JP2003261060A - コンバインの自動方向制御装置 - Google Patents

コンバインの自動方向制御装置

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JP2003261060A
JP2003261060A JP2002063687A JP2002063687A JP2003261060A JP 2003261060 A JP2003261060 A JP 2003261060A JP 2002063687 A JP2002063687 A JP 2002063687A JP 2002063687 A JP2002063687 A JP 2002063687A JP 2003261060 A JP2003261060 A JP 2003261060A
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clutch
turning
direction control
automatic direction
gear
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Application number
JP2002063687A
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English (en)
Inventor
Yoshimasa Matsuda
善正 松田
Takahiko Kamimura
孝彦 上村
Takafumi Akiyama
尚文 秋山
Mikiji Hirota
幹司 廣田
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の自動方向制御装置は、方向センサの検
出情報に基づいて旋回機構を制御するとき、旋回出力の
遅れがあるために適確な方向修正ができない課題があっ
た。 【解決手段】 本発明は、左右一対のホイ−ルギヤ1、
1’に直進走行動力を伝達するサイドクラッチギヤ2、
2’と、旋回動力を伝達するデファレンシャルギヤ機構
3とを接続して構成した。該デファレンシャルギヤ機構
3は、副変速装置4を経由した回転動力が、直進用クラ
ッチ装置5、又は旋回用クラッチ装置6を経由してデフ
ケ−ス7に入力される構成とした。前記旋回用クラッチ
装置6は、自動方向制御用のセンサ8、8’の検出情報
に基づいて接続圧の昇圧値を変更する制御手段9に接続
して構成したコンバインの自動方向制御装置としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインの特殊
な旋回装置に関し、これを利用した自動方向制御装置の
技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来からコンバインは、走行ミッション
装置として、サイドクラッチ装置やサイドブレ−キ装置
からなる旋回機構を装備した構成や、走行用の油圧無段
変速装置と旋回用の油圧無段変速装置とから回転動力を
走行ミッション装置に入力して、旋回機構としてデファ
レンシャルギヤ機構、又は、遊星ギヤ機構を利用し直進
走行と旋回走行とを可能にした構成が知られている。
【0003】そして、自動方向制御装置は、方向センサ
の検出情報に基づく制御信号を、コントロ−ラからアク
チュエ−タに出力して上記旋回機構によって自動的に方
向制御を行なう構成となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来型走行ミ
ッション装置の旋回機構は、走行用の油圧無段変速装置
と旋回用の油圧無段変速装置とを用い、デファレンシャ
ルギヤ機構、又は遊星ギヤ機構を利用した装置を搭載し
た構成としているが、これら従来型の課題としては、直
進走行から旋回走行に移行するとき、必ず旋回用の油圧
無段変速装置を駆動して、旋回動力をミッション側に伝
達しなければならず、旋回走行の迅速性に欠ける課題が
ある。
【0005】特に、従来型走行ミッション装置は、方向
センサの検出情報に基づく制御信号を、コントロ−ラか
らアクチュエ−タに出力して旋回機構によって自動的に
方向制御を行なう自動方向制御装置を構成する場合、旋
回出力の遅れがあると適確な方向修正ができない課題が
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するために、つぎの如き技術手段を講ずるもので
ある。まず、請求項1の発明は、左右一対のホイ−ルギ
ヤ1、1’は、直進走行動力を伝達するサイドクラッチ
ギヤ2、2’と、該サイドクラッチギヤ2、2’から走
行動力が断たれた側のホイ−ルギヤ1、又は1’に旋回
動力を伝達するデファレンシャルギヤ機構3とに接続し
て構成し、該デファレンシャルギヤ機構3は、副変速装
置4を経由した回転動力が、直進用クラッチ装置5、又
は旋回用クラッチ装置6を経由してデフケ−ス7に入力
される構成とし、前記旋回用クラッチ装置6は、自動方
向制御用のセンサ8、8’の検出情報に基づいて接続圧
の昇圧値を変更する制御手段9に接続して構成したコン
バインの自動方向制御装置であって、この技術構成に係
る請求項1の発明は、サイドクラッチギヤの一方を切り
にすると、旋回用クラッチ装置がすぐに繋がって旋回内
側のホイ−ルギヤに旋回動力が伝達される。したがっ
て、コンバインは、方向センサの検出情報に基づいて自
動的に方向制御を行なう場合、方向の修正が迅速にでき
安定した走行が期待できる。
【0007】つぎに、請求項2の発明は、旋回用クラッ
チ装置6の制御手段9において、該旋回用クラッチ装置
6の接続圧の昇圧値を、高い設定値、又は低い設定値に
切り替え可能に構成した請求項1記載のコンバインの自
動方向制御装置であって、圃場面の硬軟の度合、湿田か
乾田かによって異なるスリップ率、沈下量等を配慮し
て、接続圧の昇圧値を圃場条件に合せて設定することに
より、常に同等の旋回半径でコンバインの方向修正を行
なうことができる。
【0008】つぎに、請求項3の発明は、自動方向制御
用のセンサ8、8’から制御手段9に入力される検出情
報において、穀稈の検出に基づくON、OFFの切替周
期が、進行方向に30cm〜35cmの整数倍であった
ときは、前記制御手段9は、自動方向制御を自動解除す
る構成とした請求項1記載のコンバインの自動方向制御
装置であって、方向センサの検出情報に基づく条、横の
判定基準を明確にして適切に自動方向制御を行なうこと
ができるものとなり、横刈時の安定した走行が確保でき
る。
【0009】
【発明の効果】まず、請求項1の発明は、サイドクラッ
チギヤの一方を切りにすると、旋回用クラッチ装置がす
ぐに繋がって、旋回内側のホイ−ルギヤに旋回動力が伝
達される。したがって、コンバインは、方向センサの検
出情報に基づいて自動的に方向制御を行なう場合、方向
の修正が迅速に行われ、圃場の穀稈条列に沿って安定し
た走行が期待できる。
【0010】そして、請求項2の発明は、接続圧の昇圧
値を圃場条件に合せた設定値として設定し、又は切替が
自由にできるから、湿田でも乾田でも常に同等の旋回半
径が得られ、コンバインの自動方向修正を適確に行なう
ことができる。そして、請求項3の発明は、方向センサ
の検出結果に基づく条刈り、横刈りの判定基準を明確に
して適切に自動方向制御を行なうことができるものとな
り、横刈時の安定した走行が確保できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。まず、走行ミッション装置10は、図2
に示すように、ミッションケ−ス11の上部に、油圧ポ
ンプ12aと油圧モ−タ12bとから構成した油圧無段
変速装置12を装備している。そして、油圧無段変速装
置12は、油圧ポンプ12aから圧送する作動油を油圧
モ−タ12bに循環して供給し、正・逆転の切換えや変
速回転動力を出力軸13を経由してミッションケ−ス1
1内に入力する構成としている。そして、油圧無段変速
装置12は、図示は省略しているが、主変速レバ−によ
って油圧ポンプ12aを操作し、増減速の変速と前後進
(正・逆転の切換え)の切換えとができる構成としてい
る。
【0012】そして、走行ミッション装置10は、図2
に示すように、前記ミッションケ−ス11の内部に、副
変速装置4と、サイドクラッチギヤ2、2’と、デファ
レンシャルギヤ機構3とが設けられ、伝動下手側に軸架
した左右のホイ−ルシャフト15、15’の内側端部に
ホイ−ルギヤ1、1’を軸着し、外側に軸着した駆動ス
プロケット16、16’を介してクロ−ラ17、17’
を伝動する構成としている。
【0013】そこで、まず、副変速装置4は、図2に示
すように、上記出力軸13の広幅伝動ギヤ18から変速
軸19上の大ギヤ20に伝動され、この変速軸19上に
は一体に中ギヤ21と小ギヤ22とを設け、軸方向に摺
動自由に軸装して変速可能に構成している。そして、上
記変速軸19は、図2で解るように、端部をミッション
ケ−ス11から外側に延長して刈取PTOプ−リ23を
軸着して車速に同調した回転動力を後述する刈取前処理
装置24の回転各部に入力できる構成としている。
【0014】そして、副変速装置4を構成する副変速軸
25は、図2に示すように、前記変速軸19の伝動下手
側に軸架し、前記小ギヤ22に噛合する変速大ギヤ2
6、前記中ギヤ21に噛合する変速中ギヤ27、前記大
ギヤ20に噛合する変速小ギヤ28をそれぞれ軸着し、
前記変速軸19との間に副変速装置4を構成している。
【0015】つぎに、左右のサイドクラッチギヤ2、
2’は、図2に示すように、上記副変速軸25の伝動下
手側に軸架したクラッチ軸29上において、上記副変速
軸25の中間伝動ギヤ30から伝動されるセンタ−ギヤ
31の両側に左右摺動自由に構成している。この場合、
左右のサイドクラッチギヤ2、2’は、上記センタ−ギ
ヤ31の側部に係脱自由に設けられ、図1に示すよう
に、操向レバ−32の操向操作角がポテンショメ−タ3
3から操作情報としてコントロ−ラ9に入力され、コン
トロ−ラ9から出力される制御信号によってソレノイド
バルブ34によって入・切り操作される構成としてい
る。
【0016】そして、ホイ−ルシャフト15、15’
は、上記サイドクラッチギヤ2、2’からホイ−ルギヤ
1、1’を経由して伝動された回転動力を、外側の駆動
スプロケット16、16’に伝えてクロ−ラ17、1
7’を走行駆動する構成としている。
【0017】つぎに、デファレンシャルギヤ機構3は、
図2に示すように、従来から知られているデフ機構であ
って、回転支持軸35に左右一組の側部ギヤ36、3
6’と、この両側部ギヤ36、36’に噛合して伝動す
る中間ギヤ37とを組み合わせて構成している。そし
て、デフケ−ス7は、図面から明らかなように、上記側
部ギヤ36、36’を覆うように設けられ、内側に上記
中間ギヤ37を軸受して支持しており、外周にはリング
ギヤ38を一体的に連結して構成している。
【0018】そして、デファレンシャルギヤ機構3は、
図2に示すように、上記リングギヤ38を、伝動上手側
のデフ・クラッチ軸39上の伝動ギヤ40に噛合させ、
デフケ−ス7に回転動力を入力する経路を構成してい
る。そして、サイドギヤ41、41’は、デファレンシ
ャルギヤ機構3の両外側にあって、前記側部ギヤ36、
36’のそれぞれと一体に軸着して回転支持軸35上に
軸受し、前述のホイ−ルギヤ1、1’に噛合して構成し
ている。
【0019】そして、中間軸42は、図2に示すよう
に、前記デフ・クラッチ軸39の伝動上手側に軸架して
設け、中間大ギヤ43と中間小ギヤ44とを軸装した構
成としている。そして、上記中間大ギヤ43は、前記副
変速軸25上の中間伝動ギヤ30と前記デフ・クラッチ
軸39に遊嵌している伝動小ギヤ45とに噛合してお
り、一方の中間小ギヤ44は、デフ・クラッチ軸39に
遊嵌している伝動大ギヤ46に噛合して構成している。
【0020】そして、直進用クラッチ装置5は、図2、
及び図3に示すように、多板式のクラッチ板5aからな
り、前記伝動小ギヤ45をスプライン契合によって伝動
可能に接続した伝動筒体47(デフ・クラッチ軸39に
遊嵌状態に支持)と、デフ・クラッチ軸39に連結して
上記伝動筒体47の外側に配置した伝動部材48との間
に介装して構成している。そして、上記クラッチ板5a
は、クラッチばね49によって圧接されてクラッチ入り
の状態を保ち、油圧作動(後述する)によって切りの状
態になる構成としている。
【0021】而して、直進用クラッチ装置5は、ホイ−
ルギヤ1、1’の双方がサイドクラッチギヤ2、2’側
から伝動されて直進走行中に、クラッチばね49の働き
によってクラッチ入りの状態が保持され、伝動ギヤ40
からリングギヤ38を介してデフケ−ス7を駆動して左
右側部ギヤ36、36’の同調回転を行なう構成となっ
ている。
【0022】つぎに、旋回用クラッチ装置6は、図面に
示すように、多板式のクラッチ板6aからなり、上記直
進用クラッチ装置5の側方でクラッチばね49の横側に
配置し、伝動大ギヤ46と一体構成にした伝動筒体50
と上記伝動部材48との間に介装して構成している。そ
して、クラッチ操作部材51は、上記伝動部材48の外
側において、軸方向に移動可能に装備し、旋回用クラッ
チ装置6のクラッチ板6aを押圧する操作板51aと、
前記クラッチばね49をクラッチ板5aの切り側に押圧
する操作板51bとを有する構成としている。そして、
クラッチ操作部材51は、図3に示すように、シリンダ
52内に圧送される作動油によって往復作動する操作ピ
ストン53に連結し、図面上において、左方向に摺動す
ると、直進用クラッチ装置5を切り(クラッチばね49
を左に押す)とし、旋回用クラッチ装置6のクラッチ板
6aを順次接続する構成としている。この場合、旋回用
クラッチ装置6は、各クラッチ板6aの接続(付き回
り)によって伝動大ギヤ46の動力をデフ・クラッチ軸
39(伝動部材48を介して)に伝動するが、その伝動
回転速度は、各クラッチ板6aを接続する圧力によって
決まる構成となっている。
【0023】そして、実施例の場合、中間軸42以降の
旋回動力の伝動経路は、旋回用クラッチ装置6の接続圧
を上昇して接続した最高速の状態にしたとき、デフ・ク
ラッチ軸39、伝動ギヤ40を経由してリングギヤ38
に達する回転速度を、直進側の回転速度に比較して4分
の1に減速して伝動する構成としている。
【0024】以上のように構成した走行ミッション装置
10を装備したコンバインは、図5に示すように、クロ
−ラ17、17’を有する車体55上に脱穀装置56を
搭載し、その前部に刈取前処理装置24を上下昇降自由
に支持して構成している。そして、操縦座席57は、具
体的な図面は省略しているが、車体55の前部右側に配
置して設け、その前側から側部にかけて操作パネルや操
作レバ−類を集中して配置しいるが、それらの中に操向
レバ−32、主変速レバ−、副変速レバ−等があり、操
向操作、前後進の切換え、車速調節、副変速の切換えが
できる構成としている。
【0025】そして、自動方向制御用のセンサ8、8’
(以下、「方向センサ8、8’」とよぶ)は、実施例の
場合、刈取前処理装置24の分草支持杆58に基部を枢
着して支持し、左右両外側に突出させて圃場に植えられ
ている穀稈条列を検出できるように構成している。この
場合、方向センサ8、8’は、図4に示すように、進行
方向に対して若干の後退角を有し、穀稈の株元に接触し
て一株ごとの検出情報をコントロ−ラ9に入力する構成
としている。
【0026】つぎに、マイクロコンピュ−タを利用した
制御手段9(以下、「コントロ−ラ9」とよぶ)につい
て、図1に基づいて説明する。まず、コントロ−ラ9
は、制御プログラムや基準デ−タ等を内蔵したメモリを
有するマイクロコンピュ−タの演算制御部であって、算
術、論理および比較演算等を行なう構成となっている。
【0027】そして、コントロ−ラ9は、入力側に、操
向レバ−32のポテンショメ−タ33、自動方向制御ス
イッチ59、方向センサ8、8’、ボリュ−ムスイッチ
60、学習モ−ドスイッチ61をそれぞれ接続して各情
報を入力する構成としている。そして、コントロ−ラ9
は、出力側に、サイドクラッチギヤ2、2’を操作する
ソレノイドバルブ34、旋回用クラッチ装置6を操作す
る比例減圧弁62をそれぞれ接続して出力した制御信号
に基づいて各部を制御する構成としている。
【0028】そして、本案発明に係る上記実施例の第一
の特徴となる構成は、上記ボリュ−ムスイッチ60を設
けたことにある。すなわち、ボリュ−ムスイッチ60
は、自動方向制御作動中において、旋回用クラッチ装置
6の接続圧の昇圧値をスイッチのボリュ−ム操作によっ
て、予め設定し、又は設定値の変更をすることができる
ように構成した点にある。
【0029】このように構成することによって、上記実
施例は、作業にあたり圃場条件に応じて、例えば、乾
田、又は湿田に対応じてボリュ−ムスイッチ60を操作
し、湿田の場合、クロ−ラ17、17’のスリップ率や
車体55の沈下量を考慮して、乾田より設定値を高く設
定して作業を開始する。すると、コントロ−ラ9は、方
向センサ8、8’の検出情報に基づいて比例減圧弁62
に制御信号を出力し、旋回用クラッチ装置6の接続圧を
設定した昇圧値まで上昇して制御する。したがって、コ
ンバインは、左右のクロ−ラ17、17’が圃場面の硬
軟に応じて方向制御(旋回)されて、適確に方向修正が
行われる。この場合、コンバインは、圃場条件が異なっ
ても旋回量(方向修正量)がほぼ一定に保たれて、適確
な自動方向制御を行なうことができる優れた効果があ
る。
【0030】つぎに、本案発明に係る上記実施例の第二
の特徴となる構成は、コントロ−ラ9の入力側に学習モ
−ドスイッチ61を接続して刈取走行を学習させる点に
ある。すなわち、コントロ−ラ9は、自動による方向制
御を行なう前に上記学習モ−ドスイッチ61をON操作
して、その後、オペレ−タが手動による操向操作を行い
ながら圃場の一辺(又は一周)を刈取走行することによ
って、学習させることができる。このようにして、コン
トロ−ラ9は、手動操作による走行中の旋回用クラッチ
装置6の接続圧の出力回数や接続圧の平均値を記憶し、
その記憶に基づいて次工程から自動制御をするために、
その圃場に適した旋回用クラッチ装置6の接続圧を決め
ることができる構成としている。この場合、コントロ−
ラ9は、手動操作による走行中に得た走行距離との関連
における左右サイドクラッチの操作回数もデ−タとして
記憶させる構成としている。
【0031】このように構成することによって、上記実
施例は、次工程以降の自動方向制御による操向操作にあ
たり、コントロ−ラ9が学習したデ−タに基づいて旋回
用クラッチ装置6の接続圧を決めて方向修正ができる特
徴がある。したがって、コントロ−ラ9は、オペレ−タ
の判断で設定値を決めるよりも自動方向制御の精度を高
めることができ、制御中に穀稈条外れを少なくできる優
れた特徴がある。
【0032】つぎに、本案発明に係る上記実施例の第三
の特徴となる構成は、条刈と横刈との判定基準を明確に
して適切な自動判定を可能にした点にある。実施例に係
るコントロ−ラ9は、方向センサ8、8’が穀稈を検出
してその情報を入力するとき、穀稈の検出の度ごとにO
N、OFFを繰り返す切替の周期が圃場面における進行
方向において、30cm〜35cmの整数倍であったと
きは、自動方向制御を自動解除(自動的に無効にする)
する構成としている。通常、田植機は、圃場に植え付け
る場合、稲株と稲株との植付間隔(条間)を30cmに
保っており、これを横刈すると方向センサ8、8’のO
N、OFF切替周期が上記のとおり30cm〜35cm
の整数倍となる。
【0033】このように、コントロ−ラ9は、植付条列
に対して、横刈り、乃至は横斜め刈りになると、自動方
向制御を自動解除する構成にしておくと、コンバイン
は、圃場における穀稈の条列に対して斜めに進入したと
きなどに、特に有効であって、安定した横刈りが可能と
なる利点がある。
【0034】つぎに、本案発明に係る上記実施例の第四
の特徴となる構成は、条間隔が極端に狭い植付位置に達
したときの対策とする制御をコントロ−ラ9に組み込ん
で構成した点にある。すなわち、コントロ−ラ9は、実
施例の場合、左右両側の方向センサ8、8’が共にON
した状態を、設定時間(実施例では2〜3秒)以上継続
すると、自動方向制御を解除する構成としている。実作
業において、コンバインは、上記の状態になるときは、
異常に狭い条間を方向センサ8、8’が通過していると
想定され、このまま方向制御を続けると、誤った検出情
報に基づく異常信号が出力されて条外れ、その他の不具
合が発生する。
【0035】このように実施例の構成は、自動的に制御
が解除されて、一辺の作業終了まで手動によって操向し
ながら作業することによって、誤って出力された制御信
号によって間違った方向に走行するのを自動的に防止で
きる効果がある。そして、コントロ−ラ9は、方向セン
サ8、8’の異常な検出状態が回復すると、所定時間
(実施例の場合、5秒)経過後に自動方向制御が自動的
に再開する構成としている。このように構成すると、コ
ンバインは、条間の狭い箇所を通過し終わると、自動的
に方向制御が再開されるから、操作の手間が省け、楽に
作業ができる特徴がある。この場合、オペレ−タは、自
動方向制御の自動解除と自動再開との切替を、操縦座席
に居ながら自動表示灯を目視することにより認識できる
から、安全性が保たれている。
【0036】つぎに、本案実施例に係るコンバインの自
動方向制御作用を説明する。まず、コンバインは、エン
ジンを始動して回転各部を駆動しながらコントロ−ラ9
を立ち上げて作業の準備をした後、刈取脱穀作業を開始
する。すると、コンバインは、図2に示すミッションケ
−ス11内の伝動経路にしたがって、油圧モ−タ12b
から出力軸13を経てケ−ス内に伝動された回転動力
が、変速軸19、副変速軸25を経てクラッチ軸29上
の左右サイドクラッチギヤ2、2’に達して、ホイ−ル
ギヤ1、1’、ホイ−ルシャフト15、15’を伝動し
てクロ−ラ17、17’を駆動して前進しながら作業を
開始する。
【0037】このように、コンバインは、走行動力が一
連のミッション機構を経て左右が同速度でそれぞれ両側
のクロ−ラ17、17’を駆動して直進走行し、走行中
に、副変速レバ−で作業速度を選択し、主変速レバ−で
油圧無段変速装置12を適宜操作しながら直進走行して
刈取脱穀作業を行なう。
【0038】このとき、デファレンシャルギヤ機構3
は、クラッチばね49が作用して直進用クラッチ装置5
が入り状態にあるから、中間伝動ギヤ30から中間大ギ
ヤ43、伝動小ギヤ45を経由した回転動力を、デフ・
クラッチ軸39、に伝動し、更に、伝動ギヤ40、リン
グギヤ38を介して外側のデフケ−ス7に伝動されてい
る。
【0039】そのとき、デファレンシャルギヤ機構3
は、ホイ−ルギヤ1、1’に噛合している左右サイドギ
ヤ41、41と一体回転の側部ギヤ36、36’と中間
ギヤ37との間で同調回転が行われている。このように
してコンバイン作業を続ける過程において、コントロ−
ラ9は、左右の方向センサ8、8’が圃場において穀稈
条列の株元を検出しながら進み、その検出情報が入力さ
れ、それに基づいてソレノイドバルブ34と比例減圧弁
62とに制御信号を出力して方向修正が行われている。
この場合、ソレノイドバルブ34は、図外の油圧回路上
の作動油を切替してサイドクラッチギヤ2、2’を油圧
操作し、一方、比例減圧弁62は、旋回用クラッチ装置
6の接続圧を昇降調整する。
【0040】そこで、コントロ−ラ9は、左側に方向修
正を要するときには、ソレノイドバルブ34に制御信号
を出力して、左のサイドクラッチギヤ2を切りにし、同
時に、比例減圧弁62を制御して直進用クラッチ装置5
を切りにして旋回用クラッチ装置6を入りに操作する。
そのとき、両クラッチ装置5、6は、図3に示すよう
に、シリンダ52に供給された作動油によって押圧され
る操作ピストン53から一連のクラッチ操作部材51、
操作板51a、51bが左方向(図3参照)に作動して
クラッチ板5aを切り、クラッチ板6aを接続側に移動
してクラッチ入りの状態になる。
【0041】この場合、方向修正の過程に移る直前にお
けるデファレンシャルギヤ機構3は、左のサイドクラッ
チギヤ2が切りになると、右のサイドクラッチギヤ
2’、右ホイ−ルギヤ1’(ホイ−ルシャフト15’を
伝動し旋回外側のクロ−ラ17’を駆動している。)、
右サイドギヤ41’を経由した回転動力が入力され、デ
フ機構の働きにしたがって左サイドギヤ41から左ホイ
−ルギヤ1に出力され左ホイ−ルシャフト15を経由し
て旋回内側のクロ−ラ17を同速度で駆動している。
【0042】そして、旋回用クラッチ装置6は、図3で
解るように、各クラッチ板6aの接続(付き回り)によ
って伝動大ギヤ46の動力をデフ・クラッチ軸39(伝
動部材48を介して)に伝動するが、その伝動回転速度
は、各クラッチ板6aを接続する圧力によって決まる。
この場合、接続圧力は、予めコントロ−ラ9に設定して
いる昇圧値に基づいて行われる。そして、デファレンシ
ャルギヤ機構3は、入力されるリングギヤ38からデフ
ケ−ス7を伝動する回転数が、低速から順次増速される
に従って、旋回内側のクロ−ラ17が順次減速されて緩
旋回の状態で方向修正が行われる。
【0043】このように、本案の実施例は、サイドクラ
ッチギヤ2、2’の一方を切りにすると、旋回用クラッ
チ装置6がすぐに繋がって、旋回内側のホイ−ルギヤ
1’に旋回動力が伝達されて、旋回外側との速度差によ
り方向が修正される。このとき、コンバインは、方向セ
ンサ8、8’の検出情報に基づいた自動方向制御が迅速
に行われ、圃場の穀稈条列に沿って安定した走行が期待
できる特徴がある。
【0044】別実施例1 つぎに、図6、及び図7に基づいて別実施例1を説明す
る。別実施例1は、刈取上下レバ−に関し、レバ−の角
度を側面視において、オペレ−タの体格に合わせて操作
が楽な位置に前後に調節できるチルト式に構成したもの
である。
【0045】まず、刈取上下レバ−70は、実施例の場
合、操向レバ−を兼ているから前後方向の操向操作軸7
1に軸着し、その操向操作軸71を支持部材72に左右
方向操作自由に軸受して構成している。73はポテンシ
ョメ−タであって、操向操作軸71の操作角度を計測し
て図外のコントロ−ラに情報を送る構成としている。
【0046】そして、回転筒74は、上記支持部材72
を固着し、操向操作軸71に直交する横支持軸75に回
転自由に軸受して構成している。そして、連動筒76
は、上記横支持軸75に回動自由に軸受して支持し、前
述の回転筒74の側部に接続して設け、ア−ム77、ロ
ット78を介して図外の刈取上下バルブに接続して構成
している。なお、横支持軸75は、軸受装置79と車体
側の機枠80とに支持されている。
【0047】そして、回転筒74と連動筒76とは、軸
方向に抜き差し自由のスプライン契合にして操作力(横
支持軸75を支点にした前後回動)を伝達できるように
接続して構成している。そして、回転筒74は、横支持
軸75上を軸方向に摺動して上記スプライン契合を外し
て連動筒76と分離し、横支持軸75を中心に回して、
連動筒76との関係角度を変更して、再度スプライン契
合をして連動筒76と連結して操作力が伝わる構成とし
ている。
【0048】上記チルト調節は、図7に示すように、外
側のノブナット81を利用して、分解、組立を行いなが
らできる構成としている。以上のように、別実施例1
は、刈取上下レバ−70を、支持部材72、回転筒74
と一体として、側面視で前後に回動するチルト調節によ
って、オペレ−タの体格に合わせることができる特徴が
ある。
【0049】別実施例2 つぎに、図8に基づいて、別実施例2を説明する。別実
施例2は、操向レバ−に関し、操作量(操作角度)をポ
テンショメ−タに代えてフォトマイクロセンサによって
検出し、本件発明で述べた旋回用クラッチ装置6(図
2、及び図3参照)の接続圧を段階的に制御操作せんと
するものである。
【0050】まず、操向レバ−85は、操向操作軸86
に軸着して左右方向に操作可能に設け、操向操作軸86
を中心にして一体に回動するように円形操作板87を取
り付けた構成としている。そして、円形操作板87は、
上記操向操作軸86を中心にした両側の円弧軌跡に沿っ
て複数個の通過孔88を設け、フォトマイクロ波が通過
できる構成としている。この場合、通過孔88は、左右
の孔位置を4分の1ピッチずらして設け、左信号と右信
号とをパルスの検出パタ−ンで区別できる構成としてい
る。
【0051】そして、センサフレ−ム89は、円形操作
板87の側方に設け、通過孔88に対応する上部位置の
左右に検出窓90を設けて構成している。そして、フォ
トマイクロセンサは、通過孔88を通過したマイクロ波
を検出して操向レバ−85の操作量(操作角度)を段階
的に検出し、それぞれ対応する設定値に基づいて旋回用
クラッチ装置6の接続圧を制御するものである。
【0052】別実施例2は、以上の説明したように、操
向レバ−85の操作に基づく信号を段階的に検出して制
御するから、従来のポテンショメ−タによる連続した検
出値に比較して、制御が簡素化できる特徴がある。更
に、別実施例2は、操向レバ−85の振動による影響が
少なくなり、正確で安定した旋回ができる特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であって、制御機構のブロック
図である。
【図2】本発明の実施例であって、ミッション機構を展
開して示す断面図である。
【図3】本発明の実施例であって、クラッチ装置の断面
図である。
【図4】本発明の実施例であって、センサの平面図であ
る。
【図5】本発明の実施例であって、コンバインの側面図
である。
【図6】本発明の別実施例1であって、正断面図であ
る。
【図7】本発明の別実施例1であって、斜面図である。
【図8】本発明の別実施例2であって、正面図である。
【符号の説明】
1、1’ ホイ−ルギヤ 2、2’ サイドク
ラッチギヤ 3 デファレンシャルギヤ機構 4 副変速装置 5 直進用クラッチ装置 6 旋回用クラッ
チ装置 7 デフケ−ス 8 センサ 9 制御手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣田 幹司 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 Fターム(参考) 2B043 AA04 AB08 BA02 BA05 BB14 DB04 DB05 DC01 EA02 EA19 EB10 EB14 EB16 EB22 EC02 EC12 EC13 EC18 EC19 ED04 ED12 EE06 3D052 AA04 BB08 DD04 EE01 FF02 GG04 JJ03 JJ08 JJ12 JJ14 JJ21 JJ22 JJ36

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対のホイ−ルギヤ1、1’は、直
    進走行動力を伝達するサイドクラッチギヤ2、2’と、
    該サイドクラッチギヤ2、2’から走行動力が断たれた
    側のホイ−ルギヤ1、又は1’に旋回動力を伝達するデ
    ファレンシャルギヤ機構3とに接続して構成し、該デフ
    ァレンシャルギヤ機構3は、副変速装置4を経由した回
    転動力が、直進用クラッチ装置5、又は旋回用クラッチ
    装置6を経由してデフケ−ス7に入力される構成とし、
    前記旋回用クラッチ装置6は、自動方向制御用のセンサ
    8、8’の検出情報に基づいて接続圧の昇圧値を変更す
    る制御手段9に接続して構成したコンバインの自動方向
    制御装置。
  2. 【請求項2】 旋回用クラッチ装置6の制御手段9にお
    いて、該旋回用クラッチ装置6の接続圧の昇圧値を、高
    い設定値、又は低い設定値に切り替え可能に構成した請
    求項1記載のコンバインの自動方向制御装置。
  3. 【請求項3】 自動方向制御用のセンサ8、8’から制
    御手段9に入力される検出情報において、穀稈の検出に
    基づくON、OFFの切替周期が、進行方向に30cm
    〜35cmの整数倍であったときは、前記制御手段9
    は、自動方向制御を自動解除する構成とした請求項1記
    載のコンバインの自動方向制御装置。
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JP2005112194A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 Iseki & Co Ltd 走行装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4600639B2 (ja) * 2003-10-08 2010-12-15 井関農機株式会社 走行装置

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