が積層されてなり、p層88は、pクラッド層88A、
電流搾取層88B、及び個別P電極層88Cが積層され
て成る。活性層86には、レーザビーム13の射出方向
と直交する方向(図4(C)において左右方向)に沿っ
て4つの発光点90が配置されており、各発光点90間
には、p層88からトレンチ(溝)92が各々形成され
ている。
【0057】このように上記ではカソードコモンタイプ
のマルチビームレーザアレイを示したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、アノードコモンタイプのマ
ルチビームレーザアレイで構成してもよい。
【0058】ところで、上記構成のマルチビームレーザ
アレイにおける各発光点90に対する色の割当について
は、具体的に、本実施の形態では、図4(C)に示した
4つの発光点90を左側からCH1、CH2、CH3、
CH4として、CH1に人間の色に対する相対感度が最
も高いM色を、CH4に相対感度が次に高いC色を割り
当て、CH2に相対感度が低いK色を、CH3に相対感
度が低いY色をそれぞれ割り当てている。これにより、
図2(A)において、マルチビームレーザアレイ12の
上側から順にCH1、CH2、CH3、CH4と配置さ
れているとすると、上側から順にM色、K色、Y色、C
色の画像形成用のレーザビームが出射される。ポリゴン
ミラー20へ入射されるレーザビームの位置は、コリメ
ータレンズ14によって上下逆転されるため、上側から
順にC色、Y色、K色、M色となる。このため、図1に
示すように、記録媒体35の搬送方向上流側から順にY
色用の感光体ドラム32、M色用の感光体ドラム32、
C色用の感光体ドラム32、K色用の感光体ドラム32
が配置されることとなる。
【0059】このように、CH1、CH4に相対感度が
高いM色、C色を、CH2、CH3に相対感度が低いY
色、K色をそれぞれ割り当てることにより、熱クロスト
ークにより光量低下が発生した場合でも、相対感度が高
いM色、C色の色画像に対応するレーザビームが熱クロ
ストークの影響を受けにくい両側の発光点から各々出射
され、相対感度が低いK色、Y色の色画像に対応するレ
ーザビームが熱クロストークの影響を受けやすい内側の
発光点から各々出射されるため、たとえ熱クロストーク
により光量低下が発生したとしても、該熱クロストーク
の影響による濃度変動を目立たなくすることができる。
【0060】なお、全てのレーザビームを同一の設定光
量で発光させた場合は、本実施形態では、光走査装置
を、単一のポリゴンミラー及び単一のfθレンズを用い
た構成とし、さらに各反射ミラー等の数も各色で同一と
なっているため、各色のレーザビームの出力パワーはほ
ぼ同一となる。
【0061】なお、CH1にC色を、CH4にM色を割
り当て、CH2にY色を、CH3にK色をそれぞれ割り
当てるようにしてもよい。
【0062】[マルチビームレーザアレイの制御系]次
に、マルチビームレーザアレイ12の駆動を制御する制
御系について説明する。マルチビームレーザアレイ12
は、図1、図5に示すように、駆動回路200を介して
制御装置15と接続されており、駆動回路200は、制
御装置15からの制御信号に基づいて、マルチビームレ
ーザアレイ12の4つの発光点90各々を点灯させるた
めの駆動電流をマルチビームレーザアレイ12に供給す
るようになっている。すなわちマルチビームレーザアレ
イ12の各発光点90の点灯は制御装置15によって制
御されている。
【0063】詳しくは、制御装置15は、YMCKの各
色毎に、当該色画像に対応する画像信号、光量調整を指
示する光量調整信号、光量調整のための点灯を指示する
強制点灯信号、及び光量制御の目標値となる光量設定電
圧を制御信号として駆動電流生成回路202へ出力す
る。
【0064】駆動回路200は、各発光点90に供給す
る駆動電流を生成するための駆動電流生成回路202
と、各発光点90毎に設けられ、駆動電流生成回路20
2で当該発光点90のために生成された駆動電流の電流
値(電流波形)を変更して、当該発光点90の光出力波
形を所望の形状に整形する波形整形手段としての波形整
形回路204とを備えている。
【0065】駆動電流生成回路202は、各発光点90
毎に、図6に示すような構成、すなわちバイアス電流源
206、スイッチング電流源208、スイッチング回路
210、比較回路212、及びS/H回路214を備え
ている。
【0066】バイアス電流源206は、レーザが発振す
る閾値電流以下の所定電流値のバイアス電流を対応する
発光点90に供給するためのものであり、スイッチング
電流源208は、所定電流値のスイッチング電流を供給
するためのものである。バイアス電流源206の出力
は、スイッチング回路210を介してスイッチング電流
源208の出力と接続されている。
【0067】スイッチング回路210には、制御信号か
らSOS前点灯信号、強制点灯信号、画像信号といった
対応する発光点90の点灯を指示する信号が入力される
ようになっており、スイッチング電流源208は、この
入力信号に基づいて、スイッチング電流源208からの
スイッチング電流をバイアス電流源206の出力側へ出
力するか否かを切替えるようになっている。すなわち、
発光点90を点灯させるときのみ、スイッチング回路2
10を介してスイッチング電流源208からスイッチン
グ電流が出力され、バイアス電流源206からのバイア
ス電流と足し合わせられて、駆動電流として駆動電流生
成回路202から出力されるようになっている。
【0068】スイッチング電流の電流値(スイッチング
電流値)については、バイアス電流との和によって、閾
値電流を超え、且つ対応する発光点90から所定の出力
光量が得られるように設定されている。このスイッチン
グ電流値の設定は、比較回路212及びS/H回路21
4の動作により行われるようになっている。
【0069】詳しくは、比較回路212には、フォトダ
イオード82からのモニタ電流が電流電圧変換回路(図
示省略)によりモニタ電圧に変換されて入力されると共
に、制御装置15からの光量設定電圧も入力される。比
較回路212では、モニタ電圧と光量設定電圧とを比較
し、該比較結果を示す信号をS/H回路214へ出力す
る。
【0070】S/H回路214は、スイッチング電流源
208と接続され、比較回路212からの比較結果に基
づいて、スイッチング電流源208のスイッチング電流
値を変化させ、モニタ電圧が光量設定電圧と略一致する
ようなスイッチング電流を生成するようになっている。
【0071】また、このS/H回路214には、制御装
置15からの光量調整信号が入力されるようになってお
り、該入力信号により光量調整が指示されている場合の
み、上記の如くスイッチング電流値を変化させてスイッ
チング電流値を調整し、それ以外の場合は調整後の状態
を保持するようになっている。
【0072】このように構成された駆動電流生成回路2
02に対して、制御装置15は、APC制御時には、マ
ルチビームレーザアレイ12の各発光点90それぞれに
ついて時系列に時間をずらして、光量調整を指示する光
量調整信号、光量調整のための点灯を指示する強制点灯
信号、及び光量設定電圧を駆動電流生成回路202へ出
力する。これにより、駆動電流生成回路202では、マ
ルチビームレーザアレイ12の各発光点90(CH1〜
4)それぞれについて、時系列に、バイアス電流とスイ
ッチング電流の和を駆動電流として供給して各発光点9
0を1つずつ点灯させ、フォトダイオード82からのモ
ニタ電流を電圧変換して出力光量を示すモニタ電圧に変
換すると共に、このモニタ電圧と光量設定電圧と比較し
て、該光量設定電圧で設定されている光量となるように
当該発光点90に供給するスイッチング電流値を変化さ
せることで駆動電流値を調整する。
【0073】また、制御装置15は、SOSセンサ17
にレーザビームが入射して得られたSOS信号に基づい
てタイミング信号発生回路19で生成された各色の画像
の書出しタイミングを決定するための信号(M−TO
P、Y−TOP、K−TOP、C−TOP信号)が入力
されるようになっている。制御装置15は、画像形成時
は、このタイミング信号発生回路19からの入力信号と
同期して、各色画像に対応する画像信号を駆動電流生成
回路202へ出力する。これにより、駆動電流生成回路
202では、マルチビームレーザアレイ12の各発光点
90それぞれについて、各色画像に対応する画像信号に
基づいて、APC制御により調整後の駆動電流の供給を
ON/OFF切換える。これにより、各CHの発光点9
0は、各々対応する色の画像信号に基づくタイミングで
且つ光量設定電圧の値に応じた光量で発光する。
【0074】また、駆動電流生成回路202から出力さ
れた各発光点90の駆動電流は、波形整形回路204を
介して、対応する発光点90へと供給されるようになっ
ている。
【0075】この波形整形回路204は、詳しくは、駆
動電流生成回路202においてスイッチング回路210
がONされた直後、すなわち供給開始直後の駆動電流値
を意図的に大きくし、レーザの光出力波形にオーバーシ
ュートを発生させる、つまり、LD点灯開始時の立ち上
がりの光強度を定常点灯時よりも強くするためのもので
ある。このような波形整形回路204は、従来の画像形
成装置にも出力画像の縦横比を改善するために用いるも
のもある(特開2001−96794号公報参照)。
【0076】詳しくは、図7(A)に示すように、画像
形成装置の出力画像の縦横比の理想値(正常値)は1、
すなわち、同じドット数のラインを縦方向(副走査方
向)に描いても、横方向(主走査方向)に描いても、同
じ太さになるのが理想状態(正常状態)であるが、図7
(B)に示すように、一般に、PWM方式(Pulse Widt
h Modulation)による画像形成では、横方向に描かれる
ライン(横ライン)の太さは、主に副走査方向のレーザ
ビーム径(図7(C)参照)に依存する。これに対し
て、縦方向に描かれるライン(縦ライン)の太さは、主
にLDの点灯時間に依存し、1ドットの点灯時間は、高
解像度化に伴って短くなる。
【0077】詳しくは、図8に示すように、レーザビー
ムの点灯をONして(A)、感光体にレーザビームを走
査露光すると(B)、理想的な矩形波上の光出力波形で
LDが駆動された場合、LD点灯開始位置近傍の感光体
の露光量は、所定の露光量よりも低くなる(C)。露光
量が少ないと、感光体に形成される潜像が浅くなり、付
着するトナー量が印字に必要なトナー量より足りなくな
るので(D)、特にLDの短時間点灯させて形成される
縦ラインが横ラインに比べて細くなってしまう。
【0078】このように感光体の露光量によって形成さ
れる潜像の状態が異なることを逆に利用して、波形整形
回路204によりLD点灯開始時の立ち上がりの光強度
を定常よりも強くして露光することにより、従来では浅
く狭い潜像しか形成することができなかったものを、深
く広い潜像にすることを可能とし、縦横比の改善を図っ
ていた。
【0079】本実施の形態では、このような波形整形回
路204を各発光点90毎に設け、波形整形回路204
各々におけるオーバーシュート量を制御することによ
り、各発光点90の熱クロストークによる光量変動分を
補って、発光点間の熱クロストークによる光量変動量の
差異を低減するために用いるようになっている。言いか
えると、発光点90毎に波形整形回路204を設けたこ
とで、各発光点90毎にオーバーシュート量を設定する
ことが容易に行える。
【0080】詳しくは、図9に示されているように、熱
クロストークによる光量低下分を考慮して、熱クロスト
ークによる光量低下量が大きい内側の発光点の方が、熱
クロストークによる光量低下量が小さい外側の発光点よ
りもオーバーシュート量が大きくなるように、各々対応
する発光点90の位置に応じて各波形整形回路204に
おけるオーバーシュート量が設定されている。
【0081】具体的に、CH1、CH2、CH3、CH
4に接続された波形整形回路を波形整形回路204A、
220B、220C、220Dとすると、波形整形回路
204B、220Cが図9(A)、出力波形、波形整形
回路204A、220Dが図9(B)のような光出力波
形が得られるように、すなわち波形整形回路204B、
220Cの方が波形整形回路204A、220Dよりも
オーバーシュート量が相対的に大きくなるように設定さ
れている。したがって、CH1,CH4から出射される
レーザビームよりもCH2,CH3から出射されるレー
ザビームの方がオーバーシュート時の光強度が強くな
る。
【0082】このような波形整形回路204は、例え
ば、図10に示すように抵抗RとコンデンサCにより構
成された従来公知のスナバ回路230や、図11に示す
ようにインダクタンスLと抵抗R、コンデンサCにより
構成されたRLCによるオーバーシュート回路232を
用いることで実現でき、オーバーシュート量については
スナバ定数やRLCのオーバーシュート回路定数により
設定することができる。すなわち、各発光点90の熱ク
ロストークによる光量変動に応じて、該光量変動量を補
い且つ発光点間の光量変動量の差異を低減するように、
スナバ定数やオーバーシュート回路定数を設定すればよ
い。
【0083】なお、レーザ駆動電流の流れる信号ライン
の基板上の長さ等により、光出力波形が若干異なること
があるが、ライン長をできるだけ短く、ほぼ同一となる
ようにパターンを引くことにより、同一のスナバ定数、
あるいは、オーバーシュート回路定数を設定すれば、ビ
ーム毎にほぼ同一の光出力波形を得ることが可能であ
る。
【0084】[出力調整回路の構成例]図12〜図16
に波形整形回路204の具体的な構成例を示す。なお、
マルチビームレーザアレイ12の各発光点90に設けら
れる波形整形回路204は、それぞれ同様の回路構成で
よいため、図12〜図16では、1つの発光点90に対
応する回路構成のみを示し、他の発光点に対する回路構
成は省略する。
【0085】図12は、スナバ回路230を用いる場合
の波形整形回路204の回路構成例である。なお、本例
では、駆動電流生成回路202として電流を引き込むタ
イプを使用している。これは、レーザ駆動電流を押し出
すタイプの駆動電流生成回路202よりも、高速対応可
能であるためである。
【0086】図12に示す波形整形回路204は、スナ
バ回路230及び極性反転回路234を備えて構成され
ており、マルチビームレーザアレイ12の発光点90へ
供給される駆動電流は、極性反転回路234によってマ
ルチビームレーザアレイ12として使用しているQUA
Dレーザの極性に合わせられ、スナバ回路230によっ
てオーバーシュートが発生されるようになっている。こ
のようなスナバ回路230を備えた波形整形回路204
を発光点毎に設けることにより、マルチビームレーザア
レイ12の各発光点90からの光出力波形の整形が可能
となる。
【0087】図13は、オーバーシュート回路232を
用いる場合の波形整形回路204の回路構成例である。
図13に示す波形整形回路204では、図12のスナバ
回路230に代えて、オーバーシュート回路232がレ
ーザ駆動電流ラインに設けられて構成されており、オー
バーシュート回路232によって駆動電流にオーバーシ
ュートを発生させることができる。したがって、このよ
うなオーバーシュート回路232を備えた波形整形回路
204を発光点毎に設けることによっても、マルチビー
ムレーザアレイ12の各発光点90からの光出力波形を
整形することが可能となる。
【0088】図14は、レーザ駆動電流を押し出すタイ
プの駆動電流生成回路202を使用する場合に、スナバ
回路230を用いた場合の波形整形回路204の回路構
成例であり、この場合、極性反転回路234を省略でき
る。図15もレーザ駆動電流を押し出すタイプの駆動電
流生成回路202を使用する場合に、スナバ回路230
を用いた場合の波形整形回路204の回路構成例であ
り、駆動電流生成回路202では、負荷抵抗ROに流れ
る電流をON/OFFスイッチングすることで、発光点
90への駆動電流の供給をOFF/ONし、発光点90
を消灯/点灯するようになっている。
【0089】図16は、電流引き込みタイプの駆動電流
生成回路202を使用する場合に、スナバ回路230を
用いた場合の波形整形回路204の別の回路構成例であ
る。図16に示す波形整形回路204では、スナバ回路
230によって駆動電流にオーバーシュートを発生させ
て光出力波形を整形すると共に、極性反転回路234に
よって高速化を実現しつつ、レーザとの極性を合せるよ
うになっている。
【0090】上記例に示したように、スナバ回路230
又はオーバーシュート回路232を備えた波形整形回路
204では極性反転回路234を追加することにより、
極性を反転させることが可能となる。すなわち、駆動電
流生成回路202とレーザの極性が合わなければ、極性
反転回路234を設けるだけで対応可能であり、マルチ
ビームレーザアレイ12としてカソードコモンタイプの
ものでも、カソードコモンタイプとは逆の極性であるア
ノードコモンタイプのものでも使用可能である。
【0091】[作用]次に、本実施の形態の作用を説明
する。
【0092】制御装置15に対して形成すべき画像の画
像信号が出力され、画像形成命令が発生すると、制御装
置15は駆動回路200に対して制御信号を出力するこ
とによって、マルチビームレーザアレイ12に対してA
PC制御を行い、設定光量になるように各レーザビーム
の光量を調整する。
【0093】ここで、フォトダイオード82は図3に示
すように1つしかないため、各CHについて時系列的に
順次設定する必要がある。まず、図17に示すように、
CH1のレーザビーム、すなわちM色の画像形成用のレ
ーザビームをt1〜t2の間強制点灯させる。なお、最
初はレーザ保護のため、光量設定電圧の値はレーザが発
光しない値としておき、駆動回路200の駆動電流生成
回路202では、フォトダイオード82からの出力電流
を電圧に変換したモニタ電圧(モニタ光量)を監視しな
がらS/H回路214によりスイッチング電流源208
のスイッチング電流値を上げていき、モニタ電圧が画像
形成に必要な設定レベルを示す光量設定電圧と略同等に
なるように調整するよになっている。
【0094】なお、光量設定電圧は、製造時などにおい
て、感光体上における画像形成に必要な光量でレーザビ
ームが出力されたときのモニタ電圧に予め調整されてい
る。これは各レーザビーム毎に調整される。これによ
り、光走査装置の光学部品の透過率、反射率などのばら
つきを吸収している。
【0095】そして、モニタ電圧がM色用の光量設定電
圧になったら、M色用のレーザビームの光量設定を終了
し、以降はS/H回路214によってこのときのスイッ
チング電流源208のスイッチング電流値が保持され
る。
【0096】次にM色の画像形成用のレーザビームを消
灯させ、次にCH3のレーザビーム、すなわちY色の画
像形成用のレーザビームをt3〜t4の間強制点灯さ
せ、M色の画像形成用のレーザビームと同様の光量設定
を行う。以下、同様にしてK色、C色についても光量設
定を行う。
【0097】なお、上記では、駆動回路200内ででア
ナログ的にAPC制御を行って光量設定するようにした
が、制御装置15でモニタ電圧と光量設定電圧と比較
し、モニタ電圧が光量設定電圧と一致するように光量設
定電圧の値を調整するようにしてもよい。
【0098】一方、C色の画像形成用のレーザビーム、
すなわちCH4からのレーザビームは、ピックアップミ
ラー38によってSOSセンサ17へ導かれ、SOSセ
ンサ17からSOS信号がタイミング信号発生回路19
へ出力される。タイミング信号発生回路19では、SO
S信号を検知すると、内部のカウンタをリセットしてカ
ウントを開始する。そして、カウント値がM色用の予め
定めたカウント値になった時点でM色の色画像の書き出
しタイミングを決定するための図17に示すようなM−
TOP信号をマルチビームレーザアレイ12へ出力す
る。
【0099】同様に、カウント値がK色用の予め定めた
カウント値になった時点でK色の色画像の書き出しタイ
ミングを決定するためのK−TOP信号をマルチビーム
レーザアレイ12へ出力し、カウント値がY色用の予め
定めたカウント値になった時点でY色の色画像の書き出
しタイミングを決定するためのY−TOP信号をマルチ
ビームレーザアレイ12へ出力し、カウント値がC色用
の予め定めたカウント値になった時点でC色の色画像の
書き出しタイミングを決定するためのC−TOP信号を
マルチビームレーザアレイ12へ出力する。
【0100】なお、各カウント値は、最終的に記録媒体
35へ転写される各色画像の書き出し位置が一致するよ
うなカウント値に予め設定されている。
【0101】制御装置15では、図17に示すように、
M−TOP信号を受信した後所定のタイミングでM色用
の画像信号1を駆動回路200を出力し、駆動回路20
0において、この画像信号1に基づいてCH1への駆動
電流の供給がON/OFFされることによって、M色の
画像形成用のレーザビームの変調が開始され、M色用の
感光体ドラム32上にM色の色画像の静電潜像が形成さ
れる。
【0102】なお、スキャナモータの回転変動を吸収で
きるようにするため、SOS信号が発生してから次のS
OS信号が発生すると予測できるタイミングより早いタ
イミングでレーザビームの変調を開始させる。
【0103】その後、制御装置15は、Y−TOP信号
を受信した後所定のタイミングでY色用の画像信号2を
駆動回路200を出力する。これにより、駆動回路20
0においてこの画像信号2に基づいてCH3への駆動電
流の供給がON/OFFされてY色の画像形成用のレー
ザビームの変調が開始され、Y色用の感光体ドラム32
上にY色の色画像の静電潜像が形成される。
【0104】その後、制御装置15は、K−TOP信号
を受信した後所定のタイミングでK色用の画像信号3を
駆動回路200を出力する。これにより、駆動回路20
0においてこの画像信号3に基づいてCH2への駆動電
流の供給がON/OFFされて、K色の画像形成用のレ
ーザビームの変調が開始され、K色用の感光体ドラム3
2上にK色の色画像の静電潜像が形成される。
【0105】その後、制御装置15は、C−TOP信号
を受信した後所定のタイミングでC色用の画像信号4を
駆動回路200へ出力する。これにより、駆動回路20
0においてこの画像信号4に基づいてCH4への駆動電
流の供給がON/OFFされて、C色の画像形成用のレ
ーザビームの変調が開始され、C色用の感光体ドラム3
2上にC色の色画像の静電潜像が形成される。
【0106】各感光体上に形成された静電潜像は、各感
光体毎に設けられた現像器によって現像される。そし
て、Y色のトナー像及びM色のトナー像は一方の中間転
写ロール33に重ね合されて転写され、C色のトナー像
及びK色のトナー像は他方の中間転写ロール33に重ね
合されて転写される。そして、各中間転写ロール33に
形成された重ね合されたトナー像は、中間転写ドラム3
4にさらに重ね合されて転写される。中間転写ドラム3
4上に形成されたY色、M色、C色、K色の色画像が重
ね合されたカラー画像は、記録媒体35に転写ロール3
6により転写される。
【0107】このようにしてカラー画像が形成される
が、図17に示すように、複数のレーザビームが同時に
点灯される期間があり(図中t10〜t15の期間)、
この期間は、熱クロストークの影響により各レーザビー
ムの出力光量は低下する。このとき各色の画像を形成す
るためのレーザビームは、それぞれ対応する色画像を示
す画像信号に基づいて1画素の点灯時間を変更するPW
M方式による変調が行われるようになっており、基本的
には1画素毎に各レーザビームの点灯がON/OFFさ
れる。
【0108】すなわち、YMCK各色の画像形成用のレ
ーザビームは、1画素につき1回ずつ点灯されるように
なっており、この1回毎の点灯では、駆動回路200で
は各発光点毎に設けられた波形整形回路204によっ
て、図9に示したように、点灯開始時に通常よりも大き
い出力光量、すなわちAPC制御により設定した所定の
設定光量よりも大きい出力光量となるオーバーシュート
が得られる。その後、略一定光量に収束する。
【0109】したがって、複数のレーザビームを同時点
灯したために、熱クロストークの影響により収束後の光
量がAPC制御により設定した所定の設定光量よりも低
下してしまっても、該低下分をオーバーシュート時の光
量により補うことができるので、熱クロストークによる
濃度変動を目立たないようにすることができる。
【0110】また、熱クロストークの影響が大きいCH
2、CH3の方が(図9(A)参照)、熱クロストーク
の影響が少ないCH1、CH4(図9(B)参照)より
も大きなオーバーシュートが得られるように、各発光点
90に対応する波形整形回路204のオーバーシュート
量が設定されているため、各発光点90間の熱クロスト
ークによる相対的な光量変化、すなわち、各色間の相対
的な濃度変化を少なくすることができる。これにより、
カラー画像上における熱クロストークの影響による色味
の変化を従来よりも低減することができるので、より良
好な画像を得ることができる。なお、本実施の形態で
は、内側の発光点と外側の発光点の両者にオーバーシュ
ートを発生させる場合を例に説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではない。例えば、外側の発光点につ
いては定常よりも高くせずに、内側の発光点についての
みオーバーシュートを発生させるようにしても、熱クロ
ストークによる各色間の相対的な濃度変化を低減するこ
とができる。
【0111】また、高階調性を実現しようとした場合、
光走査装置でそれぞれの感光体に静電潜像を形成すると
きのパワーレンジを広げる必要があるが、光走査装置の
マルチビームレーザアレイの出射パワーは、レーザ単品
ではレーザ破壊が発生せず品質を保証できる上限光量が
最大定格出力として規定されているため、低出力側にパ
ワーレンジを広げる必要がある。図26に示したよう
に、低出力になるに従って光量変動が大きくなる、すな
わち熱クロストークが大きくなるが、本実施の上記のよ
うに、出力光量にオーバーシュートを発生させることに
より、熱クロストークの影響を低減することができるの
で、低出力側にパワーレンジを広げた場合でも、濃度変
動を目立たなくすることができ、高階調性を実現するこ
とができる。
【0112】また、光出力波形の変更によるAPC制御
への影響が心配されるが、APC制御は所定期間点灯し
続けて行われるため、上記のように点灯開始時のみ出力
光量を大きくさせるように光出力波形を変更することに
よるAPC制御結果への影響はない。
【0113】なお、上記では、波形整形回路204によ
ってオーバーシュート量を調整する場合を例に説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、1点灯毎
の点灯開始時に通常よりも大きな出力光量が得られれば
よい。例えば、一般に、各発光点90には点灯開始時に
より大きな電流(突入電流)が流れること、またこの突
入電流は、点灯直前に各発光点90に印加されている電
流値、すなわちバイアス電流値によって大きさが変わる
ことが知られており、バイアス電流値によって上記の如
く点灯開始時の光量を制御することも可能である。
【0114】すなわち、熱クロストークの影響の小さい
発光点よりも熱クロストークの影響の大きい発光点の方
がより大きな電流値のバイアス電流が供給されるよう
に、駆動電流生成回路202内の各発光点毎に設けられ
たバイアス電流源206のオフセット電流値を設定して
おいても、図9に示した如く外側の発光点よりも内側の
発光点の方が点灯開始時に大きな出力光量が得られる。
【0115】この場合、各発光点毎に設けた波形整形回
路204のオーバーシュート量については、画像の縦横
比改善のためだけに用いるように設定してもよいし、バ
イアス電流値と共に熱クロストークの影響低減のために
用いるように設定してもよい。また、波形整形回路20
4を省略することもできる。
【0116】なお、上記では、マルチビームレーザアレ
イとして4つの発光点を有するQuadレーザを使用し
た場合について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではない。すなわち、複数(2つ以上)の発光点を
有するレーザ光源の何れを使用した場合でも、各発光点
各々の点灯開始時の光出力波形を変えるようにすれば、
上記と同様に、熱クロストークの影響による濃度変動を
低減することができる。また、3つ以上の発光点を有す
るレーザ光源であれば、複数の発光点のうち温度上昇し
にくく熱クロストークの影響が少ない発光点よりも、温
度上昇しやすく熱クロストークの影響が大きい発光点の
出力光量の方が、点灯開始時の出力光量が定常よりもよ
り高くなるようにすれば、上記と同様に、各色間の相対
的な濃度変化を少なくでき、より良好な画像を得ること
ができる。
【0117】
【発明の効果】上記に示したように、本発明は、マルチ
ビームレーザアレイを使用する画像形成装置において、
熱クロストークの影響による出力画像の濃度変動を目立
たなくすると共に、ダイナミックレンジを広くすること
ができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の概略構成図であ
る。
【図2】 (A)は光走査装置の副走査方向の展開図、
(B)は光走査装置の主走査方向の展開図である。
【図3】 (A)はマルチビームレーザアレイの上面断
面図、(B)はウインドウキャップが外された状態のマ
ルチビームレーザアレイの側面図である。
【図4】 (A)はマルチビームレーザアレイの外観
図、(B)はレーザアレイチップの斜視図、(C)は、
レーザアレイチップの概略断面図である。
【図5】 マルチビームレーザアレイの制御系の構成を
示した概略ブロック図である。
【図6】 駆動電流生成回路における各色毎の回路構成
を示す概略ブロック図である。
【図7】 (A)は理想的な縦横比、(B)はレーザビ
ーム径よりもドットサイズが小さい高解像度画像形成時
の縦横比、(C)はレーザビームのスポット径を示す図
である。
【図8】 (A)は発光点(LD)の点灯タイミングを
示し、(B)、(C)、(D)は、(A)に示すタイミ
ングで点灯した場合の感光体上におけるレーザビームの
走査軌跡、露光量、トナー量を示す図である。
【図9】 (A)は内側の発光点の光出力波形、(B)
は外側の発光点の光出力波形を示す図である。
【図10】 スナバ回路を示す回路図である。
【図11】 オーバーシュート回路を示す回路図であ
る。
【図12】 波形整形回路の一例を示す回路図である。
【図13】 波形整形回路の一例を示す回路図である。
【図14】 波形整形回路の一例を示す回路図である。
【図15】 波形整形回路の一例を示す回路図である。
【図16】 波形整形回路の一例を示す回路図である。
【図17】 レーザの点灯タイミングを示すタイミング
チャートである。
【図18】 従来における画像形成装置の概略構成図で
ある。
【図19】 従来における画像形成装置の概略構成図で
ある。
【図20】 従来における画像形成装置の概略構成図で
ある。
【図21】 従来における画像形成装置の概略構成図で
ある。
【図22】 従来における画像形成装置の概略構成図で
ある。
【図23】 複数のレーザビームを同時に点灯した場合
の光量低下を示す線図である。
【図24】 マルチビームレーザアレイのレーザの点灯
数と規格化出力光量比との関係を示す線図である。
【図25】 半導体レーザの光量変動と濃度差との関係
を示す線図である。
【図26】 マルチビームレーザアレイのレーザ出射光
量と光量変動との関係を示す線図である。
【符号の説明】
10 画像形成装置 11 光走査装置 12 マルチビームレーザアレイ 15 制御装置 20 ポリゴンミラー 32 感光体ドラム 35 記録媒体 82 フォトダイオード 90 発光点 101 各感光体 200 駆動回路 202 駆動電流生成回路 204 波形整形回路 206 バイアス電流源 208 スイッチング電流源 210 スイッチング回路 212 比較回路 214 S/H回路 230 スナバ回路 232 オーバーシュート回路 234 極性反転回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/043 H04N 1/04 104Z H04N 1/113 Fターム(参考) 2C362 AA07 AA13 AA16 AA46 AA55 2H045 BA23 BA32 CB22 CB24 CB33 2H076 AB06 DA26 EA01 2H300 EB02 EB04 EB07 EB09 EB12 EC04 EC05 EH12 EH16 EH31 EH33 GG12 QQ09 TT04 TT06 5C072 AA03 BA20 HA02 HA06 HA08 HB04 HB11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザビームを出力する複数の発光点が
    設けられた単一のレーザ光源を備え、且つ前記複数の発
    光点から出力されたレーザビーム各々により感光体を走
    査露光して感光体上に静電潜像を形成する画像形成装置
    における前記レーザ光源の点灯制御方法であって、 前記複数の発光点各々に対して、光出力波形を変えるよ
    うに制御する、 ことを特徴とする点灯制御方法。
  2. 【請求項2】 感光体を走査露光する際に用いられ、レ
    ーザビームを出力する複数の発光点が設けられた単一の
    レーザ光源を駆動する駆動回路であって、 前記複数の発光点各々に対して、光出力波形を整形する
    波形整形手段を備えた、 ことを特徴とする駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記レーザ光源は、3つ以上の発光点が
    前記レーザビームの出力方向と交差した所定方向に沿っ
    て配置されており、 前記波形整形手段は、所定方向の両側に発光点を有する
    内側の発光点と、前記所定方向の一方にのみ発光点を有
    する外側の発光点とで、前記点灯開始時の出力光量が異
    なるように、各々対応する発光点の出力波形を整形す
    る、 を特徴とする請求項2に記載の駆動回路。
  4. 【請求項4】 前記波形整形手段は、内側の発光点の方
    が外側の発光点よりも点灯開始時の出力光量が高くなる
    ように、各々対応する発光点の出力波形を整形する、 ことを特徴とする請求項3に記載の駆動回路。
  5. 【請求項5】 前記波形整形手段が、意図的に光出力波
    形にオーバーシュートを発生させるオーバーシュート回
    路を備え、 内側の発光点の光出力波形のオーバーシュート量を外側
    の発光点の光出力波形のオーバーシュート量よりも大き
    くした、 ことを特徴とする請求項4に記載の駆動回路。
  6. 【請求項6】 前記波形整形手段が、対応する発光点に
    対して該発光点の点灯開始前からレーザ発振電流以下の
    バイアス電流を予め印加するためのバイアス電流源を備
    え、 内側の発光点に印加するバイアス電流値を外側の発光点
    に印加するバイアス電流値よりも大きくした、 ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の駆動回
    路。
  7. 【請求項7】 レーザビームを出力する複数の発光点が
    設けられた単一のレーザ光源を備えた光走査装置によっ
    て、前記複数の発光点から出力されたレーザビーム各々
    により感光体を走査露光して感光体上に静電潜像を形成
    する画像形成装置であって、 前記請求項2乃至6の何れか1項に記載の駆動回路によ
    り、前記レーザ光源の駆動を制御する、 ことを特徴とする画像形成装置。
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