JP2003266268A - ワークびびり止め装置 - Google Patents

ワークびびり止め装置

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JP2003266268A
JP2003266268A JP2002068165A JP2002068165A JP2003266268A JP 2003266268 A JP2003266268 A JP 2003266268A JP 2002068165 A JP2002068165 A JP 2002068165A JP 2002068165 A JP2002068165 A JP 2002068165A JP 2003266268 A JP2003266268 A JP 2003266268A
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cutting
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JP2002068165A
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English (en)
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Takahiko Azusawa
隆彦 小豆澤
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Original Assignee
Okuma Corp
Okuma Machinery Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 段付き細長ワークの旋削加工時におけるびび
りの発生を止めるワークびびり止め装置の提供。 【解決手段】 タレット刃物台付のNC旋盤において、
モータで駆動される回転工具付刃物台ユニットの装着部
に、回転工具ユニットとに替えて、旋削工具保持部材上
に前記モータの回転をワークに向かって進退移動可能に
変換する伝導変換部材と、前記進退移動して位置決めし
て押圧可能なびびり止め部材とを一体に構成し装着する
びびり止めバイトホルダの提供である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工作機械例えば旋盤
にて切削加工中に発生するびびりを解消するために使用
するワークびびり止め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】びびりは旋盤主軸および被削材の撓みに
原因するものが最も発生しやすく、工場現場では経験を
含め各種のびびり防止方法を実施している。主軸関連の
高剛性化設計は基本的な対策であるが、実際の加工に当
たって工具形状や切削条件の決定もびびり防止に対し重
要事項である。細長い被削材に対しては、ベッド案内面
上に固定可能な振れ止め装置を用いてびびりを防止して
いる。この場合は、切削抵抗の主分力若しくは背分力の
反力によって生ずる被削材の撓みを少なくするためであ
って、被削材の剛性を見かけ上高めることによりびびり
発生を防止している。
【0003】従来、ワークのびびり止め若しくは振れ止
めに使用されている装置を図9に示す。図9において、
ワークWは両端を軸心で回転可能に支持され、図示しな
い主軸と一体に回転する回し板101の回転力が回し金
102によりワークWに伝えられている。往復台103
上でZ方向が、刃物台104上でX方向が位置決めされ
る旋削工具のバイト105はワークWの長手方向と切込
み方向の移動量が与えられて加工が進められる。
【0004】ワークWが長尺物である場合には、移動振
れ止め装置106は往復台103に固設され一体でZ方
向に移動して、振れ若しくはびびりの発生を防止する。
従って、この場合バイト105と移動振れ決め装置10
6の駒107とは一体に移動する。これに対し、振れ止
め装置がベッド108に固定され、加工時に駒107が
移動しない方式を採用した振れ止め装置も使用されてい
る。移動振れ止め装置106では駒107は1〜2個
所、固定式の振れ止め装置では駒107は通常3個所使
用される。従ってワークのWを支える外径寸法に対応し
て駒107の位置を調整している。
【0005】このように、従来のびびり又は振れ止め装
置は、切削抵抗のうち被削材の軸心に直交する方向の主
分力や背分力を相殺する方向から被削材を支持するもの
である。旋削加工において、主分力と背分力の反力を支
える押圧力を被削材に加えることにより、被削材と工具
刃先間で見かけ上の剛性を高めてびびりの発生を抑制し
ていることが多い。しかし旋削の仕上げ加工では切込み
量が小さいので背分力が小となって主分力と背分力の量
的割合がくずれ、びびり発生の抑制効果が少なくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたよ
うに、長尺の被削材加工時には、びびり防止装置として
振れ止め装置やびびり止め装置を使用している。これら
の装置は、ベッドの案内面上で被削材の長手方向に適宜
移動可能であり、加工上支障のない位置に固定し、被削
材を外方から1個所以上で支承して被削材加工面にびび
りの影響が出ないように使用されている。
【0007】ところで、被削材の形状は多種多様であり
長手方向の加工途中で振れ止め装置を随時移動させて加
工態様に合わせてびびり発生を抑えることは困難である
という問題が生ずる。通常、びびり防止のために使用さ
れる振れ止め装置やびびり止め装置はワークの円筒面に
外方から1個所以上の接触点で当接する接触圧調整可能
なローラ式の装置が設けられるのでコスト高な装置とな
り、また、ワークの直径が変わると調整が必要になるな
ど使用態様が限定されるという問題が生じていた。
【0008】更に、旋削加工において、一般にワークの
長さと径の比L/Dが10倍以上になり被削ワークが細
長くなるとびびりの発生は顕著になるといわれている。
そのうえ、仕上げ加工の場合は、荒加工に比べ切込み量
が少ないのでワークを押し付ける力が小さくなる。従っ
て切削背分力が小さくなることから切削振動によってび
びりが発生しやすいという問題を生じていた。
【0009】本発明は従来技術の有するこのような問題
に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、
タレット刃物台付のNC旋盤においてモータで駆動され
る回転工具付刃物台ユニットの装着部に、回転工具ユニ
ットとに替えて装着するびびり止め付バイトホルダの提
供である。即ち、旋削工具保持部材上に前記モータの回
転をワークに向かって進退移動可能に変換する伝導変換
部材と、前記進退移動して位置決めして押圧可能なびび
り止め部材とを一体に構成し、びびり止めしようとする
ワークの外径寸法Dとバイトの切込み量tとから旋削バ
イトの刃先位置に対する前記びびり止め部材の位置を求
め回転工具駆動用モータを回転駆動し位置決めしてワー
クに押し付けるようにした旋削加工におけるワークびび
り止め装置を提供しようとするものである。
【0010】上記目的を達成するために、請求項1の発
明は、モータで駆動される回転工具ユニットが装着可能
なNC旋盤の刃物台に取り付ける旋削バイトのツールホ
ルダに一体構成したワークびびり止め装置であって、バ
イトが装着可能に設けられた旋削工具保持部材と、前記
旋削バイトの隣接位置にワークに向かって進退移動可能
にに設けられたびびり止め部材と、前記モータの回転を
前記進退移動に変換する伝導変換部材とを含んでなり、
旋削バイトの刃先位置に対するびびり止め部材の位置を
回転工具駆動用モータの回転により位置決めしてワーク
に押し付けるようにしたものである。
【0011】請求項1に記載の発明によれば、回転工具
付刃物台ユニットの装着部に旋削工具ホルダを装着して
旋削する場合にはモータで回転制御可能な機能は使用し
ていない。そこで本発明では旋削工具保持部材とバイト
に隣接する位置にワークに向かって進退移動してワーク
の外周面を押圧してびびり発生を抑えるびびり止め部材
とを一体に構成し、更に、これに内装する伝導変換部材
により駆動部の回転を押圧するローラを設けたガイドプ
レートの進退移動に変換するようにしたものである。仕
上げの旋削加工では切込み量が少なくなるので背分力が
小となる。バイトの刃先と同方向に押圧して背分力を加
えることによりバイト刃先とワークの切削時の主分力と
背分力の割合が適度になり、びびり発生を抑制すること
が可能となる。バイトとびびり止め部材が一体に移動す
るので、ワークの加工径に段差がある場合や切り込みを
繰り返す場合にびびり止め部材の移動は容易である。
【0012】請求項2の発明は、前記ワークの直径寸法
と切込データとから前記びびり止め部材の位置データを
演算して前記モータに出力する制御手段を有するもので
ある。請求項2の発明によれば、バイトの切込み量とび
びり止め部材が当接するワークの直径寸法を入力するこ
とにより、予め幾何学的に関連づけられるワーク外径寸
法Dと切込み量tとから、ワーク押圧部材のワークに向
かっての進退位置を演算により算出し、その位置データ
をモータに出力することによりびびり止め部材をワーク
に当接するように位置決め可能である。また、押圧程度
のレベルは、位置データを補正することにより付与する
ことが可能である。また、びびりを抑えるのに最も効果
的な位置データを予め求めておき、その位置データによ
りびびり止め部材を位置決めすることも可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。 〔実施例1〕図1は回転工具刃物台ユニットを装着可能
なタレット刃物台の伝導系統図、図2はびびり止め部材
付旋削用ツールホルダの使用状態図、図3はびびり止め
部材付旋削用ツールホルダとワークとの関係位置説明
図、図4は図3の左側面図、図5は回転工具駆動軸の回
転をびびり止め部材の進退移動に変換する伝導変換部材
の伝導説明図である。
【0014】図1において、刃物台1にタレット2が割
出し用モータ3で割り出し可能に設けられている。タレ
ット2には図示しない旋削バイト4(図2参照)と回転
工具ユニット5が異なる割り出し位置に取着可能であ
る。回転工具ユニット5の取着位置が割り出されると回
転工具駆動軸7の軸端に設けられているクラッチ6に回
転工具ユニット5との連結が指令される。割り出し位置
に回転工具ユニット5が取着されると回転工具駆動用モ
ータ8を駆動することにより回転工具に回転が伝達され
る。
【0015】図2において、本発明のびびり止め付バイ
トホルダ10のバイト保持部材11のシャンク部11a
は、回転工具ユニット5が取着可能なタレット2の割り
出し位置に装着されている。びびり止め付バイトホルダ
10はバイト保持部材11とびびり止め部材12とから
構成されている。ワークWの外周面と当接するワーク押
付け部材15が先端に設けられたびびり止め部材12
は、ワークWに向かって進退移動可能にびびり止め部材
本体13とフタ50により案内されている。びびり止め
部材12はびびり止め部材本体13,ワーク押付け部材
15で構成されている。
【0016】また、びびり止め付バイトホルダ10に内
装される伝導部材により回転工具駆動用モータ8の回転
がワーク押付け部材15の進退移動に変換されて伝えら
れている。ワーク押付け部材15は旋削バイトに隣接し
て設けられている。従って、バイト保持部材11上のバ
イト4は刃物台の移動でX軸方向が位置決めされ、ワー
ク押付け部材15のワークW方向の位置決めは回転工具
駆動用モータ8の回転駆動によって行われることにな
る。
【0017】次に、びびり止め付バイトホルダ10の構
成の詳細を説明する。図3,図4において、びびり止め
付バイトホルダ10は回転工具ユニット5の取着可能な
タレット2の穴2aに嵌着され緊定具27により緊定さ
れる。旋削バイト4はバイト保持部材11に刻設された
溝11aに装着され固定金具9により緊定されている。
バイト保持部材11とびびり止め部材本体13とは複数
のボルト26で一体に構成されている。びびり止め部材
本体13とフタ50で案内されるワーク押付け部材15
はガイドプレート16と一対のローラ25で構成されて
いる。
【0018】ワーク押付け部材15をびびり止めとして
使用しない場合はガイドプレート16がびびり止め部材
本体13に最も引き込んだ状態でセルフロック用のボー
ルプランジャの鋼球17とばね18により保持されてい
る。ワーク押付け部材15は先端に回転が円滑な一対の
ローラが取着され、ワーク軸心とバイト刃先を含む平面
に対し対称に配設されている。
【0019】次に、びびり止め付バイトホルダ10の入
力端のクラッチ6の回転をガイドプレート16の進退移
動に変える伝導変換部材14について説明する。図5に
おいて、バイト保持部材11のシャンク部11aの内部
に、回転工具を駆動する伝達軸19と刃物台1の内部で
支承され回転工具駆動軸7とを連結するクラッチ6が設
けられている。クラッチ6は、タレット2の旋回時や回
転を伝える必要がない時は分離されている。
【0020】びびり止め部材12の進退位置決めのため
に回転を伝えるクラッチ6は、360度中一か所で噛み
合うワンポイントクラッチが選定されている。びびり止
め付バイトホルダ10に内蔵される伝導変換部材14は
次の部品で構成されている。即ち、クラッチ6から回転
力を伝える伝達軸19,20は歯車28,29により連
結され、それぞれ回転可能に支承されている。伝達軸2
0は旋削バイト4の取付スペースを確保するために取付
溝11aを避けてバイト4に隣接した位置へ回転を伝え
ている。
【0021】伝導軸20の先端にはピニオン21が取着
されている。ガイドプレート16の進退移動はびびり止
め部材本体13とフタ50で案内されるガイドプレート
16に取着したラック22とピニオン21との伝導で行
われる。ガイドプレート16は、びびり止め部材本体1
3に刻設された溝13aに嵌装され、フタ50で上面を
覆い遊びなく、かつ摺動可能に案内されている。ガイド
プレート16の下面に固設されたラック22はピニオン
21と遊びなく噛み合っている。ガイドプレート16の
突出端にはワークWと当接するローラ25がワークWの
軸心を通る平面に対し対称位置に設けられている。
【0022】次に、上述のように構成したびびり止め付
バイトホルダ10の作用を説明する。図6はワークWの
左端をチャック23で把持し、右端の中心をセンタ24
で保持してバイト保持部材11に固装した旋削バイト4
で旋削加工する場合のびびり発生状態説明図である。図
7はバイト刃先とワーク押付け部材のローラの初期位置
と加工位置の説明図である。
【0023】図6において、ワークWの長さLと加工部
の直径Dとの関係でL/Dが10倍以上に細長くなると
びびりが発生しやすいといわれている。特に仕上げ加工
の場合は、荒加工に比べ切削背分力が小さいのでワーク
Wを押し付ける力が小さいことから切削振動によってび
びりが発生しやすくなる。長尺軸物の旋削加工では、減
少した背分力を補うようにローラ等でバイトの切り込み
方向に押圧することにより切削振動の発生を抑制するよ
うにすればびびりの発生を防ぐことが可能となる。
【0024】図2に示すように、本発明は旋削バイト4
に隣接した位置にワーク押付け部材15をワークWの方
向に進退移動位置決め可能に設けることによりワークW
への押圧力を付加することができる。押圧力の程度はワ
ーク押付け部材15の先端に設けられた押圧ローラの設
定位置を調整することにより可能である。
【0025】前述の図1,図2において、刃物台1がタ
レット2上のびびり止め付バイトホルダ10を割り出す
と、刃物台1に内蔵されている回転工具駆動軸7と当該
バイトホルダのシャンク部2aに支承される回転伝達軸
19とを連結するクラッチ6が一定位相で噛み合う。回
転工具駆動用モータ8はこの噛み合い位相で原点の認識
をする。回転工具駆動用モータ8に回転指令が出される
と、ワーク押付け部材15は旋削バイト4と同じくワー
クWに対し進退移動する。旋削バイト4の刃先は、刃物
台1により切り込み方向(X軸)に位置決め制御される
のでワーク押付け部材15もX軸方向に原点からモータ
の回転位相だけ伝導変換部材14を介して進退移動して
位置決め可能である。
【0026】図7において、ワークWの仕上げ加工前の
半径をR,びびり止めのローラ25の半径r,ローラ間
のピッチを2L,バイトの切込み量をtとする。旋削バ
イト4の刃先と仕上げ加工前のワーク外周面S1との接
点をP1,ローラ25外周面とワーク外周面S1との接
点をP2とすると、P1,P2のワークWの中心O0
らの位置X0 ,x0 はそれぞれ次式で与えられる。 ここで、ローラ25の中心をそれぞれO1 ,O2 とした
ときにα=∠O0 21 で与えられる。
【0027】旋削バイト4の刃先が切込み量tだけ外周
面S1から切込んだ場合、刃先は仕上げ加工後のワーク
外周面S2上に至る。しかし、ローラ25は仕上げ加工
前のワーク外周面S1上に停まる必要がある。従って、
この場合、ローラの位置は刃先位置との関係において次
の関係式(4)にもとづき演算した数値で位置決めされ
る。
【0028】従って、旋削バイト4が刃物台1の送り制
御でtだけワークに切り込んだときは回転工具軸の回転
制御により−tだけガイドプレート6を旋削バイトの切
り込み方向とは逆方向に送るようにする必要がある。こ
のようにして、バイトの切り込みと同時にワーク押付け
部材15をワーク表面から遠ざけるよう位置決め操作す
ることにより、最適なびびり止めが可能となる。びびり
止め付バイトホルダ10を通常の回転工具ユニット5に
戻す場合には、一旦、回転工具駆動軸7を原点に戻すこ
とによりガイドプレート16をセルフロック位置に退避
させてその位置で保持させることにより行う。
【0029】なお、びびり止め部材12に振動検知セン
サを設け、加工時の切削振動を検知してガイドプレート
の位置を操作し押圧量を変更してびびりを最小にするこ
とも可能である。びびり止め部材12は、背分力を付加
してびびりの発生を抑える効果の他、びびり止め部材1
2に設けられるローラとワーク外周面との位置関係、即
ち図7においてLとRoの数値若しくは角度αを変更す
ることにより背分力の大きさを変更することも可能であ
る。Lを大きくすることにより背分力を少なくし、ワー
クWの上下方向の振れを押さえるようにすることも可能
である。
【0030】〔実施例2〕図8はびびり止め部材12の
位置決めを数値制御する場合のブロック線図である。び
びり止めバイトホルダ10は実施例1に説明したツール
ホルダと同一である。実施例1において、図1乃至図5
にもとづき詳細な説明を行ったのでここでは説明を省略
する。びびりの発生を防ぐには、旋削加工時にバイトの
刃先に隣接するワークの外周面に適度の押圧力で当接さ
せる必要がある。そのためには、同一長のワークでも直
径寸法に応じた押圧力で当接させるべきであり、またバ
イト刃先の切込量に関係してびびりが生ずる場合にはこ
の点にも配慮すべきである。
【0031】従ってびびりの発生する条件をすべて予見
することは困難であるけれども、びびりが発生している
切削条件からこれを回避するための押圧条件即ちびびり
止め部材12の位置データを変更し加工精度の許容範囲
内で押圧レベルを変更することは可能であり経験的に数
値化しておくことも可能である。加工条件に適したびび
り止め部材の位置データを出力するために、一定のワー
ク長に対しワーク押さえ部材が当接するワークの外径寸
法とバイトの切込量に対しびびり止め部材の位置データ
を関係づけてデータベース化しておき、条件に対応した
位置データを出力すればびびり止めの効果は向上する。
【0032】図8において、旋削バイト4の切込みが刃
物台8のX軸制御で位置決め制御されている場合を例に
説明する。数値制御装置30のデータ入力部31にびび
りを押さえるためにワーク押付け部材15が当接するワ
ークの直径寸法Dとその時の旋削バイト4の切込量tが
入力される。これらの入力は数値制御装置30の入出力
インタフエイスから刃物台制御部32に送られ、タレッ
ト7が指定の回転工具取着部を割り出すようタレット割
り出し駆動モータ制御部33が割り出し用サーボモータ
34の回転を指令する。続いて割り出し位置が適正なこ
とを割り出し位置検知部材35で確認した後、回転工具
用サーボモータ40からの回転伝達を可能にするクラッ
チ連結部材36に連結するよう指令する。回転工具ユニ
ット5を取着したタレット2を刃物台1で割り出す場合
に関する上記ブロック線図の構成の内容は常套手段であ
る。
【0033】本発明の制御手段を特定するブロック線図
の構成はびびり止め部材位置決め制御部37である。開
始データ入力部31からワーク直径Dと切込量tのデー
タが刃物台制御部32から回転工具駆動モータ制御部3
8に伝えられる。これらのデータは演算部39へ伝えら
れ、びびり止め部材12を位置決め駆動するために必要
な回転数が演算されて戻される。このデータに基づき回
転工具用サーボモータ40を制御駆動し伝導変換部材4
1で回転をワーク押付け部材15の進退直進移動に変換
する。
【0034】なお、旋削バイト4の刃先は、入力された
切込み量tのデータに基づき、刃物台制御部32から出
力された指令値が刃物台駆動モータ制御部42に入力さ
れ刃物台用サーボモータ43が駆動されて位置決め制御
されている。従って、旋削バイト4を刃物台駆動モータ
42で位置決めするとともに、びびり止め部材の位置を
回転工具用サーボモータ40で位置決めすることにより
切削時のびびり止めの効果を得ることが可能となる。な
お、刃物台制御部32,演算部29は数値制御装置30
に設けることもできる。
【0035】次にワーク直径Dと切込み量tとから刻々
演算して出力し位置決めする制御手段により、びびり止
め部材12を制御する場合の作用について説明する。ワ
ーク上の加工段差数が少なく形状が複雑でない長尺ワー
クの旋削加工では、バイトの切込み操作とびびり押さえ
部材の後退操作とを繰り返し又はプログラムして加工を
進めることが可能である。しかし、段差の数が多く段差
が大きい場合には、長尺ワークの全加工を自動化するた
めにバイトの切込み送りとワーク押付け部材の送りをす
べて自動制御する必要がある。
【0036】また、バイトの切込みを繰り返し行う場合
にはその都度ワークの外径が異なる。そのためその都度
旋削した後の半径Rにもとづいて、ワーク押付け部材の
押圧ローラを設定するX軸方向の位置を演算して求める
必要がある。そのため、半径Rと切込み量tの数値を演
算部に入力し自動的にその位置のデータを新たに求める
必要がある。このような演算を演算部を設けて行うこと
により、びびり止めが可能な自動加工を効率的に行うこ
とができるようになる。
【0037】
【発明の効果】本発明のワークびびり止め装置は上述の
とおり構成されているので次に記載する効果を奏する。
請求項1に記載の発明は、回転工具ユニットをタレット
に装着するのと同じ感覚でびびり止め付バイトホルダを
タレットに装着できるのでびびりが発生しやすい長尺ワ
ークの加工が容易になるという効果を有する。また、長
尺ワークの形状に応じ、また発生するびびりに対応して
押し付けローラの押圧力の変更が容易なので調整しやす
いという効果を有する。また、押圧力調整がモータの回
転を調整して行われるので押圧効果の再現性が良いとい
う効果を有する。また、びびり止め付バイトホルダのワ
ーク押付け部材の進退移動を駆動するのに既設の回転工
具ユニットの回転工具駆動軸を駆動源とするので別の駆
動源を要しないという効果を有する。
【0038】請求項2に記載の発明は、プログラム指令
が可能なため、ワーク押付け部材のワークの方向への位
置制御はバイト刃先位置に対して任意位置にセットする
ことが可能であるという効果を有する。また、適宜進退
自在でもあることから段差のあるワークにも使用するこ
とができるという効果を有する。また、移動びびり止め
装置として使用できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転工具刃物台ユニットを装着可能なタレット
刃物台の伝導系統図である。
【図2】びびり止め付旋削用ツールホルダの使用状態図
である。
【図3】びびり止め付旋削用ツールホルダとワークとの
関係位置説明図である。
【図4】図3の左側面図である。
【図5】回転工具駆動軸の回転をびびり止め部材の進退
移動に変換する伝導変換部材の伝導説明図である。
【図6】旋削作業中のびびり発生状態図である。
【図7】バイト刃先とワーク押付け部材のローラの初期
位置と加工位置の説明図である。
【図8】びびり止め部材の位置決めを数値制御する場合
のブロック線図である。
【図9】従来の振れ止め装置である。
【符号の説明】
1 刃物台 2 タレット 3 割出し用モータ 4 旋削バイト 5 回転工具ユニット 6 クラッチ 7 回転工具駆動軸 8 回転工具駆動用モータ 9 固定金具 10 びびり止め付バイトホルダ 11 バイト保持部材 12 びびり止め部材 13 びびり止め部材本体 14 伝導変換部材 15 ワーク押付け部材 16 ガイドプレート 17 鋼球 18 ばね 19 伝導軸A 20 伝導軸B 21 ピニオン 22 ラック 23 チャック 24 センタ 25 ローラ 26 ボルト 27 緊定具 28,29 歯車 30 数値制御装置 31 データ入力部 32 刃物台制御部 33 タレット割出し駆動モータ制御部 34 割出し用サーボモータ 35 割出し位置検知部材 36 クラッチ連結部材 37 びびり止め部材位置決め制御部 38 回転工具駆動モータ制御部 39 演算部 40 回転工具用サーボモータ 41 伝導変換部材 42 刃物台駆動モータ制御部 43 刃物台用サーボモータ 50 フタ W ワーク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータで駆動される回転工具ユニットが
    装着可能なNC旋盤の刃物台に取り付ける旋削バイトの
    ツールホルダに一体構成したワークびびり止め装置であ
    って、バイトが装着可能に設けられた旋削工具保持部材
    と、前記旋削バイトの隣接位置にワークに向かって進退
    移動可能にに設けられたびびり止め部材と、前記モータ
    の回転を前記進退移動に変換する伝導変換部材を含んで
    なり、旋削バイトの刃先位置に対するびびり止め部材の
    位置を回転工具駆動用モータの回転により位置決めして
    ワークに押し付けるようにした旋削加工におけるワーク
    びびり止め装置。
  2. 【請求項2】 前記ワークの直径寸法と切込データとか
    ら前記びびり止め部材の位置データを演算して前記モー
    タに出力する制御手段を有する請求項1記載のワークび
    びり止め装置。
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