JP2003255169A - 光ファイバおよびその光ファイバを用いた光伝送路ならびに光伝送リンク - Google Patents

光ファイバおよびその光ファイバを用いた光伝送路ならびに光伝送リンク

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JP2003255169A
JP2003255169A JP2002057482A JP2002057482A JP2003255169A JP 2003255169 A JP2003255169 A JP 2003255169A JP 2002057482 A JP2002057482 A JP 2002057482A JP 2002057482 A JP2002057482 A JP 2002057482A JP 2003255169 A JP2003255169 A JP 2003255169A
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optical fiber
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dispersion
optical
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Ryuichi Sugizaki
隆一 杉崎
Kazunori Mukasa
和則 武笠
Naomi Kumano
尚美 熊野
Takeshi Yagi
健 八木
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラマン増幅器を用いた広帯域の波長分割多重
伝送用光伝送路を形成可能とする。 【解決手段】 例えば波長1360nmから1625n
mの全域における分散の絶対値を0.5ps/nm/k
m以上9ps/nm/km以下とし、波長1550nm
における分散スロープの絶対値を0.03ps/nm
/km以下とし、波長1550nmにおけるモードフィ
ールド径を7μm以下とし、ケーブルカットオフ波長を
1360nm未満とする。コア11の外周側をクラッド
5で覆い、コア11は少なくとも光ファイバ中心部に形
成された第1コア層1と第1コア層1の外周側を覆う第
2コア層2を有する構成とする。第1コア層1のクラッ
ド5を基準とした比屈折率差Δ1を0.6%以上1.6
%以下とし、第2コア層2のクラッド5を基準とした比
屈折率差Δ2を負の値とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラマン増幅に最適
な光ファイバおよびその光ファイバを用いた光伝送路な
らびに光伝送リンクに関するものである。
【0002】
【背景技術】情報社会の発展により、通信情報量が飛躍
的に増大する傾向にあり、このような情報の増大化に伴
い、波長分割多重伝送が通信分野に広く受け入れられて
いる。波長分割多重伝送は、複数の波長の光を1本の光
ファイバで伝送する方式である。
【0003】現在、波長分割多重伝送の中継箇所に適用
される光増幅器として、エルビウム添加ファイバを用い
た光増幅器(EDFA)が開発され、用いられている。
このような光ファイバ型の光増幅器の開発により、前記
中継箇所において波長ごとに光信号を電気信号に変換す
ることが不要になったことが、波長分割多重伝送の発展
を加速させている。
【0004】また、その一方で、最近では、ラマン増幅
を用いたラマン増幅器が新しい光増幅器として注目され
ている。ラマン増幅は、ラマン散乱における誘導放出を
利用して光を増幅する方式であり、その利用効率は、光
ファイバの非線形性に大きく依存する。一般に、光ファ
イバの非線形性が大きいほどラマン増幅の効率は高くな
る。
【0005】図7には、ラマン増幅を利用した光伝送シ
ステムの一例が示されている。同図において、信号光源
4a1〜4anは、それぞれ互いに異なる波長の信号光
を出力する。それぞれの信号光源4a1〜4anから出
力された信号光は光合波器15により合波される。
【0006】また、励起光源3a1〜3anは、それぞ
れ互いに異なる波長の励起光を出力する。一般に、励起
光源3a1〜3anには、多モードで発振する励起光源
が用いられる。それぞれの励起光源3a1〜3anから
出力された励起光は光合波器16により合波される。こ
れらの励起光と前記信号光(波長多重信号光)は光合波
器10によって合波され、光伝送路を形成する光ファイ
バ8に入力される。
【0007】光ファイバ8に入力された波長多重信号光
はラマン増幅されながら光ファイバ8中を伝搬してい
き、光の受信側に設けられた光分波器9で波長ごとに各
信号光に分波され、光受信機7a1〜7anで受信され
る。
【0008】図7に示す光伝送システムは、ラマン増幅
のための励起光を光ファイバ8の前方(信号光の入力側
と同じ方向)から入力する前方向励起システムの一例で
ある。ラマン増幅器を用いた光伝送システムの別の例と
して、図8に示すように、ラマン増幅のための励起光を
光ファイバ8の後方(信号光が出力される方向)から入
力する後方向励起がある。
【0009】同図において、それぞれの励起光源13a
1〜13anから出力された励起光は光合波器26によ
り合波される。励起光は信号光の進行方向と逆向きに伝
搬し、光ファイバ8を伝搬してくる信号光に光合波器2
0によって合波される。
【0010】また、ラマン増幅器を用いた光伝送システ
ムのさらに別の例として、図9に示すように、ラマン増
幅のための励起光を光ファイバ8の前方と後方の両方か
ら入力する双方向励起がある。
【0011】同図において、それぞれの励起光源3a1
〜3anから出力された励起光は光合波器16により合
波され、それぞれの励起光源13a1〜13anから出
力された励起光は光合波器26により合波される。これ
らの励起光は光合波器10,20によって信号光と合波
され光ファイバ8を伝搬する。光ファイバ8の長手方向
の光強度分布をより均一にするためには、双方向励起を
適用することが好ましい。
【0012】光ファイバ8が石英系で作製されている場
合、ラマン増幅の最大の利得ピークは、励起光の光周波
数より13THz低い周波数(約100〜110nm長
波長側)に存在する。つまり、励起光によって、励起光
波長から約100〜110nm長波長側の信号光が増幅
される。
【0013】したがって、例えば波長1.5μm帯域の
光伝送システムでは、1580nmの信号光が最大のラ
マン利得を得るためには、励起光を1480nmの波長
にする必要がある。また、波長分割多重伝送システムに
おいては、波長多重される信号光の波長域のうち短波長
側の信号光を短波長側の励起光でラマン増幅し、長波長
側の信号光を長波長側の励起光でラマン増幅する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図10の特
性線aに示すように、光ファイバ8の零分散波長が信号
光S1〜nと励起光R1〜mとの間に存在する場合に
は、信号光S1〜nの近傍に四光波混合F1〜pが発生
することが知られている。また、四光波混合が発生する
光周波数をffwmとし、信号光S1〜nもしくは励起
光R1〜mの光周波数をf、f、fとしたとき、
fwm=f+f−fであることが知られてい
る。ここで、i≠k、i≠jである。
【0015】発生した四光波混合F1〜pの光強度は発
生効率ηに比例し、発生効率ηは(数1)で表されるこ
とが知られている。以上のことは、例えば、MARI W. MA
EDA,J. Lightwave Technology, vol.8, no.9,pp.1402,
1990に記載されている。
【0016】
【数1】
【0017】ここで、αは光ファイバ8の損失、Lは光
ファイバ8の長さである。Δβは四光波混合の位相整合
条件を表しており、(数2)により与えられる。
【0018】
【数2】
【0019】ここで、βは伝搬定数、cは光の速度、λ
は波長、Dsは光ファイバ8の分散スロープ、f、f
、f(ただし、i≠k、i≠j)は信号光S1〜n
もしくは励起光R1〜mの光周波数、fは光ファイバ
8の零分散波長を周波数に換算したものである。なお、
四光波混合の発生現象は、信号光と励起光が光ファイバ
8中を同方向に伝搬する場合に顕著であり、(数2)の
近似は信号光と励起光が光ファイバ8中を同方向に伝搬
する場合の近似である。
【0020】(数1)と(数2)から、光ファイバ8の
零分散波長が信号光S1〜nと励起光R1〜mの間にあ
るときには信号光S1〜nと励起光R1〜mで発生する
四光波混合F1〜pの発生効率が大きくなることが分か
る。
【0021】上記のように、四光波混合F1〜pが発生
すると、信号光S1〜nの伝送特性が劣化し、特に、四
光波混合の発生効率ηが大きくなると、四光波混合に搾
取される励起光の光強度も大きくなり、信号光は大きな
ラマン利得を得られない。
【0022】さらに、信号光と励起光で発生する四光波
混合の発生効率は、特に信号光と励起光とが光ファイバ
中を同方向に伝搬する場合に大きくなるので、双方向励
起が不可能となり、最適な光伝送システムを構築できな
いといった問題を招く。
【0023】したがって、ラマン増幅波長分割多重伝送
を実現するためには、光ファイバ8に発生する四光波混
合を抑制することが重要な課題の一つとなる。
【0024】なお、現在、波長分割多重伝送は、例えば
エルビウムドープ光ファイバ型光増幅器により、主にC
バンドと呼ばれる波長1530nmから1565nmを
中心に行われているが、波長分割多重伝送の波長域を波
長1530nmから1625nmの範囲に広げる検討が
行われている。なお、波長1565nmから1625n
mの範囲はLバンドと呼ばれている。
【0025】CバンドとLバンドの2つのバンドを使用
したラマン伝送路を構築するためには、伝送帯域の最短
波長よりも100nm程度低いところに励起光を入力す
る必要があり、1530nmよりも100nm短波長の
1430nm以上1625nm以下の範囲内に零分散波
長を有していない光ファイバとすることにより、四光波
混合を抑制することが考えられる。
【0026】また、Sバンドと呼ばれる波長1460n
mから1530nmにおいて波長分割多重伝送を実現で
きるようにする要求も強く、Sバンドを含めたS、C、
Lの3つのバンド伝送を実現するためには、波長136
0nm以上1625nm以下の範囲内に零分散波長を持
たない光ファイバ8を形成することが望ましい。
【0027】また、ラマン増幅を適用した波長分割多重
伝送システムを実現するためには、上記四光波混合の抑
制に加え、光ファイバ8の分散スロープ、実効コア断面
積、伝送損失、OH基に伴う吸収損失、偏波モード分散
等を的確な値にする必要がある。
【0028】例えば分散スロープが大きいと分散による
波形歪みが生じることになり、実効コア断面積が大きい
と、十分なラマン増幅効率が得られない。また、伝送損
失が大きいと長距離伝送に支障が生じることになり、偏
波モード分散が大きいと、特に高速伝送(高速通信)の
際に偏光方向による信号光の遅延時間の差が大きくなっ
て、信号光伝送に悪影響を与えるといった問題が生じ
る。
【0029】さらに、OH基に伴う吸収損失は、例えば
励起光が波長1390nm付近の光を含む場合に、十分
なラマン増幅効率が得られないため、波長分割多重伝送
の広帯域化に影響を与える。
【0030】しかしながら、上記条件を満足できる光フ
ァイバは、従来提案されていないために、高品質、広帯
域のラマン増幅波長分割多重伝送システムを構築するこ
とができなかった。
【0031】例えば、一般的なシングルモード光ファイ
バ(SMF)は、波長1360nm以上1625nm以
下の範囲内に零分散波長を持たないので、上記四光波混
合の問題を回避することができるが、シングルモード光
ファイバは、ラマン利得の大きさに関与するn/A
effが比較的小さいため、伝送路の損失を十分補償で
きるほどのラマン利得を得ることができない。なお、n
はカー係数Aeffは実効コア断面積ある。
【0032】例えば、図11に示すように、光ファイバ
の損失とラマン利得を等しくするには、n/Aeff
を4.4×10−10/W以上にしなければならない
が、同図の斜線領域に示すように、シングルモード光フ
ァイバはこの条件を満たすことができない。
【0033】また、シングルモード光ファイバは、波長
1.5μm帯域において約+17ps/nm/kmの大
きな波長分散を有している。そのため、波長1.5μm
帯の信号光はこの大きな波長分散の影響を受けて、パル
ス広がりによる符号間非線形効果が起こるため、ラマン
増幅を適用する波長分割多重伝送にシングルモード光フ
ァイバを用いることは好ましくない。
【0034】例えば、図12には、光ファイバの分散の
絶対値と分散によるパルス広がりとの関係が示されてい
る。Tはビットレートの逆数、tはパルスの四光波混合
周波数である。t/Tが0.4以下ならば符号間の重な
りが小さく、符号間非線形効果は許容できる。
【0035】このことから、10Gbps以上のシステ
ムでは信号光が受ける光ファイバの分散の絶対値は約9
ps/nm/km以下でなければならないが、図の斜線
領域に示すように、シングルモード光ファイバは分散が
17ps/nm/km程度であり、t/Tが0.4を越
えてしまう。したがって、シングルモード光ファイバを
光伝送路として適用することは好適でない。
【0036】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、四光波混合を抑制可能
で、波長分散の絶対値や分散スロープの絶対値が小さ
く、効率的にラマン増幅可能であり、好ましくは、伝送
損失、偏波モード分散が小さい、ラマン増幅適用の波長
分割多重伝送に適した光ファイバおよびその光ファイバ
を用いた光伝送路ならびに光伝送システムを提供するこ
とにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成をもって課題を解決するた
めの手段としている。すなわち、第1の発明の光ファイ
バは、波長1360nmから1625nmの全域におけ
る分散の絶対値を0.5ps/nm/km以上9ps/
nm/km以下とし、波長1550nmにおける分散ス
ロープの絶対値を0.03ps/nm/km以下と
し、波長1550nmにおけるモードフィールド径を7
μm以下とし、ケーブルカットオフ波長を1360nm
未満とした構成をもって課題を解決する手段としてい
る。
【0038】また、第2の発明の光ファイバは、波長1
430nmから1625nmの全域における分散の絶対
値を0.5ps/nm/km以上9ps/nm/km以
下とし、波長1550nmにおける分散スロープの絶対
値を0.04ps/nm/km以下とし、波長155
0nmにおけるモードフィールド径を7μm以下とし、
ケーブルカットオフ波長を1430nm未満とした構成
をもって課題を解決する手段としている。
【0039】さらに、第3の発明の光ファイバは、上記
第2の発明の構成に加え、波長1550nmにおける分
散スロープの絶対値を0.03ps/nm/km以下
とした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0040】さらに、第4の発明の光ファイバは、上記
第1または第2または第3の発明の構成に加え、波長1
550nmにおける伝送損失を0.25dB/km以下
とした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0041】さらに、第5の発明の光ファイバは、上記
第1または第2または第3の発明の構成に加え、波長1
390nmにおける伝送損失を1.0dB/km以下と
した構成をもって課題を解決する手段としている。
【0042】さらに、第6の発明の光ファイバは、水素
環境下における波長1390nmの損失増加を10%以
下にした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0043】さらに、第7の発明の光ファイバは、上記
第1乃至第5のいずれか一つの発明の構成に加え、水素
環境下における波長1390nmの損失増加を10%以
下にした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0044】さらに、第8の発明の光ファイバは、上記
第1乃至第7のいずれか一つの発明の構成に加え、偏波
モード分散を0.5ps/√km以下とした構成をもっ
て課題を解決する手段としている。
【0045】さらに、第9の発明の光ファイバは、上記
第1乃至第7のいずれか一つの発明の構成に加え、偏波
モード分散を0.2ps/√km以下とした構成をもっ
て課題を解決する手段としている。
【0046】さらに、第10の発明の光ファイバは、上
記第1乃至第9のいずれか一つの発明の構成に加え、コ
アの外周側をクラッドで覆って形成され、前記コアは少
なくとも光ファイバ中心部に形成された第1コア層と該
第1コア層の外周側を覆う第2コア層を有しており、前
記第1コア層の前記クラッドを基準とした比屈折率差を
0.6%以上1.6%以下とし、前記第2コア層の前記
クラッドを基準とした比屈折率差を負の値とした構成を
もって課題を解決する手段としている。
【0047】さらに、第11の発明の光ファイバは、上
記第10の発明の構成に加え、ホストガラスを石英によ
り形成し、第1コア層には少なくともゲルマニウムをド
ープし、第2コア層には少なくともフッ素をドープして
形成した構成をもって課題を解決する手段としている。
【0048】さらに、第12の発明の光ファイバは、上
記第10の発明の構成に加え、ホストガラスを石英によ
り形成し、第1コア層には少なくともゲルマニウムとフ
ッ素をドープし、第2コア層には少なくともフッ素をド
ープして形成した構成をもって課題を解決する手段とし
ている。
【0049】さらに、第13の発明の光ファイバは、上
記第12の発明の構成に加え、前記第1コア層のフッ素
ドープ量と第2コア層のフッ素ドープ量をほぼ同一量と
した構成をもって課題を解決する手段としている。
【0050】さらに、第14の発明の光ファイバは、上
記第10乃至第13のいずれか一つの発明の構成に加
え、前記第1コア層と第2コア層を同時に合成した構成
をもって課題を解決する手段としている。
【0051】さらに、第15の発明の光ファイバは、上
記第14の発明の構成に加え、クラッドは第2コア層と
の境界から第2コア層の直径の2倍の領域に至る範囲を
第1コア層と第2コア層と同時に合成した構成をもって
課題を解決する手段としている。
【0052】さらに、第16の発明の光伝送路は、上記
第1乃至第15のいずれか一つの発明の光ファイバのう
ち正の分散を有する光ファイバと負の分散を有する光フ
ァイバをそれぞれ1本以上組み合わせて形成した構成を
もって課題を解決する手段としている。
【0053】さらに、第17の発明の光伝送路は、上記
第16の発明の構成に加え、波長1460nmから16
25nmまでの範囲内の設定波長または設定波長域また
は全波長域において光伝送路の平均分散値をほぼ零とし
た構成をもって課題を解決する手段としている。
【0054】さらに、第18の発明の光伝送路は、上記
第17の発明の構成に加え、信号光の送信側から受信側
にかけて光ファイバを複数縦続接続して形成し、前記複
数の光ファイバのうち最もモードフィールド径が大きい
光ファイバは信号光受信側に最も近い位置を除く位置に
設けた構成をもって課題を解決する手段としている。
【0055】さらに、第19の発明の光伝送リンクは、
波長1460nmから1625nmの範囲内の設定波長
域または全波長域における平均分散値を−1.0ps/
nm/km以上1.0ps/nm/km以下とした構成
をもって課題を解決する手段としている。
【0056】さらに、第20の発明の光伝送リンクは、
上記第19の発明の構成に加え、信号光源と、該信号光
源から出力される信号光と異なる波長の励起光を出力す
る励起光源とを光伝送路に接続して形成した構成をもっ
て課題を解決する手段としている。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に基づき説明する。図1には本発明に係る光ファイバの
第1実施形態例の屈折率分布プロファイルが示されてい
る。光ファイバの屈折率分布のプロファイルとしては、
様々な形態の屈折率プロファイルのものとすることが可
能であるが、本実施形態例では、構造が比較的単純で、
屈折率構造の設計、制御がしやすい、図1の(a)に示
すような屈折率プロファイルを採用している。
【0058】本実施形態例の光ファイバは、コア11の
外周側をクラッド5で覆って形成され、前記コア11は
少なくとも光ファイバ中心部に形成された第1コア層と
該第1コア層の外周側を覆う第2コア層2を有してい
る。前記第1コア層1の前記クラッド5を基準とした比
屈折率差Δ1は0.6%以上1.6%以下、前記第2コ
ア層2の前記クラッド5を基準とした比屈折率差Δ2は
負の値としている。第1コア層1の直径はa、第2コア
層2の直径はbである。
【0059】なお、本明細書においては、第1コア層の
屈折率最大部の屈折率をn1、第2コア層の屈折率最小
部の屈折率をn2、クラッドの屈折率をn5としたと
き、上記各比屈折率差Δ1、Δ2を以下の(数3)、
(数4)の近似式により定義している。
【0060】
【数3】
【0061】
【数4】
【0062】表1には、本実施形態例の光ファイバの試
作例1〜14の構成が示されており、それぞれの光ファ
イバは、上記各比屈折率差Δ1、Δ2の値を表1に示す
値としている。これらΔ1、Δ2の単位は%である。ま
た、第1コア層1のゲルマニウム(Ge)のドープ量を
Δ1(Ge)で示しており、第1コア層1のフッ素
(F)のドープ量をΔ1(F)で示している。
【0063】
【表1】
【0064】また、表1において、aは第1コア層1の
直径、bは第2コア層2の直径を示している。分散は、
かっこ内の波長における波長分散であり、MFDは波長
1550nmにおけるモードフィールド径、PMDは偏
波モード分散、曲げ損失は波長1550nmにおける2
0mmφの曲げ損失である。カットオフ波長はケーブル
カットオフ波長を示し、光ファイバの長さ22mでのカ
ットオフ波長である。
【0065】本実施形態例の光ファイバのホストガラス
は石英である。つまり、本実施形態例の光ファイバは石
英系ガラスにより形成されている。実施形態例の光ファ
イバ8の一例は、第1コア層1が少なくともゲルマニウ
ムをドープして形成され、第2コア層2が少なくともフ
ッ素をドープして形成されている。この構成例の光ファ
イバ8は、例えば、表1のNo.1〜No.11に示す
試作例1〜11の光ファイバである。
【0066】また、本実施形態例の光ファイバの別の例
は、第1コア層1が少なくともゲルマニウムとフッ素を
ドープして形成され、第2コア層2が少なくともフッ素
をドープして形成されている。この例の光ファイバ8
は、例えば、表1のNo.12〜No.14に示す試作
例12〜14の光ファイバである。これらの構成例にお
いて、第1コア層1のフッ素ドープ量と第2コア層2の
フッ素ドープ量をほぼ同一量としている。
【0067】表1のNo.1〜No.14で示す試作例
1〜14のように、本実施形態例の光ファイバは、いず
れも、波長1550nmにおける伝送損失を0.25d
B/km以下としている。
【0068】伝送損失は、長距離伝送路として例えば8
0km伝送路を用いた場合、伝送路での損失を20dB
以内に抑えるためには0.25dB/km以下でなけれ
ばならない。ラマン増幅を行うので多少の損失はカバー
できるが、雑音の発生等を考慮すると、信号領域での損
失は0.25dB/km以内に押さえる必要がある。
【0069】本実施形態例の光ファイバは、上記のよう
に、波長1550nmにおける伝送損失を0.25dB
/km以下としているので、波長1550nmを中心と
した波長域における雑音発生等を抑制できる。
【0070】また、本実施形態例の光ファイバは、波長
1390nmにおける伝送損失を1.0dB/km以下
としている。
【0071】光ファイバには波長1390nm付近にO
H基に起因する吸収損失があることが知られており、こ
の損失は、光ファイバをCバンドで使用しているときは
それほど大きな問題にならないが、Sバンドを用いる場
合には問題となる。
【0072】つまり、Sバンドを用いたラマン増幅用の
光伝送路に光ファイバを適用する場合、波長1390n
m付近は励起光波長帯と重なるので、波長1390nm
付近に吸収損失があると、励起光のロスが発生してしま
う。波長1390nmにおける損失が1dBを越える光
ファイバは励起光の損失が大きく、高価な光源と大きな
電力を要してしまい、コスト的に問題がある。
【0073】本実施形態例の光ファイバは、波長139
0nmにおける伝送損失を1.0dB/km以下として
いるので、Sバンドを用いたラマン増幅用の光伝送路に
光ファイバを適用しても、波長1390nmにおける損
失の影響によって生じる励起光損失を抑制できる。
【0074】また、本実施形態例の光ファイバは、水素
環境下における波長1390nmの損失増加が10%以
下となるようにしている。つまり、光ファイバを1%の
水素濃度雰囲気下に96時間放置したときの波長139
0nmの損失増加が10%以下となるようにしている。
なお、本明細書においては、水素環境下における損失増
加は、上記のことを意味する。
【0075】従来は、ケーブル内に発生した水素により
波長1390nmの損失が10%以上増加すると、光伝
送路に入力する励起光パワーを増やさなければシステム
ダウンにつながるという問題があったが、本実施形態例
は、水素環境下における波長1390nmの損失増加が
10%以下となるようにしているので、この問題を回避
できる。
【0076】また、試作例1〜14の光ファイバは、い
ずれも、偏波モード分散を0.5ps/√kmとしてい
る。
【0077】偏波モード分散は高速伝送の妨げとなるこ
とが知られており、偏波モード分散の値が、一般的な光
ファイバケーブルと同様に、0.5ps/√km以内で
なければ、偏波モード分散補償無しでの高速伝送は不可
能であることが知られている。
【0078】本実施形態例の光ファイバは、いずれも、
偏波モード分散を0.5ps/√km以下としているの
で、偏波モード分散による悪影響を抑制し、たとえ偏波
モード分散補償無しでも高速伝送を可能とする。
【0079】特に、表1のNo.1〜5、8〜12、1
4に示す試作例1〜5、8〜12、14の光ファイバ
は、偏波モード分散を0.2ps/√km以下としてい
るので、偏波モード分散による悪影響をより一層抑制
し、偏波モード分散補償無しでも、40GB/sクラス
の高速伝送高速伝送を可能とする。
【0080】また、試作例1の光ファイバ(表1のN
o.1の光ファイバ)は、波長1360nmから162
5nmの全域における波長分散を正の値とし、かつ、分
散の絶対値を0.5ps/nm/km以上9ps/nm
/km以下としており、この広い波長域において零分散
波長を有していない。
【0081】つまり、試作例1の光ファイバは、例えば
図2の(a)の特性線aに示すように、波長1460n
mから1625nmの信号光S1〜nを励起する励起光
〜mの最短波長R(ここでは1360nm)より
も短波長側に零分散波長を有する構成である。
【0082】試作例1の光ファイバは、上記のように、
1360nmよりも短波長側に零分散波長を有している
ので、波長SバンドからLバンドに至る広い波長範囲
(波長1460nmから1625nm)において、四光
波混合による効率低下を生じることなく、効率的に、ラ
マン増幅適用の波長分割多重伝送を行うことができる。
【0083】また、試作例1の光ファイバは、波長13
60nmから1625nmの全域における波長分散の絶
対値を9ps/nm/km以下としているので、分散に
よる信号光のパルス広がりを抑制でき、符号間非線形効
果を低減できる。
【0084】さらに、試作例1の光ファイバは、波長1
550nmにおける分散スロープの絶対値を0.03p
s/nm/km以下、波長1550nmにおけるモー
ドフィールド径を7μm以下、ケーブルカットオフ波長
を1360nm未満としている。
【0085】試作例1の光ファイバは、上記のように、
ケーブルカットオフ波長を1360nm未満としている
ので、励起光や信号光のシングルモード条件を満足させ
ることができる。
【0086】また、ラマン増幅を適用して40Gb/s
程度の高速の波長分割多重伝送を行う場合、例えば光伝
送路として適用される光ファイバの単位長さあたりの分
散がそれほど大きくなくとも、その累積分散が60ps
/nmを越えると波形劣化が激しくなるため、分散補償
は必須となる。
【0087】広帯域伝送を目的とした場合は、単一の分
散補償器で広帯域に分散補償することが望ましい。しか
し、広帯域さに利点がある分散補償光ファイバも、急崚
な分散スロープを実現するのは難しく、所望の分散と分
散スロープの比(DPS;Dispersion/Slope)を200
(nm)以下にするのは難しい。
【0088】したがって、例えば分散の絶対値が8〜9
ps/nm/kmの光ファイバを光伝送路に用いる場合
は、その光ファイバの分散スロープの絶対値は0.04
ps/nm/kmで分散と同符号であることが望まし
く、さらに、分散絶対値を4〜6ps/nm/km程度
に低減した光ファイバを光伝送路に用いる場合は、その
光ファイバの分散スロープの絶対値は同符号で0.03
ps/nm/km以下とすることが望ましい。
【0089】試作例1の光ファイバの波長1550nm
における分散スロープの絶対値は0.009ps/nm
/kmであり、上記条件を満足でき、非常に広い範囲
で分散変化が少なく、分散補償しやすい光ファイバを実
現できている。
【0090】また、実効コア断面積は、モードフィール
ド径と一義的に対応しており、実効コア断面積が大きす
ぎると、十分なラマン増幅効率が得られない。ITU−
T勧告G.653の分散シフト光ファイバ(DSF)
は、モードフィールド径が7.8〜8.5μmとされて
おり、このモードフィールド径を有する光ファイバの実
効コア断面積は最小で48μm程度である。
【0091】トレランスを考慮して、この分散シフト光
ファイバと差別化したラマン利得を得るためには、光フ
ァイバ8の実効コア断面積を40μm以下とすること
が好ましい。この実効コア断面積に対応するモードフィ
ールド径は、7μm以下である。
【0092】試作例1の光ファイバは、波長1550n
mにおけるモードフィールド径を7μm以下としている
ので、上記分散シフト光ファイバよりも効率的にラマン
増幅を行え、好適な波長分割多重伝送を実現できる。
【0093】次に、試作例2〜4の光ファイバ(表1の
No.2〜4の光ファイバ)と試作例9〜11(表1の
No.9〜11の光ファイバ)について説明する。これ
らの光ファイバは、波長1430nmから1625nm
の全域における分散の絶対値を0.5以上9以下として
おり、この広い波長域において零分散波長を有していな
い。
【0094】つまり、試作例2〜4、9〜11の光ファ
イバは、例えば図2の(b)の特性線aに示すように、
波長1530nmから1625nmの信号光S1〜n
励起する励起光R1〜mの最短波長R(ここでは14
30nm)よりも短波長側に零分散波長を有する構成で
ある。
【0095】また、試作例2〜4、9〜11の光ファイ
バは、波長1550nmにおける分散スロープの絶対値
を0.04ps/nm/km以下、波長1550nm
におけるモードフィールド径を7μm以下、ケーブルカ
ットオフ波長を1430nm未満としている。
【0096】これらの試作例の中で、試作例2、4、1
0の光ファイバは、波長1550nmにおける分散スロ
ープの絶対値を0.03ps/nm/km以下として
いる。また、特に、試作例4の光ファイバは、分散スロ
ープの絶対値が小さいので、広帯域において分散変化が
少なく、分散補償しやすい光ファイバを実現できてい
る。
【0097】試作例2〜4、9〜11の光ファイバは、
CバンドとLバンドの波長域において、試作例1と同様
の効果を奏することができ、ラマン増幅を適用してCバ
ンドとLバンドの波長域において高品質の波長分割多重
伝送を実現することができる。
【0098】試作例5〜8の光ファイバ(表1のNo.
5〜8の光ファイバ)は、波長1430nmから162
5nmの全域における波長分散を負の値とし、かつ、分
散の絶対値を0.5以上9以下としており、この広い波
長域において零分散波長を有していない。
【0099】つまり、試作例5〜8の光ファイバは、例
えば図3の特性線aに示すように、信号光S1〜nの最
長波長S(ここでは1625nm)よりも長波長側に
零分散波長を有する構成である。
【0100】また、試作例5〜8の光ファイバは、波長
1360nmから1625nmの全域における波長分散
の絶対値を9ps/nm/km以下としているので、分
散による信号光のパルス広がりを抑制でき、符号間非線
形効果を低減できる。
【0101】さらに、試作例5〜8の光ファイバは、波
長1550nmにおける分散スロープの絶対値を0.0
3ps/nm/km以下、波長1550nmにおける
モードフィールド径を7μm以下、ケーブルカットオフ
波長を1360nm未満としている。
【0102】試作例5〜8の光ファイバの波長1550
nmにおける分散スロープの絶対値は、いずれも0.0
09ps/nm/km以下であり、非常に広い範囲で
分散変化が少なく、分散補償しやすい光ファイバを実現
できている。
【0103】試作例5〜8の光ファイバは、試作例1の
光ファイバと同様の効果を奏することができる。
【0104】図4の特性線aは、上記試作例1の波長分
散特性を示しており、同図の特性線bは試作例5の波長
分散特性を示している。これらの特性線a、bに示すよ
うに、試作例1、5の光ファイバは、いずれも、励起光
波長の最短波長である1360nmから信号光波長の最
長波長である1625nmにかけて、零分散となる波長
が無く、四光波混合を確実に抑制できる。
【0105】さらに、表1に示した全試作例において、
波長1550nmにおける20mmφの曲げ損失は5d
B/m以下である。光ファイバがこの値を有していれば
SバンドからLバンドに至る範囲において使用可能な光
ファイバケーブルを構成できることが知られており、試
作例1〜14の光ファイバは、広い波長域において曲げ
による損失の小さい光ファイバケーブルを構成できる。
【0106】なお、本発明者は、本実施形態例の光ファ
イバの屈折率プロファイルを決定するに際し、様々な検
討を行った。そして、図1のように、比屈折率差Δ2を
負の値とすることにより、分散スロープの絶対値が低減
された光ファイバを実現できることが分かった。
【0107】また、比屈折率差Δ1について検討を行っ
たところ、比屈折率差Δを0.6%未満にすると波長1
550nmにおけるモードフィールド径を7μm以下にで
きず、比屈折率差Δ1を1.6%より大きくすると、波
長1550nmにおける伝送損失が0.25dB/kmよ
り大きくなってしまうことが分かった。
【0108】そこで、上記のように、比屈折率差Δ1を
0.6%以上1.6%以下とし、比屈折率差Δ2を負の
値として、本実施形態例の光ファイバの屈折率プロファ
イルを決定し、例えば表1に示した各試作例の光ファイ
バを試作した。
【0109】また、本発明者は、光ファイバの合成方法
を様々に検討し、以下に示す構成を本実施形態例のより
好ましい例として決定した。つまり、その第1の構成例
は、第1コア層1と第2コア層2は同時に合成されてい
ることを特徴とする。第2の構成例は、クラッド5は第
2コア層2との境界から第2コア層2の直径bの2倍の
領域に至る範囲(例えば図1の(b)の破線枠CL内)
を第1コア層1と第2コア層2と同時に合成されている
ことを特徴とする。
【0110】上記好ましい構成例は、表1において、N
o.13で示す試作例13とNo.14で示す試作例1
4であり、試作例13が第1の構成例、試作例14が第
2の構成例である。
【0111】試作例13、14は、いずれも、上記試作
例1と同じ屈折率プロファイルを有している。ただし、
試作例1は、第1コア層1と第2コア層2を互いに独立
に合成して形成されており、試作例13は、第1コア層
1と第2コア層2を同時に合成して形成されている。ま
た、試作例14は、第1コア層1と第2コア層2と、ク
ラッド5における第2コア層2との境界から第2コア層
2の直径の2倍の領域に至る範囲を同時に合成して形成
されている。
【0112】試作例13、14のような構成を適用する
と、コア11内に界面を持たないのでOH基による損失
を低減でき、波長1390nmにおける伝送損失を低減
できる。なお、波長1390nmにおける伝送損失の値
は、試作例1の光ファイバにおける値であっても問題の
ないレベルであるが、試作例13、14の光ファイバに
おける値とする方がより好ましい。
【0113】また、試作例14の光ファイバは、クラッ
ド5の一部までコア11と共に合成しているので、波長
1390nmにおける伝送損失の値をより小さくでき
る。
【0114】さらに、試作例1と試作例14とを比較し
た場合、モードフィールド径がほぼ同じであるにもかか
わらず、n/Aeffが異なる。試作例14は、第1
コア層1にゲルマニウムとフッ素を共ドープしているの
で、第1コア層1の屈折率が等しい試作例1に比べ、第
1コア層1のドーパント濃度が高く、nが大きい。し
たがって、試作例14のn/Aeffが試作例1のn
/Aeffに比べて大きくなり、ラマン利得係数の増
大効果を発揮できる。
【0115】次に、本発明に係る光伝送路の第1実施形
態例について説明する。第1実施形態例の光伝送路は、
表1に示した試作例1の光ファイバと試作例7の光ファ
イバを縦続接続して形成されている。試作例1の光ファ
イバを信号光の送信側に設け、試作例7の光ファイバを
信号光の受信側に設けており、試作例1の光ファイバの
長さと試作例7の長さの比は、1:1.6である。
【0116】累積分散という観点では、正の分散値の光
ファイバと負の分散値の光ファイバを正の分散を有する
光ファイバと負の分散を有する光ファイバをそれぞれ1
本以上組み合わせて光伝送路を形成することが望まし
く、第1実施形態例の光伝送路はこの構成を適用してい
る。
【0117】図5には、この光伝送路の平均分散特性が
示されている。なお、光伝送路における平均分散値は励
起光波長域には影響がないので、信号光波長範囲である
1460nm〜1625nmで議論すればよい。図5に
示すように、波長1550nmにおける平均分散は零に
なっている。
【0118】また、第1実施形態例の光伝送路は、波長
1460nm〜1625nmの範囲内の設定波長域(こ
こでは全波長域)における平均分散値を−1.0ps/
nm/km以上1.0ps/nm/km以下としてい
る。波長1460nmにおける分散値が−1ps/nm
/kmであり、波長1625nmまでの全波長域におい
て、分散値が+1ps/nm/km以下である。
【0119】このように、第1実施形態例の光伝送路
は、S、C、Lバンドの全ての領域で、分散の絶対値が
1ps/nm/km以下であり、S、C、Lバンドの全
ての領域で分散による波形歪みを抑制できる波長分割多
重伝送用の光伝送路を実現できる。
【0120】したがって、この光伝送路を適用すること
により、波長1460nmから1625nmの範囲内の
設定波長域(ここでは全波長域)における平均分散値を
−1.0ps/nm/km以上1.0ps/nm/km
以下とした光伝送リンクを形成できる。
【0121】この光伝送リンクは、例えば図7〜図9に
示したように、信号光源と、該信号光源から出力される
信号光と異なる波長の励起光を出力する励起光源とを光
伝送路に接続して形成するものであり、前方向励起、後
方向励起、双方向励起のいずれも適用できる。
【0122】なお、第1実施形態例の光伝送路は、上記
設定波長域を全波長域としたが、設定波長域はアプリケ
ーションで用いる波長域のみとしてもよく、このように
部分的に設定した設定波長域または設定波長の分散値の
絶対値が1ps/nm/km以下となるように光伝送路
を形成してもよい。
【0123】また、複合伝送路に後方励起のラマン増幅
を適用する場合、ラマン利得の小さいものを信号光受信
側に設けると利得が得られにくい。このため、光伝送路
を形成する複数の光ファイバのうち、モードフィールド
径が最大の光ファイバは、信号光受信側に最も近い位置
を除く位置に設けることがよい。
【0124】図6には、本発明に係る光伝送路の第2実
施形態例の平均分散特性が示されている。この光伝送路
は、上記試作例1の光ファイバと、シングルモード光フ
ァイバの分散補償用の分散補償光ファイバとを、長さ比
12:1で組み合わせて形成されている。
【0125】第2実施形態例の光伝送路に適用した分散
補償光ファイバは、波長1460nmにおける分散値が
−72ps/nm/km、波長1550nmにおける分
散値が−80ps/nm/km、波長1625nmにお
ける分散値が−94ps/nm/kmである。
【0126】第2実施形態例の光伝送路は波長1460
nmから1625nmの範囲内の設定波長域(ここでは
全波長域)における平均分散値を−1.0ps/nm/
km以上1.0ps/nm/km以下としており、上記
第1実施形態例の光伝送路と同様の効果を奏することが
できる。また、第2実施形態例の光伝送路を適用した光
伝送リンクも上記第1実施形態例の光伝送路を適用した
光伝送リンクと同様の効果を奏する。
【0127】なお、第2実施形態例の光伝送路におい
て、最大分散は、+0.96ps/nm/km(波長1
540nmにおける値)、最小分散は−0.92ps/
nm/km(波長1625nmにおける値)である。
【0128】なお、本発明は上記各実施形態例の光ファ
イバ、光伝送路に限定されることはなく様々な実施の態
様を採り得る。例えば、本発明の光ファイバは、上記実
施形態例に示した以外の屈折率プロファイルを有してい
てもよい。
【0129】本発明の光ファイバは、波長1360nm
から1625nmの全域における分散の絶対値、波長1
550nmにおける分散スロープの絶対値、モードフィ
ールド径、ケーブルカットオフ波長を適宜設定すること
により、SバンドからLバンドにかけての広い波長域に
おいて、ラマン増幅適用の波長分割多重伝送を高品質で
行うことができる。
【0130】また、本発明の光ファイバは、波長143
0nmから1625nmの全域における分散の絶対値、
波長1550nmにおける分散スロープの絶対値を0.
04ps/nm/km以下とし、波長1550nmに
おける分散スロープの絶対値、モードフィールド径、ケ
ーブルカットオフ波長を適宜設定することにより、Cバ
ンドからLバンドにかけての広い波長域において、ラマ
ン増幅適用の波長分割多重伝送を高品質で行うことがで
きる。
【0131】さらに、本発明の光伝送路は、上記第1、
第2の実施形態例に限定されるものではなく、本発明の
光ファイバのうち、正の分散を有する光ファイバと負の
分散を有する光ファイバをそれぞれ1本以上組み合わせ
て適宜形成されるものである。
【0132】さらに、本発明の光伝送リンクは、波長1
460nmから1625nmの範囲内の設定波長域にお
ける平均分散値を−1.0ps/nm/km以上1.0
ps/nm/km以下とすればよく、前記設定波長域は
波長1460nmから1625nmの範囲内の一部の波
長域としてもよい。
【0133】さらに、上記例では光ファイバおよび光伝
送路ならびに光伝送リンクを、ラマン増幅器を用いた波
長分割多重伝送に適用する例を述べたが、本発明の光フ
ァイバおよび光伝送路ならびに光伝送リンクは、ラマン
増幅器以外の、例えばエルビウムドープ光ファイバ型光
増幅器を用いた波長分割多重伝送にも適用できるもので
ある。
【0134】
【発明の効果】第1の発明の光ファイバによれば、波長
1460nmから1625nmにおいて、四光波混合に
よる効率低下を生じることなく、効率的にラマン増幅適
用の波長分割多重伝送を行うことができるし、分散によ
る信号光のパルス広がりを抑制でき、符号間非線形効果
を低減できるので、高品質の波長分割多重伝送を実現で
することができる。
【0135】また、第2の発明の光ファイバによれば、
波長1530nmから1625nmにおいて、上記第1
の発明の光ファイバと同様の効果を奏することができ、
高品質の波長分割多重伝送を実現ですることができる。
【0136】さらに、第3の発明の光ファイバによれ
ば、第2の発明の効果に加え、分散スロープの絶対値を
0.03ps/nm/km以下とすることにより、よ
り一層分散補償しやすい光ファイバを得ることができ
る。
【0137】さらに、本発明の光ファイバにおいて、波
長1550nmにおける伝送損失を0.25dB/km
以下とした構成によれば、信号光波長における伝送損失
を抑制できるので、良好な長距離伝送を行うことができ
る。
【0138】さらに、本発明の光ファイバにおいて、波
長1390nmにおける伝送損失を1.0dB/km以
下とした構成によれば、ラマン増幅において信号光波長
域を波長1460nm程度まで短波長側に拡大したとき
に、励起光が波長1390nmにおける損失の影響を受
けて増幅効率の低下が生じることを抑制でき、効率的な
ラマン増幅適用の波長分割多重伝送を実現できる。
【0139】さらに、水素環境下における波長1390
nmの損失増加を10%以下にした本発明の光ファイバ
は、水素環境下における波長1390nmの損失増加を
抑制することにより、ラマン増幅において信号光波長域
を波長1460nm程度まで短波長側に拡大したとき
に、励起光が波長1390nmにおける損失の影響を受
けて増幅効率の低下が生じることを抑制でき、効率的な
ラマン増幅適用の波長分割多重伝送を実現できる。
【0140】さらに、本発明の光ファイバにおいて、偏
波モード分散を0.5ps/√km以下とした構成によ
れば、特に高速伝送において問題となる偏波モード分散
による悪影響を抑制し、たとえ偏波モード分散補償無し
でも高速伝送を可能とすることができる。
【0141】さらに、本発明の光ファイバにおいて、偏
波モード分散を0.2ps/√km以下とした構成によ
れば、より一層偏波モード分散による悪影響を抑制し、
良好な高速伝送を可能とすることができる。
【0142】さらに、本発明の光ファイバにおいて、コ
アの外周側をクラッドで覆って形成され、前記コアは少
なくとも光ファイバ中心部に形成された第1コア層と該
第1コア層の外周側を覆う第2コア層を有しており、前
記第1コア層の前記クラッドを基準とした比屈折率差を
0.6%以上1.6%以下とし、前記第2コア層の前記
クラッドを基準とした比屈折率差を負の値とした屈折率
プロファイルを有する構成によれば、上記効果を確実に
発揮できる光ファイバを製造性良く実現することができ
る。
【0143】さらに、本発明の光ファイバにおいて、上
記屈折率プロファイルを有し、ホストガラスを石英によ
り形成し、第1コア層には少なくともゲルマニウムをド
ープし、第2コア層には少なくともフッ素をドープして
形成した構成によれば、上記効果を確実に発揮できる光
ファイバをより一層製造性良く実現することができる。
【0144】さらに、本発明の光ファイバにおいて、上
記屈折率プロファイルを有し、ホストガラスを石英によ
り形成し、第1コア層には少なくともゲルマニウムとフ
ッ素をドープし、第2コア層には少なくともフッ素をド
ープして形成した構成によれば、上記効果を確実に発揮
できる光ファイバをより一層製造性良く実現することが
できるし、第1コア層にゲルマニウムとフッ素をドープ
することにより、ラマン増幅効率をより一層高めること
ができる。
【0145】さらに、第1コア層にゲルマニウムとフッ
素をドープした構成の本発明の光ファイバにおいて、第
1コア層のフッ素ドープ量と第2コア層のフッ素ドープ
量をほぼ同一量とした構成によれば、光ファイバの設計
性や製造性をより一層良好にできる。
【0146】さらに、本発明の光ファイバにおいて、第
1コア層と第2コア層は同時に合成されている構成によ
れば、コア内に界面を持たないのでOH基による損失を
低減でき、波長1390nmにおける伝送損失を低減で
きる。
【0147】さらに、本発明の光ファイバにおいて、ク
ラッドは第2コア層との境界から第2コア層の直径の2
倍の領域に至る範囲を第1コア層と第2コア層と同時に
合成されている構成によれば、コア内に界面を持たない
のでOH基による損失を低減でき、クラッドの一部まで
コアと共に合成することにより、波長1390nmにお
ける伝送損失の値をより小さくできる。
【0148】さらに、本発明の光伝送路によれば、上記
効果を奏する本発明の光ファイバのうち正の分散を有す
る光ファイバと負の分散を有する光ファイバをそれぞれ
1本以上組み合わせて形成することにより、光伝送路全
体の分散の絶対値を小さくすることができる。
【0149】さらに、本発明の光伝送路において、波長
1460nmから1625nmまでの範囲内の設定波長
または設定波長域または全波長域において光伝送路の平
均分散値をほぼ零とした構成によれば、上記設定波長ま
たは設定波長域において分散による信号光歪をほぼ完全
に抑制できる光伝送路を実現できる。
【0150】さらに、本発明の光伝送路において、信号
光の送信側から受信側にかけて光ファイバを複数縦続接
続して形成し、前記複数の光ファイバのうち最もモード
フィールド径が大きい光ファイバは信号光受信側に最も
近い位置を除く位置に設けた構成によれば、後方励起の
ラマン増幅を適用する場合に、信号光受信側に最も近い
位置にモードフィールド径最大の光ファイバを設ける場
合に比べ、良好な利得を得ることができる。
【0151】さらに、本発明の光伝送リンクによれば、
波長1460nmから1625nmの範囲内の設定波長
域または全波長域における平均分散値を−1.0ps/
nm/km以上1.0ps/nm/km以下とすること
により、光伝送リンクにおける分散による信号光歪みを
抑制できる。
【0152】さらに、本発明の光伝送リンクにおいて、
信号光源と、該信号光源から出力される信号光と異なる
波長の励起光を出力する励起光源とを光伝送路に接続し
て形成した構成によれば、励起光光源から発する励起光
によってラマン増幅等の適宜の光増幅を行い、良好な波
長多重伝送等の光伝送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバの一実施形態例の屈折
率プロファイル構成(a)および光ファイバ断面構成
(b)を示す説明図である。
【図2】本発明に係る光ファイバの零分散波長と励起光
および信号光の波長との関係例を示す説明図である。
【図3】本発明に係る光ファイバの零分散波長と励起光
および信号光の波長との関係の別の例を示す説明図であ
る。
【図4】本発明に係る光ファイバの波長分散特性例を示
すグラフである。
【図5】本発明に係る光伝送路の第1実施形態例におけ
る波長分散特性を示すグラフである。
【図6】本発明に係る光伝送路の第2実施形態例におけ
る波長分散特性を示すグラフである。
【図7】前方向励起のラマン増幅波長分割多重伝送シス
テム例を示す説明図である。
【図8】後方向励起のラマン増幅波長分割多重伝送シス
テム例を示す説明図である。
【図9】双方向励起のラマン増幅波長分割多重伝送シス
テム例を示す説明図である。
【図10】従来の光ファイバの零分散波長と励起光およ
び信号光の波長との関係例を示す説明図である。
【図11】光ファイバのn/Aeffと、光ファイバ
の信号光入出力強度との関係を示すグラフである。
【図12】光ファイバの分散の絶対値と分散によるパル
ス広がりとの関係を説明するグラフである。
【符号の説明】
1 第1コア層 2 第2コア層 5 クラッド 8 光ファイバ 11 コア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 3/30 H01S 3/30 Z (72)発明者 熊野 尚美 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 八木 健 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 2H050 AB05X AB10X AC14 AC28 AC73 AC75 AC81 AD00 2K002 AA02 AB30 CA15 DA10 HA23 5F072 AB07 AK06 QQ07 YY17

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長1360nmから1625nmの全
    域における分散の絶対値を0.5ps/nm/km以上
    9ps/nm/km以下とし、波長1550nmにおけ
    る分散スロープの絶対値を0.03ps/nm/km
    以下とし、波長1550nmにおけるモードフィールド
    径を7μm以下とし、ケーブルカットオフ波長を136
    0nm未満としたことを特徴とする光ファイバ。
  2. 【請求項2】 波長1430nmから1625nmの全
    域における分散の絶対値を0.5ps/nm/km以上
    9ps/nm/km以下とし、波長1550nmにおけ
    る分散スロープの絶対値を0.04ps/nm/km
    以下とし、波長1550nmにおけるモードフィールド
    径を7μm以下とし、ケーブルカットオフ波長を143
    0nm未満としたことを特徴とする光ファイバ。
  3. 【請求項3】 波長1550nmにおける分散スロープ
    の絶対値を0.03ps/nm/km以下としたこと
    を特徴とする請求項2記載の光ファイバ。
  4. 【請求項4】 波長1550nmにおける伝送損失を
    0.25dB/km以下としたことを特徴とする請求項
    1または請求項2または請求項3記載の光ファイバ。
  5. 【請求項5】 波長1390nmにおける伝送損失を
    1.0dB/km以下としたことを特徴とする請求項1
    または請求項2または請求項3記載の光ファイバ。
  6. 【請求項6】 水素環境下における波長1390nmの
    損失増加を10%以下にしたことを特徴とする光ファイ
    バ。
  7. 【請求項7】 水素環境下における波長1390nmの
    損失増加を10%以下にしたことを特徴とする請求項1
    乃至請求項5のいずれか一つに記載の光ファイバ。
  8. 【請求項8】 偏波モード分散を0.5ps/√km以
    下としたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいず
    れか一つに記載の光ファイバ。
  9. 【請求項9】 偏波モード分散を0.2ps/√km以
    下としたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいず
    れか一つに記載の光ファイバ
  10. 【請求項10】 コアの外周側をクラッドで覆って形成
    され、前記コアは少なくとも光ファイバ中心部に形成さ
    れた第1コア層と該第1コア層の外周側を覆う第2コア
    層を有しており、前記第1コア層の前記クラッドを基準
    とした比屈折率差を0.6%以上1.6%以下とし、前
    記第2コア層の前記クラッドを基準とした比屈折率差を
    負の値としたことを特徴とする請求項1乃至請求項9の
    いずれか一つに記載の光ファイバ。
  11. 【請求項11】 ホストガラスを石英により形成し、第
    1コア層には少なくともゲルマニウムをドープし、第2
    コア層には少なくともフッ素をドープして形成したこと
    を特徴とする請求項10記載の光ファイバ。
  12. 【請求項12】 ホストガラスを石英により形成し、第
    1コア層には少なくともゲルマニウムとフッ素をドープ
    し、第2コア層には少なくともフッ素をドープして形成
    したことを特徴とする請求項10記載の光ファイバ。
  13. 【請求項13】 第1コア層のフッ素ドープ量と第2コ
    ア層のフッ素ドープ量をほぼ同一量としたことを特徴と
    する請求項12記載の光ファイバ。
  14. 【請求項14】 第1コア層と第2コア層を同時に合成
    したことを特徴とする請求項10乃至請求項13のいず
    れか一つに記載の光ファイバ。
  15. 【請求項15】 クラッドは第2コア層との境界から第
    2コア層の直径の2倍の領域に至る範囲を第1コア層と
    第2コア層と同時に合成したことを特徴とする請求項1
    4記載の光ファイバ。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至請求項15の光ファイバ
    のうち正の分散を有する光ファイバと負の分散を有する
    光ファイバをそれぞれ1本以上組み合わせて形成したこ
    とを特徴とする光伝送路。
  17. 【請求項17】 波長1460nmから1625nmま
    での範囲内の設定波長または設定波長域または全波長域
    において光伝送路の平均分散値をほぼ零としたことを特
    徴とする請求項16記載の光伝送路。
  18. 【請求項18】 信号光の送信側から受信側にかけて光
    ファイバを複数縦続接続して形成し、前記複数の光ファ
    イバのうち最もモードフィールド径が大きい光ファイバ
    は信号光受信側に最も近い位置を除く位置に設けたこと
    を特徴とする請求項17記載の光伝送路。
  19. 【請求項19】 波長1460nmから1625nmの
    範囲内の設定波長域または全波長域における平均分散値
    を−1.0ps/nm/km以上1.0ps/nm/k
    m以下としたことを特徴とする光伝送リンク。
  20. 【請求項20】 信号光源と、該信号光源から出力され
    る信号光と異なる波長の励起光を出力する励起光源とを
    光伝送路に接続して形成したことを特徴とする光伝送リ
    ンク。
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