JP2003253778A - 外装材及びその製造方法 - Google Patents

外装材及びその製造方法

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JP2003253778A
JP2003253778A JP2002057104A JP2002057104A JP2003253778A JP 2003253778 A JP2003253778 A JP 2003253778A JP 2002057104 A JP2002057104 A JP 2002057104A JP 2002057104 A JP2002057104 A JP 2002057104A JP 2003253778 A JP2003253778 A JP 2003253778A
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Eiichi Kojima
栄一 小島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建材周辺部に配設されたシリコーンシーリン
グ材とを具備してなる外装材であって、長期に亘り建材
表面に雨筋汚れ等の汚れが付着しにくく、付着しても降
雨や水洗により容易に除去可能な外装材を提供するこ
と。 【解決手段】 建材と、該建材周辺部に配設されたシリ
コーンシーリング材とを具備してなる外装材であって、
前記シーリング材表面には溶出防止層が形成されてお
り、前記建材の表面には、光触媒層が形成されており、
前記建材の最表面には、前記シーリング材と前記光触媒
層が最表面に露出している部分との間に撥水物質を含む
表面層からなる撥水性領域が設けられていることを特徴
とする外装材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建材と、建材周辺
部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備してな
る外装材であって、建材表面に雨筋汚れ等の汚れが付着
しにくく、付着しても降雨や水洗により容易に除去可能
な外装材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光触媒の光励起親水化現象を利用
した技術が注目されている。その最初の出願であるWO
96/29375号では、光励起に応じて親水性を呈す
る光触媒性半導体材料を基材表面に形成することで、太
陽にさらされると水との接触角が高度に親水化され、降
雨を受ける都度、大気中の疎水性物質を主成分とする汚
染物質が洗い流され、表面が自己浄化されることが提案
されており、外装建材や建材ガラスへの応用が提案され
ている。
【0003】一方、建材と、建材周辺部に配設されたシ
リコーンシーリング材とを具備してなる外装材に光触媒
薄膜を形成した先行例としては、例えば、特開平8−3
02856号があり、シーリング材自身を分解、改質す
ることが無いように、シーリング材材に接する部位を除
き、その近傍表面に光触媒をコーティングすることで、
シーリング材の水密性、気密性を劣化させることが無い
建築材料とすることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】建材と、建材周辺部に
配設されたシリコーンシーリング材とを具備してなる外
装材では、使用中にシリコーンシーリング材中のジメチ
ルシリコーン類の揮発や溶出が生じる。従って、WO9
6/29375号の提案を実現すべく、建材表面に単に
光触媒層のみを形成した場合、使用中に徐々にこのジメ
チルシリコーン類が光触媒層へと流下又は拡散し、ジメ
チルシリコーンのメチル基が酸化分解され生成したシラ
ノールと、光触媒を構成する酸化チタン等の金属酸化物
が結合して撥水表面に変化してしまう。そのために、長
期に亘り降雨を受ける都度、大気中の疎水性物質を主成
分とする汚染物質が洗い流され、表面が自己浄化される
機能を維持していくことができなかった。
【0005】また、特開平8−302856号の構成に
したとしても、ジメチルシリコーン類の光触媒層への単
位時間当りの流下量又は拡散量を劇的に変化させること
はできなかった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング
材とを具備してなる外装材であって、長期に亘り建材表
面に雨筋汚れ等の汚れが付着しにくく、付着しても降雨
や水洗により容易に除去可能な外装材を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、シリコーンシーリング材に起因する撥水汚
染が水を介して近傍に濃縮して広がることを見出し、こ
の発見を契機に本発明に至った。以下に詳述する。降雨
の水は重力によって底部にたまり、シーリング材の近傍
に水が長時間にわたり滞留する。特に、光触媒層の場
合、シーリング材から染み出たジメチルシリコーン類が
滞留した水に移行し、さらに、親水化して水ぬれ性が高
まった(表面エネルギーが高くなった)光触媒層の拡張
ぬれにより、撥水成分であるジメチルシリコーン類が水
を介して連続的にぬれ広がってゆく。それにより広域の
光触媒層が撥水化してしまうのである。すなわち、シー
リング材と光触媒膜をつなぐような水を滞留させないよ
うに水の流れを遮断すれば、長期に亘り建材表面に雨筋
汚れ等の汚れが付着しにくく、付着しても降雨や水洗に
より容易に除去可能な外装材を提供することができる。
【0008】本発明では、上記課題を解決すべく、建材
と、該建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材
とを具備してなる外装材であって、前記シーリング材表
面には溶出防止層が形成されており、前記建材の表面に
は、光触媒層が形成されており、前記建材の最表面に
は、前記シーリング材と前記光触媒層が最表面に露出し
ている部分との間に撥水物質を含む表面層からなる撥水
性領域が設けられていることを特徴とする外装材を提供
する。上記のような、シーリング材を被覆する溶出防止
層を形成することで、ジメチルシリコーンの揮発や溶出
を完全ではないまでも半分以下に抑えることができる。
さらに、上記のような撥水層をあらかじめ設けること
で、その水切り効果により溶出防止層で抑制されたジメ
チルシリコーン類の遮断が完全に実現し、光触媒層表面
への撥水汚染の拡散を低減することができ、その結果、
長期に亘り建材表面に雨筋汚れ等の汚れが付着しにく
く、付着しても降雨や水洗により容易に除去可能な外装
材を提供することが可能となる。
【0009】本発明の好ましい態様においては、前記撥
水物質がフッ素化合物であるようにする。そうすること
で、100°を超えるような撥水性が得られるので、そ
の水切り効果により溶出防止層で抑制されたジメチルシ
リコーン類の遮断が一層実現しやすくなる。
【0010】本発明の好ましい態様においては、前記撥
水性領域が、前記シーリング材と前記光触媒層が最表面
に露出している部分との距離で1mm以上20mm以下
で設けられているようにする。1mm以上にすることで
充分な水切り効果が得られる。また、20mm以下にす
ることで光触媒層の被覆面積を充分に確保できる。
【0011】本発明の好ましい態様においては、前記撥
水性領域と接する領域の前記光触媒層では、他の領域と
比較して単位面積当りの光触媒量が多いようにする。そ
うすることで、光触媒に光照射されるとその親水表面と
ジメチルシリコーン類が結合し、強く撥水化するので、
光触媒層にジメチルシリコーン類が齎されても拡散して
行き難くなり、撥水化される部分を少なく抑えることが
できる。
【0012】本発明の好ましい態様においては、前記撥
水性領域と前記光触媒層が最表面に露出している部分と
の間の最表面には、さらに吸着物質を含む表面層からな
る領域が設けられているようにする。そうすることで、
光触媒層にジメチルシリコーン類が一層齎されにくくな
る。
【0013】本発明の好ましい態様においては、前記吸
着物質を含む表面層からなる領域が、前記撥水性領域と
前記光触媒層が最表面に露出している部分との距離で1
mm以上20mm以下で設けられているようにする。1
mm以上にすることで充分なジメチルシリコーン類遮断
効果が得られる。また、20mm以下にすることで光触
媒層の被覆面積を充分に確保できる。
【0014】本発明の好ましい態様においては、前記多
孔質の表面層からなる領域が、前記撥水性領域と前記光
触媒層が最表面に露出している部分との距離で1mm以
上20mm以下で設けられているようにする。そうする
ことで、光触媒層にジメチルシリコーン類が一層齎され
にくくなる。
【0015】本発明の好ましい態様においては、前記多
孔質の表面層からなる領域が、前記撥水性領域と前記光
触媒層が最表面に露出している部分との距離で1mm以
上20mm以下で設けられているようにする。1mm以
上にすることで充分なジメチルシリコーン類遮断効果が
得られる。また、20mm以下にすることで光触媒層の
被覆面積を充分に確保できる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の外装材とは、雨にさらさ
れる屋外で使用され、シーリング材が建材とともに併用
されるものであれば、どのような構造でも適用可能であ
り、外装材の表面を伝わる雨水がシーリング材に触れる
ように配置された構造の場合に好適である。建物の壁、
屋根を構成するパネルやガラスなど、カメラケースやセ
ンサーカバーなどの機器を防水するためのケース類など
が挙げられる。
【0017】本発明のシーリング材は、シリコーンポリ
マーを主成分としたもので、適度の柔軟性と強度を有す
るもので、従来から汚れで問題となっているシリコーン
系シーリング材である。シリコーンシーリング材は色々
な種類があり、湿気で硬化する一成分形、触媒と反応さ
せる二成分形などがある。また、硬化機構により、オキ
シム型、アミノキシ型、アルコール型、酢酸型などがあ
る。
【0018】また、本発明のシーリング材に形成する溶
出防止層とは、撥水汚染の原因であるジメチルシリコー
ン類の染み出しを防止する層であって、その防止効果
は、完全である方が望ましいが、作業性やコストなどを
加味して選択すれば良い。例えば、フッ素系、シリコー
ン系、変性シリコーン系、ポリサルファイド系の樹脂塗
膜が使用され、信越化学製シリコーンシーリング材用汚
れ防止剤X33−089、横浜ゴム株式会社製ハマタイ
トVY−52などが挙げられる。また、撥水層と兼用す
るためには、表面エネルギーの小さな材料が好適で、ジ
メチルシリコーンより小さな20dyn/cm以下のも
の、例えば大日本インキ製ディフェンサTR230K、
TR310等のフッ素系コーティング剤やメガファック
F178K等のパーフルオロアルキル基含有オリゴマー
が好適である。
【0019】光触媒は、光触媒作用を有する半導体であ
ればいずれも使用可能であり、例えばTiO2、SrT
iO3、ZnO、CdS、SnO2が挙げられる。ま
た、粒子状のもの、前駆体を結晶化させたものなど、形
態は使用条件によって選択することができる。また、光
触媒膜のコーティングは、外装部材を建築現場などの屋
外において塗工することもできるし、あらかじめ工場で
加工したものを建築現場や設置場所に持ち込むこともで
きる。
【0020】撥水物質は、水の接触角を高くすることが
できる材料であれば良く、好ましくは80°以上の水接
触角を示すものが好ましく、さらに90°以上が好まし
く、さらに100°を超えるような撥水性が好ましい。
また、時間の経過とともに水接触角が低下することがな
いような撥水状態を保つものが望ましいが、コスト、作
業性、使用環境に応じて選択すれば良い。例えば、表面
エネルギーが小さな四フッ化エチレ樹脂(PTFE)
や、フルオロアルキル基を含有するフッ素のシラン化合
物、などのフッ素化合物を用いることができる。
【0021】本発明の撥水層は、シーリング材に接近し
て配置される。接近の程度は、限りなく近いほど好まし
い、施工作業上可能なかぎり近づければ良い。シーリン
グ材との密着性が良好であれば、シーリング材の上に塗
布することもできる。
【0022】また、本発明のシーリング材に接近して形
成される撥水層は、光触媒層を形成した後に、その上に
撥水層を形成した方が、建築現場の工程の面から、ある
いは、工場で加工したガラスを持ち込むような場合に
は、望ましい。その場合は、光触媒で分解されないよう
な結合を有するようなシロキサン結合を有するようなも
のが望ましい。
【0023】本発明の撥水層が配置される幅は、水切り
の距離を長くとることができるので長いほど望ましい。
しかしながら、長期的にはその撥水層に汚れが発生する
ことがあり、かえって見苦しくなるため、目立たない程
度に狭くした方が良い。
【0024】また、本発明の撥水層の幅は、表面エネル
ギーのより小さな材料を用いれば、より狭くすることが
できる。そのため1mm以上20mm以下が望ましく、
さらに好ましくは1mm以上10mm以下が望ましく、
さらに1mm以上4mm以下が望ましい。また、使用さ
れるシーリング材の形状や、傾斜などの条件によって、
適宜その幅や形状を選定すれば良い。
【0025】本発明の撥水層の形状は、重力による水の
移行を利用して水平にしないで勾配をもたせた方が良
い。そうすると、シーラント近傍に、長時間、水がたま
ることがなくなる。
【0026】また、本発明の吸着物質とは、ジメチルシ
リコーンを吸着、捕捉する性質を示すものであれば良
く、表面積の大きな微粒子状のもの、多孔質状のものを
用いることができる。また、屋外の耐久性から無機系の
ものが望ましいが、使用条件によっては官能基を有する
有機物でも良い。
【0027】また、他の領域と比較して単位面積当りの
光触媒量が多い領域は、光触媒層が、膜硬度や耐久性の
面でチタニア含有量を増やすことができない場合でも、
撥水層の近傍のチタニア含有量を70重量%以上にする
のが好ましい。また、他の領域と比較して光触媒層の膜
厚を厚くしてもよい。光触媒層が、透明性や耐久性の面
で膜厚を増やすことができない場合でも、撥水層の近傍
の膜厚を50nm以上200nm以下にするのが好まし
い。上記光触媒量が多い領域の幅は、シーリング材から
染み出すジメチルシリコーンの溶出量に応じて設ければ
良く、膜厚をかせいで幅を狭くすることもできる。ま
た、シーリング材を打設して年数を経過したような場合
は、その幅を新築の場合よりも狭くすることができる。
その幅は、5mm以上200mm以下が望ましく、さら
に好ましくは5mm以上50mm以下が望ましく、さら
に5mm以上15mm以下が望ましい。
【0028】
【実施例】以下、実施例及び、比較例、試験例を示し、
発明の効果について、さらに具体的に説明するが、本発
明が下記実施例に限定されるものではない。
【0029】テストピースの作製 厚さ2mm、10cm角のフロートガラスを洗浄し、ボ
トム面を上にして20cm角のポリカ板に、5mmの間
隙を設けアルミテープで固定し、マスキングテープでガ
ラスを保護した後、その5mmの間隙にシリコーンシー
リング材(東芝GE製トスシールsp10、ニューグレ
イ、脱アミノキシ型)を注形し、平滑に仕上げ、シーリ
ング材を硬化させたテストピースを作製した。次に、そ
のテストピースのマスキングテープをはがし、ガラス洗
浄用の酸化セリウムを使い、水ぬれ性が良くなるまでガ
ラス表面をきれいに研磨洗浄し、試験に供した。
【0030】実曝露の比較試験 南向きに斜め45°に傾斜させてテストピースを固定
し、天然暴露をした。3日おきに、テストピース面に散
水し、その時に水滴が付着した部位がシーリング材に起
因して撥水汚染を受けた部位であると判断した。さら
に、シーリング材端からの距離を測定し、1ヶ月後にそ
の長さ(疎水部位)の比較を行い、その長さが短いほど
シーリング材の汚染が低減されたと判断した。また、テ
ストピースの表面の水接触角を測定し、90°を超えた
部位はシリコーンシーリング材に汚染されたものと判断
し、シーリング材の端から1cmの距離の接触角が50
°を超えた経過日数を求め、親水性維持の指標とした。
【0031】光触媒膜厚の定量 サンプルを35mmに切り出し、蛍光X線測定装置、島
津製作所、を用いて30kV、80mAの出力で30m
mφの測定面にX線を照射し、Ti元素のKα線の強度
を2θ=86.14°と、2θ=83.0°で測定し、
その差を求めた。コーティングしていないガラスでも微
量にTiを検出するため下地のガラスも同様に測定し、
その値を、個々のサンプルから減算して、光触媒の膜厚
のパラメータとした。
【0032】コーティング剤の調整 光触媒には、X線結晶子径7nm、粒子径約10nmの
アナターゼ微粒子にもつTiO2ゾルを用い、バインダ
ーにはアルキルシリケートの加水分解物を用いた。それ
らをチタニアとシリケートのSiO2換算の重量比が、
65重量部と、35重量部になるように合成した。その
後、固形分濃度が0.2%になるように、NPAと、P
GMMEと、DPGの混合溶剤で希釈調整したものを光
触媒コーティング剤Aとした。
【0033】捕捉層用コーティング剤の調整 光触媒には、X線結晶子径7nm、粒子径約50nmの
アナターゼ微粒子にもつTiO2ゾルを用い、バインダ
ーにはアルキルシリケートの加水分解物を用いた。それ
らをチタニアとシリケートのSiO2換算の重量比が、
80重量部と、20重量部になるように調整した。その
後、固形分濃度が1.0%になるように、NPAで希釈
調整したものを捕捉層用コーティング剤Bとした。
【0034】(比較例1)光触媒をコーティングのみ 前記のガラスパネルを水平に置き、前記の光触媒コーテ
ィング剤Aをローラーに含浸させ、ローラーが回転しな
いように縦、横に、何度も移動させて、ガラス面に塗布
した。TiO2の膜厚パラメータは、1.3kcps、
約30nmであった。
【0035】(比較例2)溶出防止剤のみ 光触媒のコーティングは比較例1と同様に行った後、シ
ーリング材の表面に信越化学工業製、X33−089を
ハケを使って塗布した。
【0036】(実施例1) 溶出防止剤+撥水1 光触媒のコーティングは比較例2と同様に行った後、撥
水層としてテトラフルオロシラザンのコーティング剤
(信越化学工業製、KP801M)をシリコーンシーリ
ング材の近傍に3mm幅で塗布した。
【0037】(実施例2) 溶出防止剤+撥水2 光触媒のコーティングは比較例2と同様に行った後、撥
水層として4弗化エチレン微粒子のコーティング剤(フ
ロン工業株式会社製、フロンワックスF−7013)を
シリコーンシーリング材の近傍に3mm幅で塗布した。
【0038】(実施例3) 溶出防止剤+撥水+TiO
2厚膜 光触媒コーティングと撥水層を、実施例1と同様に行っ
た後、捕捉層用コーティング剤Bを折りたたんだ不織布
に含浸させてシーリング材の近傍に、2cmの幅で捕捉
層を形成した。捕捉層のTiO2の膜厚パラメーター
は、5.4kcps、約50nmであった。
【0039】比較例1〜2、実施例1〜3のテストピー
スを同時に、前記した撥水汚染性の実曝露試験を実施し
た。表1のとおり、比較例よりも、実施例1、2は疎水
部の長さは短く、汚染を低減していることが確認でき
た。特に実施例3はあらかじめ形成した撥水層の幅3m
mと変らず、撥水汚染をほとんど受けていないことが確
認できた。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、建材周辺部に配設され
たシリコーンシーリング材とを具備してなる外装材であ
って、長期に亘り建材表面に雨筋汚れ等の汚れが付着し
にくく、付着しても降雨や水洗により容易に除去可能な
外装材を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の外装部材の構造を示す断面図であ
る。
【図2】 本発明の外装部材の構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1撥水層 2シーリング材 3外装部材 4光触媒膜 5防止層 6捕捉層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建材と、該建材周辺部に配設されたシリ
    コーンシーリング材とを具備してなる外装材であって、 前記シーリング材表面には溶出防止層が形成されてお
    り、 前記建材の表面には、光触媒層が形成されており、 前記建材の最表面には、前記シーリング材と前記光触媒
    層が最表面に露出している部分との間に撥水物質を含む
    表面層からなる撥水性領域が設けられていることを特徴
    とする外装材。
  2. 【請求項2】 前記撥水物質がフッ素化合物であること
    を特徴とする請求項1に記載の外装材。
  3. 【請求項3】 前記撥水性領域が、前記シーリング材と
    前記光触媒層が最表面に露出している部分との距離で1
    mm以上20mm以下で設けられていることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の外装材。
  4. 【請求項4】 前記撥水性領域と接する領域の前記光触
    媒層では、他の領域と比較して単位面積当りの光触媒量
    が多いことを特徴とする請求項1乃至3に記載の外装
    材。
  5. 【請求項5】 前記光触媒量が多い領域が、5mm以上
    200mm以下であることを特徴とする請求項4に記載
    の外装材。
  6. 【請求項6】 前記撥水性領域と前記光触媒層が最表面
    に露出している部分との間の最表面には、さらに吸着物
    質を含む表面層からなる領域が設けられていることを特
    徴とする請求項1乃至5に記載の外装材。
  7. 【請求項7】 前記吸着物質を含む表面層からなる領域
    が、前記撥水性領域と前記光触媒層が最表面に露出して
    いる部分との距離で1mm以上20mm以下で設けられ
    ていることを特徴とする請求項6に記載の外装材。
  8. 【請求項8】 前記撥水性領域と前記光触媒層が最表面
    に露出している部分との間の最表面には、さらに多孔質
    の表面層からなる領域が設けられていることを特徴とす
    る請求項1乃至5に記載の外装材。
  9. 【請求項9】 前記多孔質の表面層からなる領域が、前
    記撥水性領域と前記光触媒層が最表面に露出している部
    分との距離で1mm以上20mm以下で設けられている
    ことを特徴とする請求項8に記載の外装材。
  10. 【請求項10】 シリコーンシーリング材に溶出防止層
    を形成する工程と、建材表面に光触媒層を形成する工程
    と、シーリング材に接近した建材周縁部に撥水物質を含
    む表面層を形成する工程とを具備してなることを特徴と
    する外装材の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010029596A1 (ja) * 2008-09-10 2010-03-18 株式会社ピアレックス・テクノロジーズ コーティング組成物、コーティング膜付シーラント層の形成方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010029596A1 (ja) * 2008-09-10 2010-03-18 株式会社ピアレックス・テクノロジーズ コーティング組成物、コーティング膜付シーラント層の形成方法

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