JP2003262239A - 回転伝達装置 - Google Patents

回転伝達装置

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JP2003262239A
JP2003262239A JP2002064181A JP2002064181A JP2003262239A JP 2003262239 A JP2003262239 A JP 2003262239A JP 2002064181 A JP2002064181 A JP 2002064181A JP 2002064181 A JP2002064181 A JP 2002064181A JP 2003262239 A JP2003262239 A JP 2003262239A
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cage
armature
input shaft
roller
outer ring
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JP2002064181A
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Tomoaki Makino
智昭 牧野
Takahide Saito
隆英 齋藤
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ローラを中立位置に保持する弾性部材の反力
に依存しないで、2ウエイクラッチの締結、非締結を切
り換えることができるようにすること。 【解決手段】 外輪6と入力軸1の対向面の一方に円筒
面を、他方にその円筒面との間で楔空間を形成する複数
のカム面2を形成し、その対向面間に、入力軸1に対し
て軸方向のみ移動可能な内側保持器4と、その内側保持
器4に対して軸方向移動量に対して固有の角度のみ相対
回転可能な外側保持器5を設け、外側保持器5のポケッ
トに外輪6と入力軸1の係合子であるローラ3を組み込
み、内側保持器4と一体となったアーマチュア8を電磁
コイル11、12の通電、非通電により軸方向に移動可
能にして、2ウエイクラッチの締結、非締結を切り換え
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、動力伝達経路上
において、動力の伝達と遮断の切り換えに用いる回転伝
達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の回転伝達装置の一例とし
て、特開平11‐336799号公報に示すものがあ
る。
【0003】この回転伝達装置31は、図14乃至図1
6に示すように、従動部材となる外輪32の内部に軸受
を介して入力軸33が回転自在に収納され、この外輪3
2と入力軸33の間に、2ウエイクラッチAと、該2ウ
エイクラッチAを係脱する電磁クラッチBとが設けら
れ、入力軸33の一方端部にスプラインを介して入力用
リング34が取り付けられている。上記2ウエイクラッ
チAは、外輪32の内径面に円筒面35が形成され、こ
れに対応するよう入力軸33に設けた大径部36の外径
面に所定の間隔をおいて複数の平坦なカム面37が形成
され、各カム面37は、外輪32の円筒面35との間で
円周方向の両側が狭幅になる楔状空間を形成している。
前記入力軸33の大径部36の外径面と外輪32の円筒
面35の間に保持器38が外嵌挿入され、保持器38の
両端はそれぞれプレート39、40を介して入力軸33
に回転自在に支持されている。この保持器38には、図
15に示すように、周方向にカム面37と同じ数のポケ
ット41が形成され、その各ポケット41に係合子とし
てのローラ42が組み込まれている。ローラ42は、入
力軸33の各カム面37に対してそれぞれ1個ずつ組み
込まれており、保持器38によって周方向に所定量移動
すると、カム面37と円筒面35の間に係合し、外輪3
2と入力軸33を一体化する。
【0004】上記保持器38と入力軸33の両者には、
図16で示すように、周方向の一部に切り欠き部43、
44が設けられ、そこに弾性部材45として、ばねの両
端を撓ませてセットする。両者の切り欠き部43、44
は、後述するアーマチュア53に隣接する側面に設けら
れている。保持器38と入力軸33は、互いの切り欠き
部43、44が合致しているときは、入力軸33のカム
面37と保持器38のポケット41及びローラ42の位
置関係が、ローラ42と外輪32の間に隙間が存在する
ようになっており、弾性部材45により、入力軸33と
外輪32は係合されず、空転が可能な状態となる。
【0005】図14に示すように、入力軸33と外輪3
2の間に電磁クラッチBが組み込まれている。この電磁
クラッチBは、外輪32の端部から一部が外側に突出す
る固定部47に電磁コイル48を収納するフィールドコ
ア49が嵌合固定され、このフィールドコア49に回転
可能となるよう外嵌するロータ50が、外輪32内に嵌
挿したロータガイド51内に圧入固定されており、ま
た、ロータガイド51はピン52によって外輪32と回
転止めがなされている。従って、フィールドコア49は
固定部材であり、また、外輪32、ロータガイド51、
ロータ50はいかなるときも相対回転しないと共に、ロ
ータ50が外輪32に固定された摩擦部材となる。前記
ロータ50と、このロータ50に固定されたロータガイ
ド51のフランジ51aとの対向面間には、電磁コイル
48の磁力によって移動吸着されるアーマチュア53
が、軸方向に隙間をもって挟み込まれており、アーマチ
ュア53とロータ50の間に設けた波ばね54が、ロー
タガイド51のフランジ51aの面に向けてアーマチュ
ア53を軽く付勢している。ここで、ロータガイド51
は、アルミや銅等の非磁性材料からなっており、ロータ
50の外周はもちろんのこと、アーマチュア53が外輪
32へ接触して磁力が外輪32へ漏洩しないように設定
している。これにより、外輪32への磁力の逃げを防止
し、意図するアーマチュア53の吸着力が得られるよう
にしている。このように、非磁性体とロータ50の摩擦
面との間にアーマチュア53を遊嵌することによって、
これら2つの部品によってアーマチュア53の移動量を
管理調節することができ、また、外輪32への磁力の漏
洩を防止することができる。前記アーマチュア53に
は、図14に示すように、保持器38側に延びる一対の
突部55が設けられ、その突部55が上記弾性部材45
が設置されている保持器38の切り欠き部44と同一の
切り欠きに嵌め合わされ、保持器38に対して回転不能
で軸方向の移動は可能となっている。
【0006】すなわち、ロータ50はロータガイド51
を介して外輪32とつながっており、アーマチュア53
は、保持器38、弾性部材45を介して入力軸33とつ
ながっているため、外輪32と入力軸33の相対回転が
可能である。
【0007】上記構造の回転伝達装置31は、電磁コイ
ル48への電流が流れていないとき、2ウエイクラッチ
Aは、弾性部材45の作用により、上述のようにローラ
42はカム面37に係合しない中立位置へ保持され、2
ウエイクラッチAは外輪32と入力軸33の係合が解か
れた状態となる。
【0008】一方、電磁コイル48に電流が流れると、
電磁コイル48の磁力により、アーマチュア53とロー
タ50が圧接され、この状態で入力軸33と外輪32が
相対空転しようとすると、アーマチュア53とロータ5
0間に発生した摩擦力によって、保持器38と外輪32
を一体化させるため、ローラ42はカム面37の中立位
置から楔空間の係合位置へ移動し、2ウエイクラッチA
は外輪32と入力軸33(カム)が係合する。したがっ
て、電磁コイル48をONすると、外輪32と入力軸3
3を係合できるのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の回
転伝達装置は、上記のように、内径側から、外径面にカ
ム面37が形成された入力軸33、保持器38、外輪3
2の順で同軸上に配置され、入力軸33と保持器38
が、回転方向に弾性的に保持されている。そして、2ウ
エイクラッチAの空転から締結への切り換えは、外輪3
2と一体に嵌合されたフランジ面51aと、保持器38
に対し軸方向のみ移動可能に結合されたアーマチュア5
3との間に摩擦抵抗を付与することによって行ってい
た。摩擦抵抗の付与手段としては、電磁クラッチBに電
流を印加することで、フランジ面51aとアーマチュア
53との間に磁気的吸引力を発生させるものである。
【0010】一方、2ウエイクラッチAの締結から空転
への切り換えは、入力軸33に対して、保持器38を弾
性的に保持している弾性部材45の反力によって行って
いた。
【0011】したがって、2ウエイクラッチAの締結状
態から締結を外したいとき、上記従来例の場合、アーマ
チュア53の摩擦抵抗をなくすと、たわんでいた弾性部
材45が解放されようとする。その解放力が保持器38
を介し締結しているローラ42に作用する。その解放力
が、締結方向に残っている力を上回れば締結が外れる。
しかし、解放力が締結方向に残っている力以下である場
合は、2ウエイクラッチAの締結が外れないという問題
があった。
【0012】そこで、この発明は、上記のような弾性部
材の反力に依存しないオフ機構を実現することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するために、外輪と入力軸の対向面の一方に円筒
面を、他方にその円筒面との間で楔空間を形成する複数
のカム面を形成し、その対向面間に、入力軸に対して軸
方向のみ移動可能な内側保持器と、その内側保持器に対
して軸方向移動量に対して固有の角度のみ相対回転可能
な外側保持器を設け、外側保持器のポケットに外輪と入
力軸の係合子であるローラを組み込み、内側保持器と一
体となったアーマチュアを電磁コイルの通電、非通電に
より軸方向に移動可能にして、2ウエイクラッチの締
結、非締結を切り換えるようにしたものである。
【0014】上記クラッチの締結、非締結を切り換える
際におけるアーマチュアの軸方向の移動制御は、1つの
アーマチュアを挟むように2つの電磁コイルを対向さ
せ、それらの通電、非通電により行うことができる。
【0015】また、内側保持器の両端に2つのアーマチ
ュアを一体に配置し、それぞれに対向する電磁コイルを
設け、この電磁コイルの通電、非通電によりアーマチュ
アの軸方向の移動を制御するようにしてもよい。
【0016】また、ローラを中立位置に保持する弾性部
材は、外側保持器の両端に配置し、カムリングに対して
弾性的に保持する構造とすることができる。
【0017】また、ローラを中立位置に保持する弾性部
材は、アーマチュアの両端面に配置し、それぞれに対向
する摩擦接触面に対し弾性的に保持する構造とすること
ができる。
【0018】また、ローラを中立位置に弾性的に保持す
る弾性部材は、内側保持器ポケット内に配置し、ポケッ
トの内壁面と入力軸とに対向させる構造としてもよい。
【0019】また、外側保持器には、軸方向規制手段が
設けられている。
【0020】上記の構造により、安定したクラッチの切
り換え機構が実現できる。特に、弾性部材固有の反力に
左右されないオフ機構を実現できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を説
明する。この発明の第1の実施形態を図1に示す。この
例では、外輪6とカム面2を形成した入力軸1の対向面
間にローラ3を組み込み、入力軸1に対してローラ3を
入力軸1のカム面2と外輪6によって形成される楔空間
に押し込むことによって、外輪6と入力軸1とを締結さ
せる構造は従来例と同様であるが、ローラ3の保持器
を、内側保持器4と外側保持器5とによって構成し、ま
た対向する一対の電磁コイル11および12を有すると
ころが従来例とは大きく異なる構造である。なお、内側
保持器4および外側保持器5の形状、構造は、図5の分
解斜視図を示す通りである。
【0022】上記外側保持器5には、入力軸1のカム面
2と同じ数のポケット5aが形成され、その各ポケット
5aに係合子としてのローラ3が組み込まれている。ロ
ーラ3は、入力軸1の各カム面2に対してそれぞれ1個
ずつ組み込まれており、外側保持器5によって周方向に
所定量移動すると、カム面2と、外輪6の円筒面6aの
間に係合し、外輪6と入力軸1が一体化する。ローラ3
は、外側保持器5によって周方向に所定量移動するた
め、内側保持器4には、ローラ3の周方向の移動を制限
しないように、ローラ3の周方向の移動範囲よりも大き
なポケット4aが入力軸1のカム面2と同じ数だけ設け
ている。
【0023】図1の例では、内側保持器4の一方の端部
に、アーマチュア8を一体に設け、このアーマチュア8
を挟むように2つの電磁コイル11、12を対向させ、
それらの通電、非通電によりアーマチュア8の軸方向移
動を制御している。また、内側保持器4の両端に2つの
アーマチュア8を一体に配置し、それぞれに対向する電
磁コイル11、12の通電、非通電によりアーマチュア
8の軸方向移動を制御するようにしてもよい。上記のよ
うに、内側保持器4は、一方の端部に、アーマチュア8
を一体に設け、カム面2を形成した入力軸1に対し、軸
方向にのみ移動可能なように、カム面2を形成した入力
軸1の外面に被せられている。そして、入力軸1に対
し、内側保持器4にのみ移動可能にするために、入力軸
1の外面には、軸方向にストレートなストレート凹状溝
13aを設け、このストレート凹状溝13aに嵌合する
ストレート凸条13bを、内側保持器4の内面に形成し
ている。上記外側保持器5は、内側保持器4の外面に被
せられている。内側保持器4と外側保持器5は、内側保
持器4の外周面にねじれ角を有する凸条14aと、外側
保持器5の内周面にねじれ角を有する凹状溝14bとを
対向させ、凸条14aと凹状溝14bとを嵌合させてい
る。さらに、外側保持器5の両端には、ローラ3を入力
軸1のカム面2の中立位置に保持する弾性部材7が配置
され、入力軸1に対して弾性的に保持し、かつ外側保持
器5の軸方向の移動を規制している。これらにより、内
側保持器4の軸方向の移動量に対して、外側保持器5が
ねじれ角を有する凸条14aと凹状溝14bに依存する
角度のみ回動する。この結果、図6(b)に示すよう
に、ローラ3が楔空間に押し込まれ2ウエイクラッチが
締結する。
【0024】まず、2ウエイクラッチの非締結→締結の
ON動作について説明する。クラッチ非締結状態では、
図2及び図3に示すように、ローラ3はカム面2に対し
て中立位置に弾性部材7によって保持されている。な
お、この例ではローラ3の両側に弾性部材7を配置して
いる。両側の弾性部材7は、外側保持器5の軸方向規制
手段も兼ねているが、外側保持器5に軸方向規制手段を
設ければ、片側だけ、もしくは1つだけにすることが可
能である。
【0025】電磁コイル11に通電すると、図6(a)
に示すように、外輪6と一体となった接触面10にアー
マチュア8が引き寄せられる。アーマチュア8は、内側
保持器4と一体に設けられているので、上記アーマチュ
ア8の動きにより内側保持器4は、図1において向かっ
て左側に移動する。この際、図2の断面図に示すよう
に、入力軸1と内側保持器4は、入力軸1側に形成され
た軸方向ストレート凹状溝13aおよび内側保持器4側
に形成された軸方向ストレート凸条13bで軸方向のみ
移動可能なように嵌合しており、さらに、内側保持器4
と外側保持器5は、内側保持器4の外周面にねじれ角を
有する凸条14aと、外側保持器5の内周面にねじれ角
を有する凹状溝14bとを対向させ、さらに、外側保持
器5は軸方向に移動不可に固定されている。これらによ
り、内側保持器4の軸方向の移動量に対して、外側保持
器5がねじれ角を有する凸条14aおよび凹状溝14b
に依存する角度のみ回動する。この結果、図6(b)に
示すように、ローラ3が楔空間に押し込まれ2ウエイク
ラッチが締結する。
【0026】一方、中立位置より電磁コイル12に通電
すると、図7aに示すように、外輪6に一体に嵌合した
ロータ9にアーマチュア8が引き寄せられ、同じくアー
マチュア8は、内側保持器4と一体に設けられているの
で、内側保持器4は図1において向かって右側に移動す
る。その結果、上記と同様にローラ3を保持している外
側保持器5がカム面2に対して相対回転し、図7bおよ
び図7cに示すように、上記図6(b)とは逆側の楔空
間にローラ3が押し込まれクラッチが締結する。図6
(a)、図6(b)に、アーマチュア8が左側に引き寄
せられたとき(前者)のクラッチ締結状態、図7a、図
7b、図7cに、アーマチュア8が右側に引き寄せられ
たとき(後者)のクラッチ締結状態を示す。
【0027】図1の構造では、外側保持器5を軸方向に
規制することで、内側保持器4の軸方向移動を外側保持
器5の回動に変換するものである。図中では、弾性部材
7を入力軸1に対し軸方向移動不可に挿入し、外側保持
器端面5aと弾性部材7のばね端部7cを対向させるこ
とで、外側保持器5の軸方向規制手段としている。
【0028】以上が非締結→締結のクラッチON動作で
あるが、この発明は、弾性部材7の反力に依存しないオ
フ機構の実現を課題とするものであり、以下に締結→非
締結のOFF動作について説明する。
【0029】接触面10とアーマチュア8が引き寄せら
れてローラ3が楔空間に押し込まれているとき、電磁コ
イル11を非通電にしても、入力軸1および外輪6間
に、弾性部材7の弾性反力を超える過大なトルクが存在
していると2ウエイクラッチを非締結状態にはできな
い。しかしながら、この状態から電磁コイル12に通電
すると、アーマチュア8は強制的にロータ9側に引き寄
せられる。このアーマチュア8の動きにより、内側保持
器4を介して外側保持器5は、ローラ3を逆方向の楔空
間側に相対回転させようとする。ローラ3がカム面2に
対して中立位置近傍に来るように電磁コイル12の通電
を制御することにより、2ウエイクラッチは非締結状態
になる。また、ロータ9とアーマチュア8が引き寄せら
れている場合のOFF動作も同様である。
【0030】上記のように、電磁コイル11および12
の通電、非通電を制御することで、安定した2ウエイク
ラッチのON、OFF動作を制御することができる。
【0031】図8(a)、図8(b)は、この発明の第
2の実施形態であり、図1に示す第1の実施形態のねじ
れ角を有する内側保持器4と外側保持器5との嵌め合い
部分の摺動抵抗を低減させるために、外側保持器5の内
面と内側保持器4の外面に、所定のねじれ角を有する凹
状溝14c、凹状溝14dを対向するように設け、この
凹状溝14c、凹状溝14dに、鋼球15の列を嵌め入
れて、内側保持器4と外側保持器5とを結合した例であ
る。
【0032】図9は、そのメカニズムを幾何学的に示し
たものである。溝のねじれ角をθ、軸方向力をFaとす
ると、外側保持器5を回動させる力Fは、式1で与えら
れる。その際、Faおよびθを一定とすると、溝接触部
の摩擦係数μが小さいほどFは大きくなる。つまり、回
動させやすくなる。
【数1】 また、図10(a)、図10(b)は、入力軸1に対し
て内側保持器4が軸方向に移動する際における入力軸1
と内側保持器4との摺動抵抗を低減させるこの発明の第
3の実施形態であり、内側保持器4の内面と入力軸1の
外面に、軸方向にストレート凹状溝13c、13dを対
向させて形成し、その中に鋼球15の列を嵌め入れた例
である。
【0033】図11(a)、図11(b)は、ねじれ角
を有する内側保持器4と外側保持器5との嵌め合い部分
の摺動抵抗を低減させるために、外側保持器5の内面と
内側保持器4の外面に、所定のねじれ角を有する凹状溝
14c、凹状溝14dを対向するように設け、この凹状
溝14c、凹状溝14dに、鋼球15の列を嵌め入れ
て、さらに、入力軸1と内側保持器4との摺動抵抗を低
減させるために、内側保持器4の内面と入力軸1の外面
に、軸方向にストレート凹状溝13c、13dを対向さ
せて形成し、その中に鋼球15の列を嵌め入れたこの発
明の第4の実施形態である。
【0034】図12にこの発明の第5の実施形態を示
す。この例は、弾性部材7に代えて、ばね7aをアーマ
チュア8の両側に配置した例である。電磁コイル11お
よび12と、ばね7aとで、アーマチュア8および内側
保持器4の軸方向移動を制御するものである。ただし、
この第5の例は、弾性部材7を廃止したことで、図1に
示したような外側保持器5の軸方向規制手段が形成でき
ない。そのため、外輪6の内径部に段部16を設け、か
つその反対側にプレート17と止め輪18を設け、適正
な軸方向すきまを与えつつ、保持器段部19を対向させ
ることで軸方向規制手段としている。
【0035】図13にこの発明の第6の実施形態を示
す。この第6の例は、外側保持器5の内側にばね7bを
配置した例である。入力軸1に対してばね7bを両側に
配置し、内側保持器4のポケット4aの内壁面にそれぞ
れ対向させることで、前述のような軸方向移動を制御す
るものである。これにより、アーマチュア8とロータ
9、もしくは接触面10とが非接触にでき、空転時の損
失を低減できる。
【0036】第1から第6の実施形態では、1つのアー
マチュア8に対して、対向するように電磁コイル11お
よび12を配置したが、内側保持器4の両側にアーマチ
ュアを設け、それぞれに相対する電磁コイルを設けるこ
とでも上記動作は実現可能である。
【0037】
【発明の効果】この発明によれば、以上のように、ロー
ラを中立位置に保持する弾性部材の反力に依存しない
で、2ウエイクラッチの締結、非締結を切り換えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る回転伝達装置の第一の実施形態
の全体を示す縦断正面図
【図2】図1のA−Aの縦断面図
【図3】図1のB−Bの縦断面図
【図4】図2のC−Cの縦断面図
【図5】内側保持器および外側保持器の分解斜視図
【図6】(a)は図1においてアーマチュアを左側に移
動させた状態を示す部分縦断正面図、(b)はその状態
における図1のA−Aの縦断面図
【図7a】図1においてアーマチュアを右側に移動させ
た状態を示す部分縦断正面図
【図7b】図7aの状態における図1のA−Aの縦断面
【図7c】図7aの状態における図1のB−Bの縦断面
【図8】(a)はこの発明に係る第2の実施形態の部分
縦断面図、(b)はその部分縦断正面図
【図9】内側保持器と外側保持器の作動原理図
【図10】(a)はこの発明に係る第3の実施形態の部
分縦断面図、(b)はその部分縦断正面図
【図11】(a)はこの発明に係る第4の実施形態の部
分縦断面図、(b)はその部分縦断正面図
【図12】この発明に係る第5の実施形態の部分縦断正
面図
【図13】この発明に係る第6の実施形態の部分縦断正
面図
【図14】従来例の全体を示す縦断正面図
【図15】図14のA−Aの縦断面図
【図16】図14のB−Bの縦断面図
【符号の説明】
1 入力軸 2 カム面 3 ローラ 4 内側保持器 5 外側保持器 6 外輪 7 弾性部材 7a ばね 7b ばね 7c ばね端部 8 アーマチュア 9 ロータ 10 接触面 11、12 電磁コイル 13a 軸方向ストレート凹状溝 13b 軸方向ストレート凸条 13c ストレート凹状溝 13d ストレート凹状溝 14a 凸条 14b 凹状溝 14c 凹状溝 14d 凹状溝 15 鋼球 16 段部 17 プレート 18 止め輪 19 保持器段部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外輪と入力軸の対向面の一方に円筒面
    を、他方にその円筒面との間で楔空間を形成する複数の
    カム面を形成し、その対向面間に、入力軸に対して軸方
    向のみ移動可能な内側保持器と、その内側保持器に対し
    て軸方向移動量に対して固有の角度のみ相対回転可能な
    外側保持器を設け、外側保持器のポケットに外輪と入力
    軸の係合子であるローラを組み込み、内側保持器と一体
    となったアーマチュアを電磁コイルの通電、非通電によ
    り軸方向に移動可能にして、クラッチの締結、非締結を
    切り換えることを特徴とする回転伝達装置。
  2. 【請求項2】 1つのアーマチュアを挟むように2つの
    電磁コイルを対向させ、それらの通電、非通電によりア
    ーマチュアの軸方向移動を制御することで、クラッチの
    締結、非締結を切り換える構造とした請求項1記載の回
    転伝達装置。
  3. 【請求項3】 内側保持器の両端に2つのアーマチュア
    を一体に配置し、それぞれに対向する電磁コイルを設
    け、それらの通電、非通電によりアーマチュアの軸方向
    移動を制御することで、クラッチの締結、非締結を切り
    換える構造とした請求項1記載の回転伝達装置。
  4. 【請求項4】 ローラを中立位置に保持する弾性部材を
    外側保持器の両端に配置し、入力軸に対して弾性的に保
    持する構造とした請求項1〜3のいずれかに記載の回転
    伝達装置。
  5. 【請求項5】 ローラを中立位置に保持する弾性部材を
    アーマチュアの両端面に配置し、それぞれに対向する摩
    擦接触面に対し弾性的に保持する構造とした請求項1〜
    3のいずれかに記載の回転伝達装置。
  6. 【請求項6】 ローラを中立位置に弾性的に保持する弾
    性部材を、内側保持器の内壁面と入力軸に対向させて設
    けた請求項1〜3のいずれかに記載の回転伝達装置。
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JP6491404B1 (ja) * 2018-09-11 2019-03-27 株式会社ショーワ クラッチ
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