JP2003252924A - オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒およびポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒およびポリオレフィンの製造方法

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JP2003252924A JP2002057241A JP2002057241A JP2003252924A JP 2003252924 A JP2003252924 A JP 2003252924A JP 2002057241 A JP2002057241 A JP 2002057241A JP 2002057241 A JP2002057241 A JP 2002057241A JP 2003252924 A JP2003252924 A JP 2003252924A
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Hidefumi Uchino
英史 内野
Takao Tayano
孝夫 田谷野
Hiroyuki Nakano
博之 中野
Toshihiko Sugano
利彦 菅野
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高活性で、かつ、ファウリングが起こりやす
く、製造が困難な低融点ポリマーの重合においても、ポ
リマーパウダー同士の付着が少なく、反応器への付着等
が改良されるオレフィン重合用触媒成分、重合用触媒、
及び、ポリオレフィンの製造法の提供 【解決手段】下記特性(A)〜(C)を満たすイオン交
換性層状珪酸塩からなるオレフィン重合用触媒成分。 (A)全細孔容積Vt(単位:ml/g)が下記式を満
たすこと Vt≧−0.12×lnRe+0.18 Reは、ケイ素原子に対するイオン交換性層状珪酸塩の
八面体を構成する主金属原子の元素比(モル比) (B)50Å〜600Åの範囲の細孔容積Vp(単位:
ml/g)が下記式を満たすこと Vp≧−0.15×lnRe+0.03 (C)圧壊強度が3MPa以上10MPa以下であるこ

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオレフィン重合用触
媒成分、触媒ならびに該触媒を用いたポリオレフィンの
製造方法に関する。更に詳しくは、特定の構造を有する
イオン交換性層状珪酸塩を用いることにより、オレフィ
ン重合用触媒の活性が高く、重合反応器壁面等への付着
がなく、安定したポリオレフィンの製造を可能にする触
媒成分、触媒、及び、ポリオレフィンの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】粘土または粘土鉱物をオレフィン重合用
触媒成分として利用した触媒の存在下に、オレフィンを
重合してオレフィン重合体を製造することは公知である
(特開平5−301917等)。また酸処理、塩類処理
または酸と塩の共存下に処理を行ったイオン交換性層状
化合物を成分として含むオレフィン重合触媒も知られて
いる(特開平7−309907、特開平8−12761
3、特開平10−168109等)。
【0003】さらに、製造するポリマーの粒子性状の改
良やファウリング予防のために、あらかじめ予備的な重
合を行う方法(特開平5−295022、特開平10−
168130)や、粘土または粘土鉱物を造粒すること
により性状の良い重合パウダーを得る方法も知られてい
る(特開平7−228621)。
【0004】また、最近では、イオン交換性層状珪酸塩
を造粒した後に化学処理を行うことにより、さらに性状
の良い重合パウダーを得る技術も開示されている(特開
平12−1310)。
【0005】しかしながら、これまでの技術では、触媒
活性と、製造安定性に不可欠なポリマーの粒子性状の点
で、両方を共に満たすレベルには到達していないのが現
状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高活性でポ
リマー性状の優れた重合体を低コストで得ることができ
るオレフィン重合用触媒成分およびオレフィン重合用触
媒ならびにポリオレフィンの製造方法を提供するもので
ある。さらに、従来よりファウリングが起こりやすく製
造が困難とされてきた低融点ポリマーの重合において
も、ポリマーパウダー同士の付着が少なく、反応器への
付着等が改良されるオレフィン重合用触媒成分及びオレ
フィン重合用触媒ならびにポリオレフィンの製造方法を
提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
を行った結果、特定の構造を有するイオン交換性層状珪
酸塩をオレフィン重合用の触媒成分として使用すること
により、オレフィン重合用触媒活性の向上や安定したポ
リオレフィン製造を可能にし、経済性に優れた性能を示
すとの知見を得た。
【0008】本発明は、上記の知見に基づき完成された
ものであり、具体的には、下記特性(A)〜(C)を満
たすイオン交換性層状珪酸塩からなることを特徴とする
オレフィン重合用触媒成分を提供するものである。
【0009】(A)窒素吸着法により測定したイオン交
換性層状珪酸塩の全細孔容積Vt(単位:ml/g)が
下記式を満たすこと Vt≧−0.12×lnRe+0.18 Reは、ケイ素原子に対するイオン交換性層状珪酸塩の
八面体を構成する主金属原子の元素比(モル比)を示
す。
【0010】(B)窒素吸着法により測定したイオン交
換性層状珪酸塩の50Å〜600Åの範囲の細孔容積V
p(単位:ml/g)が下記式を満たすこと Vp≧−0.15×lnRe+0.03 Reは、特性(A)の場合と同じである。
【0011】(C)イオン交換性層状珪酸塩粒子の圧壊
強度が3MPa以上10MPa以下であること また、本発明は、イオン交換性層状珪酸塩の圧壊強度が
4MPa以上9MPa以下である上記のオレフィン重合
用触媒成分、及び、イオン交換性層状珪酸塩の窒素吸着
法により算出した全細孔容積Vt(単位:ml/g)が
下記式を満たす上記のオレフィン重合用触媒成分を提供
するものである。
【0012】Vt≧−0.12×lnRe+0.2 さらに、本発明は、イオン交換性層状珪酸塩の窒素吸着
法により算出した50Å〜600Åの範囲の細孔容積V
p(単位:ml/g)が下記式を満たす上記のオレフィ
ン重合用触媒成分を提供するものである。
【0013】Vp≧−0.15×lnRe+0.05 さらにまた、本発明は、下記成分(a)、成分(b)、
及び必要に応じて成分(c)からなることを特徴とする
オレフィン重合用触媒を提供するものである。
【0014】成分(a):周期律表4〜6族遷移金属の
メタロセン化合物 成分(b):請求項1〜4のいずれかに記載のイオン交
換性層状珪酸塩 成分(c):有機アルミニウム化合物 また、本発明は、イオン交換性層状珪酸塩がスメクタイ
ト族の珪酸塩である上記のオレフィン重合用触媒、イオ
ン交換性層状珪酸塩がモンモリロナイトである上記のオ
レフィン重合用触媒、及び、上記のオレフィン重合用触
媒を使用してオレフィンを重合することを特徴とするポ
リオレフィンの製造方法を提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】[オレフィン重合用触媒成分] (1)イオン交換性層状珪酸塩 本発明で使用するイオン交換性層状珪酸塩は、イオン結
合などによって構成される面が互いに結合力で平行に積
み重なった結晶構造を有し、且つ、含有されるイオンが
交換可能である珪酸塩化合物をいう。大部分のイオン交
換性層状珪酸塩は、天然には主に粘土鉱物の主成分とし
て産出されるため、それ以外の夾雑物(石英、クリスト
バライト等)が含まれることが多いが、それらを含んで
いてもよい。また、本発明のイオン交換性層状珪酸塩
は、天然産のものに限らず、人工合成物であってもよ
い。当該珪酸塩の具体例としては、例えば、白水春雄著
「粘土鉱物学」朝倉書店(1995年)に記載されてい
る次のようなものが挙げられる。 (a) 1:1層が主要な構成層であるディッカイト、
ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト、メタハロ
イサイト、ハロイサイト等のカオリン族、クリソタイ
ル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族。 (b) 2:1層が主要な構成層であるモンモリロナイ
ト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サ
ポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト等のスメク
タイト族、バーミキュライト等のバーミキュライト族、
雲母、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母族、アタ
パルジャイト、セピオライト、パリゴルスカイト、ベン
トナイト、パイロフィライト、タルク、緑泥石群。
【0016】本発明で使用する珪酸塩は、上記(a)、
(b)の混合層を形成した層状珪酸塩であってもよい。
本発明においては、主成分の珪酸塩が2:1型構造を有
する珪酸塩であることが好ましく、スメクタイト族であ
ることが更に好ましく、モンモリロナイトが特に好まし
い。層間カチオンの種類は、特に限定されないが、工業
原料として比較的容易に且つ安価に入手し得る観点か
ら、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属を層間カチ
オンの主成分とする珪酸塩が好ましい。
【0017】本発明のイオン交換性層状珪酸塩の製造法
は、上記の特性を有するものであれば任意の方法で製造
することが可能である。
【0018】本発明イオン交換性層状珪酸塩は造粒する
ことが可能であり、また好ましい態様である。造粒法と
しては、例えば、攪拌造粒法、噴霧造粒法、転動造粒
法、ブリケッティング、コンパクティング、押出造粒
法、流動層造粒法、乳化造粒法、液中造粒法、圧縮成型
造粒法等が挙げられる。好ましい造粒法は、攪拌造粒
法、噴霧造粒法、転動造粒法または流動造粒法であり、
更に好ましくは噴霧造粒法である。
【0019】造粒したイオン交換性層状珪酸塩の粒径
は、5μm以上、100μm以下の平均粒径を有する球
状のイオン交換性層状珪酸塩造粒物を製造することが好
ましい。5μm未満の微粒子が多く存在すると、ポリマ
ー同士の凝集、反応器への付着等が起こりやすく、また
重合プロセスによってはショートパスあるいは長期滞留
の要因となり好ましくない。100μm以上の粗粒子に
ついては閉塞(例えば、触媒フィード時)が起こりやす
い等の問題が生じるために好ましくない。これらを満た
す平均粒径とするためには、あるいは平均粒径に対して
極度に小さい粒径を示す微粒子が存在する場合には、分
級、分別等により粒径を制御して使用してもよい。
【0020】造粒粒子の形状は球状であることが好まし
い。球状粒子が得られる噴霧造粒の原料スラリー液の珪
酸塩の濃度は、スラリー粘度にもよるが、0.1〜30
%、好ましくは1〜20%、特に好ましくは2〜10%
である。球状粒子が得られる噴霧造粒の熱風の入り口の
温度は、分散媒により異なるが、水を例にとると80〜
260℃、好ましくは100〜220℃で行う。
【0021】本発明のイオン交換性層状珪酸塩は化学処
理を行なうことが可能であり、また好ましい。酸による
処理では、表面の不純物が除かれる他、主としてイオン
交換性層状珪酸塩の八面体層を構成する原子、例えばA
l、Fe、Mg等の陽イオンが溶出し、表面積や前述し
たように細孔径を増大させることが可能である。
【0022】また、後述するように、造粒前、造粒時
に、特定の微粒子状固体化合物をイオン交換性層状珪酸
塩に添加することが望ましく、この場合には、通常の珪
酸塩の酸処理と同時に微粒子状固体を溶出させることも
目的の一つとする。この場合、微粒子状固体化合物は、
中性付近の水中では難溶性を示し、酸性水溶液中では溶
解するものを使用することによって、微粒子状固体が存
在していた部分を空孔に変えることが可能となる。
【0023】本発明のイオン交換性層状珪酸塩は、細孔
容積が組成比に対して新規な関係を満たすものであり、
従来手法との違いをこの考え方による製造法で達成する
ことが可能である。触媒性能面では、従来両立すること
が困難と考えていた触媒活性の向上とポリマーの粒子制
御性の改良が可能となり、プロピレン系の低融点ランダ
ム重合や高ゴム含量を有するエチレン−プロピレンブロ
ックポリマーにおいては、従来なし得なかった、高活性
で、かつ、分散粒子を維持した状態で重合を進行させる
ことが可能となる。
【0024】酸処理は、酸化合物単独だけでなく、酸化
合物と塩化合物との共存下に処理を行うことが可能であ
り、また好ましい。また、酸処理を複数回に分けて行う
ことも可能である。使用する酸化合物は、塩酸、硫酸、
硝酸、リン酸、酢酸、シュウ酸から選択され、好ましく
は硫酸、硝酸、塩酸であり、特に好ましくは硫酸であ
る。通常は、酸水溶液の形で用いられる。処理に用いる
酸は、2種以上の混合物であってもよい。一般的な処理
特性は、酸濃度が0.1〜50重量%、処理温度が室温
〜沸点、処理時間が、5分〜24時間の特性を任意に選
択できる。イオン交換性層状珪酸塩からなる群より選ば
れた少なくとも一種の化合物を構成している物質および
添加した微粒子状固体化合物の少なくとも一部を溶出す
る特性で行うことが好ましい。
【0025】本工程で使用する塩化合物は、酸処理と同
様の効果以外に、イオン交換性層状珪酸塩中の陽イオン
を交換することを目的に行なわれる。塩類による処理特
性は、特には制限されないが、通常、塩類の濃度は、
0.1〜50重量%の条件で行なわれる。
【0026】用いられる塩類は、1〜14族原子からな
る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオン
と、ハロゲン原子、無機酸および有機酸からなる群より
選ばれた少なくとも一種の陰イオンとからなる化合物で
あり、更に好ましくは、2〜14族原子からなる群より
選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンと、C
l、Br、I、F、PO4、SO4、NO3、CO3、C2
4、OCOCH3、CH3COCHCOCH3、OC
3、O(NO32、O(ClO42、O(SO4)、O
H、O2Cl2、OCl3、OCOH、OCOCH2
3、C244およびC657からなる群より選ばれ
る少なくとも一種の陰イオンとからなる化合物である。
【0027】具体的には、Li2SO4、CaCl2、C
aSO4、CaC24、Ca(NO32、Ca3(C65
72、MgCl2、Sc(OCOCH32、ScF3
ScBr3、Y(OCOCH33、LaPO4、La
2(SO43、Sm(OCOCH33、SmCl3、Yb
(NO33、Yb(ClO43、Ti(OCOC
34、Ti(CO32、Ti(SO42、TiF4
TiCl4、Zr(OCOCH34、Zr(CO32
Zr(NO34、ZrOCl2、Hf(SO42、Hf
Br4、HfI4、V(CH3COCHCOCH33、V
OSO4、VCl4、VBr3、Nb(CH3COCHCO
CH35、Nb2(CO35、Ta2(CO35、Ta
(NO)5、TaCl5、Cr(OOCH32OH、Cr
(NO33、Cr(ClO43、MoOCl4、MoC
3、MoCl4、MoCl5、MoF6、WCl4、WB
5、Mn(CH3COCHCOCH32、Mn(N
32、Fe(OCOCH32、Fe(NO33、Fe
SO4、Co(OCOCH32、Co3(PO42、Co
Br2、NiCO3、NiC24、Pb(OCOC
34、Pb(OOCH 32、PbCO3、Pb(N
32、CuI2、CuBr2、CuC24、Zn(OO
CH32、Zn(CH3COCHCOCH32、ZnS
4、Cd(OCOCH2CH32、CdF2、、AlC
3、Al2(C243、Al(CH3COCHCOCH
33、GeCl4、GeBr4、Sn(OCOCH34
Sn(SO42等が挙げられる。
【0028】塩類及び酸は、2種以上であってもよい。
塩類処理と酸処理を組み合わせる場合においては、塩類
処理を行った後、酸処理を行う方法、酸処理を行った
後、塩類処理を行う方法、及び塩類処理と酸処理を同時
に行う方法がある。
【0029】その他の化合物による化学処理としては、
LiOH、NaOH、KOH、Mg(OH)2、Ca
(OH)2、Sr(OH)2、Ba(OH)2 などに代
表されるアルカリ処理、トリメチルアンモニウム、トリ
エチルアンモニウム、等に代表される有機物処理があ
る。有機物処理剤を構成する陰イオンとしては、塩類処
理剤を構成する陰イオンとして例示した陰イオン以外に
も、例えばヘキサフルオロフォスフェート、テトラフル
オロボレート、テトラフェニルボレートなどを例示され
るが、これらに限定されるものではない。ただし、これ
らのその他の化合物による処理は、酸処理の後にのみ行
うことが可能である。
【0030】本発明のイオン交換性層状珪酸塩は、酸処
理等の化学処理により、イオン交換性層状珪酸塩の造粒
前、造粒時に微粒子状固体を混合し、混合された微粒子
状固体の50%以上、好ましくは70%以上、さらに好
ましくは80%以上を除去することが好ましい。また、
この処理によりイオン交換性層状珪酸塩の構成元素も抽
出され、好ましい抽出量は20%以上、好ましくは30
%以上、さらに好ましくは35%以上である。
【0031】一般に、イオン交換性層状珪酸塩には吸着
水および層間水が含まれる。本発明においては、これら
の吸着水および層間水を除去して使用するのが好まし
い。水の除去には通常加熱処理が用いられる。その方法
は特に制限されないが、付着水、層間水が残存しないよ
うにすると共に、一方、構造破壊を生じないような条件
を選ぶことが必要である。加熱時間は0.1時間以上、
好ましくは0.2時間以上である。その際、除去した後
の水分含有率が、温度200℃、圧力1mmHgの条件
下で2時間脱水した場合の水分含有率を0重量%とした
時、3重量%以下、好ましくは1重量%以下であること
が好ましい。
【0032】本発明者らは、種々の細孔分布、構成元素
を有するイオン交換性層状珪酸塩とオレフィン重合用触
媒成分としての相関を検討してきた。それらの結果よ
り、比較的に大きな細孔を有する珪酸塩が、特に低い融
点のプロピレン−エチレンのランダムコポリマーやエチ
レン−プロピレンブロックポリマーの製造において、反
応器への付着が少なく、粒子性状のよいポリマーが製造
可能であることをつきとめた。加えて、触媒活性はイオ
ン交換性層状珪酸塩の八面体を構成する主金属原子量が
イオン交換性層状珪酸塩の主成分であるケイ素原子に対
して特定の関係式を満たすことが好ましいことが分かっ
た。
【0033】細孔径分布については、オレフィンの重合
反応場において触媒の外部と内部の物質移動を容易にさ
せる効果があると推定される。つまり、細孔径の大きい
珪酸塩は、構成粒子の内部でも、外部と同じように、メ
タロセン、有機アルミニウム化合物、あるいは、モノマ
ー等の物質移動が容易になると推定される。従って、本
発明の珪酸塩により製造した触媒は、活性点がより均質
に発生し、機能するために、従来の触媒に比べ触媒上で
の局部発熱等が抑制されると考えられる。
【0034】この効果は、低融点のポリマーの製造時に
おける、ポリマー同士の凝集や反応器へのファウリング
の防止に繋がる。一方、化学処理によって珪酸塩の細孔
径を大きくするためには、珪酸塩を構成する元素を相当
量溶出する必要があり、また、酸処理による溶出は、特
にイオン交換性層状珪酸塩の八面体構造部分に影響を与
える。このため、従来の珪酸塩においては、細孔容積は
ケイ素原子に対するイオン交換性層状珪酸塩の八面体を
構成する主金属原子の組成比との関係において、ある一
定範囲にある細孔容積のものしか得られていない。
【0035】しかるに、本発明のイオン交換性層状珪酸
塩は、次の物性(A)〜(C)を満たすものであり、特
に細孔容積が該組成比に対して従来公知のイオン交換性
層状珪酸塩とは異なる新規な関係を満たすものである。
【0036】(A)窒素吸着法により測定したイオン交
換性層状珪酸塩の全細孔容積Vt(単位:ml/g)
と、ケイ素原子に対するイオン交換性層状珪酸塩の八面
体を構成する主金属原子の組成比Re(モル比)との関
係が、以下の式を満たし、 Vt≧−0.12×lnRe+0.18 好ましくは、以下の式を満たす。
【0037】Vt≧−0.12×lnRe+0.2 特に好ましくは、以下の式を満たす珪酸塩である。
【0038】Vt≧−0.12×lnRe+0.22 (Reは、ケイ素原子に対するイオン交換性層状珪酸塩
の八面体を構成する主金属原子の組成比(モル比)条を
示す。) なお、イオン交換性層状珪酸塩の八面体を構成する主金
属原子とは、八面体を構成する金属原子の中で最もモル
比が高い原子を示す。
【0039】Vtはイオン交換性層状珪酸塩の全細孔容
積を表すが、一般にイオン交換性層状珪酸塩の粒子内に
は小さな細孔が多数存在し、この細孔が重合性能に大き
く係わっている。従来公知のイオン交換性層状珪酸塩の
細孔容積の制御は、酸処理の制御により行ってきたこと
から、酸処理により実質的に溶出しないイオン交換性層
状珪酸塩の主元素であるケイ素原子と、酸処理により溶
出する八面体を構成するケイ素元素以外の主元素との間
に経験的に相関関係があると考えられている。つまり、
次に存在量の多い金属元素が、当該珪酸塩の繰り返し単
位の構造を支配するといえる。
【0040】この細孔は、メタロセンを担持し、オレフ
ィンを重合する「反応場」となる。したがって、ある一
定サイズ以上の細孔の数が多ければ多いほど、触媒の均
質性および重合時の粒子成長の均一性には有利となる。
したがって、本発明のようにVtと主要金属元素の比を
関連づけることが重要となる。
【0041】(B)また、窒素吸着法により測定したイ
オン交換性層状珪酸塩の50〜600Åの範囲における
細孔容積Vp(単位:ml/g)は、オレフィン重合触
媒として重要な領域であり、その関係は下記式を満た
す。
【0042】Vp≧−0.15×lnRe+0.03 (Reは、ケイ素原子に対するイオン交換性層状珪酸塩
の八面体を構成する主金属原子の組成比(モル比)を示
す。) 好ましくは、以下の式を満たす。
【0043】Vp≧−0.15×lnRe+0.05 特に好ましくは、以下の式を満たす珪酸塩である。
【0044】Vp≧−0.15×lnRe+0.06 細孔は単に数が多ければよいというものでもない。本発
明者らは、細孔内における反応場の理論研究を重ねた結
果、オレフィンの重合に関しては特定の細孔径が重合反
応による除熱とポリマー粒子の正常な成長とをうまくバ
ランスさせ、粉体性状を悪化させることなく重合を安定
的に継続するために重要な因子であるとの認識に至った
ものである。
【0045】(C)本発明では、イオン交換性層状珪酸
塩の圧壊強度が一定の範囲内にあることが好ましい。イ
オン交換性層状珪酸塩の粒子強度が低すぎると、触媒粉
体やポリマー粒子が崩壊し易いため、微粉が発生し、嵩
密度が低下して、流れ性や付着性が悪化してしまう。そ
こで、本発明においては、担体の平均圧壊強度は3MP
a以上あることが重要である。好ましくは3.5MPa
以上、より好ましくは4MPa以上、である。一方、圧
壊強度が高すぎると、予備重合あるいは重合の際に、均
一な触媒活性化が阻害され局所発熱による溶融が起きた
り、粒子成長が不均一となって異形ポリマーが発生する
場合もある。したがって、担体強度の上限は平均圧壊強
度が10MPa以下、より好ましくは9MPa以下とさ
れる。特に好ましくは、5MPa以上8MPa以下であ
る。
【0046】本発明においては、上述の物性(A)〜
(C)を満たすイオン交換性層状珪酸塩を例えばメタロ
セン等の遷移金属錯体の活性化剤としてのオレフィン重
合用触媒成分(助触媒)として使用することで、以下に
述べるような作用機構が働くものと考えられる。
【0047】すなわち、かかる珪酸塩は、ある特定のサ
イズの細孔を示すが、その大きさは例えばメタロセン等
の金属錯体、有機アルミニウム化合物、およびモノマー
に対して十分に大きい。したがって、反応に関与するこ
れらの化合物が、触媒の形成、活性化、予備重合さらに
は重合の各段階において、容易に細孔内に入り込むこと
ができ、担体中に錯体が高分散し、メタロセン触媒活性
点が均一に形成されることになる。
【0048】また、ポリオレフィンの場合、触媒粒子の
均一な成長には、ポリマー粒子の成長と共に、担体が微
粒子状に分散することが非常に重要であり、本発明のよ
うな細孔分布を有する担体では、これを助長するものと
考えられる。このような触媒では、重合反応において、
従来の触媒に比べ、触媒上での局部発熱等が抑制され
る。
【0049】一方、イオン交換性層状珪酸塩は、酸処理
により、細孔容積、細孔径が増加し、八面体を構成する
主元素が減少するが、同時に、層状構造の乱れや酸性度
分布等の化学的な性質が変化する。一般的には、触媒粒
子の均一な成長を重視すれば触媒活性が低下する。従っ
て、イオン交換性層状珪酸塩の変質を最低限に抑制し、
特定の細孔容積や細孔径を有することが最も効果的と言
える。
【0050】推定の如何によって本発明を限定するもの
ではないが、上記のような理由から、本発明は、特に、
溶融あるいは溶解しやすいポリマーの製造時、例えば、
プロピレン系の低融点ランダム重合やエチレン−プロピ
レンのブロックポリマーにおいて、従来なし得なかっ
た、高活性で、かつ、粒子を維持した状態で重合を進行
させることを可能とするものと推定される。
【0051】全細孔容積Vt(単位:ml/g)、50
Å〜600Åの範囲の細孔容積Vp(単位:ml/g)
の測定は、次のようにして行うことができる。本測定に
おいては、ガスの吸着および脱離の等温線の測定は窒素
ガスが使用される。窒素は細孔分布を調べるときに一般
的な吸着ガスとして、特性もよく、広く使用されている
ためである。また、本発明における細孔分布測定は、吸
着等温線が採用される。吸着等温線は相対圧を上昇させ
た場合に得られる曲線である。
【0052】上記分析装置としては、カンタークロム社
(オートソーブ)、日本ベル社(ベルソープ)、コール
ター社(オムニソープ)等の一般市販品が使用可能であ
り、また、細孔分布の計算方法としては、BJH法が最
も一般的であり、本発明ではこの方法が採用される。
【0053】測定方法の一例を示せば、例えば、温度7
7Kで、圧力は相対圧P/P0(P0は、大気圧である)
が0.02〜1の範囲で測定することができる。BJH
法によって、横軸を細孔直径(単位:オングストロー
ム、Å)、縦軸に細孔容積の微分値(単位:cm3
g)で表現する。測定回数は通常1回で充分である。
【0054】上述した物性(A)〜(C)を有するイオ
ン交換性層状珪酸塩は、次のようにして製造することが
できる。
【0055】すなわち、イオン交換性層状珪酸塩の細孔
系の分布を次の[工程1]〜[工程3]によって制御す
る方法が利用できる。
【0056】[工程1]液体中で微粒子状固体化合物
を、イオン交換性層状珪酸塩に対して重量比で0.1%
以上80%未満添加し、混合する工程 [工程2]液体を除去し、球状の粒子を製造する工程 [工程3]酸により微粒子状固体化合物の少なくとも一
部を溶出させる工程 [工程1]において使用する微粒子状固体化合物は、無
機塩、無機酸化物、無機水酸化物あるいは金属単体の中
から選択ができる。また、それらの混合物であってもよ
い。その化合物の性質として好ましいものは、pHが4
〜11程度の水溶液中では難溶性であり、pHが4以下
では該化合物自身が、あるいは酸との反応により生成す
る化合物の溶解度が高くなる性質を有する化合物であ
る。
【0057】代表例を挙げれば、無機塩としては例え
ば、BaSO4、BaCO3、BaWO 4、Ba[Si
6]、Co(NO22、FeCO3、FeS、AgB
r、AgCl、AgI、CaMg(CO32、KP
3、Li3PO4、MgP26であり、無機酸化物、無
機水酸化物としては、BaCrO4、Ag2O、ZnO、
SiO2、TiO2、CaMoO4、BiO(OH)、F
e(OH)2,Fe(OH)3、Cd(OH)2、Cu
(OH)2、Hf(OH)4、Mg(OH)2、Mn(O
H)2、Sn(OH)2、Zn(OH)2、金属単体とし
ては、Al、Mg、Fe、Zn等である。したがって好
ましくは無機酸化物もしくは金属担体であり、特に好ま
しくは無機酸化物であり、具体的にはZnO、TiO2
である。
【0058】これらの微粒子状固体化合物は、その平均
粒径が0.01〜10μmであることが好ましい。この
範囲に収めるためには、乾式の微粒子化方法、例えばジ
ェットミル、ボールミル、振動ミル等による微粒子化、
あるいは、湿式状態下での粉砕方法、ポリトロン等を使
用した強制撹拌による粉砕やダイノーミル、パールミル
等による方法を取ることができる。
【0059】本発明の[工程1]において液体中で混合
する際には、その後段において粒子化を行って得られた
粒子化物が粒子間で、また、粒子内で不均一とならない
ように、均一に混合することが好ましい。例えば、液体
としては水等を使用して均一に分散させることが一般的
であり、また好ましい方法である。さらに、この際には
一般的に知られているホモジナイザーを使用することが
でき、例えば、本発明で使用するイオン交換性層状珪酸
塩の混合には、ポリトロン等を使用した強制撹拌による
方法やダイノーミル、パールミル等による方法が例示で
きる。
【0060】微粒子状固体は、その種類や性状、さらに
調製条件にもよるが、スラリー化する際に凝集すること
がある。この場合、微粒子状固体の粒径制御は、前述の
ようにイオン交換性層状珪酸塩と混合する前に単独で行
うことも可能であるが、イオン交換性層状珪酸塩と混合
した状態で行うことも好ましい方法である。凝集状態に
よっては、高いスラリー粘度下で分散を行うことによっ
て分散を効率的に行うことが可能となる。
【0061】本工程で使用するイオン交換性層状珪酸塩
の粒子径は、平均粒径が0.01〜5μmで、かつ、1
μm未満の粒子分率を10%以上、好ましくは、平均粒
子径が0.1〜3μmで、1μm未満の粒子分率を40
%以上とすることが好ましい。このような粒径のイオン
交換性層状珪酸塩を得る方法としては、乾式の微粒子化
方法、例えばジェットミル、ボールミル、振動ミル等に
よる微粒子化、あるいは、湿式状態下での粉砕方法、ポ
リトロン等を使用した強制撹拌による粉砕やダイノーミ
ル、パールミル等による方法がある。好ましくは、イオ
ン交換性層状珪酸塩の膨潤性を活用した、水を媒体に使
用する湿式の方法である。
【0062】さらに、微粒子状固体化合物とイオン交換
性層状珪酸塩との混合物の平均粒子径は、0.01〜1
0μmの範囲にあることが好ましい。このような粒径範
囲に収めるためには、混合条件、攪拌条件などを適宜操
作する。当該混合物とイオン交換性層状珪酸塩単独の粒
子の平均粒径比は、好ましくは0.1以上10未満、さ
らに好ましくは0.2以上5未満、特に好ましくは0.
3以上2未満とされる。この範囲を下回ると、後の工程
の酸処理による微粒子状固体化合物の溶出により形成す
る細孔が小さく、均一な触媒粒子を形成させるためには
十分でなく、一方、この範囲を上回ると形成する細孔が
大きすぎて、粒子強度が不十分となり好ましくない。
【0063】本発明の[工程2]における液体を除去し
て固体粒子を得る工程とは、例えば造粒を挙げることが
できる。
【0064】造粒法としては、例えば、攪拌造粒法、噴
霧造粒法、転動造粒法、ブリケッティング、コンパクテ
ィング、押出造粒法、流動層造粒法、乳化造粒法、液中
造粒法、圧縮成型造粒法等が挙げられる。好ましい造粒
法は、攪拌造粒法、噴霧造粒法、転動造粒法または流動
造粒法であり、更に好ましくは噴霧造粒法である。上記
粒径、形状を満たす方法であれば特に限定されないが、
噴霧造粒法が好ましい。粒子強度については後述する
が、本造粒工程においてもその制御が可能である。好ま
しい範囲の圧壊強度を得るためには、前述したような粒
径分布のイオン交換性層状珪酸塩珪酸塩を使用すること
が好ましい。噴霧造粒の分散剤は、通常水を使用する。
【0065】造粒粒子の形状は球状であることが好まし
い。球状粒子が得られる噴霧造粒における原料スラリー
液の珪酸塩の濃度は、スラリー粘度にもよるが、0.1
〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、特に好
ましくは1.0〜10重量%である。球状粒子が得られ
る噴霧造粒の熱風の入り口の温度は、分散媒により異な
るが、水を例にとると80〜260℃、好ましくは10
0〜220℃で行なわれる。
【0066】本発明の[工程3]における酸による処理
工程では、微粒子状固体を溶出させるだけでなく、イオ
ン交換性層状珪酸塩自体が酸処理によって影響を受け
る。具体的には、表面に付着している不純物の除去ある
いは粘土の構造に変化を与える。一般的な処理条件は、
酸濃度が0.1〜50重量%、処理温度が室温〜沸点、
処理時間が5分〜24時間の範囲が好ましく、この範囲
において、条件を任意に選択できる。本工程は、[工程
1]の酸処理で添加した微粒子状固体化合物の少なくと
も一部およびイオン交換性層状珪酸塩から成る群より選
ばれた少なくとも一種の珪酸塩を構成している原子の少
なくとも一部を溶出する条件で行うことが好ましい。具
体的には、当該微粒子状固体化合物がpH2程度の弱酸
に溶ける場合は、上記一般的な穏和な条件で充分であ
り、pH1程度の強酸にしか溶けないような場合は、酸
の処理濃度、処理温度、処理時間を強化する。
【0067】本工程の酸処理、あるいは後述するような
酸処理後の付加的な化学処理により、[工程1]で混合
した微粒子状固体は50重量%以上、好ましくは70重
量%以上、さらに好ましくは80重量%以上が除去され
ていることが好ましい。また、この処理によってイオン
交換性層状珪酸塩の構成元素も抽出され、好ましい抽出
量は20重量%以上、好ましくは30%重量以上、さら
に好ましくは35重量%以上である。
【0068】[オレフィン重合用触媒]本発明では、成
分(a)、成分(b)及び必要に応じて成分(c)を接
触させて、オレフィン重合用触媒を調製することができ
る。
【0069】 成分(a) 周期律表第4〜6族メタロセン化合物 成分(b) 上述したイオン交換性層状珪酸塩 成分(c) 有機アルミニウム化合物 成分(b)としては、[オレフィン重合用触媒成分]の
ところで詳述したように各種の処理によってオレフィン
重合用触媒成分とされたものが使用される。
【0070】<成分(a)の説明>本発明で使用するメ
タロセン化合物は、共役五員環配位子を少なくとも一個
有する周期律表第4〜6族の遷移金属化合物である。か
かる遷移金属化合物として好ましいものは、下記一般式
(1)、(2)、(3)、(4)で表される化合物であ
る。
【0071】
【化1】
【0072】(式中、AおよびA' は置換基を有しても
よい共役五員環配位子(同一化合物内においてAおよび
A' は同一でも異なっていてもよい)を示し、Qは二つ
の共役五員環配位子を任意の位置で架橋する結合性基を
示し、Zは窒素原子酸素原子、珪素原子、リン原子また
はイオウ原子を含む配位子を示し、Q' は共役五員環配
位子の任意の位置とZを架橋する結合性基を示し、Mは
周期律表4〜6族から選ばれる金属原子を示し、Xおよ
びYは水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アルコキ
シ基、アミノ基、リン含有炭化水素基または珪素含有炭
化水素基(同一化合物内においてX及びX’は同一でも
異なっていてもよい)を示す。) AおよびA’としてはシクロペンタジエニル基を挙げる
ことができる。シクロペンタジエニル基は水素原子を五
個有するもの[C55−]であってもよく、また、その
誘導体、即ちその水素原子のいくつかが置換基で置換さ
れているものであってもよい。
【0073】この置換基の例としては、炭素数1〜4
0、好ましくは1〜30の炭化水素基である。この炭化
水素基は一価の基としてシクロペンタジエニル基と結合
していても、またこれが複数存在するときにその内の2
個がそれぞれ他端(ω−端)で結合してシクロペンタジ
エニルの一部と共に環を形成していてもよい。後者の例
としては、2個の置換基がそれぞれω−端で結合して該
シクロペンタジエニル基中の隣接した2個の炭素原子を
共有して縮合六員環を形成しているもの、即ちインデニ
ル基、テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基、お
よび縮合七員環を形成しているもの、即ちアズレニル
基、テトラヒドロアズレニル基が挙げられる。
【0074】即ち、AおよびA’で示される共役五員環
配位子の具体的例としては、置換または非置換のシクロ
ペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基、ま
たはアズレニル基等が挙げられる。この中で、好ましい
ものは、アズレニル基である。
【0075】シクロペンタジエニル基上の置換基として
は、前記の炭素数1〜40、好ましくは1〜30の炭化
水素基に加え、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子
基、炭素数1〜12のアルコキシ基、例えば−Si(R
1)(R2)(R3)で示される珪素含有炭化水素基、−
P(R1)(R2)で示されるリン含有炭化水素基、また
は−B(R1)(R2)で示されるホウ素含有炭化水素基
が挙げられる。これらの置換基が複数ある場合、それぞ
れの置換基は同一でも異なっていてもよい。上述の
1、R2、R3は、同一でも異なっていてもよく、炭素
数1〜24、好ましくは1〜18のアルキル基を示す。
【0076】Qは二つの共役五員環配位子間を任意の位
置で架橋する結合性基を、Q'は共役五員環配位子の任
意の位置とZで示される基を架橋する結合性基を表す。
【0077】QおよびQ’の具体例としては、(イ)メ
チレン基、エチレン基、イソプロピレン基、フェニルメ
チルメチレン基、ジフェニルメチレン基、シクロヘキシ
レン基等のアルキレン基類、(ロ)ジメチルシリレン
基、ジエチルシリレン基、ジプロピルシリレン基、ジフ
ェニルシリレン基、メチルエチルシリレン基、メチルフ
ェニルシリレン基、メチル−t−ブチルシリレン基、ジ
シリレン基、テトラメチルジシリレン基等のシリレン
基、(ハ)ゲルマニウム、リン、窒素、ホウ素あるいは
アルミニウムを含む炭化水素基、さらに具体的には、
(CH32Ge、(C652Ge、(CH3)P、(C
65)P、(C49)N、(C65)N、(C49
B、(C65)B、(C 65)Al(C65O)Alで
示される基等である。好ましいものは、アルキレン基類
およびシリレン基類である。
【0078】Mは周期律表第4〜6族から選ばれる金属
原子遷移金属を、好ましくは周期律表第4属金属原子、
具体的にはチタン、ジルコニウム、ハフニウム等であ
る。特には、ジルコニウム、ハフニウムが好ましい。
【0079】Zは窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、リ
ン原子またはイオウ原子を含む配位子、水素原子、ハロ
ゲン原子又は炭化水素基を示す。好ましい具体例として
は、酸素原子、イオウ原子、炭素数1〜20、好ましく
は1〜12のチオアルコキシ基、炭素数1〜40、好ま
しくは1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜4
0、好ましくは1〜18の窒素含有炭化水素基、炭素数
1〜40、好ましくは1〜18のリン含有炭化水素基、
水素原子、塩素、臭素、炭素数1〜20の炭化水素基で
ある。
【0080】XおよびYは、各々水素、ハロゲン原子、
炭素数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素基、炭
素数1〜20、好ましくは1〜10のアルコキシ基、ア
ミノ基、ジフェニルフォスフィノ基等の炭素数1〜2
0、好ましくは1〜12のリン含有炭化水素基、または
トリメチルシリル基、ビス(トリメチルシリル)メチル
基等の炭素数1〜20、好ましくは1〜12のケイ素含
有炭化水素基である。XとYは同一でも異なってもよ
い。これらのうちハロゲン原子、炭化水素基、特に炭素
数1〜8のもの、およびアミノ基が好ましい。
【0081】具体的化合物として次の化合物を例示する
ことができる。
【0082】(a)一般式(1)で表される化合物とし
ては、例えば(1)ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(2)ビス(エチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(3)ビ
ス(プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、(4)ビス(n−ブチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(5)ビス(1,3−ジ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(6)ビス(1−エチル−3−メチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、(7)ビス(1−
n−ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(8)ビス(1−i−ブチル−3−
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(9)ビス(1−t−ブチル−3−メチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(10)ビス
(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジメチル、(11)ビス(1,3−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムメチルクロリド、(12)
ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジエチル、(13)ビス(1,3−ジメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジイソブチル、(1
4)ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムクロリドモノハイドライド、(15)ビス
(1−n−ブチル−3−メチル−シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジハイドライド、(16)ビス(1,
3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメ
トキシド、(17)ビス(1,3−ジメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムビス(ジメチルアミド)、
(18)ビス(1−n−ブチル−3−メチル−シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジエチルアミドモノクロリ
ド、(19)ビス(1−メチル−3−トリフルオロメチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
(20)ビス(1−メチル−3−トリメチルシリルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(21)
ビス(1−シクロヘキシル−3−メチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、(22)ビス(1−
メチル−3−フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、(23)ビス(1−ベンジル−3−メ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
(24)ビス(1−n−ブチル−3−トリフルオロメチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
(25)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
(26)ビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウム
ジクロリド、(27)ビス(2−メチル−テトラヒドロ
インデニル)ジルコニウムジクロリドが挙げられる。
【0083】(b)一般式(2)で表される化合物とし
ては、例えば、(1)ジメチルシリレンビス{1−(2
−メチル−4−イソプロピル−4H−アズレニル)}ジ
ルコニウムジクロリド、(2)ジメチルシリレンビス
{1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、(3)ジメチルシリレ
ンビス〔1−{2−メチル−4−(4−クロロフェニ
ル)−4H−アズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、
(4)ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−
(4−フルオロフェニル)−4H−アズレニル}〕ジル
コニウムジクロリド、(5)ジメチルシリレンビス〔1
−{2−メチル−4−(3−クロロフェニル)−4H−
アズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、(6)ジメチ
ルシリレンビス[1−{2−メチル−4−(2,6−ジ
メチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
ジクロリド、(7)ジメチルシリレンビス{1−(2−
メチル−4,6−ジイソプロピル−4H−アズレニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、(8)ジフェニルシリ
レンビス{1−(2−メチル−4−フェニル−4H−ア
ズレニル)}ジルコニウムジクロリド、(9)メチルフ
ェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニル
−4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリド、(1
0)ジメチルフェニルシリレンビス〔1−{2−メチル
−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニル}〕ジルコ
ニウムジクロリド、(11)メチルフェニルシリレンビ
ス〔1−{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−
4H−アズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、(1
2)メチルフェニルシリレンビス〔1−{2−メチル−
4−(4−フルオロフェニル)−4H−アズレニル}〕
ジルコニウムジクロリド、(13)メチルフェニルシリ
レンビス〔1−{2−メチル−4−(3−クロロフェニ
ル)−4H−アズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、
(14)ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4
−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロ
リド、(15)ジメチルシリレンビス〔1−{2−エチ
ル−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニル}〕ジル
コニウムジクロリド、(16)ジメチルシリレンビス
〔1−{2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4
H−アズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、(17)
ジメチルシリレンビス〔1−{2−エチル−4−(4−
フルオロフェニル)−4H−アズレニル}〕ジルコニウ
ムジクロリド、(18)ジメチルシリレンビス〔1−
{2−エチル−4−(3−クロロフェニル)−4H−ア
ズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、(19)ジメチ
ルシリレンビス〔1−{2−エチル−4−(2−ナフチ
ル)−4H−アズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、
(20)ジメチルシリレンビス〔1−{2−エチル−4
−(1−アントラセニル)−4H−アズレニル}〕ジル
コニウムジクロリド、(21)ジメチルシリレンビス
〔1−{2−エチル−4−(2−アントラセニル)−4
H−アズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、(22)
ジメチルシリレンビス〔1−{2−エチル−4−(9−
アントラセニル)−4H−アズレニル}〕ジルコニウム
ジクロリド、(23)ジメチルシリレンビス〔1−{2
−エチル−4−(1−フェナンスリル)−4H−アズレ
ニル}〕ジルコニウムジクロリド、(24)ジメチルシ
リレンビス〔1−{2−エチル−4−(9−フェナンス
リル)−4H−アズレニル}〕ジルコニウムジクロリ
ド、(25)ジメチルメチレンビス{1−[2−メチル
−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}ジ
ルコニウムジクロリド、(26)ジメチルゲルミレンビ
ス{1−[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4
H−アズレニル]}ジルコニウムジクロリド、(27)
エチレンビス{1−[2−メチル−4−(4−ビフェニ
リル)−4H−アズレニル]}ジルコニウムジクロリ
ド、(28)ジメチルシリレンビス{1−[2−i−プ
ロピル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニ
ル]}ジルコニウジクロリド、(29)ジメチルシリレ
ンビス{1−[2−メチル−4−(2−フルオロ−4−
ビフェニリル)−4H−アズレニル]}ジルコニウムジ
クロリド、(30)ジメチルシリレンビス{1−[2−
エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−4
H−アズレニル]}ジルコニウムジクロリド、(31)
ジメチルシリレンビス{1−[2−メチル−4−
(2’,6’−ジメチル−4−ビフェニリル)−4H−
アズレニル]}ジルコニウムジクロリド、(32)ジメ
チルシリレンビス{1−[2−メチル−4−(1−ナフ
チル)−4H−アズレニル]}ジルコニウムジクロリ
ド、(33)ジメチルシリレンビス{1−[2−i−プ
ロピル−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニル]}
ジルコニウムジクロリド、(34)ジメチルシリレンビ
ス{1−[2−i−プロピル−4−(4−t−ブチルフ
ェニル)−4H−アズレニル]}ジルコニウムジクロリ
ド、(35)ジメチルシリレン{1−[2−メチル−4
−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}{1−
[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)インデニ
ル]}ジルコニウムジクロリド、(36)ジメチルシリ
レンビス{1−[2−エチル−4−(4−ビフェニリ
ル)−4H−5,6,7,8−テトラヒドロアズレニ
ル]}ジルコニウムジクロリド、(37)ジメチルシリ
レン{1−(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレ
ニル)}{1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、(38)ジメチルシリ
レンビス{1−(2−エチル−4−フェニル−6−イソ
プロピル−4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、(39)ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル
−4,6−ジフェニル−4H−アズレニル)}ジルコニ
ウムジクロリド、(40)ジメチルシリレンビス[1−
{2−メチル−4−(ペンタフルオロフェニル)−4H
−アズレニル}]ジルコニウムジクロリド、(41)ジ
メチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−フェニル
ー7ーフルオロ−4H−アズレニル)}ジルコニウムジ
クロリド、(42)ジメチルシリレンビス{1−(2−
エチル−4−インドリル−4H−アズレニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、(43)ジメチルシリレンビス{1
−(2−ジメチルボラノ−4−インドリル−4H−アズ
レニル)}ジルコニウムジクロリド、(44)ジメチル
シリレンビス[1−{2−エチル−4−(3,5−ビス
トリフルオロメチルフェニル)−4H−アズレニル}]
ジルコニウムジクロリド、(45)ジメチルシリレンビ
ス{1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニ
ル)}ジルコニウムジメチル、(46)ジメチルシリレ
ンビス{1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズ
レニル)}ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスル
ホン酸)、(47)ジメチルシリレンビス{1−(2−
メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、(48)ジメチルシリレンビス{1−(2−メ
チル−4,5−ベンゾインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、(49)ジメチルシリレンビス〔1−{2−メ
チル−4−(1−ナフチル)インデニル}〕ジルコニウ
ムジクロリド、(50)ジメチルシリレンビス{1−
(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)}
ジルコニウムジクロリド、(51)ジフェニルシリレン
ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}
ジルコニウムジクロリド、(52)メチルフェニルシリ
レンビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、(53)ジメチルシリ
レンビス{1−(2−エチル−4−フェニルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、(54)ジメチルシリ
レンビス〔1−{2−エチル−4−(1−ナフチル)イ
ンデニル}〕ジルコニウムジクロリド、(55)ジメチ
ルシリレンビス〔1−{2−エチル−4−(9−アント
リル)インデニル}〕ジルコニウムジクロリド、(5
6)ジメチルシリレンビス〔1−{2−エチル−4−
(9−フェナンスリル)インデニル}〕ジルコニウムジ
クロリド、(57)ジメチルシリレン{1−(2−エチ
ル−4−フェニルインデニル)}{1−(2−メチル−
4,5−ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、(58)ジメチルシリレンビス[1−{2−メチル
−4−(ペンタフルオロフェニル)インデニル}]ジル
コニウムジクロリド、(59)ジメチルシリレンビス
{1−(2−エチル−4−フェニルー7ーフルオロイン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、(60)エチレン
−1,2−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルイン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、(61)エチレン
−1,2−ビス{1−(2−エチル−4−フェニルイン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、(62)エチレン
−1,2−ビス〔1−{2−メチル−4−(1−ナフチ
ル)インデニル}〕ジルコニウムジクロリド、(63)
イソプロピリデンビス{1−(2−メチル−4−フェニ
ルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、(64)エ
チレン−1,2−ビス{1−(2−メチル−4−フェニ
ル−4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリド、
(65)エチレン−1,2−ビス{1−(2−エチル−
4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウムジク
ロリド、(66)エチレン−1,2−ビス〔1−{2−
メチル−4−(1−ナフチル)インデニル}〕ジルコニ
ウムジクロリド、(67)エチレン−1,2−ビス〔1
−{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−
アズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、(68)イソ
プロピリデンビス{1−(2−メチル−4−フェニル−
4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリド、(6
9)エチレン−1,2−ビス{1−(2−エチル−4−
インドリル−4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロ
リド、(70)ジメチルゲルミレンビス{1−(2−メ
チル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、(71)ジメチルゲルミレンビス{1−(2−エ
チル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、(72)メチルアルミニウムビス{1−(2−エ
チル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、(73)フェニルホスフィノビス{1−(2−エ
チル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、(74)フェニルアミノビス{1−(2−メチル
−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド
等が挙げられる。
【0084】(c)一般式(3)で表される化合物とし
ては、例えば、(1)(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)チタニウム(ビスt−ブチルアミド)ジクロリ
ド、(2)(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタ
ニウム(ビスイソプロピルアミド)ジクロリド、(3)
(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタニウム(ビ
スシクロドデシルアミド)ジクロリド、(4)(テトラ
メチルシクロペンタジエニル)チタニウム{ビス(トリ
メチルシリル)アミド)}ジクロリド、(5)(2−メ
チル−4−フェニル−4H−アズレニル)チタニウム
{ビス(トリメチルシリル)アミド}ジクロリド、
(6)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニ
ル)ジルコニウム{ビス(トリメチルシリル)アミド}
ジクロリド、(7)(2−メチルインデニル)チタニウ
ム(ビスt−ブチルアミド)ジクロリド、(8)(フル
オレニル)チタニウム(ビスt−ブチルアミド)ジクロ
リド、(9)(3,6−ジイソプロピルフルオレニル)
チタニウム(ビスt−ブチルアミド)ジクロリド、(1
0)(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタニウム
(フェノキシド)ジクロリド、(11)(テトラメチル
シクロペンタジエニル)チタニウム(2,6−ジイソプ
ロピルフェノキシド)ジクロリド等が挙げられる。
(d)一般式(4)で表される化合物としては、例え
ば、(1)ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロ
ペンタジエニル)(t−ブチルアミド)チタニウムジク
ロリド、(2)ジメチルシランジイル(テトラメチルシ
クロペンタジエニル)(シクロドデシルアミド)チタニ
ウムジクロリド、(3)ジメチルシランジイル(2−メ
チルインデニル)(t−ブチルアミド)チタニウムジク
ロリド、(4)ジメチルシランジイル(フルオレニル)
(t−ブチルアミド)チタニウムジクロリド、等が挙げ
られる。
【0085】一般式(1)ないし(4)で示される部分
[A]は、同一の一般式で示される化合物および/また
は異なる一般式で表される化合物の二種以上の混合物と
して用いることができる。
【0086】<成分(c)の説明>成分(c)は有機ア
ルミニウム化合物である。本発明で成分(c)として用
いられる有機アルミニウム化合物は、一般式AlR3 p
3-pで示される化合物が適当である。本発明ではこの式
で表される化合物を単独で、複数種混合してあるいは併
用して使用することができることは言うまでもない。ま
た、この使用は触媒調製時だけでなく、予備重合あるい
は重合時にも可能である。この式中、R3は炭素数1〜
20の炭化水素基を示し、Xは、ハロゲン、水素、アル
コキシ基、アミノ基を示す。pは1以上3以下までの範
囲である。R3としてはアルキル基が好ましく、またX
は、それがハロゲンの場合には塩素が、アルコキシ基の
場合には炭素数1〜8のアルコキシ基が、アミノ基の場
合には炭素数1〜8のアミノ基が、好ましい。
【0087】従って、好ましい化合物の具体例として
は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリノルマルプロピルアルミニウム、トリノルマル
ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ト
リノルマルヘキシルアルミニウム、トリノルマルオクチ
ルアルミニウム、トリノルマルデシルアルミニウム、ジ
エチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウム
セスキクロライド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジ
エチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウム
ジメチルアミド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、
ジイソブチルアルミニウムクロライド等が挙げられる。
これらのうち、好ましくは、p=3、q=1のトリアル
キルアルミニウムおよびジアルキルアルミニウムヒドリ
ドである。さらに好ましくは、R3が炭素数1〜8であ
るトリアルキルアルミニウムである。
【0088】本発明による触媒は、上記の各成分を重合
槽外であるいは重合槽内で、同時にもしくは連続的に、
あるいは一度にもしくは複数回にわたって、接触させる
ことによって形成させることができる。各成分の接触
は、脂肪族炭化水素あるいは芳香族炭化水素溶媒中で行
うのが普通である。接触温度は特に限定されないが、−
20℃から150℃の間で行うのが好ましい。接触順序
としては合目的的な任意の組み合わせが可能であるが、
特に好ましいものを各成分について示せば次の通りであ
る。通常、まず成分(b)と成分(a)を接触させる。
成分(c)の成分(b)への添加は、成分(a)よりも
前に、同時に、あるいは後に添加することが可能であ
る。触媒活性やポリマー粒子性状が改良される好ましい
接触順としては、成分(b)へ成分(c)を添加し、続
いて成分(a)を接触させる方法である。この時、成分
(a)にあらかじめ成分(b)に使用したものと同種あ
るいは異種の成分(c)を使用することが可能である。
【0089】各成分を接触させた後は、脂肪族炭化水素
あるいは芳香族炭化水素溶媒にて洗浄することが可能で
ある。
【0090】本発明で使用する成分(a)、(b)およ
び(c)の使用量は任意である。例えば、成分(b)に
対する成分(a)の使用量は、成分(b)1gに対し、
好ましくは0.1μmol〜1000μmol、特に好
ましくは0.5μmol〜500μmolの範囲であ
る。成分(b)に対する成分(c)の使用量は、成分
(b)1gに対し、好ましくは遷移金属の量が0.00
1〜100μmol、特に好ましくは0.005〜50
μmolの範囲である。したがって、成分(a)に対す
る成分(c)の量は、遷移金属のモル比で、好ましくは
10-5〜50、特に好ましくは10-4〜5、の範囲内が
好ましい。
【0091】本発明の触媒は、これに重合性モノマーを
接触させてこのモノマーを少量重合されることからなる
予備重合処理に付すことも可能であり、かつ好ましい態
様である。予備重合を行う段階は、任意であり、本発明
のすべての触媒成分を接触させた後、あるいは予備重合
を行った後に成分(c)を接触させる等の方法も可能で
ある。そのときの重合条件は、本重合のそれよりも温和
であるのが普通である。予備重合モノマ−としては、α
−オレフィンが使用でき、好ましくはエチレンまたはプ
ロピレンである。予備重合量は、通常0.01〜100
g−PP/g−触媒、好ましくは0.1〜50g−PP
/g−触媒である。また予備重合触媒を使用して重合を
行う場合には、追加の成分(c)を使用することも可能
であり、また好ましい。
【0092】上記の各成分の接触の際、もしくは、接触
の後に、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体、シ
リカ、チタニア等の無機酸化物の固体を共存させるか、
または、接触させてもよい。
【0093】[オレフィンの重合]重合し得るα−オレ
フィンとしては、炭素数2〜20程度のものが好まし
く、具体的にはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1
−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる。共重合の場
合、用いられるコモノマーの種類は、前記α−オレフィ
ンとして挙げられるもののなかから、主成分となるもの
以外のα−オレフィンを選択して用いることができる。
【0094】コモノマーの量は、所望する物性(融点、
分子量、剛性等)のポリマーを製造するために任意の条
件で実施可能であるが、本発明の触媒は通常粒子性状の
悪化により製造が困難な例えばランダム重合体の製造等
に適しており、特に低融点のプロピレンランダム共重合
体や高ゴム含量のいわゆるエチレン/プロピレンブロッ
ク共重合体の製造に適している。本発明の触媒を使用す
ることで、ポリマー同士の付着、重合反応層へのファウ
リングを著しく改善する効果がある。
【0095】重合様式は、触媒成分と各モノマーが効率
よく接触するならば、あらゆる様式を採用しうる。具体
的には、不活性溶媒を用いるスラリー法、溶液重合法、
不活性溶媒を実質的に用いないプロピレンを溶媒として
用いるバルク法、あるいは実質的に液体溶媒を用いずに
各モノマーをガス状に保つ気相法などが採用できる。ま
た、連続重合、回分式重合に適用される。スラリー重合
の場合は、重合溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、ペン
タン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂
肪族又は芳香族炭化水素の単独又は混合物が用いられ
る。重合温度は0℃〜200℃であり、また分子量調節
剤として補助的に水素を用いることができる。重合圧力
は0〜2000kg/cm2Gの範囲で実施可能であ
る。
【0096】
【実施例】次に実施例により本発明を更に具体的に説明
するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれら実施
例によって制約を受けるものではない。
【0097】以下の実施例及び比較例において、物性の
評価は次のようにして行った。 (1)イオン交換性層状珪酸塩の組成分析 JIS法による化学分析により検量線を作成し、蛍光X
線にて定量した。 (2)細孔測定 窒素吸着法による細孔分布測定条件は以下の通りであ
る。
【0098】 ・装置:オートソーブ3(カンタークロム社製) ・測定手法:ガス吸着法 ・測定条件: ・前処理条件:200℃、2時間、真空中(10-2トー
ル以下) ・試料量:約0.2g ・ガス種:窒素 ・ガス液化温度:77K (3)イオン交換性層状ケイ酸塩の粒径測定 レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置(堀場製作所
社製「LA−920」)を使用した。測定はエタノール
を分散媒として用い、屈折率1.32、形状係数1.0
として粒径分布および平均粒径(メジアン径)を算出し
た。 (4)MFR測定 ポリプロピレン系重合体はJIS−K−6758によ
り、またポリエチレン系重合体はJIS−K−6760
により測定したメルトインデックス値を示す。 (5)ポリマーBD ASTM D1895−69に準拠した、ポリマーの嵩
密度を示す。 (6) ポリマー凝集量 目開き1700μmの篩を使用して、10分間振動させ
た篩上のポリマー重量%を測定した。その際、重合槽お
よび撹拌翼等内に付着した塊状、フィルム状のポリマー
も計算に含めた。 (7)圧壊強度の測定 島津製作所(株)製 微小圧縮試験器「MCTM−50
0」を用いて、任意に選んだ10個以上の粒子の圧壊強
度を測定し、その平均値を圧壊強度とした。 (8)X線回折の測定 本発明に用いたサンプルのX線回折測定条件は以下の通
りである。
【0099】 ・装置:理学電機製RINT1500 ・測定手法:粉末法 ・測定条件: 対陰極:銅(CuKα)−ニッケル フィルター 管電圧と管電流:40kV−250mA スリット:発散(divergence)−散乱(sc
attering)−受光 (receiving):1゜−1゜−0.3mm ゴニオメータ:広角ゴニオメータ 走査範囲−走査速度:3〜60゜(2θ)−4゜(2
θ)/min(2θはBraggの条件式:2dsin
θ=nλに対応) サンプリング幅:0.02° (9)融点(Tm) セイコーインスツルメンツ社製DSC6200を使用
し、シート状にしたサンプル片5mgをアルミパンに詰
め、室温から一旦200℃まで昇温速度100℃/分で
昇温し、5分間保持した後に、10℃/分で40℃まで
降温して結晶化させ、次いで10℃/分で200℃まで
昇温させた時の融解最大ピーク温度(℃)として求め
た。 (10)23℃キシレン可溶分量(CXS) ポリマーを電子天秤にて秤量し500mlの平底フラス
コに入れ、工業用キシレンを300ml加える。予め1
40℃に調温したオイルバスに浸け、約1時間かけて溶
解させる。次に、フラスコを取り出し、予め23℃に調
温したオイルバスに1時間浸けた後に、ろ過により上澄
み液を回収し、110℃で減圧下4時間で溶媒除去/乾
燥を行うことによりキシレン可溶分量を求めた(単位:
重量%)。
【0100】[珪酸塩Aの製造] (珪酸塩と微粒子固体との混合、均一化)3リットルの
金属製容器に蒸留水950ミリリットル、市販のモンモ
リロナイト(水澤化学社製ベンクレイSL)49.1g
を徐々に添加し、数時間撹拌させた後に、ポリトロンを
10分間使用して均一化処理した。平行して、別の2リ
ットルの容器に、蒸留水490ミリリットル、さらにア
ルドリッチ社製微粒子状酸化亜鉛50gを添加し1時間
撹拌した後に、ポリトロンで10分間均一化処理を行
い、さらに超音波洗浄機にて30分間処理した。その
後、酸化亜鉛水スラリーをモンモリロナイトスラリーに
添加し、20分間ポリトロンにて均一化処理し、さらに
超音波照射をさらに20分間照射後、約10分間撹拌し
た。各ステップにおける平均粒径を測定したところ、モ
ンモリロナイト水スラリーでは0.47μm、酸化亜鉛
は2.85μm、混合物は0.55μmであった。珪酸
塩混合物の1μm未満の粒子は94%であった。
【0101】(造粒)前記スラリーを、大川原化工機社
製噴霧造粒装置(L−8)を用いて噴霧造粒を実施し
た。スラリー物性および運転条件は、以下の通り。 (スラリー物性:pH=9.6、スラリー粘度=726
CP、運転条件:アトマイザー回転数12000rp
m、給液量=0.7L/h、入り口温度=199℃、出
口温度=130℃、サイクロン差圧=60mmH2O) その結果、78gの造粒珪酸塩aを回収した。平均粒径
は、測定溶媒(工業用エタノール)中で粒子が微細化し
てしまったために測定できなかった。この結果から、添
加した微粒子状固体によるイオン交換性層状珪酸塩の粒
子全体としての粒子を維持する凝集力が弱まっているこ
とは明らかである。蛍光X線により組成分析を行ったと
ころ、主成分であるケイ素に対する構成元素のモル比
は、Al/Si=0.28、Mg/Si=0.074、
Fe/Si=0.031であった。また、X線により分
析を行ったところモンモリロナイト由来のピークの他
に、酸化亜鉛由来の強いピークが観測された。
【0102】(酸処理)300ミリリットルの撹拌翼の
付いたガラス製フラスコに、蒸留水151ミリリット
ル、続いて濃硫酸(96%)100gをゆっくりと添加
し、さらに前記合成したイオン交換性層状珪酸塩粒子を
40g分散させ、101℃で2時間加熱処理した。冷却
後、このスラリーを減圧ろ過し、ケーキを回収した。こ
のケーキに蒸留水を0.5〜0.6リットル加え再スラ
リー化後、ろ過した。この洗浄操作を4回繰り返した。
回収したケーキを窒素雰囲気下110℃で終夜乾燥して
珪酸塩Aを得た。乾燥後の重量は22.5gであった。
【0103】この化学処理したモンモリロナイトの組成
(重量%)は、Alが4.6、Mgが0.6、Feが
0.9、Siが43.5、Naが検出限界(0.2)未
満、Znが0.4であった。各成分の溶出率は、Alが
61%、Mgが75%、Feが62%、Naが93%以
上であった。各成分のSiに対するモル比は、それぞれ
0.110、0.0145、0.0104、0.006
3未満、0.0040であった。
【0104】圧壊強度は6.2MPa、窒素吸着法によ
る細孔分析では、全細孔容積は0.59ml/g、50
〜600Åの範囲の細孔容積は0.44ml/gであっ
た。BET法による表面積は240m2/gであった。
また、平均粒径は酸処理前の状態とは異なり微細化する
ことなく測定が可能であり、21.5μmであった。酸
処理後のモンモリロナイトの物性値は、表1に示す。
【0105】[珪酸塩Bの製造] (珪酸塩と微粒子固体との混合、均一化)酸化亜鉛を2
1.0g使用する以外は造粒珪酸塩aの処方と同様に実
施した。 (造粒)前記スラリーを、造粒珪酸塩aと同様に造粒し
た。その結果、58gの造粒珪酸塩bを回収した。平均
粒径は、造粒珪酸塩aと同様に測定溶媒中で粒子が微細
化してしまったために測定できなかった。Siに対する
Al、Mg、Feの組成比は珪酸塩aと同様の結果を示
した。 (酸処理)前記合成した造粒珪酸塩bを使用する以外
は、珪酸塩Aと同様に実施して珪酸塩Bを得た。
【0106】この化学処理したモンモリロナイトの組成
(重量%)は、Alが4.3、Mgが0.5、Feが
0.9、Siが45.3、Naが検出限界(0.2)未
満、Znが0.2であった。各成分の溶出率は、Alが
58%、Mgが75%、Feが63%、Naが93%以
上であった。各成分のSiに対するモル比は、それぞれ
0.120、0.0186、0.0116、0.006
3未満、0.0021であった。
【0107】圧壊強度は8.5MPa、窒素吸着法によ
る細孔分析では、全細孔容積は0.57ml/g、50
〜600Åの範囲の細孔容積は0.44ml/gであっ
た。BET法による表面積は228m2/gであった。
また、平均粒径は酸処理前の状態とは異なり微細化する
ことなく測定が可能であり、21.3μmであった。酸
処理後のモンモリロナイトの物性値は、表1に示す。
【0108】[珪酸塩Cの製造] (珪酸塩と微粒子固体との混合、均一化)表1に示すよ
うに酸化亜鉛を10.5g使用する以外は造粒珪酸塩a
の処方と同様に実施した。 (造粒)前記スラリーを、造粒珪酸塩aと同様に造粒し
た。その結果、52gの造粒珪酸塩cを回収した。平均
粒径は、造粒珪酸塩aと同様に、測定溶媒中で粒子が微
細化してしまったために測定できなかった。Siに対す
るAl、Mg、Feの組成比は珪酸塩aと同様の結果を
示した。 (酸処理)前記合成した造粒珪酸塩を使用する以外は、
珪酸塩Aと同様に実施して珪酸塩Cを得た。
【0109】この化学処理したモンモリロナイトの組成
比は、Al/Siが0.124、Mg/Siが0.02
13、Fe/Siが0.0139、Na/Siが0.0
063未満、Zn/Siが0.0010であった。各成
分の溶出率は、Alが56%、Mgが72%、Feが5
5%、Naが93%以上であった。
【0110】圧壊強度は9.7MPa、窒素吸着法によ
る細孔分析では、全細孔容積は0.52ml/g、50
〜600Åの範囲の細孔容積は0.38ml/gであっ
た。BET法による表面積は230m2/gであった。
また、平均粒径は酸処理前の状態とは異なり微細化する
ことなく測定が可能であり、21.6μmであった。酸
処理後のモンモリロナイトの物性値は、表1に示す。
【0111】[珪酸塩Dの製造(比較例)] (珪酸塩と微粒子固体との混合、均一化)3リットルの
金属製容器に蒸留水1950ミリリットル、市販のモン
モリロナイト(水澤化学社製ベンクレイSL)95.6
gを徐々に添加し、数時間撹拌させた後に、ポリトロン
を10分間使用して均一化処理した。このスラリーの平
均粒径を測定したところ、0.50μmであり、1μm
未満の粒子は97%以上であった。 (造粒)前記スラリーを、造粒珪酸塩aと同様に造粒し
た。その結果、83gの造粒珪酸塩dを回収した。本珪
酸塩は粒径測定時に溶媒中で微細化が起こらず測定が可
能であり、平均粒径は21.4μmであった。Siに対
するAl、Mg、Feの組成比は造粒珪酸塩aと同様の
結果を示した。 (酸処理)前記合成した造粒珪酸塩dを使用する以外
は、珪酸塩Aと同様に実施して珪酸塩Dを得た。この化
学処理したモンモリロナイトの組成比は、Al/Siが
0.142、Mg/Siが0.0174、Fe/Siが
0.0191、Na/Siが0.0063未満であっ
た。各成分の溶出率は、Alが47%、Mgが67%、
Feが47%、Naが93%以上であった。
【0112】圧壊強度は13.5MPa、窒素吸着法に
よる細孔分析では、全細孔容積は0.38ml/g、5
0〜600Åの範囲の細孔容積は0.27ml/gであ
った。BET法による表面積は230m2/gであっ
た。平均粒径は21.6μmであった。酸処理後のモン
モリロナイトの物性値は、表1に示す。
【0113】[珪酸塩Eの製造(比較例)] (酸処理)造粒珪酸塩dを使用し、酸処理時間を4時間
とする以外は、珪酸塩Dと同様に実施して珪酸塩Eを得
た。
【0114】この化学処理したモンモリロナイトの組成
比は、Al/Siが0.073、Mg/Siが0.01
27、Fe/Siが0.0073、Na/Siが0.0
063未満であった。各成分の溶出率は、Alが73
%、Mgが83%、Feが80%、Naが93%以上で
あった。
【0115】圧壊強度は11.2MPa、窒素吸着法に
よる細孔分析では、全細孔容積は0.47ml/g、5
0〜600Åの範囲の細孔容積は0.38ml/gであ
った。BET法による表面積は208m2/gであっ
た。平均粒径は20.6μmであった。酸処理後のモン
モリロナイトの物性値は、表1に示す。
【0116】[珪酸塩Fの製造] (酸処理)酸処理時間を1時間とする以外は、珪酸塩A
と同様に実施して珪酸塩Fを得た。
【0117】この化学処理したモンモリロナイトの組成
比は、Al/Siが0.179、Mg/Siが0.03
04、Fe/Siが0.0227、Na/Siが0.0
063未満であった。各成分の溶出率は、Alが36
%、Mgが58%、Feが37%、Naが93%以上で
あった。
【0118】圧壊強度は6.9MPa、窒素吸着法によ
る細孔分析では、全細孔容積は0.50ml/g、50
〜600Åの範囲の細孔容積は0.31ml/gであっ
た。BET法による表面積は239m2/gであった。
平均粒径は21.7μmであった。酸処理後のモンモリ
ロナイトの物性値は、表1に示す。
【0119】[珪酸塩Gの製造(比較例)] (酸処理)造粒珪酸塩dを使用する以外は、珪酸塩Fと
同様に実施して珪酸塩Gを得た。
【0120】この化学処理したモンモリロナイトの組成
比は、Al/Siが0.180、Mg/Siが0.03
03、Fe/Siが0.0226、Na/Siが0.0
063未満であった。各成分の溶出率は、Alが37
%、Mgが52%、Feが17%、Naが93%以上で
あった。
【0121】圧壊強度は15.3MPa、窒素吸着法に
よる細孔分析では、全細孔容積は0.34ml/g、5
0〜600Åの範囲の細孔容積は0.22ml/g(で
あった。BET法による表面積は227m2/gであっ
た。平均粒径は21.9μmであった。酸処理後のモン
モリロナイトの物性値は、表1に示す。
【0122】〈実施例−1〉 [触媒の調製]以下の操作は、不活性ガス下、脱酸素、
脱水処理された溶媒、モノマーを使用して実施した。
【0123】珪酸塩Aを減圧下、200℃で、2時間乾
燥を実施した。内容積1リットルの攪拌翼のついたガラ
ス製反応器に上記で得た乾燥モンモリロナイト10gを
導入し、ノルマルヘプタン、さらにトリエチルアルミニ
ウムのヘプタン溶液(25mmol)を加え、室温で攪
拌した。1時間後、3%トルエンを含むヘプタン(以下
混合ヘプタンと略記する)にて十分に洗浄し、スラリー
を100mlに調製した。
【0124】次に、あらかじめ(r)−ジメチルシリレ
ンビス{1−[2―メチル−4−(4−クロロフェニ
ル)−4H−アズレニル]}ジルコニウムジクロリド
0.15mmolに混合ヘプタン43mlを加え1時間
以上撹拌した後に、トリイソブチルアルミニウムを1.
5mmol(ヘプタン溶液,2.13ml)を室温にて
1時間反応させておいた混合液を、珪酸塩スラリーに加
え、1時間攪拌した。尚、成分(a)の合成は、特開平
11−240909号報に記載の方法で合成した。
【0125】続いて、窒素で十分置換を行った内容積
1.0リットルの攪拌式オートクレーブに混合ヘプタン
105mlを導入し、40℃に保持した。そこに先に調
製した珪酸塩/錯体スラリーを導入した。温度が40℃
に安定したところでプロピレンを10g/時間の速度で
供給し、温度を維持した。2時間後、プロピレンの供給
を停止し、さらに2時間維持した。サイホンにて予備重
合触媒スラリーを回収し、上澄みを約100ml除き、
40℃にて減圧下乾燥した。この操作により触媒1g当
たりポリプロピレンが2.0gを含む予備重合触媒が得
られた。
【0126】〔重合〕内容積3リットルの撹拌式オ−ト
クレ−ブ内をプロピレンで十分置換した後に、トリイソ
ブチルアルミニウム・n−ヘプタン溶液2.76ml
(2.02mmol)を加え、エチレン30g、水素1
00cc、続いて液体プロピレン1500mlを導入
し、70℃に昇温しその温度を維持した。先に実施した
予備重合触媒をノルマルヘプタンにスラリー化し、触媒
として(予備重合ポリマーの重量は除く)8mgを圧入
し重合を開始した。槽内温度を70℃に維持した。30
分後、エタノール5mlを加え、残ガスをパージして得
られたポリマ−を乾燥した。その結果、204gのポリ
マ−が得られた。触媒活性は、51000g−PP/g
−触媒・時であった。ポリマーBD=0.46(g/c
c)、MFR=4.6(dg/分)、融点は126.1
℃であった。凝集ポリマー量は0.8%であった。
【0127】〈実施例−2〜4、比較例−1〜3〉 [触媒の調製、重合]表2に示すように、先に合成した
珪酸塩B〜Gを使用して、触媒の合成および重合を実施
例−1と同様に行った。
【0128】〈実施例−5〉 [触媒の調製]以下の操作は、不活性ガス下、脱酸素、
脱水処理された溶媒、モノマーを使用して実施した。
【0129】内容積1リットルの攪拌翼のついたガラス
製反応器に、あらかじめ200℃2時間減圧下で乾燥し
た珪酸塩Fを10gを導入し、ノルマルヘプタン、さら
にトリエチルアルミニウムのヘプタン溶液(25mmo
l)を加え、室温で攪拌した。1時間後、トルエンを含
むヘプタン(以下混合ヘプタンと略記する)にて十分に
洗浄し、スラリーを100mlに調製した。
【0130】次に、あらかじめ(r)−ジメチルシリレ
ンビス{1−[2―エチル−4−(2−フルオロ−4−
ビフェニル)−4H−アズレニル]}ハフニウムジクロ
リド0.30mmolにトルエン43mlを加え1時間
以上撹拌した後に、トリイソブチルアルミニウムを3.
0mmol(ヘプタン溶液,2.13ml)を室温にて
1時間反応させておいた混合液を、珪酸塩スラリーに加
え、1時間攪拌した。尚、成分(a)の合成は、特開平
2000−95791号報に記載の方法で合成した。
【0131】続いて、窒素で十分置換を行った内容積
1.0リットルの攪拌式オートクレーブに混合ヘプタン
105mlを導入し、40℃に保持した。そこに先に調
製した珪酸塩/錯体スラリーを導入した。温度が40℃
に安定したところでプロピレンを10g/時間の速度で
供給し、温度を維持した。2時間後、プロピレンの供給
を停止し、その後内部温度を50℃に昇温後、さらに2
時間維持した。サイホンにて予備重合触媒スラリーを回
収し、上澄みを約100ml除き、40℃にて減圧下乾
燥した。この操作により触媒1g当たりポリプロピレン
が2.0gを含む予備重合触媒が得られた。
【0132】〔エチレン−プロピレンのブロック重合〕
内容積3リットルの撹拌式オ−トクレ−ブ内をプロピレ
ンで十分置換した後に、トリイソブチルアルミニウム・
n−ヘプタン溶液2.76ml(2.02mmol)を
加え、水素180cc、続いて液体プロピレン1500
mlを導入し、65℃に昇温しその温度を維持した。先
に実施した予備重合触媒をノルマルヘプタンにスラリー
化し、触媒として(予備重合ポリマーの重量は除く)5
0mgを圧入し重合を開始した。槽内温度を65℃に維
持した。触媒導入後、10分間隔で水素を50ml圧入
した。触媒投入後1時間経過後に、残モノマーをパージ
し内温を40℃に下げた。その後、プロピレンを0.7
3MPa、続いてエチレンを1.47MPa導入し、内
温を80℃に昇温した。同時に、予め調製しておいたプ
ロピレンとエチレンの混合ガスを導入し、内圧が2.5
MPaで重合中にモノマー組成比が変化しないように調
整しながら、40分間重合反応を制御した。その結果、
反応器、撹拌翼等への付着が全くなく、粒子性状の良い
320gのエチレン−プロピレンブロックポリマーが得
られた。触媒活性は、6400g−PP/g−触媒であ
った。ポリマーBD=0.46(g/cc)、MFR=
4.8(dg/分)であった。CXS可溶分量は35.
3%であった。高ゴム含量であるにもかかわらず、非常
に粒子性状の良いポリマーが得られることが判る。
【0133】〈比較例−4〉 [触媒の調製、重合]処理珪酸塩Dを使用する以外は、
触媒の合成および重合を実施例−6と同様にを行った。
【0134】その結果、225gのエチレン−プロピレ
ンブロックポリマーが得られた。触媒活性は、4500
g−PP/g−触媒であった。ポリマーBD=0.42
(g/cc)、MFR=9.2(dg/分)であった。
生成ポリマー中のエチレン−プロピレンゴム重合体含量
は約35%と同等であった。
【0135】これらの結果より、主成分比と細孔容積の
関係と粒子強度が特定のイオン交換性層状珪酸塩を使用
すると、高い触媒活性で、粒子性状に優れた低融点のプ
ロピレンランダム共重合体や高ゴム含量のエチレン−プ
ロピレンブロック共重合体を、塊状ポリマーや反応器等
への付着が極めて少ないレベルで製造することが可能で
あることがわかる。
【0136】
【表1】
【0137】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅野 利彦 三重県四日市市東邦町1番地 日本ポリケ ム株式会社触媒開発センター内 Fターム(参考) 4J128 AA01 AB01 AC01 AC10 AC28 AD05 AD06 AD07 AD08 AD11 AD13 AD16 AD17 AD18 AD19 BA00A BA01B BB00A BB01B BC15B BC16B CA00A CA00B CA30C DB08A DB08B DB08C EA01 EA02 EB01 EB02 EC01 EC02 ED02 GB02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記特性(A)〜(C)を満たすイオン交
    換性層状珪酸塩からなることを特徴とするオレフィン重
    合用触媒成分。 (A)窒素吸着法により測定したイオン交換性層状珪酸
    塩の全細孔容積Vt(単位:ml/g)が下記式を満た
    すこと Vt≧−0.12×lnRe+0.18 Reは、ケイ素原子に対するイオン交換性層状珪酸塩の
    八面体を構成する主金属原子の元素比(モル比)を示
    す。 (B)窒素吸着法により測定したイオン交換性層状珪酸
    塩の50Å〜600Åの範囲の細孔容積Vp(単位:m
    l/g)が下記式を満たすこと Vp≧−0.15×lnRe+0.03 Reは、特性(A)の場合と同じである。 (C)イオン交換性層状珪酸塩粒子の圧壊強度が3MP
    a以上10MPa以下であること
  2. 【請求項2】イオン交換性層状珪酸塩の圧壊強度が4M
    Pa以上9MPa以下である請求項1に記載のオレフィ
    ン重合用触媒成分。
  3. 【請求項3】イオン交換性層状珪酸塩の窒素吸着法によ
    り算出した全細孔容積Vt(単位:ml/g)が下記式
    を満たす請求項1又は2に記載のオレフィン重合用触媒
    成分。 Vt≧−0.12×lnRe+0.2
  4. 【請求項4】窒素吸着法により測定したイオン交換性層
    状珪酸塩の50Å〜600Åの範囲の細孔容積Vp(単
    位:ml/g)が下記式を満たす請求項1〜3のいずれ
    かに記載のオレフィン重合用触媒成分。 Vp≧−0.15×lnRe+0.05
  5. 【請求項5】下記成分(a)、成分(b)、及び必要に
    応じて成分(c)からなることを特徴とするオレフィン
    重合用触媒。 成分(a):周期律表4〜6族遷移金属のメタロセン化
    合物 成分(b):請求項1〜4のいずれかに記載のイオン交
    換性層状珪酸塩 成分(c):有機アルミニウム化合物
  6. 【請求項6】イオン交換性層状珪酸塩がスメクタイト族
    の珪酸塩である請求項5に記載のオレフィン重合用触
    媒。
  7. 【請求項7】イオン交換性層状珪酸塩がモンモリロナイ
    トである請求項5に記載のオレフィン重合用触媒。
  8. 【請求項8】請求項5〜7のいずれかに記載のオレフィ
    ン重合用触媒を使用してオレフィンを重合することを特
    徴とするポリオレフィンの製造方法。
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JP2013122031A (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 Japan Polypropylene Corp 精製したオレフィンによるオレフィンの重合方法
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