JP2003254809A - マイコンメータ制御ユニット - Google Patents

マイコンメータ制御ユニット

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JP2003254809A
JP2003254809A JP2002054432A JP2002054432A JP2003254809A JP 2003254809 A JP2003254809 A JP 2003254809A JP 2002054432 A JP2002054432 A JP 2002054432A JP 2002054432 A JP2002054432 A JP 2002054432A JP 2003254809 A JP2003254809 A JP 2003254809A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で作製することができ、均一な耐湿度
性能を有し、しかも安価なマイコンメータ制御ユニット
を提供する。 【解決手段】プ リント配線基板40と、プリント配線
基板に搭載されてガスメータの全体を制御するCPU1
0、ガスの流量を検出する流量センサ9、機能チェック
のためのテストスイッチ11及び状態報知のためのLE
D12を含む部品と、プリント配線基板及び部品をホッ
トメルトモールディングによって一体成形することによ
り形成された保護層と、ホットメルトモールディングに
よって形成された取付部30とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えはガスメータ
に使用されるマイコンメータ制御ユニットに関し、特に
耐湿性を強化し、モールド材料の剥離を防止し、更には
組立て作業を合理化する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガス流量を常時監視してガス漏れ
や異常使用状態を検出してガスの供給を遮断すると共
に、ガス遮断信号や警報信号を出力する遮断機能付きの
ガスメータが知られている。図13は、このような遮断
機能付きのガスメータの一例を示す斜視図である。
【0003】このガスメータは、下ケース19Aと上ケ
ース19Bとを備えている。計量部21は、ガス使用量
を積算表示する数字車の計量器を内蔵し、この前面には
透明ガラス25Bが気密に取り付けられている。左側の
ガス管28Aは、このガスメータが設置された需要家の
敷地に埋設された図示しない引込管に接続され、右側の
ガス管28Bは需要家のガス器具に接続される。
【0004】上ケース19Bの内側には、後述するマイ
コンメータ制御ユニット1が圧力センサ2、遮断弁4等
と一緒に収納されている。この上ケース19Bの裏側に
は、図示しない蓋が取り付けられる構造になっている。
下ケース19A側には、ガスの使用量に応じて交互に吸
排気を行う膜式のガス室(図示しない)が組込まれてお
り、交互に吸排気を行う際に切換弁の往復運動をクラン
ク機構によって回転運動に変えている。この回転運動は
回転軸から歯車列を介して積算計量機構へと伝達されて
いる。積算計量機構は数字車列で構成されておりこの数
字車の表示によって使用したガス流量積算値が分かるよ
うになっている。
【0005】図14は、遮断機能付きガスメータの上ケ
ース19Bを裏面(下面)側から見た斜視図である。上
ケース19Bはプリント配線基板40や圧力センサ2、
遮断弁4等を取り付けられるよう裏面が開口しており、
全ての構成部品を取り付け終えた後はこの開口部には図
示しないが蓋が取り付けられる。この上ケース19Bの
内部のほぼ中央部にプリント配線基板40を主体に構成
されたマイコンメータ制御ユニット1が収納され、プリ
ント配線基板40を保持しているブラケット35は小ね
じ23で上ケース19Bに固定されている。また圧力セ
ンサ2及び遮断弁4も小ねじでガスメータの上ケース1
9Bに固定されている。マイコンメータ制御ユニット1
のプリント配線基板40の上には制御部(CPU)1
0、電池14、感震器8が搭載されている。また、プリ
ント配線基板40の上には、圧力センサ2と接続するた
めの端子41、遮断弁4と接続するためのリード線43
が引き出されたコネクタ42が搭載されている。
【0006】図15は、従来のマイコンメータ制御ユニ
ット1の概略の機能ブロック図である。このマイコンメ
ータ制御ユニット1は、上ケース19Bの内部に設けら
れ、感震器8、リードスイッチ9、CPU10、テスト
スイッチ11、発光ダイオード(LED)12、発振回
路13、電池14、圧力信号入力回路15、遮断弁駆動
回路16、感震信号入力回路17、流量信号入力回路1
8を有して構成され、このマイコンメータ制御ユニット
1には圧力センサ2及び遮断弁4が接続されている。
【0007】永久磁石5は、下ケース19Aの内部に設
けられ、且つ上述したクランク機構によって回転するア
ーム部の一部に取り付けられており、永久磁石5に対向
して配置されたリードスイッチ9は、永久磁石5の回転
を検出して、ON−OFFする。永久磁石5は、使用ガ
ス量に比例して回転するので、対向配置されたリードス
イッチ9がON−OFFを検出し、流量信号入力回路1
8を介して流量信号としてCPU10へ出力する。これ
により、CPU10は、ガス使用状態を把握することが
できる。なお、下ケース19A側はガス流量を計測する
膜式のガス室が内蔵されているので密閉構造になってい
る。
【0008】テストスイッチ11はマイコンメータ制御
ユニット1の機能チェックを行うためのものでリードス
イッチ9が使用され、外部から電磁石又は永久磁石5で
駆動される。LED12は警報や遮断事由を特定点滅パ
ターンで表示し、発振回路13はCPU10の基準クロ
ックを発生する。感震器8は地震の時に感震信号を感震
信号入力回路17を介してCPU10に出力する。圧力
センサ2はガス圧を常時チェックしてCPU10へ圧力
検知信号を送出する。CPU10は異常時に遮断弁駆動
回路16を介して遮断弁4を閉じる。これら電子回路の
電源としては、プリント配線基板40の上に搭載され
た、例えばリチウム電池から成る電池14が使用されて
いる。
【0009】図16は、従来のマイコンメータ制御ユニ
ットの構造を分解して示す斜視図である。なお、図15
に示した概略の構成と若干配置が異なっているが、構成
要素は基本的に同じである。図16において、プリント
配線基板40の裏面には図示しないCPU10やその他
の電子部品が搭載されており、ガスメータの下ケース1
9A内の永久磁石5の回転を検出するリードスイッチ9
がプラスチック製のハウジングケース51にはめ込ま
れ、このハウジングケース51の爪部51aがプリント
配線基板40の角穴40aに挿入されている。リードス
イッチ9のリード線部50aはプリント配線基板40の
ホールに差し込まれ、半田付けされている。
【0010】LED12及びテストスイッチ11が組み
込まれたプラスチック製のハウジングケース60の爪部
60aはプリント配線基板40の角穴40bに挿入さ
れ、LED12及びテストスイッチ11のリード線部は
プリント配線基板40のホールに挿入され半田付けされ
ている。プリント配線基板40の上面の後方に立てられ
た金属製ピンから成る端子41は、圧力センサ2や別置
の感震器と接続するための接続端子である。また、遮断
弁4等と接続するためのリード線43を引き出すコネク
タ42はプリント配線基板上面に搭載され裏面から半田
付けされている。電池14と感震器8はプリント配線基
板40の上面に搭載され、感震器8の爪部8aは角穴4
0cに挿入され、各接続端子はプリント配線基板40の
ホールに挿入されて半田付けされている。
【0011】また、このプリント配線基板40に搭載さ
れた電子部品を保護するとともにガスメータへ取付のた
めプラスチック製のブラケット35がプリント配線基板
40の角穴40dに爪部35aを介して組み合わされて
いる。
【0012】上記のように構成されるマイコンメータ制
御ユニットの表面は、図示していないが、結露や高湿又
は腐食性雰囲気から電子部品やプリント配線基板に形成
されている配線パターンを保護するために、コーティン
グ樹脂やポッティング材料から成る保護層で覆われてい
る。特に、マイコンメータ制御ユニットが組み込まれる
ガスメータの上ケースはアルミ製であるので、ガスメー
タの内部が結露しやすく、結露が生じると内部の上壁か
ら水滴がマイコンメータ制御ユニットに落下することが
ある。そのため、保護層をきっちり形成しておくことが
要求されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マイコ
ンメータ制御ユニットの表面に保護層を形成するために
プリント配線基板上にコーティング樹脂やポッティング
材料を塗布する作業には、次のような問題がある。
【0014】第1の問題は、保護層の厚さを一定にする
ことが難しいため均一な耐湿度性能が得られないという
問題である。プリント配線基板上には各種の大きさの電
子部品が搭載されており、部品の半田付けピッチもまち
まちである。従って、これら総ての部品及び半田付け部
に対して同じ厚さの保護層を形成することは、塗布材料
の粘度や乾燥時間等の関係から、困難である。また、保
護層が乾燥するまでに樹脂が下方に流動するため、上方
が薄く、下方が厚い保護層が形成される。従って、保護
層の厚さを一定にできないので均一な湿度性能が得られ
ない。
【0015】第2の問題は、保護層の乾燥には比較的長
い時間を必要とするという問題である。保護層は高温に
すれば短時間で乾燥させることができるが、搭載部品の
耐温度性能の制限から高温にするにも限界があり、実際
の乾燥時間は数時間から半日程度が必要である。そのた
め、作業効率を上げることができず、また、乾燥するま
で製品を重ね置きできないため広い場所が必要になる。
【0016】第3の問題は、プリント配線基板の穴部を
塞ぐのが難しいという問題である。プリント配線基板上
には流量センサやテストスイッチといったハウジング部
品を保持するための穴や、ブラケット取り付け用の穴が
貫通しており、この貫通穴から水滴がプリント配線基板
の裏側へ回り込むことがある。そこで、ポッティング材
料でこれらの貫通穴を塞ごうとしても、ポッティング材
料が穴部から流れ出たり、ハウジング部品やブラケット
の材料であるポリプロピレン樹脂とポッティング材料と
の接着がうまくいかない。
【0017】本発明は、上述した問題を解消するために
なされたものであり、その課題は、短時間で作製するこ
とができ、均一な耐湿度性能を有し、しかも安価なマイ
コンメータ制御ユニットを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を達成するために、ホットメルトモールディングによっ
て耐湿性を確保すると共に部品数の削減をも可能にする
ものである。ホットメルトモールディングとは、一液の
熱可塑性ポリアミド樹脂で電子部品やプリント配線基板
をモールドする技術であって、この技術を用いれば、比
較的低い温度(約200℃)と短い時間(30秒程度)
でモールドできる。また、モールド材の注入圧力が低い
ため安価な型を使用でき、冷却時間が数秒から数十秒と
短いことから工期を短縮できるという利点がある。な
お、ホットメルト樹脂は耐水性、耐熱性に優れているほ
か基板等への接着力も強力で自動車用電子部品や家電機
器、通信機器等にも利用されている。
【0019】本発明は、従来のマイコンメータ制御ユニ
ットで使用されている流量スイッチ及びテストスイッチ
のハウジングケース、ブラケット及びリード線のコネク
タにホットメルトモールディングを適用し、搭載部品の
大きさや形状に応じてホットメルト樹脂から成る保護層
の厚さを確保することで耐湿性を確保して従来の問題を
解消すると共にコストダウンを可能にするものである。
【0020】具体的には、本発明の第1の態様に係るガ
スメータを制御するためのマイコンメータ制御ユニット
は、上記課題を達成するために、プリント配線基板と、
このプリント配線基板に搭載されて前記ガスメータの全
体を制御するCPU、ガスの流量を検出する流量セン
サ、機能チェックのためのテストスイッチ及び状態報知
のための発光ダイオードを含む部品と、前記プリント配
線基板及び前記部品をホットメルトモールディングによ
って一体成形することにより形成された保護層と、前記
ガスメータに取り付けられ、前記ホットメルトモールデ
ィングによって形成された取付部とを備えたことを特徴
とする。
【0021】この第1の態様に係るマイコンメータ制御
ユニットによれば、プリント配線基板と部品とをホット
メルトモールディングによって一体成形することにより
保護層を形成している。ホットメルトモールディングで
は、モールド材の加熱及び冷却時間が短いので、保護層
の厚さを一定にすることができ均一な耐湿度性能を得る
ことができる。また、ホットメルトモールディングで
は、保護層を素早く乾燥させることができるので、作業
効率を上げることができ、乾燥のための広い場所も不要
である。更に、従来のブラケットに相当する部分がホッ
トメルトモールディングで一体成形されるため、従来の
リードスイッチのハウジングケースとテストスイッチの
ハウジングケース、ブラケット及びリード線コネクタが
不要になり、マイコンメータ制御ユニットのコストダウ
ンが可能となる。
【0022】また、本発明の第2の態様に係るガスメー
タを制御するためのマイコンメータ制御ユニットは、上
記課題を達成するために、プリント配線基板と、このプ
リント配線基板に搭載されて前記ガスメータの全体を制
御するCPU及び状態報知のための発光ダイオードを含
む部品と、ホットメルトモールディングによってモール
ドされた、ガスの流量を検出する流量センサ、機能チェ
ックのためのテストスイッチ及び信号授受のためのリー
ド線を含むモールド部品と、前記プリント配線基板、前
記部品及び前記モールド部品をホットメルトモールディ
ングによって一体成形することにより形成された保護層
と、前記ホットメルトモールディングによって形成され
た取付部とを備えたことを特徴とする。
【0023】この第2の態様に係るマイコンメータ制御
ユニットによれば、上述した第1の態様に係るマイコン
メータ制御ユニットの作用及び効果に加え、機械的強度
の弱いリードスイッチやテストスイッチを予めモールド
することにより外力から保護することができる。また、
組立て作業における取り扱い性を向上させることができ
る。
【0024】上記第2の態様に係るマイコンメータ制御
ユニットにおいて、前記ガスメータに取り付けられる取
付部は金属製取付板から成り、前記金属製取付板は、前
記プリント配線基板に形成された配線パターンに接触す
る位置に凸部が形成され、前記プリント配線基板に形成
された穴を貫通する部分の先端部分に溝部が設けられ、
該溝部を開くことにより前記プリント配線基板と前記金
属製取付板とが固定され、且つ前記金属製取付板と前記
プリント配線基板に形成された前記配線パターンとの間
が電気的に接続するように構成できる。
【0025】この構成によれば、取付部を金属製取付板
で構成したので、第1の態様に係るマイコンメータ制御
ユニットのようにホットメルトモールディングで構成す
る場合に比べ、強固な取付部を構成できる。また、この
金属製取付板はプリント配線基板に形成された配線パタ
ーンに凸部を介して密に接触されるので、例えば、接地
電位を供給するために好適である。
【0026】また、前記金属製取付板は、かしめによっ
て前記プリント配線基板に固定され、前記保護層は、前
記かしめのための穴部分を覆うように形成することがで
きる。
【0027】この構成によれば、金属製取付板はプリン
ト配線基板に形成された配線パターンに強固に接触され
るので、安定した接触状態が得られる。また、保護層に
より穴部分が覆われるので、基板上部からの水滴が基板
下部に回り込まなくなる。
【0028】上記第1及び2の態様に係るマイコンメー
タ制御ユニットにおいて、前記プリント配線基板は、片
面に配線パターンが形成された片面配線基板から成り、
前記配線パターンが存在しない面が上面となるように前
記ガスメータに取り付けられ、且つ前記保護層は、前記
プリント配線基板に設けられた貫通穴を介して前記プリ
ント配線基板の両面を挟み込むように形成できる。
【0029】この構成によれば、貫通穴を介して保護層
を基板上下に流し込むことができ、保護層を剥がれにく
くできる。また、プリント配線基板を片面配線基板とす
ることで従来の両面配線基板よりも安価にできる。更
に、プリント配線基板を片面配線基板とすることにより
スルーホールがなくなるので、スルーホールの穴部を介
して水滴がプリント配線基板の裏面に流れ込まないとい
った効果がある。
【0030】上記第1及び2の態様に係るマイコンメー
タ制御ユニットにおいて、前記プリント配線基板の上面
に搭載される電池の両極端子に接続される配線パターン
間に前記ホットメルトモールディングによって仕切り壁
が設けられるように構成できる。
【0031】この構成によれば、電池の端子間の絶縁距
離を大きくすることができるので、プリント配線基板上
の水滴による電池の端子間の絶縁低下を防止することが
できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、従来
のマイコンメータ制御ユニットの構成部分と同一又は相
当部分には従来と同じ符号を付して説明する。
【0033】図1は、本発明の実施の形態に係るマイコ
ンメータ制御ユニットの、ホットメルトモールディング
で保護層が形成される前の構造を示す図であり、図1
(A)は側面図、図1(B)は正面図、図1(C)は底
面図である。プリント配線基板40の上には、CPU1
0やリードスイッチ9、テストスイッチ11、LED1
2及びリード線43といった部品が搭載される。リード
スイッチ9は、本発明の流量センサに対応する。
【0034】図2は、本発明の実施の形態に係るマイコ
ンメータ制御ユニットの、ホットメルトモールディング
で保護層を形成した後の構造を示す図であり、図2
(A)は側面図、図2(B)は正面図、図2(C)は底
面図である。図2に示すように、リードスイッチ9、テ
ストスイッチ11、LED12、リード線43及びプリ
ント配線基板40の底面の各部分にホットメルトモール
ディングにより保護層7が形成される。また、このホッ
トメルトモールディングによって、このマイコンメータ
制御ユニットを上ケース19Bに取り付けるための取付
部30が形成される。
【0035】電池14と感震器8はホットメルトモール
ディングを行う時の熱の影響を受けないように、後にプ
リント配線基板40に搭載される。プリント配線基板4
0としては、配線パターンを片面だけに設けることによ
りスルーホールをなくした片面配線基板が使用される。
配線パターンは、プリント配線基板40の底面側に形成
される。
【0036】図2(C)に示すように、プリント配線基
板40の裏面には電池タブ接続用の配線パターン14
a、感震器8を取り付けるための角穴40c、及び感震
器8の端子の貫通穴の周囲に形成された配線パターン8
bがモールドされないで残っている。電池14及び感震
器8は、図示しないが、プリント配線基板40の上面に
搭載され、プリント配線基板40の裏面で配線パターン
に接続されて組立てが完了する。
【0037】この図2に示したマイコンメータ制御ユニ
ットと図13に示した従来のマイコンメータ制御ユニッ
トとを比較すれば理解できるように、従来のブラケット
に相当する部分の総てがホットメルトモールディング樹
脂で一体成形されている。そのため、従来のリードスイ
ッチ9のハウジングケース51、テストスイッチ11及
びLED12のハウジングケース60、ブラケット35
及びリード線43を引き出すコネクタ42が不要になっ
ている。
【0038】図3は、図2に示したマイコンメータ制御
ユニットをホットメルトモールディングにより一体成形
する工程の一例を示す。図3(A)は、モールド型を示
しており、このモールド型は4つ型B1〜B4に分割で
きる構造になっている。モールド材料の注入孔46はモ
ールド型の下部に設けている。図3(B)は、このモー
ルド型に部品が搭載されたプリント配線基板40を入れ
た状態を示している。図3(C)は、注入孔46からモ
ールド材料7(保護層に対応)を注入した状態を示して
いる。この際、モールド材料7はプリント配線基板40
に予め設けられた貫通穴を介してプリント配線基板40
の上面及び下面に回り込む。図3(D)は、モールド型
から取り出されたマイコンメータ制御ユニットを示す。
【0039】ホットメルトモールディングは加熱及び冷
却時間が短いのが特徴であり、マイコンメータ制御ユニ
ットがモールド型から取り出された時には既にモールド
材料が固まっており、そのまま試験工程に流すことがで
きる。従って、従来のようにモールド材料を厚さが一定
になるように注意しながら塗布し、更に時間をかけて乾
燥させ、ブラケットを取り付ける等といった工程をこの
一体成形で代替できるので、実用上極めて大きな効果を
期待できる。
【0040】次に、上述したマイコンメータ制御ユニッ
トの変形例を説明する。この変形例に係るマイコンメー
タ制御ユニットは、リードスイッチ9のハウジングケー
スとテストスイッチ11及びLED12のハウジングケ
ース、並びにリード線43のコネクタに相当する部分を
予めホットメルト樹脂でモールドすることによりモール
ド部品7を作製しておき、プリント配線基板40に、こ
れらのモールド部品7及びその他の電子部品を搭載した
後に必要箇所をホットメルトモールディングでモールド
するものである。
【0041】この変形例は、機械的強度の弱いリードス
イッチ9やテストスイッチ11及びLED12、並びに
リード線43のコネクタに相当する部分を予めモールド
することにより外力から保護するためと、組立て作業に
おける取り扱い性を向上させようとするものである。モ
ールド型は、搭載されるモールド部品の形状に適合する
ように逃げを形成することを除けば、図3を参照して説
明したモールド型と同様に構成することができる。
【0042】図4は、変形例に係るマイコンメータ制御
ユニットの、ホットメルトモールディングで保護層が形
成される前の構造を示す図であり、図4(A)は側面
図、図4(B)は正面図、図4(C)は底面図である。
プリント配線基板40の上には、リードスイッチ9のハ
ウジングケース、テストスイッチ11及びLED12の
ハウジングケース、並びにリード線43のコネクタにそ
れぞれ相当するモールド部品7、並びにCPU10等の
電子部品が搭載される。リードスイッチ9は、プリント
配線基板40の裏面に搭載され、裏面側から半田付けさ
れる。
【0043】図5は、変形例に係るマイコンメータ制御
ユニットの、ホットメルトモールディングで保護層が形
成された後の構造を示す図であり、図5(A)は側面
図、図5(B)は正面図、図5(C)は底面図である。
図5に示すように、図1に示す状態において、全体をホ
ットメルトモールディングすると、リードスイッチ9の
部分は、図5(B)に示すように、プリント配線基板4
0の上面に突出したリード線の部分までモールドされ
る。また、予め搭載するモールド部品に使用されるモー
ルド材料は、後から全体をモールドするために使用され
るモールド材料と同じものであるから、全体をホットメ
ルトモールディングするの際の熱でモールド材料同士が
溶融しあう。その結果、マイコンメータ制御ユニットを
一体に形成することができる。なお、電池14及び感震
器8は、上述した実施の形態と同様に、後にプリント配
線基板40に搭載される。
【0044】プリント配線基板40としては、スルーホ
ールが存在しない片面配線基板が用いられる。また、こ
のマイコンメータ制御ユニットは、プリント配線基板4
0の配線パターンが存在しない面が上側になるように構
成される。これにより、水滴が落下しても部品や配線パ
ターンを濡らすことがないためホットメルトモールディ
ングする部分を減らすことができ、ホットメルト樹脂の
使用量を減らすことができる。また、プリント配線基板
を40を片面配線基板とすることで従来の両面配線基板
よりも安価にできる。更に、プリント配線基板40を片
面配線基板とすることによりスルーホールが不要になる
ので、スルーホールを介して水滴がプリント配線基板4
0の裏面に流れ込まないといった効果がある。
【0045】図6に示した第1変形例に係るマイコンメ
ータ制御ユニットは、ガスメータへの取付部30がホッ
トメルト樹脂よりも硬い材料から構成されている。取付
部30の材料としては、例えば鉄板、アルミ板、硬度の
高い樹脂板等を使用することができる。このマイコンメ
ータ制御ユニットは、取付部30をプリント配線基板4
0の所定位置に搭載した後に、ホットメルトモールディ
ングによって取付部30を含めて一体成形される。この
構成により、ホットメルト樹脂で形成された取付部30
ではガスメータに取り付ける際の強度が得られない場合
に対応可能になる。なお、図6(A)〜図6(D)は、
既に説明した図3(A)〜図3(D)に対応している。
【0046】図7に示した第2変形例に係るマイコンメ
ータ制御ユニットは、ガスメータに固定するための取付
部30として金属製取付板38を用い、プリント配線基
板40に形成された配線パターンと接触を保ちながらか
しめができる構造を有する。
【0047】金属製取付板38には、図7(A)に示す
ように、プリント配線基板40を貫通する突起部38a
が形成されており、この突起部38aの先端部分には、
図7(B)に拡大して示すように、溝部が形成されてい
る。また、金属製取付板38の、プリント配線基板40
に形成された配線パターン48と接触する部分には、図
7(B)に示すように、凸部38bが形成されている。
【0048】上記のように構成される金属製取付板38
は、図7(A)及び図7(B)に示すように、その突起
部38aがプリント配線基板40に設けられた角穴40
fに挿入される。そして、図7(C)に示すように、溝
部が開かれてかしめられる。これにより、図7(D)に
示すように、金属製取付板38がプリント配線基板40
に堅固に固定され、凸部38bは配線パターン48に強
い圧力で接触する。
【0049】マイコンメータ制御ユニットに搭載される
電子回路は、耐ノイズ性能向上のために、回路アースを
バリスタやコンデンサを介してガスメータ本体に接続す
る必要がある。そのため、従来のマイコンメータ制御ユ
ニットでは、ブラケットにばね性を有する銅版を取り付
け、その銅版とプリント配線基板40の回路アースの配
線パターンとをばね部分で接触させて接続している。し
かし、銅板の加工精度によって接触圧力が決まることも
あって、必ずしも一定圧力で接触できないという問題が
生じている。この問題は、上述した構成により解消さ
れ、安定した接触状態が得られる。
【0050】また、金属製取付板38をかしめによって
プリント配線基板40に固定しようとするとプリント配
線基板40に貫通穴40fを設ける必要があるが、この
貫通穴40fをかしめ後もそのままにしておくとプリン
ト配線基板40の上面からの水滴がプリント配線基板4
0の裏面に回り込む。
【0051】このため、第3変形例に係るマイコンメー
タ制御ユニットは、図8(A)の斜視図及び図8(B)
の断面図に示すように、注入孔46からモールド材料を
穴72を介してプリント配線基板40の上面側に流し込
み、貫通穴40fを覆うようにモールド部71bを形成
するとともに、モールド部71cを形成する。即ち、ホ
ットメルト樹脂で貫通穴40fまで覆うようにモールド
型を構成しておけば、一体成形の際に一緒に塞ぐことが
でき、プリント配線基板40の上面からの水滴がプリン
ト配線基板40の裏面に回り込まなくなる。
【0052】また、第4変形例に係るマイコンメータ制
御ユニットは、図9(A)の斜視図及び図8(B)の断
面図に示すように、プリント配線基板40に設けられた
貫通穴72を介して注入孔46からモールド材料7とし
てのホットメルト樹脂をプリント配線基板40の表面及
び裏面の双方に流し込むことができるということを利用
し、プリント配線基板40の端部に貫通穴72を設ける
ことによりプリント配線基板40を挟み込む形でホット
メルト樹脂による保護層71cを形成することができ、
モールド材料7を剥がれ難くすることができる。
【0053】更には、第5変形例に係るマイコンメータ
制御ユニットは、図10(A)の上面図及び図10
(B)の正面図に示すように、プリント配線基板40の
上部に設けた基板の上下を挟み込む部分を繋ぐことで、
電池14の+極及び−極の間に仕切り壁73aを形成す
るように構成できる。この仕切り壁73aを設けること
で、電池14の端子間の絶縁距離を大幅に(2倍以上
に)広げることができるので、プリント配線基板40の
上部の水滴による電池14の端子間の絶縁低下を防止す
ることができる。
【0054】更には、第6変形例に係るマイコンメータ
制御ユニットは、図10に示した第5変形例を変形した
ものであり、図11にその構成を示す。図11(B)は
上面図であり、図11(A)は図11(B)のA−A間
の断面図である。この第6変形例では、電池14の+電
極14a及び−電極14bのそれぞれの近傍にモールド
部75aが形成される。このモールド部75aは図示し
ない注入孔から貫通穴76を介してモールド材料が流入
して形成されたもので、溝部75bが形成され、この溝
部75aを+電極14a及び−電極14bのそれぞれが
貫通している。このように+電極14a及び−電極14
bのそれぞれが溝部75aに挿入され、且つモールド部
75aにより取り囲まれているので、プリント配線基板
40の上部の水滴による電池14の端子間の絶縁低下を
防止することができる。
【0055】図12は、本発明の実施の形態に係るマイ
コンメータ制御ユニットの構造を分解して示す斜視図で
ある。図12では、ホットメルトモールディングする前
の状態とホットメルトモールディングした後に搭載され
る電池14及び感震器8を示しているが、ホットメルト
モールディングの際に形成される電池14の端子間の仕
切り部分や金属製取付板38を取り付けるための角穴4
0fをモールド材料で塞いだ部分は示していない。ま
た、ホットメルト樹脂を流し込むための貫通穴も図示を
省略している。
【0056】図12において、プリント配線基板40の
裏面には、図示しないがCPU10やその他の電子部品
が搭載されており、ガスメータの下ケース19Aに収容
された永久磁石5の回転を検出するリードスイッチ9が
ホットメルト樹脂でモールドされて流量センサユニット
55を構成し、流量センサユニット55の爪部55aが
プリント配線基板40の角穴40aに挿入されている。
リードスイッチ9のリード線部50aはプリント配線基
板40のホールに差し込まれ半田付けされている。
【0057】LED12及びテストスイッチ11はホッ
トメルト樹脂でモールドされてテストスイッチユニット
65を構成している。このテストスイッチユニット65
の爪部60aはプリント配線基板40の角穴40bに挿
入され、LED12及びテストスイッチ11のリード線
部はプリント配線基板40のホールに挿入されて半田付
けされている。
【0058】また、このマイコンメータ制御ユニットを
ガスメータに取り付けるための金属製取付板38の突起
部38aは、プリント配線基板40の角穴40fに挿入
され、突起部38aの溝部が広げられることによりプリ
ント配線基板40と結合されている。この金属製取付板
38はモールドする前にプリント配線基板40にかしめ
られる。
【0059】プリント配線基板40の上面の後方に立て
られた金属製ピンから成る端子41は、圧力センサ2や
別置の感震器と接続するための端子である。この金属製
ピンから成る端子41の立っているプリント配線基板4
0の部分には切り込みが設けられ、櫛状になっている。
端子41は後に半田接続用に使用されるのでホットメル
トモールディングができない。そのため、端子41間の
絶縁距離を大きくするためにプリント配線基板40に切
り込みが設けられている。プリント配線基板40は片面
配線基板であり、表側(上面側)には配線パターンがな
いので、端子41は、裏面(下面側)の配線パターンに
半田付けされている。
【0060】また、遮断弁4等と接続するためのリード
線部はホットメルト樹脂でモールドされてリード線ユニ
ット45を構成しており、リード線ユニット45の下部
に形成された突起部45aがプリント配線基板40の角
穴40eにはめ込まれている。リード線43の先端はプ
リント配線基板40の裏面で半田付けされている。電池
14と感震器8はプリント配線基板40の上面にホット
メルトモールディングした後に搭載され、感震器8の爪
部8aはプリント配線基板40の角穴40cに挿入さ
れ、各接続端子はプリント配線基板40のスルーホール
に挿入し半田付けされる。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
短時間で作製することができ、均一な耐湿度性能を有
し、しかも安価なマイコンメータ制御ユニットを提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るマイコンメータ制御
ユニットの、ホットメルトモールディングで保護層が形
成される前の構造を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るマイコンメータ制御
ユニットの、ホットメルトモールディングで保護層が形
成された後の構造を示す図である。
【図3】図2に示したマイコンメータ制御ユニットをホ
ットメルトモールディングにより一体成形する工程の一
例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るマイコンメータ制御
ユニットの第1変形例の、ホットメルトモールディング
で保護層が形成される前の構造を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るマイコンメータ制御
ユニットの第1変形例の、ホットメルトモールディング
で保護層が形成された後の構造を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るマイコンメータ制御
ユニットの第1変形例をホットメルトモールディングに
より一体成形する工程の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るマイコンメータ制御
ユニットの第2変形例を説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るマイコンメータ制御
ユニットの第3変形例を説明するための図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るマイコンメータ制御
ユニットの第4変形例を説明するための図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るマイコンメータ制
御ユニットの第5変形例を説明するための図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るマイコンメータ制
御ユニットの第6変形例を説明するための図である。
【図12】本発明の実施の形態に係るマイコンメータ制
御ユニットの構造を分解して示す斜視図である。
【図13】従来の遮断機能付きのガスメータの一例を示
す斜視図である。
【図14】従来の遮断機能付きガスメータの上ケースを
裏面側から見た斜視図である。
【図15】従来のマイコンメータ制御ユニットの概略の
機能ブロック図である。
【図16】従来のマイコンメータ制御ユニットの構造を
分解して示す斜視図である。
【符号の説明】
2…圧力センサ、4…遮断弁、5…永久磁石、8…感震
器、8b…配線パターン、9…リードスイッチ、11…
テストスイッチ、14…電池、14a…配線パターン、
30…取付部、38…金属製取付板、38a、45a…
突起部、38b…凸部、40…プリント配線基板、8
a、35a、51a、60a…爪部、40a、40b、
40c、40d、40e、40f…角穴、41…端子、
43…リード線、45…リード線ユニット、55…流量
センサユニット、65…テストスイッチユニット。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスメータを制御するためのマイコンメ
    ータ制御ユニットであって、 プリント配線基板と、 このプリント配線基板に搭載されて前記ガスメータの全
    体を制御するCPU、ガスの流量を検出する流量セン
    サ、機能チェックのためのテストスイッチ及び状態報知
    のための発光ダイオードを含む部品と、 前記プリント配線基板及び前記部品をホットメルトモー
    ルディングによって一体成形することにより形成された
    保護層と、 前記ガスメータに取り付けられ、前記ホットメルトモー
    ルディングによって形成された取付部と、を備えたこと
    を特徴とするマイコンメータ制御ユニット。
  2. 【請求項2】 ガスメータを制御するためのマイコンメ
    ータ制御ユニットであって、 プリント配線基板と、 このプリント配線基板に搭載されて前記ガスメータの全
    体を制御するCPU及び状態報知のための発光ダイオー
    ドを含む部品と、 ホットメルトモールディングによってモールドされた、
    ガスの流量を検出する流量センサ、機能チェックのため
    のテストスイッチ及び信号授受のためのリード線を含む
    モールド部品と、 前記プリント配線基板、前記部品及び前記モールド部品
    をホットメルトモールディングによって一体成形するこ
    とにより形成された保護層と、を備えたことを特徴とす
    るマイコンメータ制御ユニット。
  3. 【請求項3】 前記ガスメータに取り付けられる取付部
    は金属製取付板から成り、 前記金属製取付板は、前記プリント配線基板に形成され
    た配線パターンに接触する位置に凸部が形成され、前記
    プリント配線基板に形成された穴を貫通する部分の先端
    部分に溝部が設けられ、該溝部を開くことにより前記プ
    リント配線基板と前記金属製取付板とが固定され、且つ
    前記金属製取付板と前記プリント配線基板に形成された
    前記配線パターンとの間が電気的に接続されていること
    を特徴とする請求項2に記載のマイコンメータ制御ユニ
    ット。
  4. 【請求項4】 前記金属製取付板は、かしめによって前
    記プリント配線基板に固定され、前記保護層は、前記か
    しめのための穴部分を覆うように形成されていることを
    特徴とする請求項3に記載のマイコンメータ制御ユニッ
    ト。
  5. 【請求項5】 前記プリント配線基板は、片面に配線パ
    ターンが形成された片面配線基板から成り、前記配線パ
    ターンが存在しない面が上面となるように前記ガスメー
    タに取り付けられ、且つ前記保護層は、前記プリント配
    線基板に設けられた貫通穴を介して前記プリント配線基
    板の両面を挟み込むように形成されていることを特徴と
    する請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のマイコ
    ンメータ制御ユニット。
  6. 【請求項6】 前記プリント配線基板の上面に搭載され
    る電池の両極端子に接続される配線パターン間に前記ホ
    ットメルトモールディングによって仕切り壁が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか
    1項に記載のマイコンメータ制御ユニット。
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