JP2003257248A - 電力ケーブル用被覆材 - Google Patents

電力ケーブル用被覆材

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JP2003257248A
JP2003257248A JP2002055261A JP2002055261A JP2003257248A JP 2003257248 A JP2003257248 A JP 2003257248A JP 2002055261 A JP2002055261 A JP 2002055261A JP 2002055261 A JP2002055261 A JP 2002055261A JP 2003257248 A JP2003257248 A JP 2003257248A
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semiconductive
tape
insulating
conductive
semi
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JP2002055261A
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Terutoshi Fujii
照利 藤井
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FUKUOKA CLOTH KOGYO KK
Original Assignee
FUKUOKA CLOTH KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力ケーブには、使用されている半導電処理
した基材の片面に導電性カーボン・ブラックのような導
電剤とブチル・ゴム等よりなる半導電性コンパウンドを
カレンダー加工により片面にトッピングした半導電性テ
ープが使用されている。これは一般に10mil半導電テ
ープと呼ばれているが、カレンダー加工上の問題からト
ッピング(付着)量を低減できず、コストダウンが困難
である。 【解決手段】 半導電処理基材の片面に上記半導電性コ
ンパウンドの有機溶剤溶液や類似塗料をキャスト・コー
トすることにより前記諸特性を維持させたまま付着量を
低減できる。尚、この概念は電力ケーブルの絶縁性押さ
え捲きテープにも適用でき、更に半導電性(又は、絶縁
性)塗料やコンパウンドに水と接触して膨潤する吸水性
樹脂粉末を添加して止水テープを得ることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用範囲】本発明は、電力ケーブルに使用さ
れている電力ケーブル用被覆材及びそれを用いた電力ケ
ーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブルには、半導電性テープが捲
回して使用されている。例えば、図1に示す100kV以
上の超高圧電力ケーブルは、導体1、押出内部半導電性
層2、主に架橋ポリエチレンよりなる押出絶縁体層3、
押出外部半導電性層4、半導電性テープ5、銅線織り込
みテープ6、波形アルミニウム7及び押出外被8より順
次構成されている。
【0003】上記超高圧電力ケーブルの上記半導電性テ
ープとして、現在、ナイロンやポリエステルよりなる織
物の両面に導電性カーボンブラック又は黒鉛(導電剤)
とブチル・ゴム又はエチレン・プロピレン・ゴム又はそ
れらの混合物、加硫剤、加硫助剤、可塑剤、充填剤、加工
助剤等の添加剤及び溶媒(例えば、トルエン)よりなる
半導電性塗料を含浸・又は塗布・乾燥し、場合により熱
風加硫した後、片面に導電性カーボンブラック又は黒鉛
又はそれらの混合物(導電剤)、ブチル・ゴム又はエチ
レン・プロピレン・ゴム又はそれらの混合物、加硫剤と
加硫助剤を除いた添加剤よりなる未加硫半導電性ゴム・
コンパウンドをカレンダー装置によりトッピング・積層
したものが使用されている。一般に、このタイプの半導
電性テープは、厚さ目標が0.25mmなので、10m
il半導電性テープと呼ばれている。
【0004】尚、この種の半導電性テープは、導体、押
出内部半導電性層、押出絶縁体、外部半導電性層、銅ワ
イヤーよりなる金属遮蔽材層、抑え巻きテープ、及び押
出外被より順次構成されている中圧電力ケーブルにおい
て、外部半導電性層としても捲回して使用されている。
これは、前記構成の10mil半導電性テープの片面に
設けられた未加硫半導電性コンパウンド層が、未加硫で
あるが故に押出絶縁体上に捲回された後、所謂コールド
フロー(冷間流動)性を有しているので、絶縁体層に密
着しそのの微細な凹凸や亀裂及びテープ捲回重ね捲き部
分の三角ボイドを埋め電気的に有害な空隙をなくすから
である(その作用についての詳細は特公昭53−246
27号に記載されている)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように所謂10
mil半導電性テープは超高圧電力ケーブルのコア上ク
ッション材として及び中圧ケーブルの外部半導電性層と
して使用されている。又、場合により、内部半導電性層と
しても使用されており、電力ケーブルにおいて広範囲に
多量使用されている。この種の半導電性テープ・トッピ
ング層の主な要求事項は、それ故、コールドフロー性、コ
アへの密着性、平滑性、半導電性である。
【0006】最近、海外からの電力ケーブル調達開始等
により上記電力ケーブル、従って半導電性テープのコス
トダウンが顧客から強く求められている。しかしなが
ら、この種のテープは、一般的な半導電性テープに較べ
て、工程上、高価なカレンダー加工装置を要し、工程数
も多く、半導電性コンパウンドを多量使用するので極め
て高価である。このカレンダー加工装置は、ロール加熱
等の準備作業に時間と人手を要し、コンパウンドのトッ
ピング量低減は極めて困難である。即ち、約0.15m
m厚の半導電性コンパウンドがトッピング加工されてい
るが、この厚さは最終的に二本のロール間間隙の調節に
よって実施されており、ロール間間隙を極端に狭くする
と高価なロールを噛み合わすことになり傷めてしまうか
らである。
【0007】それ故、現状、ロール間間隙が約0.1m
mに設定して加工されており、トッピング量は一般に1
00〜200g/平方m、場合により最大400g/平
方mであり、一般的な半導電性テープに較べて半導電性
ゴム・コンパウンドの使用量が二倍以上であり、高価に
ならざるを得ない。尚、上記のトッピング製品は、半導
電性テープ以外に、ケーブルの銅ワイヤー金属遮蔽材の
絶縁性押さえ捲きテープとしても使用されている。
【0008】本発明の目的は、この種のカレンダー・ト
ッピング加工で製造されている半導電性テープや絶縁性
押さえ捲きテープのコストダウンにある。本発明の目的
は、高価で、長い準備時間を要するカレンダー加工装置
を使用しないで、コールドフロー性、コアへの密着性、平
滑性、半導電性(又は、絶縁性)の要求事項を有するる
半導電性(又は、絶縁性)テープを提供することであ
る。又、上記の要求事項以外に止水特性を有している半
導電性(又は、絶縁性)止水テープも提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の半導電性テープ
は、主成分として(1)導電性カーボンブラック又は黒
鉛又はそれらの混合物のような導電剤、(2)合成ゴム
又は合成樹脂又はそれらの混合物、及び(3)溶媒より
なる半導電性塗料を基材の片面もしくは両面に含浸又は
塗布・乾燥してなる電力ケーブル用半導電性テープにお
いて、片面にキャスト・コートされた半導電性塗膜を有
することを特徴としている。又、本発明の半導電性止水
テープは、前記半導電性テープの該半導電性塗料又は半
導電性塗膜が更に吸水性樹脂を含んでいることを特徴と
している。
【0010】更に、本発明の電力ケーブル用絶縁性テー
プは主成分として(1)絶縁性充填剤又はそれらの混合
物、(2)合成ゴム又は合成樹脂又はそれらの混合物、
及び(3)溶媒よりなる絶縁性塗料を基材の片面もしく
は両面に含浸又は塗布・乾燥してなる電力ケーブル用絶
縁性テープにおいて、片面にキャスト・コートされた絶
縁性塗膜を有することを特徴としている。又、本発明の
電力ケーブル用絶縁性止水テープは前記絶縁性塗料又は
絶縁性塗膜が吸水性樹脂粉末を含んでいることを特徴と
している。
【0011】本発明の電力ケーブルは、上記の半導電性
テープ、半導電性止水テープ、絶縁性テープ、又は絶縁
性止水テープが単独又は組み合わせてケーブル内に捲回
されていることを特徴としている。
【0012】本発明で言う「キャスト・コート」という用
語は、例えば、半導電性テープについて説明するに、導
電性カーボンブラック又は黒鉛又はそれらの混合物のよ
うな導電剤、合成ゴムよりなる導電性ゴム・コンパウン
ドを有機溶剤に溶解した溶剤タイプ半導電性塗料や、導
電性カーボンブラック水性分散液と(非)架橋性合成樹
脂ラテックスの混合物よりなる水性タイプ半導電性塗料
を片面又は両面剥離紙に塗布し直ちに半導電処理された
基材を積層し、溶媒を蒸発させて乾燥させ、剥離紙から
剥がして半導電性テープを得ることを指している。又、
上記の半導電性塗料をクローム・メッキしたエンドレス
金属ベルトや乾燥ドラムに塗布し直ちに又は未乾燥状態
にある際に半導電処理された基材を積層し、溶媒を蒸発
させて乾燥させ、ベルトや乾燥ドラムから剥がして半導
電性テープを得ることも指している。但し、後者の場合
半導電性塗料に離型剤としての脂肪酸、ワックス、ステ
アリン酸金属塩、ケテンダイマー、ポリエチレン等を少
量添加して、クローム・メッキ面からの剥離を促進させ
ることが望ましい。その他、半導電処理を施した基材を
クローム・メッキしたグロス・カレンダーに押し付け加
熱して塗膜を軟化させて光沢面を転写する、或いは塗布
面を溶媒で再湿潤させてクローム・メッキ処理面に押し
付けて乾燥させても製造できる。
【0013】本発明の半導電性(半導電性止水、絶縁
性、又は絶縁性止水)テープに使用する基材は、テープ
の支持体でテープのケーブルへの捲回時の張力に耐える
強度を付与するものであり、従来から半導電性テープに
使用されているナイロン、ポリエステル、木綿、ポリノ
ジック等よりなる平織布、帆布、不織布等が全て使用で
きる。尚、本発明の目的は従来の10mil半導電性テ
ープのコストダウンなので、後述のように片面の半導電
性コンパウンドの付着量が低減されるので、基材はでき
るだけ付着量低減分の厚さを補うよう厚くしクッション
性を持つものを選定することが望ましいが、これに限定
するものでない。
【0014】半導電性テープに使用する基材を半導電処
理するための半導電性塗料は、例えば特公昭43−74
78号に記載されているようなブチル・ゴム又はエチレ
ン・プロピレン・ゴム又はそれらの混合物のような耐候
性・耐久性に優れた合成ゴム、導電性カーボンブラック
又は黒鉛又はそれらの混合物のような導電剤、可塑剤
(軟化剤)、非硫黄系加硫剤、加硫助剤、加工助剤から
なる半導電性・ゴム・コンパウンドをトルエンのような
有機溶剤に溶解したものである。一般に、これらの半導
電性ゴム・コンパウンドは10Ω・cm以下の体積抵
抗率を持っている。又、これらの半導電性塗料は、ケー
ブル中に水が浸入した際膨潤してケーブル内の送水を防
止するため、本技術分野で周知の、例えばポリアクリル
酸塩のような吸水性樹脂粉末も含むことができる。
【0015】又、半導電性塗料は、特開2000−34
0042号に記載されているような導電性カーボンブラ
ック又は黒鉛又はそれらの混合物の水性分散液と自己架
橋性アクリル系合成樹脂ラテックス(エマルジョン)よ
りなるものも使用できる。但し、本発明は合成樹脂の種
類を限定するものでないが、自己架橋性のものが望まし
い。それは、架橋により塗膜強度が増加すると共に、ケ
ーブル・コアへの半導電性テープの塗膜移行を防止でき
るからである。これらの導電性塗料は、前記の各種基材
に含浸又は塗布・乾燥され、場合により熱風加硫して使
用される。これらの半導電性塗料を含浸又は塗布・乾燥
された半導電性テープは一般に10Ω・cm以下の体
積抵抗率を持っている。
【0016】本発明の半導電性テープの片面にキャスト
・コートされる半導電性塗料は、前記の半導電性塗料か
ら加硫剤(架橋剤)と加硫助剤(架橋助剤)を除いたも
のであり、終始未加硫のまま使用されるが、塗膜のコー
ルド・フロー性を阻害しない程度に少量の加硫剤と加硫
助剤を添加できる。又、この塗料は、前記のような吸水
性樹脂粉末を含ませることもできる。
【0017】本発明の半導電性テープの片面にキャスト
・コートされる半導電性塗料の付着量は、30〜100
g/平方mである。30g/平方m未満であると充分な
コールド・フロー性が得られず、100g/平方mを越
えると乾燥に時間を要し経済的でなく、本発明の目的の
コストダウンを達成できないからである。
【0018】次に、基材へのキャスト・コートは、前述の
ように片面又は両面剥離紙に未加硫又は半加硫性半導電
性塗料を塗布し直ちに半導電処理を施した基材を積層す
る、或いはクローム・メッキ処理した金属ベルトや乾燥
ドラムに塗布し直ちに又は半乾燥状態で半導電処理を施
した基材を積層し、乾燥後、これらの剥離面から剥がし
て実施される。前述のように剥離面としてクローム・メ
ッキ処理した金属ベルトや乾燥シリンダーを使用する場
合、剥離性を促進させるため、半導電性塗料に脂肪酸、
ワックス、ステアリン酸金属塩、ケテンダイマー、ポリエ
チレン等の離型剤を塗料の固形分当り約0.01〜5重
量%添加することが望ましい。0.01重量%未満では
クローム・メッキ処理剥離面から塗膜の立派な剥離性が
得られず、5重量%を越えても剥離性は変らず経済的に
も不利だからである。
【0019】尚、基材の導電処理は、上述のようにキャ
スト・コートする前に行った方が得られるキャスト・コ
ート塗膜の優れた平滑性が得られるが、半導電性テープ
の用途によってはキャスト・コート後施しても差し支え
ない。
【0020】以上、主に半導電性テープについて詳細に
説明したが、上記の原理はコアや外被への密着性を要求
される絶縁性押さえ捲きテープにも実質上適用できる。
これらの絶縁性押さえ捲きテープは、絶縁性充填剤と合
成ゴムや合成樹脂及び溶媒よりなる絶縁性塗料を上記基
材の片面もしくは両面に含浸又は塗布・乾燥したもので
あり、片面にキャスト・コートされた絶縁性塗膜を適用
できる。キャスト・コート塗膜の適用により、半導電性
テープと同様に、表面が平滑で光沢を帯びているためコ
アや外被への密着性が著しく優れており、特にコア上の
銅ワイヤー・ストランド金属遮蔽材の固定性に優れてい
る。又、基材として天然繊維や合成繊維の帆布を使用し
た場合、外被への密着性が著しく優れている。
【0021】これらの絶縁性押さえ捲きテープの絶縁性
塗料は、主に絶縁性充填剤又はそれらの混合、合成ゴム
又は合成樹脂又はそれらの混合物、及び溶媒で構成され
ている。その他に、ケーブル中での使用部位に応じて非
硫黄系加硫剤、加硫促進剤、加工助剤、顔料、等の添加
剤も添加できる。更に、前記のように、これらの絶縁性
塗料には水と接触して膨潤する吸水性樹脂を添加して絶
縁性止水テープを製造することもできる。
【0022】以下、実施例により、本発明の代表事例と
して、本発明の半導電性テープを詳細に説明する。尚、
絶縁性テープの場合も、導電性でない点を除いて、同じ
結果が得られる。図2は、本発明の代表事例としての半導
電性テープの断面図であり、(加硫・架橋)半導電性塗
膜11、基材12及びキャスト・コートされた半導電性
塗膜13より構成されている。
【0023】
【実施例1】従来の方法に従い、ブチル・ゴム、導電性
カーボンブラック、軟化剤、非硫黄系加硫剤、加硫促進
剤、加工助剤をオープン・ロールで混練して、体積抵抗
率2×10Ω・cmの半導電性ゴム・コンパウンドを
得た。これに有機溶剤たるトルエンを添加し半導電性塗
料を得た。この塗料を旭化成社製ポリエステルスパンボ
ンド不織布(EO5060:目付60g/平方m)の両
面に乾燥付着量35g/平米で塗布・乾燥させ、更に1
80℃時オーブン中で1分間加熱し加硫させ厚さ0.2
2mm・体積抵抗率5×10Ω・cmの半導電処理し
た基材を得た。次に、従来の方法に従い、ブチル・ゴ
ム、導電性カーボンブラック、軟化剤、加工助剤をオー
プン・ロールで混練して、体積抵抗率5×10Ω・c
mのトッピング用半導電性ゴム・コンパウンドを得た。
これをトルエンに溶解してキャスト・コート用半導電塗
料を得た。この塗料を片面シリコン樹脂処理ポリエチレ
ン・ラミネート剥離紙に乾燥重量30g/平方mで塗布
し、直ちに上記の半導電処理基材を積層し100℃時オ
ーブン中で1分間乾燥させ、剥離紙から剥して本発明の
片面にキャスト・コートされた厚さ0.25mm・体積
抵抗率2×10Ω・cmの半導電性テープを得た。こ
の塗布面は剥離紙の表面が転写された高光沢の非常に平
滑な面を持っていた。
【0024】
【実施例2】自己架橋性アクリル系合成樹脂ラテックス
と導電性カーボンブラック水性分散液及び助剤を混合し
て(乾燥塗膜の体積抵抗率:2×10Ω・cm)半導
電性水性塗料を得た。次に、この塗料をナイロン平織布
(厚さ0.10mm・目付55g/平方m)の片面に乾
燥付着量20g/平方mで塗布し・乾燥させ厚さ0.1
0mmの片面半導電処理布を得た。次に、非自己架橋性
アクリル系合成樹脂ラテックスと導電性カーボンブラッ
ク水性分散液助剤及び離型剤たるオレイン酸カリウム
(添加量:ラテックスの1.5重量%)を混合して(乾
燥塗膜の体積抵抗率:1×10Ω・cm)キャスト・
コート用半導電性水性塗料を得た。この塗料を写真仕上
げ用フェロ板(クローム・メッキ金属板)に乾燥付着量
50g/平方mにて塗布し、100℃時20秒間オーブ
ン中で半乾燥させ、直ちに前記片面半導電処理布を積層
(未塗布面)し再度100℃時オーブン中で2分間乾燥
させ、フェロ板から剥して本発明の片面キャスト・コー
トされた半導電性テープを得た。このテープは、厚さ
0.15mm・体積抵抗率7×10Ω・cmを持ち、
鏡面光沢の平滑面を持っていた。
【0025】
【比較例1】従来の方法に従い、ブチル・ゴム、導電性
カーボンブラック、軟化剤、非硫黄系加硫剤、加硫促進
剤、加工助剤をオープン・ロールで混練して、体積抵抗
率5×10Ω・cmの半導電性ゴム・コンパウンドを
得た。これに有機溶剤たるトルエンを添加し半導電性塗
料を得た。この塗料をナイロン平織布の両面に乾燥付着
量25g/平米で塗布・乾燥させ、更に180℃時オー
ブン中で1分間加熱し加硫させ厚さ0.11mm・体積
抵抗率5×10Ω・cmの半導電処理した基材を得
た。次に、従来の方法に従い、ブチル・ゴム、導電性カ
ーボンブラック、軟化剤、加工助剤をオープン・ロール
で混練して、体積抵抗率5×10Ω・cmのトッピン
グ用半導電性ゴム・コンパウンドを得た。これを120
℃に加熱した2本ロール間で混練して0.15mmのシ
ート(付着量:約160g/平方m)を製するようにロ
ール間間隙を調節して上記半導電処理布を積層させ、ブ
ラッキング防止のため、このトッピング面にステアリン
酸亜鉛粉末を約1.0g/平方mの付着量で打粉して厚
さ0.25mm・体積抵抗率5×10Ω・cmの従来
タイプの10mil半導電性テープを得た。
【0026】実施例1と2及び比較例1で得た半導電性
テープ、更に比較例1の半導電処理基材を下記の試験に
供した。
【0027】〔コア・密着性試験〕市販のケーブル絶縁
体用架橋性ポリエチレン・ペレットをプレス架橋して厚
さ0.5mmの表面平滑な架橋ポリエチレン・シートを
得た。このシートに寸法25mm×30mmの半導電性
テープをキャスト・コート面(比較例の場合はトッピン
グ面)を接触するように載せ、ガラス板で挟み3kgの
荷重(0.4kg/c平方m)を載せ70℃時オーブン
中で24時間加熱し、放冷後、室温時剪断接着力を測定
し、下記の結果(単位:kg/25mm)を得た。 上記の表より本発明の半導電性テープが従来の10mi
l半導電性テープに匹敵するコア・密着性を持っている
ことが分かる。尚、半導電処理布基材コアに全く密着し
なかった。
【0028】〔コールド・フロー性試験〕内径30mm
の金属棒に幅30mmの半導電性テープをキャスト・コ
ート面(比較例の場合はトッピング面)を接触するよう
に1/2重ね合わせで螺旋状に巻き付け両端を針金で固
定した。次にこの巻き付け棒を70℃時オーブン中に吊
り下げ48時間加熱し、放冷後、棒からゆっくりとテー
プを剥しながら重ね巻き部分三角ボイドの塗膜による埋
め込まれ程度を観察した。その結果、比較例1のテープ
の三角ボイドは完全に埋まっており、実施例1と2のテ
ープの三角ボイドは半分以上埋まっている、一方、比較
例1の半導電処理布では全く埋まっていないことが分か
った。尚、本発明の半導電性テープのコールド・フロー
性が従来の10milテープより若干劣っているのは、
キャスト・コート面の付着量が少ないためと思われる
が、この結果よりコールド・フロー性を有していること
が分かる。
【0029】
【発明の効果】1.本発明の半導電性(又は絶縁性)テ
ープは、従来のカレンダー加工品と較べて、著しく塗布
量を低減でき、高価なカレンダー装置を要さないので、
テープ及び電力ケーブルのコストダウンに大きく寄与す
る。 2.本発明の半導電性(又は、絶縁性)テープのキャス
ト・コート面は、従来のカレンダー加工トッピング面よ
り優れた高光沢の平滑面を有している。 3.本発明の半導電性(又は、絶縁性)テープのキャス
ト・コート面は、未加硫(未架橋)又は半加硫(半架
橋)状態なので、ケーブルコアに対してコールド・フロ
ー性を有している。 4.本発明の半導電性(又は、絶縁性)テープのキャス
ト・コート面は、コア及び外被に対する密着性が優れて
いる。 5.本発明の半導電性テープは、従来品と同等乃至同等
以上の半導電性(体積抵抗率)を有している。 6.本発明の半導電性(又は、絶縁性)テープは、連続
生産可能である。 7.本発明の半導電性(又は、絶縁性)テープは、塗料
や塗膜に吸水性樹脂を添加することによって止水性を持
たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 超高圧電力ケーブルの部分的透視図である。
【図2】 本発明の代表事例である半導電性テープの断
面図である。
【符号の説明】
1‥‥導体 2‥‥押出内部半導電性層 3‥‥押出絶縁体層 4‥‥押出外部半導電性層 5‥‥半導電性テープ 6‥‥銅線織込みテープ 7‥‥波形アルミニウム外装 8‥‥外被 11‥‥半導電性塗膜(加硫又は架橋又は未加硫) 12‥‥基材 13‥‥キャスト・コートされた半導電性塗膜(未架橋
又は半架橋)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分として(1)導電性カーボンブラ
    ック又は黒鉛又はそれらの混合物のような導電剤、
    (2)合成ゴム又は合成樹脂又はそれらの混合物、及び
    (3)溶媒よりなる半導電性塗料を基材の片面もしくは
    両面に含浸又は塗布・乾燥してなる電力ケーブル用半導
    電性テープにおいて、片面にキャスト・コートされた半
    導電性塗膜を有することを特徴とする電力ケーブル用半
    導電性テープ。
  2. 【請求項2】 請求項1において半導電性塗料又は半導
    電性塗膜が吸水性樹脂粉末を含んでことを特徴とする電
    力ケーブル用半導電性止水テープ。
  3. 【請求項3】 主成分として(1)絶縁性充填剤又はそ
    れらの混合物、(2)合成ゴム又は合成樹脂又はそれら
    の混合物、及び(3)溶媒よりなる絶縁性塗料を基材の
    片面もしくは両面に含浸または塗布・乾燥してなる電力
    ケーブル用絶縁性テープにおいて、片面にキャスト・コ
    ートされた絶縁性塗膜を有することを特徴とする電力ケ
    ーブル用絶縁性テープ。
  4. 【請求項4】 請求項3において絶縁性塗料又は絶縁性
    塗膜が吸水性樹脂粉末を含んでいることを特徴とする電
    力ケーブル用絶縁性止水テープ。
  5. 【請求項5】 内部に捲回された請求項1〜4記載の電
    力ケーブル用被覆材のどれか又はそれらの組み合わせを
    有することを特徴とする電力ケーブル。
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