JP4328962B2 - コンタクトレンズ用の水膜形成剤を含有する組成物 - Google Patents

コンタクトレンズ用の水膜形成剤を含有する組成物 Download PDF

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Description

本発明は、良好な視界と装用感が得られるコンタクトレンズ用の水膜形成剤及びこれを含有する組成物に関する。
コンタクトレンズは、目に直接装着するため絶えず涙液に曝されている。従って、時間の経過とともに涙液に含まれるリゾチーム等のタンパク質、脂質、ムチン等が付着し、レンズの塗れ性が悪化することにより装用感が低下する。こうした汚れの付着を防止する技術として、3級アミノ基や4級アミノ基等のイオン性を有するポリマーによるタンパク質付着防止技術が提案されている(特許文献1〜4参照)。しかしながら、イオン性によりポリマーをコンタクトレンズへ吸着させる方法では、イオンコンプレックスの形成により、レンズの親水性が低下する場合や、レンズ表面に存在する疎水部が覆われるわけではないため脂質汚れに対する付着防止効果は充分ではなかった。
一方、コンタクトレンズ洗浄剤として、重合性の不飽和二重結合を有する親水性モノマーと重合性の不飽和二重結合を有する疎水性モノマー、重合性不飽和二重結合の複数を結合するコポリマーを含有する架橋剤からなる含水ゲルが提案されている(特許文献5参照)。しかしながら、重合性の不飽和二重結合の複数を結合含有する架橋剤を含むため、含水ゲル状態となり、汚れの付着防止を目的としてレンズ表面に吸着させることができず、本発明が目的とする効果も得られない。
特開平5−107512号公報 特開2002−256030号公報 特表2000−510186号公報 米国特許第4168112号 特表2000−510186号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、コンタクトレンズ用の水膜形成剤、及びこれを含有してなり、良好な視界と装用感が得られる眼科用組成物及びコンタクトレンズ用組成物に関する。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、(A)特定の重合性の不飽和二重結合を有する疎水性モノマーと、(B)重合性の不飽和二重結合を有する親水性モノマーとを含む共重合体からなる水溶性ポリマーが、コンタクトレンズ表面に水膜を形成することを知見した。より具体的には、このようにして得られた共重合体中の(A)疎水性モノマー部がコンタクトレンズの疎水部に疎水性相互作用により吸着し、かつ親水性モノマー部の働きでコンタクトレンズ表面の塗れ性が向上、コンタクトレンズ表面に壊れにくい水膜が形成される。水膜は、タンパク質や脂質等の汚れの付着を抑制すると同時に、レンズ表面の水分(すなわちレンズ装用時には涙液)の乾燥を防ぐので、良好な視界と装用感が得られるものである。さらに、殺菌性モノマーを加えることにより、上記の効果に加えて、コンタクトレンズの殺菌、消毒効果が得られる。
従って、下記発明を提供する。
[1].下記(A)及び(B)
(A)シリコーンマクロモノマー及びフッ素系モノマーから選ばれる1種又は2種以上の重合性の不飽和二重結合を有する疎水性モノマー2〜30質量%、
(B)スルホン酸類、ビニル基を有するカルボン酸類及びリン酸類のアニオン基含有モノマー、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル及びジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドの3級カチオン、ビニルピリジン、ベタイン含有モノマー、ビニルカプロラクタム類、アクリルアミド類、ならびにビニルピロリドンから選ばれる1種又は2種以上の重合性の不飽和二重結合を有する親水性モノマー70〜98質量%を含むモノマーの水溶性共重合体からなるコンタクトレンズ用の水膜形成剤0.00001〜20W/V%と、水とを含有する、眼科用組成物、ならびにコンタクトレンズすすぎ液、コンタクトレンズ保存液及びコンタクトレンズマルチパーパスソリューションから選ばれる組成物。
[2].水膜形成剤の重量平均分子量が、5,000〜1,000,000である[1]記載の組成物。
[3].(B)モノマーが、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、アシッドホスホキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ベタイン含有モノマー、N−ビニルピペリドン、(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、及びビニルピロリドンから選ばれる1種又は2種以上の重合性の不飽和二重結合を有する親水性モノマーである[1]又は[2]記載の組成物。
[4].ベタイン含有モノマーが、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、N−メタクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、N−アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、N−メタクリロイルオキシメチル−N,N−ジエチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、1−(3−スルホプロピル)−2−ビニルピリジニウムベタイン、N,N−ジメチル−N−アクリロイルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン、N,N−ジメチル−N−メタクリロイルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン、及びN,N−ジメチル−N−メタクリルアミドプロピル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタインから選ばれるベタイン含有モノマーである[3]記載の組成物。
[5].下記(A)、(B)及び(C)
(A)シリコーンマクロモノマー及びフッ素系モノマーから選ばれる1種又は2種以上の重合性の不飽和二重結合を有する疎水性モノマー2〜3質量%、
(B)ビニル基を有するカルボン酸類及び(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルから選ばれる1種又は2種以上の重合性の不飽和二重結合を有する親水性モノマー93〜95質量%、
(C)重合性の不飽和二重結合を有する殺菌性モノマー2〜5質量%
を含むモノマーの水溶性共重合体からなるコンタクトレンズ用の水膜形成剤0.00001〜20W/V%と、水とを含有する、眼科用組成物、ならびにコンタクトレンズすすぎ液、コンタクトレンズ保存液及びコンタクトレンズマルチパーパスソリューションから選ばれる組成物。
[6].水膜形成剤の重量平均分子量が、5,000〜1,000,000である[5]記載の組成物。
[7].水膜形成剤が、水膜形成消毒剤であることを特徴とする[5]又は[6]記載の組成物。
[8].(C)モノマーが、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル類の塩及びハロゲン化アルキル4級化物、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類の塩及びハロゲン化アルキル4級化物、ならびにジアリルアルキルアンモニウム塩類から選ばれる1種又は2種以上の殺菌性モノマーである、[5]〜[7]のいずれかに記載の組成物。
本発明によれば、コンタクトレンズ用の水膜形成剤、これを配合してなる良好な視界と装用感が得られる眼科用組成物及びコンタクトレンズ用組成物を提供することができる。
以下、本発明につき、さらに詳しく説明する。
本発明のコンタクトレンズ用の水膜形成剤は、下記(A)及び(B)を含むモノマーを重合してなる水溶性共重合体である。
(A)シリコーンマクロモノマー及びフッ素系モノマーから選ばれる1種又は2種以上の重合性の不飽和二重結合を有する疎水性モノマー
(B)重合性の不飽和二重結合を有する親水性モノマー
なお、本発明中において、各モノマーは全モノマーの合計の配合量(100質量%)に対して、各モノマーの配合量が特定割合になるように配合したものである。従って、本発明の共重合体における各モノマーからなる構成単位の含有量は、共重合する際の各モノマーの配合量と同様である。
本発明において用いられる(A)モノマーとして、シリコーンマクロモノマー及びフッ素系モノマーが挙げられる。これらを1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。なお、本発明においてマクロとは、分子量1,000以上をいい、(メタ)アクリルはアクリルとメタクリルを示す。
シリコーンマクロモノマーとしては、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004328962
(式中、R1は水素又はメチル基であり、R2はエーテル基を含有してもよい炭素数1〜6の2価脂肪族基を示し、R3は炭素数1〜30の脂肪族基、芳香族基、ヒドロキシル基を示し、aは0、1又は2の数字を示し、bは10〜500の数を示す。)
上記一般式(1)で表されるシリコーンマクロモノマーは、市販品(チッソ(株)製)として入手できる。例えば、商品名サイラプレーンFM−0711(上記一般式(1)において、R1=メチル基、R2=プロピレン基、a=2、b=11、R3=ブチル基である。商品名サイラプレーンFM−0721(上記一般式(1)において、R1=メチル基、R2=プロピレン基、a=2、b=65、R3=ブチル基である。)、商品名サイラプレーンFM−0725(上記一般式(1)において、R1=メチル基、R2=プロピレン基、a=2、b=130、R3=ブチル基である)等が挙げられる。
フッ素系モノマーとしては、トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、パーフルオロオクチルメタクリレート、パーフルオロオクチルアクリレート等が挙げられる。
本発明の(A)モノマーとしては、シリコーンマクロモノマー及びフッ素系モノマーから選ばれる重合性の不飽和二重結合を有する疎水性モノマーが挙げられる。
(A)モノマーの配合量は、モノマー全量に対し0.99〜75質量%が好ましく、より好ましくは2〜55質量%、さらに好ましくは3〜35質量%である。配合量が少なすぎると、コンタクトレンズに対する吸着力が低下して充分な効果が得られない場合があり、多すぎると水に溶解しなくなる場合がある。なお、後述する(C)モノマーを含まない場合、好適な配合量の上限は1質量%である。
本発明において用いられる(B)モノマーとしては、スルホン酸類、ビニル基を有するカルボン酸類及びリン酸類等のアニオン基含有モノマー、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル類、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類等の3級カチオン類、ビニルピリジン類、ベタイン含有モノマー、ビニルカプロラクタム類、アクリルアミド類、ポリアルキレングリコール部分のHLB値が7を超えるポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルモルホリン、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリコシルエチル、ならびにビニルピロリドン等の重合性の不飽和二重結合を有する親水性モノマーが挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
スルホン酸類としては、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。ビニル基を有するカルボン酸類としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等が挙げられ、リン酸類としては、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、アシッドホスホキシエチル(メタ)アクリレート等のリン酸類が挙げられる。
(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル類としては、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジプロピルアミノエチル等が挙げられ、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。ビニルピリジン類としては、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等、ベタイン含有モノマーとしては、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、N−メタクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、N−アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、N−メタクリロイルオキシメチル−N,N−ジエチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、1−(3−スルホプロピル)−2−ビニルピリジニウムベタイン、N,N−ジメチル−N−アクリロイルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン、N,N−ジメチル−N−メタクリロイルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン、N,N−ジメチル−N−メタクリルアミドプロピル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン等が挙げられる。ビニルカプロラクタム類としては、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルピペリドン等が挙げられる。アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
ポリアルキレングリコール部分のHLB値が7を超えるポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類としては、ポリアルキレングリコール部分のHLB値が7を超える、末端が水酸基のポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートやメトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の炭素数1〜3のアルキル基でアルコキシ化されたアルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等、フェノキシエトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。具体的には、例えば、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(EO=3,PO=7)、商品名:ブレンマー70PEP−350B、日本油脂(株)製(HLB9.5)、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(EO=1,PO=9)、商品名:ブレンマー10PEP−550B、日本油脂(株)製(HLB8.1)等が挙げられる。
好ましい(B)モノマーとしては、スルホン酸類、ビニル基を有するカルボン酸類及びリン酸類等のアニオン基含有モノマー、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル類、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類等の3級カチオン類、ベタイン含有モノマー、ビニルカプロラクタム類、アクリルアミド類、ポリアルキレングリコール部分のHLB値が7を超えるポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルモルホリン、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、並びに(メタ)アクリル酸グリコシルエチル等の重合性の不飽和二重結合を有する親水性モノマーが挙げられる。
(B)モノマーの配合量は、モノマー全量に対し24.99〜99質量%が好ましく、より好ましくは24.99〜85質量%、さらに好ましくは24.99〜75質量%である。配合量が少なすぎると、コンタクトレンズ表面の水膜形成効果が弱くなると同時に共重合体が水に溶解しなくなる場合がある。なお、後述する(C)モノマーを含まない場合、好適な配合量の上限は25質量%である。
(A)モノマー及び(B)モノマーの好ましい組み合わせとしては、以下が挙げられる。
〈1〉下記(a1)群,(b1)群から各々1種又は2種以上
(a1):シリコーンマクロモノマー及びフッ素系モノマー
(b1):スルホン酸類、ビニル基を有するカルボン酸類、リン酸類等のアニオン基含有モノマー、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル類及びジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類等の3級カチオン類、ベタイン含有モノマー、ビニルカプロラクタム類、アクリルアミド類、ポリアルキレングリコール部分のHLB値が7を超えるポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルモルホリン、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリコシルエチル、ならびにビニルピロリドン
本発明において用いられる(C)重合性の不飽和二重結合を有する殺菌性モノマーは、4級アンモニウム基を含有するモノマーであり、恒久的な殺菌性を示す。(C)モノマーとしては、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルの塩及びハロゲン化アルキルベンジルクロライドによる4級化物、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドの塩及びハロゲン化アルキルベンジルクロライドによる4級化物、ならびにジアリルアルキルアンモニウム塩類が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
具体的には、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジプロピルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル類の塩酸、硫酸、クエン酸、蓚酸等の塩、及びハロゲン化アルキルベンジルクロライド等の四級化剤による4級化物、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類の塩酸、硫酸、クエン酸、蓚酸等の塩、及びハロゲン化アルキルベンジルクロライド等の四級化剤による4級化物、ならびにジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムブロマイド、ジアリルジエチルアンモニウムクロライド及びジアリルジエチルアンモニウムブロマイド等のジアリルアルキルアンモニウム塩類が挙げられる。なお、ハロゲン化アルキルとしては、例えば塩化メチル、塩化エチル、臭化メチル、臭化エチル、ヨウ化メチル等が挙げられる。
(C)モノマーの配合量は、モノマー全量に対し0.01〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜8質量%、さらに好ましくは0.1〜6質量%である。配合量が少なすぎると、殺菌・消毒効果が弱くなり、多すぎると目に対する安全性の観点から好ましくない場合がある。
本発明の水膜形成剤の重量平均分子量は5,000〜1,000,000が好ましく、より好ましくは10,000〜1,000,000、さらに好ましくは10,000〜500,000である。重量平均分子量が小さすぎると、コンタクトレンズのポアサイズより小さいために、レンズ内部に浸入する場合があり、大きすぎると粘度が高すぎて製剤設計上の制限を生じる場合がある。
本発明において、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定する。標準物質、移動相は、本発明の水膜形成剤により適宜選択される。一例として、標準物質として、ポリエチレングリコール SE−8(重量平均分子量85,000、東ソー(株)製)、SE−2(重量平均分子量25,000、東ソー(株)製)、ポリエチレングリコール(重量平均分子量10,890、ポリサイエンス社製)、ポリエチレングリコール(重量平均分子量5,000、ポリサイエンス社製)、ポリエチレングリコール(重量平均分子量1,000、ポリサイエンス社製))を用いる。移動相は、0.5mol/L酢酸、0.5mol/L酢酸ナトリウムの水/エタノール=50/50(v/v(容積)%)溶液が挙げられる。
本発明の水膜形成剤の製造方法は、上記(A),(B)及び必要に応じて(C)モノマーを共重合した共重合体を形成できれば特に制限されず、例えば溶液重合、縣濁重合、塊状重合により重合することができる。工業的には、溶液重合、縣濁重合によるラジカル重合が好ましく、中でも溶液重合による方法が好ましい。なお、本発明の水膜形成剤の重合は、ランダム共重合であってもブロック共重合であってもよい。
該溶液重合において、溶媒としては、例えば水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ヘキサン等の芳香族、脂肪族又は複素環式化合物、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン等の各種有機溶剤が使用できる。重合濃度は特に規制されないが、通常20〜50質量%で重合するのがよい。
重合開始剤としては、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等のパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2−アゾビス(2,4−ジバレロニトリル)、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、2,2−アゾビス(N,N−ジメチレンイソブチルアミジン)等のアゾ化合物等が挙げられる。重合開始剤濃度は、通常、使用する単量体合計量に対して0.1〜10mol%が好ましい。さらに、分子量を規制するためにアルキルメルカプタンのような連鎖移動剤、ルイス酸化合物等の重合促進剤、リン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸等のpH調整剤を使用してもよい。重合温度は、用いられる溶媒、重合開始剤により適宜定められるが、通常、室温〜150℃がよい。
本発明の水膜形成剤は、コンタクトレンズ表面に水膜を形成する共重合体(水溶性ポリマー)であり、コンタクトレンズ用水膜形成剤として用いられる。さらに、(C)モノマーを含めて共重合してなる共重合体であれば、コンタクトレンズ用水膜形成消毒剤として用いることができる。
対象となるコンタクトレンズの種類は特に限定されず、医療用、一般用を問わず全てのコンタクトレンズに使用することができる。適用できるコンタクトレンズは、その材質や用法等、特に限定されるものではなく、ハードコンタクトレンズ、酸素透過型ハードコンタクトレンズ、(従来型)ソフトコンタクトレンズ、頻回交換型ソフトコンタクトレンズ、毎日交換型ソフトコンタクトレンズ、バイフォーカルコンタクトレンズ、マルチフォーカルコンタクトレンズ、トーリックコンタクトレンズ、カラーコンタクトレンズ等に使用することができる。特に、レンズが乾きやすいソフトコンタクトレンズ(使い捨て型を含む)に用いることが好ましい。
本発明の水膜形成剤は、これを含む眼科用組成物や、コンタクトレンズ用組成物に用いることができる。眼科用組成物としては、点眼剤、洗眼剤、コンタクトレンズ装着者が使用するためのコンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズの装用前に使用するコンタクトレンズの浸漬液(保存液やマルチパーパスソリューション)に添加するコンタクトレンズ処理液が挙げられる。コンタクトレンズ用組成物としては、コンタクトレンズの洗浄液、消毒液、すすぎ液、保存液、マルチパーパスソリューション等が挙げられる。本発明は、眼科用組成物、ならびにコンタクトレンズすすぎ液、コンタクトレンズ保存液及びコンタクトレンズマルチパーパスソリューションから選ばれる組成物を提供する。
上記各組成物における本発明の水膜形成剤の配合量は、各組成物全体に対して0.00001〜20W/V(質量/容量)%であり、好ましくは0.00002〜10W/V%、さらに好ましくは0.00005〜5W/V%である。水膜形成剤の配合量が少なすぎると、その機能を充分に発揮できない場合があり、多すぎると製剤設計上の制限が生じる場合がある。
本発明の水膜形成剤を各種組成物に配合する場合、その用途に合わせて、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性の低分子量界面活性剤を1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて、本発明の効果を損なわない範囲で用いることができる。このような低分子量界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩、アルキルポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、N−アルキルベタイン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(例えば、HCO−60、日本サーファクタント工業(株)製)等のポリオキシエチレンオキシステアリン酸トリグリセライド、ポリソルベート80(例えばTO−10MV、日本サーファクタント工業(株)製)等のモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー(例えば、ポロクサマ−407、日本油脂(株)製)、ポロキサミン(例えば、TETRONIC1107、BASFジャパン(株)製)等が挙げられる。
その他、消毒剤、防腐剤、酵素、緩衝剤、等張化剤、溶解補助剤、安定化剤、清涼化剤、粘稠化剤、pH調整剤、眼科用の有効成分を、各々1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせ、本発明の効果を損なわない範囲で用いることができる。消毒剤として、塩酸ポリヘキサメチレンビグアニド、塩化ポリドロニウム等、防腐剤として、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、グルコン酸クロルヘキシジン、アルキルポリアミノエチルグリシン(例えばテゴ−51、KOTOBUKI CO.LTD製)、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等が挙げられる。酵素として、トリプシン、キモトリプシン、パンクレアチン、パパイン、コラゲナーゼ、プロメライン、アミノペプチダーゼ、アスペルギロ・ペプチダーゼ、プロナーゼE、ディスパーゼ、ズブチリシンA、ズブチリシンB、リパーゼ、グルコシダーゼ、ムタナーゼ、α−アミラーゼ、デキストラナーゼ等が挙げられる。緩衝剤として、ホウ酸、ホウ砂、トロメタモール、リン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム等、等張化剤として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、乾燥炭酸ナトリウム、硫酸マグネシウム等の無機塩類、ブドウ糖、D−マンニトール等が挙げられる。溶解補助剤として、エタノール、尿素、モノエタノールアミン、マクロゴール4000、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等、安定化剤として、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(エデト酸ナトリウム)、亜硫酸水素ナトリウム、乾燥亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、アスコルビン酸等、清涼化剤として、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、リナロール、シネオール、クールミント、ハッカ水、ハッカ油、ウイキョウ油、ベルガモット油、ユーカリ油、WS−3等、粘稠化剤として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ヒアルロン酸及びその塩等が挙げられる。pH調整剤として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸ナトリウム、塩酸、クエン酸、リン酸、酢酸等、局所麻酔剤として、クロロブタノール等の添加剤が挙げられる。点眼剤等の眼科用組成物に通常使用する有効成分として、L−アスパラギン酸及びその塩、グルタミン酸及びその塩、アミノエチルスルホン酸及びその塩、イプシロン−アミノカプロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩、グリチルリチン酸二カリウム、アラントイン、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、アズレンスルホン酸ナトリウム、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、塩化リゾチーム、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム(活性型ビタミンB2)、塩酸ピリドキシン(ビタミンB6)、シアノコバラミン(ビタミンB12)、ビタミンEアセテート、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール(ビタミンAパルミテート)、エピネフリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸ナファゾリン、硝酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、スルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム、スルフイソキサゾール、スルフイソミジンナトリウム、クロモグリク酸、クロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト、ペミロラストカリウム、メチル硫酸ネオスチグミン等が挙げられる。
特に、低分子量界面活性剤や酵素は、コンタクトレンズの洗浄に効果があるため、コンタクトレンズの洗浄液、消毒液、すすぎ液、保存液、マルチパーパスソリューション等の組成物に配合するとよい。
上記、低分子量界面活性剤や酵素の配合量は、特に制限されないが、通常、組成物全体に対して0.0001〜20W/V%、好ましくは0.001〜10W/V%、より好ましくは0.005〜5W/V%である。配合量が少なすぎると洗浄効果が弱くなる場合があり、多すぎると残留等による安全性に問題を生じる場合がある。
粘稠化剤は、レンズをこすり洗いする場合の摩擦の減少や、コンタクトレンズを装着した際のレンズの異物感緩和に効果がある点から、組成物に配合することが好ましい。
上記、粘稠化剤の配合量は、特に制限されないが、通常、組成物全体に対して0.001〜10W/V%、好ましくは0.005〜5W/V%、より好ましくは0.01〜2W/V%である。配合量が少なすぎると、コンタクトレンズをこすり洗いした際にレンズを破損する場合があり、多すぎると粘度が高くなり過ぎて製剤設計上の制限を生じる場合がある。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
冷却還流管、滴下ロート、温度計、窒素導入管及び撹拌装置を取り付けたセパラブルフラスコにエタノール200gを仕込み、撹拌しながら窒素ガスを導入して78℃に加熱し、(A)モノマーとしてFM−0711を4.5g、(B)モノマーとしてアクリル酸を142.5g、(C)モノマーとしてジアリルジメチルアンモニウムクロリドを3.0g(モノマーの合計配合量150g、全モノマー中のFM−0711分=3質量%、全モノマー中のアクリル酸分=95質量%、全モノマー中のジアリルジメチルアンモニウムクロリド分2質量%に相当)及びエタノール100gの混合溶液と、重合開始剤として2,2−(アゾビス(2−メチルブチロニトリル))1.32g及びエタノール50gの混合溶液とを連続的に3時間かけて加え、さらに3時間加熱し続けて、水溶性ポリマー1を得た。水溶性ポリマー1の重量平均分子量は70,000であった。
[実施例2〜15]
上記実施例1において、表1〜4の組成となるようにモノマーの種類、配合割合を変えた以外は、上記実施例1と同様の方法によって表に示す実施例2〜15の水溶性ポリマーを得た。なお、モノマーの合計量は、実施例1と同様である。
[比較例1,2]
下記の市販水溶性ポリマーを比較例1,2とした。
比較例1:ポリビニルピロリドン(ポリビニルピロリドンK−90):BASF(株)製
比較例2:ポリアクリル酸(カーボポール934P):Noveon社製
上記実施例1〜15及び比較例1,2の水溶性ポリマーについて、下記の方法に従って水膜形成性及び消毒力を評価した。
水膜形成試験方法
実施例及び比較例で得られた水溶性ポリマー0.01g及び塩化ナトリウム0.9gを精製水に溶解して全量を100mLとし、水膜形成試験液を調製した。市販のコンタクトレンズ2種(メニコンZ:(株)メニコン製,1DAY ACUVUE:ジョンソン・エンド・ジョンソン(株)製)を、各々5mLの水膜形成試験液に室温で4時間浸漬した後、擬似眼球に装着し、25±1℃、相対湿度50±5%の環境で水膜の状態をマイクロスコープで継時観察し下記の評価基準に従って評価した。
<水膜形成についての評価基準>
5:水膜が5分以上形成される
4:水膜が3分以上〜5分未満形成される
3:水膜が1分以上〜3分未満形成される
2:水膜が形成されるが1分未満で速やかに排出される
1:水膜が形成されない(速やかに排出される)
消毒力試験
実施例及び比較例で得られた水溶性ポリマー0.1g及び塩化ナトリウム0.9gを精製水に溶解して全量を100mLとし、この液を0.22μmの滅菌フィルターにて無菌的にろ過したものを消毒力試験液とした。この消毒力試験液について、ISO14729に準拠し、stand−alone testを行い(試験時間は4時間)、下記の評価基準に従って評価した。
<消毒力についての評価基準>
○:Stand−alone test,Primary Criteriaに適合
×:Stand−alone test,Primary Criteriaに不適合
Figure 0004328962
*1:FM−0711:サイラプレーンFM−0711(チッソ(株)製、上記一般式(1)中、R1=メチル基、R2=プロピレン基、a=2、b=11、R3=ブチル基)
Figure 0004328962
Figure 0004328962
Figure 0004328962
[実施例16,17、比較例3,4]
表9の組成に準じて、常法に基づいてマルチパーパスソリューションを調製した。得られたマルチパーパスソリューションについて、下記方法で装着試験を行った。結果を表9に併記する。
装着試験
コンタクトレンズ使用者(酸素透過型ハードコンタクトレンズ使用者2名+頻回交換型ソフトコンタクトレンズ使用者8名の計10名)のボランティアにより、マルチパーパスソリューション(実施例16,17、比較例3、4)で4時間浸漬したコンタクトレンズを装着し、装着直後と装着8時間後の視界(ものの見え方)と装用感(乾燥感・異物感・不快感のなさ)について、下記の評価基準に従って評価した。評価の平均値を表9に示す。
<視界(ものの見え方)についての評価基準>
5:非常によく見える
4:よく見える
3:どちらともいえない
2:みえづらい
1:非常に悪い
<装用感(乾燥感・異物感・不快感のなさ)についての評価基準>
5:装用感が非常によい
4:装用感がよい
3:どちらともいえない
2:装用感が悪い
1:装用感が非常に悪い
Figure 0004328962

Claims (8)

  1. 下記(A)及び(B)
    (A)シリコーンマクロモノマー及びフッ素系モノマーから選ばれる1種又は2種以上の重合性の不飽和二重結合を有する疎水性モノマー2〜30質量%、
    (B)スルホン酸類、ビニル基を有するカルボン酸類及びリン酸類のアニオン基含有モノマー、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル及びジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドの3級カチオン、ビニルピリジン、ベタイン含有モノマー、ビニルカプロラクタム類、アクリルアミド類、ならびにビニルピロリドンから選ばれる1種又は2種以上の重合性の不飽和二重結合を有する親水性モノマー70〜98質量%を含むモノマーの水溶性共重合体からなるコンタクトレンズ用の水膜形成剤0.00001〜20W/V%と、水とを含有する、眼科用組成物、ならびにコンタクトレンズすすぎ液、コンタクトレンズ保存液及びコンタクトレンズマルチパーパスソリューションから選ばれる組成物。
  2. 水膜形成剤の重量平均分子量が、5,000〜1,000,000である請求項1記載の組成物。
  3. (B)モノマーが、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、アシッドホスホキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ベタイン含有モノマー、N−ビニルピペリドン、(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、及びビニルピロリドンから選ばれる1種又は2種以上の重合性の不飽和二重結合を有する親水性モノマーである請求項1又は2記載の組成物。
  4. ベタイン含有モノマーが、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、N−メタクリロイルオキシメチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、N−アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、N−メタクリロイルオキシメチル−N,N−ジエチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、1−(3−スルホプロピル)−2−ビニルピリジニウムベタイン、N,N−ジメチル−N−アクリロイルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン、N,N−ジメチル−N−メタクリロイルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン、及びN,N−ジメチル−N−メタクリルアミドプロピル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタインから選ばれるベタイン含有モノマーである請求項3記載の組成物。
  5. 下記(A)、(B)及び(C)
    (A)シリコーンマクロモノマー及びフッ素系モノマーから選ばれる1種又は2種以上の重合性の不飽和二重結合を有する疎水性モノマー2〜3質量%、
    (B)ビニル基を有するカルボン酸類及び(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルから選ばれる1種又は2種以上の重合性の不飽和二重結合を有する親水性モノマー93〜95質量%、
    (C)重合性の不飽和二重結合を有する殺菌性モノマー2〜5質量%
    を含むモノマーの水溶性共重合体からなるコンタクトレンズ用の水膜形成剤0.00001〜20W/V%と、水とを含有する、眼科用組成物、ならびにコンタクトレンズすすぎ液、コンタクトレンズ保存液及びコンタクトレンズマルチパーパスソリューションから選ばれる組成物。
  6. 水膜形成剤の重量平均分子量が、5,000〜1,000,000である請求項5記載の組成物。
  7. 水膜形成剤が、水膜形成消毒剤であることを特徴とする請求項5又は6記載の組成物。
  8. (C)モノマーが、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル類の塩及びハロゲン化アルキル4級化物、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類の塩及びハロゲン化アルキル4級化物、ならびにジアリルアルキルアンモニウム塩類から選ばれる1種又は2種以上の殺菌性モノマーである、請求項5〜7のいずれか1項記載の組成物。
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