JP2003256008A - 加工機動作シミュレーション方法及び装置 - Google Patents

加工機動作シミュレーション方法及び装置

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JP2003256008A
JP2003256008A JP2002059332A JP2002059332A JP2003256008A JP 2003256008 A JP2003256008 A JP 2003256008A JP 2002059332 A JP2002059332 A JP 2002059332A JP 2002059332 A JP2002059332 A JP 2002059332A JP 2003256008 A JP2003256008 A JP 2003256008A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工機の能力をユーザがメーカの拠点に赴か
なくても、自らの拠点で実感できるようにする。 【解決手段】 客先データファイル70から変換された
加工データ72を用いて、客先で加工状態をパソコン8
0、110の表示画面84、112上に再現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工機動作シミュ
レーション方法及び装置に係り、特に、レーザ穴開け機
のように、ユーザ(基板メーカ)拠点が広範囲に広がっ
ており、加工機メーカによる販売(基板メーカによる購
入)のためには、加工機能力を実感させる必要があり、
加工機能力を実感するためには、ユーザ側がメーカ拠点
まで赴く必要があるような場合に用いるのに好適な、加
工機の能力をユーザの拠点にいながら実感できる加工機
動作シミュレーション方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化や高密度実装化
の要求に伴い、複数のプリント配線基板を重ね合わせた
多層プリント配線基板が提供されるようになってきてい
る。このような多層プリント配線基板では、上下に積層
されたプリント配線基板のそれぞれに形成された導電層
間を電気的に接続するため、これらの基板に、スルーホ
ールあるいはビアホールと呼ばれる穴が形成される。そ
して、これらの穴の内部に導電膜を形成することによ
り、各プリント配線基板の導電層間の接続が行われる。
【0003】プリント配線基板に形成される穴は、最近
のプリント配線基板の小型化や高機能化に伴って小型化
し、直径0.1mm以下になってきている。このような小
径の穴を精度よく形成するために、パルス発振型のレー
ザビームが用いられている。
【0004】従来のパルス発振型レーザを用いたレーザ
穴開け機の一例の構成を図1(全体構成)及び図2(詳
細構成)に示す。このレーザ穴開け機10は、パルス状
レーザビームを発生するレーザ発振器12と、該レーザ
発振器12により発生されたレーザビーム13の出力
を、加工対象であるプリント配線基板(ワークとも称す
る)6の二つの走査エリア(加工エリア)8L、8Rに
導いて、左右同時加工を可能とするために2等分するビ
ームスプリッタ14と、該ビームスプリッタ14により
反射された左側のレーザビーム13Lを、走査エリア8
L内でX軸方向(図の左右方向)及びY軸方向(図の前
後方向)に走査するための左ガルバノユニット(ガルバ
ノシステム又は単にユニットとも称する)22L(図2
参照)と、前記ビームスプリッタ14を通過した後、ミ
ラー16で反射された右側のレーザビーム13Rを、右
側の走査エリア8R内で同じくX軸方向及びY軸方向に
走査するための右ガルバノユニット22R(図2参照)
と、前記プリント配線基板8をX軸方向に平行移動する
ためのXステージ40X、及び、該Xステージ40X上
で前記プリント配線基板8をY軸方向に移動するための
Yステージ40Yを含むXYステージ40(図2参照)
とを主に備えている。
【0005】前記左ガルバノユニット22L及び右ガル
バノユニット22Rには、図2に詳細に示す如く、レー
ザビーム13L、13Rをそれぞれ反射するためのミラ
ー24L、24Rと、該ミラー24L、24Rで反射さ
れたレーザビームを、例えばY軸方向に走査するための
第1ガルバノミラー26L、26Rと、該第1ガルバノ
ミラー26L、26Rを駆動するための第1ガルバノス
キャナ(単に第1スキャナとも称する)28L、28R
と、前記第1ガルバノミラー26L、26RによってY
軸方向に走査されたレーザビームを、更にこれに垂直な
X軸方向に走査するための第2ガルバノミラー30L、
30Rと、該第2ガルバノミラー30L、30Rを駆動
するための第2ガルバノスキャナ(単に第2スキャナと
も称する)32L、32Rと、前記第1及び第2ガルバ
ノミラー26L、26R、30L、30RによりX軸方
向及びY軸方向に走査されたレーザビームを、プリント
配線基板8の表面に対して垂直に偏向し、照射口(図示
省略)を介して落とすためのfθレンズ34Lが、それ
ぞれ収容されている。
【0006】ここで、例えば前記左ガルバノユニット2
2Lは固定され、右ガルバノユニット22Rは、例え
ば、そのX軸方向位置が可変とされ、加工開始前に、ユ
ニット間距離(L軸値と称する)Aが変更可能とされて
いる。
【0007】基板6上のビーム照射可能範囲は、fθレ
ンズ34L、34Rの大きさがコストや品質等の点で制
限されているため、加工中は完全に位置が固定されるビ
ーム照射口の真下位置を中心とする、例えば40mm×4
0mmのX軸、Y軸に両辺が平行な矩形範囲(走査エリア
と称する)8L、8Rに限定されている。
【0008】一方、基板6の大きさは、例えば最大約5
00mm×600mm程度の大きさであり、一般に走査エリ
アよりも広い。従って、基板全体の穴開け加工を行うた
めに、基板を支えるXYステージ40をXY平面内で自
由な方向に駆動させ、基板6を移動するようにしてい
る。
【0009】このようなレーザ穴開け機は、例えばステ
ップアンドリピート動作の場合には、図3に全体の動作
を示す如く、(1)XYステージ40によって基板6を
移動する、(2)左右の走査エリア8L、8R内のレー
ザ穴開け加工を行う、という2ステップの繰り返しによ
り、基板全体の穴開けを行う。被加工面では、レーザビ
ームが照射された部分が蒸発し、プリント配線基板6に
穴が形成される。ここで、レーザビームは2分されてい
るため、同時に加工される走査エリアは左右に2つあ
り、同時加工エリア間距離は加工ヘッド間距離に等し
い。
【0010】又、各走査エリア8L、8R内の加工につ
いては、図4に示す如く、左右ユニット22L、22R
の第1、第2スキャナ28L、28R、32L、32R
による、基板上の穴開け終了点から次の穴開け予定点へ
の移動走査(ビーム走査と称する)が全て完了した段階
でレーザビームを照射するという工程を繰り返してい
る。
【0011】レーザ穴開け機のシステム構成を、図5を
参照して説明する。
【0012】レーザ穴開け(加工)機10は、簡単に言
うと、加工データファイル群74(ここでは図示を省略
したCADデータファイル70及び図示しないGUI入
力から作成される)を加工機付設パソコン(PC)60
の読込プログラム82eによって読み込むことにより得
られる、加工データ72に従って動作を行う。加工開始
命令を受け、加工機動作の制御を行うのは、加工制御プ
ログラム62である。
【0013】レーザ穴開け機のユーザ(基板メーカ)が
求める価値として、コスト、加工スループット、穴開け
精度、小径加工対応可能性等、多くの要素が挙げられ
る。
【0014】ユーザ価値の中でも、加工スループット等
といった要素は、加工機メーカにとっては実機を用いて
デモを行なうのが最も効果的であり、又、十分に納得し
てもらうためには、デモは不可欠である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基板メ
ーカの拠点は、海外も含め広範囲に広がっているのに対
して、加工機の実機は、通常、加工機メーカの工場やサ
ポートセンタ等に設置されている。そのため、加工機の
能力を確認するためには、ユーザがメーカへ赴く必要が
ある。メーカにとって、受注に結び付けるためには、ユ
ーザに足を運んでもらう必要があり、営業活動のネック
となっていた。
【0016】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、加工機の能力をユーザが自らの拠点
にいながらにして実感できるようにすることを課題とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、加工機動作シ
ミュレーションに際して、客先(CAD)データファイ
ルから変換された加工データを用いて、客先で加工状況
をパソコンの表示画面上に再現するようにして、前記課
題を解決したものである。
【0018】又、前記加工データへの変換や加工状況の
再現を、客先に持ち込んだ携帯型パソコン上で行なうよ
うにしたものである。
【0019】あるいは、前記加工データへの変換を、客
先のパソコンとネットで接続されたメーカ側のコンピュ
ータで行なうと共に、前記加工状況の再現を、客先のパ
ソコンで行なうようにしたものである。
【0020】更に、前記加工データを最適化して更新す
るようにしたものである。
【0021】又、前記更新された加工データから加工デ
ータファイルを作成するようにしたものである。
【0022】本発明は、又、加工機動作シミューション
装置において、客先データファイルから変換された加工
データを用いて、加工状況を再現する機能と、該再現さ
れた加工状況を表示する表示画面とを備えることによ
り、前記課題を解決したものである。
【0023】又、前記携帯型パソコンが、更に、加工デ
ータを最適化して更新する機能や、加工データから加工
データファイルを作成する機能を有するようにしたもの
である。
【0024】本発明は、又、加工機動作シミュレーショ
ン装置において、客先のパソコンとネットで接続され
た、少なくとも客先データファイルを加工データに変換
する機能を有するメーカ側のコンピュータと、少なくと
も、再現された加工状況を表示するための表示画面を備
えた客先のパソコンとを備えることにより、前記課題を
解決したものである。
【0025】又、前記メーカ側のコンピュータが、更
に、加工データを最適化して更新する機能、加工状況を
再現する機能、及び、加工データから加工データファイ
ルを作成する機能の少なくともいずれか一つを有するよ
うにしたのである。
【0026】更に、前記客先のパソコンが、更に、加工
状況を再現する機能や、加工データから加工データファ
イルを作成する機能を有するようにしたものである。
【0027】本発明は、又、コンピュータ又はパソコン
により再現した加工機による加工状況と同期させて、加
工位置をパソコンの表示画面上に表示することを特徴と
する加工機動作シミュレーション方法を提供するもので
ある。
【0028】又、前記表示に際して、機器の移動や走
査、整定待ち、無駄時間を合計した時間を待ち時間とし
てプログラム上で待った後、移動や走査前後の2点間を
結ぶ直線を描画するようにしたものである。
【0029】更に、前記待ち時間に所定の係数を掛け
て、時間軸を変更するようにしたものである。
【0030】本発明は、又、前記の加工機動作シミュレ
ーション方法を実施するためのコンピュータプログラム
を提供するものである。
【0031】又、前記の加工機動作シミュレーション装
置を実現するためのコンピュータプログラムを提供する
ものである。
【0032】又、前記コンピュータプログラムが記録さ
れた、コンピュータ読取り可能な記録媒体を提供するも
のである。
【0033】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0034】本発明の第1実施形態は、図6に示す如
く、例えば基板メーカから提供される、被加工物の穴座
標データなどが格納されたCADデータファイル70
と、該CADデータファイル70及び図示しないGUI
入力を加工データ72に変換する変換機能82a、図示
しない加工機の能力を引出すために、加工データ72を
更新する最適化機能82b、加工データ72を読みつつ
加工を再現するシミュレーション機能82c、前記加工
データ72から、加工機を制御するプログラムが加工時
に用いる加工データファイル群74を作成するファイル
作成機能82d、前記加工データファイル群74を読み
込んで加工データ72に変換するファイル読込機能82
eを有するプログラム82と、該プログラム82がイン
ストールされた、デスプレイ84を備えた携帯型パソコ
ン(PC)80により構成されている。
【0035】以下、第1実施形態の作用を説明する。
【0036】加工機メーカのセールスマンは、携帯型P
C80を携帯して、ユーザ拠点へ赴く。
【0037】ユーザは、被加工物の穴座標データ等が格
納されたCADデータファイル70を有している。
【0038】加工機メーカのセールスマンは、プログラ
ム82を起動し、変換機能82aを用いて、CADデー
タファイル70及び図示しないGUI入力から加工デー
タ72を作成する。
【0039】該加工データ72の中身は、例えば実機が
ガルバノスキャナの位置決めにより穴開け位置を順次訪
問して加工する時の、穴開け位置訪問順序等であるが、
CAデータファイル70を読み込んだだけでは、順序が
最適化されているとは限らない。そこで、プログラム8
2の最適化機能82bを用いて、加工データ72の例え
ば一部を更新する。この最適化機能82bとしては、例
えば出願人が特願2001−331550や特願200
2−26189で提案した方法を用いることができる。
【0040】次いで、プログラム82のシミュレーショ
ン機能82cを用いて、加工データ72を読みながら、
実機そのままの加工の様子をPC80のデスプレイ84
上で再現する。
【0041】前記シミュレーション機能82cは、加工
機がガルバノスキャナ及びXYステージを用いて位置決
めし、レーザ照射するときの加工の過程を、実機のラン
ニングタイムそのままに再現するものである。即ち、ガ
ルバノスキャナ(走査)、XYステージ(搬送)、レー
ザ(照射)などに費やす時間を、実機実測により求めて
モデル化しておき、これらモデルをプログラム82は読
み込んでいて、それらを用いて、最適化及びシミュレー
ションを行う。
【0042】ここで、シミュレーションは、図7(A)
に示す如く、プログラム上の待ち命令と描画命令の2つ
により行なわれる。ここで待ちとは、図8に示す如く、
例えばある点を加工し、スキャナを走査し、次の点を加
工する場合、実際には、その間スキャナの走査、整定待
ち、若干の無駄時間等が存在するが、それらを合計した
時間を待ち時間とし、プログラム上で待つこととする。
待ち時間経過後、走査前後の2点間を結ぶ直線を描画す
る。XYステージを移動する場合も同様である。
【0043】シミュレーションは、描画により行なわ
れ、PC80のデスプレイ84には、例えば図9に示す
ような表示がなされる。即ち、例えば現在のスキャンエ
リア(図1、図2に示した2軸加工時は左右対)10
0、102の位置を濃い色で、スキャナの走査により遷
移するレーザビームの照射位置の軌跡(レーザビーム軌
跡)104、106を薄い色で表示する。ここで、各ス
キャンエリア100、102内の表示は、図10に示す
如く、穴開け位置で方向を変える折線表示となる。例え
ば、特願2002−26189で出願人が提案した同期
制御の場合、スキャンエリア100、102が、同一方
向に遷移する表示となる。
【0044】又、前記デスプレイ84上には、図9に示
した如く、加工開始からの経過時間を実機ランニングタ
イムと同じ単位で表示すると共に、スキャナ、ステー
ジ、レーザに費やした消費時間の詳細内訳を表示するこ
とができる。更に、スキャンサイズ等の加工情報や、穴
数等の基板情報を表示することもできる。
【0045】又、図10に示したように、レーザビーム
軌跡をデスプレイ84上に拡大表示することも可能であ
る。
【0046】従って、ユーザは、携帯型PC80のデス
プレイ84上に再現される加工の様子を見ながら、レー
ザ加工の様子を実感できる。
【0047】ここで、プログラム82の最適化機能82
bにより最適化された加工データ72を実機で用いる場
合や、最適化機能82bやシミュレーション機能82c
を後で再使用する場合には、ファイル書込機能82dを
用いて、加工データファイル群74を作成することがで
きる。又、必要により、ファイル読込機能82eも実行
することができる。
【0048】前記変換機能82a、最適化機能82b、
シミュレーション機能82c、ファイル書込機能82
d、ファイル読込機能82eは、必要な機能のみを選択
して用いることができる。
【0049】即ち、(1)単にCADデータファイル7
0から加工データファイル群74を作成したい場合に
は、図11に示す如く、変換機能82aとファイル書込
機能82dのみを用いる。
【0050】又、(2)加工データファイル群74が既
に存在し、条件を変えて再最適化したい場合は、図12
に示す如く、最適化機能82bと、ファイル書込機能8
2dと、ファイル読込機能82eとを用いる。
【0051】又、(3)加工データファイル群74が既
に存在し、シミュレーションが見たい時は、図13に示
す如く、ファイル読込機能82eとシミュレーション機
能82cを用いる。
【0052】本実施形態によれば、必要な機能を全て携
帯型PC80にインストールしておくことで、客先環境
に拘らず、客先でデモを行なうことが可能となる。
【0053】次に、本発明の第2実施形態を詳細に説明
する。
【0054】本実施形態は、図14に示す如く、CAD
データファイル70及び加工データファイル群74が格
納された、ブラウザを表示するデスプレイ112を備え
た客先(ユーザ)PC(クライアント)110と、該客
先PC110と例えばインターネット120を介して接
続された、第1実施形態と同様の変換機能132a、最
適化機能132b、シミュレーション機能132c、フ
ァイル書込機能132d、ファイル読込機能132eを
有するプログラム(WEBアプリケーション)132を
実行可能なメーカ側のサーバ130とにより構成されて
いる。
【0055】この第2実施形態においても、第1実施形
態とほぼ同様に、シミュレーションを行なう。即ち、ユ
ーザの担当者は、PC110を起動して、インターネッ
ト120に接続する。
【0056】該担当者は、所定ホームページにアクセス
し、WEBアプリケーション132を起動して、変換
(132a)、最適化(132b)、シミュレーション
(132c)、ファイル作成(132d)等を行なう。
【0057】本実施形態においては、加工機メーカの担
当者が携帯型PC80を客先に持ち込まなくても、客先
PC110を使って、加工機動作を体験可能である。
【0058】なお、図14では、プログラム132をサ
ーバ130で実行するようにされていたが、プログラム
132を客先PC110にインストールして、クライア
ント側で実行するように構成することも可能である。
【0059】なお、前記実施形態においては、いずれ
も、シミュレーションが実時間で行なわれていたが、シ
ミュレーションは実時間でなくてもよい。例えば図7
(B)に示す如く、2倍速で行なって、シミュレーショ
ン時間を短縮したり、あるいは逆に1/2倍速で行なっ
て、細かな動きが目視で確認できるようにしてもよい。
あるいは、シミュレーション結果(加工完了時間)のみ
を数字で表示するようにしてもよい。変速シミュレーシ
ョンに際しては、図7に示すように、例えばある点から
ある点へのスキャナの走査時間が1ミリ秒であるとする
と、実時間シミュレーションでは、(A)に示す如く、
1ミリ秒待って直線を描画するが、倍速シミュレーショ
ンの場合には、(B)に示す如く、半分の0.5ミリ秒
待って描画すればよい。
【0060】又、前記動作モデルは任意のものでよく、
場合によっては、将来予測される仕様でのスループット
の確認も可能である。
【0061】なお、前記実施形態においては、本発明
が、レーザ穴開け機の動作シミュレーションに適用され
ていたが、本発明の適用対象はこれに限定されず、レー
ザ以外の穴開け機や、需要側拠点が広範囲であり、供給
側製品販売(需要側製品購入)のためには、製品能力の
実感が必要であり、実感のためには需要側が供給側拠点
まで赴く必要があるような販売形態を持つ加工機一般に
同様に適用できることは明らかである。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、ユーザが、従来メーカ
の工場の加工機で実機を動かす方法でしか実感できなか
った加工の過程を、自らの拠点で視覚的に実感できる。
これにより、加工スループットが分かり、加工機メーカ
拠点への移動という足労を最小限にすることができ、加
工に関する要求を加工機メーカ側に容易に伝達できる。
【0063】一方、加工機メーカにとっては、セールス
マンの営業活動を支援でき、ユーザの購入の可能性が増
す。
【0064】更に、実加工機では動作が高速すぎたり、
ログが残らない点で無理であった、スキャンエリアの配
置方法や穴開け位置の訪問順序等の最適化の様子を、視
覚で確認できる。
【0065】又、変速シミュレーションにより、加工過
程を任意の速度で確認でき、最適化の様子を短時間で確
認したり、逆にじっくり確認できる。
【0066】又、任意の動作モデルにより、任意の仕様
でのスループットが確認できるので、開発後のスループ
ットを予想でき、開発の方向が定まって無駄な開発投資
を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるレーザ穴開け機の全体構成
を示す斜視図
【図2】同じく、詳細構成を示す斜視図
【図3】同じく、ステップアンドリピートによる全体の
加工動作を示すタイムチャート
【図4】同じく、各走査エリア内の加工動作を示すタイ
ムチャート
【図5】レーザ穴開け機の従来の装置システム構成を示
すブロック線図
【図6】本発明に係るレーザ穴開け機のシミュレーショ
ン装置の第1実施形態の構成を示すブロック図
【図7】本発明によるシミュレーションの方法を示すタ
イムチャート
【図8】同じく実機動作の描画方法を示す線図
【図9】同じく加工シミュレーションのデスプレイ表示
例を示す線図
【図10】同じくスキャンエリア内の拡大表示例を示す
線図
【図11】第1実施形態において、加工データファイル
群の作成を目的とする場合の構成を示すブロック図
【図12】同じく条件を変えて最適化する場合の構成を
示すブロック図
【図13】同じく加工シミュレーションを目視する場合
の構成を示すブロック線図
【図14】本発明に係るレーザ穴開け機のシミュレーシ
ョン装置の第2実施形態の構成を示すブロック図
【符号の説明】
70…CADデータファイル 72…加工データ 74…加工データファイル群 80…携帯型パソコン(PC) 82、132…プログラム 82a、132a…変換機能 82b、132b…最適化機能 82c、132c…シミュレーション機能 82d、132d…ファイル書込機能 82e、132e…ファイル読込機能 84、112…デスプレイ 100、102…スキャンエリア 104、106…レーザビーム軌跡 110…客先(ユーザ)PC 120…インターネット 130…サーバ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】客先データファイルから変換された加工デ
    ータを用いて、客先で加工状況をパソコンの表示画面上
    に再現することを特徴とする加工機動作シミュレーショ
    ン方法。
  2. 【請求項2】前記加工データへの変換や加工状況の再現
    を、客先に持ち込んだ携帯型パソコン上で行なうことを
    特徴とする請求項1に記載の加工機動作シミュレーショ
    ン方法。
  3. 【請求項3】前記加工データへの変換を、客先のパソコ
    ンとネットで接続されたメーカ側のコンピュータで行な
    うと共に、前記加工状況の再現を、客先のパソコンで行
    なうことを特徴とする請求項1に記載の加工機動作シミ
    ュレーション方法。
  4. 【請求項4】前記加工データを最適化して更新すること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の加工機
    動作シミュレーション方法。
  5. 【請求項5】前記更新された加工データから加工データ
    ファイルを作成することを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載の加工機動作シミュレーション方法。
  6. 【請求項6】客先データファイルから変換された加工デ
    ータを用いて、加工状況を再現する機能と、 該再現された加工状況を表示する表示画面と、 を備えたことを特徴とする携帯型パソコンで構成される
    加工機動作シミュレーション装置。
  7. 【請求項7】前記携帯型パソコンが、更に、加工データ
    を最適化して更新する機能や、加工データから加工デー
    タファイルを作成する機能を有することを特徴とする請
    求項6に記載の加工機動作シミュレーション装置。
  8. 【請求項8】客先のパソコンとネットで接続された、少
    なくとも客先データファイルを加工データに変換する機
    能を有するメーカ側のコンピュータと、 少なくとも、再現された加工状況を表示するための表示
    画面を備えた客先のパソコンと、 を備えたことを特徴とする加工機動作シミュレーション
    装置。
  9. 【請求項9】前記メーカ側のコンピュータが、更に、加
    工データを最適化して更新する機能、加工状況を再現す
    る機能、及び、加工データから加工データファイルを作
    成する機能の少なくともいずれか一つを有することを特
    徴とする請求項8に記載の加工機動作シミュレーション
    装置。
  10. 【請求項10】前記客先のパソコンが、更に、加工状況
    を再現する機能や、加工データから加工データファイル
    を作成する機能を有することを特徴とする請求項8に記
    載の加工機動作シミュレーション装置。
  11. 【請求項11】コンピュータ又はパソコンにより再現し
    た加工機による加工状況と同期させて、加工位置をパソ
    コンの表示画面上に表示することを特徴とする加工機動
    作シミュレーション方法。
  12. 【請求項12】前記表示に際して、機器の移動や走査、
    整定待ち、無駄時間を合計した時間を待ち時間としてプ
    ログラム上で待った後、移動や走査前後の2点間を結ぶ
    直線を描画することを特徴とする請求項11に記載の加
    工機動作シミュレーション方法。
  13. 【請求項13】前記待ち時間に所定の係数を掛けて、時
    間軸を変更することを特徴とする請求項12に記載の加
    工機動作シミュレーション方法。
  14. 【請求項14】請求項1乃至5、11乃至13のいずれ
    かに記載の加工機動作シミュレーション方法を実施する
    ためのコンピュータプログラム。
  15. 【請求項15】請求項6乃至10のいずれかに記載の加
    工機動作シミュレーション装置を実現するためのコンピ
    ュータプログラム。
  16. 【請求項16】請求項14又は15に記載のコンピュー
    タプログラムが記録された、コンピュータ読取り可能な
    記録媒体。
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