JP2003262731A - ヨウ素系偏光板及びその製造方法 - Google Patents

ヨウ素系偏光板及びその製造方法

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秀樹 林
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成年 林
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    • G02B5/30Polarising elements
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    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
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    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3033Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性の改良されたヨウ素系偏光板を提供
し、さらにその製造方法を提供する。 【解決手段】 ヨウ素が吸着配向されたポリビニルアル
コール系樹脂フィルムに透明な接着剤層を介して保護フ
ィルムが貼合されてなる偏光板であって、その接着剤層
が、ポリアクリル酸及びその誘導体から選ばれる水溶性
アクリル系高分子を含有し、偏光板全体の中に占める水
溶性アクリル系高分子の量が偏光板1m2あたり5〜1,
000mgであるヨウ素系偏光板が提供される。水溶性ア
クリル系高分子の量は、接着剤層の重量を基準にすれ
ば、2〜75重量%であるのが有利である。ヨウ素が吸
着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、
接着剤の全固形分量を基準に水溶性アクリル系高分子を
2〜75重量%含有する透明な接着剤を介して、保護フ
ィルムを貼合することにより、このようなヨウ素系偏光
板が製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヨウ素が吸着配向
されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムの少なくと
も片面に接着剤層を介して保護フィルムが貼合された偏
光板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】偏光板は一般に、ポリビニルアルコール
に二色性色素としてヨウ素又は二色性染料を吸着配向さ
せたフィルムを偏光子とし、その偏光子の少なくとも片
面に接着剤層を介してトリアセチルセルロースなどから
なる保護フィルムを貼合して製造されている。二色性色
素としてヨウ素を用いた偏光フィルムはヨウ素系偏光フ
ィルムと、またそこに保護フィルムが貼合された偏光板
はヨウ素系偏光板と、それぞれ呼ばれ、一方、二色性色
素として二色性染料を用いた偏光フィルムは染料系偏光
フィルムと、またそこに保護フィルムが貼合された偏光
板は染料系偏光板と、それぞれ呼ばれる。これらのう
ち、ヨウ素系偏光板は染料系偏光板に比べ、高透過率で
高偏光度、すなわち高コントラストを示すことから、広
く用いられている。ヨウ素系偏光板は、このように光学
特性の面では染料系偏光板に勝っているものの、光学耐
久性の面では染料系偏光板に劣っており、例えば、ヨウ
素系偏光板を乾熱下に放置すると、透過率が低下したり
偏光板が変色したりするなどの問題が生じていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
ヨウ素系偏光板の耐久性を高めるべく研究を行い、本発
明に到達した。したがって本発明の目的は、耐久性の改
良されたヨウ素系偏光板を提供し、さらにはその製造方
法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる目
的のもとで研究を行った結果、ポリアクリル酸又はその
誘導体を特定量含有する接着剤をヨウ素系偏光フィルム
と保護フィルムとの貼合に用いることにより、あるいは
接着剤層中にポリアクリル酸又はその誘導体を存在さ
せ、偏光板全体に占めるポリアクリル酸又はその誘導体
の量を特定量とすることにより、乾熱下における変色な
どの問題を抑える効果が発揮されることを見出し、本発
明に至った。
【0005】すなわち本発明によれば、ヨウ素が吸着配
向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに透明な
接着剤層を介して保護フィルムが貼合されてなる偏光板
であって、その接着剤層が、ポリアクリル酸及びその誘
導体から選ばれる水溶性アクリル系高分子を含有し、偏
光板全体の中に占める水溶性アクリル系高分子の量が偏
光板1m2あたり5〜1,000mg であるヨウ素系偏光板
が提供される。
【0006】また、本発明によれば、ヨウ素が吸着配向
されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに透明な接
着剤層を介して保護フィルムが貼合されてなる偏光板で
あって、その接着剤層が、ポリアクリル酸及びその誘導
体から選ばれる水溶性アクリル系高分子を2〜75重量
%含有する偏光板も提供される。
【0007】さらに、本発明によれば、ヨウ素が吸着配
向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、接着
剤の全固形分量を基準にポリアクリル酸及びその誘導体
から選ばれる水溶性アクリル系高分子を2〜75重量%
含有する透明な接着剤を介して、保護フィルムを貼合す
ることにより、ヨウ素系偏光板を製造する方法も提供さ
れる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る偏光板は、一軸延伸されたポリビニルアル
コール系樹脂フィルムにヨウ素が吸着配向された、いわ
ゆるヨウ素系偏光フィルムの少なくとも片面に、接着剤
層を介して保護フィルムが貼合されたものである。そし
て本発明では、この接着剤層に水溶性アクリル系高分子
を含有させる。
【0009】ここで用いる水溶性アクリル系高分子は、
ポリアクリル酸又はその誘導体である。ポリアクリル酸
の誘導体とは、ポリアクリル酸が水溶性を保ったまま、
そのカルボン酸基(-COOH )の部分で変化したものをい
う。具体的には、カルボン酸基がナトリウム塩のような
塩、特に金属塩、例えばアルカリ金属塩になったポリア
クリル酸塩、カルボン酸基がホルミル基(-CHO)になっ
たポリアクロレイン、カルボン酸基がアミド(-CONH2
になったポリアクリルアミド、カルボン酸基がシアノ基
(-CN )になったポリアクリロニトリルなどが挙げられ
る。またこれらのポリアクリル酸又はその誘導体のもと
になる単量体、すなわち、アクリル酸、アクリル酸塩、
アクロレイン、アクリルアミド、アクリロニトリルなど
のうち、2種以上の単量体を用いた水溶性共重合体であ
ってもよいし、これら1又は複数の単量体に、水溶性を
損なわない範囲でそれと共重合可能な他の単量体を組み
込んだ水溶性共重合体であってもよい。これらの水溶性
アクリル系高分子のなかでも、ポリアクリル酸が最も好
ましい。
【0010】水溶性アクリル系高分子の量は、一つの見
地からは、偏光板1m2 あたり5〜1,000mg であ
る。また別の見地からは、接着剤層中、この水溶性アク
リル系高分子の量が2〜75重量%である。水溶性アク
リル系高分子の量がこれより少ないと、乾熱下での色相
変化を防止する効果が弱くなり、またこれより多いと、
接着剤層が脆くなり、偏光フィルムと保護フィルムの剥
離を起こす場合がある。
【0011】水溶性アクリル系高分子の平均分子量は必
ずしも限定されないが、通常は重量平均分子量で1,0
00〜6,000,000の範囲であり、好ましくは1,
500〜1,000,000の範囲、より好ましくは5,
000〜250,000の範囲である。
【0012】本発明の偏光フィルムを構成するポリビニ
ルアルコール系樹脂は通常、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケ
ン化することにより得られる。ポリ酢酸ビニル系樹脂と
しては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニル
のほか、酢酸ビニル及びこれと共重合可能な他の単量体
の共重合体などが例示される。酢酸ビニルに共重合され
る他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、
オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類
などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン
化度は、通常85〜100モル%、好ましくは98〜1
00モル%の範囲である。このポリビニルアルコール系
樹脂はさらに変性されていてもよく、例えば、アルデヒ
ド類で変性されたポリビニルホルマールやポリビニルア
セタールなども使用し得る。ポリビニルアルコール系樹
脂の重合度は、通常1,000〜10,000、好ましく
は1,500〜5,000の範囲である。
【0013】ヨウ素系偏光板は通常、このようなポリビ
ニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、こ
のポリビニルアルコール系樹脂フィルムをヨウ素で染色
して当該ヨウ素を吸着させる工程、ヨウ素が吸着された
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で
処理する工程、このホウ酸水溶液による処理後に水洗す
る工程、及びこれらの工程が施されてヨウ素が吸着配向
された一軸延伸ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの
少なくとも片面に保護フィルムを貼合する工程を経て、
製造される。
【0014】一軸延伸は、ヨウ素染色の前に行ってもよ
いし、ヨウ素染色と同時に行ってもよいし、ヨウ素染色
の後に行ってもよい。一軸延伸をヨウ素染色の後で行う
場合には、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前に行っても
よいし、ホウ酸処理中に行ってもよい。もちろん、これ
らの複数の段階で一軸延伸を行うことも可能である。一
軸延伸するには、周速の異なるロール間で一軸に延伸し
てもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。
また、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、
溶剤で膨潤した状態で延伸を行う湿式延伸であってもよ
い。延伸倍率は通常4〜8倍程度である。
【0015】ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにヨ
ウ素を吸着配向させるためには、通常、ヨウ素及びヨウ
化カリウムを含有する水溶液に、このポリビニルアルコ
ール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用され
る。この水溶液におけるヨウ素の含有量は通常、水10
0重量部あたり0.01〜0.5重量部程度であり、ヨウ
化カリウムの含有量は通常、水100重量部あたり 0.
5〜10重量部程度である。この水溶液の温度は、通常
20〜40℃程度であり、また、この水溶液への浸漬時
間は、通常30〜300秒程度である。
【0016】ヨウ素染色後のホウ酸処理は、ヨウ素によ
り染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホ
ウ酸水溶液に浸漬することにより行われる。ホウ酸水溶
液におけるホウ酸の含有量は通常、水100重量部あた
り2〜15重量部程度、好ましくは5〜12重量部程度
である。またこのホウ酸水溶液は、ヨウ化カリウムを含
有するのが好ましい。ホウ酸水溶液への浸漬時間は、通
常 100〜1,200秒程度、好ましくは150〜60
0秒程度、さらに好ましくは200〜400秒程度であ
る。
【0017】ホウ酸処理後のポリビニルアルコール系樹
脂フィルムは、通常、水洗処理される。水洗処理は、例
えば、ホウ酸処理されたポリビニルアルコール系樹脂フ
ィルムを水に浸漬することにより行われる。水洗後は乾
燥処理が施されて、ヨウ素が吸着配向されたポリビニル
アルコール系樹脂フィルム、すなわちヨウ素系偏光フィ
ルムが得られる。
【0018】かくして得られる偏光フィルムは、その片
面又は両面に保護フィルムを積層して、偏光板とされ
る。保護フィルムとしては、例えば、トリアセチルセル
ロースやジアセチルセルロースのようなセルロースアセ
テート樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリエス
テル樹脂フィルム、ポリアリレート樹脂フィルム、ポリ
エーテルサルホン樹脂フィルム、ノルボルネンのような
環状オレフィンをモノマーとする環状ポリオレフィン樹
脂フィルムなどが挙げられる。保護フィルムの厚みは、
通常30〜200μm 程度である。
【0019】保護フィルムの積層には、透明で光学的に
等方性の接着剤が用いられる。そして本発明では、この
接着剤中に、先に説明したような水溶性アクリル系高分
子を含有させておき、得られる偏光板の1m2 あたり5
〜1,000mgの水溶性アクリル系高分子が存在するよ
うにする。偏光板1m2あたりの水溶性アクリル系高分子
の量は、好ましくは25mg以上であり、また好ましくは
500mg以下である。偏光フィルムの両面に接着剤層を
介して保護フィルムを貼合する場合、ここでいう偏光板
1m2あたりの水溶性アクリル系高分子の量は、もちろん
両層に存在する合計量である。接着剤中に含有される水
溶性アクリル系高分子の量は、接着剤中の全固形分量を
基準に2〜75重量%とするのが適当である。接着剤中
の全固形分に対する水溶性アクリル系高分子の量は、好
ましくは10重量%以上であり、また好ましくは60重
量%以下である。
【0020】透明な接着剤としては、例えば、ポリビニ
ルアルコール系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系
接着剤などが挙げられるが、必ずしもこれらに限定され
るものではない。これらのなかでも好ましいポリビニル
アルコール系接着剤は、部分ケン化ポリビニルアルコー
ルや完全ケン化ポリビニルアルコールのほか、アセトア
セチル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシル基変
性ポリビニルアルコールのような、変性されたポリビニ
ルアルコール系樹脂水溶液でありうる。また、水溶性エ
ポキシ化合物、ジアルデヒド、イソシアネートなどの架
橋剤を含有していてもよい。接着剤は、エマルジョンタ
イプでもよい。接着剤の溶剤としては水が好ましいが、
若干量の親水性有機溶媒、例えばアルコール類などが含
まれていてもよい。
【0021】接着剤中に水溶性アクリル系高分子を含有
させるには、水溶性アクリル系高分子を接着剤に添加
し、水溶性アクリル系高分子を含む接着剤を調製する方
法が、最も簡単である。
【0022】通常、接着剤を介して偏光フィルムと保護
フィルムを貼合した後は、溶剤を除去するために乾燥し
て、偏光板とされる。乾燥は通常、熱風乾燥により行わ
れるが、そのときの温度は40〜100℃程度、好まし
くは45〜90℃の範囲から適宜選択される。乾燥時間
は、通常 20〜1,200秒程度である。乾燥後の接着
剤層の厚みは、通常0.01〜4μm 程度、好ましくは
0.05〜2μm 程度であるが、必ずしもこれに限定さ
れるものではない。
【0023】本発明の偏光板においては、接着剤層中に
水溶性アクリル系高分子を存在させることが必須である
が、他の層に水溶性アクリル系高分子が存在することを
排除するものではなく、例えば、ポリビニルアルコール
系樹脂からなる偏光子中にも少量の水溶性アクリル系高
分子を存在させ、それと保護フィルムとを水溶性アクリ
ル系高分子入りの接着剤を介して貼合する形態も包含さ
れる。ただ、ヨウ素染色後に用いるホウ酸処理浴の濃度
管理の煩わしさなども考慮すれば、偏光板中に存在する
水溶性アクリル系高分子は、その全量が接着剤中に含ま
れる水溶性アクリル系高分子に由来するようにするのが
有利である。
【0024】かくして得られる偏光板は、その表面にハ
ードコート層、反射防止層、防眩層などを有していても
よい。また通常は、上記偏光板の少なくとも片面に粘着
剤層が設けられる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。なお、例中でいう直交色相とは、偏光板にその透
過軸と直交する偏光光を入射したときの透過光の色相を
意味する。
【0026】実施例1 平均重合度約2,400、ケン化度99.9モル%以上で
厚さ75μm のポリビニルアルコールフィルムを乾式で
延伸倍率5倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったま
ま、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.05/
5/100 の水溶液に28℃で60秒間浸漬した。次
に、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水が重量比で10/9.
5/100 の水溶液に74℃で300秒間浸漬した。
26℃の純水で20秒間水洗した後、65℃で乾燥し
て、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向された偏
光フィルムを得た。偏光フィルムの厚みは約26μm で
あった。
【0027】一方、平均重合度約1,700、ケン化度
99.6モル%以上のポリビニルアルコール水溶液に、
重量平均分子量約250,000 のポリアクリル酸を加
えて、ポリビニルアルコール/ポリアクリル酸/水の重
量比が4/2/100の接着剤とした。この接着剤の全
固形分に対するポリアクリル酸の重量割合は、1/3で
ある。先に得られた偏光フィルムの両面にこの接着剤を
塗布した後、それぞれの面に、表面ケン化処理が施され
たトリアセチルセルロースからなる厚さ80μmの保護
フィルム(“コニカタック KC80UVSHF”、コニカ(株)
から入手)を貼合した。そして、50℃で25分間乾燥
して偏光板を得た。
【0028】偏光板中の接着剤層の厚みは、ポリビニル
アルコールフィルムの両面合計で約0.33μmであっ
た。この偏光板は、その面積1m2あたり約140mgのポ
リアクリル酸を含有していることになる。こうして得ら
れた偏光板の直交色相b* を、紫外可視スペクトルで測
定した。次に、100℃の乾燥雰囲気に14時間放置し
た後、再度、偏光板の直交色相b* を紫外可視スペクト
ルで測定した。そして、乾熱試験後の直交色相b* から
乾熱試験前の直交色相b* を差し引いた値である直交色
相b* の変化量Δb* を求め、結果を表1に示した。
【0029】実施例2 ポリアクリル酸を、重量平均分子量約250,000 の
ものから重量平均分子量約5,000 のものに変えた以
外は、実施例1と同様の操作を行って、偏光板を作製し
た。得られた偏光板について、実施例1と同様の方法で
評価し、結果を表1に示した。
【0030】比較例1 ポリアクリル酸を用いない以外は、実施例1と同様の操
作を行って、偏光板を作製した。得られた偏光板につい
て、実施例1と同様の方法で評価し、結果を表1に示し
た。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明のヨウ素系偏光板は、乾熱下に置
いた後の劣化が防止され、耐久性に優れたものとなる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヨウ素が吸着配向されたポリビニルアルコ
    ール系樹脂フィルムに透明な接着剤層を介して保護フィ
    ルムが貼合されてなる偏光板であって、該接着剤層が、
    ポリアクリル酸及びその誘導体から選ばれる水溶性アク
    リル系高分子を含有し、偏光板全体の中に占める該水溶
    性アクリル系高分子の量が、偏光板1m2 あたり5〜1,
    000mgであることを特徴とするヨウ素系偏光板。
  2. 【請求項2】偏光板中の水溶性アクリル系高分子は、事
    実上その全量が接着剤層中に存在する請求項1に記載の
    偏光板。
  3. 【請求項3】ヨウ素が吸着配向されたポリビニルアルコ
    ール系樹脂フィルムに透明な接着剤層を介して保護フィ
    ルムが貼合されてなる偏光板であって、該接着剤層は、
    ポリアクリル酸及びその誘導体から選ばれる水溶性アク
    リル系高分子を2〜75重量%含有することを特徴とす
    るヨウ素系偏光板。
  4. 【請求項4】ヨウ素が吸着配向されたポリビニルアルコ
    ール系樹脂フィルムの両面に保護フィルムが貼合されて
    いる請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板。
  5. 【請求項5】接着剤がポリビニルアルコール系のもので
    ある請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板。
  6. 【請求項6】ヨウ素が吸着配向されたポリビニルアルコ
    ール系樹脂フィルムに、接着剤の全固形分量を基準にポ
    リアクリル酸及びその誘導体から選ばれる水溶性アクリ
    ル系高分子を2〜75重量%含有する透明な接着剤を介
    して、保護フィルムを貼合することを特徴とするヨウ素
    系偏光板の製造方法。
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