JP2003252688A - 透水性コンクリートおよびその製造方法 - Google Patents

透水性コンクリートおよびその製造方法

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JP2003252688A
JP2003252688A JP2002056322A JP2002056322A JP2003252688A JP 2003252688 A JP2003252688 A JP 2003252688A JP 2002056322 A JP2002056322 A JP 2002056322A JP 2002056322 A JP2002056322 A JP 2002056322A JP 2003252688 A JP2003252688 A JP 2003252688A
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weight
permeable concrete
cement
granulated
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English (en)
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Masakimi Morozumi
昌公 両角
Yuji Nagasawa
勇治 長澤
Takuichiro Sugiyama
拓一郎 杉山
Katsumasa Tanaka
克政 田中
Takashi Maeda
貴史 前田
Naoto Ishii
尚登 石井
Seiichi Nagaoka
誠一 長岡
Nobuo Uehara
伸郎 上原
Kenji Watanabe
健治 渡辺
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SUGIYAMA CONTEC KK
TAIYO CEMENT KOGYO KK
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
SUGIYAMA CONTEC KK
TAIYO CEMENT KOGYO KK
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Takenaka Komuten Co Ltd
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼却灰、ヘドロ、石粉又は再生粉を利用し且
つ土木建築材として有用な透水性コンクリート、および
該透水性コンクリートの製造方法を提供することを課題
とする。 【解決手段】 焼却灰、へドロ、石粉、再生粉のうちの
少なくとも一種50〜90重量%と、セメントなどの結
合材10〜50重量%とを含有し、粒径5mm以下に解砕
処理された内部または/および表面に未水和のセメント
などの結合材を含んだ粒状体どうしで造粒された1.5
〜30mmの造粒物が、フレッシュな状態において圧縮成
形されてなることを特徴とする透水性コンクリートを解
決手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却灰やヘドロ、
又は、コンクリート用骨材や軽量骨材製造における研磨
洗浄時や採石場での採石物洗浄時に発生する石粉、ある
いはコンクリート構造物の解体時に回収した砂とセメン
トとの混合物である再生粉などの建設副産物を有効に利
用して、透水性コンクリートを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】焼却灰、ヘドロ、石粉又は再生粉などの
建設副産物は、焼却灰のごく一部が肥料として使用さ
れ、また、石粉や再生粉などの一部が高流動コンクリー
トなどの混和材として使用されている石灰石粉の代替品
として開発が進められている程度であり、これら以外に
は特に用途がなく、実質的には埋立て処理される廃棄物
となっているのが現状である。
【0003】従来、このような建設副産物の有効利用を
図るべく、該建設副産物に一定の処理をして再生骨材を
作製し、それらの再生骨材に固化材としてセメントなど
の結合材を加えて、各種コンクリートが作製されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術は、焼却灰、ヘドロ、石粉または再生粉などの建設
副産物を処理して、従来の骨材の代替品を作製するに過
ぎないものである。よって、該再生骨材を真に有効利用
するためには、別途調製したセメントなどの結合材と所
定の割合で混練し、コンクリート製品を製造する必要が
ある。即ち、該従来技術によれば、再生骨材の製造工程
と、コンクリート製品の製造工程という2段階の工程が
必要となる上、2工程ともセメントなどの結合材を必要
とするため結合材(セメント等)の添加量も多くなり、
経済的でないという問題がある。また、コンクリート製
品の製造に際しては、セメントだけでなく再生骨材の含
水率の調整も必要となり、製造工程が煩雑であるという
問題がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、焼却灰、ヘドロ、石粉又は再生粉を利
用し且つ土木建築材として有用な透水性コンクリート、
および該透水性コンクリートの製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述のような目的を達成
するために、本発明の第1の手段は、透水性コンクリー
トとしてなされたものであり、焼却灰、へドロ、石粉、
再生粉のうちの少なくとも一種50〜90重量%と、セ
メントなどの結合材10〜50重量%とを含有し、粒径
5mm以下に解砕処理された内部または/および表面に未
水和のセメントなどの結合材を含んだ粒状体どうしで造
粒された1.5〜30mmの造粒物が、フレッシュな状態
において圧縮成形されてなることを特徴とする。
【0007】ここで、セメントなどの結合材とは、セメ
ント、石灰、石膏、スラグなどの水硬性材料、又はこれ
らの混合物(以下、本発明においてこれらを代表して
「セメント」と記す)を指すものである。また、再生粉
とは、コンクリート構造物の解体時に回収した砂とセメ
ントとの混合物のことをいう。また、造粒物がフレッシ
ュな状態とは、該造粒物が水和反応やポゾラン反応によ
って硬化しておらず、且つ乾燥する前の状態をいう。
【0008】焼却灰、ヘドロ、石粉、再生粉の含有量は
50〜90重量%である。50重量%未満では、廃棄物
の利用量が少なく、実用的でなく、一方、90重量%を
越えると必要強度を得にくいからである。セメントの含
有量は10〜50重量%である。10重量%未満では、
未水和のセメント量が少なくなって必要強度を得にく
く、一方、50重量%を越えると、廃棄物の利用量が少
なくて高価となり、実用的でないからである。
【0009】原料となるスラッジなどは塊状であるため
解砕処理をおこなう。解砕処理としては、好ましくは攪
拌混合用の攪拌羽根と破砕用のチョッパーを設けた攪拌
造粒機を用い、粒径5mm以下に解砕処理する。5mmを越
えると、内部構造が弱くなって脆くなり、透水性コンク
リートとして所望の強度を得にくいからである。
【0010】更に、この攪拌造粒機により造粒処理を行
うことが好ましいが、別途、回転式の造粒機で球状の造
粒物を作製するものでも、押し出し式の造粒機で紐状体
を押し出して所定長さごとに切断することによって円柱
状の造粒物を作製するものでも良い。円柱状の造粒物の
場合には、その切断長さが円径の0.5〜2.0倍にな
るように作製することが好ましい。
【0011】造粒物の粒径は1.5〜30mmである。上
述円柱状の造粒物の場合の粒径とは、円径および切断長
さのいずれをも指称し、円径および切断長さのいずれも
が1.5〜30mmになるようにする。1.5mm未満で
は、造粒物間に水が浸透しにくく、透水性コンクリート
としての透水性が得られにくくなり、一方、30mmを越
えると、造粒物間の空間面積が大きくなり、かつ、造粒
物どうしの接触面積が減少し、透水性コンクリートとし
ての必要強度を得にくくなるからである。
【0012】粒状体どうしによる造粒の際に、粒状体の
表面のセメントが結合することによって自ずと皮膜によ
る被覆が行われる場合があるが、別途、被覆処理しても
良い。このような被覆処理としては、前述した攪拌造粒
機や回転式の造粒機が効果的で、造粒前、あるいは、好
ましくは造粒後にセメントまたはポゾラン系物質を散布
しながら回転を継続し、雪だるまの生成と同様にして処
理すれば良い。また、皮膜によって被服する場合の厚み
は、0.5〜2mm程度であれば良い。0.5mm未満では
効果が得られにくく、一方、2mmを越えると被覆そのも
のがしづらくて製造が困難になり、また、セメントまた
はポゾラン系物質の量が多くなって材料費が高価になる
からである。
【0013】また、本発明の第2の手段としての透水性
コンクリートは、前記造粒物の内部または/および表面
にポゾラン系物質を含むように構成することを特徴とす
る。ポゾラン系物質としては、フライアッシュ、シリカ
ヒュームなどの人工品や火山灰や珪酸白土などの天然品
などが用いられる。
【0014】また、本発明の第3の手段としては、透水
性コンクリートの製造方法としてなされたものであり、
焼却灰、ヘドロ、石粉、再生粉のうちの少なくとも一種
50〜80重量%と、水10〜40重量%と、セメント
10〜40重量%とを混合攪拌しながら、内部または/
および表面に未水和のセメントを含む粒径5mm以下の粒
状体に解砕処理し、その後に、前記粒状体どうしで造粒
処理するとともに皮膜で被覆された1.5〜30mmの造
粒物を作製し、さらに該造粒物がフレッシュな状態にお
いて、該造粒物を圧縮成形することを特徴とする。焼却
灰、ヘドロ、石粉、再生粉のうちの少なくとも一種の含
有量は50〜80重量%である。50重量%未満では、
廃棄物の利用量が少なく、実用的でなく、一方、80重
量%を越えると必要強度を得にくいからである。セメン
トの含有量は10〜40重量%である。10重量%未満
では、未水和のセメント量が少なくなって必要強度を得
にくく、一方、40重量%を越えると、廃棄物の利用量
が少なく高価となり、実用的でないからである。水とし
ては、10〜40重量%含有させれば良い。10重量%
未満では、粘性が高くて造粒しづらく、一方、40重量
%を越えると、強度が低下するとともに粘性が低くなっ
て造粒処理に時間がかかり、製造効率が低下するからで
ある。
【0015】また、本発明の第4の手段としての透水性
コンクリートの製造方法は、再生粉、石粉のうちの少な
くとも一種または/およびヘドロを含んだ泥水を、含水
比15〜50重量%まで濃縮処理し、その濃縮処理物5
0〜90重量%とセメント10〜50重量%を混合攪拌
しながら、内部または/および表面に未水和のセメント
を含む粒径5mm以下の粒状体に解砕処理し、その後に、
前記粒状体どうしで造粒処理するとともに皮膜で被覆さ
れた1.5〜30mmの造粒物を作製し、さらに該造粒物
がフレッシュな状態において、該造粒物を圧縮成形する
ことを特徴とする。泥水、ヘドロ、スラッジ水などの濃
縮処理としては、フィルタープレス型脱水機や遠心脱水
機やベルトプレス型脱水機など各種のものが適用でき
る。
【0016】また、本発明の第5の手段としての透水性
コンクリートの製造方法は、前記造粒処理に先立って、
粒状体100重量部に対してポゾラン系物質10〜30
重量部を混合することを特徴とする。ポゾラン系物質が
10重量部未満では増強効果が低く、一方、30重量部
を越えると、高価となり、好ましくないからである。
【0017】また、本発明の第6の手段としての透水性
コンクリートの製造方法は、前記圧縮成形において、
0.25〜2.0N/mm2の加圧力で圧縮成形すること
を特徴とする。加圧力が0.25N/mm2以下であれば
所定の強度が得られ難く、加圧力が2.0N/mm2以上
であれば透水性能が低下するからである。
【0018】本発明の第1手段としての透水性コンクリ
ートによれば、造粒物が、粒径5mm以下に解砕処理され
た、内部または/および表面に未水和のセメントを含ん
だ内部構造の強い粒状体どうしの集合体となる状態で造
粒され、高い圧縮強度を発現できる。また、粒状体自体
において、造粒の際にその表面に皮膜層が形成される場
合があり、そのような場合には、外力を圧縮力として作
用させる、いわゆる皮膜層のアーチアクション効果を増
大できると思われる。更に、造粒物の表面にも皮膜層が
形成される場合があり、そのような場合には、その皮膜
層によって締め付ける、いわゆるタガ効果によって圧縮
力を増大できると思われる。また、造粒物が、内部また
は/および表面に未水和のセメントを含んだ粒状体で構
成されており、さらに該造粒物をフレッシュな状態にお
いて圧縮成形するため、造粒物どうしが強固に付着結合
した透水性コンクリートとなる。
【0019】また、本発明の第2手段としての透水性コ
ンクリートによれば、内部または/および表面に、未水
和のセメントに加えてポゾラン系物質を含んだ粒状体で
構成された造粒物が圧縮成形されてなるために、より一
層良好にポゾラン反応を生じて造粒物どうしが強固に付
着結合した透水性コンクリートとなる。
【0020】そして、本発明の第3手段としての透水性
コンクリートの製造方法によれば、焼却灰、ヘドロ、石
粉、再生粉のうちの少なくとも一種と、水と、セメント
とを適量混合し、好ましくは攪拌速度の変更により均質
な状態で粒径5mm以下の粒状体に解砕処理し、その内部
または/および表面に未水和のセメントを含んだ内部構
造の強い粒状体どうしを集合させて造粒し、該造粒物を
フレッシュな状態において圧縮成形することにより、前
述したように、外力を圧縮力として作用させる、いわゆ
るアーチアクション効果が得られ、皮膜層が形成された
場合には、さらにこのアーチアクション効果が増大され
るとともに該皮膜層によって締め付ける、いわゆるタガ
効果によって圧縮カの増大された透水性コンクリートを
得ることができる。
【0021】また、本発明の第4手段としての透水性コ
ンクリートの製造方法によれば、再生粉、石粉のうちの
少なくとも一種または/およびヘドロを含んだ泥水を、
所定の含水比まで濃縮処理してから、その濃縮処理物に
適量のセメントを混合し、好ましくは攪拌速度の変更に
より均質な状態で粒径5mm以下の粒状体に解砕処理し、
その内部または/および表面に未水和のセメントを含ん
だ内部構造の強い粒状体どうしを集合させて造粒し、該
造粒物を、フレッシュな状態において圧縮成形すること
により、前述したように、外カを圧縮力として作用させ
る、いわゆるアーチアクション効果が得られ、皮膜層が
形成された場合にはさらに該アーチアクション効果を増
大できるとともに、該皮膜層によって締め付ける、いわ
ゆるタガ効果によって庄締力の増大した透水性コンクリ
ートを得ることができる。
【0022】また、本発明の第5手段としての透水性コ
ンクリートの製造方法によれば、造粒処理に先立ってポ
ゾラン系物質を混合することにより、内部または/およ
び表面に未水和のセメントとポゾラン系物質とを含んだ
造粒物が作製されるため、より一層良好にポゾラン反応
によって強固に成形された透水性コンクリートを作製で
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0024】図1は、本発明の透水性コンクリートの製
造方法において、造粒物の製造工程に使用する機器構成
を示した概略図である。図1に示したように、まず、コ
ンクリート用骨材や軽量骨材の製造において大きさを均
一化するために研磨洗浄する際、或いは採石場での採石
物を洗浄する際に発生する、石粉を含んだ泥水を原水と
して沈澱槽1に供給するとともに高分子凝集剤を注入す
る。
【0025】沈澱槽1内で、第1の攪拌装置2により緩
速で回転攪拌し、汚泥を沈降分離させ、上澄み液は清水
タンク3に回収し、沈降分離された汚泥はスラリーポン
プ4により濃縮タンク5に供給する。図面上、濃縮タン
ク5は沈澱槽1と同じような大きさに記載しているが、
例えば、沈澱槽1が直径30mで高さ6mであるのに対
して濃縮タンク5が直径5mで高さ6mといったよう
に、容量的には、沈澱槽1よりも大幅に小さいものであ
る。
【0026】濃縮タンク5内で、第2の攪拌装置6によ
り回転攪拌し、汚泥を濃縮処理する。濃縮処理された汚
泥を高圧スラリーポンプ7によりフィルタープレス型脱
水機8に供給し、含水比30重量%以下になるように、
より一層濃縮処理する。
【0027】次いで、フィルタープレス型脱水機8によ
って濃縮処理された汚泥ケーキは、ベルトコンベア(図
示せず)などで取り出し、図1に示すように、攪拌造粒
機25に供給する。
【0028】攪拌造粒機25としては、例えば、容器本
体内の底部に攪拌羽根27が駆動回転可能に設けられ、
容器本体内の周部の一箇所にチョッパー28を設けて構
成されたものを好適に使用することができる。ここで、
チョッパーとは、例えば6枚の細長い楕円状の刃体を交
互に十字状になるように所定間隔を隔てて回転軸に取り
付けて構成されたものである。そして、該攪拌造粒機2
5は、好ましくは、攪拌羽根27の回転数を高速回転状
態から低速回転状態に3段階に切り換えて解砕処理を行
い、その後に、この攪拌造粒機25を用いて造粒処理を
行うように構成されている。
【0029】このような攪拌造粒機25(容量11リッ
トル)に汚泥ケーキを投入し、チョッパー28の回転数
を2000rpmとし、攪拌羽根27の回転数を200
rpmとして30秒間駆動し、その後、攪拌羽根27の
回転数のみを100rpmに変更して更に30秒間駆動
して予備解砕処理を行う。
【0030】しかる後に、予備解砕処理された汚泥ケー
キ90重量%に対してセメント10重量%を投入し、攪
拌速度を高速から低速に複数段に変更して、内部または
/および表面に未水和のセメントを含む5mm以下の粒状
体に解砕処理する。具体的には、まずチョッパーの回転
数を3500rpmとし、攪拌羽根の回転数を350r
pmとして30秒間駆動し、一次解砕処理を行う。次い
で、チョッパーの回転数を3500rpmとし、攪拌羽
根の回転数を150rpmとして30秒間駆動し、二次
解砕処理を行う。更に、チョッパーの回転数を3500
rpmとし、攪拌羽根の回転数を50rpmとして30
秒間駆動し、三次解砕処理を行うことにより、粒径5mm
以下の内部または/および表面に未水和のセメントを含
む粒状体を得る。
【0031】その後に、チョッパーの回転数を1000
rpmとし、攪拌羽根の回転数を100rpmとして攪
拌混合処理して造粒処理し、粒径5〜10mm程度の造粒
物を作製する。
【0032】以上の処理により、内部または/および表
面に未水和のセメントを含む、粒径5〜10mm程度の造
粒物を製造する。
【0033】前述した濃縮処理としては、石粉を含んだ
泥水を、含水比15〜50重量%まで濃縮処理すれば良
く、また、濃縮処理物としての汚泥ケーキとセメントと
の混合比は、汚泥ケーキ50〜90重量%に対してセメ
ントを10〜50重量%にするものであれば良い。ま
た、混合物を造粒処理する粒径としては、1.5〜30
mmにするのが良い。
【0034】前述した造粒処理に先立って、攪拌羽根の
回転のみを継続した状態で、解砕処理した粒状体80重
量%に対してフライアッシュ20重量%を散布し、粒状
体の表面に付着させて被覆しても良い。また、造粒後
に、回転を継続した状態で造粒物80重量%に対してフ
ライアッシュ20重量%を散布し、造粒物の表面に付着
させて造粒物を被覆しても良い。
【0035】上記の造粒物の製造工程は、ヘドロ、また
は、ヘドロと石粉との混合物、ヘドロと再生粉との混合
物、あるいは、ヘドロと石粉と再生粉との混合物を含ん
だ泥水にも適用できる。また、前述したフライアッシュ
に代えて、シリカヒュームなどの人工品や火山灰や珪酸
白土などの天然品など、各種のポゾラン系物質が適用で
きる。また、そのポゾラン系物質の散布量は、粒状体1
00重量部に対して10〜30重量部が好ましい。
【0036】一方、泥水状態でないへドロや石粉や再生
粉あるいは焼却灰を用いて透水性コンクリートを製造す
る場合には、上述濃縮処理をせずに、ヘドロや石粉や再
生粉あるいは焼却灰のうちの少なくとも一種を一次、二
次、三次と攪拌速度を高速から低速に変更し、粒径5mm
以下に解砕処理し、その粒径5mm以下の解砕処理物と、
水と、セメントとを適量づつ混合攪拌して所定の粒径
(前述の場合と同様に1.5〜30mm)に造粒処理し、
内部または/および表面に未水和のセメントを含む造粒
物を作製する。
【0037】この造粒物の製造における混合率として
は、強度面、ならびに、内部または/および表面に未水
和のセメントを含ませる面から、焼却灰、ヘドロ、石
粉、再生粉のうちの少なくとも一種50〜80重量%、
水10〜40重量%、セメント10〜40重量%にす
る。
【0038】次に、上述のようにして得られた造粒物を
所定形状の型枠に充填し、圧縮成形する。圧縮成形する
際には、該造粒物がフレッシュな状態において型枠に充
填し、圧縮成形する必要がある。フレッシュな状態と
は、上述のように造粒物が水和反応やポゾラン反応によ
って硬化しておらず、且つ乾燥する前の状態であるが、
作製した造粒物がこのようなフレッシュな状態を維持す
るのは、大気下において造粒物の製造後概ね2時間以内
であると考えられる。従って、造粒物製造後2時間以
内、好ましくは1時間以内、より好ましくは30分以内
に、該造粒物の圧縮成形を行うことにより、造粒物同士
が強固に結合された透水性コンクリートを得ることがで
きる。
【0039】図2は、造粒物の圧縮成形に使用する型枠
の一例を示した分解斜視図である。ここで、該型枠30
は、筒状の型枠32と、該筒状の型枠32の底部を塞ぐ
下段の型枠31と、前記筒状の型枠32の上部より充填
された粒状物を圧縮するための上段の型枠33とから構
成されている。そして、該筒状の型枠32と、下段の型
枠31とを嵌め合わせることにより、内側の寸法が幅2
00mm、奥行き100mm、深さ150mmの容器状となる
ものである。
【0040】斯かる型枠30を用いて透水性インターロ
ッキングブロックを作製する場合には、造粒物Aを該型
枠の内部を満たすように、2100〜2500g程度充
填した後、該造粒物Aの上部より、上段の型枠33に
0.25〜2.0N/mm2の圧力を加え、造粒物の高さ
が60mmとなるまで圧縮して成形する。
【0041】圧縮の方向は「上下」、「左右」、「前
後」のいずれの方向でもよく、また、これらを複合して
加圧成形することも可能である。さらに、従来の透水性
コンクリートの製造方法と同様に、圧縮成型する際に
は、振動を加えつつ行ってもよい。
【0042】そして、圧縮成形後、直ちに型枠30から
成形体を取り出し、室温20℃、相対湿度85%で14
日間養生することにより、良好な透水係数および曲げ強
度を有する透水性インターロッキングブロック(透水性
コンクリート)を得ることができる。
【0043】また、上述した方法において、加圧力のみ
を変えて同様の方法によって成形した場合の透水性コン
クリートについて、曲げ強度と透水係数の試験結果を下
記表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1に示したように、加圧力を0.25〜
2.0N/mm2とすることによって曲げ強度および透水
係数に優れた透水性インターロッキングブロックを作製
でき、また、加圧力を0.50〜1.50N/mm2の範
囲とすれば、JASS 5規格の曲げ強度と透水係数と
を満たすような、より優れた透水性インターロッキング
ブロックを作製することができる。
【0046】尚、本発明の透水性コンクリートの製造方
法によれば、このような透水性インターロッキングブロ
ックだけでなく、その他種々の透水性コンクリートを作
製することができる。従って、例えば、花壇や家庭菜園
用ブロックのように、高い透水性能が要求され、強度が
要求されないような用途に用いる場合には、より小さい
加圧力によって圧縮成形して透水性コンクリートを作製
することが可能である。逆に、例えばU字溝、溝蓋、ボ
ックスカルバートのように、高強度が要求され、透水性
能が低くて良い用途として用いる場合には、より大きな
加圧力によって圧縮成形して透水性コンクリートを作製
することが可能である。
【0047】また、圧縮成形に用いる造粒物としては、
上述の工程によって得られた造粒物A[図3の(a)の
断面図参照]を、セメントまたはフライアッシュ、シリ
カヒュームなどの人工品や火山灰や珪酸白土などの天然
品などのポゾラン系物質を収容した処理槽内に投入して
攪拌混合し、図3の(b)の断面図に示すように、造粒
物Aの表面をセメントまたはポゾラン系物質よりなる新
たな皮膜Cで被覆するようにしても良い。
【0048】斯かる造粒物を用いて透水性コンクリート
を製造すると、該造粒物を圧縮成形したときに造粒物A
の表面においてポゾラン反応を良好に生じさせることが
でき、造粒物Aどうしの結合強度を高くすることがで
き、より高強度の透水性コンクリートを作製することが
できるという利点がある。
【0049】また、透水性コンクリートの作製に際し
て、型枠30内に充填された造粒物Aの上方から、例え
ば、水酸化カルシウム溶液、水酸化ナトリウム溶液など
のアルカリ水溶液を撒布し、造粒物Aの表面を活性化さ
せ、造粒物Aどうしの結合強度を高くするようにしても
良い。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る透水性コン
クリートは、焼却灰、ヘドロ、石粉、再生粉といった建
設副産物を有効利用してなる有用な透水性コンクリート
となる。また、本発明に係る透水性コンクリートの製造
方法によれば、焼却灰、ヘドロ、石粉、再生粉といった
建設副産物を有効に利用して、土木建築材として有用な
透水性コンクリートを簡易に製造することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透水性コンクリートの製造方法におい
て、造粒物の製造工程に使用する機器構成の一実施形態
を示す概念図である。
【図2】本発明の透水性コンクリートの製造方法におい
て、造粒物の圧縮成形に使用する型枠の一実施形態を示
す分解斜視図である。
【図3】造粒物を別途被覆処理する場合の形態を模式的
に示した断面図であり、(a)は被覆処理する前の状態
を示し、(b)は被覆処理後の状態を示す。
【符号の説明】
A…造粒物、1…沈殿槽、5…濃縮タンク、8…フィル
タープレス型脱水機、25…攪拌造粒機、30…型枠
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C04B 28/02 C04B 28/02 18:10 18:10 Z 18:30 18:30 18:16 18:16 18:12 18:12 18:08) 18:08 Z 111:40 111:40 (71)出願人 000183266 住友大阪セメント株式会社 東京都千代田区六番町6番地28 (72)発明者 両角 昌公 大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会 社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 長澤 勇治 大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会 社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 杉山 拓一郎 桑名市三之丸49−1 株式会社杉山コンテ ック内 (72)発明者 田中 克政 桑名市三之丸49−1 株式会社杉山コンテ ック内 (72)発明者 前田 貴史 桑名市三之丸49−1 株式会社杉山コンテ ック内 (72)発明者 石井 尚登 大阪市福島区吉野4−22−9 太陽セメン ト工業株式会社内 (72)発明者 長岡 誠一 東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪 セメント株式会社内 (72)発明者 上原 伸郎 東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪 セメント株式会社内 (72)発明者 渡辺 健治 東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪 セメント株式会社内 Fターム(参考) 4G012 PA06 PA07 PA25 PA26 PA27 PA30 PA35 PB04 PC04 PC11 PE02 PE03 PE04 4G019 AA06 DA04 4G054 AA01 AA20 AC01 BA00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却灰、へドロ、石粉、再生粉のうちの
    少なくとも一種50〜90重量%と、セメントなどの結
    合材10〜50重量%とを含有し、粒径5mm以下に解砕
    処理された内部または/および表面に未水和のセメント
    などの結合材を含んだ粒状体どうしで造粒された1.5
    〜30mmの造粒物が、フレッシュな状態において圧縮成
    形されてなることを特徴とする透水性コンクリート。
  2. 【請求項2】 造粒物の内部または/および表面にポゾ
    ラン系物質を含むものである請求項1に記載の透水性コ
    ンクリート。
  3. 【請求項3】 焼却灰、へドロ、石粉、再生粉のうちの
    少なくとも一種50〜80重量%と、水10〜40重量
    %と、セメントなどの結合材10〜40重量%とを混合
    攪拌しながら、内部または/および表面に未水和のセメ
    ントなどの結合材を含む粒径5mm以下の粒状体に解砕処
    理し、その後に、前記粒状体どうしで造粒処理して1.
    5〜30mmの造粒物を作製し、さらに該造粒物がフレッ
    シュな状態において、該造粒物を圧縮成形することを特
    徴とする透水性コンクリートの製造方法。
  4. 【請求項4】 再生粉、石粉のうちの少なくとも一種ま
    たは/およびヘドロを含んだ泥水を、含水比15〜50
    重量%まで濃縮処理し、その濃縮処理物50〜90重量
    %とセメントなどの結合材10〜50重量%を混合攪拌
    しながら、内部または/および表面に未水和のセメント
    などの結合材を含む粒径5mm以下の粒状体に解砕処理
    し、その後に、前記粒状体どうしで造粒処理して1.5
    〜30mmの造粒物を作製し、さらに該造粒物がフレッシ
    ュな状態において、該造粒物を圧縮成形することを特徴
    とする透水性コンクリートの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記造粒処理に先立って、粒状体100
    重量部に対してポゾラン系物質10〜30重量部を混合
    することを特徴とする請求項3又は4に記載の透水性コ
    ンクリートの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記圧縮成形において、0.25〜2.
    0N/mm2の加圧力によって造粒物を圧縮成形すること
    を特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の透水性コ
    ンクリートの製造方法。
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