JP2003262125A - エンジンの冷却装置 - Google Patents

エンジンの冷却装置

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JP2003262125A JP2002063800A JP2002063800A JP2003262125A JP 2003262125 A JP2003262125 A JP 2003262125A JP 2002063800 A JP2002063800 A JP 2002063800A JP 2002063800 A JP2002063800 A JP 2002063800A JP 2003262125 A JP2003262125 A JP 2003262125A
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雅澄 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気的に加熱可能なサーモスタットバルブを備
えて冷却媒体の循環量を電子制御するに際して、冷却媒
体の温度の過度の上昇を好適に回避する。 【解決手段】エンジン2内を循環した冷却水は冷却通路
10及びバイパス通路20、22に流出する。冷却通路
10には、ラジエータ12が備えられており、これによ
り冷却水が冷却される。これら冷却通路10及びバイパ
ス通路20、22は電子サーモスタット30と連結され
ており、同電子サーモスタット30から流出する冷却水
は入口通路40を介してエンジン2に供給される。電子
サーモスタット30は、その開閉動作によって冷却通路
10を介して入口通路40へ流出する冷却水とバイパス
通路20、22を介して入口通路40へ流出する冷却水
との流量を制御する。冷却水温が所定値を超えて且つ冷
却水温の勾配が所定の閾値を超えるときに、電子サーモ
スタットを通電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンとラジエ
ータとの間で冷却媒体を循環させてエンジンを冷却する
エンジンの冷却装置に関し、特に電気的に加熱可能なサ
ーモスタットバルブを備えて上記冷却媒体の循環量を電
子制御するエンジンの冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンとラジエータとの間の冷却媒体
(冷却水)の循環量をサーモスタットバルブを用いて制
御するエンジンの冷却装置が周知である。このエンジン
の冷却装置においては、熱によって膨張可能な部材を用
いて構成されるサーモスタットバルブを備え、エンジン
の冷却水の温度(冷却水温)に応じて開閉態様が変化す
る該サーモスタットバルブの開閉動作を通じて、エンジ
ンとラジエータとの間の冷却水の循環量が制御される。
【0003】また従来は、こうしたエンジンの冷却装置
として、例えば特許第2662187号公報に見られる
ように、上記サーモスタットバルブをヒータによって電
気的に加熱することで、冷却水温に応じた開弁量よりも
大きな開弁量となるようサーモスタットバルブを電子制
御する装置も提案されている。
【0004】このような冷却装置では、上記冷却水温を
目標温度に制御すべく、水温センサにより検出される冷
却水温が上記目標温度を超えることに基づいて上記サー
モスタットバルブのヒータに対する通電を行うようにし
ている。これにより、サーモスタットバルブの開弁量が
増大され、ひいてはラジエータを通過する冷却水の流量
が増加して、目標温度を超えて上昇した冷却水温を速や
かに低下させることができるようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記冷却装置の場合、
冷却水温が目標温度を超えたとき、サーモスタットバル
ブのヒータに通電を行うことで、目標温度を超えて上昇
した冷却水温を低下させることは確かにできる。しか
し、このような冷却装置であれ、冷却水温の上昇速度が
速い場合には、上記ヒータへの通電を開始したとして
も、冷却水温がその許容される温度に達する以前にサー
モスタットバルブを開弁させることができない可能性が
ある。そして、このようにサーモスタットバルブに作動
遅れが生じるような場合には、これに起因して冷却水温
がその許容される温度に対してオーバーシュートするよ
うになり、エンジン本体や関連部品の熱劣化を早め、信
頼性の悪化を招くようになる。
【0006】また、上記冷却水温が許容温度に対してオ
ーバーシュートする問題を回避するためには、目標温度
自体を低温側に設定することも考えられるが、この場合
には、エンジンのフリクションの増加や燃費の悪化につ
ながるおそれがある。
【0007】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、電気的に加熱可能なサーモスタッ
トバルブを備えて冷却媒体の循環量を電子制御するに際
して、冷却媒体の温度の過度の上昇を好適に回避するこ
とのできるエンジンの冷却装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1記載の発明は、エンジンを冷却する冷却媒体の温度
に応じて開弁量が変化し、前記エンジンとラジエータと
の間を循環する冷却媒体の循環量を制御するサーモスタ
ットバルブと、該サーモスタットバルブを加熱してその
開弁量を更に強制制御する加熱制御手段とを備えて前記
冷却媒体の温度を目標温度領域に制御するエンジンの冷
却装置において、前記加熱制御手段は、前記冷却媒体の
温度の上昇態様を求め、該求めた温度の上昇態様と前記
冷却媒体の温度とに基づいて前記サーモスタットバルブ
に対する加熱を開始することをその要旨とする。
【0009】上記構成では、冷却媒体の温度の上昇態様
と冷却媒体の温度とに基づいてサーモスタットバルブに
対する加熱が開始される。このため、冷却媒体の温度の
上昇速度が速いときには、早めにサーモスタットバルブ
に対する加熱を開始することができ、冷却媒体の温度が
目標温度領域を超えて過度に上昇することを回避するこ
とができるようになる。
【0010】また、例えば冷却媒体の温度の上昇速度が
遅い場合には加熱開始を遅らせることでフリクションの
増加や燃費の悪化を好適に抑制することもできる。この
ように、冷却媒体の温度の上昇速度が速いほど加熱を開
始する冷却媒体の温度を低温側とするなどすることで、
状況に応じた適切な温度制御を行うこともできる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記目標温度領域が、前記エンジンの負荷
が所定以下となる運転条件下において、前記サーモスタ
ットバルブの前記冷却媒体の温度に応じた開弁量によっ
て制御される同冷却媒体の温度領域に対応して設定され
ることをその要旨とする。
【0012】上記構成では、エンジンの負荷が所定以下
となる運転条件下において、サーモスタットバルブの冷
却媒体の温度に応じた開弁量によって制御される同冷却
媒体の温度領域に対応して当該エンジンの冷却装置によ
って制御される冷却媒体の温度の目標温度領域が設定さ
れる。したがって、この運転条件下においては、基本的
には、サーモスタットバルブの加熱が行われず、冷却媒
体の温度に応じた開弁制御によって冷却媒体の温度が目
標温度領域に制御される。
【0013】しかし、こうした冷却媒体の温度に応じた
サーモスタットバルブの開弁制御によっては、冷却媒体
の温度が上記目標温度領域を超えて上昇することがあ
る。この点、上記構成では、この所定の運転条件下にお
いても冷却媒体の温度の上昇態様と冷却媒体の温度とに
基づいて加熱手段による加熱が開始されるために、冷却
媒体の温度が目標温度領域を超えて過度に上昇すること
を回避することができる。
【0014】なお、上記各請求項1又は2記載の発明
は、請求項3記載の発明によるように、前記加熱制御手
段は、前記冷却媒体の温度の上昇態様を、同冷却媒体の
温度についての所定の周期毎の検出値を用いて算出され
る温度勾配として認識するようにしてもよい。これによ
り、冷却媒体の温度の上昇態様を簡易に把握することが
できるようになる。
【0015】なお、ここで温度勾配とは、温度の検出値
の一階差分値によって得られる値若しくは同差分値と同
等の情報を有する値を意味する。換言すれば、温度変化
の線形近似値(実際に線形な変化をする場合もこれを
「近似」という)を意味する。したがって、これには例
えば上記所定の周期だけ時間的に離れた2つの検出値の
比なども含まれるものとする。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記加熱制御手段は、前記温度勾配を算出
するための所定の周期を前記エンジンの運転条件及び運
転環境の少なくとも一方に基づいて可変とすることをそ
の要旨とする。
【0017】冷却媒体の温度の上昇態様を、冷却媒体の
温度についての所定の周期毎の検出値を用いて算出され
る温度勾配として認識する場合、この冷却媒体の温度の
検出値が量子化されることに起因して、上記温度勾配の
精度が上記所定の周期の設定の仕方に依存する。また、
冷却媒体の温度を検出する手段が何らかの理由で所定以
下の温度変化については信頼性に乏しいものとなること
に起因して、上記温度勾配の精度が上記所定の周期の設
定の仕方に依存することもある。
【0018】例えば水温の検出値が水温センサの出力値
をA/D変換することで得られるものである場合、その
分解能の範囲で、また、サンプリング周期によって量子
化される。したがって、この量子化された検出値を用い
て冷却媒体の温度勾配を算出する場合、この算出される
温度勾配に付与される量子化誤差は、これを算出するた
めに用いる上記所定の周期に依存する。
【0019】そして、この所定の周期に基づいて算出さ
れる温度勾配の算出精度は、冷却媒体の上昇速度が遅い
ほど低くなり、また、温度勾配の算出精度は、所定の周
期が長いほど高いものとなる。一方、温度勾配の算出精
度を高めるべく所定の周期を長くするほど、算出される
温度勾配に基づいてサーモスタットバルブに対する加熱
を行うタイミングが遅くなることがある。したがって、
実際の冷却媒体の温度の上昇速度が速い場合ほど、冷却
媒体の温度の過度の上昇を回避し難くなる。
【0020】ここで、上記構成では、温度勾配を算出す
るための所定の周期を、エンジンの運転条件及び運転環
境の少なくとも一方に基づいて可変とする。このエンジ
ンの運転条件や運転環境は冷却媒体の温度の上昇態様の
指標となるため、この指標に基づいて所定の周期を適切
な値に可変設定することができる。すなわち、上記指標
から温度の上昇速度が速いと判断されるほど、所定の周
期を短く設定することができる。したがって、上記構成
によれば、算出される冷却媒体の温度勾配の精度の確保
と温度勾配の算出の迅速化との好適な両立を図ることが
できる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記冷却媒体は、前記エンジンの出力軸か
ら供給される動力に基づいて循環されるものであり、前
記温度勾配を算出するための所定の周期は、同エンジン
の回転速度が速いほど短く設定されることをその要旨と
する。
【0022】冷却媒体の温度の上昇速度は、ラジエータ
とエンジンとの間を循環する冷却媒体の流速に依存す
る。そして、冷却媒体がエンジンの出力軸から供給され
る動力に基づいて循環される場合には、上記冷却媒体の
流速は、エンジンの回転速度が速いほど速くなる。
【0023】この点、上記構成では、エンジンの回転速
度が速いほど所定の周期を短くすることで、算出される
冷却媒体の温度勾配の精度の確保と温度勾配の算出の迅
速化との好適な両立を図ることができる。
【0024】請求項6記載の発明は、請求項4又は5記
載の発明において、前記温度勾配を算出するための所定
の周期は、同冷却媒体との間で熱交換される媒体の温度
が高いほど短く設定されることをその要旨とする。
【0025】冷却媒体の温度の上昇速度は、この冷却媒
体との間で熱交換される媒体の温度が高いほど大きくな
る。この点、上記構成では、冷却媒体との間で熱交換さ
れる媒体の温度が高いほど所定の周期を短くすること
で、算出される冷却媒体の温度勾配の精度の確保と温度
勾配の算出の迅速化との好適な両立を図ることができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
にかかるエンジンの冷却装置を有段の自動変速機の設け
られた車両に搭載されるガソリンエンジンの冷却装置に
適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説
明する。
【0027】図1に、本実施形態にかかるエンジンの冷
却装置の全体構成を示す。本実施形態におけるエンジン
2の出力は、トルクコンバータ4を介して遊星歯車機構
6に取り込まれ、ここで所定の変速を受ける。これらト
ルクコンバータ4及び遊星歯車機構6内で用いられる作
動油(ATF:Automatic Transmission Fluid)は、A
TFウォーマ7に吸入されるとともにここで調温された
後、同トルクコンバータ4や遊星歯車機構6に戻され
る。なお、これらトルクコンバータ4及び、遊星歯車機
構6、及びATFウォーマ7を備えて自動変速機が構成
されている。
【0028】一方、本実施形態にかかるエンジンの冷却
装置は、エンジン2のシリンダブロックやシリンダヘッ
ドに形成された冷却水配管に冷却水を流通させること
で、エンジン2の冷却を行うものである。また、このエ
ンジンの冷却装置では、上記自動変速機にて用いられる
作動油の温度の調整をも併せ行う。
【0029】同図1に示すように、このエンジンの冷却
装置においては、エンジン2から流出される冷却水は、
出口通路8を介してウォーマ調温通路9、冷却通路1
0、バイパス通路(メインバイパス通路20、サブバイ
パス通路22)に流出する。ここで、ウォーマ調温通路
9は上記ATFウォーマ7の付近を巡回することで、同
ウォーマ調温通路9内の冷却水とATFウォーマ7内の
作動油との熱交換を行うものである。これにより、AT
Fウォーマ7内の作動油の温度が調整される。
【0030】一方、冷却通路10には、冷却水を冷却す
るラジエータ12が設けられている。また、上記ラジエ
ータ12を介した冷却通路10内の冷却水とバイパス通
路20、22内の冷却水とは、電子制御式の電子サーモ
スタット30に流入する。そして、この電子サーモスタ
ット30から流出する冷却水は入口通路40を介してエ
ンジン2に供給される。上記入口通路40には、冷却水
を強制的に流動させるウォータポンプ42が備えられて
いる。このウォータポンプ42は、エンジン2の動力に
よって、すなわちエンジン2の出力軸を介して駆動され
る。
【0031】ここで、電子サーモスタット30は、ラジ
エータ12を通過して流入する冷却通路10内の冷却水
とバイパス通路20内の冷却水とが上記入口通路40へ
流出する流量を制御するものである。図2に、この電子
サーモスタット30の構成を示す。
【0032】この電子サーモスタット30は、上記ラジ
エータ12を通過して流入する冷却通路10内の冷却水
と、メインバイパス通路20を介して流入する冷却水と
が上記入口通路40へ流出する流量を制御するワックス
式の制御弁(サーモスタットバルブ)を備えている。こ
の制御弁は、温度に応じて圧縮及び膨張するワックスを
利用することで、エンジン2の上記シリンダブロック等
を循環した冷却水の水温に応じてその弁体が機械的に開
閉するものである。更に、この電子サーモスタットは、
この制御弁のワックスを電気的に加熱することでその開
弁量を電子制御するものである。
【0033】同図2に示すように、この電子サーモスタ
ット30は、上記冷却通路10と連結する第1入力ポー
ト30a、上記メインバイパス通路20と連結する第2
入力ポート30b、上記サブバイパス通路22と連結す
る第3入力ポート30c、及び、上記入口通路40と連
結する出力ポート30dを備えている。そして、上記制
御弁の弁体として、第1入力ポート30a及び出力ポー
ト30d間の流路面積を制御する弁体31と、第2入力
ポート30b及び出力ポート30d間の流路面積を制御
する弁体32を備えている。これら弁体31及び弁体3
2は、弁軸33に連結されており、これにより、弁体3
1及び弁体32は一体的に動作する。
【0034】また、上記制御弁は、上記ワックスの充填
された感温部34を備えており、この感温部34内のワ
ックスが膨張することで、上記弁軸33を付勢するよう
になっている。すなわち、感温部34内のワックスが膨
張すると、弁体31が開弁方向に、また弁体32が閉弁
方向に付勢される。換言すれば、感温部34内のワック
スが膨張することで、冷却通路10及び入口通路40間
の流路面積が拡大され、またメインバイパス通路20及
び入口通路40間の流路面積が縮小される。そして、弁
体31が全開となることで冷却通路10及び入口通路4
0間の流路面積が最大となったときに、弁体32が閉弁
してメインバイパス通路20及び入口通路40間の流路
面積が「0」となる。なお、上記弁体31及び弁体32
は、スプリング35によって弁体31の閉弁方向へ付勢
されている。
【0035】上記感温部34は、サブバイパス通路22
から流入した冷却水の温度に応じて圧縮及び膨張するよ
うに配置されている。すなわち、サブバイパス通路22
から流入した冷却水がウォータポンプ42へと流出する
際に通過する流通通路に接して配置されている。これに
より、エンジン2を冷却する冷却水の温度が高いときに
は、感温部34がサブバイパス通路22からの冷却水に
よって温められるために、弁体31が開弁し弁体32が
閉弁する。一方、エンジン2を冷却する冷却水の温度が
低いときには、感温部34がサブバイパス通路22から
の冷却水によって冷やされるために、弁体31が閉弁し
弁体32が開弁する。
【0036】この電子サーモスタット30は、更に上記
感温部34を電気的に加熱するPTC(Positive Tempe
rature Coefficient)ヒータ36を備えている。そし
て、このPTCヒータ36への通電制御によって、サブ
バイパス通路22からの冷却水の温度に応じた弁体3
1、32の機械的な開閉制御とは別に、弁体31、32
の開閉を電子制御する。
【0037】なお、本明細書においては、特に断りのな
い限り、冷却通路10及び入口通路40間の流路面積に
かかる弁体31の開閉状態を電子サーモスタット30の
開閉状態と定義する。
【0038】更に、本実施形態にかかるエンジンの冷却
装置は、先の図1に示すように、上記エンジン2や、遊
星歯車機構6、電子サーモスタット30を制御する電子
制御装置50を備えている。この電子制御装置50は、
マイクロコンピュータ51と、同マイクロコンピュータ
51と外部との間での信号の授受を仲介するインターフ
ェース52とを備えている。ここで、マイクロコンピュ
ータ51は、各種演算を行う中央処理装置(CPU)5
1aと、同中央処理装置51aにおいて行われる演算プ
ログラム等が格納されるメモリ51bとを備えている。
【0039】この電子制御装置50においては、各種セ
ンサの検出結果がインターフェース52を介してマイク
ロコンピュータ51に取り込まれ、ここで所定の演算が
施された後、上記インターフェース52を介して制御信
号が出力される。例えば上記トルクコンバータ4内の作
動油の温度を検出するトルクコンバータ油温センサ60
の出力等に基づいて所定の演算が施されることで上記遊
星歯車機構6が制御される。
【0040】また、この電子制御装置50では、エンジ
ン2の運転状態に基づいて電子サーモスタット30を制
御する。詳しくは、本実施形態では、同図1に示すよう
に、エンジン2の出力軸の回転速度を検出する回転速度
センサ61とエンジン2に吸入される空気量を検出する
エアフローメータ62とを備えている。そして、図3に
示すように、エアフローメータ62の検出値である吸入
空気量(エンジン負荷Q)とエンジン2の出力軸の回転
速度NEとに基づいて電子サーモスタット30の通電制
御を行う。すなわち、本実施形態では、エンジン負荷Q
及びエンジン回転速度NEによって定まる所定の運転条
件下においては電子サーモスタット30を機械的に制御
し、それ以外の運転条件下においては電子サーモスタッ
ト30への通電、より具体的にはPTCヒータ36への
通電を行うよう設定がなされている。
【0041】これは、エンジン2のフリクションの低減
及び燃費の向上とエンジン2の動力性能の向上との両立
を図るべく行われる。すなわち、制御目標とする冷却水
の水温領域である目標温度領域を、上記所定の運転条件
下においては高めに設定することでエンジン2のフリク
ションを低減し、ひいては燃費の向上を図る。また、そ
れ以外の運転領域においては電子サーモスタット30へ
の通電を行うことで上記目標温度領域を上記所定の条件
下におけるものよりも低めに設定し、エンジン2の動力
性能の向上を図る。ここで、通電を行う領域は、エンジ
ン2の負荷Qが所定値以上となる領域とする。そして、
この通電を行う所定値は、エンジン回転速度NEによっ
て可変設定する。
【0042】このように、電子サーモスタット30の通
電を行うことで、図4に示すように電子サーモスタット
30が開弁するエンジン冷却水温が低温側にシフトす
る。ちなみに、上記感温部34内のワックスの膨張に基
づく電子サーモスタット30の機械的な開弁は、この開
弁量が全開及び全閉の間の所定の開度領域Δθとなる冷
却水温領域が、上記エンジン2の所定の運転条件下にお
ける目標温度領域1となるように設定されている。そし
て、通電を行うことで、所定の開度領域Δθとなる冷却
水温領域が低温側に、すなわち、目標温度領域2にシフ
トする。
【0043】ここで、図5に基づいて本実施形態におけ
る電子サーモスタット30の通電制御について更に説明
する。図5は、同制御にかかる処理手順を示すフローチ
ャートである。この処理は、上記電子制御装置50のメ
モリ51b内に格納されたプログラムが中央処理装置5
1aによって実行されることで行われる。また、この処
理は、例えば所定の処理周期で繰り返し実行される。
【0044】この一連の処理においては、まず、ステッ
プ100において、上記回転速度センサ61及びエアフ
ローメータ62の出力値に基づいたエンジン回転速度N
E及びエンジン負荷Qを読み込む。そして、ステップ1
10において、電子サーモスタットの通電条件が成立し
たか否かを判断する。この判断は、上記読み込まれたエ
ンジン回転速度NE及びエンジン負荷Qが、先の図3に
示した電子サーモスタットの通電領域にあるか否かの判
断である。
【0045】そして、ステップ110において、電子サ
ーモスタットの通電条件が成立していると判断される
と、ステップ120において上記PTCヒータ36への
通電を行う。一方、ステップ110において、電子サー
モスタットの通電条件が成立していないと判断される
と、上記PTCヒータ36を非通電状態とする(ステッ
プ130)。なお、これらステップ120、130の
後、このフローチャートに示す一連の処理を一旦終了す
る。
【0046】このように、エンジン2の運転状態に応じ
て電子サーモスタット30の通電及び非通電の切替を行
うことで、エンジン2のフリクションの低減及び燃費の
向上とエンジン2の動力性能の向上との両立を図る。た
だし、先の図3に示す電子サーモスタット30の機械的
制御領域において、同電子サーモスタット30の機械的
な開弁動作では冷却水の冷却が間に合わず、冷却水温が
上記目標温度領域1を超えて上昇することがある。これ
に対し、冷却水温が上記目標温度領域1を超えることで
電子サーモスタット30を通電するようにした場合に
は、冷却水温の過度の上昇を回避できないおそれがある
ことについては上述したとおりである。
【0047】そこで本実施形態では、先の図5に示した
通電制御に加えて、冷却水の温度勾配と冷却水温とに基
づいて通電制御を行う。そして、この冷却水温を検出す
べく、本実施形態では、先の図1に示すように、エンジ
ン出口通路8近傍の冷却水温を検出する水温センサ63
を備える。なお、この水温センサ63の出力値は、イン
ターフェース52内のA/Dコンバータ52aによっ
て、アナログ値からディジタル値に変換され、このディ
ジタル化された水温THWがマイクロコンピュータ51
によって処理される。
【0048】ここで、本実施形態にかかる冷却水温TH
Wの勾配と冷却水温THWとに基づく通電制御手順につ
いて図6に基づいて更に説明する。図6は、上記通電制
御にかかる処理手順を示すフローチャートである。この
処理は、上記電子制御装置50のメモリ51b内に格納
されたプログラムが中央処理装置51aによって実行さ
れることで行われる。また、この処理は、例えば所定の
処理周期で繰り返し実行される。
【0049】この一連の処理においては、まずステップ
200において、上記冷却水温THWを読み込む。そし
て、ステップ210において、上記ステップ200にお
いて上記処理周期毎に読み込まれる冷却水温THWに基
づいて上記冷却水の温度勾配としての冷却水温THWの
変化量(一階差分値)DLTHWを算出する。この変化
量の算出は、上記処理周期毎に読み込まれる冷却水温T
HWのデータ列を上記電子制御装置50内のメモリ51
bにラッチするとともに、これらデータ列の中から上記
所定の算出周期Cに対応する2つの値を用いて行う。こ
れは、例えば上記算出周期Cをこの一連の処理の周期に
一致させることで、前回読み込まれた値と今回読み込ん
だ値とを用いて行えばよい。また、例えば算出周期Cを
処理周期Tの整数(n)倍と設定して、今回読み込んだ
冷却水温THWと、T×n処理周期前に読み込まれた冷
却水温THWとを用いて行ってもよい。
【0050】こうして冷却水温THWの変化量DLTH
Wが算出されると、ステップ220において、エンジン
冷却水温THWが所定の閾値αよりも大きいか否かを判
断する。そして、エンジン冷却水温THWが所定の閾値
αよりも大きいと判断されると、ステップ230におい
て上記PTCヒータ36を通電する。
【0051】一方、ステップ220においてエンジン冷
却水温THWが所定の閾値α以下であると判断される
と、ステップ240に移行する。このステップ240で
は、エンジン冷却水温THWが所定の閾値βより大き
く、且つ上記冷却水温THWの変化量DLTHWが所定
の閾値γよりも大きいか否かを判断する。ここで、所定
の閾値βは、上記所定の閾値αよりも低温側に設定され
る。また、上記所定の閾値γは、冷却水温THWが所定
の閾値βより大きいときにおいて、変化量DLTHWが
この閾値γより大きいときには通電を開始しなければ冷
却水温THWの過度の上昇が避けられない値に設定され
る。なお、ここで過度の上昇とは、上記目標温度領域1
の上限値よりも所定以上高い温度である水温上限値を超
えて上昇することとする。
【0052】そして、ステップ240において、エンジ
ン冷却水温THWが所定の閾値βより大きく、且つ上記
冷却水温THWの変化量DLTHWが所定の閾値γより
も大きいと判断されると、上記ステップ230に移行す
る。これに対し、エンジン冷却水温THWが所定の閾値
β以下であるか、上記冷却水温THWの変化量DLTH
Wが所定の閾値γ以下であると判断されると、上記PT
Cヒータ36を非通電状態とする(ステップ250)。
【0053】なお、これらステップ230、250の
後、このフローチャートに示す一連の処理を一旦終了す
る。図7に、この通電制御に際してのエンジン冷却水温
THWの推移を示す。図7(a)に示すように、ケース
1では、時刻t2において冷却水温THWが閾値αを超
える時刻t2に、上記電子サーモスタット30への通電
が開始される。これにより、冷却水温THWは速やかに
低下していく。
【0054】一方、ケース2では冷却水温THWの上昇
速度が速いために、冷却水温THWが閾値βを超えると
ともに、上記変化量DLTHWが上記閾値γを超える時
刻t1に、上記電子サーモスタット30への通電が開始
される。これにより、冷却水温THWは上記水温上限値
を超えることなく低下していく。
【0055】これに対し、冷却水温THWが閾値αを超
えた場合にのみ通電を行う場合を図7(b)に示す。こ
の場合、冷却水温THWの上昇速度が速いケース2で
は、冷却水温THWが閾値αを超える時刻t1’(>t
1)に通電を開始しても、冷却水温THWが上記水温上
限値を超えて上昇することとなる。
【0056】以上説明した本実施形態によれば、以下の
効果が得られるようになる。 (1)冷却水温THWの上昇速度(変化量DLTHW)
が閾値γ以下であるときには、冷却水温THWが閾値α
より大きいときに電子サーモスタット30の通電を行っ
た。そして、冷却水温THWの上昇速度(変化量DLT
HW)が閾値γより大きいときには、冷却水温THWが
閾値β(<α)より大きいときに電子サーモスタット3
0の通電を行った。このため、冷却水温THWの温度の
上昇速度が速いときには、(遅いときと比較して)早め
に通電を開始することができ、ひいては、冷却水温TH
Wの温度が目標温度領域を超えて過度に上昇することを
回避することができるようになる。また、冷却水温TH
Wの上昇速度が遅い場合には(速いときと比較して)通
電を遅らせることで燃費の向上を図ることもできる。
【0057】(2)エンジン負荷Qが所定以上の運転条
件下では、同エンジン負荷Qが所定以下の運転条件下に
おけるよりも冷却水温THWの目標温度領域を低く設定
した。これにより、エンジン負荷Qが所定以上の運転条
件下においてエンジン2の動力性能を好適に高めること
ができるとともに、エンジン負荷Qが所定以下の運転条
件下においてはエンジン2のフリクションの低減や燃費
の向上を図ることもできる。
【0058】(第2の実施形態)以下、本発明にかかる
エンジンの冷却装置を有段の自動変速機の設けられた車
両に搭載されるガソリンエンジンの冷却装置に適用した
第2の実施形態について上記第1の実施形態との相違点
を中心に図面を参照しつつ説明する。
【0059】上記実施形態では、冷却水温の勾配とし
て、冷却水温THWの所定の算出周期C毎の値を用いて
変化量DLTHWを算出した。この場合、この冷却水温
THWが実際の冷却水温の量子化されたものであること
に起因して、上記変化量DLTHWの精度が上記所定の
算出周期Cの設定の仕方に依存することがある。
【0060】すなわち、上記実施形態の場合、検出され
る冷却水温THWが水温センサ63の出力値をA/Dコ
ンバータ52aによってディジタル化することで得られ
るものであるため、この冷却水温THWはA/Dコンバ
ータ52aによって量子化される。そして、この量子化
された冷却水温THWを用いて算出される変化量DLT
HWに付与される量子化誤差は、これを算出するために
用いる上記所定の算出周期Cに依存する。以下、これに
ついて図8を用いて説明する。
【0061】図8(a)は、実際の冷却水温の推移例
を、また、図8(b)は、同実際の水温がA/Dコンバ
ータ52aによって量子化された信号である冷却水温T
HWの推移を示す。同図8(b)に示すように、この冷
却水温THWは、量子化された最小単位(LSB)毎に
段階的に変化する。ここで、例えば、ケースaの冷却水
温の上昇速度以上ときに上記閾値γよりも大きいと判断
する場合、上記所定の算出周期Cをこのケースaにおい
て冷却水温THWが量子化された最小単位の2倍だけ変
化する時間LT以上に設定する。すなわち、例えば冷却
水温THWが量子化された最小単位の2倍だけ変化する
のを検出する場合には、上記所定の算出周期Cを上記時
間LTに設定する。こうすることで、先の図6に示した
一連の処理の処理周期Tを時間LTよりも十分小さくす
るなら、ケースaの冷却水温の上昇速度以上の上昇速度
を検出することができる。
【0062】ただし、ケースaよりも上昇速度の速いケ
ースbの場合には、算出周期Cとして上記時間LTを用
いる際には、冷却水温THWの必要以上(ここでは最小
単位の4倍)の変化が検出されることとなる。すなわ
ち、このケースbの場合、上記所定の算出周期Cとして
上記時間LTよりも短い時間を採用したとしても冷却水
温THWの必要な変化を検出することができる。しかも
冷却水温の上昇速度が速いほど冷却水温の過度の上昇が
生じやすいために、上記上昇速度の迅速な検出及び制御
が望まれる。
【0063】そこで、本実施形態では、上記冷却水温T
HWの勾配(変化量DLTHW)を算出する際に用いる
上記所定の算出周期Cを、エンジン2の回転速度が速い
ほど短く設定する。そして、これにより、算出される冷
却水の温度勾配の精度の確保と温度勾配の算出の迅速化
との好適な両立を図る。すなわち、冷却水温の上昇は、
エンジン2とラジエータ12との間で循環する冷却水の
流速に依存する。そして、この冷却水の流速は、エンジ
ン2の出力軸から動力を供給される上記ウォータポンプ
42の駆動能力に依存している。したがって、この冷却
水の流速は、エンジン2の回転速度に略比例したものと
なる。このため、エンジン2の回転速度が速いほど算出
周期Cを短くすることで、冷却水の温度勾配の精度の確
保と温度勾配の算出の迅速化との好適な両立を図ること
ができる。
【0064】具体的には、エンジン2の回転速度と算出
周期Cとの関係を定めた図9に例示するマップを用い
る。このマップにおいては、算出周期Cを、冷却水温T
HWの勾配(変化量DLTHW)に基づいた通電制御の
所望される勾配のうち最小のものにおいて冷却水温TH
Wが量子化の最小単位の2倍だけ変化するのに要する時
間の最小値(先の図8のLT)に設定する。なお、この
マップの設定に際しては、エンジン2の回転速度に対し
て予想される冷却水温の上昇態様が参照される。
【0065】ここで、本実施形態にかかる冷却水温TH
Wの勾配と冷却水温THWとに基づく通電制御手順につ
いて図10に基づいて更に説明する。図10は、上記通
電制御にかかる処理手順を示すフローチャートである。
この処理は、上記電子制御装置50のメモリ51b内に
格納されたプログラムが中央処理装置51aによって実
行されることで行われる。また、この処理は、例えば所
定の処理周期で繰り返し実行される。
【0066】この一連の処理においては、まずステップ
300において、上記水温センサ63の出力に基づく冷
却水温THWと、上記回転速度センサ61の出力に基づ
く回転速度NEとを読み込む。そして、ステップ310
において、読み込まれた回転速度NEに基づいて、先の
図9に示すマップから算出周期Cを演算する。
【0067】そして、ステップ320において、このマ
ップ演算された算出周期Cに基づいて冷却水温THWの
変化量(一階差分値)DLTHWを算出する。この変化
量の算出は、上記処理周期毎に読み込まれる冷却水温T
HWのデータ列を上記電子制御装置50内のメモリ51
bにラッチするとともに、これらデータ列の中から上記
所定の算出周期C毎に対応する2つの値を用いて行う。
これは、例えば算出周期Cを処理周期Tの整数(n)倍
と設定して、今回読み込んだ冷却水温THWと、T×n
処理周期前に読み込まれた冷却水温THWとを用いて行
う。
【0068】こうして変化量DLTHWが算出される
と、ステップ330において、先の図6のステップ22
0と同様、冷却水温THWが所定の閾値αよりも高いか
否かを判断する。そして、冷却水温THWが所定の閾値
αよりも高い場合には、ステップ340において、先の
図6のステップ230と同様の処理を行う。また、冷却
水温THWが所定の閾値α以下である場合には、ステッ
プ350において、先の図6のステップ240と同様、
エンジン冷却水温THWが所定の閾値βより大きく、且
つ上記冷却水温THWの変化量DLTHWが所定の閾値
γよりも大きいか否かを判断する。そして、この判断に
応じて、先の図6のステップ230、250に対応した
ステップ340、360の処理を行う。なお、これらス
テップ340又はステップ360の処理の後、このフロ
ーチャートに示す一連の処理を一旦終了する。
【0069】以上説明した本実施形態によれば、先の第
1の実施形態の上記(1)及び(2)の効果に加えて、
更に以下の効果が得られるようになる。 (3)上記冷却水温THWの勾配(変化量DLTHW)
を算出する際に用いる上記所定の算出周期Cを、エンジ
ン2の回転速度が速いほど短く設定した。これにより、
算出される冷却水の温度勾配の精度の確保と温度勾配の
算出の迅速化との好適な両立を図ることができる。
【0070】(第3の実施形態)以下、本発明にかかる
エンジンの冷却装置を有段の自動変速機の設けられた車
両に搭載されるガソリンエンジンの冷却装置に適用した
第3の実施形態について上記第2の実施形態との相違点
を中心に図面を参照しつつ説明する。
【0071】上記実施形態では、上記変化量DLTHW
の精度が上記所定の算出周期Cの設定の仕方に依存する
ことを考慮して、冷却水温THWの勾配(変化量DLT
HW)を算出する際に用いる上記所定の算出周期Cを、
エンジン2の回転速度が速いほど短く設定した。
【0072】これに対し、本実施形態では、更に、冷却
水との間で熱交換される媒体としての上記自動変速機の
作動油の温度が高いほど、算出周期Cを短く設定する。
すなわち、先の図1に示したように、冷却水は、ウォー
マ調温通路9を通じてATFウォーマ7内の作動油との
間で熱交換がなされる。したがって、このATFウォー
マ7内の作動油の温度が高いほど冷却水温は上昇しやす
い。そこで、本実施形態では、自動変速機の油温が高い
ほど算出周期Cを短くすることで、冷却水の温度勾配の
精度の確保と温度勾配の算出の迅速化との好適な両立を
図る。なお、この自動変速機の作動油の温度としては、
上記トルクコンバータ油温センサ60によって検出され
るトルクコンバータ4内の油温を用いる。
【0073】具体的には、エンジン2の回転速度及びト
ルクコンバータ4内の油温と算出周期Cとの関係を定め
た図11に例示すマップを備える。このマップにおいて
は、算出周期Cを、冷却水温THWの勾配(変化量DL
THW)に基づいた通電制御の所望される勾配のうち最
小のものにおいて冷却水温THWが量子化の最小単位の
2倍だけ変化するのに要する時間の最小値(先の図8の
LT)に設定する。なお、このマップの設定に際して
は、エンジン2の回転速度及びトルクコンバータ4内の
油温に対して予想される冷却水温の上昇態様が参照され
る。
【0074】ここで、本実施形態にかかる冷却水温TH
Wの勾配と冷却水温THWとに基づく通電制御手順につ
いて図12に基づいて更に説明する。図12は、上記通
電制御にかかる処理手順を示すフローチャートである。
この処理は、上記電子制御装置50のメモリ51b内に
格納されたプログラムが中央処理装置51aによって実
行されることで行われる。また、この処理は、例えば所
定の処理周期で繰り返し実行される。
【0075】この一連の処理においては、まずステップ
400において、上記水温センサ63の出力に基づく冷
却水温THWと、上記回転速度センサ61の出力に基づ
く回転速度NEと、上記トルクコンバータ油温センサ6
0の出力に基づくトルクコンバータ油温THOとを読み
込む。そして、ステップ410において、読み込まれた
回転速度NEとトルクコンバータ油温THOとに基づい
て、先の図11に示すマップから算出周期Cを演算す
る。
【0076】そして、ステップ420において、このマ
ップ演算された算出周期Cに基づいて、先の図10のス
テップ320同様、冷却水温THWの変化量DLTHW
を算出する。更に、ステップ430において、先の図1
0のステップ330同様、冷却水温THWが所定の閾値
αよりも高いか否かを判断する。そして、冷却水温TH
Wが所定の閾値αよりも高い場合には、ステップ440
において、先の図10のステップ330と同様の処理を
行う。また、冷却水温THWが所定の閾値α以下である
場合には、ステップ450において、先の図10のステ
ップ350と同様、エンジン冷却水温THWが所定の閾
値βより大きく、且つ上記冷却水温THWの変化量DL
THWが所定の閾値γよりも大きいか否かを判断する。
そして、この判断に応じて、先の図10のステップ34
0、360に対応したステップ440、460の処理を
行う。なお、これらステップ440又はステップ460
の処理の後、このフローチャートに示す一連の処理を一
旦終了する。
【0077】以上説明した本実施形態によれば、先の第
1の実施形態の上記(1)及び(2)の効果、並びに先
の第2の実施形態の上記(3)の効果に加えて、更に以
下の効果が得られるようになる。
【0078】(4)上記冷却水温THWの勾配(変化量
DLTHW)を算出する際に用いる上記所定の算出周期
Cを、トルクコンバータ油温THOが高いほど短く設定
した。これにより、算出される冷却水の温度勾配の精度
の確保と温度勾配の算出の迅速化とのいっそう好適な両
立を図ることができる。
【0079】なお、本各実施形態は以下のように変更し
て実施してもよい。 ・上記第2及び第3の実施形態では、A/Dコンバータ
52aにおけるディジタル化にかかる量子化に起因する
上昇速度の検出の遅れに対処したが、これに限らない。
例えば、A/Dコンバータ52aのサンプリング周期に
起因する上昇速度の検出の遅れや、水温センサ63の出
力精度に起因する上昇速度の検出の遅れなどに対処する
ために上記各実施形態を適用することも有効である。
【0080】・算出周期Cの設定としては、図9や図1
1のマップに例示したものに限らない。換言すれば、算
出周期Cを、冷却水温THWの勾配(変化量DLTH
W)に基づいた通電制御の所望される勾配のうち最小の
ものにおいて冷却水温THWが量子化の最小単位の2倍
だけ変化するのに要する時間の最小値(先の図8のL
T)に設定するものに限らない。例えば、冷却水温TH
Wの勾配(変化量DLTHW)に基づいた通電制御の所
望される勾配のうち最小のものにおいて冷却水温THW
が量子化の最小単位の所定数倍だけ変化するのに要する
時間の最小値を算出周期Cとして設定してよい。この所
定数は、例えば、A/Dコンバータの量子化の最小単位
が小さい場合にあっては、ノイズ等の影響を考慮して冷
却水温THWの変化量として信頼性のある変化量に対応
して設定するなどしてもよい。
【0081】・自動変速機の油温の把握については、上
記トルクコンバータ内の油温に基づくものに限らない。 ・ATFウォーマを備えていなくても、例えば自動変速
機で用いる作動油(ATF)を冷却すべく、冷却水を冷
却するラジエータに作動油を循環させるなどする場合に
おいても、自動変速機の油温に基づく上記算出周期の可
変設定は有効である。
【0082】・冷却水との間で熱交換される媒体として
は、自動変速機の作動油に限らない。 ・所定の算出周期C(所定の周期)を可変設定するため
に用いるパラメータとしては、上記第2及び第3の実施
形態で例示したものに限らない。例えばウォータポンプ
42がエンジン2から動力が供給されるものでなく、電
動式のものである場合には、自動変速機の油温にのみ基
づいて上記可変設定を行ってもよい。また、電動式ウォ
ータポンプの駆動力が可変設定される場合には、この駆
動力をエンジンの運転状態に関するパラメータとしてこ
れを用いて算出周期を可変設定してもよい。
【0083】更に、外気温が高いほど冷却水温が上昇し
やすいことを考慮して、この外気温をエンジンの運転環
境に関するパラメータとしてこれを用いて算出周期を可
変設定してもよい。要は、温度の上昇速度に影響を与え
るエンジンの運転状態や運転環境に基づいて算出周期を
可変設定すればよい。
【0084】・本発明の適用可能なエンジンの冷却装置
の行う目標温度領域への制御としては、上記各実施形態
に例示したものに限られない。例えば特許第26618
7号公報のように、エンジンの運転状態や運転環境に応
じて目標温度が可変設定されるようなエンジンの冷却装
置に本発明を適用することもできる。すなわち、この場
合、例えばエンジンの運転状態や運転環境に応じて設定
される目標温度毎に、同目標温度よりも低い所定の閾値
をそれぞれ設定し、冷却水温の上昇勾配が所定値以上で
あって且つ冷却水温が上記所定の閾値以上であるとき
に、通電を行うようにしてもよい。これにより、冷却水
温が目標温度を過度に超えて上昇することを回避するこ
とが、換言すれば、冷却水温を目標温度領域に制御する
ことができるようになる。
【0085】・エンジンの冷却装置としては、電子サー
モスタットの通電制御を、上記エンジン負荷及びエンジ
ン回転速度に基づいて行うものに限らない。エンジンの
運転状態やエンジンの運転環境に基づいて通電制御を行
うものであればよい。
【0086】・電子制御装置の構成としては、上記各実
施形態で例示したものに限らない。例えば、上記各実施
形態で例示した処理をソフトウェア処理する代わりに、
この処理を行うためのハードウェアを備えるものであっ
てもよい。
【0087】・冷却水温の勾配と冷却水温とに基づく通
電制御については、上記各実施形態及びその変形例で示
したものに限らない。例えば、冷却水温の勾配が大きい
ほど、通電を開始する冷却水温を略連続的に低下させて
いってもよい。
【0088】・冷却水の温度勾配と冷却水温とに基づい
て通電制御をする代わりに、冷却水温値の2階差分値に
基づいて通電を開始する冷却水温を可変設定するなど、
冷却水温の上昇態様に基づいて通電を開始する冷却水温
を可変設定するものであってもよい。
【0089】・電子サーモスタットにおいて、温度に応
じて圧縮及び膨張する部材は、ワックスに限らない。換
言すれば、機械的な制御弁(サーモスタットバルブ)と
しては、ワックス式に限らず、ベローズ式等でもよい。
【0090】・電子サーモスタットは、メインバイパス
通路20及びサブバイパス通路22の2つのバイパス通
路から冷却水の供給される構成に限らない。 ・水温センサ63の配置箇所については、エンジン2を
冷却することで暖機される冷却水の温度を検出すること
のできる範囲で適宜変更してよい。
【0091】・電子サーモスタットにおいて、温度に応
じて圧縮及び膨張する部材を加熱する加熱手段として
は、上記PTCヒータに限らない。 ・冷却水温の上昇態様と冷却水温とに基づいて制御弁
(サーモスタットバルブ)を加熱してその開弁量を更に
強制制御する加熱制御手段としては、上記電子制御装置
を備えるものに限らない。例えば、冷却水温の上昇態様
と冷却水温とに基づいて制御弁(サーモスタットバル
ブ)を加熱してその開弁量を更に強制制御することに特
化した専用の装置であってもよい。
【0092】・自動変速機の設けられた車両に搭載され
るものに限らない。 ・上記各実施形態では、ガソリンエンジンの冷却装置に
本発明を適用したが、ディーゼルエンジンの冷却装置に
適用してもよい。この際、エンジンの負荷を示すパラメ
ータとして吸入空気量に代えてアクセルペダルの踏み込
み量等を用いる。
【0093】・エンジンとラジエータとの間を循環する
冷却媒体としては、冷却水に限らず、エンジンを冷却す
ることのできる適宜の流体であればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるエンジンの冷却装置を自動変速
機の設けられた車両に搭載される装置に適用した第1の
実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態における電子サーモスタットの構成
を示す断面図。
【図3】同実施形態における電子サーモスタットの制御
態様を示す図。
【図4】同実施形態における電子サーモスタットの制御
態様を示す図。
【図5】同実施形態における電子サーモスタットの通電
制御手順を示すフローチャート。
【図6】同実施形態における電子サーモスタットの通電
制御手順を示すフローチャート。
【図7】同実施形態における冷却水温の推移例を示すタ
イムチャート。
【図8】実際の冷却水温とディジタル化された冷却水温
との関係を示す図。
【図9】本発明にかかるエンジンの冷却装置を自動変速
機の設けられた車両に搭載される装置に適用した第2の
実施形態で用いる制御マップを示す図。
【図10】同実施形態における電子サーモスタットの通
電制御手順を示すフローチャート。
【図11】本発明にかかるエンジンの冷却装置を自動変
速機の設けられた車両に搭載される装置に適用した第3
の実施形態で用いる制御マップを示す図。
【図12】同実施形態における電子サーモスタットの通
電制御手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
2…エンジン、4…トルクコンバータ、6…遊星歯車機
構、7…ATFウォーマ、8…出口通路、9…ウォーマ
調温通路、10…冷却通路、12…ラジエータ、20…
メインバイパス通路、22…サブバイパス通路、30…
電子サーモスタット、30a…第1入力ポート、30b
…第2入力ポート、30c…第3入力ポート、30d…
出力ポート、31、32…弁体、33…弁軸、34…感
温部、35…スプリング、36…PTCヒータ、40…
入口通路、42…ウォータポンプ、50…電子制御装
置、51…マイクロコンピュータ、51a…中央処理装
置、51b…メモリ、52…インターフェース、52a
…A/Dコンバータ、60…トルクコンバータ油温セン
サ、61…回転速度センサ、62…エアフローメータ、
63…水温センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新保 善一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 吉川 重孝 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 吉田 雅澄 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機 株式会社内 (72)発明者 今井田 隆 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機 株式会社内 Fターム(参考) 3G084 BA00 DA02 DA37 FA07 FA20 FA33

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンを冷却する冷却媒体の温度に応じ
    て開弁量が変化し、前記エンジンとラジエータとの間を
    循環する冷却媒体の循環量を制御するサーモスタットバ
    ルブと、該サーモスタットバルブを加熱してその開弁量
    を更に強制制御する加熱制御手段とを備えて前記冷却媒
    体の温度を目標温度領域に制御するエンジンの冷却装置
    において、 前記加熱制御手段は、前記冷却媒体の温度の上昇態様を
    求め、該求めた温度の上昇態様と前記冷却媒体の温度と
    に基づいて前記サーモスタットバルブに対する加熱を開
    始することを特徴とするエンジンの冷却装置。
  2. 【請求項2】前記目標温度領域が、前記エンジンの負荷
    が所定以下となる運転条件下において、前記サーモスタ
    ットバルブの前記冷却媒体の温度に応じた開弁量によっ
    て制御される同冷却媒体の温度領域に対応して設定され
    る請求項1記載のエンジンの冷却装置。
  3. 【請求項3】前記加熱制御手段は、前記冷却媒体の温度
    の上昇態様を、同冷却媒体の温度についての所定の周期
    毎の検出値を用いて算出される温度勾配として認識する
    請求項1又は2記載のエンジンの冷却装置。
  4. 【請求項4】前記加熱制御手段は、前記温度勾配を算出
    するための所定の周期を前記エンジンの運転条件及び運
    転環境の少なくとも一方に基づいて可変とする請求項3
    記載のエンジンの冷却装置。
  5. 【請求項5】前記冷却媒体は、前記エンジンの出力軸か
    ら供給される動力に基づいて循環されるものであり、前
    記温度勾配を算出するための所定の周期は、同エンジン
    の回転速度が速いほど短く設定される請求項4記載のエ
    ンジンの冷却装置。
  6. 【請求項6】前記温度勾配を算出するための所定の周期
    は、同冷却媒体との間で熱交換される媒体の温度が高い
    ほど短く設定される請求項4又は5記載のエンジンの冷
    却装置。
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