JP2003261845A - 電気・電子絶縁粘・接着テープ - Google Patents

電気・電子絶縁粘・接着テープ

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JP2003261845A
JP2003261845A JP2002111364A JP2002111364A JP2003261845A JP 2003261845 A JP2003261845 A JP 2003261845A JP 2002111364 A JP2002111364 A JP 2002111364A JP 2002111364 A JP2002111364 A JP 2002111364A JP 2003261845 A JP2003261845 A JP 2003261845A
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Eiichi Sugimoto
榮一 杉本
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Dengiken Kk
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Dengiken Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気・電子機器絶縁システムと電子デバイスの
高周波化の技術動向において電気・電子絶縁粘・接着テ
ープに低誘電性(低ε・低tanδ)が強く要請されて
いる。電気・電子絶縁粘・接着テープの低誘電性化によ
り電気・電子機器の耐環境性、省資源、省エネルギー、
リサイクル性、長期信頼性の向上を図る。 【解決手段】低誘電性基材と適合性の優れる粘接着剤の
構成による電気・電子絶縁粘・接着テープにおいて同一
周波数帯域におけるεおよびtanδが基材と同等乃至
はそれ以下の値を有する電気・電子絶縁粘・接着テープ
を電気・電子機器に適用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新しい時代の電気・電子
機器絶縁システム及び電子デバイスに関するものであ
る。新しい時代の機器絶縁の技術開発動向として、1)
環境調和型(エコロジー)2)省資源・省エネルギー
3)小型軽量化4)高性能化5)信頼性の向上6)安全
性の確保などが強く叫ばれている。上記の技術動向に着
目し、耐熱性、耐湿性、電気的、機械的強度に優れる新
規電気・電子絶縁粘・接着テープを提供せんとするもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来技術を電気機器の絶縁システムと電
子機器の電子デバイスに分けて、代表例によりその内容
を詳述する。
【0003】電気機器の代表例として民生機器用電動機
の技術動向について説明する。省エネルギー対策として
ここ数十年前よりインバーターによる誘動電動機の可変
速駆動が広く普及し、数年前からは、冷凍冷蔵機器に搭
載するハーメチックモータの制御にも導入されてきてい
る。
【0004】この可変速制御をする場合、インバーター
出力電圧Vと出力周波数Fの比率V/Fを概略一定に制
御する。すなわち電動機の回転数を低くする場合は電圧
も低く、回転数を上げる場合は電圧を高くするようにし
て電動機の磁束を常に一定にしている。この制御の方法
としてPWM(Pulse Width Modula
tion)があり、現在はPWM方式が半導体回路の発
達と共にその制御性・経済性の上で中小型インバーター
の主流になっている。インバーター駆動電動機の課題は
種々の高周波を含む電圧が印加されることによる銅損、
鉄損の損失増加と電磁振動、騒音の増加である。
【0005】そして民生機器用としては、リーク電流
(Leak Current)対策が大きな課題であ
る。一般に、リーク電流は下記の式によって表される。
【数1】
【数2】 ここで i:リーク電流、t:時間、V:電圧、C:静
電容量、ω=2πf(f:周波数) ε:誘電率、
d:通電体厚さ、S:電極面積である。
【数1】において、Cが大きく、またdV/dtすなわ
ち、周波数制御における半導体素子のチョッピング(C
hopping)の切れ(所定電圧までの到達時間)が
長くなるとリーク電流は増加する。さらにチョッピング
周波数に比例して大きくなることも当然理解できる。
【0006】
【数2】からCを小さくして、リーク電流を小さくする
には、a)誘電率εの小さい絶縁物を採用する。b)絶
縁物の厚さを増加する。c)電極面積を小さくする。す
なわち、モータの鉄芯積厚を小さく、或いはスロット数
を少ない設計にして銅量を減らす方向にする。等が考え
られる。
【0007】これらの民生機器における電動機絶縁シス
テムにおいて多種類の耐熱性の優れた粘・接着テープが
使用されており低誘電率の電気・電子絶縁粘・接着テー
プの使用はリーク電流対策に有効であることが理解され
る。
【0008】電子機器の電子デバイスにおける技術動向
として、IT時代の発展と併行して構成する電子絶縁材
料は高速演算化対応として信号伝送速度をあげることが
必要である。伝送速度Sは、光速をλ、誘電率をεとす
ると
【数3】で表される。kは常数である。
【数3】
【数3】より誘電率が小さいほど伝送速度が大きいこと
がわかる。すなわち、高速演算化のためには低誘電率の
材料が求められる。次に高周波用途では伝送損失を小さ
くすることが必要である。伝送損失αは導体損失α1と
誘電体損失α2の和である。
【数4】 電子デバイスを構成する絶縁材料の誘電体損失α2が重
要であり、
【数5】で表される。
【数5】 ここにLは常数、fは周波数、tanδは誘電正接であ
る。
【数5】よりtanδが小さいほど伝送損失が小さいこ
とがわかる。すなわち、機器の高周波化対策では低ta
nδ材料が求められる。εについてはtanδと同様に
小さいほど伝送損失が小さいが、むしろ環境に対して一
定であることが求められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】プラスチツクフィルム
を基材とする電気・電子絶縁用粘・接着テープに対して
も高周波化に対応した電気物性として、低誘電率化が求
められている。通常は、誘電率は材料に依存しているか
ら、低誘電率化のためには、低い誘電率の材料を選択す
る必要があった。しかし、プラスチツクのバルク物性の
誘電率は、その分子構造から決定されるため各材料にお
いて固有の値を有しているので、制御には限界がある。
例えば、小さな誘電率を有するポリエチレン(PE)で
約2.3であり、最も小さな誘電率を有するポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)でも約2.1である。ま
た、耐熱性に優れたエンジニアリングプラスチツクのポ
リエチレンテレフタレート(PET)では約3.1、最
も耐熟性に優れたポリイミド(PI)では約3.3であ
る。さらに、誘電率から材料を選択する場合には、加工
性や耐熱性など他の物性も併せて満たす必要がある。し
かし、一般にPI,PETなどの耐熱性の優れたエンジ
ニアリングプラスチツクは、芳香族成分を多く含み、密
度が高いために誘電率の高いものが多い。また、低誘電
率の面では優れているPTFEなどの、ふっ素樹脂で
は、耐熱性は十分であるが、成形加工性に問題があリ、
PEなどのオレフイン樹脂では、耐熱性が100℃以下
であり、十分ではなかった。これらのプラスチックフィ
ルムと粘・接着剤で構成される電気・電子絶縁用粘・接
着テープにおいて誘電特性からみた材料間の適合性が重
要な課題である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記したい
くつかの課題を解決すべく、鋭意研究の結果本発明品を
完成した。
【0011】本発明の粘・接着テープに使用する基材プ
ラスチツク絶縁フィルムは、空孔率が10vol%以上
である多孔質なプラスチツクを含み、耐熱温度が100
℃以上で、かつ誘電率が2.5以下である。特に、優れ
た性能を有する低誘電率プラスチツク絶縁フィルムは、
耐熱温度が120℃以上で、かつ誘電率が2以下であ
る。空孔率が10vol%以上である多孔質なプラスチ
ツクは、プラスチツクフィルム全体の50vol%以
上、98vol%以下の範囲で用いるのが適している。
さらに、空孔を有さないか、あるいは空孔率10vol
%以下のスキンフイルム層を有し、このスキンフイルム
層の厚さがプラスチツクフィルムの表層両面から1%以
上、25%以下の範囲であるのが特に適している。ま
た、プラスチツクフィルムは、空孔率が10vol%以
上の多孔質なプラスチツクフィルムと、空孔を有さない
プラスチツクフィルムまたは空孔率10vol%以下の
多孔質なプラスチツクフィルムとを一体化した多層フイ
ルムが、特に適している。空孔率10vol%以上の多
孔質なプラスチツクは、平均孔径が10μm以下であ
リ、独立気泡を有するのが好ましい。
【0012】基材(I)に独立気泡含有プラスチツクフ
ィルムと別に気泡を含有しない液晶ポリマーフィルムを
基材(Ia)に使用することも好ましい。本発明で用い
る液晶ポリマー(LCP)フイルムにおいて、そのLC
Pとしては、280℃以上の融点を持つサーモトロピツ
ク液晶ポリマーであれば従来公知の各種のものを用いる
ことができる。このような液晶ポリマーとしては、例え
ぱ、芳香族ジオール、芳香族カルボン酸、ヒドロキシカ
ルボン酸等のモノマーから合成される、溶融時に液晶性
を示す芳香族ポリエステルがあリ、その代表的なものと
しては、パラヒドロキシ安息香酸(PHB)とテレフタ
ル酸とビフェノールからなる第1のタイプのもの(下記
式1)や、PHBと2,6−ヒドロキシナフトエ酸から
なる第2のタイプのもの(下記式2)がある。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】
【0015】表1に代表的なLCPの基本構造とその組
み合わせを示した。本発明品に用いる基材としてはタイ
プIが好ましい。
【表1】 タイプIでのプラスチックフィルムとしてはジャパンゴ
アテックス株式会社商品名 BIAC、タイプIIのプ
ラスチックフィルムとしては株式会社クラレ商品名 V
ecster等がある。本発明品の基材[Ia]にはい
ずれも使用できる。Vecsterの基本特性を表2に
示す。
【0016】
【表2】
【0017】本発明品の基材[1]に配置する粘接着剤
層[II]の粘・接着剤について詳述する。粘着剤を大
きく分類するとゴム系、アクリル系、シリコーン系の3
種類に分類される。アクリル系粘着剤はゴム系粘着剤と
比較した場合、光や酸素に対して安定であり耐候性が優
れている。また化学的に合成されるため目的に応じた品
質や特性を発揮する特徴がある。 シリコーン系粘着剤
はシリコーンゴムとシリコーンレジンからなる100%
シリコーン組成物を溶剤に溶解した粘着剤である。この
粘着剤の特徴は−65℃〜250℃の温度域で耐熱粘着
性を保持できる特徴を有している。更に電気的特性にお
いては低誘電性である。さらにポリイミドやLCPフィ
ルム等の他の粘着剤では粘着が困難な物質にも良く粘接
着する。
【0018】本発明品の粘接着剤層[II]は永久粘着
型と初期粘着性であり加熱、電子線、誘電加熱、紫外線
照射等の処理技術で完全硬化を目的とする場合は適切な
硬化剤を予め粘着剤に所要量添加することが好ましい。
【0019】本発明品の電気・電子粘・接着テープを電
気絶縁システム及び電子デバイスの高周波化に対応する
ための低誘電率化においては粘・接着剤層[II]に対
し独立気泡含有の充填剤の配合添加或いは過熱硬化時に
粘・接着剤層が発泡する粘着剤組成とする手法も好まし
い。
【0020】
【発明の実施形態】
【0021】以下、本発明の具体的な実施態様について
説明する。本発明品の電気・電子粘・接着テープの1例
を図1に示す。この例では基材[I]としてJEC61
47規格の耐熱性が100℃以上で周波数1MHzにお
ける誘電率が3.1 誘電正接が0.010であるLC
Pフィルム厚さ50μmを用いた。この基材フィルム
[I]の片面に本発明品が同一周波数域において基材フ
ィルム(I)と同等乃至はそれ以下のε、tanδ値と
なる如き適合性のある高機能性粘・接着剤層[II]を
適切な厚さになる構成に配置した。この構成によって電
気的特性、機械的強度、加工性(機器への実装作業性)
等に優れた本発明品が得られる。図1では本発明品の基
本構造造の代表例を示している。また、実際に用いられ
るLCPフィルムの厚さは、一般的には12μmから2
50μmまでの範囲のものが適用できる。また、粘・接
着剤層[II]のマトリックスレジンは付加反応型シリ
コーン粘着剤を使用することが好ましい。
【0022】図2は本発明品の基材[I]において低誘
電性プラスチック絶縁フィルムと該フィルムと電気的特
性において適合性のある粘・接着剤層[II]で構成し
た本発明品の粘・接着テープで低誘電性を特徴としたも
のを示す。 プラスチツクフィルムとしては多孔質なプ
ラスチツクフィルムのみで構成されていてもよいが、実
際に絶縁部材に使用する際には、導体部が接触した状態
となる。この際に、多孔質部分が表面に多く存在してい
たリ、表面性が悪い場合などには、導体部との間にでき
たボイド部でコロナ放電ななどによる絶縁劣化を生じや
すい。また、回転機などでは、潤滑油や液冷媒などの液
体中において使用される場合もある。そのような場合、
多孔質なプラスチツクのみで構成されていると、液体が
多孔質プラスチツクの空孔部に浸入して、空孔部の誘電
率が増加するために、誘電率が増加してしまうという問
題を生じる。
【0023】上述のような使用方法の場合に、本発明品
に使用する基材[I]のプラスチック絶縁フイルムで
は、空孔率が10vol%以上である多孔質なプラスチ
ツクで構成することに加えて、その多孔質プラスチツク
部分をプラスチツクフィルム全体の50vol%以上、
98vol%以下の範囲にすることで効果が発揮され
る。これは、プラスチツク絶縁フイルムの片面、あるい
は両面を空孔率が低く、平滑な層で構成することで実現
できる。特に、両面に空孔を有さないか、あるいは空孔
率10vol%以下のスキンフィルム層を形成すること
によって、優れた効果を発揮することができる。すなわ
ち、このスキンフィルム層の厚さを、プラスチツクフィ
ルムの表層両面からそれぞれプラスチックフィルムの厚
さの1%以上、25%以下の範囲であるように構成す
る。また、プラスチツクフィルムを、空孔率10vol
%以上の多孔質なプラスチツクフィルムと、空孔を有さ
ないプラスチツクフィルムまたは空孔率10vol%以
下の多孔質なプラスチツクフィルムとをラミネートなど
によって多層化して構成することができる。ここで、空
孔率10vol%以上の多孔質なプラスチツクが、平均
孔径が10μm以下であリ、独立気泡を有する発泡構造
体であれば、特に空孔部への液体物質の浸透を抑制する
効果が発揮できる。さらに、フィルムの側面の空孔部を
塞いでおくことも空孔部への液体物質の浸透を抑制する
上でよリ効果がある。同様な効果を得るため、空隙容積
率1Ovol%以上のプラスチツク部材を、少なくとも
2つのプラスチツクフィルムで挟んでラミネートなどで
多層化したプラスチツクフィルムを構成することによっ
て、耐熱温度が100℃以上で、かつ誘電率が2.5以
下である低誘電性プラスチツク絶縁フィルムを得ること
ができる。
【0024】本発明の低誘電性プラスチック絶縁フィル
ムを構成する具体的なプラスチツク材料としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレートなどの芳香族ポリェステ
ル、シンジオタクチツクポリスチレン、ナイロン6、ナ
イロン66などのポリアミド、ポリイミド、テトラフル
オロエチレンを含んでエチレンなどと共重合された部分
フツ素化樹脂のいずれか、及びLCPフィルム等が好ま
しい。また、ポリエーテルイミド、ポリカーポネート、
ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフイド、
ポリ3フツ化塩化エチレンなどのエンジニアリングプラ
スチツクも同様に効果が得られる。
【0025】本発明の粘・接着テープの低ε低tanδ
化に対し使用する粘・接着剤に微小中空体(マイクロバ
ルーン)を配合することが有効な方法である。本発明に
使用するマイクロバルーンの物理的特性と化学成分を表
3に示す。本発明品には表3に示したシリカ、アルミナ
系を主としているが、その他の微小中空球体であるガラ
スバルーン等も使用が可能である。
【0026】
【表3】
【0027】本発明の粘・接着テープの低誘電性化にお
いて粘・接着剤に配合するマイクロバルーンの粒子径分
布を篩別により限定する必要があり、本発明では5〜2
0μmが好ましい。さらにマイクロバルーンに混在して
いる電気絶縁性に有害であるアルカリイオンは完全に除
去しなければならない。
【0028】本発明品の粘・接着剤に配合使用するマイ
クロバルーンは、無機質であり融点が1200℃〜13
00℃と高いため本発明品の耐熱性はバルフ粘・接着剤
の耐熱性に対応しIEC規格、JEC6147規格の1
00℃〜250℃に対応することが可能である。
【0029】本発明品の粘・接着剤100重量部に対し
マイクロバルーン5重量部〜10重量部の配合により、
バルフ粘・接着剤のεが2.5〜3.5に対して2.0
以下となり低ε化を可能とする。
【0030】
【実施例1】LCPフィルムとしてジャパンゴアテック
ス(株)商品名 BIACフィルム厚さ25μmで周波
数1MHzにおいてεが3.1、tanδが0.010
のものを用いた。粘着剤塗工面に対してはLCPフィル
ムの片面をプラズマ処理し反対面(裏面)にはシリコー
ン粘着剤に対する剥離剤を塗工処理した。プラズマ処理
面に1MHzにおけるεが2.7、tanδが0.01
0のシリコーン粘着剤を配置し本発明の粘・接着テープ
を得た。その詳細については以下記載する。プラズマ処
理済のBIACフィルム25μmの片面を東レダウコー
ニングシリコーン(株)製シリコーン粘着剤用剥離剤B
Y24−900 100重量部に硬化剤としてNC25
硬化剤0.6部をイソオクタン溶液に10%溶液にて溶
解したものを処理剤としてBIACフィルムの背面に脱
溶剤後0.5〜1.0μmになるごとく塗工し、130
℃×60秒間加熱硬化処理した。更に反対のプラズマ処
理面に東レダウコーニングシリコーン(株)製付加反応
型シリコーン粘着剤SD4580(透明液体)固形分6
0%の溶液100重量部に対し硬化剤SRX2120.
9部添加したものを粘着剤として使用した。BIACフ
ィルムに対し脱溶剤後25〜30μm厚さとなる如く1
00℃にて3分間加熱処理して本発明品を得た。本発明
品をJIS C 2151規格に準拠した1MHzにお
けるε,tanδの測定結果はεが2.8でtanδが
0.010であった。
【0031】
【実施例2】実施例1における基材のLCPフィルムは
厚さ25μmを使用し付加型シリコーン粘着剤100重
量部に表3に記載のマイクロバルーン(粒子径分布 5
〜10μm)を10重量部添加配合物を脱溶剤後粘着剤
層厚さが25〜30μmとなるように塗工し本発明品を
製作した。本発明品の1MHzにおけるεは2.1でt
anδは0.010であった。
【0032】
【実施例3】電気絶縁用空洞含有のポリエチレンテレフ
タレートフィルムとして1MHzにおけるεが2.2
5,tanδが0.011で、JEC6147規格の耐
熱性が120℃である東洋紡績(株)製商品名LDPE
Tフィルム50μm厚さのものを基材として使用した。
【0033】空洞含有ポリエステル“LDPET”フィ
ルムと電気絶縁用ポリエステルフィルム(PET)の一
般特性を表4に示す。
【表4】 本フィルムを片面コロナ処理後、綜研化学(株)製エポ
キシ変性アクリル粘着剤 品番TA−1389をドクタ
ーロール方式で乾燥後の粘着剤層厚さが25μm〜30
μmとなる様に精密塗工し100℃にて5〜10分間加
熱乾燥して本発明品を作製した。本粘・接着テープの1
MHzにおけるεは2.1、tanδは0.001であ
った。
【0034】実施例3に記載のLDPETフィルム50
μm厚さ品を基材として実施例2に記載のマイクロバル
ーンを重量比にて5部 実施例3に記載のエポキシ変性
アクリル粘着剤に配合したものを25μm〜30μmと
なる様塗工・乾燥して本発明を製作した。本発明品の1
MHzにおけるεは1.9、tznδは0.001であ
った。
【0035】
【発明の効果】以上の結果を表5にまとめる。本発明に
よれば従来の電気、電子絶縁用粘・接着テープでは得ら
れなかった低誘電性であり、かつ耐熱性、機器への実装
作業性の優れた低誘電性電気・電子絶縁粘・接着テープ
を提供することができる。これによって電気機器の絶縁
システム及び電子機器の電子デバイスにおいて従来より
電力損失や電送損失を低減することができ、かつ絶縁耐
圧に優れた粘・接着テープが得られる。さらに本発明で
は多様化する電気・電子機器の高周波化の技術動向に対
応して誘電率および誘電正接値が周波数帯域の要求値に
対応を可能とする。
【0036】
【表5】
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における電気・電子絶縁粘・接
着テープの構成を示す模式図である。
【図2】本発明の他の実施例における電気・電子絶縁粘
・接着テープの構成を示す模式図である。
【図3】本発明の他の実施例における電気・電子絶縁粘
・接着テープの構成を示す模式図である。
【図4】本発明の他の実施例における電気・電子絶縁粘
・接着テープの構成を示す模式図である。
【0038】
【符号の説明】
I 基材 Ia 空洞含有プラスチックフィルム II 粘・接着剤層 IIa マイクロバルーン(中空体)含有粘・接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 183/04 C09J 183/04 201/00 201/00 H01B 17/56 H01B 17/56 A Fターム(参考) 4J004 AA05 AA10 AA11 AA18 AB01 AB03 AB05 AC03 CA01 CA06 CB04 CE03 EA05 FA05 FA08 4J040 CA011 DF001 EK031 HA136 HA306 HA346 JA09 JA10 JB01 JB09 KA05 KA42 LA09 MB03 NA19 NA20 5G333 AA03 AB08 AB10 BA01 CA03 DA03 FB27

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘・接着テープを構成する基材および該
    基材に配置される粘・接着剤層から成る電気・電子絶縁
    粘・接着テープであって、同一の周波数帯域における電
    気・電子絶縁粘・接着テープの誘電率および誘電正接が
    粘・接着テープを構成する基材の誘電率及び誘電正接と
    同等又はそれ以下であることを特徴とする電気・電子絶
    縁粘・接着テープ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電気・電子絶縁粘・接
    着テープの基材(I)が天然有機繊維、無機繊維、再生
    繊維、半合成繊維、合成繊維の少なくとも1種を含む繊
    維基材であることを特徴とする請求項1に記載の電気・
    電子絶縁粘・接着テープ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電気・電子絶縁粘・接
    着テープの基材(I)が液晶ポリマー、フッ素樹脂、ポ
    リエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
    リフェニレンエーテル樹脂、及びポリフェニレンサルフ
    ァイド樹脂から選ばれた少なくとも1種を含むプラスチ
    ックフィルムからなることを特徴とする請求項1に記載
    の電気・電子絶縁粘・接着テープ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の基材(I)のプラスチ
    ックフィルムは容積比率で10%以上、30%以下の気
    泡を全体に均一に含有してなることを特徴とする請求項
    1に記載の電気・電子絶縁粘・接着テープ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の基材(I)が請求項
    2、3、及び4から選ばれた基材の少なくとも1種以上
    の複合体であることを特徴とする請求項1に記載の電気
    ・電子絶縁粘・接着テープ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の粘・接着剤層(II)
    に用いられる粘・接着剤が天然ゴム系、アクリル系、シ
    リコーン系の熱可塑又は熱硬化型マトリックスレジンで
    あることを特徴とする請求項1に記載の電気・電子絶縁
    粘・接着テープ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の粘・接着剤が空洞含有
    有機系又は無機系の充填剤を配合したマトリックスレジ
    ンであることを特徴とする請求項1に記載の電気・電子
    絶縁粘・接着テープ。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載の粘・接着剤が加
    熱、紫外線照射、誘電加熱、または電子線照射により独
    立気泡を発泡硬化してなることを特徴とする請求項1に
    記載の電気・電子絶縁粘・接着テープ。
  9. 【請求項9】 請求項6、7又は8に記載の粘・接着剤
    の機能が永久粘着型、ホットメルト型、ディレードタッ
    ク型の何れかであることを特徴とする請求項1に記載の
    電気・電子絶縁粘・接着テープ。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の電気・電子絶縁粘・
    接着テープは基材(I)の片面又は両面に、更に部分塗
    工からなることを特徴とする請求項1に記載の電気・電
    子絶縁粘・接着テープ。
  11. 【請求項11】 請求項1から10に記載した電気・電
    子絶縁粘・接着テープを電気機器の絶縁システム又は電
    子機器の電子デバイスに使用したことを特徴とする電気
    ・電子機器。
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