JP2003255410A - 光路切替素子、空間光変調器および画像表示装置 - Google Patents

光路切替素子、空間光変調器および画像表示装置

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JP2003255410A
JP2003255410A JP2002058546A JP2002058546A JP2003255410A JP 2003255410 A JP2003255410 A JP 2003255410A JP 2002058546 A JP2002058546 A JP 2002058546A JP 2002058546 A JP2002058546 A JP 2002058546A JP 2003255410 A JP2003255410 A JP 2003255410A
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refractive index
optical path
path switching
switching element
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JP2002058546A
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Hitoshi Kondo
均 近藤
Hidenori Tomono
英紀 友野
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で耐久性及び光利用効率が高く、
応答速度の速い光路切替素子、空間光変調器及び画像表
示装置を提供する。 【解決手段】 光路切替素子は、導光部材1を介して光
を入射させる光入射部3と、入射光を反射させる反射部
6と、反射光を出射させる光出射部4を有し、入射光の
光路中に印加電界の有無に応じて屈折率を変化させる屈
折率可変物質5が封入されている。屈折率可変物質5は
シール剤11でシールされるが、シール剤11から屈折
率可変物質5に対して光が入射しないように遮光膜21
を設ける。このような構成により、屈折率可変物質5に
対して所望の角度以外から入射する光を排除することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光路切替素子、空
間光変調器および画像表示装置に関し、より詳細には、
入射光の反射方向を変化させることによって光路を変
え、光をスイッチングするための光路切替素子、及びそ
れを用いた空間光変調器および画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】入射光の反射方向を変化させることによ
って光路を変え、光をスイッチングするデバイスおよび
それを用いた空間光変調器として、例えば特開平5−1
96880号公報に示されるような微小な回転鏡を二次
元状に多数配列したものが知られている。図23は従来
の空間光変調器の平面図であり、方形トーションビーム
80の反射表面とビーム支持ポスト81のみが観察され
る。図24は図23に示す空間光変調器のひとつの回転
鏡の断面図で、図24(A)はヒンジに沿っての断面
図、図24(B)はそれと直角方向の断面図である。ビ
ーム支持ポスト81はポスト93に連結されたヒンジ9
1の捻れによって、ビーム80を接地電極92に向けて
回転可能にする。その駆動力はポスト93によって支持
されたアドレス電極94に印加される電圧で与えられ
る。アドレス電極94への電圧印加は、基板層102に
設けられたCMOS回路(図示せず)の信号を金属層1
01を介して伝達することにより行われる。ビーム80
の回転状態を回転鏡ごとに変えることによって、入射し
た光を二次元的に空間変調することができる。この方式
においては、大きな回転角を得るために回転鏡の構造が
複雑になっており、製造コストが高くなるという問題が
ある。
【0003】そのほかの技術として、特開平11−20
2222号公報に開示されている光スイッチング素子が
ある。図25は、特開平11−202222号公報で提
案されている光スイッチング素子の動作説明図である。
光を全反射して伝達可能な全反射面121を備えた導光
部120と、全反射面に対し抽出面131を接近させて
エバネッセント光を捉え、それを反射して出射すること
ができるプリズム132と、この光スイッチング部を駆
動する駆動部140とを光の出射方向に対してこの順番
で積層した構成となっている。図25の右側のセルは、
駆動部140を動作させることによってプリズム132
がエバネッセント光の漏出する抽出距離以上離れた位置
にある状態を示している。この時には、導光部120中
を伝搬してきた光線110は図25に示されるように全
反射面121で全反射され図の右方向へと出射してい
く。駆動部140を動作させない時には図25の左側の
セルのようにプリズム132はエバネッセント光が漏出
する抽出距離以下に近接しているので、導光部120中
を伝搬してきた光線110は図25の左側セルに示され
たように全反射面121で反射することなくプリズム1
32に進入する。プリズム132に進入した光線はプリ
ズムの反射面132aで反射して図25に示した光線1
11のように導光部120を透過して出射される。
【0004】この方式において、エバネッセント光の抽
出・非抽出という2つの状態をスイッチングするには、
光の波長程度以下の微小な変位でよいため比較的簡単な
駆動機構を採用することができるが、図25に示したよ
うなプリズム132の構造は複雑であるため、複数個を
微小なサイズで基板上に均一に形成するのは困難であ
り、そのため製造歩留まりが低下し、コストアップにつ
ながるという問題がある。また、プリズム132を全反
射面121に近接させるとファンデルワールス力あるい
は液架橋力が作用して、引き剥がしが困難になるという
問題もある。
【0005】さらに別の技術として、特開2000−1
71813号公報に開示されている光スイッチング素子
がある。図26は特開2000−171813号公報で
提案されている光スイッチング素子の概略構成を示す図
である。全反射により光を伝えている導光体151に接
触させた液晶153に電圧を印加することにより、液晶
分子の配向をコントロールし、それにより実効的な屈折
率を異常光に対する値と常光に対する値の間で変化させ
る。この結果、入射光(直線偏光)154が全反射光1
55として出射される状態と、透過光となったのち反射
膜152によって向きを変えられて反射光156として
出射させる状態とをスイッチングすることができる。
【0006】この方式においては、機械的な駆動部を持
たないために上述のような問題は生じないが、導光体と
液晶との界面で全反射させるために、導光体を屈折率の
高い材料で作製する必要がある、あるいは光の入射角を
大きくしなければならないという制約があり、材料コス
トが高くなる、あるいは光学系が複雑になったり、光利
用効率が低下するなど実用上好ましくない問題が生じる
可能性がある。
【0007】そこで本発明者らは、上記の問題点を解決
するために特願2001−187577号において図2
2に示す光路切替素子及びそれを用いた空間光変調器、
画像表示装置を提案した。上記特願2001−1875
77号で提案している光路切替素子は、導光部材1を介
した光入射部3と、光入射部3から入った入射光を反射
する反射部6との間に屈折率可変物質5を封入し、信号
印加によって屈折率可変物質5の屈折率を変化させて、
光出射部4において全反射する状態と全反射しない状態
とを切り替えることで光スイッチングを行う。
【0008】なお、図22において、図22(A)及び
図22(B)は、それぞれ液晶分子の配向状態に従う光
路について説明するための図で、図中、7は個別電極と
なる金属膜、8は絶縁体、9は基板、10は透明電極、
11はシール剤、13は光検出器、15は反射部材であ
る。しかしながら、上記いずれの素子においても信号を
与えられた液晶あるいは屈折率可変物質中には、液晶あ
るいは屈折率可変物質が接する光入射部から直接入射す
る光以外の光が進入する場合があり、S/N比を低下さ
せる要因となっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明では上記問題点
を解決し、構造が簡単で、耐久性が高く、S/N比の高
い光路切替素子、空間光変調器、およびそれを用いた画
像表示装置を提供することを目的とする。より具体的に
は、(1)構造が簡単で耐久性が高く、かつS/N比の
高い光路切替素子を提供すること(請求項1)、(2)
上記に加え、光利用効率を高くできる光路切替素子を提
供すること(請求項2)、(3)よりS/N比を高くで
きる光路切替素子を提供すること(請求項3)、(4)
より低コストで信頼性の高い光路切替素子を提供するこ
と(請求項4)、(5)上記に加え、よりS/N比を高
くできる光路切替素子を提供すること(請求項5)、
【0010】(6)さらにS/N比を高くできる光路切
替素子を提供すること(請求項6)、(7)よりS/N
比を高くできる光路切替素子を提供すること(請求項
7)、(8)上記に加え、製造が容易な光路切替素子を
提供すること(請求項8)、(9)上記に加え、駆動エ
ネルギーを小さくできる光路切替素子を提供すること
(請求項9)、(10)上記に加え、さらにS/N比を
高くできる光路切替素子を提供すること(請求項1
0)、
【0011】(11)よりS/N比を高くできる光路切
替素子を提供すること(請求項11)、(12)さらに
製造が容易で、S/N比を高くできる光路切替素子を提
供すること(請求項12)、(13)上記に加え、応答
速度の速い光路切替素子を提供すること(請求項1
3)、(14)上記に加え、光損失の小さい光路切替素
子を提供すること(請求項14)、(15)上記に加
え、さらにS/N比を高くできる光路切替素子を提供す
ること(請求項15)、
【0012】(16)さらに応答速度の速い光路切替素
子を提供すること(請求項16)、(17)構造が簡単
で耐久性が高く、S/N比の高い空間光変調器を提供す
ること(請求項17)、(18)上記に加え、より低コ
ストな空間光変調器を提供すること(請求項18)、
(19)耐久性が高く、コントラスト比の高い画像表示
装置を提供すること(請求項19)、(20)さらに低
コストな画像表示装置を提供すること(請求項20)、
をその目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、導光
部材を介した光入射部と、該光入射部から入った入射光
を反射する反射部と、該反射部で反射した光を、前記導
光部材を介して出射光として外部へ出す光出射部とより
なり、前記反射部を含む光路中に屈折率可変物質が封入
され、該屈折率可変物質に情報に応じて信号を与え屈折
率変化を生じせしめる信号入力手段を具備する光路切替
素子において、該光路切替素子は、前記光入射部から直
接入射する光以外の光が前記屈折率可変物質に進入しな
いようにした遮光手段を備えたことを特徴としたもので
ある。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記遮光手段は、前記光入射部を構成する部材と、
前記反射部を構成する部材との間の一部の領域に設けた
遮光部材であることを特徴としたものである。
【0015】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明において、前記信号による前記屈折率可変物質の屈折
率変化を、前記入射光が前記導光部材と前記屈折率可変
物質との界面で透過及び全反射する範囲で行うことを特
徴としたものである。
【0016】請求項4の発明は、請求項1または2の発
明において、前記信号による前記屈折率可変物質の屈折
率変化を、前記入射光が前記導光部材と前記屈折率可変
物質との界面で全反射しない範囲で行うことを特徴とし
たものである。
【0017】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記光入射部と前記光出射部とが互いに平行でない
面で構成されていることを特徴としたものである。
【0018】請求項6の発明は、請求項4または5の発
明において、前記信号による前記屈折率可変物質の屈折
率変化を、前記反射部で反射した光が前記光出射部にお
いて前記導光部材と該導光部材に接触する外部物質との
界面で全反射する第一の状態と、全反射しない第二の状
態とを取ることができる範囲で行うことを特徴としたも
のである。
【0019】請求項7の発明は、請求項4乃至6のいず
れか一項の発明において、前記出射光を第二の導光部材
を介して外部へ出すことができる第二の光出射部を設け
たことを特徴としたものである。
【0020】請求項8の発明は、請求項1乃至7のいず
れか一項の発明において、前記光入射部に光学的接合
し、前記導光部材と屈折率が概略等しい平板導光体を設
けたことを特徴としたものである。
【0021】請求項9の発明は、請求項1乃至8のいず
れか一項の発明において、前記反射部が、前記屈折率可
変物質に信号を印加する単位要素に対して、複数組の面
を有していることを特徴としたものである。
【0022】請求項10の発明は、請求項4乃至9のい
ずれか一項の発明において、前記反射部が一辺を共有す
る2つの面によって構成され、前記屈折率可変物質に進
入した入射光と前記光入射部を構成する面の法線とのな
す角度の動作範囲における最小値をθ2min、最大値をθ
2maxとすると、前記反射部を構成する少なくとも1つの
面の法線と前記光入射部を構成する面の法線とのなす角
度が90°−(θ2min+θ2max)/2以外の角度である
ことを特徴としたものである。
【0023】請求項11の発明は、請求項10に記載の
光路切替素子において、前記反射部を構成する少なくと
も1つの面の法線と前記光入射部を構成する面の法線と
のなす角度は、90°−θ2min以上または90°−θ
2max以下の角度であることを特徴としたものである。
【0024】請求項12の発明は、請求項1乃至11の
いずれか一項の発明において、前記屈折率可変物質が液
晶からなることを特徴としたものである。
【0025】請求項13の発明は、請求項1乃至11の
いずれか一項の発明において、前記屈折率可変物質が液
晶材料を高分子マトリクス中に分散保持した液晶/高分
子複合体からなることを特徴としたものである。
【0026】請求項14の発明は、請求項13の発明に
おいて、前記液晶が入射光の波長の1/5以下の粒径を
有するドロップレットであることを特徴としたものであ
る。
【0027】請求項15の発明は、請求項12乃至14
のいずれか一の発明において、電圧無印加時に全ての液
晶分子が概略一方向に配列していることを特徴としたも
のである。
【0028】請求項16の発明は、請求項12乃至15
のいずれか一項の発明において、前記液晶が二周波駆動
液晶であることを特徴としたものである。
【0029】請求項17の発明は、請求項1乃至16の
いずれか一項に記載の光路切替素子が二次元アレイ状に
配列されていることを特徴としたものである。
【0030】請求項18の発明は、請求項1乃至16の
いずれか一項に記載の光路切替素子が一次元アレイ状に
配列されていることを特徴としたものである。
【0031】請求項19の発明は、請求項17に記載の
空間光変調器と、該空間光変調器に光線を入射させる手
段と、該空間光変調器により形成した画像をスクリーン
に投影して表示する手段とを有することを特徴としたも
のである。
【0032】請求項20の発明は、請求項18に記載の
空間光変調器と、該空間光変調器に光線を入射させる手
段と、該空間光変調器から出射した光線を該空間光変調
器の光路素子の整列方向に対して垂直な方向に走査する
走査機構と、該走査機構から出射した光線をスクリーン
に投影し表示する手段とを有することを特徴としたもの
である。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、導光部材を介し
た光入射部と、該光入射部から入った入射光を反射する
反射部と、該反射部で反射した光を、前記導光部材を介
して出射光として外部へ出す光出射部とよりなり、前記
反射部を含む光路中に屈折率可変物質が封入され、該屈
折率可変物質に情報に応じて信号を与え屈折率変化を生
じせしめる信号入力手段を具備する光路切替素子におい
て、該光路切替素子は、光入射部から直接入射する光以
外の光が屈折率可変物質中に進入しないようにした遮光
手段を備えたことを特徴とする光路切替素子にある。
【0034】ここで、導光部材の屈折率をn1、屈折率
可変物質の屈折率をn2とし、導光部材中を透過する光
が光入射部を構成する面の法線とのなす角度(入射角)
をθ1、入射光が屈折率可変物質中に進入する際に前記
光入射部を構成する面の法線とのなす角度(屈折角)を
θ2とすると、スネルの法則により、以下の式が成り立
つ。 sinθ2/sinθ1=n1/n2…(1) 外部信号によってn2が変化すると、(1)式に従って
θ2が変化し、その結果、反射部での反射角が変わる、
あるいはn2がn1よりも小さくなり以下の式(2)を満
足する場合には、入射光は導光部材と屈折率可変物質と
の界面で全反射する。 n1sinθ1>n2 …(2) これにより所定の位置で光出力を検出すれば、n2の変
化に伴って光出力が変化することになり、信号印加によ
る光スイッチングが可能となる。
【0035】本発明においては、信号を与えられた屈折
率可変物質中には、導光部材を介して光入射部から直接
入射する光以外の光が進入しないようにしたので、屈折
率可変物質中に所望の角度以外の角度で入射する光を排
除することができ、S/N比を高くすることができる
(請求項1)。
【0036】上記を実現するために、光入射部を構成す
る部材と反射部を構成する部材との間の一部領域に遮光
部材を設けるのが好ましい。このようにすることによ
り、入射光の内、利用に供さない光の割合を最小限に留
めることができ、光利用効率を高くすることができる
(請求項2)。
【0037】また、信号による前記屈折率可変物質の屈
折率変化を、前記入射光が前記導光部材と屈折率可変物
質との界面で透過及び全反射する範囲で行うので、高い
S/N比を得ることができる(請求項3)。
【0038】また、信号による前記屈折率可変物質の屈
折率変化を、前記入射光が前記導光部材と屈折率可変物
質との界面で全反射しない範囲で行うことで、導光部材
の屈折率の制約が少ないため、安価な材料を用いてデバ
イスおよびシステムを実現することができる(請求項
4)。
【0039】上記において、光入射部と光出射部とが互
いに平行でない面で構成されていることが好ましい。こ
のようにすることにより出射角の変化量をより大きくす
ることができるので、より高いS/N比が得られる(請
求項5)。
【0040】また、信号による屈折率可変物質の屈折率
変化を、反射部で反射した光が光出射部において導光部
材とそれに接触する外部物質との界面で全反射する第一
の状態と、全反射しない第二の状態とを取ることができ
る範囲で行うことが好ましい。この場合、θ2の変化量
に比べて出射角の変化量が非常に大きくなり、さらに高
いS/N比が得られる(請求項6)。
【0041】さらには、出射光を第二の導光部材を介し
て外部へ出すことができる第二の光出射部を設けること
が好ましい。光出射部から出射した光は、再び第二の導
光部材に入射し、第二の光出射部から出射する。この時
の出射角の変化量は第二の導光部材がない時よりも大き
くすることが可能であり、より高いS/N比を得ること
ができる(請求項7)。
【0042】上記において、光入射部に光学的接合し、
導光部材と屈折率が概略等しい平板導光体を設けること
が製造の容易さから好ましい。この場合、平板導光体と
反射部とこの間に封入された屈折率可変物質とによって
構成されるデバイスを作製した後に、導光部材を光学的
接触させればよいので、複雑な形状の導光部材を用いて
デバイスを作製するよりは格段に製造が容易となる(請
求項8)。
【0043】さらに、反射部が、屈折率可変物質に信号
を印加する単位要素に対して、複数組の面を有している
ことが好ましい。このようにすることによって反射部か
ら光入射部までの距離を小さくすることができるので、
駆動エネルギーを小さくすることができる(請求項
9)。
【0044】また、前記反射部が一辺を共有する2つの
面によって構成され、前記屈折率可変物質に進入した入
射光と前記光入射部を構成する面の法線とのなす角度の
動作範囲における最小値をθ2min、最大値をθ2maxとす
ると、前記反射部を構成する少なくとも1つの面の法線
と前記光入射部を構成する面の法線とのなす角度が90
°−(θ2min+θ2max)/2以外の角度であるように、
より好ましくは90°−θ2min以上、または90°−θ
2max以下に設定することにより、オフ時の漏れ光を減少
させることができるので、S/N比を高くすることがで
きる(請求項10、11)。
【0045】屈折率可変物質としては、外部からエネル
ギーを与えることによって屈折率が変化するものであれ
ば使用可能であるが、制御のしやすさから電界によって
屈折率が変化する、いわゆる電気光学材料が好適に使用
できる。電気光学材料としては、ポッケルス効果を示す
LiNbO3やカー効果を示すBaTiO3やPLZTな
どの固体結晶、液晶などが知られているが、中でも電界
強度当たりの屈折率変化量が大きいことおよび流動性が
あることから液晶が好ましい。屈折率変化量が大きいこ
とにより、θ2の変化量を大きくすることができ、その
結果出射角の変化量を大きくすることができるので、高
いS/N比を得ることができる。また、流動性があるこ
とにより導光部材(あるいは平板導光体)および反射部
への光学的接触を容易に実現することができる(請求項
12)。
【0046】屈折率可変物質として、液晶/高分子複合
体を用いることが応答速度の点から好ましい。このよう
な液晶/高分子複合体として、液晶ドロップレットを高
分子マトリクス中に分散した、いわゆる高分子分散液晶
が好適に使用できる。高分子分散液晶の応答速度は液晶
ドロップレットの粒径を小さくするにつれて速くなるこ
とが実験的にわかっており、特に入射光の波長の1/5
以下の粒径にすることが、散乱が減少し光透過率が高く
なる、すなわち光損失が著しく小さくなることから好ま
しい。なお、ここでいう粒径とは構造体を代表する粒径
であって、通常は電子顕微鏡写真等によって計測された
平均粒径が好適に使用される(請求項13、14)。
【0047】上記の液晶は電圧無印加時に全ての液晶分
子が概略一方向に配列していることが好ましい。この方
向を電圧印加時に液晶分子が揃う方向(電界方向)とほ
ぼ直交させることにより大きな屈折率差が得られるた
め、θ2の変化量を大きくすることができ、その結果出
射角の変化量を大きくすることができるので、高いS/
N比を得ることができる(請求項15)。
【0048】上記の液晶は二周波駆動液晶であることが
好ましい。二周波駆動液晶とは液晶に印加する電圧の周
波数によって液晶の誘電異方性の符号が異なる液晶で、
高速な配向動作に特徴がある。誘電異方性とは液晶分子
の長軸方向と短軸方向で誘電率が異なる性質で、電界を
印加したときに誘電率の大きい方向が電界方向に向く。
液晶分子の長軸方向の誘電率が短軸方向の誘電率よりも
大きい時を誘電異方性が正とするので、誘電異方性が正
の場合には液晶分子の長軸が電界方向に配向し、誘電異
方性が負の場合には液晶分子の短軸が電界方向に配向す
る。二周波駆動液晶では長軸を電界方向に配向させる場
合でも、短軸を電界方向に配向させる場合でも、液晶分
子にローレンツ力が作用するため、ネマチック液晶など
通常の液晶材料に比べて配向運動が高速に行われるの
で、応答速度を速くすることができる(請求項16)。
【0049】本発明の光路切替素子を一次元もしくは二
次元に配列することで空間光変調器を構成することがで
きる。このような空間光変調器は構造が簡単であるた
め、耐久性が高く安価で、かつS/Nが高くなる。一次
元に配列した空間光変調器は光路切替素子の配列方向に
垂直な方向に走査する走査機構を用いることで二次元の
空間光変調ができるが、一次元の空間光変調器は二次元
の空間光変調器に比べて安価であるため、より低コスト
となる(請求項17、18)。
【0050】上記の空間光変調器と、光線入射手段およ
び空間光変調器により形成した画像をスクリーンに拡大
投影する手段を設けることにより、耐久性が高く安価
で、コントラスト比の高い画像表示装置を構成すること
ができる(請求項19、20)。
【0051】以下に本発明の実施の形態を添付された図
面を参照して具体的に説明する。なお、実施の形態を説
明するための全図において、同様の機能を有する部分に
は同じ符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0052】(実施の形態1)本発明の第1の実施形態
を図1および図2に基づき説明する。図1は本発明の実
施形態の1例を示したもので、図2は、本実施形態の比
較例を示したものである。図1において、ガラス、プラ
スチック等からなる光学的に透明な導光部材1を介して
光源からの光線を屈折率可変物質5に入射させる光入射
部3、反射部6で反射した光線を導光部材1の外部へと
出射させる光出射部4を有している。この例では光入射
部3を構成する面と光出射部4を構成する面とは平行と
なっている。反射部6は入射光を実質的に出射光に変換
する反射面17と、これと一辺を共有する逆傾斜面18
によって構成される。
【0053】反射部6を含む反射部材15はSi、ガラ
ス等からなる基板9上にガラス、プラスチックまたは酸
化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム等のセラ
ミックス等からなる絶縁体8で傾斜面を形成した後、傾
斜面にAl、Ag等からなる高反射率の金属膜7を真空
蒸着、スパッタリング等の公知の方法で形成して得るこ
とができる。また、必要に応じてフォトリソエッチング
によりパターンニングしてもよい。この金属膜7は電極
としても作用する。基板9には金属膜7に情報に応じた
信号電圧を印加するための駆動素子等を形成するのが望
ましい。
【0054】反射部6としては、絶縁体8が基板9を兼
ねる構成や金属板を基板として直接傾斜面を形成する構
成等も可能である。好適な傾斜面形成方法の一例を挙げ
れば、面積階調もしくは濃度諧調のパターンを形成した
フォトマスクを用いてパターンニングしてドライエッチ
ングを行う異方性エッチング法がある。屈折率可変物質
5としては、液晶が好適に使用できる。液晶材料として
はネマティック液晶、スメクティック液晶、コレステリ
ック液晶等を用いることができ、単一もしくは2種類以
上の液晶性化合物や液晶性化合物以外の物質も含んだ混
合物であってもよい。
【0055】光入射部3には屈折率可変物質5に電圧を
印加するためのITO等からなる透明電極10が設けら
れている。また、図1においては光入射部3から直接入
射する光以外の光が屈折率可変物質5に進入しないよう
にした遮光手段である。遮光膜21が透明電極10上の
一部に設けられている。遮光膜21に用いる材料として
は、カーボンブラックや酸化鉄、酸化クロム、金属超微
粒子等の無機顔料、また、ダイレクトブラックやアシッ
ドブラック等の染料等の光吸収性材料あるいはAl、A
g等の光反射性材料等光透過率の小さい材料が好適に使
用できる。遮光膜21の形成方法は溶剤や分散媒に溶解
もしくは分散させて塗布、乾燥を行う方法やメッキ法、
蒸着やスパッタによる方法など既存の形成方法を用いる
ことができる。パターンニング方法はフォトリソエッチ
ング法や感光性樹脂を分散媒に用いる方法など公知の方
法を用いることができる。
【0056】屈折率可変物質5が液晶のように流動性の
ある材料からなる時には、必要に応じてスペーサ材を混
合したエポキシ樹脂等からなるシール剤11を形成し
て、保持するのがよい。作製工程の一例を示せば、導光
部材1(もしくは反射部材15)の周辺部に熱硬化性の
エポキシ樹脂を一部に開口部(注入孔)を残して印刷し
た後、反射部材15(もしくは導光部材1)を貼り合わ
せて加熱硬化する。注入孔から液晶を注入した後、孔を
接着剤で塞げば完成する。
【0057】図1(A)は、屈折率可変物質5の屈折率
2が導光部材1の屈折率n1より大きい場合で、屈折角
θ2は式(1)に従って入射角θ1より小さくなる。反射
面17の法線と光入射部3を構成する面の法線とのなす
角度、すなわち反射面17の傾斜角αをα=θ2/2に
設定しておけば、反射光は光出射部4に垂直に入射し出
射する。図1(B)は、n2がn1と概略同程度の場合で
θ2はθ1にほぼ等しいため図1(A)の時よりも反射角
が大きくなり、反射光は光出射部4に対して概略φ1
θ1−θ2の角度で入射し、導光部材1に接触している外
部物質2が空気(na=1)の場合には出射角φ2=si
-1(n1sinφ1)で出射する。図1(B)の出射光
が検出面に垂直に入射するように光検出器13を設置す
ると、図1(B)の場合には検出される(オン状態)
が、図1(A)の場合にはほとんど検出されず(オフ状
態)、良好なS/N比が得られる。
【0058】図2において、入射光の一部(図中点線)
はシール剤11を通った後に屈折率可変物質5に進入す
る。シール剤11の屈折率がn1と概略同程度とする
と、図2(A)の場合にはシール剤11から屈折率可変
物質5に進入した光は屈折し、光入射部3から直接入射
した光の出射方向(30)とは異なる方向(31)に出
射するため、一部の光が光検出器13に入射する結果、
S/N比を低下させる。
【0059】図1においては、遮光膜21によってシー
ル剤11に入射する光を遮断するので、上記のようなこ
とは起こらず、S/N比を高くすることができる。ここ
で、屈折率可変物質5に進入した入射光と光入射部3を
構成する面の法線とのなす角度、すなわち屈折角θ2
動作範囲における最小値をθ2min、最大値をθ2maxとす
ると、反射部6を構成する少なくとも1つの面(ここで
は逆傾斜面18)の法線と光入射部3を構成する面の法
線とのなす角度、すなわち逆傾斜面18の傾斜角γが9
0°−(θ2min+θ2max)/2以外の角度であるように
設定するのが望ましい。その理由を図3に基づき説明す
る。
【0060】図3は反射部での入射光の挙動を拡大して
示したものである。屈折率可変物質5の屈折率が最小、
すなわち屈折角θ2が最大(θ2max)の場合には、入射
光は実線のように反射面17で光路35の方向に反射さ
れる。一方、屈折率可変物質5の屈折率が最大、すなわ
ち屈折角θ2が最小(θ2min)の場合には、大部分の入
射光は一点鎖線のように反射面17で光路36の方向に
反射されるが、γが90°−θ2minより小さい場合には
一部の光は逆傾斜面18に入射し、そこで反射した後に
反射面17に入射する。この時特定のγの値において、
反射面17への入射角が上記の実線の場合と等しくな
り、その結果点線のように反射面17で光路37の方
向、すなわち光路35と平行をなす方向に反射される。
このような光はオフ状態でありながらオン方向に漏れる
ことになり、S/N比を低下させる。この特定のγの値
は幾何学計算により容易に求めることができる。逆傾斜
面18での入射角と反射角が等しいという条件から以下
の関係が成り立つ。 (90°−γ)−θ2min=γ−(90°−θ2max)…(3)
【0061】上記(3)式を変形すると、γ=90°−
(θ2min+θ2max)/2となる。γがこれ以外の角度で
あれば反射面17への入射角は実線の場合とは異なるこ
とになるが、より確実に分離するためにはγを90°−
θ2min以上、もしくは90°−θ2max以下とするのがよ
り好ましい。前者の場合にはθ2minの入射光の反射面1
7での反射方向はθ2maxの入射光の反射方向(実線)に
対して、左方向にθ2m ax−θ2minだけ回転する。同様に
後者の場合には右方向にθ2max−θ2min以上回転する。
いずれの場合も充分分離可能な角度変化であるが、後者
の場合には多重反射光がオフ光とは異なる方向に出射す
るので、その処理手段をオフ光の処理と別に考慮する必
要があることから、前者の方がよりシステムを単純化で
きる点で好ましい。
【0062】具体的な例として、導光部材1をクラウン
ガラスBK7(nd=1.517)で作製し、屈折率可
変物質5をネマティック液晶E7(常光屈折率no=
1.522,異常光屈折率ne=1.746)とし、予め
図示しない配向膜を用いて液晶分子12を図1(A)の
ように光入射部3に対して水平で紙面に垂直な方向に配
向しておく。配向膜としてはSiO、ポリイミド等の公
知の材料が使用でき、少なくとも透明電極10および金
属膜7の表面に形成するのが好ましい。図1(A)の状
態でレーザ光(波長633nm)をS偏光としてθ1
60°で入射させると、この光に対しては液晶の屈折率
はn2=ne=1.746となるので、式(1)に従って
θ2=49°となる。α=24.5°、γ=45°に設定
すると入射光は逆傾斜面18には入射せず、反射面17
で反射し、光出射部4から垂直に出射する。一方、透明
電極10と金属膜7の間に電圧を印加すると図1(B)
のように液晶分子12が電界方向に配列し、同様の入射
光に対して液晶の屈折率はn2=no=1.522となる
ので、入射光および反射光はほぼ直進し、光出射部4に
対してφ1=11°で入射し、出射角φ2=17°で出射
する。
【0063】上記においては入射光をS偏光としたが、
P偏光であってもよく、その場合には電圧印加時と無印
加時の光の振る舞いが逆になる。P偏光を用いると界面
反射損失が減少するので、光利用効率の点ではより好ま
しい。また、αをθ2/2に設定したがθ1/2でもよ
く、その場合には図1(B)の時に反射光が光出射部4
から垂直に出射し、図1(A)の時には図1(B)とは
逆の方向に17°より若干大きい角度で出射する。な
お、ここに示したような変形は後述の他の実施形態にお
いても同様に許容されるものである。
【0064】上記の場合、単素子で、出射ビーム径が小
さい場合には比較的近距離で検出しても充分なS/N比
を得ることができるが、出射エリアの大きい場合(例え
ば空間光変調器として用いるような場合)には漏れ光
(図1(A)に一点鎖線で示した光線32)を検出し
て、S/N比の低下を招くことがある。
【0065】(実施の形態2)図4は、本発明の第2の
実施形態を説明するための図である。本実施形態は、第
1の実施形態と異なり、光入射部3を構成する面と光出
射部4を構成する面が平行ではない。その他の設定は第
1の実施形態と同様である。光出射部4を構成する面と
光入射部3を構成する面とのなす角βをβ=40°に設
定すると、図4(A)の時には反射光は光出射部4に対
してφ1=40°で入射し、出射角φ2=77°で出射す
る。図4(B)の時にはφ1=29°で入射し、出射角
φ2=47°で出射する。この場合図4(A)と図4
(B)とで出射角の差が30°と、第1の実施形態に比
べて大きくなるので、出射エリアが大きい場合でも漏れ
光(図4(A)の一点鎖線の光線33)が検出されるこ
とが少なくなり、S/N比の低下を少なくすることがで
きる。
【0066】(実施の形態3)図5は、本発明の第3の
実施形態を説明するための図である。本実施形態の基本
的な構成は第2の実施形態と同様であるが、光出射部4
を構成する面と光入射部3を構成する面とのなす角βを
β=45°と大きくしている。図5(A)の時には反射
光は光出射部4に対してφ1=45°で入射する。この
時外部物質2が空気(na=1)の場合には下式(4)
を満たすので、反射光は光出射部4において全反射す
る。 sinφ1≧na/n1 …(4) 図5(B)の時にはφ1=34°で入射し、出射角φ2
58°で出射する。この場合出射角の差は180°−
(45°+58°)=77°となるので、ほとんど漏れ
光を検出することはなく、高いS/N比を得ることがで
きる。
【0067】(実施の形態4)図6は、本発明の第4の
実施形態を説明するための図で、図中、14は導光部材
1と同じ材質からなる第二の導光部材で、16は出射光
を第二の導光部材14を介して外部へ出すことができる
第二の光出射部である。この例では光出射部4と第二の
導光部材14(ともに入射光の波長程度の平滑度で仕上
げている)をラフに密着させることによって、入射光の
波長程度の空隙(空気層)を持たせている。また、第二
の光出射部16を構成する面は入射部3を構成する面と
ほぼ平行となるようにしている。その他の設定は第3の
実施形態と同様である。図6(A)の時、反射光は光出
射部4と空隙部(光出射部4と第二の導光部材14との
間の空隙部)の空気層との界面で全反射する。図6
(B)の時、光出射部4から出射した光は、ほぼ直進
(実際には波長程度平行移動する)して、再び第二の導
光部材14に入射し、第二の光出射部16から出射す
る。この場合図6(A)と図6(B)とで出射角の差が
90°を超えるので、漏れ光を検出することはなく、非
常に高いS/N比を得ることができる。
【0068】(実施の形態5)図7は、本発明の第5の
実施形態を説明するための図で、図中、22は導光部材
1と屈折率が概略等しい平板導光体で、光入射部3と光
学的接合がなされている。その他の構成は第3の実施形
態と同様であり、動作原理も同じである。光学的接合と
は、両部材間の間隙が使用する光の波長に比べて充分に
小さいほどに密着している状態であって、具体的には流
動性のある物体を両者間に介在させることによって得る
ことができる。流動性のある物体は両部材との密着を確
保した後に固化しても構わない。より具体的には流動性
のある物体として、屈折率が概略導光部材1および平板
導光体22と等しい揮発性の低い液体あるいは光硬化性
接着剤を用いるのが好適である。この実施形態において
は屈折率可変物質5と接するのは平板導光体22である
ので、透明電極10は平板導光体22上に形成される。
この場合、導光部材1の接合は最後に行えばよいので、
デバイスの主要部分の作製を複雑な形状の導光部材1を
用いないで行うことができるため、歩留まりが向上し、
コストを低減することができる。
【0069】(実施の形態6)図8は、本発明の第6の
実施形態を説明するための図である。本実施形態では、
第3の実施形態における照射エリアAに対向する領域に
反射面17を複数組(図8では2組)設けている。図か
ら明らかなように、光入射部3における入射光の照射エ
リアAは第3の実施形態と同じであるため、反射部6か
ら光入射部3までの距離、すなわち屈折率可変物質5の
最大層厚tmaxを小さくすることができ、駆動電圧を低
くすることができる。
【0070】(実施の形態7)図9は、本発明の第7の
実施形態を説明するための図である。本実施形態は、屈
折率可変物質5として、高分子分散液晶を用いる以外は
第3の実施形態と同様の構成を有するものである。高分
子分散液晶は高分子マトリクス20中に液晶ドロップレ
ット19が分散されてなる。液晶材料としてはネマティ
ック液晶、スメクティック液晶、コレステリック液晶等
を用いることができ、単一もしくは2種類以上の液晶性
化合物や液晶性化合物以外の物質も含んだ混合物であっ
てもよい。高分子マトリクス材料としては透明なポリマ
ーが好ましく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性
樹脂のいずれであってもよい。高分子分散液晶の製法と
しては、(1)液晶と熱あるいは光硬化(重合)性モノ
マーやオリゴマーもしくはプレポリマーで溶液を作り、
重合によって相分離させる重合相分離法、(2)液晶と
高分子と溶剤で溶液を作り、溶剤を蒸発させることによ
って相分離させる溶媒蒸発相分離法、(3)液晶と熱可
塑性高分子を加熱溶解させた後、冷却によって相分離さ
せる熱相分離法などを用いることができる。
【0071】ポリマーとしては、製造工程の容易さ、液
晶相との分離性等の点から紫外線硬化型の樹脂を用いる
のが好ましい。具体的な例として紫外線硬化性アクリル
系樹脂が例示され、特に紫外線照射によって重合硬化す
るアクリルモノマー、アクリルオリゴマーを含有するも
のが好ましい。このようなモノマーまたはオリゴマーと
しては(ポリ)エステルアクリレート、(ポリ)ウレタ
ンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリブタジエ
ンアクリレート、シリコーンアクリレート、メラミンア
クリレート、(ポリ)ホスファゼンメタクリレート等が
ある。その他の例として、チオール−エン系も光硬化速
度が速いことから好適に使用できる。
【0072】重合を速やかに行うために光重合開始剤を
用いてもよく、この例としてジクロロアセトフェノンや
トリクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェ
ノン、ミヒラーケトン、ベンゾイル、ベンゾインアルキ
ルエーテル、ベンジルジメチルケタール、モノサルファ
イド、チオキサントン類、アゾ化合物、ジアリルヨード
ニウム塩、トリアリルスルフォニウム塩、ビス(トリク
ロロメチル)トリアジン化合物等を挙げることができ
る。
【0073】この紫外線硬化性化合物中に液晶材料を均
一に溶解させた液状物を反射部6と導光部材1との間に
注入した後、紫外線照射を行うことによって紫外線硬化
性化合物を硬化させると同時に液晶材料を相分離させ、
高分子分散液晶層を形成する。
【0074】具体的な高分子分散液晶の例として、ネマ
ティック液晶BL24(no=1.513,ne=1.7
17,メルク社)を紫外線硬化性プレポリマーNOA8
1(ノーランド社)に溶解(液晶重量濃度45%)し、
紫外線(400mW/cm 2)を照射したもの(液晶ド
ロップレットの平均粒径は約60nm)を用いた場合、
図9(A)の時には液晶分子の配向したドロップレット
19の向きがランダムであるため、層全体が光学的に等
方な媒体になっており、その屈折率はほぼ液晶の平均屈
折率(≒(2no+ne)/3≒1.58)と高分子マ
トリクスの屈折率(≒1.56)との体積平均(≒1.5
7)と見なすことができる(液晶の体積分率を約35%
と見積もった)。なお、この場合予め配向処理を行って
いない。導光部材1をクラウンガラスBK7(nd=
1.517)とし、入射角を75°に設定すると、屈折
角は69°となるので、α=34.5°、γ=25°に
設定すると入射光は逆傾斜面18には入射せず、反射面
17で反射し、光入射部3にほぼ垂直に入射する。β=
43°に設定すると反射光は光出射部4に対してφ 1
43°で入射する。この時式(4)を満たすので、反射
光は光出射部4において全反射する。
【0075】図9(B)の時には液晶分子が電界方向に
配列し、S偏光に対する高分子分散液晶層の屈折率は液
晶の屈折率(≒no=1.513)と高分子マトリクス
の屈折率(≒1.56)との体積平均(≒1.54)と見
なすことができる。この時、屈折角は72°となり、反
射光は光出射部4に対してφ1=40°で入射し、出射
角φ2=77°で出射する。この場合出射角の差は18
0°−(43°+77°)=60°となるので、ほとん
ど漏れ光を検出することはなく、高いS/N比を得るこ
とができる。また、図9(A)の状態と図9(B)の状
態との間のスイッチング時間は数10μsのオーダーが
得られ、この値はバルク液晶に比べ2桁以上高速になっ
ている。
【0076】液晶ドロップレットサイズと応答速度の関
係についてさらに詳細に調べた結果を以下に示す。高分
子分散液晶における液晶ドロップレットの大きさは、プ
レポリマーの組成、液晶の混合濃度、硬化時の紫外線強
度等を変えることによって変化させることができる。図
10は、液晶ドロップレットサイズと応答速度との関係
を示したものである。液晶材料はE7およびBL24
(メルク社)、プレポリマーはNOA60,65および
81(ノーランド社)を適宜用いた。応答速度の測定は
図11に示す装置を用いて、試料47にパルス電圧(2
00V)を印加した時の光出力の立ち上がり時間(To
n)と立ち下がり時間(Toff)の合計を測定した。
試料47は高分子分散液晶層50の厚さを20μm、光
路長を1mmとした。なお、図11において、41はレ
ーザ、42は偏光子、43,44はレンズ、45は検光
子、46はパワーメータ、48はAu電極、49はSi
基板、50は高分子分散液晶層である。
【0077】高分子分散液晶に電界が印加されていない
時と印加されている時の様子を図12に模式的に示す。
電界が印加されていない時には液晶ドロップレットの向
きはランダムであるので、x軸、y軸、z軸方向の屈折
率はどれも等しく、層全体が光学的に等方な媒体になっ
ている。z方向に電界51を印加すると、液晶分子の分
子軸がこの方向にそろうため、z軸方向の屈折率は大き
くなり、x軸およびy軸方向の屈折率はお互いに等しい
まま、その大きさが小さくなる。図11のように光が電
界方向とは垂直のx方向から入射される場合、yz平面
に複屈折が生じるために偏光状態を変化させることがで
き、検光子を通した光出力が変化する。本発明ではこの
ような複屈折現象は利用しないが、電界印加時の液晶分
子の挙動とそれに伴う屈折率変化を利用するので、図1
0の応答速度は本発明においても同様に適用できる。図
10から液晶ドロップレットサイズが小さくなるにつれ
て応答速度が速くなることがわかる。
【0078】さらには、液晶ドロップレットの粒径を入
射光の波長の1/5以下、より望ましくは1/10以下
にすることが光透過率の観点から好ましい。以下にレイ
リー散乱理論から光透過率を計算した結果を示す。体積
Vの球形散乱体が数密度Nで存在する場合、厚さLの媒
体の光透過率Tは下記式(5)のように表される。 T=exp(-NRL),R=24π3((m2-1)/(m2+2))2V24 …(5)
【0079】ここで、Rは散乱断面積、mは散乱体の屈
折率と媒体の屈折率の比、λは使用する光の波長であ
る。m=1.07、L=100μmとした時の透過率T
を散乱体すなわち液晶ドロップレットの粒径d、体積分
率(=NV)および波長λをパラメータとして計算し
た。式からわかるようにdが大きくなる(すなわちVが
大きくなる)ほど、またλが小さくなるほどTが減少す
る。また、透過率としては、90%(T=0.9)以上
であることが光利用効率の点から好ましい。図13はT
=0.9となる粒径を体積分率が10%(d(0.
1))、30%(d(0.3))および50%(d(0.
5))の場合について、波長に対してプロットしたもの
である。体積分率が小さいと屈折率変化量が小さくS/
N比がとれなくなるので、体積分率は10%以上が好ま
しく、50%程度がより好ましい。これ以上の体積分率
では作製が極めて困難になる。この観点から、図13よ
り、光路切替素子(光スイッチング素子)として適用さ
れる可視〜赤外領域の波長に対しては、dがλ/5以下
であるのが好ましく、λ/10以下であることがより好
ましい。なお、この計算ではmおよびLを固定したが、
実デバイスにおいてこれ以下の値であると考えられるた
め、上記の粒径範囲であれば問題はない。
【0080】(実施の形態8)図14は、本発明の第8
の実施形態を説明するための図である。本実施形態は、
電圧無印加時(図14(A)の時)に、ドロップレット
中の全ての液晶分子が概略一方向に配列している以外は
第7の実施形態と同様の構成を有するものである。この
配列方向は電圧印加時(図14(B)の時)に液晶分子
が揃う方向(電界方向)とほぼ直交し、光入射部3に対
して水平で紙面に垂直な方向にするのがよい。こうする
ことにより、大きな屈折率差が得られるため、θ2の変
化量を大きくすることができ、高いS/N比を得ること
ができる。具体的には第7の実施形態と同様の材料およ
び処方の高分子分散液晶を用いた場合、図14(A)の
時に高分子分散液晶層の屈折率は液晶の屈折率(≒ne
=1.717)と高分子マトリクスの屈折率(≒1.5
6)との体積平均(≒1.61)と見なすことができ
る。第7の実施形態と同様に入射角を75°に設定する
と、屈折角は66°となるので、α=33°、γ=25
°に設定すると入射光は逆傾斜面18には入射せず、反
射面17で反射し、光入射部3にほぼ垂直に入射する。
β=43°に設定すると反射光は光出射部4に対してφ
1=43°で入射する。この時式(2)を満たすので、
反射光は光出射部4において全反射する。図14(B)
の時には液晶分子が電界方向に配列し、S偏光に対する
高分子分散液晶層の屈折率は液晶の屈折率(≒no=
1.513)と高分子マトリクスの屈折率(≒1.56)
との体積平均(≒1.54)と見なすことができる。こ
の時、屈折角は72°となり、反射光は光出射部4に対
してφ1=37°で入射し、出射角φ2=66°で出射す
る。この場合出射角の差は180°−(43°+66
°)=71°となり、第7の実施形態よりも大きくな
る。
【0081】さらに付言すれば、入射角を60°に設定
した場合、図14(A)の時、屈折角は55°となる。
α=27.5°,β=43°に設定すると、図14
(B)の時、φ1=39°,φ2=73°となり、出射角
の差は180°−(43°+73°)=64°となる。
入射角が75°の場合に比べて出射角の差は小さくなる
が、実用上充分な値である。なお、特に後述のような二
次元空間光変調器やそれを用いた画像表示装置に適用す
る場合、入射角が小さい(好ましくは60°以下であ
る)方が照明光学系の設計が容易になるので望ましい。
【0082】液晶分子を予め一方向に配列させる方法と
して、前述のような配向膜を用いる方法以外に以下に示
すような方法を用いることも可能である。高分子マトリ
クス材料を重合する際に電界を印加することで、液晶を
一方向に配向することができる。この時、液晶に接して
いるプレポリマーは液晶の配向に引きずられて同じ方向
に配向する。この状態でプレポリマーを重合すると液晶
との界面は液晶の配向に倣った形で固定される。この界
面構造は液晶に対して配向膜として機能するため、高分
子マトリクス材料が硬化した後に電界を解除しても、液
晶は重合時に印加していた電界方向に揃うことになる。
また、電界の代わりに磁界を用いる方法も好適に使用で
きる。
【0083】(実施の形態9)図15および図16は、
本発明の第9の実施形態を説明するための図で、図15
は本発明の実施形態の1例を示したもので、図16は比
較例を示すものである。本実施形態の基本的な素子構造
は第1の実施形態と同様であるが、反射部6が、屈折率
可変物質5に異なる信号(V1およびV2)を与えるこ
とのできる複数(図では2つ)の独立した反射面17お
よび金属膜7を有している。また、屈折率可変物質5の
屈折率は、導光部材1の屈折率に対して、下式(2)を
満たす場合(図の右側のセル)と満たさない場合(図の
左側のセル)との間で変化するようにしている。 n1sinθ1>n2 …(2)
【0084】図16において、右側のセルに入射した光
は導光部材1と屈折率可変物質5の界面で全反射するは
ずであるが、一部左側のセルを通過した光が屈折率可変
物質5中に進入し、反射面17で反射して左側のセルの
出射方向(光路33)と近い角度(光路31)で出射す
る。これは右側のセルにおける漏れ光となり、S/N比
を低下させる。
【0085】図15においては、光入射部3と反射部6
の間隙の一部に遮光部材23を設けている。これにより
左側のセルからの入射光を遮断するので、上記のような
ことは起こらず、S/N比を高くすることができる。
【0086】遮光部材23に用いる材料としては、カー
ボンブラックや酸化鉄、酸化クロム、金属超微粒子等の
無機顔料、また、ダイレクトブラックやアシッドブラッ
ク等の染料などの光吸収性材料あるいはAl、Ag等の
光反射性材料など光透過率の小さい材料が好適に使用で
きる。遮光膜の形成方法は溶剤や分散媒に溶解もしくは
分散させて塗布、乾燥を行う方法やメッキ法、蒸着やス
パッタによる方法など既存の形成方法を用いることがで
きる。パターンニング方法はフォトリソエッチング法や
感光性樹脂を分散媒に用いる方法など公知の方法を用い
ることができる。
【0087】同様の機能を持たせるためには第1の実施
形態のように透明電極10上の一部に遮光膜を設ける方
法もあるが、その場合には左側のセルからの出射光の一
部を遮ってしまうため、光利用効率が低下する。上記の
ような遮光部材23を用いたときにはそのようなことが
なく、光利用効率の低下を抑えることができる。遮光部
材23として、特に光反射性材料を用いた場合には、遮
光部材23で反射した光を左側のセルで再利用できる
(図15の光路34)ため、より光利用効率が向上す
る。また、遮光部材23を光入射部3表面の透明電極1
0または透明電極10上に設けられた配向膜と反射部材
の双方に接触するように形成することにより、光入射部
3と反射部6との間隙を保持する、いわゆるギャップ保
持機能を兼ね備えることができる。
【0088】具体的な例として、導光部材1をフリント
ガラスF2(nd=1.620)で作製し、屈折率可変
物質5をネマティック液晶ZLI1132(no=1.
493,ne=1.633,メルク社)とし、予め図示
しない配向膜を用いて液晶分子12を図15の右側のセ
ルのように光入射部3に対して水平で紙面に垂直な方向
に配向しておく。配向膜としてはSiO、ポリイミド等
の公知の材料が使用でき、少なくとも透明電極10およ
び金属膜7の表面に形成するのが好ましい。初期状態
(右側のセル:V2=0V)においてレーザ光(波長6
33nm)をP偏光としてθ1=70°で入射させる
と、この光に対しては液晶の屈折率はn2=ne・no/(no2co
s2θ1+ne2sin2θ1)1/2=1.507となるので、式(2)を満
たし全反射する。光入射部3に対して液晶分子がほぼ垂
直に配向する電圧(V1)を透明電極10と金属膜7の
間に印加した場合(左側のセル)には、同じ光に対して
液晶の屈折率はn2’=ne・no/(ne2cos2θ1+no2sin2θ1)
1/2=1.614となるので、式(2)を満たさず、入射光は
屈折率可変物質(液晶)5中を透過して反射面17に到
達する。反射面17の傾斜角α=35°に設定すると入
射光は反射面17で反射し、光出射部4からほぼ垂直に
出射する。
【0089】(実施の形態10)図17および図18
は、本発明の第10の実施形態を説明するための図であ
る。本実施形態の基本的な素子構造は第9の実施形態と
同様であるが、屈折率可変物質5として二周波駆動液晶
を用いている。図17に二周波駆動液晶の誘電異方性の
周波数特性を示す。印加電圧の周波数が高くなり、クロ
スオーバー周波数fcを越えると誘電異方性が負とな
る。例えば図18の左側のセルに示すようにクロスオー
バー周波数以下の周波数f1の電圧を印加した場合には
液晶分子が電界方向に配向する。液晶の長軸方向の屈折
率をne、短軸方向の屈折率をno(<ne)とする
と、液晶分子の長軸が電界方向にそろうため、z軸方向
の屈折率はneとなり、x軸方向およびy軸方向の屈折
率はnoとなる。右側のセルに示すようにクロスオーバ
ー周波数以上の周波数f2の電圧を印加すると、液晶の
長軸は電界に垂直な方向すなわち光入射部3に平行な方
向に配向するが、配向処理によって光入射部3に平行な
面内ではx軸方向に配向するので、結果として液晶分子
はx軸方向に配向する。そのためx軸方向の屈折率はn
eとなり、y軸方向およびz軸方向の屈折率はnoとな
る。
【0090】二周波駆動液晶では長軸を電界方向に配向
させる場合でも、短軸を電界方向に配向させる場合で
も、液晶分子にローレンツ力が作用するため、ネマティ
ック液晶など通常の液晶材料に比べて配向運動が高速に
行われる。例えば、図18の左側セルの状態から右側セ
ルの状態に切り替える際に、通常のネマティック液晶で
は電圧を0Vにした時の配向規制力による戻りを利用す
るため、応答に数ms〜数10msを要するが、二周波
駆動液晶を用いて高周波電界で強制的に配向変化を起こ
させる場合には1ms以下での応答が可能となる。
【0091】二周波駆動液晶としては、例えば、2,3
−ジシアノ−4−ペンチルオキシフェニル−4−(トラ
ンス−4−エチルシクロヘキシル)ベンゾアート、2,
3−ジシアノ−4ペンチルオキシフェニル−トランス−
4−プロピル−1−シクロヘキサンカルボキシラート、
2,3−ジシアノ−4−エトキシフェニル−4−(トラ
ンス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゾアート、
2,3−ジシアノ−4−エトキシフェニル−4−(トラ
ンス−4−ブチルシクロヘキシル)ベンゾアート、2,
3−ジシアノ−4−ブトキシフェニル−4−(トランス
−4−ブチルシクロヘキシル)ベンゾアートなどを用い
ることができる。
【0092】具体的な例として、導光部材1をフリント
ガラスF2(nd=1.620)で作製し、屈折率可変
物質5を二周波駆動液晶MX001544(no=1.
489,ne=1.622,クロスオーバー周波数fc
≒20kHz,メルク社)とし、予め図示しない配向膜
を用いて液晶分子12を図18の右側のセルのように光
入射部3に対して水平で紙面に垂直な方向に配向してお
く。配向膜としてはSiO、ポリイミド等の公知の材料
が使用でき、少なくとも透明電極10および金属膜7の
表面に形成するのが好ましい。透明電極10と金属膜7
の間にクロスオーバー周波数以上の周波数f2=100
kHzの電圧を印加した状態(右側のセル)で、レーザ
光(波長633nm)をP偏光としてθ1=70°で入
射させると、この光に対しては液晶の屈折率はn2=ne・n
o/(no2cos2θ1+ne2sin2θ1)1/2=1.502となるので、式
(2)を満たし全反射する。クロスオーバー周波数以下
の周波数f1=1kHzの電圧を印加した場合(左側の
セル)には、同じ光に対して液晶の屈折率はn2’=ne・
no/(ne2cos2θ1+no2sin2θ1)1/2=1.604となるので、式
(2)を満たさず、入射光は屈折率可変物質(液晶)5
中を透過して反射面17に到達する。反射面17の傾斜
角α=36°に設定すると入射光は反射面で反射し、光
出射部4からほぼ垂直に出射する。
【0093】(実施の形態11)図19および図20
は、本発明の第11の実施形態を説明するための図であ
る。図19は一次元空間光変調器を示す図で、図19
(A)は一次元空間光変調器の斜視概略図、図19
(B)は、図19(A)をB方向から見た図、図19
(C)は図19(A)をC方向から見た図である。本実
施形態の基本的な構成は、上記第3あるいは第7の実施
形態と同様であるが、個別電極を兼ねる金属膜7が一次
元アレイ状に配置されている。基板には各個別電極に接
続され、それらに選択的に信号を供給するための駆動素
子が設けられるのが好ましい。アレイ状に配列した各個
別電極に選択的に電圧信号を印加することによって、選
択された個別電極(金属膜7)からの反射光のみが光出
射部4から出射し、ライン状の光のON/OFF(空間
光変調)ができる。個別電極が配列している方向と垂直
な方向に走査する走査装置と組み合わせることで二次元
の空間光変調ができる。また図20に示すように、一次
元空間光変調器60の個別電極7への駆動信号供給とガ
ルバノミラー等からなる走査機構63の駆動を画像信号
に基づいて制御し、得られた二次元空間光変調された光
線を投影レンズ64によってスクリーン65に投影する
ことで、画像表示装置を形成することができる。図20
において、光源61にはレーザ、LED、ランプ等を用
いることができる。また、コリメートレンズ62を光イ
ンテグレータとしてもよく、これらの後段には図示しな
い偏光変換光学系を付与してもよい。
【0094】(実施の形態12)図21は、本発明の第
12の実施形態を説明するための図で、二次元空間光変
調器70の斜視概略図である。本実施形態の基本的な構
成は上記第9あるいは第10の実施形態と同様である
が、個別電極を兼ねる金属膜7が二次元アレイ状に配置
されている。基板には各個別電極に接続され、それらに
選択的に信号を供給するための駆動素子が設けられるの
が好ましい。アレイ状に配列した各個別電極に選択的に
電圧信号を印加することによって、選択された個別電極
(金属膜7)からの反射光のみが光出射部4から出射
し、面状の光のON/OFF(空間光変調)ができる。
この場合、空間光変調器だけで二次元の空間光変調がで
きるため、図20のような走査機構は不要で、光出射部
4の外側に投影レンズを設置し、スクリーンに投影する
ことで画像表示装置を形成することができる。
【0095】なお、図19、図21では導光部材1を共
通にして一つにしているが、導光部材1を各光路素子ご
とに分割しても構わない。また、上記一次元アレイ状の
空間光変調器60もしくは二次元アレイ状の空間光変調
器70を使った画像表示装置では、赤、緑、青など複数
の波長の入射光を使い、時分割で各色の画像を表示した
り(フィールドシーケンシャル方式)、複数の空間光変
調器を設けて各色の画像を同時に投影することで、フル
カラー画像を表示することもできる。
【0096】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の光路切替素子によれば、導光部材を介した光入射部
と、光入射部から入った入射光を反射する反射部と、反
射部で反射した光を、導光部材を介して出射光として外
部へ出す光出射部とよりなり、反射部を含む光路中に屈
折率可変物質が封入され、屈折率可変物質に情報に応じ
て信号を与え屈折率変化を生じせしめる信号入力手段を
具備する光路切替素子において、信号を与えられた屈折
率可変物質中には、該屈折率可変物質が接する光入射部
から直接入射する光以外の光が進入しないようにするこ
とにより、構造が簡単で耐久性が高く、かつS/N比の
高い光路切替素子を提供することができる。また、光入
射部と反射部との間隙の一部に遮光部材を設けることに
より、光利用効率の高い光路切替素子を提供することが
できる。
【0097】また、本発明の光路切替素子によれば、屈
折率可変物質の屈折率変化を、入射光が導光部材と屈折
率可変物質との界面で透過及び全反射する範囲で行うよ
うにすることにより、よりS/N比の高い光路切替素子
を提供することができる。また、屈折率可変物質の屈折
率変化を、入射光が導光部材と屈折率可変物質との界面
で全反射しない範囲で行うようにしたので、より低コス
トで信頼性の高い光路切替素子を提供することができ
る。更に、光入射部と光出射部とを互いに平行でない面
で構成することにより、さらにS/N比の高い光路切替
素子を提供することができる。
【0098】また、本発明の光路切替素子によれば、反
射部で反射した光が光出射部において導光部材とそれに
接触する外部物質との界面で全反射する第一の状態と、
全反射しない第二の状態とを取るようにすることによ
り、よりS/N比の高い光路切替素子を提供することが
できる。また、出射光を第二の導光部材を介して外部へ
出すことができる第二の光出射部を設けることにより、
さらにS/N比の高い光路切替素子を提供することがで
きる。また、導光部材に光学的接合し、導光部材と屈折
率が概略等しい平板導光体を設けることにより、上記に
加え、製造が容易な光路切替素子を提供することができ
る。
【0099】また、本発明の光路切替素子によれば、反
射部が、屈折率可変物質に信号を印加する単位要素に対
して、複数組の面を有することにより、駆動エネルギー
を小さくできる光路切替素子を提供することができる。
また、反射部が一辺を共有する2つの面によって構成さ
れ、屈折率可変物質に進入した入射光と光入射部を構成
する面の法線とのなす角度の動作範囲における最小値を
θ2min、最大値をθ2m axとすると、反射部を構成する少
なくとも1つの面の法線と光入射部を構成する面の法線
とのなす角度が90°−(θ2min+θ2max)/2以外の
角度であるようにすることにより、さらにS/N比を高
くできる光路切替素子を提供することができる。
【0100】更に、上記光路切替素子において、反射部
を構成する少なくとも1つの面の法線と光入射部を構成
する面の法線とのなす角度を90°−θ2min以上または
90°−θ2max以下の角度にすることにより、よりS/
N比を高くできる光路切替素子を提供することができ
る。更に、屈折率可変物質が液晶からなるようにするこ
とにより、さらに製造が容易で、S/N比を高くできる
光路切替素子を提供することができる。更に、屈折率可
変物質が液晶材料を高分子マトリクス中に分散保持した
液晶/高分子複合体(高分子分散液晶)からなるように
することにより、上記に加え、応答速度の速い光路切替
素子を提供することができる。
【0101】また、本発明の光路切替素子によれば、屈
折率可変物質が高分子分散液晶からなり、液晶を入射光
の波長の1/5以下の粒径を有するドロップレットとす
ることにより、上記に加え、光損失の小さい光路切替素
子を提供することができる。また、電圧無印加時に全て
の液晶分子が概略一方向に配列しているようにすること
により、上記に加え、さらにS/N比を高くできる光路
切替素子を提供することができる。更に、液晶として二
周波駆動液晶を用いたので、さらに応答速度の速い光路
切替素子を提供することができる。
【0102】また、本発明の空間光変調器によれば、上
記光路切替素子を二次元アレイ状に配列することによ
り、構造が簡単で耐久性が高く、かつS/N比の高い空
間光変調器を提供することができる。また、上記光路切
替素子を一次元アレイ状に配列することにより、上記に
加え、製造歩留まりが高く低コストな空間光変調器を提
供することができる。
【0103】また、本発明の画像表示装置によれば、上
記二次元アレイの空間光変調器により形成した画像をス
クリーンに投影するようにすることにより、耐久性が高
く、コントラスト比の高い画像表示装置を提供すること
ができる。また、上記一次元アレイの空間光変調器から
出射した光線を垂直方向に走査してスクリーンに投影
し、二次元画像を得るようにすることにより、より低コ
ストな画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示した図である。
【図2】 第1の実施形態の比較例を示した図である。
【図3】 反射部での入射光の挙動を拡大して示した図
である。
【図4】 本発明の第2の実施形態を説明するための図
である。
【図5】 本発明の第3の実施形態を説明するための図
である。
【図6】 本発明の第4の実施形態を説明するための図
である。
【図7】 本発明の第5の実施形態を説明するための図
である。
【図8】 本発明の第6の実施形態を説明するための図
である。
【図9】 本発明の第7の実施形態を説明するための図
である。
【図10】 液晶ドロップレットサイズと応答速度との
関係を示したものである。
【図11】 液晶ドロップレットの応答速度を測定する
装置の概略図である。
【図12】 高分子分散液晶に電界が印加されていない
時と印加されている時の様子を模式的に示す図である。
【図13】 T=0.9となる粒径を体積分率が10
%、30%および50%の場合について、波長に対して
プロットした図である。
【図14】 本発明の第8の実施形態を説明するための
図である。
【図15】 本発明の第9の実施形態を説明するための
図である。
【図16】 本発明の第9の実施形態の比較例を説明す
るための図である。
【図17】 本発明の第10の実施形態を説明するため
の図で、二周波駆動液晶の誘電異方性の周波数特性を示
す図である。
【図18】 本発明の第10の実施形態を説明するため
の図で、素子の概略構成を示す図である。
【図19】 本発明の第11の実施形態を説明するため
の図で、一次元空間光変調器の構成を示す図である。
【図20】 本発明の第11の実施形態を説明するため
の図で、画像表示装置の構成例を示す図である。
【図21】 本発明の第12の実施形態を説明するため
の図である。
【図22】 液晶分子の配向状態に従う光路について説
明するための図である。
【図23】 従来の空間光変調器の一例の平面図であ
る。
【図24】 図23に示す空間光変調器のひとつの回転
鏡の断面図である。
【図25】 特開平11−202222号公報で提案さ
れている光スイッチング素子の動作説明図である。
【図26】 特開2000−171813号公報で提案
されている光スイッチング素子の概略構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…導光部材、2…外部物質、3…光入射部、4…光出
射部、5…屈折率可変物質、6…反射部、7…金属膜、
8…絶縁体、9…基板、10…透明電極、11…シール
剤、12…液晶分子、13…光検出器、14…第二の導
光部材、15…反射部材、16…第二の光出射部、17
…反射面、18…逆傾斜面、19…液晶ドロップレッ
ト、20…高分子マトリクス、21…遮光膜、22…平
板導光体、23…遮光部材、31…光路、33…光線、
34…光路、35…光路、36…光路、41…レーザ、
42…偏光子、43,44…レンズ、45…検光子、4
6…パワーメータ、47…試料、48…Au電極、49
…Si基板、50…高分子分散液晶層、60…一次元空
間光変調器、61…光源、62…コリメートレンズ、6
3…走査機構、64…投影レンズ、65…スクリーン、
70…二次元空間光変調器、80…方形トーションビー
ム反射表面、81…ビーム支持ポスト、91…ヒンジ、
92…接地電極、93…ポスト、94…アドレス電極、
101…金属層、102…基板層、110,111…光
線、120…導光部、121…全反射面、131…抽出
面、132…プリズム、132a…反射面、140…駆
動部、151…導光体、152…反射膜、153…液
晶、154…入射光(直線偏光)、155…全反射光、
156…反射光。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA12 EA44 GA03 GA10 HA01 HA03 HA14 MA20 2H089 KA04 QA16 RA11 TA01 TA04 TA13 UA05 2H091 FA23Z FB04 GA01 GA06 HA11 LA30 MA07 2K002 AA07 AB04 BA06 CA14 DA02 DA14 EA14 HA03 2K103 AA05 AA16 AB10 BB02

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導光部材を介した光入射部と、該光入射
    部から入った入射光を反射する反射部と、該反射部で反
    射した光を、前記導光部材を介して出射光として外部へ
    出す光出射部とよりなり、前記反射部を含む光路中に屈
    折率可変物質が封入され、該屈折率可変物質に情報に応
    じて信号を与え屈折率変化を生じせしめる信号入力手段
    を具備する光路切替素子において、該光路切替素子は、
    前記光入射部から直接入射する光以外の光が前記屈折率
    可変物質に進入しないようにした遮光手段を備えたこと
    を特徴とする光路切替素子。
  2. 【請求項2】 前記遮光手段は、前記光入射部を構成す
    る部材と、前記反射部を構成する部材との間の一部の領
    域に設けた遮光部材であることを特徴とする請求項1に
    記載の光路切替素子。
  3. 【請求項3】 前記信号による前記屈折率可変物質の屈
    折率変化を、前記入射光が前記導光部材と前記屈折率可
    変物質との界面で透過及び全反射する範囲で行うことを
    特徴とする請求項1または2に記載の光路切替素子。
  4. 【請求項4】 前記信号による前記屈折率可変物質の屈
    折率変化を、前記入射光が前記導光部材と前記屈折率可
    変物質との界面で全反射しない範囲で行うことを特徴と
    する請求項1または2に記載の光路切替素子。
  5. 【請求項5】 前記光入射部と前記光出射部とが互いに
    平行でない面で構成されていることを特徴とする請求項
    4に記載の光路切替素子。
  6. 【請求項6】 前記信号による前記屈折率可変物質の屈
    折率変化を、前記反射部で反射した光が前記光出射部に
    おいて前記導光部材と該導光部材に接触する外部物質と
    の界面で全反射する第一の状態と、全反射しない第二の
    状態とを取ることができる範囲で行うことを特徴とする
    請求項4または5に記載の光路切替素子。
  7. 【請求項7】 前記出射光を第二の導光部材を介して外
    部へ出すことができる第二の光出射部を設けたことを特
    徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の光路切
    替素子。
  8. 【請求項8】 前記光入射部に光学的接合し、前記導光
    部材と屈折率が概略等しい平板導光体を設けたことを特
    徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光路切
    替素子。
  9. 【請求項9】 前記反射部が、前記屈折率可変物質に信
    号を印加する単位要素に対して、複数組の面を有してい
    ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記
    載の光路切替素子。
  10. 【請求項10】 前記反射部が一辺を共有する2つの面
    によって構成され、前記屈折率可変物質に進入した入射
    光と前記光入射部を構成する面の法線とのなす角度の動
    作範囲における最小値をθ2min、最大値をθ2maxとする
    と、前記反射部を構成する少なくとも1つの面の法線と
    前記光入射部を構成する面の法線とのなす角度が90°
    −(θ2min+θ2max)/2以外の角度であることを特徴
    とする請求項4乃至9のいずれか一項に記載の光路切替
    素子。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の光路切替素子にお
    いて、前記反射部を構成する少なくとも1つの面の法線
    と前記光入射部を構成する面の法線とのなす角度は、9
    0°−θ2min以上または90°−θ2max以下の角度であ
    ることを特徴とする光路切替素子。
  12. 【請求項12】 前記屈折率可変物質が液晶からなるこ
    とを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載
    の光路切替素子。
  13. 【請求項13】 前記屈折率可変物質が液晶材料を高分
    子マトリクス中に分散保持した液晶/高分子複合体から
    なることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項
    に記載の光路切替素子。
  14. 【請求項14】 前記液晶が入射光の波長の1/5以下
    の粒径を有するドロップレットであることを特徴とする
    請求項13に記載の光路切替素子。
  15. 【請求項15】 電圧無印加時に全ての液晶分子が概略
    一方向に配列していることを特徴とする請求項12乃至
    14のいずれか一項に記載の光路切替素子。
  16. 【請求項16】 前記液晶が二周波駆動液晶であること
    を特徴とする請求項12乃至15のいずれか一項に記載
    の光路切替素子。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至16のいずれか一項に記
    載の光路切替素子が二次元アレイ状に配列されているこ
    とを特徴とする空間光変調器。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至16のいずれか一項に記
    載の光路切替素子が一次元アレイ状に配列されているこ
    とを特徴とする空間光変調器。
  19. 【請求項19】 請求項17に記載の空間光変調器と、
    該空間光変調器に光線を入射させる手段と、該空間光変
    調器により形成した画像をスクリーンに投影して表示す
    る手段とを有することを特徴とする画像表示装置。
  20. 【請求項20】 請求項18に記載の空間光変調器と、
    該空間光変調器に光線を入射させる手段と、該空間光変
    調器から出射した光線を該空間光変調器の光路素子の整
    列方向に対して垂直な方向に走査する走査機構と、該走
    査機構から出射した光線をスクリーンに投影し表示する
    手段とを有することを特徴とする画像表示装置。
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