JP2003262948A - 測定用マスク装置、光学特性測定方法及び光学特性測定装置、光学系の調整方法、並びに露光装置 - Google Patents

測定用マスク装置、光学特性測定方法及び光学特性測定装置、光学系の調整方法、並びに露光装置

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JP2003262948A
JP2003262948A JP2002067107A JP2002067107A JP2003262948A JP 2003262948 A JP2003262948 A JP 2003262948A JP 2002067107 A JP2002067107 A JP 2002067107A JP 2002067107 A JP2002067107 A JP 2002067107A JP 2003262948 A JP2003262948 A JP 2003262948A
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Toru Fujii
藤井  透
Yasushi Mizuno
恭志 水野
Atsushi Kogo
淳 向後
Takahiro Shoda
隆博 正田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検光学系の光学特性を精度良く測定する。 【解決手段】 測定用マスク装置の光拡散部材、測定用
マスク装置の測定用マスクに形成された較正用開口パタ
ーンPHCj、及び被検光学系を順次介した光を測定用
光学系により波面分割して複数の較正用パターン像が形
成される。引き続き、複数の較正用パターン像それぞれ
の位置情報に基づいて、測定用光学系の光学特性を算出
する。そして、較正用開口パターンPHCjを通過する
光が介する光拡散面DFSの領域ARCjと共通領域C
ARjkを有する光拡散面DFSの領域ARMjkを介した
光が通過する測定用開口パターンPHMjkを使用して行
われる被検光学系の光学特性の測定結果を、算出された
測定用光学系の光学特性によって補正することにより、
被検光学系の光学特性を精度良く測定することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定用マスク装
置、光学特性測定方法及び光学特性測定装置、光学系の
調整方法、並びに露光装置に係る。より詳しくは、被検
光学系の光学特性を測定する際に使用される測定用マス
ク装置、該測定用マスク装置を使用して行われる光学特
性測定方法、前記測定用マスク装置を備える光学特性測
定装置、前記光学特性測定方法を使用する光学系の調整
方法、並びに前記光学特性測定装置を備える露光装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子等
を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレ
チクル(以下、「マスク」と総称する)に形成されたパ
ターン(以下、「レチクルパターン」とも呼ぶ)を投影
光学系を介してレジスト等が塗布されたウエハ又はガラ
スプレート等の基板(以下、適宜「基板」と総称する)
上に転写する露光装置が用いられている。こうした露光
装置としては、いわゆるステッパ等の静止露光型の露光
装置や、いわゆるスキャニング・ステッパ等の走査露光
型の露光装置が主として用いられている。
【0003】かかる露光装置においては、レチクルに形
成されたパターンを基板上に、高い解像力で、忠実に投
影する必要がある。このため、投影光学系は、諸収差が
十分に抑制された良好な光学特性を有するように設計さ
れている。
【0004】しかし、完全に設計どおりに投影光学系を
製造することは困難であり、実際に製造された投影光学
系には様々な要因に起因する諸収差が残存してしまう。
このため、実際に製造された投影光学系の光学特性は、
設計上の光学特性とは異なるものとなってしまう。
【0005】そこで、実際に製造された投影光学系のよ
うな被検光学系の収差等の光学特性を測定するための様
々な技術が提案されている。かかる様々な提案技術の中
で、ピンホールを用いて発生させた球面波を被検光学系
に入射し、被検光学系を通過した球面波の波面もしくは
被検光学系を通過した後の球面波を一旦平行光に変換し
た後の波面を複数に分割した後、その分割された波面ご
とにスポット像を形成して、分割波面ごとのスポット像
の形成位置に基づいて被検光学系の波面収差を測定す
る、という波面収差測定技術が注目されている。
【0006】こうした波面収差測定技術を使用する波面
収差測定装置では、例えば、入射する光の波面を分割し
て分割波面ごとにスポット像を形成する波面分割素子と
して、平行光の理想波面と平行な2次元平面に沿って微
小なレンズが多数配列されたマイクロレンズアレイを採
用することにより、簡単に構成することができる。この
場合には、マイクロレンズアレイが形成した多数のスポ
ット像をCCD等の撮像素子によって撮像し、各スポッ
ト像の撮像波形の重心を重心法により求めたり、各スポ
ット像の撮像波形とテンプレート波形との最大相関位置
を相関法により求めたりしてスポット像位置を検出す
る。そして、検出された各スポット像位置の設計位置か
らのズレから、例えば波面形状のツェルニケ多項式展開
における係数を算出して、波面収差を求めていた。
【0007】かかる波面収差の測定を、例えば露光装置
における両側テレセントリックな投影光学系に適用する
にときには、レチクルのピンホールパターンを通過した
光が、投影光学系を介することにより集光された後に波
面分割することがおこなわれている。そして、分割波面
ごとにスポット像を結像させ、多数のスポット像の位置
関係から波面の傾きを求め、波面を再構成することによ
り波面収差を求めることができる。かかるレチクルのピ
ンホールパターンを利用すると、開口数(以下、「N
A」とも記す)の大きな露光装置における投影光学系
に、回折により広範囲で均一強度の光を入射させること
ができる。
【0008】しかし、投影光学系のNAが大きいことか
ら、レチクルにおけるピンホールパターンの大きさは、
測定用光の波長すなわち露光光の波長程度の大きさとす
ることが必要となる。このため、ピンホールパターンを
通過して投影光学系に入射する光量が非常に少なくな
り、必要な測定時間が非常に長くなってしまう。そこ
で、投影光学系に入射する光の光量の確保と、広範囲で
均一性の高い光の投影光学系への入射の確保とを両立さ
せるために、ピンホールパターンに代えて測定用光の波
長程度より大きな径の開口パターンをレチクルに形成
し、照明光を、レモンスキン板等の拡散板を介した後に
レチクルに照射する方法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した拡散板を使用
する従来の波面収差測定方法では、測定用光の波長程度
より大きな開口パターンを使用するので、投影光学系に
は回折されていない光が入射することになる。このた
め、投影光学系の瞳面においては、拡散板による光の拡
散ムラに伴うスペックルパターンが形成され、不均一な
光量分布が発生する。
【0010】かかる不均一な光量分布が分割波面内で発
生することなると、その分割波面に対するスポット像の
形状が光量分布の不均一性に応じて変化する。この結
果、スポット像位置の検出精度が低下してしまい、ひい
ては波面収差の測定精度の低下を招いていた。
【0011】ところで、近年における半導体デバイスに
おける高集積化の進展に伴う露光精度の向上の要請か
ら、露光装置における投影光学系の波面収差測定の精度
の向上が強く求められている。このため、拡散板による
拡散ムラに起因する波面収差の測定精度の低下を防止す
ることできる技術が、強く求められている。
【0012】本発明は、こうした事情のもとでなされた
ものであり、その第1の目的は、被検光学系の光学特性
を精度良く測定することができる光学特性測定方法及び
光学特性測定装置を提供することにある。
【0013】また、本発明の第2の目的は、光学系の光
学特性を精度良く調整することができる光学系の調整方
法を提供することにある。
【0014】また、本発明の第3の目的は、所定のパタ
ーンを基板に精度良く転写することができる露光装置を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の測定用マスク装
置は、測定用の光が被検光学系(PL)に入射する前
に、順次経由する光拡散部材(DF)及び測定用マスク
(RTA)を備える測定用マスク装置において、前記測
定用マスクには、前記被検光学系の光学特性を測定する
時に使用される測定用開口パターン(PHMjk)と、前
記被検光学系の光学特性を測定する測定用光学系を較正
する時に使用される較正用開口パターン(PHCj)と
が形成され、前記測定用開口パターンから前記被検光学
系の入射側開口数で見込まれる前記光拡散部材の光拡散
面における第1領域(ARMjk)と、前記較正用開口パ
ターンから前記被検光学系の入射側開口数で見込まれる
前記光拡散部材の光拡散面における第2領域(AR
j)とが、少なくとも一部重複する、ことを特徴とす
る測定用マスク装置である。
【0016】この測定用マスク装置では、被検光学系の
光学特性を測定する時に使用される測定用開口パターン
を介する測定用の光が経由する拡散面の第1領域と、測
定用光学系を較正する時に使用される較正用開口パター
ンを介する測定用の光が経由する拡散面の第2領域とが
一部重複している。このため、被検光学系の光学特性を
測定する時に瞳面において発生する、拡散板による光の
拡散ムラに起因するスペックルパターンの形成による光
量分布の不均一性と、被検光学系の光学特性を測定する
測定用光学系を較正する時に瞳面において発生する、拡
散板による光の拡散ムラに起因するスペックルパターン
の形成による光量分布の不均一性とは、第1領域と第2
領域とが重複領域を有していない場合と比べて、共通性
を有することになる。
【0017】この結果、較正用開口パターンを使用して
較正用に行われる測定光学系の光学特性の測定結果に
は、測定用開口パターンを使用して行われる被検光学系
の光学特性の測定結果に含まれる拡散板による光の拡散
ムラに起因する測定誤差と共通性がある測定誤差が含ま
れることになる。このため、本発明の測定用マスク装置
を使用して、測定用光学系の較正用測定及び被検光学系
の光学特性測定を行い、被検光学系の光学特性測定を較
正用測定結果に基づいて補正することにより、被検光学
系の光学特性の測定結果に含まれる拡散板による光の拡
散ムラに起因する測定誤差を低減させることができる。
【0018】したがって、本発明の測定用マスク装置を
使用することにより、被検光学系の光学特性を精度良く
測定することができる。
【0019】本発明の測定用マスク装置では、前記第1
領域の50%以上が前記第2領域に含まれる構成とする
ことができる。
【0020】また、本発明の測定用マスク装置では、前
記第1領域の90%以上が前記第2領域に含まれる構成
とすることができる。
【0021】また、本発明の測定用マスク装置では、前
記測定用マスクには、前記測定用開口パターン及び前記
較正用パターンの少なくとも一方が複数形成されている
構成とすることができる。
【0022】本発明の光学特性測定方法は、被検光学系
(PL)の光学特性を測定する光学特性測定方法であっ
て、本発明の測定用マスク装置(RA)の光拡散部材
(DF)、前記測定用マスク装置の測定用マスク(RT
A)に形成された較正用開口パターン(PHCj)、及
び前記被検光学系を順次介した光を前記測定用光学系に
より波面分割して複数の較正用パターン像を形成し、前
記複数の較正用パターン像それぞれの位置情報を検出す
る較正用パターン像位置検出工程と;前記複数の較正用
パターン像それぞれの位置情報に基づいて、前記測定用
光学系の光学特性を算出する較正用光学特性算出工程
と;を含む光学特性測定方法である。
【0023】これによれば、較正用パターン像位置検出
工程において、本発明の測定用マスク装置の光拡散部
材、測定用マスク装置の測定用マスクに形成された較正
用開口パターン、及び被検光学系を順次介した光を測定
用光学系により波面分割して複数の較正用パターン像が
形成される。そして、形成された複数の較正用パターン
像それぞれの位置情報が検出される。引き続き、較正用
光学特性算出工程において、検出された複数の較正用パ
ターン像それぞれの位置情報に基づいて、測定用光学系
の光学特性を算出する。こうして算出された測定用光学
系の光学特性には、上述のように、測定用開口パターン
を使用して行われる被検光学系の光学特性の測定結果に
含まれる拡散板による光の拡散ムラに起因する測定誤差
と共通性がある測定誤差が含まれている。
【0024】したがって、算出された測定用光学系の光
学特性に基づいて、測定用開口パターンを使用して行わ
れる被検光学系の光学特性の測定結果を補正することに
より、被検光学系の光学特性を精度良く測定することが
できる。
【0025】本発明の光学特性測定方法では、前記較正
用パターン像をスポット像とすることができる。
【0026】また、本発明の光学特性測定方法では、前
記測定用マスク装置の光拡散部材、前記測定用マスクに
形成された測定用開口パターン(PHMjk)、及び前記
被検光学系を順次介し光を前記測定用光学系により波面
分割して複数の測定用パターン像を形成し、前記複数の
測定用パターン像それぞれの位置情報を検出する測定用
パターン像位置検出工程と;前記複数の測定用パターン
像それぞれの位置情報に基づいて、前記被検光学系の光
学特性を算出する光学特性算出工程と;前記算出された
前記被検光学系の光学特性を、前記算出された前記測定
光学系の光学特性に基づいて補正する光学特性補正工程
と;を更に含むことができる。
【0027】ここで、前記測定用パターン像をスポット
像とすることができる。
【0028】また、本発明の光学特性測定方法では、前
記被検光学系の光学特性を波面収差とすることができ
る。
【0029】本発明の光学特性測定装置は、被検光学系
(PL)を介した光に基づいて、前記被検光学系の光学
特性を測定する光学特性測定装置であって、前記被検光
学系を介した光を波面分割して複数のパターン像を形成
する測定用光学系(92,93,94,96a〜96
c)と;本発明の測定用マスク装置(RA)の光拡散部
材、前記較正用開口パターン、前記被検光学系、及び前
記測定用光学系を順次介した光による複数の較正用パタ
ーン像それぞれの位置情報を検出し、該位置情報に基づ
いて、前記測定光学系の光学特性を算出する較正用光学
特性算出装置(33)と;を備える光学特性測定装置で
ある。
【0030】これによれば、測定用光学系が、本発明の
測定用マスク装置の光拡散部材、その測定用マスク装置
の測定用マスクに形成された較正用開口パターン、及び
被検光学系を順次介した光を入射する。そして、測定用
光学系が、その入射した光を波面分割して複数の較正用
パターン像を形成し、光学特性算出装置が該パターン像
それぞれの位置情報を算出し、その算出結果に基づい
て、測定用光学系の光学特性を算出する。すなわち、本
発明の光学特性測定装置は、本発明の光学特性測定方法
を使用して被検光学系の光学特性を測定することができ
る。したがって、本発明の光学特性測定装置によれば、
被検光学系の光学特性を精度良く測定することができ
る。
【0031】本発明の光学特性測定装置では、前記測定
用マスク装置の光拡散部材、前記測定用マスクに形成さ
れた測定用開口パターン、前記被検光学系、及び前記測
定用光学系を順次介した光による複数の測定用パターン
像それぞれの位置情報に基づいて、前記被光学系の光学
特性を算出する測定用光学特性算出装置(34)と;前
記算出された前記被検光学系の光学特性を、前記算出さ
れた前記測定光学系の光学特性に基づいて補正する光学
特性補正装置(35)と;を更に備える構成とすること
ができる。
【0032】また、本発明の光学特性測定装置では、前
記測定用光学系が、複数のレンズ要素(94a)が配列
されたマイクロレンズアレイ(94)を有する構成とす
ることができる。
【0033】また、本発明の光学特性測定装置では、前
記被検光学系の光学特性を波面収差とすることができ
る。
【0034】本発明の光学系の調整方法は、光学系(P
L)の光学特性を調整する光学系の調整方法であって、
前記光学系の光学特性を、本発明の光学特性測定方法を
用いて測定する光学特性測定工程と;前記光学特性測定
工程における測定結果に基づいて、前記光学系の光学特
性を調整する光学特性調整工程と;を含む光学系の調整
方法である。
【0035】これによれば、光学特性測定工程におい
て、本発明の光学特性測定方法により、光学系の光学特
性が精度良く測定される。そして、光学特性調整工程に
おいて、精度良く測定された光学特性に基づいて、光学
系の光学特性が調整される。したがって、光学系の光学
特性のうちの所望の特性を迅速にかつ精度良く調整する
ことができる。
【0036】本発明の露光装置は、露光光を基板(W)
に照射することにより、所定のパターンを前記基板に転
写する露光装置であって、露光光の光路上に配置された
投影光学系(PL)と;前記投影光学系を被検光学系と
する本発明の光学特性測定装置と;を備える露光装置で
ある。
【0037】これによれば、本発明の光学特性測定装置
により精度良く光学特性が測定され、光学特性が良好に
調整されていることが保証された投影光学系を使用し
て、所定のパターンを基板に転写することができる。し
たがって、所定のパターンを基板に精度良く転写するこ
とができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
1〜図12を参照して説明する。
【0039】図1には、本発明の一実施形態に係る露光
装置100の概略構成が示されている。この露光装置1
00は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装
置である。この露光装置100は、露光装置本体60と
波面収差測定装置70とを備えている。
【0040】前記露光装置本体60は、照明系10、レ
チクルR又は測定用マスク装置としての測定用レチクル
装置RAを保持するレチクルステージRST、被検光学
系としての投影光学系PL、基板(物体)としてのウエ
ハWが搭載されるステージ装置としてのウエハステージ
WST、アライメント検出系AS、レチクルステージR
ST及びウエハステージWSTの位置及び姿勢を制御す
るステージ制御系19、並びに装置全体を統括制御する
主制御系20等を備えている。
【0041】前記照明系10は、光源、フライアイレン
ズ等のオプティカルインテグレータからなる照度均一化
光学系、リレーレンズ、可変NDフィルタ、レチクルブ
ラインド、及びダイクロイックミラー等(いずれも不図
示)を含んで構成されている。こうした照明系の構成
は、例えば、特開平10−112433号公報に開示さ
れている。この照明系10では、回路パターン等が描か
れたレチクルR上のレチクルブラインドで規定されたス
リット状の照明領域部分を照明光ILによりほぼ均一な
照度で照明する。
【0042】前記レチクルステージRST上にはレチク
ルRが、例えば真空吸着により固定されるようになって
いる。レチクルステージRSTは、ここでは、磁気浮上
型の2次元リニアアクチュエータから成る不図示のレチ
クルステージ駆動部によって、レチクルRの位置決めの
ため、照明系10の光軸(後述する投影光学系PLの光
軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であ
るとともに、所定の走査方向(ここではY方向とする)
に指定された走査速度で駆動可能となっている。さら
に、本実施形態では上記磁気浮上型の2次元リニアアク
チュエータはX駆動用コイル、Y駆動用コイルの他にZ
駆動用コイルを含んでいるため、Z方向にも微小駆動可
能となっている。
【0043】レチクルステージRSTのステージ移動面
内の位置はレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干
渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例
えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レ
チクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置
情報(又は速度情報)はステージ制御系19を介して主
制御系20に送られ、主制御系20は、この位置情報
(又は速度情報)に基づき、ステージ制御系19及びレ
チクルステージ駆動部23を介してレチクルステージR
STを駆動する。
【0044】前記投影光学系PLは、レチクルステージ
RSTの図1における下方に配置され、その光軸AXの
方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとして
は、例えば両側テレセントリックな縮小系であり、共通
のZ軸方向の光軸AXを有する不図示の複数のレンズエ
レメントから構成されている。また、この投影光学系P
Lとしては、投影倍率βが例えば1/4、1/5、1/
6などのものが使用されている。このため、上述のよう
にして、照明光(露光光)ILによりレチクルR上の照
明領域が照明されると、そのレチクルRに形成されたパ
ターンが投影光学系PLによって投影倍率βで縮小され
た像(部分倒立像)が表面にレジスト(感光剤)が塗布
されたウエハW上のスリット状の露光領域に投影され転
写される。
【0045】なお、本実施形態では、上記の複数のレン
ズエレメントのうち、特定のレンズエレメント(例え
ば、所定の5つのレンズエレメント)がそれぞれ独立に
移動可能となっている。かかるレンズエレメントの移動
は、特定レンズエレメントを支持するレンズ支持部材を
支持し、鏡筒部と連結する、特定レンズごとに設けられ
た3個のピエゾ素子等の駆動素子によって行われるよう
になっている。すなわち、特定レンズエレメントを、そ
れぞれ独立に、各駆動素子の変位量に応じて光軸AXに
沿って平行移動させることもできるし、光軸AXと垂直
な平面に対して所望の傾斜を与えることもできるように
なっている。そして、これらの駆動素子に与えられる駆
動指示信号が、主制御系20からの指令MCDに基づい
て結像特性補正コントローラ51によって制御され、こ
れによって各駆動素子の変位量が制御されるようになっ
ている。
【0046】こうして構成された投影光学系PLでは、
主制御系20による結像特性補正コントローラ51を介
したレンズエレメントの移動制御により、ディストーシ
ョン、像面湾曲、非点収差、コマ収差、又は球面収差等
の光学特性が調整可能となっている。
【0047】前記ウエハステージWSTは、投影光学系
PLの図1における下方で、不図示のベース上に配置さ
れ、このウエハステージWST上には、ウエハホルダ2
5が載置されている。このウエハホルダ25上にウエハ
Wが例えば真空吸着等によって固定されている。ウエハ
ホルダ25は不図示の駆動部により、投影光学系PLの
光軸直交面に対し、任意方向に傾斜可能で、かつ投影光
学系PLの光軸AX方向(Z方向)にも微動可能に構成
されている。また、このウエハホルダ25は光軸AX回
りの微小回転動作も可能になっている。
【0048】また、ウエハステージWSTの+Y方向側
には、後述する波面センサ90を着脱可能とするための
ブラケット構造が形成されている。
【0049】ウエハステージWSTは走査方向(Y方
向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショット領
域を前記照明領域と共役な露光領域に位置させることが
できるように、走査方向に垂直な方向(X方向)にも移
動可能に構成されており、ウエハW上の各ショット領域
を走査(スキャン)露光する動作と、次のショットの露
光開始位置まで移動する動作とを繰り返すステップ・ア
ンド・スキャン動作を行う。このウエハステージWST
はモータ等を含むウエハステージ駆動部24によりXY
2次元方向に駆動される。
【0050】ウエハステージWSTのXY平面内での位
置はウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」とい
う)18によって、移動鏡17を介して、例えば0.5
〜1nm程度の分解能で常時検出されている。ウエハス
テージWSTの位置情報(又は速度情報)はステージ制
御系19を介して主制御系20に送られ、主制御系20
は、この位置情報(又は速度情報)に基づき、ステージ
制御系19及びウエハステージ駆動部24を介してウエ
ハステージWSTの駆動制御を行う。
【0051】前記アライメント検出系ASは、投影光学
系PLの側面に配置され、本実施形態では、ウエハW上
に形成されたストリートラインや位置検出用マーク(フ
ァインアライメントマーク)を観測する結像アライメン
トセンサから成るオフ・アクシス方式の検出系が用いら
れている。このアライメント検出系ASの詳細な構成
は、例えば特開平9−219354号公報に開示されて
いる。アライメント検出系ASによる観測結果は、主制
御系20に供給される。
【0052】更に、図1の装置には、ウエハW表面の露
光領域内部及びその近傍の領域のZ方向(光軸AX方
向)の位置を検出するための斜入射方式のフォーカス検
出系(焦点検出系)の一つである、多点フォーカス位置
検出系(21,22)が設けられている。この多点フォ
ーカス位置検出系(21,22)は、光ファイバ束、集
光レンズ、パターン形成板、レンズ、ミラー、及び照射
対物レンズ(いずれも不図示)から成る照射光学系21
と、集光対物レンズ、回転方向振動板、結像レンズ、受
光用スリット板、及び多数のフォトセンサを有する受光
器(いずれも不図示)から成る受光光学系22とから構
成されている。この多点フォーカス位置検出系(21,
22)の詳細な構成等については、例えば特開平6−2
83403号公報に開示されている。多点フォーカス位
置検出系(21,22)による検出結果は、ステージ制
御系19に供給される。
【0053】前記測定用レチクル装置RAは、図2
(A)に示されるように、測定用レチクルRTA及びレ
モンスキン板DFとを備えている。ここで、測定用レチ
クルRTAとレモンスキン板DFとは、互いに固定され
ている。なお、測定用レチクルRTAは厚さTを有し、
その図面下方の面(レモンスキン板DF側とは反対側の
面)がパターン形成面RPSとなっている。また、レモ
ンスキン板DFでは、その図面下方の面(測定用レチク
ルRTA側の面)が粗面加工された拡散面DFSとなっ
ている。なお、測定用レチクルRTAの機能とレモンス
キン板DFの機能とを一枚の基板に持たせることとして
も良い。すなわち、1枚の基板にパターン形成面と拡散
面とを形成することとしても良い。
【0054】測定用レチクルRTAは、例えば図2
(B)に示されるように、複数個(図2(B)では、9
個)の開口パターン群PHG1〜PHGN(図2(B)で
は、N=9)がX方向及びY方向に沿ってマトリクス状
に形成されている。なお、開口パターン群PHG1〜P
HGNは、図2(B)において点線で示されるスリット
状の照明領域の大きさの領域内に形成されている。
【0055】開口パターン群PHGj(j=1〜N)そ
れぞれは、例えば図2(C)に示されるように、1個の
較正用開口パターンPHCj及び該較正用開口パターン
PHCjの周囲に形成された複数個(図2(C)では、
8個)の測定用開口パターンPHMj1〜PHMjM(図2
(C)では、M=8)が、行間隔及び列間隔が長さP
(以下、「開口パターン間隔P」とも呼ぶ)のマトリク
ス状に配置されている。ここで、測定用開口パターンP
HMjk(k=1〜M)の直径は、レモンスキン板DFが
ほぼ均一照度で照明されたときに測定用開口パターンP
HMjkから射出される光が球面波と同等とみなせる程度
の長さとなっている。一方、較正用開口パターンPHC
jの直径は、測定用開口パターンPHMjkの直径よりも
十分に長くなっている。なお、較正用開口パターンPH
j及び測定用開口パターンPHMj k(k=1〜M)
が、波面収差の測定において、全てがほぼ同一点とみな
せる程度の開口パターン間隔Pが設定されている。
【0056】こうして構成された測定用レチクル装置R
Aでは、測定用開口パターンPHM jkを通過する光は、
図3(A)に示されるように、投影光学系PLの入射側
開口数で、測定用開口パターンPHMjkが見込む拡散面
DFSの領域ARMjkを介した光となる。また、較正用
開口パターンPHCjを通過する光は、やはり図3
(A)に示されるように、投影光学系PLの入射側開口
数で、較正用開口パターンPHCjが見込む拡散面DF
Sの領域ARCjを介した光となる。ここで、領域AR
jkと領域ARCjとは共通領域CARjk(図3(B)
参照)を有している。
【0057】ここで、図3(B)に示されるように、領
域ARMjkの面積をSM、領域ARCjの面積をSC、
共通領域CARjkの面積をSCCとしたとき、本実施形
態では、面積SM、面積SC、及び面積SCCの間で、
次の(1)式及び(2)式の関係を満足するように、上
述した測定用レチクルRTAの厚さT及び開口パターン
間隔Pの値が選択されている。 (SCC/SM)>0.9 …(1) (SCC/SC)>0.9 …(2)
【0058】前記波面収差測定装置70は、波面センサ
90と、波面データ処理装置80とから構成されてい
る。
【0059】前記波面センサ90は、図4に示されるよ
うに、標示板91、コリメータレンズ92、レンズ93
a及びレンズ93bから成るリレーレンズ系93、波面
分割素子としてのマイクロレンズアレイ94、並びに撮
像装置としてのCCD95を備えており、この順序で光
軸AX1上に配置されている。また、波面センサ90
は、波面センサ90に入射した光の光路を設定するミラ
ー96a,96b,96c、並びにコリメータレンズ9
2、リレーレンズ系93、マイクロレンズアレイ94、
CCD95、及びミラー96a,96b,96cを収納
する収納部材97を更に備えている。
【0060】前記標示板91は、例えばガラス基板を基
材とし、その表面がウエハホルダ25に固定されたウエ
ハWの表面と同じ高さ位置(Z方向位置)に、光軸AX
1と直交するように配置されている(図1参照)。この
標示板91の表面には、図5に示されるように、その中
央部に開口91aが形成されている。また、標示板91
の表面における開口91aの周辺には、3組以上(図5
では、4組)の2次元位置検出用マーク91bが形成さ
れている。この2次元位置検出用マーク91bとして
は、本実施形態では、X方向に沿って形成されたライン
アンドスペースマーク91cと、Y方向に沿って形成さ
れたラインアンドスペースマーク91dとの組合せが採
用されている。なお、ラインアンドスペースマーク91
c,91dは、上述のアライメント検出系ASによって
観察可能となっている。また、開口91a及び2次元位
置検出用マーク91bを除く標示板91の表面は反射面
加工がなされている。かかる反射面加工は、例えば、ガ
ラス基板にクロム(Cr)を蒸着することによって行わ
れている。
【0061】図4に戻り、前記コリメータレンズ92
は、開口91aを通って入射した光をほぼ平行光に変換
する。
【0062】前記マイクロレンズアレイ94は、図6に
示されるように、マトリクス状に正の屈折力を有する正
方形状の多数のマイクロレンズ94aが稠密に配列され
たものである。ここで、各マイクロレンズ94aの光軸
は互いにほぼ平行となっている。なお、図6において
は、マイクロレンズ94aが7×7のマトリクス状に配
列されたものが、一例として示されている。マイクロレ
ンズ94aは、正方形状に限らず長方形状であってもよ
く、また、マイクロレンズ94aは、全てが同一形状で
なくともよい。また、マイクロレンズアレイ94におけ
るマイクロレンズ94aの配列は、不等ピッチ配列でも
よいし、また、斜め並び配列であってもよい。
【0063】こうしたマイクロレンズアレイ94は、平
行平面ガラス板にエッチング処理を施すことにより作成
される。マイクロレンズアレイ94は、リレーレンズ系
93を介した光を入射したマイクロレンズ94aごと
に、開口91aの像をそれぞれ異なる位置に結像する。
【0064】なお、コリメータレンズ92、リレーレン
ズ系93、マイクロレンズアレイ94、及びミラー96
a,96b,96cから成る測定用光学系を、以下では
「波面収差測定光学系」というものとする。
【0065】図4に戻り、前記CCD95は、マイクロ
レンズアレイ94に対して、所定距離離れた位置に配置
されている。具体的には、マイクロレンズアレイ94の
各マイクロレンズ94aによって開口91aの像が結像
される結像面に配置されている。すなわち、CCD95
は、波面収差測定光学系における開口91aの形成面の
共役面に受光面を有し、その受光面に結像された多数の
開口91aの像を撮像する。この撮像結果は、撮像デー
タIMDとして波面データ処理装置80に供給される。
【0066】前記収納部材97は、その内部に、コリメ
ータレンズ92、リレーレンズ系93、マイクロレンズ
アレイ94、及びCCD95をそれぞれ支持する不図示
の支持部材を有している。なお、ミラー96a,96
b,96cは、収納部材97の内面に取り付けられてい
る。また、前記収納部材97の外形は、上述したウエハ
ステージWSTのブラケット構造と嵌合する形状となっ
ており、ウエハステージWSTに対して着脱自在となっ
ている。
【0067】前記波面データ処理装置80は、図7に示
されるように、主制御装置30と記憶装置40とを備え
ている。主制御装置30は、(a)主制御系20の制御
の下で波面データ処理装置80の動作全体を制御すると
ともに、波面測定結果データWFAを主制御系20へ供
給する制御装置39と、(b)波面センサ90からの撮
像データIMDを収集する撮像データ収集装置31と、
(c)像データに基づいてスポット像の位置を算出する
位置情報算出装置としての位置算出装置32と、(d)
位置検出装置32により検出された、上述した較正用開
口パターンPHCj(j=1〜N)を通過した光それぞ
れが形成した多数のスポット像の位置に基づいて、波面
収差測定光学系の波面収差を算出する較正用光学特性算
出装置としての較正用波面収差算出装置33とを含んで
いる。
【0068】また、主制御装置30は、(e)位置検出
装置32により検出された、上述した測定用開口パター
ンPHMjk(j=1〜N,k=1〜M)を通過した光が
形成した多数のスポット像の位置に基づいて、投影光学
系PLの波面収差を算出する測定用光学特性算出装置と
しての測定用波面収差算出装置34と、(f)較正用波
面収差算出装置33による波面収差測定光学系の波面収
差の算出結果に基づいて、測定用波面収差算出装置34
による投影光学系PLの波面収差の算出結果を補正する
光学特性補正装置としての波面収差補正装置35とを、
更に含んでいる。
【0069】また、記憶装置40は、(a)撮像データ
を格納する撮像データ格納領域41と、(b)算出され
たスポット像位置を格納するスポット像位置格納領域4
2と、(c)波面収差測定光学系の波面収差データを格
納する較正用波面収差データ格納領域43と、(d)投
影光学系PLの補正前波面収差データを格納する補正前
波面収差データ格納領域44と、(e)投影光学系PL
の補正後波面収差データを格納する補正後波面収差デー
タ格納領域45とを有している。
【0070】本実施形態では、波面データ処理装置80
を上記のように、各種の装置を組み合わせて構成した
が、波面データ処理装置80を計算機システムとして構
成し、主制御装置30を構成する上記の各装置の機能を
波面データ処理装置80に内蔵されたプログラムによっ
て実現することも可能である。
【0071】以下、本実施形態の露光装置100による
露光動作を、図8に示されるフローチャートに沿って、
適宜他の図面を参照しながら説明する。なお、以下に説
明する波面収差測定光学系の較正及び投影光学系PLの
波面収差測定は、通常、露光装置100の設置時の検査
や、定期メンテナンス時に行われる。
【0072】なお、以下の動作の前提として、波面セン
サ90はウエハステージWSTに装着されており、ま
た、波面データ処理装置80と主制御系20とが接続さ
れているものとする。
【0073】また、ウエハステージWSTに装着された
波面センサ90の標示板91の開口91aとウエハステ
ージWSTとの位置関係は、2次元位置マーク91bを
アライメント検出系ASで観察することにより、正確に
求められているものとする。すなわち、ウエハ干渉計1
8から出力される位置情報(速度情報)に基づいて、開
口91aのXY位置が正確に検出でき、かつ、ウエハス
テージ駆動部24を介してウエハステージWSTを移動
制御することにより、開口91aを所望のXY位置に精
度良く位置決めできるものとする。なお、本実施形態で
は、開口91aとウエハステージWSTとの位置関係
は、アライメント検出系ASによる4つの2次元位置マ
ーク91bの位置の検出結果に基づいて、特開昭61−
44429号公報等に開示されているいわゆるエンハン
ストグローバルアライメント(以下、「EGA」とい
う)等の統計的な手法を用いて正確に検出される。
【0074】図8に示される処理では、まず、サブルー
チン101において、波面収差測定光学系の波面収差が
測定される。この較正用の波面収差の測定では、図9に
示されるように、まず、ステップ111において、不図
示のレチクルローダにより、上述の測定用レチクル装置
RAがレチクルステージRSTにロードされる。
【0075】引き続き、ウエハステージWST上に配置
された不図示の基準マーク板を使用したレチクルアライ
メントや、更にアライメント検出系ASを使用したベー
スライン量の測定等が行われる。そして、収差測定が行
われる最初の開口パターンPH1が投影光学系PLの光
軸AX上に位置するように、レチクルステージRSTを
移動させる。かかる移動は、主制御系20が、レチクル
干渉計16が検出したレチクルステージRSTの位置情
報(速度情報)に基づいて、ステージ制御系19を介し
てレチクル駆動部23を制御することにより行われる。
【0076】図9に戻り、次のステップ112におい
て、波面センサ90の標示板91の開口91aが、開口
パターン群PHG1の較正用開口パターンPHC1の投影
光学系PLに関する共役位置、すなわち較正用開口パタ
ーンPHCj(j=1〜N)に関する測定初期位置にウ
エハステージWSTを移動させる。かかる移動は、主制
御系20が、ウエハ干渉計18が検出したウエハステー
ジWSTの位置情報(速度情報)に基づいて、ステージ
制御系19を介してウエハステージ駆動部24を制御す
ることにより行われる。この際、主制御系20は、多点
フォーカス位置検出系(21,22)の検出結果に基づ
いて、較正用開口パターンPHC1の像が結像される像
面に波面センサ90の標示板91の上面を一致させるべ
く、ウエハステージ駆動部24を介してウエハステージ
WSTをZ軸方向に微少駆動する。
【0077】以上のようにして、最初の較正用開口パタ
ーンPHC1からの光に関する波面収差光学系の波面収
差測定のための光学的な各装置の配置が終了する。こう
した、光学的配置について、波面センサ90の光軸AX
1及び投影光学系PLの光軸に沿って展開したものが、
図10に示されている。
【0078】こうした光学配置において、照明系10か
ら照明光ILが射出されると、レモンスキン板DFの拡
散面DFSの領域ARCjを介した光が、測定用レチク
ルRTAの最初の較正用開口パターンPHC1を介した
後に、投影光学系PLに入射する。そして、投影光学系
PLに入射した光は、投影光学系PLを介した後、波面
センサ90の標示板91上の開口91aを含む領域に集
光される。上述したように、較正用開口パターンPHC
1〜PHCNは、十分に大きな径を有しているので、この
状態では、投影光学系PLは、拡散面DFCと開口91
aの面とでの共役関係が崩れているために、単なるリレ
ー光学系としての機能を果たすに過ぎないので、開口9
1aは、投影光学系PLの波面収差等の影響を受けてい
ないとみなせる条件で照明光ILによって照明される。
なお、最初の較正用開口パターンPHC1以外の開口パ
ターンPHC2〜PHCN,PHM11〜PHMNMを通過し
た光は、開口パターン91aには到達しない。
【0079】開口91aを通過した光は、コリメータレ
ンズ92により平行光に変換され、さらにリレーレンズ
系93を介した後、マイクロレンズアレイ94に入射す
る。ここで、マイクロレンズアレイ94に入射する光の
波面は、収差測定光学系の波面収差を反映したものとな
っている。すなわち、収差測定光学系に波面収差が無い
場合には、図10において点線で示されるように、その
波面WFが光軸AX1と直交する平面となるが、収差測
定光学系に波面収差が有る場合には、図10において二
点鎖線で示されるように、その波面WF’は位置に応じ
た角度で傾くことになる。
【0080】マイクロレンズアレイ94は、各マイクロ
レンズ94aごとに、開口91aの像を、標示板91の
共役面すなわちCCD95の撮像面に結像される。マイ
クロレンズ94aに入射した光の波面が光軸AX1と直
交する場合には、そのマイクロレンズ94aの光軸と撮
像面の交点を中心とするスポット像が、撮像面に結像さ
れる。また、マイクロレンズ94aに入射した光の波面
が傾いている場合には、その傾き量に応じた距離だけ、
そのマイクロレンズ94aの光軸と撮像面の交点からず
れた点を中心とするスポット像が撮像面に結像される。
【0081】図9に戻り、次いで、ステップ113にお
いて、CCD95により、その撮像面に形成された像の
撮像を行う。以上のようにして行われる撮像では、マイ
クロレンズアレイ94によって波面分割される光、すな
わち較正用開口パターンPHC1、投影光学系PL、標
示板91の開口91a、コリメータレンズ92、及びリ
レー光学系を順次介した光におけるレモンスキン板DF
による拡散ムラに起因する光強度分布の不均一性が残存
している。
【0082】この撮像により得られた撮像データIMD
は、波面データ処理装置80に供給される。波面データ
処理装置80では、撮像データ収集装置31が撮像デー
タIMDを収集し、撮像データ格納領域41に収集した
撮像データを格納する。
【0083】次に、ステップ114において、撮像結果
に基づいて、各スポット像の位置情報が検出される。か
かる位置情報の算出にあたり、位置算出装置32は、撮
像データ格納領域41から、撮像結果のデータを読み出
す。引き続き、位置算出装置32は、マイクロレンズア
レイ94によりCCD95の撮像面に形成された各スポ
ット像の光強度分布の中心位置(中心とみなせる座標位
置)を算出することにより、各スポット像の中心位置を
算出する。位置算出装置32は、こうして求められた各
スポット像の中心位置を、マイクロレンズアレイ94に
よりCCD95の撮像面に形成された各スポット像の位
置情報として、スポット像位置格納領域42に格納す
る。
【0084】次いで、ステップ115において、較正用
波面収差算出装置33が、スポット像位置格納領域42
からスポット像位置の検出結果を読み出して、測定用レ
チクルRTAにおける最初の較正用開口パターンPHC
1を介した光に関する波面収差測定光学系の波面収差を
算出する。かかる波面収差の算出は、波面収差が無いと
きに期待される各スポット像位置と、検出されたスポッ
ト像位置の差から、ツェルニケ多項式の係数を求めるこ
とにより行われる。こうして、算出された波面収差(以
下、「較正用波面収差データ」ともいう)は、較正用開
口パターンPHC1の位置(すなわち、開口パターン群
PHG1の位置)とともに、較正用波面収差データ格納
領域43に格納される。
【0085】次に、ステップ116において、全ての較
正用開口パターンに関して波面収差測定光学系の波面収
差を算出したか否かが判定される。この段階では、最初
の較正用開口パターンPHC1についてのみ投影光学系
PLの波面収差を測定しただけなので、否定的な判定が
なされ、処理はステップ117に移行する。
【0086】ステップ117では、波面センサ90の標
示板91の開口91aが、次の較正用開口パターンPH
2の投影光学系PLに関する共役位置にウエハステー
ジWSTを移動させる。かかる移動は、主制御系20
が、ウエハ干渉計18が検出したウエハステージWST
の位置情報(速度情報)に基づいて、ステージ制御系1
9を介してウエハステージ駆動部24を制御することに
より行われる。なお、このときも、主制御系20が、多
点フォーカス位置検出系(21,22)の検出結果に基
づいて、較正用開口パターンPHC2の像が結像される
像面に波面センサ90の標示板91の上面を一致させる
べく、必要に応じて、ウエハステージ駆動部24を介し
てウエハステージWSTをZ軸方向に微少駆動する。
【0087】そして、上記の較正用開口パターンPHC
1の場合と同様にして、波面収差測定光学系の波面収差
が測定される。そして、波面収差の測定結果は、較正用
開口パターンPHC2の位置(すなわち、開口パターン
群PHG2の位置)とともに、較正用波面収差データと
して較正用波面収差データ格納領域43に格納される。
【0088】以後、上記と同様にして、全ての較正用開
口パターンに関する投影光学系PLの波面収差が順次測
定され、較正用開口パターンごとの測定結果が較正用開
口パターンの位置とともに、較正用波面収差データとし
て較正用波面収差データ格納領域43に格納される。こ
うして全ての較正用開口パターンに関する較正用波面収
差データが得られると、ステップ117において肯定的
な判定がなされ、処理が図8のサブルーチン102に移
行する。
【0089】サブルーチン102においては、投影光学
系PLの波面収差が測定される。このサブルーチン10
2では、図11に示されるように、まず、ステップ12
2において、波面センサ90の標示板91の開口91a
が、測定用開口パターンPHM11の投影光学系PLに関
する共役位置、すなわち最初の開口パターン群PHG 1
の測定用開口パターンPHM11〜PHM1Mに関する初期
撮像位置にウエハステージWSTを移動させる。かかる
移動は、主制御系20が、ウエハ干渉計18が検出した
ウエハステージWSTの位置情報(速度情報)に基づい
て、ステージ制御系19を介してウエハステージ駆動部
24を制御することにより行われる。この際、主制御系
20は、多点フォーカス位置検出系(21,22)の検
出結果に基づいて、測定用開口パターンPHM11の像が
結像される像面に波面センサ90の標示板91の上面を
一致させるべく、ウエハステージ駆動部24を介してウ
エハステージWSTをZ軸方向に微少駆動する。
【0090】以上のようにして、最初の測定用開口パタ
ーンPHM11からの光に関する投影光学系PLの波面収
差測定のための光学的な各装置の配置が終了する。こう
した、光学的配置について、波面センサ90の光軸AX
1及び投影光学系PLの光軸に沿って展開したものが、
図12に示されている。
【0091】こうした光学配置において、照明系10か
ら照明光ILが射出されると、測定用レチクルRTAの
最初の測定用開口パターンPHM11に到達した光が、球
面波と同等な光となって開口パターンPH11から出射す
る。そして、投影光学系PLを介した後、波面センサ9
0の標示板91の開口91aに集光される。なお、最初
の測定用開口パターンPHM11以外の開口パターンPH
1〜PHCN,PHM 12〜PHMNMを通過した光は、開
口パターン91aには到達しない。こうして開口91a
に集光された光の波面は、ほぼ球面ではあるが、投影光
学系PLの波面収差を含んだものとなっている。
【0092】開口91aを通過した光は、コリメータレ
ンズ92によりほぼ平行光に変換され、さらにリレーレ
ンズ系93を介した後、マイクロレンズアレイ94に入
射する。ここで、マイクロレンズアレイ94に入射する
光の波面は、投影光学系PLの波面収差を反映したもの
となっている。すなわち、投影光学系PLに波面収差が
無い場合には、図12において二点鎖線で示されるよう
に、波面収差測定光学系の波面収差のみを含んだ波面W
F’となるが、投影光学系PLに波面収差が有る場合に
は、図12において点線で示されるように、その波面W
F”は位置に応じて、波面WF’の場合とは異なった角
度で傾くことになる。
【0093】マイクロレンズアレイ94は、各マイクロ
レンズ94aごとに、開口91aにおける開口パターン
像を、標示板91の共役面すなわちCCD95の撮像面
に結像させる。マイクロレンズ94aに入射した光の波
面が光軸AX1と直交する場合には、そのマイクロレン
ズ94aの光軸と撮像面の交点を中心とするスポット像
が、撮像面に結像される。また、マイクロレンズ94a
に入射した光の波面が傾いている場合には、その傾き量
に応じた距離だけ、そのマイクロレンズ94aの光軸と
撮像面の交点からずれた点を中心とするスポット像が撮
像面に結像される。
【0094】図11に戻り、次いで、ステップ123に
おいて、CCD95により、その撮像面に形成された像
の撮像が行われる。以上のようにして行われる撮像で
は、マイクロレンズアレイ94によって波面分割される
光、すなわち測定用開口パターンPHM11、投影光学系
PL、標示板91の開口91a、コリメータレンズ9
2、及びリレー光学系を順次介した光におけるレモンス
キン板DFによる拡散ムラに起因する光強度分布の不均
一性が残存している。この撮像により得られた撮像デー
タIMDは、波面データ処理装置80に供給される。波
面データ処理装置80では、撮像データ収集装置31が
撮像データIMDを収集し、撮像データ格納領域41に
収集した撮像データを格納する。
【0095】次に、ステップ124において、開口パタ
ーン群PHG1に含まれる全ての測定用開口パターンP
HM11〜PHM1Mについての撮像が完了した否かが判定
される。この段階では、測定用開口パターンPH11につ
いての撮像が完了したのみなので、否定的な判定がなさ
れ、処理がステップ125へ移行する。
【0096】ステップ125では、次の撮像位置(この
段階では、測定用開口パターンPHM12の投影光学系P
Lに関する共役位置)に、波面センサ90の標示板91
の開口91aが位置するようにウエハステージWSTを
移動させる。かかる移動は、主制御系20が、ウエハ干
渉計18が検出したウエハステージWSTの位置情報
(速度情報)に基づいて、ステージ制御系19を介して
ウエハステージ駆動部24を制御することにより行われ
る。なお、このときも、主制御系20が、多点フォーカ
ス位置検出系(21,22)の検出結果に基づいて、測
定用開口パターンPHM12の像が結像される像面に波面
センサ90の標示板91の上面を一致させるべく、必要
に応じて、ウエハステージ駆動部24を介してウエハス
テージWSTをZ軸方向に微少駆動する。
【0097】以後、ステップ124において、肯定的な
判定がなされるまで、ステップ123〜125の処理が
繰り返される。そして、開口パターン群PHG1に含ま
れる全ての測定用開口パターンPHM11〜PHM1Mにつ
いての撮像が完了し、ステップ124において肯定的な
判定がなされると、処理がステップ126へ移行する。
【0098】ステップ126では、撮像結果に基づい
て、各スポット像の位置情報が検出される。かかる位置
情報の算出にあたり、まず、位置情報算出装置32が撮
像データ格納領域41から、開口パターン群PHG1
含まれる測定用開口パターンPH1k(k=1〜M)それ
ぞれについての撮像結果データを読み出す。そして、測
定用開口パターンPH1kそれぞれについての撮像結果デ
ータにおける同一画素位置のデータを足し合わせること
により、スポット像位置算出のための位置算出用データ
を求める。
【0099】次に、位置算出装置32が、位置算出用デ
ータに基づいて、マイクロレンズアレイ94によりCC
D95の撮像面に形成された各スポット像の合成像の光
強度分布の重心を算出することにより、各スポット像の
中心位置を算出する。位置算出装置32は、こうして求
められた各スポット像の中心位置を、マイクロレンズア
レイ94によりCCD95の撮像面に形成された各スポ
ット像の位置情報として、スポット像位置格納領域42
に格納する。
【0100】次いで、ステップ127において、測定用
波面収差算出装置34が、スポット像位置格納領域42
からスポット像位置の検出結果を読み出して、測定用レ
チクルRTAにおける最初の開口パターン群PHG1
位置を通過した光に関する投影光学系PLの波面収差を
算出する。かかる波面収差の算出は、波面収差が無いと
きに期待される各スポット像位置と、検出されたスポッ
ト像位置の差から、ツェルニケ多項式の係数を求めるこ
とにより行われる。こうして、算出された波面収差は、
開口パターン群PHG1の位置とともに、補正前波面収
差データとして補正前波面収差データ格納領域44に格
納される。
【0101】引き続き、波面収差補正装置35が、較正
用波面収差データから、較正用開口パターンPHC1
使用したときにおける較正用波面収差データを読み出す
とともに、補正前波面収差データ格納領域44から、測
定用開口パターンPH1k(k=1〜M)を使用したとき
における補正前波面収差データを読み出す。ここで、上
述したように、較正用開口パターンPHC1を通過する
光が介する拡散面の領域ARC1と、測定用開口パター
ンPH1k(k=1〜M)それぞれを通過する光が介する
拡散面の領域ARM1kとは、それらの90%以上が共通
領域なので、こうして読み出された開口パターン群PH
1に関する較正用波面収差データ及び補正前波面収差
データは、拡散面DFSにおける光拡散ムラの影響を同
等に受けたものとなっている。
【0102】引き続き、波面収差補正装置35は、読み
出された較正用波面収差データに基づいて、読み出され
た補正前波面収差データを補正する。かかる補正は、次
数の異なるツェルニケ多項式同士は互いに直交すること
を利用して、補正前波面収差データを構成する各次数の
ツェルニケ多項式の係数から、同じ次数の較正用波面収
差データを構成するツェルニケ多項式の係数を引き算す
ることにより行われる。この補正により、補正前波面収
差データに含まれていた波面収差測定光学系の波面収差
の成分と、拡散面DFSにおける光拡散ムラの影響によ
る誤差成分とが、同時に補正前波面収差データから除去
される。波面収差補正装置35は、こうして補正された
各次数のツェルニケ多項式の係数を、補正後波面収差デ
ータとして補正後波面収差データ格納領域45に格納す
る。
【0103】次に、ステップ128において、全ての開
口パターン群に関して投影光学系PLの波面収差を算出
したか否かが判定される。この段階では、最初の開口パ
ターン群PHG1についてのみ投影光学系PLの波面収
差を測定しただけなので、否定的な判定がなされ、処理
はステップ129に移行する。
【0104】ステップ129では、波面センサ90の標
示板91の開口91aが、次の開口パターン群PHG2
についての初期撮像位置となるように、ウエハステージ
WSTを移動させる。かかる移動は、主制御系20が、
ウエハ干渉計18が検出したウエハステージWSTの位
置情報(速度情報)に基づいて、ステージ制御系19を
介してウエハステージ駆動部24を制御することにより
行われる。なお、このときも、主制御系20が、多点フ
ォーカス位置検出系(21,22)の検出結果に基づい
て、開口パターン群PHG2の測定用開口パターンPH
21の像が結像される像面に波面センサ90の標示板91
の上面を一致させるべく、必要に応じて、ウエハステー
ジ駆動部24を介してウエハステージWSTをZ軸方向
に微少駆動する。
【0105】そして、上記の開口パターン群PHG1
場合と同様にして、投影光学系PLの波面収差が測定さ
れる。そして、波面収差の測定結果は、開口パターン群
PHG2の位置とともに、補正後波面収差データ格納領
域45に格納される。
【0106】以後、上記と同様にして、全ての開口パタ
ーン群を通過した光に関する投影光学系PLの波面収差
が順次測定され、開口パターン群ごとの測定結果が開口
パターン群の位置とともに、補正後波面収差データ格納
領域45に格納される。こうして全ての開口パターン群
に関する投影光学系PLの波面収差が測定されると、ス
テップ128において肯定的な判定がなされる。そし
て、制御装置39が、補正後波面収差データ格納領域4
5から波面収差の測定結果を読み出し、波面測定結果デ
ータWFAとして主制御系20へ供給する。この後、処
理が図6のステップ103に移行する。
【0107】ステップ103では、主制御系20が、制
御装置39から供給された波面測定結果データWFAに
基づいて、投影光学系PLの波面収差の測定が許容値以
下であるか否かを判定する。この判定が肯定的である場
合には、測定用レチクル装置RAがレチクルステージR
STからアンロードされた後、処理がステップ105に
移行する。一方、判定が否定的である場合には、処理は
ステップ104に移行する。この段階では、判定が否定
的であり、処理がステップ104に移行したとして、以
下の説明を行う。
【0108】ステップ104では、主制御系20が、投
影光学系PLの波面収差の測定結果に基づき、現在発生
している波面収差を低減させるように、投影光学系PL
の波面収差の調整を行う。かかる波面収差の調整は、制
御装置39が、結像特性補正コントローラ51を介して
レンズエレメントの移動制御を行うことや、場合によっ
ては、人手により投影光学系PLのレンズエレメントの
XY平面内での移動やレンズエレメントの交換を行うこ
とによりなされる。
【0109】引き続き、サブルーチン102において、
調整された投影光学系PLに関する波面収差が上記と同
様にして測定される。以後、ステップ103において肯
定的な判断がなされるまで、投影光学系PLの波面収差
の調整(ステップ104)と、波面収差の測定(ステッ
プ102)とが繰り返される。そして、ステップ103
において肯定的な判断がなされると、測定用レチクル装
置RAがレチクルステージRSTからアンロードされた
後、処理はステップ105に移行する。
【0110】ステップ105では、波面センサ90をウ
エハステージWSTから取り外し、波面データ処理装置
80と主制御系20との接続を切断した後、主制御系2
0の制御のもとで、不図示のレチクルローダにより、転
写したいパターンが形成されたレチクルRがレチクルス
テージRSTにロードされる。また、不図示のウエハロ
ーダにより、露光したいウエハWがウエハステージWS
Tにロードされる。
【0111】次に、ステップ106において、主制御系
20の制御のもとで、露光準備用計測が行われる。すな
わち、ウエハステージWST上に配置された不図示の基
準マーク板を使用したレチクルアライメントや、更にア
ライメント検出系ASを使用したベースライン量の測定
等の準備作業が行われる。また、ウエハWに対する露光
が第2層目以降の露光であるときには、既に形成されて
いる回路パターンと重ね合わせ精度良く回路パターンを
形成するため、アライメント検出系ASを使用した上述
のEGA計測により、ウエハW上におけるショット領域
の配列座標が高精度で検出される。
【0112】次いで、ステップ107において、露光が
行われる。この露光動作にあたって、まず、ウエハWの
XY位置が、ウエハW上の最初のショット領域(ファー
スト・ショット)の露光のための走査開始位置となるよ
うに、ウエハステージWSTが移動される。ウエハ干渉
計18からの位置情報(速度情報)等(第2層目以降の
露光の場合には、基準座標系と配列座標系との位置関係
の検出結果、ウエハ干渉計18からの位置情報(速度情
報)等)に基づき、主制御系20によりステージ制御系
19及びウエハステージ駆動部24等を介して行われ
る。同時に、レチクルRのXY位置が、走査開始位置と
なるように、レチクルステージRSTが移動される。こ
の移動は、主制御系20によりステージ制御系19及び
不図示のレチクル駆動部等を介して行われる。
【0113】次に、ステージ制御系19が、主制御系2
0からの指示に応じて、多点フォーカス位置検出系(2
1,22)によって検出されたウエハのZ位置情報、レ
チクル干渉計16によって計測されたレチクルRのXY
位置情報、ウエハ干渉計18によって計測されたウエハ
WのXY位置情報に基づき、不図示のレチクル駆動部及
びウエハステージ駆動部24を介して、ウエハWの面位
置の調整を行いつつ、レチクルRとウエハWとを相対移
動させて走査露光を行う。
【0114】こうして、最初のショット領域の露光が終
了すると、次のショット領域の露光のための走査開始位
置となるように、ウエハステージWSTが移動されると
ともに、レチクルRのXY位置が、走査開始位置となる
ように、レチクルステージRSTが移動される。そし
て、当該ショット領域に関する走査露光が、上述の最初
のショット領域と同様にして行われる。以後、同様にし
て各ショット領域について走査露光が行われ、露光が完
了する。
【0115】そして、ステップ108において、不図示
のアンローダにより、露光が完了したウエハWがウエハ
ホルダ25からアンロードされる。こうして、1枚のウ
エハWの露光処理が終了する。
【0116】以後のウエハの露光においては、ステップ
101〜104の投影光学系PLに関する波面収差の測
定及び調整が必要に応じて行われながら、ステップ10
5〜108のウエハ露光作業が行われる。
【0117】以上説明したように、本実施形態では、測
定用レチクル装置RAのレモンスキン板DF、測定用レ
チクルRTAに形成された較正用開口パターンPH
j、及び投影光学系PLを順次介した光を波面収差測
定光学系のマイクロレンズアレイ94により波面分割し
て複数の較正用スポット像を形成する。そして、形成さ
れた複数の較正用スポット像それぞれの位置情報が検出
され、それらの検出された複数の較正用スポット像それ
ぞれの位置情報に基づいて、較正用光学特性算出装置3
3が、波面収差測定光学系の波面収差を算出する。こう
して算出された波面収差測定光学系の波面収差には、同
一の開口パターン群PHGjの測定用開口パターンPH
j1〜PHMjMを使用して行われる投影光学系PLの波
面収差の測定結果に含まれるレモンスキン板DFによる
光の拡散ムラに起因する測定誤差と共通性がある測定誤
差が含まれている。したがって、算出された波面収差測
定光学系の波面収差に基づいて、測定用開口パターンP
HMj1〜PHMjMを使用して行われる投影光学系PLの
波面収差の算出結果を補正することにより、被検光学系
である投影光学系PLの波面収差を精度良く測定するこ
とができる。
【0118】また、精度良く求められた投影光学系PL
の波面収差に基づいて、投影光学系PLの収差を調整
し、十分に諸収差が低減された投影光学系PLによりレ
チクルRに形成された所定のパターンがウエハW表面に
投影されるので、所定のパターンをウエハWに精度良く
転写することができる。
【0119】なお、上記の実施形態では、測定用レチク
ルRTAに形成する各開口パターン群PHGjを、図3
(C)に示されるように、1つの較正用開口パターンP
HCjと複数の測定用開口パターンPHMj1〜PHMjM
から構成したが、1つの較正用開口パターンと1つの測
定用開口パターンから構成してもよい。また、例えば、
図13に示されるように、各開口パターン群PHGj
複数の較正用開口パターンPHCj1〜PHCj2と複数の
測定用開口パターンPHMj1〜PHMj2から構成しても
よい。また、複数の較正用開口パターンと1つの測定用
開口パターンから構成してもよい。さらに、開口パター
ン群それぞれは、互いに同一形状である必要はなく、開
口パターン群それぞれを、他の開口パターン群の形状に
かかわらず、上記の構成のうち任意のものとすることが
できる。
【0120】また、上記の実施形態では、同一の開口パ
ターン群における複数の測定用開口パターンそれぞれの
開口パターンについての撮像結果を合成してスポット像
位置を求めたが、複数の撮像結果ごとにスポット像候補
位置を算出し、これらのスポット像候補位置の平均をス
ポット像位置として求めることも可能である。
【0121】また、上記の実施形態では、上述した
(1)式及び(2)式で表されるように、同一の開口パ
ターン群PHGjの較正用開口パターンPHCjを通過す
る光が介する拡散面DFS上の領域ARCj及び測定用
開口パターンPHMjkを通過する光が介する拡散面DF
S上の領域ARMjkそれぞれの90%以上を、共通領域
CARjkが占めるようにしたが、50%以上としてもよ
い。さらに、領域ARCjと領域ARMjkとに共通領域
CARjkが存在すれば、レモンスキン板DFによる光の
拡散ムラに起因する波面収差の測定誤差を低減させるこ
とができる。
【0122】また、上記の実施形態では、すべての開口
パターン群について較正用測定を行った後に、すべての
開口パターン群について投影光学系PLの波面収差測定
を行ったが、開口パターン群ごとに、較正用測定と投影
光学系PLの波面収差測定とを順次行うようにしてもよ
い。
【0123】また、上記の実施形態では、測定用レチク
ルRTAにおける開口パターンを9つとしたが、所望の
波面収差の測定精度に応じて、数を増減することが可能
である。また、マイクロレンズアレイ94におけるマイ
クロレンズ94aの配列数や配列態様も、所望の波面収
差の測定精度に応じて変更することが可能である。
【0124】また、上記の実施形態では、位置検出の対
象像をスポット像としたが、他の形状のパターンの像で
あってもよい。
【0125】また、上記の実施形態では、露光にあたっ
ては波面収差測定装置70を露光装置本体60から切り
離したが、波面収差測定装置70を露光装置本体60に
装着したままで露光してもよいことは勿論である。
【0126】また、上記の実施形態では、投影光学系P
Lの波面収差測定及び波面収差調整を、露光装置が組み
立てられた後の定期メンテナンス時等に行い、その後の
ウエハの露光に備える場合について説明したが、露光装
置の製造における投影光学系PLの調整時に、上記の実
施形態と同様にして、波面収差の調整を行ってもよい。
なお、露光装置の製造時における投影光学系PLの調整
にあたっては、上記の実施形態において行われる投影光
学系PLを構成する一部のレンズエレメントの位置調整
に加えて、他のレンズエレメントの位置調整、レンズエ
レメントの再加工、レンズエレメントの交換等を行うこ
とが可能である。
【0127】また、上記の実施形態において、被検光学
系の瞳形状を測定する第2のCCDを設けてもよい。例
えば、図4において、反射ミラー96bをハーフミラー
とし、該ハーフミラーの後方であって、被検光学系の瞳
位置と光学的に共役な位置関係となるように、第2のC
CDを配置すればよい。このように、第2のCCDを設
けることによって、CCD95の中心と投影光学系の瞳
中心とを一致させることができ、瞳中心に対するスポッ
ト像位置の位置ずれを求めることができる。
【0128】なお、光の波面の測定結果には、投影光学
系PLの波面収差だけでなく、ピンホールパターンのピ
ンホール像が結像される像面(投影光学系PLの像面)
と、波面センサ90の標示板91の上面との間における
X,Y,Z方向の位置ずれ成分(例えば、傾斜成分、光
軸方向の位置ずれ成分等)が含まれている可能性があ
る。そこで、波面収差測定装置70で求められる波面収
差データから上述した位置ずれ成分を算出し、この位置
ずれ成分に基づいて、ウエハステージWSTの位置を制
御するようにしてもよい。
【0129】さらに、位置ずれ成分に基づいて、ウエハ
ステージWSTの位置を制御した後に、被検光学系の瞳
形状を測定するようにしてもよい。
【0130】また、上記の実施形態では、走査型露光装
置の場合を説明したが、本発明は、投影光学系を備える
露光装置であれば、ステップ・アンド・リピート機、ス
テップ・アンド・スキャン機、ステップ・アンド・ステ
ィッチング機を問わず適用することができる。
【0131】また、上記の実施形態では、露光装置にお
ける投影光学系の収差測定に本発明を適用したが、露光
装置に限らず、他の種類の装置における結像光学系の諸
収差の計測にも本発明を適用することができる。
【0132】さらに、光学系の収差測定以外であって
も、例えば反射鏡の形状等の様々な光学系の光学特性の
測定にも本発明を適用することができる。
【0133】《デバイスの製造》次に、本実施形態の露
光装置を使用したデバイス(ICやLSI等の半導体チ
ップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロ
マシン等)の製造について説明する。
【0134】まず、設計ステップにおいて、デバイスの
機能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行
い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引
き続き、マスク製作ステップにおいて、設計した回路パ
ターンを形成したマスクを製作する。一方、ウエハ製造
ステップにおいて、シリコン等の材料を用いてウエハを
製造する。
【0135】次に、ウエハ処理ステップにおいて、上記
のステップで用意されたマスクとウエハを使用して、後
述するように、リソグラフィ技術によってウエハ上に実
際の回路等を形成する。
【0136】このウエハ処理ステップは、例えば、半導
体デバイスの製造にあたっては、ウエハの表面を酸化さ
せる酸化ステップ、ウエハ表面に絶縁膜を形成するCV
Dステップ、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する電
極形成ステップ、ウエハにイオンを打ち込むイオン打込
みステップといったウエハプロセスの各段階の前処理工
程と、後述する後処理工程を有している。前処理工程
は、ウエハプロセスの各段階において必要な処理に応じ
て選択されて実行される。
【0137】ウエハプロセスの各段階において、前処理
工程が終了すると、レジスト処理ステップにおいてウエ
ハに感光剤が塗布され、引き続き、露光ステップにおい
て上記で説明した露光装置100によってマスクの回路
パターンをウエハに焼付露光する。次に、現像ステップ
において露光されたウエハが現像され、引き続き、エッ
チングステップにおいて、レジストが残存している部分
以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そ
して、レジスト除去ステップにおいて、エッチングが済
んで不要となったレジストを取り除く。
【0138】以上のようにして、前処理工程と、レジス
ト処理ステップからレジスト除去ステップまでの後処理
工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に
回路パターンが形成される。
【0139】こうしてウエハ処理ステップが終了する
と、組立ステップにおいて、ウエハ処理ステップにおい
て処理されたウエハを用いてチップ化する。この組み立
てには、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディン
グ)やパッケージング工程(チップ封入)等の工程が含
まれる。
【0140】最後に、検査ステップにおいて、組立ステ
ップで作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テ
スト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイス
が完成し、これが出荷される。
【0141】以上のようにして、精度良く微細なパター
ンが形成されたデバイスが、高い量産性で製造される。
【0142】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、測定用マ
スク装置を使用することにより、被検光学系の光学特性
を精度良く測定することができる。
【0143】また、本発明の光学特性測定方法によれ
ば、本発明の測定用マスク装置を使用して被検光学系の
光学特性を測定するので、被検光学系の光学特性を精度
良く測定することができる。
【0144】また、本発明の光学特性測定装置によれ
ば、本発明の光学特性測定方法を使用して被検光学系の
光学特性を測定するので、被検光学系の光学特性を迅速
にかつ精度良く測定することができる。
【0145】また、本発明の光学系の調整方法によれ
ば、本発明の光学特性測定方法によって精度良く測定さ
れた光学系の光学測定に基づいて、光学系の光学特性を
調整するので、光学系の光学特性を所望の特性を迅速に
かつ精度良く調整することができる。
【0146】また、本発明の露光装置によれば、投影光
学系の光学特性を測定する本発明の光学特性測定装置を
備えるので、本発明の光学特性測定装置により精度良く
光学特性が測定され、光学特性が良好に調整されている
ことが保証された投影光学系を使用して、所定のパター
ンを基板に転写することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る露光装置の構成を概
略的に示す図である。
【図2】図2(A)〜図2(C)は、図1における測定
用レチクル装置の構成を説明するための図である。
【図3】図3(A)及び図3(B)は、図2の測定用レ
チクル装置における測定用開口パターンを通過する光が
介する拡散面の領域と、較正用開口パターンを通過する
光が介する拡散面の領域との関係を説明するための図で
ある。
【図4】図1の波面センサの構成を概略的に示す図であ
る。
【図5】図4の標示板の表面状態を説明するための図で
ある。
【図6】図6(A)及び図6(B)は、図4のマイクロ
レンズアレイの構成を示す図である。
【図7】図1の波面データ処理装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】図1の装置による露光動作における処理を説明
するためのフローチャートである。
【図9】図8の較正用測定サブルーチンにおける処理を
説明するためのフローチャートである。
【図10】較正用測定におけるスポット像の撮像時にお
ける光学配置を説明するための図である。
【図11】図8の収差測定サブルーチンにおける処理を
説明するためのフローチャートである。
【図12】収差測定におけるスポット像の撮像時におけ
る光学配置を説明するための図である。
【図13】変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
32…位置算出装置(位置情報算出装置)、33…較正
用波面収差算出装置(較正用光学特性算出装置)、34
…測定用波面収差算出装置(測定用光学特性算出装
置)、35…波面収差補正装置(光学特性補正装置)、
70…波面収差測定装置、90…波面センサ(像情報検
出装置)、92…コリメータレンズ(測定用光学系の一
部)、93…リレー光学系(測定用光学系の一部)、9
4…マイクロレンズアレイ(波面分割部材)、94a…
マイクロレンズ(レンズ要素)、95…CCD(撮像装
置)、96a〜96c…ミラー(測定用光学系の一
部)、DF…レモンスキン板(光拡散部材)、PL…投
影光学系(被検光学系)、PHCj…較正用開口パター
ン、PHMjk…測定用開口パターン、RA…測定用レチ
クル装置(測定用マスク装置)、RTA…測定用レチク
ル(測定用マスク)、W…ウエハ(基板)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 515F (72)発明者 向後 淳 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 (72)発明者 正田 隆博 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 2G086 HH06 2H087 KA21 NA01 2H095 BE05 BE08 BE09 5F046 AA25 BA03 CB25 DA12 DB05

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定用の光が被検光学系に入射する前
    に、順次経由する光拡散部材及び測定用マスクを備える
    測定用マスク装置において、 前記測定用マスクには、前記被検光学系の光学特性を測
    定する時に使用される測定用開口パターンと、前記被検
    光学系の光学特性を測定する測定用光学系を較正する時
    に使用される較正用開口パターンとが形成され、 前記測定用開口パターンから前記被検光学系の入射側開
    口数で見込まれる前記光拡散部材の光拡散面における第
    1領域と、前記較正用開口パターンから前記被検光学系
    の入射側開口数で見込まれる前記光拡散部材の光拡散面
    における第2領域とが、少なくとも一部重複する、こと
    を特徴とする測定用マスク装置。
  2. 【請求項2】 前記第1領域の50%以上が前記第2領
    域に含まれる、ことを特徴とする請求項1に記載の測定
    用マスク装置。
  3. 【請求項3】 前記第1領域の90%以上が前記第2領
    域に含まれる、ことを特徴とする請求項1に記載の測定
    用マスク装置。
  4. 【請求項4】 前記測定用マスクには、前記測定用開口
    パターン及び前記較正用パターンの少なくとも一方が複
    数形成されている、ことを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか一項に記載の測定用マスク装置。
  5. 【請求項5】 被検光学系の光学特性を測定する光学特
    性測定方法であって、 請求項1〜4のいずれか一項に記載の測定用マスク装置
    の光拡散部材、前記測定用マスク装置の測定用マスクに
    形成された較正用開口パターン、及び前記被検光学系を
    順次介した光を前記測定用光学系により波面分割して複
    数の較正用パターン像を形成し、前記複数の較正用パタ
    ーン像それぞれの位置情報を検出する較正用パターン像
    位置検出工程と;前記複数の較正用パターン像それぞれ
    の位置情報に基づいて、前記測定用光学系の光学特性を
    算出する較正用光学特性算出工程と;を含む光学特性測
    定方法。
  6. 【請求項6】 前記較正用パターン像は、スポット像で
    あることを特徴とする請求項5に記載の光学特性測定方
    法。
  7. 【請求項7】 前記測定用マスク装置の光拡散部材、前
    記測定用マスクに形成された測定用開口パターン、及び
    前記被検光学系を順次介した光を前記測定用光学系によ
    り波面分割して複数の測定用パターン像を形成し、前記
    複数の測定用パターン像それぞれの位置情報を検出する
    測定用パターン像位置検出工程と;前記複数の測定用パ
    ターン像それぞれの位置情報に基づいて、前記被検光学
    系の光学特性を算出する光学特性算出工程と;前記算出
    された前記被検光学系の光学特性を、前記算出された前
    記測定光学系の光学特性に基づいて補正する光学特性補
    正工程と;を更に含むことを特徴とする請求項5又は6
    に記載の光学特性測定方法。
  8. 【請求項8】 前記測定用パターン像は、スポット像で
    あることを特徴とする請求項7に記載の光学特性測定方
    法。
  9. 【請求項9】 前記被検光学系の光学特性は、波面収差
    であることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項に
    記載の光学特性測定方法。
  10. 【請求項10】 被検光学系を介した光に基づいて、前
    記被検光学系の光学特性を測定する光学特性測定装置で
    あって、 前記被検光学系を介した光を波面分割して複数のパター
    ン像を形成する測定用光学系と;請求項1〜4のいずれ
    か一項に記載の測定用マスク装置の光拡散部材、前記較
    正用開口パターン、前記被検光学系、及び前記測定用光
    学系を順次介した光による複数の較正用パターン像それ
    ぞれの位置情報を検出し、該位置情報に基づいて、前記
    測定光学系の光学特性を算出する較正用光学特性算出装
    置と;を備える光学特性測定装置。
  11. 【請求項11】 前記測定用マスク装置の光拡散部材、
    前記測定用マスクに形成された測定用開口パターン、前
    記被検光学系、及び前記測定用光学系を順次介した光に
    よる複数の測定用パターン像それぞれの位置情報に基づ
    いて、前記被光学系の光学特性を算出する測定用光学特
    性算出装置と;前記算出された前記被検光学系の光学特
    性を、前記算出された前記測定光学系の光学特性に基づ
    いて補正する光学特性補正装置と;を更に備える、こと
    を特徴とする請求項10に記載の光学特性測定装置。
  12. 【請求項12】 前記測定用光学系は、複数のレンズ要
    素が配列されたマイクロレンズアレイを有する、ことを
    特徴とする請求項10又は11に記載の光学特性測定装
    置。
  13. 【請求項13】 前記被検光学系の光学特性は、波面収
    差であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか
    一項に記載の光学特性測定装置。
  14. 【請求項14】 光学系の光学特性を調整する光学系の
    調整方法であって、 前記光学系の光学特性を、請求項5〜9のいずれか一項
    に記載の光学特性測定方法を用いて測定する光学特性測
    定工程と;前記光学特性測定工程における測定結果に基
    づいて、前記光学系の光学特性を調整する光学特性調整
    工程と;を含む光学系の調整方法。
  15. 【請求項15】 露光光を基板に照射することにより、
    所定のパターンを前記基板に転写する露光装置であっ
    て、 露光光の光路上に配置された投影光学系と;前記投影光
    学系を被検光学系とする請求項10〜13のいずれか一
    項に記載の光学特性測定装置と;を備える露光装置。
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