JP2003255006A - 交流モータの電流センサ故障検知装置 - Google Patents

交流モータの電流センサ故障検知装置

Info

Publication number
JP2003255006A
JP2003255006A JP2002059871A JP2002059871A JP2003255006A JP 2003255006 A JP2003255006 A JP 2003255006A JP 2002059871 A JP2002059871 A JP 2002059871A JP 2002059871 A JP2002059871 A JP 2002059871A JP 2003255006 A JP2003255006 A JP 2003255006A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
value
timing
error
current sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002059871A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Fujimoto
藤本  覚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2002059871A priority Critical patent/JP2003255006A/ja
Publication of JP2003255006A publication Critical patent/JP2003255006A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】電流センサのためのA/Dコンバータを少なく
できると共に、電流センサの故障診断の精度を悪化させ
ない電流センサの故障検知装置を提供する。 【解決手段】誤差推定部11において、サンプリングタ
イミングの時間差による電流値のズレ△wを推定し、そ
の結果を用いて判定条件補正部12において故障判定値
の補正(XをX+△wに補正)を行う。故障診断部13
では、電流センサ7−1〜7−3で検出された全ての電
流値と、補正された判定値とで電流センサの故障を診断
する。例えば、実際にA/D変換した3相電流値の総和
Iu+Iv+Iw’(ただしIw’は誤差を含んだIw
の値)がX+△wより大か否かを判断し、大の場合には
電流センサの故障と判定する。この構成により、サンプ
リングタイミングの遅れによる誤差分を含んだ電流値
(Iw’)について、運転条件に応じた必要最小限の判
定値で精度の良い故障判定を行うことが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は交流モータの電流セ
ンサの故障検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】交流モータの各相に流れる電流検出用の
電流センサの故障を検出する従来技術としては、例えば
特開平9−23501号公報に記載されたものがある。
上記の公知例においては、3相交流モータのU相、V
相、W相の各相に流れる電流Iu、Iv、Iwの総和が
Iu+Iv+Iw=0となることを利用して、3個の電
流センサで各相の電流値を同時に検出し、その検出値の
総和が0でない場合、例えばIu+Iv+Iw≧X(X
は故障判定値)の場合に、電流センサの故障と判定して
いる。なお、故障判定値Xは、電流センサの誤差やA/
D変換時の誤差を考慮して0よりも大きな値に設定す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のごとき
従来の電流センサの故障検知装置においては、各相の電
流値を検出する3個の電流センサによる検出値をマイク
ロコンピュータで処理する際に、3相の各電流値を同時
にA/D変換するためには、3個のA/Dコンバータ
(3個の入力ポート)が必要となり、A/Dコンバータ
の数が多くなってしまう。これを避けるために、電流セ
ンサのためのA/Dコンバータを2つとして、例えばI
uとIvを同時に取り込み、所定時間遅れてどちらかの
A/DコンバータでIwを取り込むことが考えられる。
しかし、この場合には各相の電流値を同時に取り込むの
ではないので、各相の電流値のサンプリングに時間ズレ
が発生する。そのため前記の故障判定値Xは、最大回転
数、最大電流値時に発生する電流値の最大誤差を勘案し
て、かなり大きな値に設定する必要があるため、故障検
出の精度が低下する、という問題があった。
【0004】本発明は、上記のごとき問題を解決するた
めになされたものであり、電流センサのためのA/Dコ
ンバータ(入力ポート)を少なくできると共に、電流セ
ンサの故障診断の精度を悪化させることのない電流セン
サの故障検知装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては特許請求の範囲に記載するように
構成している。すなわち請求項1においては、誤差推定
手段において、サンプリングタイミングの時間差による
電流値のズレ△wを推定し、その結果を用いて、補正手
段において故障判定値の補正(XをX+△wに補正)を
行う。そして故障診断手段では、電流センサで検出され
た全ての電流値と、前記補正された判定値とに基づい
て、前記電流センサの故障を診断する。例えば、実際に
A/D変換した3相電流値の総和Iu+Iv+Iw’
(ただしIw’は誤差を含んだIwの値)がX+△wよ
り大か否かを判断し、大の場合には電流センサの故障と
判定するように構成している。
【0006】
【発明の効果】本発明においては、電流値のズレ△wを
推定し、その分を故障判定式に盛り込んでいる。つまり
Xの基本値は小さな値に設定しておき、上記のズレ△w
を加味したX+△wを故障判定値とするので、サンプリ
ングタイミングの遅れによる誤差分を含んだ電流値(I
w’)について、運転条件に応じた必要最小限の判定値
で精度の良い故障判定を行うことが出来る。このように
モータの運転条件に応じて故障判定値を最適化すること
で、より精度よく故障検出が出来る、という効果があ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】(第1の実施例)図1は、本発明
の一実施例の構成を示すブロック図である。なお、本実
施例は3相同期モータを電気自動車の駆動用モータに適
用したものとして説明するが、これに限られるものでは
ない。図1において、1〜10の部分は3相同期モータ
の電流フィードバック制御ブロックを示し、誤差推定部
11、判定条件補正部12および故障診断部13の部分
が本発明の特徴的な制御ブロックの部分を示す。なお、
上記11〜13の部分は、電流フィードバック制御ブロ
ックを構成するコンピュータを用いて共通に構成するこ
とが出来る。
【0008】まず、3相同期モータの電流フィードバッ
ク制御ブロックの部分について概略を説明する。電流指
令演算部1では、外部から指令されたトルク指令T*に
見合ったd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値I
q*を出力する。それらの電流指令値は電流PI制御部
2に入力される。
【0009】電流PI制御部2は、d軸電流指令値Id
*とd軸現在電流値Idとの偏差に基づき比例積分演算
を行ってd軸電圧指令値Vd*を出力し、同様にq軸電
流指令値Iq*とq軸現在電流値Iqとの偏差に基づい
てq軸電圧指令値Vq*を出力する。
【0010】上記のd軸電圧指令値Vd*とq軸電圧指
令値Vq*は、必要に応じて非干渉演算処理を施され、
2相3相変換器3により3相電圧指令値Vu*、Vv*、
Vw*に変換された後、PWM変換部4に与えられ、P
WM信号に変換される。
【0011】インバータ5は上記PWM信号に応じて図
示しない直流電源(バッテリ等)の電力を3相交流電力
変換し、3相モータ6を駆動する。この際に流れる3相
の各相電流iu、iv、iwを電流センサ7−1、7−
2、7−3でそれぞれ検出し、A/D変換部9でディジ
タル信号の電流値Iu、Iv、Iwに変換し、3相2相
変換器10によりd軸現在電流値Idおよびq軸現在電
流値Iqに変換し、前記電流PI制御部2にフィードバ
ックする。
【0012】回転角検出器8は、3相モータ6の現在回
転角(電気角θ)を検出する。この電気角θは、前記2
相3相変換器3および3相2相変換器10における座標
変換演算および電流指令演算部1における演算に用いら
れる。
【0013】以下、本発明の特徴とする制御ブロック
(11〜13の部分)について説明する。従来の3相モ
ータの電流センサの故障判定においては、3相電流値の
関係「Iu+Iv+Iw=0」を用い、故障判定式「I
u+Iv+Iw≧X」(X:故障判定値)を満たすか否
かで故障を判定している。しかし、図2に示すように、
3相電流は回転数に応じた周期の交流波であり、制御用
のマイクロコンピュータがA/Dコンバータを2回路
(2入力)しか持たない場合には、タイミングをずらし
て入力することになる。例えば、図2のタイミングAに
おいて回路1、回路2で2相電流Iu、Ivをサンプリ
ングし、タイミングBで残りのIwをサンプリングす
る。上記のタイミングAとBの時間差tは回路1、回路
2におけるA/D変換時間に相当する。このようにA/
D変換タイミングに時間差tが存在し、この時間差tに
より電流値Iwは△wだけずれた値がサンプリングされ
ることになる。したがって、故障判定値Xは誤判定を避
けるために、充分に余裕を持った値に設定する必要があ
る。この故障判定値Xは理想的には0に近い値の方が高
精度になるが、実際にはセンサ誤差やA/D変換誤差等
を考慮して0より大の値に設定する必要があり、さらに
上記のサンプリングタイミングの時間差による誤差の分
について、最大回転数、最大電流値時に発生する電流値
の最大誤差を勘案してかなり大きな値に設定することに
なるので、故障検出精度が低下してしまうことが考えら
れる。そこで本発明では、この遅れ時間tにより発生す
る電流値のズレ△wを推定し、故障判定値Xを運転条件
に応じた必要最小限の値にすることで故障検出精度を上
げるようにしている。
【0014】まず、この電流値のズレ△wの推定方法に
ついて説明する。サンプリングタイミングの時間差t
(=A/D変換時間に相当)は制御マイクロコンピュー
タの性能により決まる一定値なので、この時間tの間の
モータ回転によるズレ角度αは、下記の式 α=360×t×n×p/60 ただし、α:進み角度(°) n:モータ回転数(rpm) p:モータ極対数 で求められる。
【0015】さらに、このズレ角度αによる電流値の変
動量の推定について、図3に示す3相同期モータモデル
を用いて説明する。図3の3相同期モータモデルでは、
d軸、q軸、U、V、W軸は、それぞれ120°毎に配
された3相(U、V、W)コイルを貫く軸をそれぞれU
軸、V軸、W軸、回転子である永久磁石14のN極を正
方向に貫く軸をd軸、d軸に直交する軸をq軸とし、電
気角θはU軸とd軸の角度を表している。またd軸電流
Idとq軸電流Iqの合成ベクトルをIAとし、IAと
d軸の成す角度をAとする。
【0016】図3の条件において、W相電流値を交流波
の式で表すと、振幅最大値をIAとすれば、振幅最大と
なるのはベクトルIAがw軸と重なる時、つまり(θ+
A=240°)となる時なので、 Iw=IA/√(3)cos(θ+A+120°) となる。よって、A/D変換タイミングの時間差tによ
るズレ角度αの時のW相の電流値Iw’は、 Iw’=IA/√(3)cos(θ+A+120°+α) となり、電流値の変動量Δwは、 Δw=(Iw’−Iw)=IA/√(3){cos(θ+A+
120°+α)−cos(θ+A+120°)} となる。
【0017】また、この算出に必要な値θ、IA、Aは
それぞれ下記のように取得する。 θ:図1の回転角検出器8で検出した値(電気角) IA:同期してサンプリングしたIu、Ivから下記に
示す式によって算出する。まず、下記の3相→2相変換
によって2相電流値Id、Iqを算出する。 Id=√(3/2)Iu・cosθ+{√(1/2)Iu+√
(2)Iv}sinθ Iq=−√(3/2)Iu・sinθ+{√(1/2)Iu+
√(2)Iv}cosθ 次に、Id、Iqの合成ベクトルIAを下式で算出す
る。 IA=√(Id+Iq) A:上記で算出したId、Iqより、 cosA=Id/{√(Id+Iq)} そして、Aはd軸、q軸間の角度なので0≦A≦90°
であるから、上記cosAからAを算出することが出来
る。
【0018】このようにして算出した電流値のズレ△w
を電流センサ故障判定値に反映させる。つまりサンプリ
ングが完全に同期した場合の電流値Iwは、 Iw=Iw’−△w なので、電流センサ故障判定式を Iu+Iv+Iw’>X+△w として判定する。
【0019】図1においては、誤差推定部11におい
て、上記のズレ△wを推定する。そして、その結果を用
いて、判定条件補正部12において上記電流センサ故障
判定式の補正(XをX+△wに補正)を行う。また、故
障診断部13では、実際にA/D変換した3相電流値の
総和Iu+Iv+Iw’がX+△wより大か否かを判断
し、大の場合には電流センサの故障と判定する。故障診
断部13における判断結果は、電流フィードバック制御
ブロックにおけるフェール動作の制御に用いられる。例
えば、電流センサ故障と判断した場合には、図1のPW
M変換部4におけるPWM出力を停止させ、3相モータ
6の駆動を停止させる。
【0020】上記のように、本発明においては、電流値
のズレ△wを推定し、その分を故障判定式に盛り込んで
いる。つまりXの基本値は小さな値(電流センサ誤差分
とA/D変換誤差分を考慮した値)に設定しておき、上
記のズレ△wを加味したX+△wを故障判定値とするの
で、サンプリング時間の遅れによる誤差分を含んだ電流
値(Iw’)について、必要最小限の判定値で精度の良
い故障判定を行うことが出来る。
【0021】すなわち、本発明においては、最大回転
数、最大電流値時に発生する電流値の最大誤差を勘案し
て故障判定値Xを大きく設定する必要がないので、特に
低回転、低電流領域で故障検出精度が悪化することがな
く、かつ、上記のように故障判定値に含むべき誤差要因
のうち、サンプリング時間のズレに起因する誤差は回転
数および電流値により最適化されるため、故障判定値X
を小さく設定することが可能になり、検出精度を良くす
ることができる。
【0022】以下、図1における3相モータの電流フィ
ードバック制御と故障判定の動作について図4および図
5のフローチャートによって説明する。図4は、2ms
定期処理ルーチンを示す。図4において、まず、ステッ
プS1でトルク指令値を読み込み、ステップS2では角
度検出器8の出力(電気角θ)からモータの回転数を算
出する。そしてステップS3では、ステップS1、S2
で読み込んだ回転数、トルク指令値から2軸(d、q
軸)の電流指令値Id*、Iq*を算出して処理を終了す
る。この処理は、例えば予め定められたトルク−電流マ
ップを用いて、与えられたトルクに対応する電流指令値
Id*、Iq*を算出する。上記の処理は、通常の3相モ
ータの電流フィードバック制御についての処理である。
【0023】図5は、100μs定期処理ルーチンを示
す。図5において、まず、ステップS1では電流センサ
から3相電流値を読み込み、角度検出器8から電気角θ
を読み込む。なお、3相モータの電流フィードバック制
御では、何れかの2相(例えばIu、Iv)を読み込め
ば良い。ステップS2では、ステップS1で読み込んだ
電気角θおよび前回の100μs定期処理ルーチンで読
み込んだ電気角θzから、150μs後の推定電気角
θ’を演算する。
【0024】ステップS3では、ステップS1で読み込
んだ電流値Iu、Ivおよび電気角θを用いて、3相→
2相変換し、下式によってd軸現在電流値Idと、q軸
現在電流値Iqを算出する。 Id=√(3/2)Iu・cosθ+{√(1/2)Iu+√
(2)Iv}sinθ Iq=−√(3/2)Iu・sinθ+{√(1/2)Iu+
√(2)Iv}cosθ ステップS4では、図4の2ms定期処理ルーチンで算
出した2軸(d、q軸)の電流指令値Id*、Iq*を読
み込む。
【0025】ステップS5では、ステップS3で算出し
たId、Iqと、ステップS4で読み込んだId*、I
q*の偏差を演算し、図示しないROMに保存されたゲ
イン定数Kpd、Kid、Kpq、Kiqを用いて、下
記の式で示す比例積分(PI)制御演算により、2軸
(d、q軸)の電圧指令値を演算する。 Vd*=(Id*−Id)×Kid×T+{(Id*−I
d)×Kid×T}z−1+(Id*−Id)×Kpd Vq*=(Iq*−Iq)×Kiq×T+{(Iq*−I
q)×Kiq×T}z−1+(Iq*−Iq)×Kpq ただし、Tは100μs{ }z−1は{ }内の前回
演算値を表わすステップS6では、ステップS5で算出
したd軸電圧指令値Vd*とq軸電圧指令値Vq*および
ステップS2で算出した150μs後の推定電気角θ’
を用いて、下記の式で示す2相→3相変換演算により、
3相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を算出する。 Vu*=√(2/3)×(Vd*×cosθ’−Vq*×sin
θ’) Vv*=√(1/2)×(Vd*×sinθ’+Vq*×cos
θ’)−Vu*/2 Vw*=−Vu*−Vv* ステップS7では、ステップS6で算出したVu*、V
v*、Vw*をそれぞれPWMのデューティ指令値に変換
する。
【0026】ステップS8では、図4の2ms定期処理
ルーチンで算出された回転数、ステップS1で読み込ん
だ電気角θ、ステップS3で算出されたId、Iq、お
よび制御用マイクロコンピュータによって決まるA/D
変換タイミングの時間差t(A/D変換時間に相当)、
制御対象のモータ極対数pを用いて、故障判定値Xの補
正値(電流値の変動量Δw)を演算する。まず、時間差
tによる進み角度αを下式で算出する。 α=360°×t×回転数(rpm)×p/60 次に、Id、Iqの合成ベクトルIAと、IAとd軸の
成す角AのcosAを下式で算出する。 IA=√(Id+Iq) cosA=Id/{√(Id+Iq)} ただし、Aはd軸とq軸間の角度であり、0≦A≦90
°の範囲でAを算出する。以上の値を用いて時間差tの
間の電流値の変動量△wを下記の式 △w=IA/√(3){cos(θ+A+120°+α)−co
s(θ+A+120°)} で演算する。
【0027】ステップS9では、ステップS8で演算し
た△wを用いて、センサ誤差、演算誤差等から予め設定
しておいた故障判定値の基本値Xを補正する。つまり故
障判定値としてX+△wを用いて電流センサの故障判定
を行う。なお、△wの値は、サンプリングのタイミング
によって+値にも−値にもなる。図2の例では、時間差
tの間にIwの波形が上昇しているので、△wは+値で
ある。
【0028】故障判定は、電流センサで実際に検出した
3相の電流値の総和Iu+Iv+Iw’が下記の式に相
当するか否かで判定する。ただし、Iw’は時間差tだ
け遅れてサンプリングされたIwの値である。この例
は、Iu+Ivを先にサンプリングし、Iwを時間差t
だけ遅れてサンプリングした場合に相当する。 Iu+Iv+Iw’>X+△w 上記の故障判定式を満たしていれば、電流センサ故障と
判定し、ステップS11へ行き、そうでなければ、電流
センサは正常と判断して、ステップS10へ移行する。
【0029】ステップS10では、ステップS7で演算
されたUVW各相のPWMデューティ指令値をPWMレ
ジスタに設定し、割込み処理を終了する。ステップS1
1では、電流センサ故障によるフェール動作としてPW
M出力を停止し、割込み処理を終了する。
【0030】(第2の実施例)これまで説明した第1の
実施例においては、サンプリングタイミングの時間差t
に起因するIwの誤差△wを、故障判定値の基本値Xに
加算した値を用いて故障判定を行っている。本第2の実
施例においては、Iw’自体を誤差△wで補正し、故障
判定値は基本値Xのまま用いるように構成している。つ
まり、故障判定式としては、下記の式を用いる。 Iu+Iv+(Iw’−△w)≧X 上記の式において、Iw’−△w=Iwであり、Iwは
サンプリングタイミングの時間差tに起因する誤差を除
いた値、つまりタイミングのズレが無かった場合の値に
相当するから、上記の判定式を用いることにより、故障
判定値Xは基本的なセンサ誤差、演算誤差等に対応する
小さな値で済むことになり、第1の実施例と同様の効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図。
【図2】3相交流の電流波形とA/D変換のタイミング
の時間差を示す図。
【図3】3相同期モータモデルを示すベクトル図。
【図4】本発明における演算処理内容を示すフローチャ
ート。
【図5】本発明における演算処理内容を示す他のフロー
チャート。
【符号の説明】
1…電流指令演算部 2…電流PI制
御部 3…2相→3相変換器 4…PWM変換
部 5…インバータ 6…3相モータ 7−1、7−2、7−3…電流センサ 8…回転角検出器 9…A/D変換
部 10…3相→2相変換器 11…誤差推定
部 12…判定条件補正部 13…故障診断
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G036 AA25 AA27 BA02 BA35 CA10 5H550 BB09 DD03 DD04 GG03 GG05 HB08 JJ03 JJ04 JJ06 JJ16 JJ17 JJ18 KK06 LL22 LL33 LL35 5H576 BB07 DD02 DD04 DD05 EE01 EE11 GG01 GG02 GG04 HB02 JJ03 JJ04 JJ16 JJ17 JJ18 KK06 LL22 MM10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3相交流モータの各相に流れる電流をそれ
    ぞれ検出する3個の電流センサと、 前記3個の電流センサによる検出値のうち、何れか2個
    の検出値を第1のタイミングで取り込み、残りの検出値
    を前記第1のタイミングよりも所定時間遅れた第2のタ
    イミングで取り込む取込手段と、 前記第1のタイミングで取り込まれた電流値を用いて、
    前記第2のタイミングで取り込まれた電流値のタイミン
    グ遅れによる誤差を推定する誤差推定手段と、 前記誤差推定手段で推定された誤差に基づいて、電流セ
    ンサの故障診断の判定値を補正する補正手段と、 前記電流センサで検出された全ての電流値と、前記補正
    された判定値とに基づいて、前記電流センサの故障を診
    断する故障診断手段と、 を備えたことを特徴とする交流モータの電流センサ故障
    検知装置。
  2. 【請求項2】3相交流モータの各相に流れる電流をそれ
    ぞれ検出する3個の電流センサと、 前記3個の電流センサによる検出値のうち、何れか2個
    の検出値を第1のタイミングで取り込み、残りの検出値
    を前記第1のタイミングよりも所定時間遅れた第2のタ
    イミングで取り込む取込手段と、 前記第1のタイミングで取り込まれた電流値を用いて、
    前記第2のタイミングで取り込まれた電流値のタイミン
    グ遅れによる誤差を推定する誤差推定手段と、 前記誤差推定手段で推定された誤差に基づいて、前記第
    2のタイミングで取り込まれた電流値を補正する補正手
    段と、 前記第1のタイミングで取り込まれた電流値と前記補正
    手段で補正された電流値および予め設定された判定値に
    基づいて、前記電流センサの故障を診断する故障診断手
    段と、 を備えたことを特徴とする交流モータの電流センサ故障
    検知装置。
  3. 【請求項3】前記第1のタイミングで読み込む2個の電
    流検出値をIu、Ivとし、前記第2のタイミングで読
    み込む電流検出値をIwとした場合に、 前記誤差推定手段は、 前記第1と第2のタイミングの時間差t、モータ回転数
    n、モータ極対数pからモータ回転によるズレ角度αを
    次式で求め、 α=360×t×n×p/60 さらに、タイミングの時間差tがなかった場合のIwを
    次式で求め、 Iw=IA/√(3)cos(θ+A+120°) ただし、IA:振幅最大値 θ:モータの電気角 前記ズレ角度αの時における電流値Iw’を次式で求
    め、 Iw’=IA/√(3)cos(θ+A+120°+α) 前記Iw’と前記Iwとの差を次式で求め、 Δw=(Iw’−Iw)=IA/√(3){cos(θ+A+
    120°+α)−cos(θ+A+120°)} 前記Δwをタイミングのズレによる電流値の誤差とする
    ように構成した請求項1または請求項2に記載の交流モ
    ータの電流センサ故障検知装置。
  4. 【請求項4】前記故障診断手段は、前記各電流値の総和
    が前記判定値よりも大の場合に電流センサの故障と判断
    するように構成した請求項1または請求項2に記載の交
    流モータの電流センサ故障検知装置。
JP2002059871A 2002-03-06 2002-03-06 交流モータの電流センサ故障検知装置 Pending JP2003255006A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002059871A JP2003255006A (ja) 2002-03-06 2002-03-06 交流モータの電流センサ故障検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002059871A JP2003255006A (ja) 2002-03-06 2002-03-06 交流モータの電流センサ故障検知装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003255006A true JP2003255006A (ja) 2003-09-10

Family

ID=28669401

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002059871A Pending JP2003255006A (ja) 2002-03-06 2002-03-06 交流モータの電流センサ故障検知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003255006A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005354773A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Nissan Motor Co Ltd モータ駆動制御装置
JP2006081345A (ja) * 2004-09-10 2006-03-23 Nissan Motor Co Ltd 複合回転電機の駆動制御方法
CN103248307A (zh) * 2013-05-24 2013-08-14 哈尔滨工业大学 感应电机调速系统的电流传感器故障诊断方法
CN103954866A (zh) * 2014-05-09 2014-07-30 国家电网公司 一种半桥结构电压源换流器的试验电路及其调制方法
CN104682808A (zh) * 2015-03-17 2015-06-03 南京信息职业技术学院 基于简化磁链法的开关磁阻电机调速系统容错运行方法
CN109742989A (zh) * 2018-12-24 2019-05-10 上海大郡动力控制技术有限公司 永磁同步电机控制系统电流传感器故障诊断及处理方法
KR20200026454A (ko) * 2018-09-03 2020-03-11 주식회사 만도 모터 전류 센서의 고장 감지 장치 및 방법
EP3621195A4 (en) * 2017-05-02 2020-04-15 Mitsubishi Electric Corporation MOTOR CONTROL DEVICE, AND ELECTRICAL POWER SUPPLY
JP2021057934A (ja) * 2019-09-27 2021-04-08 株式会社デンソー 回転機制御装置
CN114035140A (zh) * 2021-11-19 2022-02-11 中车大连电力牵引研发中心有限公司 一种感应电机电流传感器故障检测及容错控制方法
CN115792600A (zh) * 2022-09-29 2023-03-14 华能国际电力股份有限公司上海石洞口第二电厂 一种电动机三相电流测量误差自动报警方法及装置

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4534612B2 (ja) * 2004-06-09 2010-09-01 日産自動車株式会社 モータ駆動制御装置
JP2005354773A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Nissan Motor Co Ltd モータ駆動制御装置
JP2006081345A (ja) * 2004-09-10 2006-03-23 Nissan Motor Co Ltd 複合回転電機の駆動制御方法
CN103248307A (zh) * 2013-05-24 2013-08-14 哈尔滨工业大学 感应电机调速系统的电流传感器故障诊断方法
CN103954866A (zh) * 2014-05-09 2014-07-30 国家电网公司 一种半桥结构电压源换流器的试验电路及其调制方法
CN103954866B (zh) * 2014-05-09 2017-04-05 国家电网公司 一种半桥结构电压源换流器的试验电路及其调制方法
CN104682808A (zh) * 2015-03-17 2015-06-03 南京信息职业技术学院 基于简化磁链法的开关磁阻电机调速系统容错运行方法
CN104682808B (zh) * 2015-03-17 2017-04-26 南京信息职业技术学院 基于简化磁链法的开关磁阻电机调速系统容错运行方法
EP3621195A4 (en) * 2017-05-02 2020-04-15 Mitsubishi Electric Corporation MOTOR CONTROL DEVICE, AND ELECTRICAL POWER SUPPLY
US10972032B2 (en) 2018-09-03 2021-04-06 Mando Corporation Method and apparatus for detecting failure of current sensor of motor
KR20200026454A (ko) * 2018-09-03 2020-03-11 주식회사 만도 모터 전류 센서의 고장 감지 장치 및 방법
KR102150872B1 (ko) * 2018-09-03 2020-09-03 주식회사 만도 모터 전류 센서의 고장 감지 장치 및 방법
CN109742989A (zh) * 2018-12-24 2019-05-10 上海大郡动力控制技术有限公司 永磁同步电机控制系统电流传感器故障诊断及处理方法
CN109742989B (zh) * 2018-12-24 2021-01-01 上海大郡动力控制技术有限公司 永磁同步电机控制系统电流传感器故障诊断及处理方法
JP2021057934A (ja) * 2019-09-27 2021-04-08 株式会社デンソー 回転機制御装置
JP7226228B2 (ja) 2019-09-27 2023-02-21 株式会社デンソー 回転機制御装置
CN114035140A (zh) * 2021-11-19 2022-02-11 中车大连电力牵引研发中心有限公司 一种感应电机电流传感器故障检测及容错控制方法
CN115792600A (zh) * 2022-09-29 2023-03-14 华能国际电力股份有限公司上海石洞口第二电厂 一种电动机三相电流测量误差自动报警方法及装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3661572B2 (ja) インバーターの電流センサー診断装置
JP5603360B2 (ja) モータ制御装置およびそれを用いた電動パワーステアリング装置
JP4168730B2 (ja) 3相交流電動機の制御装置
JP3982232B2 (ja) 同期発電機のセンサレス制御装置と制御方法
US7078873B2 (en) Motor controller
JP2004312834A (ja) モータ駆動制御装置および電動パワーステアリング装置
EP3537601B1 (en) Motor control method
US20070205743A1 (en) Motor control device and motor control method
JP4771998B2 (ja) 電動機の駆動装置
JP4059094B2 (ja) 電動機制御装置および回転位置センサーのセンサー値の補正をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体
JP2006304478A (ja) モータ駆動制御装置及びそれを用いた電動パワーステアリング装置
JP2003255006A (ja) 交流モータの電流センサ故障検知装置
JP5549553B2 (ja) 回転機の制御装置
JP7151872B2 (ja) 永久磁石同期機の制御装置
JP2001211698A (ja) 同期モータ制御装置
JP5731355B2 (ja) 車両駆動用誘導電動機の制御装置
JP4535082B2 (ja) 同期発電機のセンサレス制御装置と制御方法
JP4026427B2 (ja) モーター制御装置
JP2005160199A (ja) 3相交流電動機の制御装置および制御方法
JP3506053B2 (ja) 電気角計測装置、および電気角計測方法
JP2010051151A (ja) モータ制御装置
JPWO2019207754A1 (ja) 電動機制御装置
JP5458626B2 (ja) モータ制御駆動装置
JP2006014424A (ja) 3相交流電動機の制御装置
JP6772844B2 (ja) 交流電動機の制御装置