JP2003252934A - 高分子化合物、洗浄剤組成物、防汚剤組成物及び洗浄性防汚剤組成物、並びに洗浄物品、防汚物品及び洗浄性防汚物品 - Google Patents

高分子化合物、洗浄剤組成物、防汚剤組成物及び洗浄性防汚剤組成物、並びに洗浄物品、防汚物品及び洗浄性防汚物品

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JP2003252934A JP2002374830A JP2002374830A JP2003252934A JP 2003252934 A JP2003252934 A JP 2003252934A JP 2002374830 A JP2002374830 A JP 2002374830A JP 2002374830 A JP2002374830 A JP 2002374830A JP 2003252934 A JP2003252934 A JP 2003252934A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)ビニルラクタム単量体と、(B)
ポリアルキレンオキサイド基を含有する単量体と、
(C)上記(A)、(B)以外の重合性不飽和単量体と
の共重合体を特定量共重合してなることを特徴とする高
分子化合物。 【化1】 CH2=C(R1)COO(Cn2nO)m3 (2) (R1は水素原子又はメチル基であり、R3は水素原子、
炭素数が1〜4のアルキル基又はフェニル基である。n
は2〜4の整数であり、mは2〜50である。) 【効果】 本発明によれば、優れた界面活性能を有し、
硬表面、軟表面、あるいはゲル表面に対して洗浄と同時
に該表面の表面特性を変える高分子系界面活性剤として
有用な高分子化合物を提供することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた界面活性能
を有する高分子化合物及びこれを含有する洗浄剤組成
物、防汚剤組成物及び洗浄性防汚剤組成物に関し、更に
詳しくは、ガラスや陶器、ステンレス、ハードコンタク
トレンズなどの硬表面、毛髪、繊維などの軟表面、及び
ソフトコンタクトレンズのようなゲル表面に対して洗浄
性と同時に該表面に吸着して防汚性を付与することが可
能な高分子化合物及び該高分子化合物を含有する洗浄剤
組成物、防汚剤組成物及び洗浄性防汚剤組成物、並びに
洗浄物品、防汚物品、及び洗浄性防汚物品に関する。
【0002】
【従来の技術】界面活性剤は、洗浄剤、乳化剤及び分散
剤組成物に応用されている。その際に、界面活性剤は、
アニオン系、カチオン系、ノニオン系、両性系に大別さ
れて数多くの化合物又は組成物が提案されており、これ
らは単独又は混合して用いられている。これらの中で、
近年、高分子系界面活性剤の乳化力及び分散力の大きさ
が注目され、各種用途への応用が考えられている。
【0003】これに関連する文献として、アクリル系高
分子活性剤が報告されている(特許文献1〜3参照)。
これらの発明は、長鎖アルキルエステルからなる疎水基
含有モノマー及びポリアルキレンオキサイド基又はイオ
ン性基を含有する親水性モノマーを必須成分とする高分
子化合物からなることを特徴とするもので、主に乳化剤
及び分散剤としての用途を狙ったものであり、本発明が
訴求する洗浄性と洗浄後の表面に対する防汚性付与を兼
ね備えた機能は期待できない。
【0004】また、ビニルラクタムの中で、特に、ビニ
ルピロリドンをモノマーとする高分子化合物が提案され
ている(特許文献4,5参照)。これらの発明は、ビニ
ルピロリドン単独あるいはアルキレン系不飽和モノマー
との共重合体からなる高分子化合物を色移りを阻止する
洗浄剤の添加物として使用することを特徴とするもので
ある。しかしながら、これらの提案は、十分な洗浄性と
洗浄後の表面に対する防汚性付与を兼ね備えた効果を狙
いとするものではなかった。
【0005】一方、ガラス(窓ガラス、乗り物のガラ
ス、鏡等)、陶器(便器等)、ステンレス、各種プラス
チック、ハードコンタクトレンズなどの硬表面、毛髪、
繊維といった軟表面、あるいはソフトコンタクトレンズ
のようなゲル表面は、特殊な有機溶剤と接触すると簡単
に表面を痛めてしまうものが多く、これらの表面を処理
する技術としては、水溶性タイプの商品が望まれてい
る。また、表面処理剤には、通常の使用によって、接触
する水や濯ぎ水などで簡単に処理剤が取れてしまうの
で、耐久性を有するものが、また、人体が接触する用途
に対しては、安全性が考慮されているものが望まれる。
【0006】また、コンタクトレンズの洗浄液には、従
来、低分子量の界面活性剤が含まれているが、特にソフ
トコンタクトレンズ使用者の眼障害の原因物質として残
留界面活性剤による影響が指摘されている(非特許文献
1参照)。そのため、1液で洗浄、消毒、保存を行うコ
ールド消毒液では、ソフトコンタクトレンズのポアサイ
ズよりも分子サイズの大きい消毒剤が用いられている
(非特許文献2参照)。
【0007】更に、このようなコンタクトレンズ用洗浄
保存液の基剤として、コンタクトレンズ洗浄又は保存洗
浄成分のコンタクトレンズへの残存を防止し、装着感を
高めるためにポリビニルピロリドンを含有する保存洗浄
液(特許文献6参照)、酸化剤と反応する特定の官能基
を末端基として有するポリビニルピロリドンを含有する
消毒効果の高いコンタクトレンズ消毒液(特許文献7参
照)、増粘剤としてポリビニルピロリドンを含有する擦
り洗いに適したコンタクトレンズ洗浄液がそれぞれ提案
されている(特許文献8参照)。しかしながら、これら
の提案の場合、いずれも開示されているのはビニルピロ
リドン単独重合体のみであり、本発明が目的とする効果
は認められなかった。
【0008】
【特許文献1】特開平1−171628号公報
【特許文献2】特開平5−103969号公報
【特許文献3】特開平9−324021号公報
【特許文献4】特表平8−505166号公報
【特許文献5】特表2001−511838号公報
【特許文献6】特開平5−173098号公報
【特許文献7】特表平8−504623号公報
【特許文献8】特開平11−6986号公報
【非特許文献1】水谷由紀夫,坪田一男 編集、コンタ
クトレンズの基礎と臨床、カラーアトラス (株)診断
と治療社(1996)p109〜110
【非特許文献2】オプティ・フリーパンフレット、日本
アルコン(株)p9〜10
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたもので、ガラス、陶器、ステンレス、プラ
スチック、ハードコンタクトレンズ等の硬表面、毛髪、
繊維等の軟表面、ソフトコンタクトレンズのようなゲル
表面に対して優れた洗浄力を有し、洗浄剤として有用で
あり、また、水での濯ぎによって流されず、対象面に吸
着して防汚性を発現することから、防汚剤としても有用
であり、更に、洗浄と同時に防汚性を有する表面処理剤
としても使用できる高分子化合物及び該高分子化合物を
含有する洗浄剤組成物、防汚剤組成物、及び上記高分子
化合物を含有し、優れた洗浄力を有すると共に、水での
濯ぎを伴うような洗浄工程においても有効成分が濯ぎに
よって流されず、対象面に吸着して防汚性を発現し、特
にコンタクトレンズ用として好適に使用される洗浄性防
汚剤組成物、並びに前記組成物を支持体に担持させてな
ることを特徴とする洗浄物品、防汚物品、及び洗浄性防
汚物品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結
果、ビニルラクタム(単量体)と、特定のポリアルキレ
ンオキサイド基含有単量体と、必要に応じてこれらの単
量体以外の重合性不飽和単量体とからなる構成単位から
なり、且つこれら単量体を特定割合で共重合させた高分
子化合物(共重合体)が上記硬表面、軟表面、ゲル表面
に対して、洗浄と同時に防汚性を有することを知見し、
更に鋭意検討した結果、上記共重合体を水溶性組成物中
に含有させると、特に優れた洗浄力を有し、且つ水での
濯ぎを伴うような洗浄工程においても、上記高分子化合
物が濯ぎによって洗い流されず、有効成分として対象面
に吸着して防汚性を発現することを知見し、本発明を完
成するに至った。
【0011】即ち、本発明は、(A)下記一般式(1)
で表されるビニルラクタム単量体と、(B)下記一般式
(2)で表されるポリアルキレンオキサイド基を含有す
る単量体と、(C)上記(A)、(B)以外の重合性不
飽和単量体との共重合体であり、上記単量体全体に対し
て(A)単量体20〜90質量%、(B)単量体10〜
80質量%、(C)単量体0〜50質量%を共重合して
なることを特徴とする高分子化合物を提供する。
【0012】
【化2】 CH2=C(R1)COO(Cn2nO)m3 (2) (但し、上記式(2)において、R1は水素原子又はメ
チル基であり、R3は水素原子、炭素数が1〜4のアル
キル基又はフェニル基である。nは2〜4の整数であ
り、mは2〜50である。)
【0013】また、本発明は、更に、上記高分子化合物
を含有してなることを特徴とする洗浄剤組成物、防汚剤
組成物、及び上記高分子化合物を含有してなることを特
徴とし、特にコンタクトレンズ用として好適な洗浄性防
汚剤組成物、並びに前記組成物を支持体に担持させてな
る洗浄物品、防汚物品、及び洗浄性防汚物品を提供す
る。
【0014】以下、本発明についてより詳細に説明す
る。本発明の高分子化合物は、ビニルラクタム(A)、
特定のポリアルキレンオキサイド基含有単量体(B)、
必要に応じてこれら(A)、(B)以外の重合性不飽和
単量体(C)からなる構成単位を有する共重合体であ
り、好ましくは上記(A)〜(C)の単量体の合計配合
量(100質量%)に対して各単量体の配合量が特定割
合となるように配合したものである。従って、本発明の
高分子化合物における各単量体からなる構成単位の含有
量は、共重合する際の各単量体の配合量と同様である。
【0015】ここで、本発明において用いられるビニル
ラクタム(A)は、下記一般式で表されるものである。
【0016】
【化3】
【0017】上記単量体(A)として、より具体的に
は、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン等が
挙げられ、これらの単量体は1種単独で又は2種以上を
適宜混合して用いることができ、本発明の高分子化合物
中に20〜90質量%、好ましくは25〜87質量%、
より好ましくは30〜85質量%含有される。含有量が
少なすぎると充分な洗浄面での耐久性が低下する。一
方、多すぎると洗浄性が得られない。
【0018】本発明において用いられるポリアルキレン
オキサイド基含有単量体(B)は、下記一般式(2)で
表されるものである。 CH2=C(R1)COO(Cn2nO)m3 (2)
【0019】ここで、上記式(2)において、R1は水
素原子又はメチル基であり、R3は水素原子、炭素数が
1〜4の直鎖もしくは分岐状のアルキル基又はフェニル
基である。nは2〜4の整数であり、mは2〜50、好
ましくは2〜30である。
【0020】上記単量体(B)として、より具体的に
は、例えばポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリ
コール(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリ
エチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコー
ル−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートな
どのポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレー
トなどの炭素数1〜3のアルキル基でアルコキシ化され
たアルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、フェノキシエトキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリ
コール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレー
トなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いても良
いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。これらの
中でも、好ましくはメトキシポリエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレートであり、より好ましくは(C2
4O)の平均繰り返し数が2〜9のメトキシポリエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレートである。
【0021】上記単量体(B)は、本発明の高分子化合
物中に10〜80質量%、好ましくは12〜78質量
%、より好ましくは15〜75質量%含有される。含有
量が少なすぎると充分な防汚性が低下する。一方、多す
ぎると洗浄面での耐久性が低下する。
【0022】本発明において用いられる単量体(C)
は、上記単量体(A)、(B)以外の重合性不飽和単量
体であり、このような単量体としては、疎水性ビニル単
量体、アニオン性ビニル単量体及びカチオン性ビニル単
量体などが挙げられる。
【0023】より具体的には、例えば、炭素数1〜24
の直鎖あるいは分岐状アルコールの(メタ)アクリル酸
エステル((メタ)アクリルはアクリルとメタクリルを
表す)、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、ポ
リスチレンマクロモノマー、ポリアクリル酸ブチルマク
ロモノマー、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリ
ル酸ヒドロキシプロピル、2−ビニルピリジン、4−ビ
ニルピリジン、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メ
タ)アクリル酸ジプロピルアミノエチル等の(メタ)ア
クリル酸ジアルキルアミノアルキル等の(メタ)アクリ
ル酸のアミン誘導体、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルア
ミド、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸類、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等
のビニル基を有するカルボン酸類又はその塩、スチレン
スルホン酸、2−アクリルアミド2−メチルスルホン酸
等のビニル基を有するスルホン酸類などが挙げられる。
【0024】本発明の単量体(C)としては、これらの
中でも、炭素数1〜24、特に1〜18の直鎖あるいは
分岐状アルコールの(メタ)アクリル酸エステルがより
好適である。上記疎水性ビニル単量体、アニオン性ビニ
ル単量体、カチオン性ビニル単量体は、1種単独で又は
2種以上を適宜混合して用いることができる。また、本
発明で用いられているアニオン性ビニル単量体は、その
塩又は酸との混合物の形で用いることもできる。これら
の塩には、アルカリ金属塩の他、アンモニアやトリエチ
ルアミン、トリエタノールアミン等の塩基性化合物との
塩を挙げることができる。なお、本発明において、上記
単量体(C)は、上記化合物に限定されるのもではな
い。
【0025】上記単量体(C)は、本発明の効果を阻害
しない割合で使用可能であり、本発明の高分子化合物中
に0〜50質量%、好ましくは0〜40質量%、より好
ましくは0〜35質量%含有される。50質量%を超え
ると本発明の効果が発揮されなくなる。
【0026】本発明の高分子化合物は、その重量平均分
子量が特に制限されるものではないが、重量平均分子量
が1,000〜1,000,000、好ましくは5,0
00〜500,000、より好ましくは10,000〜
300,000であると好適である。重量平均分子量が
小さすぎると、例えばソフトコンタクトレンズに使用し
たときに、そのポアサイズより小さくなる場合があり、
大きすぎると高分子化合物溶液の粘度が高すぎて製剤設
計上の制限が生じる場合がある。
【0027】本発明の高分子化合物の製造方法は、上記
(A)〜(C)単量体を共重合した高分子化合物を作成
できれば特に限定されず、例えば溶液重合、乳化重合、
塊状重合により重合することができるが、工業的には、
溶液重合、乳化、懸濁重合によるラジカル重合が好まし
く、中でも溶液重合による方法が好ましい。なお、本発
明の高分子化合物は、ランダム共重合体であってもブロ
ック共重合体であってもよい。
【0028】溶液重合によって重合する場合、溶媒とし
ては、例えば水、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ヘキサン
等の芳香族・脂肪族又は複素環式化合物、酢酸エチル、
アセトン、メチルエチルケトンなどの各種有機溶剤が使
用できる。重合濃度は特に規制されないが、通常20〜
50%で重合するのが良い。重合開始剤としては、例え
ば過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリ
ウム等の過硫酸塩、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロ
イルパーオキサイド等のパーオキサイド、クメンハイド
ロパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド等のハイド
ロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等のア
ゾ化合物等が挙げられる。重合開始剤濃度は、通常、使
用する単量体に対して0.1〜10モル%が好ましい。
更に、分子量を規制するためにアルキルメルカプタンの
ような連鎖移動剤、ルイス酸化合物などの重合促進剤、
リン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸などのpH調整剤を使
用してもよい。重合温度は、用いられる溶媒、重合開始
剤により適宜定められるが、通常、室温〜150℃が良
い。
【0029】本発明の高分子化合物は、その表面張力の
値が特に制限されるものではないが、表面張力が62m
N/m以下、好ましくは57mN/m以下であると好適
である。表面張力が上記範囲であると、特に優れた界面
活性能を有するので、高分子系界面活性剤としてより好
適に使用することができる。
【0030】本発明の高分子化合物は、優れた界面活性
能を有するので、高分子系界面活性剤として好適に使用
することができ、具体的用途としては、ガラス、陶器、
ステンレス、ハードコンタクトレンズ等の硬表面、毛
髪、繊維等の軟表面、更に、ソフトコンタクトレンズの
ようなゲル表面などに対する洗浄性を有し、更に、これ
ら表面に吸着して防汚性を付与することから、これらを
対象とする洗浄剤組成物、防汚剤組成物に含有させるこ
とができ、また、被処理物を洗浄すると同時に被処理物
表面に防汚性を付与することができるので、洗浄性防汚
剤組成物に含有させると有用であり、特にコンタクトレ
ンズ用(例えば、ハード、酸素透過型ハード、従来型ソ
フト、頻回交換型ソフト、使い捨て型ソフト、カラー、
トーリック、非球面、遠近両用など)洗浄性防汚剤組成
物に含有させると、タンパク質の汚れ防止効果により優
れたものとなるので、より有用である。
【0031】上記各組成物における上記高分子化合物の
配合量は、特に制限されるものではないが、通常、各組
成物全体に対して0.001〜20質量%、好ましくは
0.005〜10質量%、より好ましくは0.01〜5
質量%とすると、好適である。上記高分子化合物の配合
量が少なすぎると、その機能を十分に発揮することが困
難となる場合があり、多すぎると製剤設計上の制限が生
じる場合がある。
【0032】本発明の高分子化合物を配合して上記各組
成物を調製する場合、水性組成物として調製すると、特
に優れた洗浄力を有する洗浄剤組成物、表面処理後に水
で濯いでも優れた防汚性を付与する防汚剤組成物、更
に、洗浄性に優れるのみならず、水での洗浄工程におい
て上記高分子化合物が濯ぎによって脱離せず、有効成分
として対象面に吸着して優れた防汚性を付与できる洗浄
性防汚剤組成物が得られる。
【0033】本発明の高分子化合物を各種組成物に含有
させる場合、その用途に合わせて、アニオン性、カチオ
ン性、ノニオン性、両性の低分子量界面活性剤、及び消
毒剤、防腐剤、酵素、緩衝剤、等張化剤、溶解化剤、清
涼化剤、粘稠化剤の1種あるいは2種以上を併用しても
良い。このような低分子量界面活性剤としては、例え
ば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、硫酸アルキルポリ
オキシエチレン塩、アルキルポリオキシエチレンエーテ
ル、脂肪酸ジエタノールアミド、N−アルキレンベタイ
ン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(例えば、H
CO−60、日本サーファクタント工業(株)製)等の
ポリオキシエチレンオキシステアリン酸トリグリセライ
ド、ポリソリベート80(例えばTO−10M、日本サ
ーファクタント工業(株)製)等のモノオレイン酸ポリ
オキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンブロックポリマー、ポロキサミン(例え
ば、TETRONIC1107、BASFジャパン製)
等が挙げられる。消毒剤として、塩酸ポリヘキサメチレ
ンビグアニド、塩化ポリドロニウム等、防腐剤として、
塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、パラ
オキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パ
ラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル
等、酵素として、トリプシン、キモトリプシン、パング
レアチン、パパイン、コラベナーゼ、プロメライン、ア
ミノペプチターゼ、アスペルギロ・ペプターゼ、プロナ
ーゼE、ディスパーゼ、ズブチリシンA、ズブチリシン
B、リパーゼ、グルコシダーゼ、ムタナーゼ、α−アミ
ラーゼ、デキストラナーゼ等、緩衝剤として、ホウ酸、
ホウ砂、トロメタモール、リン酸二水素ナトリウム、リ
ン酸水素二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、L−アスパ
ラギン酸カリウム、イプシロン−アミノカプリン酸、グ
ルタミン酸ナトリウム等、安定剤として、α−シクロデ
キストリン、エデト酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウ
ム、チオ硫酸ナトリウム等、等張化剤として、アミノエ
チルスルホン酸、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化
カルシウム、グリセリン、ブドウ糖、D−マンニトール
等、溶解補助剤として、エタノール、尿素、プロピレン
グリコール、マグロゴール4000等のポリエチレング
リコール、モノエタノールアミン等、清涼化剤として、
ウイキョウ油、dl−カンフル、ゲラニオール、ハッカ
油、ベルガモット油、d−ボルネオール、l−メントー
ル、ユーカリ油、粘稠化剤として、コンドロイチン硫酸
ナトリウム、ヒアルロン酸、及びその塩、デキストラン
70、ヒドロキシセルロース、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドンなとが挙げられる。また、必要に
応じて低級アルコール、安定剤、抗菌剤、色素及び香料
等のそれぞれ1種あるいは2種以上を併用しても良い。
【0034】特に、本発明の高分子化合物を含有するコ
ンタクトレンズ用洗浄性防汚剤組成物とする場合は、水
溶性高分子化合物を配合することが好ましい。本発明の
高分子化合物と水溶性高分子化合物とを組み合せること
により、レンズをこすり洗いする際の摩擦が減少し、レ
ンズの破損(破れなど)をより良好に防ぐことができる
点で好適である。更に、レンズ装着時にしっとり感が付
与され、レンズの乾きも抑制されるので、特に好まし
い。
【0035】水溶性高分子化合物としては、ヒドロキシ
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロースなどのセ
ルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、カルボキシビニルポリマーなどのポリビニル
系高分子化合物、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒア
ルロン酸などのムコ多糖類、ポリエチレングリコール、
デキストランなどが挙げられる。この中でも好ましい水
溶性高分子化合物は、セルロース系高分子化合物、ポリ
ビニル系高分子化合物、ポリエチレングリコール、ヒア
ルロン酸であり、特に好ましくは、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレ
ングリコール、ヒアルロン酸である。
【0036】上記水溶性高分子化合物の配合量は、特に
制限されるものではないが、通常、組成物全体に対して
0.001〜20質量%、好ましくは0.002〜10
質量%、より好ましくは0.005〜5質量%である。
上記の水溶性高分子化合物の配合量が少なすぎると、コ
ンタクトレンズをこすり洗いする時の摩擦のため、レン
ズを破損(破れなど)する場合があり、多すぎると粘度
が高くなりすぎて製剤設計上の制限が生じる場合があ
る。
【0037】具体的なコンタクトレンズ用洗浄防汚製品
として、MPS(マルチ・パーパス・ソリューション:
洗浄、消毒、保存(すすぎ)液一体型)、洗浄保存(す
すぎ)液,煮沸消毒用洗浄(すすぎ)液など、コンタク
トレンズの洗浄・ケアに関する種々の製品に用いること
ができる。
【0038】また、上記各組成物を支持体に担時させた
洗浄物品、防汚物品、及び洗浄性防汚物品とすると、使
用性が向上する点で好ましい。支持体の材質としては、
特に制限されないが、汚れの拭き取り能力、除菌効果な
どの点から、不織布、織布、紙、スポンジ等の吸水性の
支持体があげられる。使用性の点から、シート状の支持
体に含浸させた洗浄防汚シートとすることが好ましい。
特に、コンタクトレンズ等のデリケートな被洗物への物
理的影響の点から、極細の分割繊維を含む不織布を使用
すると、汚れや菌類の拭き取り効果が高く、かつ被洗物
を傷めない良好な洗浄防汚シートを得ることができる。
【0039】前記分割繊維を含む不織布としては、特に
制限はなく、公知の分割繊維を含む不織布全てが好適に
挙げられるが、例えば、特開平10−272081号公
報に記載の分割繊維を含む不織布、及び特開平5−23
9718号公報に記載の分割性複合繊維等を含む不織布
等が好ましい。
【0040】支持体の形状、大きさ等は特に制限はな
く、拭き取る対象(例えばコンタクトレンズ、眼鏡等)
により、適当な厚み、大きさ、形状を適宜選択すること
ができる。
【0041】前記支持体に含浸させる前記組成物の液の
比率(含浸倍率)は、特に制限はないが、質量比(組成
物/支持体)で0.5〜10.0が好ましく、1.5〜
9.5がより好ましい。
【0042】上記各組成物の剤型、調製方法、使用方法
は、特に限定されず、各組成物の通常の剤型として各剤
型の定法に準じて調製することができ、各製剤の常用量
を通常の使用方法にて使用することによって、優れた洗
浄性、防汚性付与を主とする表面処理能が発揮される。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、優れた界面活性能を有
し、例えばガラス、陶器、ステンレス、ハードコンタク
トレンズなどの硬表面、毛髪、繊維などの軟表面、ある
いはソフトコンタクトレンズのようなゲル表面に対して
洗浄と同時に該表面の表面特性を変える高分子系界面活
性剤として有用な高分子化合物及び該高分子化合物を含
有する優れた洗浄力を有する洗浄剤組成物、効果的な表
面処理剤である防汚剤組成物、優れた洗浄力及び表面処
理能を兼備する洗浄性防汚剤組成物並びに前記組成物を
支持体に担持させてなる洗浄物品、防汚物品及び洗浄性
防汚物品を提供することが可能となった。特に、本発明
をコンタクトレンズ用に使用した場合は、レンズに対す
るタンパク汚れの付着を防止することにより、レンズ装
着時の不快感(視界の曇り、乾燥感、異物感)および感
染症やアレルギーを起こしにくいコンタクトレンズ用洗
浄性防汚組成物とすることができる。
【0044】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら
限定されるものではない。
【0045】[実施例1]冷却還流管、滴下ロート、温
度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けたセパラブル
フラスコにエタノール200gを仕込み、攪拌しながら
窒素ガスを導入して78℃に加熱し、ビニルピロリドン
(以下、VPと略す)80g、メタクリル酸メトキシポ
リエチレングリコール(p=4)(以下、M−40Gと
略す)47.8g、メタクリル酸エチル(以下、EMA
と略す)22.3g(全単量体中のVP分=53質量
%、全単量体中のM−40G分=32質量%、全単量体
中のEMA分=15質量%)、エタノール35gの混合
溶液と、2,2−(アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル))0.78g、エタノール115gの混合溶液とを
連続的に3時間かけて加え、更に3時間加熱し続けて、
表1に示す組成の実施例1の高分子化合物(共重合体)
を得た。
【0046】[実施例2〜14]上記実施例1におい
て、表1の組成となるように単量体の種類、配合割合を
代えた以外は、上記実施例1と同様の方法によって表1
に示す組成の実施例2〜14の高分子化合物(共重合
体)を得た。なお、単量体の合計配合量は、実施例1と
同様である。
【0047】[比較例1,2]市販の下記高分子化合物
を比較例1,2とした。 比較例1:ポリビニルピロリドンK−90:BASF製 比較例2:Gafquat755:ポリ(メタクリル酸
ジメチルアミノエチルメチルクロライド/アクリルアミ
ド)共重合体、GAFF製
【0048】[比較例3〜5]上記実施例1において、
表1の組成となるように単量体の種類、配合割合を代え
た以外は、上記実施例1と同様の方法によって表1に示
す組成の比較例3〜5の共重合体(高分子化合物)を得
た。なお、単量体の合計配合量は、実施例1と同様であ
る。
【0049】上記実施例1〜14及び比較例1〜5の高
分子化合物について、1質量%水溶液での表面張力の測
定、洗浄性、防汚性1、防汚性2の評価を下記方法に従
って行った。結果を表1に併記する。
【0050】〈表面張力の測定方法〉1質量%水溶液の
表面張力を測定した。測定は協和科学(株)製、自動界
面張力計PD−Zを用い、液滴法により20℃で行っ
た。
【0051】〈洗浄性の評価方法〉20ml容量の瓶に
1質量%の高分子化合物生理食塩水溶液又は分散液を入
れた。次いで、パネラーが1日装着したハードコンタク
トレンズ又はソフトコンタクトレンズを上記液に完全に
浸るように入れた。室温で1時間経過後、レンズを取り
出して軽く擦り洗いを行った後に、処理前後を顕微鏡で
観察し、以下の評価基準に従って評価した。
【0052】〈評価基準〉 3:明らかに透明性が回復した 2:僅かに透明性が回復した 1:透明性に変化がなかった
【0053】〈防汚性1の評価方法〉ガラス板(10c
m×10cm)に濃度1質量%の高分子化合物水溶液、
あるいは分散液を1ml塗布し、キムワイプを用いて拭
いた。この処理したガラス板を屋外に2週間放置後、十
分水で濯ぎ、濯ぎ後の汚れの付着度合いを目視で観察
し、下記評価基準に従って評価した。
【0054】〈評価基準〉 5:全く汚れがない(実験前のガラス板に相当) 4:ほとんど汚れがない 3:僅かに汚れが残る 2:かなり汚れが残る 1:激しく汚れが残る(高分子化合物溶液による処理を
せず、屋外に放置したガラス板に相当)
【0055】〈防汚性2の評価方法〉ソフトコンタクト
レンズ(ACUVUE(etafilconA、BC
9.1,DIA14.4,D+1.75)、ジョンソン
アンドジョンソン製)を濃度1質量%高分子化合物溶液
又は分散液5mlに室温で1時間浸漬した。レンズを取
りだしてイオン交換水で濯ぎ、清浄な柔らかい紙で水分
を吸い取り、人工涙液(卵白リゾチーム(和光純薬
(株)製)0.120g、塩化ナトリウム0.900
g、リン酸水素二ナトリウム0.045gをイオン交換
水100mlに溶解後、3モル%水酸化ナトリウムでp
H7に調整)2mlの入った試験管にレンズを浸漬した
後、この試験管を37℃で1時間加温震盪した。レンズ
を取りだし、清浄な柔らかい紙で水分を吸い取った。こ
のレンズは、ニンヒドリン指示薬を用いてレンズに付着
したリゾチームを染色し、発色の状態を以下の基準に従
って評価した。
【0056】〈評価基準〉 5:全く染まらない(コンタクトレンズを人工涙液に接
触させず、ニンヒドリン指示薬を用いた時の着色状態に
相当) 4:ほとんど染まらない 3:僅かに染まる 2:かなり染まる 1:激しく染まる(コンタクトレンズを高分子化合物溶
液による処理をせず、人工涙液に接触させてニンヒドリ
ン指示薬を用いた時の着色状態に相当)
【0057】〈防汚性3の評価方法〉上記防汚性2の評
価方法において、コンタクトレンズをハードコンタクト
レンズ(メニコンO232、メニコン製)に代え、リゾ
チームの染色剤として1質量%エリスロシン水溶液を用
いた以外は、上記防汚性2の評価方法と同様の方法によ
ってレンズに付着したリゾチームを染色し、発色の状態
を以下の基準に従って評価した。
【0058】〈評価基準〉 5:全く染まらない(コンタクトレンズを人工涙液に接
触させず、エリスロシン水溶液を用いた時の着色状態に
相当) 4:ほとんど染まらない 3:僅かに染まる 2:かなり染まる 1:激しく染まる(コンタクトレンズを高分子化合物溶
液で処理をせず、人工涙液に接触させてエリスロシン水
溶液を用いた時の着色状態に相当)
【0059】〈コンタクトレンズの摩擦試験〉ソフトコ
ンタクトレンズ(1・DAY ACUVUE(etaf
ilconA、BC8.5、DIA14.2、D−1.
75)、ジョンソンエンドジョンソン製)に高分子化合
物を含む溶液又は分散液3滴を落とし、指でレンズの表
裏面を10秒間ていねいにこすり洗いをした時の指先の
ひっかかり具合を、下記評価基準に従って評価した。
【0060】〈評価基準〉 3:全くひっかかりがない(なめらかにこすり洗いがで
きる) 2:ややひっかかりがある 1:非常にひっかかる(場合によってはレンズを破損す
るおそれがある)
【0061】
【表1】
【0062】M−90G:メタクリル酸メトキシポリエ
チレングリコール(p=9)(新中村化学製) M−230G:メタクリル酸メトキシポリエチレングリ
コール(p=23)(新中村化学製) MMA:メタクリル酸メチル EMA:メタクリル酸エチル BMA:メタクリル酸ブチル HEMA:メタクリル酸ヒドロキシエチル DM:メタクリル酸ジメチルアミノエチル MAA:メタクリル酸 70PEP−350B:ポリエチレングリコール・ポリ
プロピレングリコール・モノメタクリレート(日本油脂
製) H2C=C(CH3)−CO−(OC247−(OC3
63−OH
【0063】[実施例15〜17及び比較例6,7]上
記実施例1,2,4及び比較例1,2の高分子化合物を
使用し、表2の組成に従って洗浄性防汚剤組成物を常法
に準じて調製し、実施例15〜17及び比較例6,7の
洗浄性防汚剤組成物を得た。上記評価方法において1質
量%の高分子化合物溶液又は分散液に代えて、各組成物
をそのまま用いた以外は、上記評価方法に従って、各組
成物について、洗浄性、防汚性2、防汚性3の評価を行
った。結果を表2に併記する。なお、表2において、高
分子化合物の略語などについては、上記表1と同様であ
る。
【0064】
【表2】
【0065】[実施例18〜21及び比較例8]上記実
施例2,13,及び14の高分子化合物を使用し、表3
の組成に従ってMPS(マルチ・パーパス・ソリューシ
ョン:洗浄、消毒、保存(すすぎ)液一体型)を常法に準
じて調製し、支持体に含浸させシート状のコンタクトレ
ンズケア用製品とした。MPSの含浸倍質量率は3.5
(MPS/支持体)、シート(支持体)は不織布(分割
繊維不織布:レーヨン/(PET/PE分割繊維)スパ
ンレース不織布;大和紡績(株)、LM−62、グレー
ドDFS(SH)R7−62)を用いた。得られたシー
ト状のコンタクトレンズケア用製品を上記評価方法にお
いて1質量%の高分子化合物溶液又は分散液に代えて、
シート状のコンタクトレンズケア用製品をそのまま用い
た以外は、上記評価方法に従って、各シート状のコンタ
クトレンズケア用製品について、防汚性2、防汚性3及
び摩擦試験の評価を行った。結果を表3に併記する。な
お、表3において、高分子化合物の略語などについて
は、上記表1,2と同様である。
【0066】
【表3】
【0067】[実施例22〜26]上記実施例2,13
及び14の高分子化合物を使用し、表4の組成に従って
MPS(マルチ・パーパス・ソリューション:洗浄、消
毒、保存(すすぎ)液一体型)を常法に準じて調製し、支
持体に含浸させシート状のコンタクトレンズケア用製品
とした。MPSの含浸倍質量率は3.5(MPS/支持
体)、シート(支持体)は不織布(分割繊維不織布:レ
ーヨン/(PET/PE分割繊維)スパンレース不織
布;大和紡績(株)、LM−62、グレードDFS(S
H)R7−62)を用いた。得られたシート状のコンタ
クトレンズケア用製品を上記評価方法において1質量%
の高分子化合物溶液又は分散液に代えて、シート状のコ
ンタクトレンズケア用製品をそのまま用いた以外は、上
記評価方法に従って、各シート状のコンタクトレンズケ
ア用製品について、防汚性2、防汚性3及び摩擦試験の
評価を行った。結果を表4に併記する。なお、表4にお
いて、高分子化合物の略語などについては、上記表1,
2と同様である。
【0068】
【表4】
【0069】[実施例27〜31]上記実施例2,13
及び14の高分子化合物を使用し、表5の組成に従って
MPSを常法に準じて調製し、支持体に含浸させシート
状のコンタクトレンズケア用製品とした。MPSの含浸
倍質量率は3.5(MPS/支持体)、シート(支持
体)は不織布(分割繊維不織布:レーヨン/(PET/
PE分割繊維)スパンレース不織布;大和紡績(株)、
LM−62、グレードDFS(SH)R7−62)を用
いた。得られたシート状のコンタクトレンズケア用製品
を上記評価方法において1質量%の高分子化合物溶液又
は分散液に代えて、シート状のコンタクトレンズケア用
製品をそのまま用いた以外は、上記評価方法に従って、
各シート状のコンタクトレンズケア用製品について、防
汚性2、防汚性3及び摩擦試験の評価を行った。結果を
表5に併記する。なお、表5において、高分子化合物の
略語などについては、上記表1,2と同様である。
【0070】
【表5】
【0071】[実施例32〜35]上記実施例2,13
及び14の高分子化合物を使用し、表6の組成に従って
MPSを常法に準じて調製し、支持体に含浸させシート
状のコンタクトレンズケア用製品とした。MPSの含浸
倍質量率は3.5(MPS/支持体)、シート(支持
体)は不織布(分割繊維不織布:レーヨン/(PET/
PE分割繊維)スパンレース不織布;大和紡績(株)、
LM−62、グレードDFS(SH)R7−62)を用
いた。得られたシート状のコンタクトレンズケア用製品
を上記評価方法において1質量%の高分子化合物溶液又
は分散液に代えて、シート状のコンタクトレンズケア用
製品をそのまま用いた以外は、上記評価方法に従って、
各シート状のコンタクトレンズケア用製品について、防
汚性2、防汚性3及び摩擦試験の評価を行った。結果を
表6に併記する。なお、表6において、高分子化合物の
略語などについては、上記表1,2と同様である。
【0072】
【表6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02C 13/00 G02C 13/00 (72)発明者 小松 正典 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 服部 学 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H006 BC05 DA08 DA09 4H003 AC06 AC12 BA12 DA01 DA02 DA05 DA16 EA02 EA18 EA19 EB04 EB07 EB08 EB16 EB22 EB28 EB30 EB34 EC01 ED02 FA06 4J027 AC02 BA15 CD04 4J100 AB02R AG04R AL03R AL08Q AM02R AM15R AQ07P BA03 BA08 CA04 CA05 JA15 JA34

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1)で表されるビニ
    ルラクタム単量体と、(B)下記一般式(2)で表され
    るポリアルキレンオキサイド基を含有する単量体と、
    (C)上記(A)、(B)以外の重合性不飽和単量体と
    の共重合体であり、上記単量体全体に対して(A)単量
    体20〜90質量%、(B)単量体10〜80質量%、
    (C)単量体0〜50質量%を共重合してなることを特
    徴とする高分子化合物。 【化1】 CH2=C(R1)COO(Cn2nO)m3 (2) (但し、上記式(2)において、R1は水素原子又はメ
    チル基であり、R3は水素原子、炭素数が1〜4のアル
    キル基又はフェニル基である。nは2〜4の整数であ
    り、mは2〜50である。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高分子化合物を含有して
    なることを特徴とする洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の高分子化合物を含有して
    なることを特徴とする防汚剤組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の高分子化合物を含有して
    なることを特徴とする洗浄性防汚剤組成物。
  5. 【請求項5】 コンタクトレンズ用である請求項4記載
    の洗浄性防汚剤組成物。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の組成物を支持体に担持さ
    せてなることを特徴とする洗浄物品。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の組成物を支持体に担持さ
    せてなることを特徴とする防汚物品。
  8. 【請求項8】 請求項4又は5記載の組成物を支持体に
    担持させてなることを特徴とする洗浄性防汚物品。
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