JP2003266430A - ペレットの製造方法 - Google Patents

ペレットの製造方法

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JP2003266430A
JP2003266430A JP2002074689A JP2002074689A JP2003266430A JP 2003266430 A JP2003266430 A JP 2003266430A JP 2002074689 A JP2002074689 A JP 2002074689A JP 2002074689 A JP2002074689 A JP 2002074689A JP 2003266430 A JP2003266430 A JP 2003266430A
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Japan
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acid
block copolymer
acrylic
acrylate
resin
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Application number
JP2002074689A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Oshiro
伸明 大城
Takeshi Chiba
健 千葉
Tomoki Hiiro
知樹 日色
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクリル系ブロック共重合体を含有する樹脂
溶液から固体状重合体を分離して取り出してペレット化
する際、処理中の樹脂の劣化や装置内での樹脂の付着等
を防止しつつ、容易にペレット化を行うことができる方
法を提供すること。 【解決手段】 アクリル系ブロック共重合体のペレット
化において、アクリル系ブロック共重合体樹脂溶液を、
二軸スクリュー部に加熱媒体が供給される二軸押出機構
を有する減圧押出機に供給して溶剤を蒸発させた後、続
いて溶融押し出しされたストランドを連続的に水槽中で
切断しペレット化を行う。好ましくは水槽中の水に滑剤
を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリル系ブロッ
ク共重合体を含有する樹脂溶液から固体状アクリル系ブ
ロック共重合体を取り出した後、水中で切断して該重合
体のペレットを得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】メタアクリル酸メチルなどをハードセグ
メント、アクリル酸ブチルなどをソフトセグメントに有
するアクリル系ブロック体は、熱可塑性エラストマーと
して使用可能であることが知られている。たとえば、特
許第2553134号公報には、イニファーター法で製
造したメタアクリルブロックとアクリルブロックを有す
るアクリル系ブロック体の機械特性が開示されている。
【0003】アクリル系ブロック共重合体は、耐候性、
耐熱性、耐久性および耐油性に優れるという特徴を有し
ている。また、ブロック体を構成する成分を適宜選択す
ることで、スチレン系ブロック体などの他の熱可塑性エ
ラストマーに比べて極めて柔軟なエラストマーを与える
ことから、架橋ゴム代替が期待されている。
【0004】しかしながら、アクリル系ブロック共重合
体においては、液体分散状あるいは溶液状で得られた重
合体から揮発成分の少ない固体状重合体を得た後にペレ
ット化する効率の良い有利な方法は未だに知られておら
ず、取り扱いが容易なペレット状の樹脂を製造可能な、
操作性の良い方法の確立が強く求められていた。
【0005】熱可塑性エラストマーのペレット製造方法
として一般的によく用いられている方法としては、スト
ランドカット方式あるいはホットカット方式が挙げられ
る。例えばストランドカット法は、溶融している熱可塑
性エラストマー組成物をダイスから空気中に押し出して
ストランドとし、これを冷却して切断する方法である
(たとえば、特開昭50−149747号公報参照)。
しかし、これらの方法を、溶融粘度が小さく、室温にお
いて表面粘着性の強い粘着性樹脂に適用しようとして
も、カッター刃へ付着が著しく、良好なペレットを生産
することが困難である。
【0006】一方、粘着性を有する熱可塑性エラストマ
ーのペレット製造方法として、水中カット方式が用いら
れる。この方法は、水中で溶融樹脂をカットしてペレッ
ト化する方法である。しかしこの方法にそのまま本発明
で用いるアクリル系ブロック共重合体を適用しようとし
た場合、固体樹脂を押出機に供給して溶融させるため、
該重合体が粘着性の高い、かつ硬度の低いという特徴を
有する熱可塑性エラストマーであることから、樹脂の装
置管壁への付着が顕著となり、試料供給時のハンドリン
グの悪さなどの問題がある。従って、より効率の良いペ
レット製造方法の確立が急務となっていた。
【0007】一方、アクリル系ブロック共重合体と有機
溶媒からなる樹脂溶液から、有機溶媒を除去し揮発成分
の少ない樹脂を取り出した後にペレット化する方法とし
ては、例えば、特開2000−198825号公報に、
該ブロック共重合体樹脂を溶解しない溶媒と接触させて
再沈殿させる方法が提案されており、この方法で得られ
る固体状ブロック共重合体を押出機に導入して溶融させ
た後にペレット化する方法が考えられるが、この方法で
は、樹脂に対して使用する有機溶媒量が増大したり、樹
脂と溶剤との分離が困難であるなどの欠点がある。また
その後濾取し乾燥させるといった手間がかかる。また、
乾燥させたものを製品化するためには溶融押出してスト
ランドにした後ペレット化するなどさらに何段階かの工
程を経なければならない煩雑さがあり、本発明で用いる
アクリル系ブロック共重合体のような粘着性を有する樹
脂の場合はハンドリングが難しい。
【0008】特開2001−294842号公報には、
粘着性樹脂のペレット製造方法が提案されているが、こ
れは溶剤を蒸発させた樹脂を押出機に投入しており、。
また、ホットメルト粘着剤については、脱溶剤工程兼溶
融工程の次に連続して水中カットによるペレット化工程
を行っているが、これはホットメルト粘着剤に限られた
ものであり、本発明で使用される、ホットメルト粘着剤
以外のアクリル系ブロック共重合体については、脱溶剤
工程と溶融押出工程を同時に行った後に続けて水中カッ
ト装置に送り込みペレット化するという、効率の良い方
法はまだ実現していない。
【0009】また、特開平08−239420号公報で
は、メタクリレート系重合体を含む反応生成物から、フ
ラッシュ蒸発部を有する二軸押出機を用いて直接ペレッ
ト化する方法が開示されているが、この二軸押出機は元
来、脱溶剤機としての性能が付与されていないため、樹
脂の脱溶剤効率が悪く、設備化に対する経済性が劣る。
その上、二軸スクリュー部は送り部と混練部とから構成
され、濃縮が進行した樹脂は溶融状態で脱気操作を行う
ため、この方法を本発明のアクリル系ブロック共重合体
のペレット化に用いようとしても、熱履歴による着色や
耐候性の低下等の劣化が起こり、品質の良いペレットを
得ることができないという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アク
リル系ブロック共重合体を含有する樹脂溶液から固体状
重合体を分離して取り出した後、容易にペレット化を行
うことができる方法を提供することである。すなわち、
処理中の樹脂の劣化や装置内での樹脂の付着等を防止し
つつ、溶剤蒸発からペレット化までを一貫して効率良く
行い、短時間の内に大量のアクリル系ブロック共重合体
を得る方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アクリル
系ブロック共重合体のペレット化において、溶液状アク
リル系ブロック共重合体を減圧押出機に導入して溶剤を
蒸発させた後、続いて溶融押し出しされたストランドを
連続的に水中カット装置に導入することにより、短時間
の内に大量に該重合体ペレットが得られることを見い出
し、本発明に至った。
【0012】即ち、本発明は溶液状アクリル系ブロック
共重合体から減圧押出機を用いて固体状アクリル系ブロ
ック共重合体を取り出した後、水中で切断することを特
徴とする該重合体ペレットの製造方法(請求項1)、水
中で切断する際用いる冷却水として滑剤を含有する水を
使用することを特徴とする請求項1記載のペレット製造
方法(請求項2)、減圧押出機から排出された樹脂を続
けて水中カット装置に導入して切断することを特徴とす
る請求項1記載のペレット製造方法(請求項3)、ブロ
ック共重合体が5〜90重量%のメタアクリル系重合体
ブロック(A)および95〜10重量%のアクリル系重
合体ブロック(B)からなるブロック共重合体である請
求項1記載のペレット製造方法(請求項4)、メタアク
リル系重合体ブロック(A)がメタアクリル酸メチルを
主成分とする単量体を重合してなるブロックであり、ア
クリル系重合体ブロック(B)がアクリル酸−n−ブチ
ルもしくはアクリル酸−n−ブチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸−2−メトキシエチルの組み合わせから
なる単量体を主成分として重合してなるブロックであ
る、請求項4記載のペレット製造方法(請求項6)、ブ
ロック共重合体が制御ラジカル重合により製造されたこ
とを特徴とする請求項5記載のペレット製造方法(請求
項6)、減圧押出機が二軸押出機であり、二軸スクリュ
ー部に加熱媒体を供給できることを特徴とする請求項1
記載のペレット製造方法(請求項7)、減圧押出機の軸
径(D)に対する長さ(L)の比(L/D)が5〜20
である請求項7記載のペレット製造方法(請求項(9、
減圧押出機の減圧度が10〜300Torrである請求
項8記載のペレット製造方法(請求項9)及び減圧押出
機から排出される加熱温度が150〜240℃である請
求項9記載の取り出し方法(請求項10)に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】<アクリル系ブロック共重合体
(a)>本発明に用いるアクリル系ブロック共重合体
(a)は、メタアクリル系単量体を主成分とする重合体
ブロック(A)とアクリル系単量体を主成分とする重合
体ブロック(B)とをそれぞれ少なくとも1つ含有する
ブロック共重合体である。前記ブロック共重合体は、線
状ブロック共重合体(a1)および分岐状(星状)ブロ
ック共重合体(a2)からなる群より選ばれた少なくと
も1種のブロック共重合体である。
【0014】線状ブロック共重合体(a1)は、A−B
型のジブロック共重合体、A−B−A型のトリブロック
共重合体、B−A−B型のトリブロック共重合体、(−
A−B−)n型のマルチブロック共重合体である。分岐
状(星状)ブロック共重合体(a2)は、前記の線状ブ
ロック共重合体(a1)を基本構造とする分岐状(星
状)ブロック共重合体である。これらの中でも、組成物
の物理的性質の点から、A−B−A型のトリブロック共
重合体、A−B型のジブロック共重合体、または、これ
らの混合物が好ましい。
【0015】ブロック共重合体(a)の数平均分子量は
特に限定されないが、好ましくは30000〜5000
00、さらに好ましくは50000〜400000であ
る。数平均分子量が小さいと粘度が低く、また、数平均
分子量が大きいと粘度が高くなる傾向があるので、必要
とする加工特性に応じて設定される。
【0016】前記ブロック共重合体のゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)も特に
限定されないが、好ましくは1.8以下、さらに好まし
くは1.5以下である。Mw/Mnが1.8を超えると
ブロック共重合体の均一性が低下する傾向がある。
【0017】ブロック共重合体(a)のメタアクリル系
重合体ブロック(A)とアクリル系重合体ブロック
(B)の組成比は、特に制限はないが、好ましくはブロ
ック(A)が5〜90重量%、ブロック(B)が95〜
10重量%である。成型時の形状の保持およびエラスト
マーとしての弾性の観点から、組成比の好ましい範囲
は、(A)が10〜80重量%、(B)が90〜20重
量%であり、さらに好ましくは、(A)が20〜50重
量%、(B)が80〜50重量%である。(A)の割合
が5重量%より少ないと成形時に形状が保持されにくい
傾向があり、(B)の割合が10重量%より少ないとエ
ラストマーとしての弾性が低下する傾向がある。
【0018】エラストマー組成物の硬度の観点からは、
(A)の割合が少ないと硬度が低くなり、また、(A)
の割合が多いと硬度が高くなる傾向があるため、エラス
トマー組成物の必要とされる硬度に応じて設定すること
ができる。また加工の観点からは、(A)の割合が少な
いと粘度が低く、また、(A)の割合が多いと粘度が高
くなる傾向があるので、必要とする加工特性に応じて設
定することができる。
【0019】メタアクリル系重合体ブロック(A)は、
メタアクリル酸エステルを主成分とする単量体を重合し
てなるブロックであり、メタアクリル酸エステル50〜
100重量%およびこれと共重合可能なビニル系単量体
0〜50重量%とからなることが好ましい。
【0020】(A)を構成するメタアクリル酸エステル
としては、たとえば、メタクリル酸、メタアクリル酸メ
チル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸−n−プ
ロピル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸
−n−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリ
ル酸−t−ブチル、メタアクリル酸−n−ペンチル、メ
タアクリル酸−n−ヘキシル、メタアクリル酸シクロヘ
キシル、メタアクリル酸−n−ヘプチル、メタアクリル
酸−n−オクチル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、メタアクリル酸ノニル、メタアクリル酸デシル、メ
タアクリル酸ドデシル、メタアクリル酸フェニル、メタ
アクリル酸トルイル、メタアクリル酸ベンジル、メタア
クリル酸イソボルニル、メタアクリル酸−2−メトキシ
エチル、メタアクリル酸−3−メトキシブチル、メタア
クリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸−2
−ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸ステアリル、メ
タアクリル酸グリシジル、メタアクリル酸2−アミノエ
チル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメト
キシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジ
メトキシメチルシラン、メタアクリル酸のエチレンオキ
サイド付加物、メタアクリル酸トリフルオロメチルメチ
ル、メタアクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル、
メタアクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、メタ
アクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオ
ロブチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエ
チル、メタアクリル酸パーフルオロメチル、メタアクリ
ル酸ジパーフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2
−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチ
ル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチ
ル、メタアクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、
メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチル
などをあげることができる。
【0021】これらは単独でまたは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。これらの中でも、加工性、コ
ストおよび入手しやすさの点で、メタアクリル酸メチル
が好ましい。また、メタアクリル酸イソボルニル、メタ
アクリル酸シクロヘキシルなどを共重合させることによ
って、ガラス転移点を高くすることができる。
【0022】(A)を構成するメタアクリル酸エステル
と共重合可能なビニル系単量体としては、たとえば、ア
クリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、共役ジエ
ン系化合物、ハロゲン含有不飽和化合物、ケイ素含有不
飽和化合物、不飽和ジカルボン酸化合物、ビニルエステ
ル化合物、マレイミド化合物などをあげることができ
る。
【0023】アクリル酸エステルとしては、たとえば、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n
−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n
−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−t−ブ
チル、アクリル酸−n−ペンチル、アクリル酸−n−ヘ
キシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−n−
ヘプチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸−2
−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、アクリ
ル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボ
ルニル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アクリル酸
−3−メトキシブチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエ
チル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル
酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−
アミノエチル、アクリル酸のエチレンオキサイド付加
物、アクリル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸
2−トリフルオロメチルエチル、アクリル酸−2−パー
フルオロエチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエ
チル−2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸2−
パーフルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、
アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸−
2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチ
ル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、ア
クリル酸2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸−
2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどをあげること
ができる。
【0024】芳香族アルケニル化合物としては、たとえ
ば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−メトキシスチレンなどをあげることができる。
【0025】シアン化ビニル化合物としては、たとえ
ば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどをあげ
ることができる。
【0026】共役ジエン系化合物としては、たとえば、
ブタジエン、イソプレンなどをあげることができる。
【0027】ハロゲン含有不飽和化合物としては、たと
えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオロエチ
レン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなど
をあげることができる。
【0028】ケイ素含有不飽和化合物としては、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどを
あげることができる。
【0029】不飽和時カルボン酸化合物としては、たと
えば、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノ
アルキルエステルおよびジアルキルエステル、フマル
酸、フマル酸のモノアルキルエステルおよびジアルキル
エステルなどをあげることができる。
【0030】ビニルエステル化合物としては、たとえ
ば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどをあげることが
できる。
【0031】マレイミド系化合物としては、たとえば、
マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プ
ロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイ
ミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステ
アリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシ
ルマレイミドなどをあげることができる。
【0032】これらは単独でまたは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。これらのビニル系単量体は、
ブロック(A)に要求されるガラス転移温度の調整、ア
クリル系重合体ブロック(B)との相容性などの観点か
ら好ましいものを選択することができる。
【0033】(A)のガラス転移温度は、エラストマー
組成物の熱変形の観点から、好ましくは25℃以上、よ
り好ましくは40℃以上、さらに好ましくは50℃以上
である。(A)のガラス転移温度がエラストマー組成物
の使用される環境の温度より低いと、凝集力の低下によ
り、熱変形しやすくなる傾向がある。
【0034】アクリル系重合体ブロック(B)は、アク
リル酸エステルを主成分とする単量体を重合してなるブ
ロックであり、アクリル酸エステル50〜100重量%
およびこれと共重合可能なビニル系単量体0〜50重量
%とからなることが好ましい。
【0035】(B)を構成するアクリル酸エステルとし
ては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸−n−ペンチル、
アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸−n−ヘプチル、アクリル酸−n−オク
チル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ノ
ニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジ
ル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸−2−メトキ
シエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アクリル
酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキ
シプロピル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸グリシ
ジル、アクリル酸−2−アミノエチル、アクリル酸のエ
チレンオキサイド付加物、アクリル酸トリフルオロメチ
ルメチル、アクリル酸−2−トリフルオロメチルエチ
ル、アクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、アク
リル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブ
チルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチル、アク
リル酸パーフルオロメチル、アクリル酸ジパーフルオロ
メチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロメチル−
2−パーフルオロエチルメチル、アクリル酸−2−パー
フルオロヘキシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオ
ロデシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキサ
デシルエチルなどをあげることができる。
【0036】これらは単独でまたはこれらの2種以上を
組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ゴ
ム弾性、低温特性およびコストのバランスの点で、アク
リル酸−n−ブチルが好ましい。さらに低温特性が必要
な場合は、アクリル酸−2−エチルヘキシルを共重合さ
せればよい。耐油性が必要な場合は、アクリル酸−n−
エチルが好ましい。耐油性および低温特性のバランスが
必要な場合は、アクリル酸−n−エチル、アクリル酸−
n−ブチルおよびアクリル酸−2−メトキシエチルの組
み合わせが好ましい。
【0037】ブロック(B)を構成するアクリル酸エス
テルと共重合可能なビニル系単量体としては、たとえ
ば、メタアクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合
物、シアン化ビニル化合物、共役ジエン系化合物、ハロ
ゲン含有不飽和化合物、ケイ素含有不飽和化合物、不飽
和ジカルボン酸化合物、ビニルエステル化合物、マレイ
ミド系化合物などをあげることができる。
【0038】メタアクリル酸エステルとしては、たとえ
ば、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メ
タアクリル酸−n−プロピル、メタアクリル酸イソプロ
ピル、メタアクリル酸−n−ブチル、メタアクリル酸イ
ソブチル、メタアクリル酸−t−ブチル、メタアクリル
酸−n−ペンチル、メタアクリル酸−n−ヘキシル、メ
タアクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸−n−ヘ
プチル、メタアクリル酸−n−オクチル、メタアクリル
酸−2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ノニル、メタ
アクリル酸デシル、メタアクリル酸ドデシル、メタアク
リル酸フェニル、メタアクリル酸トルイル、メタアクリ
ル酸ベンジル、メタアクリル酸イソボルニル、メタアク
リル酸−2−メトキシエチル、メタアクリル酸−3−メ
トキシブチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタア
クリル酸ステアリル、メタアクリル酸グリシジル、メタ
アクリル酸−2−アミノエチル、γ−(メタクリロイル
オキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリ
ロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、メタ
アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、メタアクリル
酸トリフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−ト
リフルオロメチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフ
ルオロエチルエチル、メタアクリル酸2−パーフルオロ
エチル−2−パーフルオロブチルエチル、メタアクリル
酸−2−パーフルオロエチル、メタアクリル酸パーフル
オロメチル、メタアクリル酸ジパーフルオロメチルメチ
ル、メタアクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パ
ーフルオロエチルメチル、メタアクリル酸−2−パーフ
ルオロヘキシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフル
オロデシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロ
ヘキサデシルエチルなどをあげることができる。
【0039】芳香族アルケニル化合物としては、たとえ
ば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−メトキシスチレンなどをあげることができる。
【0040】シアン化ビニル化合物としては、たとえ
ば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどをあげ
ることができる。
【0041】共役ジエン系化合物としては、たとえば、
ブタジエン、イソプレンなどをあげることができる。
【0042】ハロゲン含有不飽和化合物としては、たと
えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオロエチ
レン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなど
をあげることができる。
【0043】ケイ素含有不飽和化合物としては、たとえ
ば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ランなどをあげることができる。
【0044】不飽和ジカルボン酸化合物としては、たと
えば、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノ
アルキルエステルおよびジアルキルエステル、フマル
酸、フマル酸のモノアルキルエステルおよびジアルキル
エステルなどをあげることができる。
【0045】ビニルエステル化合物としては、たとえ
ば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどをあげることが
できる。
【0046】マレイミド系化合物としては、たとえば、
マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プ
ロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイ
ミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステ
アリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシ
ルマレイミドなどをあげることができる。
【0047】これらは単独でまたは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。これらのビニル系単量体は、
ブロック(B)に要求されるガラス転移温度および耐油
性、メタアクリル系重合体ブロック(A)との相容性な
どのバランスの観点から、好ましいものを選択すること
ができる。
【0048】(B)のガラス転移温度は、エラストマー
組成物のゴム弾性の観点から、好ましくは25℃以下、
より好ましくは0℃以下、さらに好ましくは−20℃以
下である。(B)のガラス転移温度が、エラストマー組
成物の使用される環境の温度より高いとゴム弾性が発現
されにくいので不利である。 <ブロック共重合体(a)の製造方法>ブロック共重合
体(a)の製造方法ては、とくに限定されないが、制御
重合を用いることが好ましい。制御重合としては、リビ
ングアニオン重合、連鎖移動剤を用いるラジカル重合お
よび近年開発されたリビングラジカル重合をあげること
ができる。リビングラジカル重合がブロック共重合体の
分子量および構造の制御の点ならびに架橋性官能基を有
する単量体を共重合できる点から好ましい。
【0049】リビングラジカル重合は、重合末端の活性
が失われることなく維持されるラジカル重合である。リ
ビング重合とは、狭義においては、末端が常に活性を持
ち続ける重合のことを示すが、一般には、末端が不活性
化されたものと活性化されたものが平衡状態にある擬リ
ビング重合も含まれる。本発明における定義も後者であ
る。リビングラジカル重合は近年様々なグループで積極
的に研究がなされている。
【0050】その例としては、ポリスルフィドなどの連
鎖移動剤を用いるもの、コバルトポルフィリン錯体(ジ
ャーナルオブアメリカンケミカルソサエティ(J. Am. C
hem.Soc.),1994,116,7943)やニトロキシド化合物な
どのラジカル捕捉剤を用いるもの(マクロモレキュール
ズ(Macromolecules),1994,27,7228)、有機ハロゲ
ン化物などを開始剤とし遷移金属錯体を触媒とする原子
移動ラジカル重合(アトムトランスファーラジカルポリ
メリゼーション(Atom Transfer Radical Polymerizati
on):ATRP)などをあげることができる。本発明に
おいて、これらのうちどの方法を使用するかはとくに制
約はないが、制御の容易さなどから原子移動ラジカル重
合が好ましい。
【0051】原子移動ラジカル重合は、有機ハロゲン化
物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、周期
律表第8族、9族、10族、または11族元素を中心金
属とする金属錯体を触媒として重合される。たとえば、
マティヤスツェウスキー(Matyjaszewski)ら,ジャー
ナルオブアメリカンケミカルソサエティ(J. Am. Chem.
Soc.),1995,117,5614、マクロモレキュールズ(Ma
cromolecules),1995,28,7901、サイエンス(Scienc
e),1996,272,866、またはサワモト(Sawamoto)
ら,マクロモレキュールズ(Macromolecules),1995,
28,1721。
【0052】これらの方法によると一般的に非常に重合
速度が高く、ラジカル同士のカップリングなどの停止反
応が起こりやすいラジカル重合でありながら、重合がリ
ビング的に進行し、分子量分布の狭いMw/Mn=1.
1〜1.5程度の重合体が得られ、分子量はモノマーと
開始剤の仕込み比によって自由にコントロールすること
ができる。
【0053】原子移動ラジカル重合法において、開始剤
として用いられる有機ハロゲン化物またはハロゲン化ス
ルホニル化合物としては、一官能性、二官能性、また
は、多官能性の化合物を使用できる。これらは目的に応
じて使い分けることができる。ジブロック共重合体を製
造する場合は、一官能性化合物が好ましい。A−B−A
型のトリブロック共重合体、B−A−B型のトリブロッ
ク共重合体を製造する場合は二官能性化合物を使用する
ことが好ましい。分岐状ブロック共重合体を製造する場
合は多官能性化合物を使用することが好ましい。
【0054】一官能性化合物としては、たとえば、以下
の化学式で示される化合物などをあげることができる。 C65−CH2X、C65−CHX−CH3、C65−C
(CH32X、R1−CHX−COOR2、R1−C(C
3)X−COOR2、R1−CHX−CO−R2、R1
C(CH3)X−CO−R2、R1−C64−SO2X、 式中、C64はフェニレン基を表わす。フェニレン基
は、オルト置換、メタ置換およびパラ置換のいずれでも
よい。R1は水素原子または炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜2
0のアラルキル基を表わす。Xは塩素、臭素またはヨウ
素を表わす。R2は炭素数1〜20の一価の有機基を表
わす。
【0055】二官能性化合物としては、たとえば、以下
の化学式で示される化合物などをあげることができる。 XCH2−C64−CH2−X、XCH(CH3)−C6
4−CH(CH3)−X、XC(CH32−C64−C
(CH32−X、XCH(COOR3)−(CH2n
CH(COOR3)−X、XC(CH3)(COOR3
−(CH2n−C(CH3)(COOR3)−X、XCH
(COR3)−(CH2n−CH(COR3)−X、XC
(CH3)(COR3)−(CH2)n−C(CH3)(C
OR3)−X、XCH2−CO−CH2−X、XCH(C
3)−CO−CH(CH3)−X、XC(CH32−C
O−C(CH32−X、XCH(C65)−CO−CH
(C65)−X、XCH2−COO−(CH2n−OC
O−CH2−X、XCH(CH3)−COO−(CH2n
−OCO−CH(CH3)−X、XC(CH32−CO
O−(CH2)n−OCO−C(CH32−X、XCH2
−CO−CO−CH2−X、XCH(CH3)−CO−C
O−CH(CH3)−X、XC(CH32−CO−CO
−C(CH32−X、XCH2−COO−C64−OC
O−CH2−X、XCH(CH3)−COO−C64−O
CO−CH(CH3)−X、XC(CH32−COO−
64−OCO−C(CH32−X、XSO2−C64
−SO2−X、 式中、R3は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜
20アリール基または炭素数7〜20アラルキル基を表
わす。C64はフェニレン基を表わす。フェニレン基
は、オルト置換、メタ置換およびパラ置換のいずれでも
よい。C6H5はフェニル基を表わす。nは0〜20の
整数を表わす。Xは塩素、臭素またはヨウ素を表わす。
【0056】多官能性化合物としては、たとえば、以下
の化学式で示される化合物などをあげることができる。 C63(−CH2−X)3、C63(−CH(CH3)−
X)3、C63(−C(CH32−X)3、C63(−O
CO−CH2−X)3、C63(−OCO−CH(C
3)−X)3、C63(−OCO−C(CH32−X)
3、C63(−SO2−X)3、 式中、C63は三置換フェニル基を表わす。三置換フェ
ニル基は、置換基の位置は1位〜6位のいずれでもよ
い。Xは塩素、臭素またはヨウ素を表わす。
【0057】これらの開始剤として用いられうる有機ハ
ロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物は、ハロ
ゲンが結合している炭素がカルボニル基、フェニル基な
どと結合しており、炭素−ハロゲン結合が活性化されて
重合が開始する。使用する開始剤の量は、必要とするブ
ロック共重合体の分子量に合わせて、単量体との比から
決定すればよい。すなわち、開始剤1分子あたり、何分
子の単量体を使用するかによって、ブロック共重合体の
分子量を制御することができる。
【0058】前記原子移動ラジカル重合の触媒として用
いられる遷移金属錯体としてはとくに限定はないが、好
ましいものとして、1価および0価の銅、2価のルテニ
ウム、2価の鉄または2価のニッケルの錯体をあげるこ
とができる。これらの中でも、コストや反応制御の点か
ら銅の錯体が好ましい。
【0059】1価の銅化合物としては、たとえば、塩化
第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、
酸化第一銅、過塩素酸第一銅などをあげることができ
る。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために、
2,2′−ビピリジルおよびその誘導体、1,10−フ
ェナントロリンおよびその誘導体、テトラメチルエチレ
ンジアミン(TMEDA)、ペンタメチルジエチレント
リアミン、ヘキサメチル(2−アミノエチル)アミンな
どのポリアミンなどを配位子として添加することもでき
る。2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフ
ィン錯体(RuCl2(PPh3)3)も触媒として好
ましい。
【0060】ルテニウム化合物を触媒として用いる場合
は、活性化剤としてアルミニウムアルコキシド類を添加
することもできる。さらに、2価の鉄のビストリフェニ
ルホスフィン錯体(FeCl2(PPh32)、2価の
ニッケルのビストリフェニルホスフィン錯体(NiCl
2(PPh32)、および、2価のニッケルのビストリ
ブチルホスフィン錯体(NiBr2(PBu32)も、
触媒として好ましい。使用する触媒、配位子および活性
化剤の量は、特に限定されないが、使用する開始剤、単
量体および溶媒の量と必要とする反応速度の関係から適
宜決定することができる。
【0061】前記原子移動ラジカル重合は、無溶媒(塊
状重合)または各種の溶媒中で行なうことができる。前
記溶媒としては、たとえば、炭化水素系溶媒、ハロゲン
化炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒、
ニトリル系溶媒、エステル系溶媒、カーボネート系溶媒
などをあげることができる。
【0062】炭化水素系溶媒としては、ベンゼン、トル
エンなどをあげることができる。エーテル系溶媒として
は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどをあげ
ることができる。ハロゲン化炭化水素系溶媒としては、
塩化メチレン、クロロホルムなどをあげることができ
る。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンなどをあげることができ
る。
【0063】アルコール系溶媒としては、メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブ
タノール、t−ブタノールなどをあげることができる。
ニトリル系溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニ
トリル、ベンゾニトリルなどをあげることができる。エ
ステル系溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチルなどを
あげることができる。カーボネート系溶媒としては、エ
チレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどをあ
げることができる。これらは、単独でまたは2種以上を
混合して用いることができる。
【0064】無溶媒で実施する場合は塊状重合となる。
一方、溶媒を使用する場合、その使用量は、系全体の粘
度と必要とする撹拌効率(すなわち、反応速度)の関係
から適宜決定することができる。
【0065】また、前記原子移動ラジカル重合は、好ま
しくは室温〜200℃、より好ましくは50〜150℃
の範囲で行なわせることができる。
【0066】前記原子移動ラジカル重合により、ブロッ
ク共重合体を製造する方法としては、単量体を逐次添加
する方法、あらかじめ合成した重合体を高分子開始剤と
してつぎのブロックを重合する方法、別々に重合した重
合体を反応により結合する方法などをあげることができ
る。これらの方法は、目的に応じて使い分けることがで
きる。製造工程の簡便性の点から、単量体の逐次添加に
よる方法が好ましい。
【0067】重合によって得られた反応液は、重合体と
金属錯体の混合物を含んでおり、例えば有機酸を添加し
て金属錯体を除去することができる。引き続き、吸着処
理により不純物を除去することで、アクリル系ブロック
共重合体を含んでなるアクリル系ブロック共重合体樹脂
溶液を得ることができる。
【0068】本発明で使用することができる有機酸は、
特に限定されないが、カルボン酸基、もしくは、スルホ
ン酸基を含有する有機物であることが好ましい。
【0069】本発明で使用することができる有機カルボ
ン酸、すなわちカルボン酸基を含有する有機物として
は、特に限定されないが、たとえば、ギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ヘキ
サン酸、4−メチル吉草酸、ヘプタン酸、ウンデカン
酸、イコサン酸などの飽和脂肪族の一官能性のカルボン
酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸な
どのハロゲンを含有する飽和脂肪族の一官能性のカルボ
ン酸、アセトキシコハク酸、アセト酢酸、エトキシ酢
酸、4−オキソ吉草酸、グリコール酸、グリシド酸、グ
リセリン酸、2−オキソ酪酸、グルタル酸などの置換基
を含有する飽和脂肪族の一官能性のカルボン酸、プロピ
オル酸、アクリル酸、クロトン酸、4−ペンテン酸、ア
リルマロン酸、イタコン酸、オキサロ酢酸などの脂肪族
不飽和の一官能性のカルボン酸、安息香酸、アセチル安
息香酸、アセチルサリチル酸、アトロパ酸、アニス酸、
ケイ皮酸、サリチル酸などの芳香環あるいは不飽和結合
のα位にカルボン酸の炭素が結合した一官能性のカルボ
ン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、3
−オキソグルタル酸、アゼライン酸、エチルマロン酸、
4−オキソヘプタン2酸、3−オキソグルタル酸などの
飽和脂肪族の二官能性のカルボン酸、アセチレンジカル
ボン酸などの不飽和脂肪族の二官能性のカルボン酸、イ
ソフタル酸などの芳香族の二官能性のカルボン酸、アニ
コット酸、イソカンホロン酸などのトリカルボン酸、ア
ミノ酪酸、アラニンなどのアミノ酸、などがあげられ
る。これらの2以上を併用してもかまわない。これらの
中では、有機溶媒への分散しやすさ、酸と金属錯体の反
応との生成物の性状、入手しやすさなどから、シュウ酸
が好ましい。
【0070】本発明で使用することができる有機スルホ
ン酸、すなわちスルホン酸基を含有する有機物として
は、特に限定されないが、たとえば、メタンスルホン
酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンス
ルホン酸、ペンタンスルホン酸などの飽和脂肪族の一官
能性のスルホン酸、1,2−エタンスルホン酸、1,3
−プロパンスルホン酸、1,4−ブタンスルホン酸、
1,5−ペンタンスルホン酸などの飽和脂肪族の二官能
性のスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、o−トルエンス
ルホン酸、m−トルエンスルホン酸、p−トルエンスル
ホン酸、キシレンスルホン酸、ナフチルアミンスルホン
酸、アミノフェノールスルホン酸などの芳香族の一官能
性のスルホン酸、などがあげられる。これらの2以上を
併用してもかまわない。これらの中では、有機溶媒への
分散しやすさ、酸と金属錯体の反応との生成物の性状、
入手しやすさなどから、ベンゼンスルホン酸もしくはそ
の誘導体が好ましく、それらの中ではp−トルエンスル
ホン酸がより好ましい。
【0071】好適に使用可能な有機酸の選定に当たり、
条件を詳細に説明する。第一に、その有機酸が、除去し
たい銅を中心とする金属錯体と、金属塩を生成すること
である。第二に、生成した金属塩が、重合体の溶液ある
いは融液から分離可能であることである。第三に、有機
酸が、重合体に致命的な影響を与えないことである。有
機酸はそれ自体が液体あるいは固体の場合があるが、上
の条件を満たせばいずれであってもかまわない。
【0072】これらの条件をさらに詳細に説明する。
【0073】第一に、有機酸が、除去したい銅を中心と
する金属錯体と金属塩を生成するためには、有機酸が、
ある程度以上の酸性度を有する必要がある。酸性度の指
標として有機化合物の水溶液中の解離定数を用いるなら
ば、第1解離段の酸解離定数の逆数の対数値(pKa)
が、6.0以下であることが好ましく、5.5以下であ
ることがより好ましく、5.0以下であることがさらに
好ましい。この解離定数については、たとえば、化学便
覧(改訂3版、日本化学会編、1984)基礎編II−
339ページの表10.11などを参考にすることが出
来る。たとえば、酢酸のpKaは4.56、安息香酸の
pKaは4.20、シュウ酸のpKaは1.04(第1
段)、3.82(第2段)である。上表にはベンゼンス
ルホン酸、p−トルエンスルホン酸の値が記載されてい
ないが、いずれも水に可溶であり、ベンゼンスルホン酸
のpKaは−2.7(有機化合物辞典942ページ、有
機合成化学協会編、1985)、また、p−トルエンス
ルホン酸は塩酸や硫酸と同程度の強酸であるとされてい
ることから(有機化合物辞典645ページ、有機合成化
学協会編、1985)そのpKaは大きくとも2程度で
あるとすることができる。水に溶けない有機酸の場合
は、その誘導体で水溶性の有機酸や、他の酸との強弱関
係から類推することができる。
【0074】第二に、生成した金属塩が、重合体の溶液
あるいは融液から分離可能であるためには、生成した金
属塩の溶媒に対する溶解度が小さいことが好ましく、難
溶であることがさらに好ましく、不溶であることが最も
好ましい。金属塩の溶解度を事前に予測することは難し
いが、金属錯体の溶媒に対する溶解度、用いる有機酸の
溶媒に対する溶解度を参考にすることが出来る。
【0075】第三に、有機酸が、重合体に致命的な影響
を与えないためには、重合体の主鎖や側鎖が酸によって
分解されない構造であること、重合体に酸と反応する官
能基がないことが好ましい。好ましい場合に該当しない
場合は、反応させる有機酸の量や濃度、反応温度、反応
時間、溶媒などを調整する必要がある。ただし、重合体
の官能基を酸と反応させることで所望の官能基に変換さ
せる場合や、官能基が酸と反応しても化学的手段などで
元の状態に戻せる場合などは除く。
【0076】有機酸の作用により金属錯体が一部分解し
てしまう場合を想定して、遊離した配位子をも除去でき
ることが好ましい。すなわち、遊離した配位子が溶媒に
不溶であるか、配位子と有機酸との反応により溶媒に不
溶な有機塩が生成することが好ましい。この塩の溶解度
を事前に予測することは難しいが、配位子の溶媒に対す
る溶解度、用いる有機酸の溶媒に対する溶解度を参考に
することが出来る。
【0077】有機酸をそのまま使用するか、水溶液とし
て使用するか、有機溶媒の溶液として使用するかについ
ては、特に制限はないが、上の条件を満たせばいずれで
あってもかまわない。
【0078】本発明において除去する金属錯体は、特に
制限されないが、ハロゲン化銅と、窒素を含有する配位
子との反応により生成したものである金属錯体であって
もかまわない。また、ここであげる窒素を含有する配位
子が、2以上の配位座を有するキレート配位子であって
もかまわない。これは、前記原子移動ラジカル重合の触
媒として好ましく用いられる金属錯体は、1価の銅を中
心金属とする金属錯体であり、1価の銅化合物として
は、たとえば塩化第一銅、臭化第一銅などのハロゲン化
銅があげられ、さらに、触媒活性を高めるために窒素を
含有する配位子、たとえば、2,2′−ビピリジル、そ
の誘導体(たとえばたとえば4,4′−ジノリル−2,
2′−ビピリジル、4,4′−ジ(5−ノリル)−2,
2′−ビピリジルなど)などの2,2′−ビピリジル系
化合物、1,10−フェナントロリン、その誘導体(た
とえば4,7−ジノリル−1,10−フェナントロリ
ン、5,6−ジノリル−1,10−フェナントロリンな
ど)などの1,10−フェナントロリン系化合物、テト
ラメチルジエチレントリアミン(TMEDA)、ペンタ
メチルジエチレントリアミン、ヘキサメチル(2−アミ
ノエチル)アミンなどのポリアミン、などの2以上の配
位座を有するキレート配位子が添加される場合があるた
めである。もちろん、本発明で除去することが可能な金
属錯体は、前記原子移動ラジカル重合の触媒に限定され
ず、触媒機能を持たない金属錯体であってもかまわな
い。
【0079】本発明で使用する有機酸の量は、銅を中心
とする金属錯体に含有される銅1mol当たり、有機酸
1mol以上であることが好ましい。また、配位子の配
位座1mol当たり、有機酸0.5molであることが
好ましく、有機酸1.0mol以上であることがより好
ましい。有機酸の量を増やすと反応時間は短縮される
が、コストの観点、余剰の有機酸を除く必要の観点など
から、反応時間を勘案した必要量に抑えることが望まし
い。
【0080】本発明の、有機酸を添加する反応は、無溶
媒(ポリマーの融液)または各種の溶媒中で行うことが
できる。
【0081】前記溶媒としては、たとえばベンゼン、ト
ルエンなどの炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフランなどのエーテル系溶媒;塩化メチレン、
クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒;アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど
のケトン系溶媒;メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノー
ルなどのアルコール系溶媒;アセトニトリル、プロピオ
ニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル系溶媒;酢酸
エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;エチレンカ
ーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネー
ト系溶媒などがあげられる。これらは、単独で用いても
よく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0082】溶媒を使用する場合、その使用量は、系全
体の粘度と必要とする撹拌効率、および反応速度の関係
から適宜決定すればよい。前記反応は、0℃〜200℃
の範囲、好ましくは室温〜150℃の範囲で行うことが
できる。
【0083】反応の結果生成した金属塩を除去する方法
は特に制限されないが、必要に応じて、フィルタープレ
スなどの濾過、デカンテーション、遠心沈降など公知の
方法を使用することが出来る。また、必要に応じて、金
属塩を除去せずに、次の中和工程に進むことも可能であ
る場合がある。しかしこの場合でも、中和工程終了後に
は金属塩を除去しなければならない。金属塩が固体状ア
クリル系ブロック共重合体に残存した場合、減圧押出機
による揮発成分除去中の重合体劣化や、成形体の物性に
悪影響を及ぼす恐れがある。
【0084】重合体と、銅を中心金属とする金属錯体を
含有する混合物に、有機酸を添加することで金属錯体を
除去した後、系が酸性側に寄ることがあり、それが問題
になる場合がある。そのために、系を中和させる工程が
必要になる場合がある。系を中和させる方法としては既
知の方法を使用することができ、特に制限がないが、た
とえば、塩基性の固体を使用する方法があげられる。塩
基性の固体の例としては、塩基性活性アルミナ、塩基性
吸着剤、固体無機酸、陰イオン交換樹脂、セルロース陰
イオン交換体などをあげることができる。塩基性吸着剤
としては、キョーワード500SH(協和化学製)など
をあげることができる。固体無機酸としては、Na2
O、K2O、MgO、CaOなどをあげることができ
る。陰イオン交換樹脂としては、スチレン系強塩基性陰
イオン交換樹脂、スチレン系弱塩基性陰イオン交換樹
脂、アクリル系弱塩基型陰イオン交換樹脂などをあげる
ことができる。
【0085】中和工程時に添加した吸着剤を除去する方
法は特に制限されないが、必要に応じて、フィルタープ
レスなどの濾過、デカンテーション、遠心沈降など公知
の方法を使用することが出来る。
【0086】本発明における溶液状アクリル系ブロック
共重合体とは、アクリル系ブロック共重合体が有機溶媒
に溶解した溶液を含むものであれば特に限定はされず、
公知の溶液重合法や上記の種々の制御重合法により合成
された重合体溶液の他に、重合中に固体状重合体が一部
析出したものであってもよいし、重合が終了した溶液に
沈殿剤を添加して重合体を沈殿させたものであってもよ
い。その中でも、重合後の反応液を処理することによっ
て得られたものが好ましく、この場合には、アクリル系
ブロック共重合体を溶解させた有機溶媒は、重合反応に
用いられた反応溶媒及び重合反応における未反応の残存
モノマーからなる。
【0087】<減圧押出機>本発明におけるアクリル系
ブロック共重合体溶液から固体状重合体を取り出し揮発
成分を除去するに際して、本発明で使用する減圧押出機
は、減圧押出機構を有する蒸発装置であり、好ましくは
二軸スクリュー部を有する加熱押出装置であって、その
スクリュー部に加熱媒体が供給されるものを用いれば良
く、工業的に実現可能な範囲で特に制限なく種々の具体
的方式を用いることができる。
【0088】通常の二軸押出機の場合は二軸スクリュー
部には加熱媒体が供給されず、バレル温度を制御してベ
ント部において蒸発・濃縮させ、送り部と混練部とから
スクリューが構成されている。濃縮が進行すれば樹脂は
混練部にて溶融状態で脱気されながらダイまで送られ、
押し出されてペレット化される。従って、この場合、樹
脂が溶融状態で滞留する時間が長くなるので、樹脂が劣
化する。また、薄膜蒸発機のみを使用した場合も同様に
溶融状態で蒸発操作を実施することになり、従って、こ
の場合も樹脂の熱的劣化が生じる。これに対して本発明
の方法は、二軸スクリュー部に加熱媒体を供給すること
から、蒸発効率が高く、比較的低温、例えば、150〜
240℃での蒸発操作が可能であること、蒸発装置内で
は溶融状態に達しない状態での蒸発操作が可能であるこ
と、等により、樹脂の熱的劣化を抑制することができ
る。
【0089】本発明における減圧押出機は、単軸押出機
であっても二軸押出機であっても良いが、試料溶液の導
入が円滑であり脱揮能力が優れている点で二軸押出機で
ある方が好ましい。
【0090】例えば、このような二軸スクリュー部に加
熱媒体を供給できる蒸発装置としては、セルフクリーニ
ング性と脱気能力を兼ね備えた栗本鉄工所製のSCプロ
セッサー、三菱重工業製SCRなどが挙げられるが特に
限定されるものではない。これらの装置は単独で用いて
もよいし、複数を組み合わせても良い。
【0091】このような機能を有する蒸発装置の軸径
(D)に対する長さ(L)の比(L/D)は特に限定さ
れるものではないが、5〜20であることが望ましい。
L/Dが5未満になると、十分な蒸発能力が得られない
ため望ましくない。L/Dが20を超えると装置が大規
模なものとなるため好ましくない。
【0092】また、蒸発装置内部に存在する上部空間部
における樹脂溜まりを防止するため、上部空間部に充填
部品を取り付けることが望ましい。
【0093】これらの蒸発装置の材質は、ステンレスや
鉄などを用いることもできるし、耐蝕材料を用いること
もできる。
【0094】上記スクリュー部に供給される加熱媒体と
しては一般に熱媒油やスチーム等の蒸気が適用できる
が、スクリュー部の加熱による応力変形などを考慮する
と熱媒油を用いるのが望ましい。熱媒油としては、芳香
族炭化水素系、脂肪族炭化水素系、ジフェニル系やジク
ロルベンゼン系、アルキルベンゼン系、アルキルナフタ
レン系などが挙げられ、例えば新日鉄化学製のサームエ
ス300、サームエス600、サームエス700、サー
ムエス800、サームエス900や総研化学のSK−O
ILシリーズなどが好適に使用できる。
【0095】上記蒸発装置におけるスクリュー部の温度
条件は、好ましくは150〜240℃である。240℃
より高くなると、重合体主鎖の熱分解が生じ、樹脂の品
質を著しく低減させる。また、150℃より低くなる
と、樹脂粘度が上昇し蒸発効率が低下する。スクリュー
部だけではなく、ジャケット部も同じ温度条件を満たす
ことが好ましい。
【0096】本発明で適用し得る減圧度は、好ましくは
10〜300Torrである。ここでいう減圧度は、減
圧押出機の脱気口近傍に取り付けた真空計の表示により
規定されるものである。減圧押出機の減圧度は、低くな
るほど蒸発分離後の樹脂中の残存溶媒量が低減できるた
め好ましい。減圧度が300Torr以上になると、脱
揮時間が長くなり樹脂の品質低下を招くため好ましくな
い。また、10Torr未満にするためには大規模な減
圧装置を必要とするため好ましくない。さらに、樹脂溶
液の溶媒含有率が高い場合に減圧度を極端に高めておく
と、樹脂溶液からの溶媒蒸気が供給口付近でフラッシュ
し、樹脂の飛沫により脱気口へ溶媒蒸気と共に樹脂が同
伴されたり付着したりするため好ましくない。
【0097】樹脂溶液から脱揮操作を行う際に酸化防止
剤を存在させることにより、重合体の熱分解による品質
劣化をより一層抑制することができる。これらの酸化防
止剤は、樹脂溶液の段階で溶解させておけば良い。上記
酸化防止剤は、ラジカル連鎖禁止剤としての機能を有す
るものであることが好ましい。このようなものとしては
特に限定されず、例えば、フェノール系酸化防止剤やア
ミン系酸化防止剤等を挙げることができる。
【0098】フェノール系酸化防止剤としては、例え
ば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−
ジ−t−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−t
−ブチルフェノール、2,2−メチレンビス(4−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−ブチリデン
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,
4−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−t−ブチルフェニル)ブタン、トリエチレングリ
コール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘ
キサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4
−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ
−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリ
アジン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]等を挙げることができる。
【0099】アミン系酸化防止剤としては、例えば、フ
ェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、
N,N−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミ
ン、フェノチアジン、N,N−ジフェニル−p−フェニ
レンジアミン等を挙げることができる。
【0100】酸化防止剤の添加量は、アクリル系ブロッ
ク共重合体100重量部に対して0.001〜10重量
部であることが好ましい。0.001重量部未満である
と酸化防止剤の効果が低下し、10重量部を超えると製
品品質に悪影響を及ぼす場合がある。
【0101】減圧押出機に、排出機、好ましくは単軸ま
たは二軸押出機能を有する排出機を連結することによ
り、排出機出口からストランド状の樹脂を得る。ストラ
ンド状に排出される樹脂は通常ペレットとして使用でき
るものであれば特に限定されるものではないが、内径1
〜20mmの円柱状で排出することが好ましい。
【0102】<水中カット>減圧押出機より排出された
ストランドは、水中カット装置(アンダーウォーターカ
ット装置)を用いて任意の径を持つ球状/半球状のペレ
ットに切断して製品化する。本発明のペレット製造方法
を適用する主要な装置は、減圧押出機、ダイス、水中カ
ット装置、乾燥機から構成され、ダイスに対し、カッタ
ー軸が水平方向に配置された横型、あるいはダイスが水
平上向きでカッター軸が鉛直方向に配置された縦型のい
ずれでも良い。
【0103】得られるペレットの形状は球状あるいは碁
石状であり、ペレットの品質についても、外観形状の異
常品や連珠品も少なく良好である。
【0104】水中カット装置は、先述の減圧押出機と直
結しており、減圧押出機の排出機から排出されたストラ
ンドがそのまますぐに水中カット装置に導入され、水中
にて切断される。このため、減圧押出機あるいは水中カ
ット装置にストランドをカットしたものを仕込む手間を
省くことができる。特に、本発明におけるアクリル系ブ
ロック共重合体は粘着性が強いため、ストランドをカッ
トしたものを仕込むのはホッパーへの付着などが顕著で
あるため非常に困難になることが予想されるが、本方式
だとそのような難点を克服でき、短時間のうちに効率よ
く処理することができる。また、先述の減圧押出機によ
る処理は溶剤の蒸発を目的としている。すなわち、溶液
状アクリル系ブロック共重合体から固体状アクリル系ブ
ロック共重合体を取り出し、ペレット化するという処理
工程を非常に効率よく進めることができる。
【0105】水中カット方式のペレット化は樹脂が溶融
状態で行われるため、樹脂温度は通常150℃〜240
℃である。これ以下の温度では樹脂の粘性が上がり、安
定したペレット化ができない。また240℃を超える温
度範囲においては重合体の熱劣化が懸念されるため、押
出機側の温度調整により対応が必要となる。
【0106】得られる粘着性樹脂ペレット表面の粘着性
およびペレット同士の付着性をできる限り低減するため
には、カッター容器に流入する水の温度を低くすること
望ましい。水温を低くすることにより、粘着性樹脂自体
の表面粘着性を抑制するとともに、粘着性樹脂の硬さが
増すことにより、水中カッター部における粘着性樹脂の
切断が容易になるという効果もある。
【0107】本発明においては、ペレットに滑剤を付与
することができ、これによりブロッキング性を改善する
ことも可能である。本発明における滑剤とは樹脂加工時
に樹脂に滑性を付与するための滑剤や成形体を金型など
から取り出しやすくするための離型剤などを例示でき
る。滑剤の具体例としては炭酸カルシウム、タルク、カ
オリン、二酸化珪素、アルミナ、水酸化アルミ、脂肪酸
アミド、脂肪酸エステル、金属石鹸、アクリル系高分子
微粒子などをあげることができる。これらの群より選ば
れる1種または2種以上が好ましい。
【0108】炭酸カルシウムの例としては、平均粒子径
0.5〜15μmの軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カル
シウムのような単体の他、これに飽和脂肪酸あるいは界
面活性剤により処理を加えたもの、あるいはマグネシウ
ム、シリケート等を配合したものを挙げることができ
る。
【0109】タルクは平均粒子径2.5〜3.0μmの
タルクLMR、カオリンは平均粒子径0.4μmのAS
P200番等を挙げることができる。
【0110】二酸化珪素の例としては、粉末状の乾式シ
リカ、湿式シリカなどを挙げることができる。これらの
中でも、粒子径が7〜40nmと細かい煙霧質シリカ、
シリカ表面の水酸基をモノメチルトリクロロシランまた
はジメチルジクロロシラン等と反応させた疎水性の無水
無定型シリカが好ましい。煙霧質シリカの市販品として
は、日本アエロジル株式会社のR972およびR974な
ど、また無水無定型シリカの市販品は、株式会社トクヤ
マ製の“レオロシール”MT−10,DM−10,DM
−20,DM−30およびDM−30Sなどが知られて
いる。
【0111】アルミナの例としては、ローソーダアルミ
ナ、超微粒子酸化アルミニウム、高純度アルミナなどを
挙げることができる。
【0112】水酸化アルミニウムの例としては、中心粒
子径0.5〜3μmの超微粒水酸化アルミなどを挙げる
ことができる。
【0113】脂肪酸アミドの例としては、ステアリン酸
アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エルカ酸ア
ミド、エチレンビスエルカ酸アミド、オレイン酸アミ
ド、エチレンビスオレイン酸アミド、ベヘニン酸アミ
ド、エチレンビスラウリン酸アミドなどを挙げることが
できる。
【0114】脂肪酸エステルの例としては、ラウリン酸
メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ス
テアリン酸メチル、オレイン酸メチル、エルカ酸メチ
ル、ベヘニン酸メチル、ラウリン酸ブチル、ステアリン
酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イ
ソプロピル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸オク
チルなどを挙げることができる。
【0115】金属石鹸の例としてはカリウム、ナトリウ
ム、アルミニウム、カルシウム、亜鉛、マグネシウム、
バリウム等を用いた各金属石鹸を挙げることができる。
【0116】アクリル系高分子微粒子の例としては粒子
径が0.1〜15μmのポリメタクリル酸メチル樹脂粉
末などが挙げられ、このうち、粒子径が0.1〜1.5
μmに制御された球状の超微粒子体が好ましい。ポリメ
タクリル酸メチル樹脂粉末の市販品として総研化学株式
会社製のケミスノーMXシリーズ、MPシリーズなどが
挙げることができる。
【0117】特に(メタ)アクリル系ブロック共重合体
におけるメタアクリレート重合体ブロックがメタクリル
酸メチルを主成分として用いた場合には、ポリメタクリ
ル酸メチル樹脂粉末を滑剤として用いたことで、滑剤添
加による製品物性の影響がほとんど考えられないことか
ら好ましい。
【0118】図1のペレット化設備フローを参照しつ
つ、本発明をさらに具体的に説明する。重合体は蒸発操
作終了後の溶融状態のまま押出し機1を経由してダイス
2から押出される。ダイス面には高速で回転するカッタ
ーが密着しており、ダイス及びカッターは水中に位置す
る構造となっている。循環冷却水は冷却水タンク4から
循環ポンプ5により循環する。冷却水タンク4には滑剤
を含有させておくことができ、運転中は濃度管理を行い
適宜追加することができる。循環冷却水は途中熱交換器
6を経由することにより適宜温調されるようになってい
る。
【0119】カットされたペレットは循環冷却水中を分
散したスラリー状態で3の脱水乾燥機へ送られる。脱水
乾燥機ではペレットと循環冷却水が分離され、かつペレ
ット表面水の乾燥が行われる。乾燥ペレットは乾燥機上
部の開口部より系外に排出される。分離された循環冷却
水は脱水乾燥機3から再度冷却水タンク4に戻され再利
用される。
【0120】水中カット方式でペレットに滑剤を塗布す
る場合においては、冷却水中への滑剤の合計添加量は、
好ましくは水相濃度で0.05重量%〜0.5重量%で
ある。0.05重量%未満では、水中でのブロッキング
性については防止効果があるものの、乾燥後のペレット
表面水がない状態ではブロッキングを起こし易い傾向が
ある。一方、0.5重量%を超える濃度で使用した場
合、ブロッキング防止効果に変わりはないため、それ以
上使用することによる利点は見出せない。
【0121】本発明において滑剤を用いる場合、用いら
れる滑剤の付着量は、アクリル系ブロック共重合体ペレ
ット100重量部あたり、0.001〜0.5部である
ことが好ましく、さらに好ましくは0.05重量%〜
0.3重量%である。0.01重量%未満では、多少の
ブロッキング防止効果があるものの、高温貯蔵時等に充
分なブロッキング防止の効果が観察されない場合があ
る。一方、付着量が0.5重量%を超える濃度で使用し
た場合、ブロッキング防止効果に変わりはないが、表面
に過剰の滑剤が付着しているため、得られる組成物の物
性が著しく低下したり、アクリル系ブロック共重合体ペ
レットから付着している粉体が脱落飛散して作業環境に
悪影響を与えることになるため好ましくない。
【0122】本発明で得られるアクリル系ブロック共重
合体ペレットは射出成形、押出し成形、カレンダー成形
等、通常熱可塑性樹脂で用いられる成形法により成形す
ることができる。また、エラストマー材料、樹脂、ゴ
ム、アスファルト等の改質剤、制振剤、粘着剤のベース
ポリマー、樹脂改質剤の成分として用いることができ
る。
【0123】
【図1】
【0124】
【実施例】つぎに、本発明を実施例に基づいてさらに詳
細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定さ
れるものではない。
【0125】本実施例に示す分子量は以下に示すGPC
分析装置で測定し、クロロホルムを移動相として、ポリ
スチレン換算の分子量を求めた。システムとして、ウオ
ーターズ(Waters)社製GPCシステムを用い、
カラムに、昭和電工株式会社製Shodex K−80
4(ポリスチレンゲル)を用いた。
【0126】(製造例1) MMA−BA−MMA型ブ
ロック共重合体(組成比MMA/BA=3/7)の合成 50L反応機に臭化第一銅112.56gを仕込み、反
応機内を窒素置換した。アセトニトリル627.44g
およびアクリル酸ブチル1072.8gを予め混合して
おいた溶液を、反応機内を減圧にした状態で仕込み、6
5℃に昇温して30分間攪拌した。その後、2、5−ジ
ブロモアジピン酸ジエチル56.50gをアクリル酸ブ
チル6973.2gおよび酢酸ブチル158.76gに
溶解させた溶液、並びにアセトニトリル784.30g
を仕込み、85℃に昇温しつつさらに30分間攪拌を行
った。ペンタメチルジエチレントリアミン16mlを加
えて、第一ブロックとなるアクリル酸ブチルの重合を開
始した。
【0127】転化率が95%に到達したところで、トル
エン14228.8g、塩化第一銅77.68g、メタ
クリル酸メチル5182.5gを仕込み、ペンタメチル
ジエチレントリアミン16mlを加えて、第二ブロック
となるメタクリル酸メチルの重合を開始した。転化率が
56%に到達したところで、トルエン8660gを加え
て反応溶液を希釈すると共に反応機を冷却して重合を停
止させた。
【0128】得られたブロック共重合体のGPC分析を
行ったところ、数平均分子量Mn107000が、分子
量分布Mw/Mnが1.46であった。また、NMRに
よる組成分析を行ったところ、MMA/BA=29/7
1(重量比)であった。
【0129】得られたブロック共重合体溶液に対しトル
エンを加えて重合体濃度を14.6wt%とし、及びp
−トルエンスルホン酸を32g加え、反応機内を窒素置
換し、室温で3時間撹拌した。反応液をサンプリング
し、溶液が無色透明になっていることを確認して反応を
停止させた。その後溶液を払い出し、分離板型遠心沈降
機を用いて固形分を除去した。
【0130】このブロック共重合体溶液50Lに対し、
キョーワード500SH150gを加え、反応機内を窒
素置換し、室温で3時間撹拌した。反応液をサンプリン
グし、溶液が中性になっていることを確認して反応を停
止させた。その後溶液を払い出し、固液分離を行って吸
着剤を除去した。
【0131】上記重合体溶液をベント口付き横形蒸発機
に供給し溶媒及び未反応モノマーの蒸発を行うことで、
重合体を単離した。蒸発機の胴部ジャケット及びスクリ
ューは熱媒で200℃に温度調節し、蒸発機内部は真空
ポンプにより約0.01MPa以下の減圧状態を保持し
た。
【0132】(実施例1)製造例1で単離した重合体を
図1に示す装置でペレット化した。押出機については、
スクリュー径50mm、温度160℃、樹脂供給速度1
2kg/時とした。ダイス部分は孔径2.4mm×2
穴、4枚刃のカッターを使用した。循環冷却水は流量2
60L/分、熱交換器出口での設定温度34℃として処
理を行った。押出機回転数は98rpm、カッターの回
転数は1180rpmとした。この装置により直径3m
m程度の球状ペレットが得られた。このとき、ダイス部
あるいは脱水乾燥機内部でのブロッキングによる樹脂詰
まりなどは観察されなかった。
【0133】(実施例2)製造例1で単離した重合体を
図1に示す装置でペレット化した。押出機については、
スクリュー径50mm、温度160℃、樹脂供給速度1
2kg/時とした。ダイス部分は孔径2.4mm×2
穴、4枚刃のカッターを使用した。循環冷却水中にステ
アリル酸アミドを0.3重量%添加し、循環冷却水は流
量260L/分、熱交換器出口での設定温度34℃とし
て処理を行った。押出機回転数は98rpm、カッター
の回転数は1675rpmとした。この装置により直径
3mm程度の球状ペレットが得られた。このとき、ダイ
ス部あるいは脱水乾燥機内部でのブロッキングによる樹
脂詰まりなどは観察されなかった。
【0134】(比較例1)製造例1で単離した重合体
を、水中カット装置の代わりに空中ホットカット装置を
用いてペレット化することを試みた。実施条件は実施例
1に準じて行った。しかし、カッター刃への樹脂の付着
が著しく、安定したペレット化は不可能であった。
【0135】
【発明の効果】本発明の樹脂取り出し方法は、アクリル
系ブロック共重合体を含む樹脂溶液を、スクリュー部に
加熱媒体を導入できる減圧押出機に供給した後、溶融押
し出ししたストランドを水中カット装置に供給すること
により、効果的な揮発成分の除去からペレット化までを
効率良く行い、着色等の変質を伴うことなく高品質のア
クリル系ブロック共重合体ペレットを容易に製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いられる水中カットを使用したペ
レット化装置の概略図である。
【符号の説明】
1:押出機 2:ダイス 3:脱水乾燥機 4:冷却水タンク 5:循環ポンプ 6:熱交換器 7:冷却水槽 8:滑剤含有水槽 9:ペレタイザー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F201 AA21F AM28 AM30 AR02 AR06 AR12 BA02 BC12 BC33 BK02 BK27 BK36 BL11 BL25 BL30 BL31 4J026 HA11 HA24 HA32 HA40 HA48 HA49 HB11 HB24 HB32 HB37 HB40 HB42 HB43 HB45 HB48 HB49 HE02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶液状アクリル系ブロック共重合体から
    減圧押出機を用いて固体状アクリル系ブロック共重合体
    を取り出した後、水中で切断することを特徴とする該重
    合体ペレットの製造方法。
  2. 【請求項2】 水中で切断する際用いる冷却水として滑
    剤を含有する水を使用することを特徴とする請求項1記
    載のペレット製造方法。
  3. 【請求項3】 減圧押出機から排出された樹脂を続けて
    水中カット装置に導入して切断することを特徴とする請
    求項1記載のペレット製造方法。
  4. 【請求項4】 ブロック共重合体が5〜90重量%のメ
    タアクリル系重合体ブロック(A)および95〜10重
    量%のアクリル系重合体ブロック(B)からなるブロッ
    ク共重合体である請求項1記載のペレット製造方法。
  5. 【請求項5】 メタアクリル系重合体ブロック(A)が
    メタアクリル酸メチルを主成分とする単量体を重合して
    なるブロックであり、アクリル系重合体ブロック(B)
    がアクリル酸−n−ブチルもしくはアクリル酸−n−ブ
    チル、アクリル酸エチル、アクリル酸−2−メトキシエ
    チルの組み合わせからなる単量体を主成分として重合し
    てなるブロックである請求項4記載のペレット製造方
    法。
  6. 【請求項6】 ブロック共重合体が制御ラジカル重合に
    より製造されたことを特徴とする請求項5記載のペレッ
    ト製造方法。
  7. 【請求項7】 減圧押出機が二軸押出機であり、二軸ス
    クリュー部に加熱媒体を供給できることを特徴とする請
    求項1記載のペレット製造方法。
  8. 【請求項8】 減圧押出機の軸径(D)に対する長さ
    (L)の比(L/D)が5〜20である請求項7記載の
    ペレット製造方法。
  9. 【請求項9】 減圧押出機の減圧度が10〜300To
    rrである請求項8記載のペレット製造方法。
  10. 【請求項10】 減圧押出機から排出される加熱温度が
    150〜240℃である請求項9記載の取り出し方法。
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