JPH1119917A - カルシウム化合物被覆造粒体または成型体およびその製造方法 - Google Patents

カルシウム化合物被覆造粒体または成型体およびその製造方法

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JPH1119917A
JPH1119917A JP9178373A JP17837397A JPH1119917A JP H1119917 A JPH1119917 A JP H1119917A JP 9178373 A JP9178373 A JP 9178373A JP 17837397 A JP17837397 A JP 17837397A JP H1119917 A JPH1119917 A JP H1119917A
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Akitoshi Yamada
昭捷 山田
Masahiro Saito
政宏 斉藤
Osamu Hamamoto
修 浜本
Masatoshi Nishizawa
正俊 西沢
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼却灰、汚泥等を造粒または成型した造粒体
または成型体の強度を向上させるとともに、重金属等の
有害成分の溶出を防止し、建築用材、土木用材、園芸用
材等として再利用することができるカルシウム化合物被
覆造粒体または成型体を提供する。 【解決手段】 焼却灰、汚泥、土砂または粘土を造粒ま
たは成型した造粒体または成型体の表面に、酸化カルシ
ウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシ
ウムおよびセメント成分から選ばれた1種または2種以
上の組み合わせからなるカルシウム化合物を塗布して皮
膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルシウム化合物
被覆造粒体または成型体およびその製造方法にかかり、
特に、各種焼却炉から排出される焼却灰または建設汚
泥、浚渫汚泥をはじめとする各種汚泥の造粒体または成
型体であって、建築用材、土木用材、園芸用材等として
利用することができるカルシウム化合物被覆造粒体また
は成型体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、都市ごみや各種汚泥を焼却した焼
却灰は、セメント固化に代表される方法で、例えば粒状
に造粒されて埋め戻し材として、または単にセメントと
混合して路盤、路床材として使用されていた。しかしな
がら、焼却灰に、例えば鉛、砒素等に代表される両性の
重金属が含まれていると、セメント混合によるアルカリ
性化によって前記重金属が溶出するという問題があっ
た。従って、単にセメント固化しただけの重金属含有焼
却灰は土木用材等として再利用することができず、管理
地区への埋め立て処分を行わねばならなかった。また、
重金属のみならず、アルカリ成分の溶出が問題となる地
域では焼却灰または汚泥をセメント固化方法によって処
理することができず、例えば石膏を混合、混練して固化
する方法が用いられていた。
【0003】一般に、焼却灰等に石膏を混合、混練して
造粒体とする場合は、十分な強度を得るためにその粒径
をある幅に制限したり、セメントまたは石灰(消石灰、
生石灰)に代表される、いわゆるサポート材の十分な使
用が必要となる。焼却灰の造粒体を道路材料や埋め戻し
材料として利用するために、石炭灰に対するセメントや
石灰の混合割合を特定し、かつその粒径範囲を特定する
従来技術として、例えば石炭灰の粒状硬化体(特公平1
−7023号公報)、土木用粒状硬化体(特開昭60−
191042号公報)等が上げられる。
【0004】また、石膏を利用した従来技術として、例
えば高炉溶融スラグを粒径25mm以下に粉砕し、これ
に石膏を1〜10%添加してスラグ粉砕だけでは不足す
る粒径0.4mm以下の微粒子を補うようにした石膏添
加道路用粒度調整スラグ(特開昭52−25824号公
報)、石膏のみを骨材化して路床上に混合し、締め固め
て路床を改良するようにした路床支持力改良方法(特開
昭53−55629号公報)、さらには溶融高炉滓と石
膏スラリとをサンドイッチ状に積層した固化物を粉砕し
て路盤材とする高炉滓の処理方法(特開昭53−603
97号公報)等が上げられる。
【0005】しかしながら、上記従来技術のうち焼却
灰、汚泥等を溶融スラグ化しないものは、十分な強度を
有する造粒体または成型体を得るために、例えば焼石膏
の添加割合を多くする必要があるだけでなく、依然とし
て重金属が溶出するという危険性は解決されていない。
一方、溶融スラグ化する技術においては、重金属の溶出
を防止することはできるが、そのためのエネルギー消費
量および処理費用が増大するという経済上の問題があ
る。
【0006】そこで近年、汚泥焼却灰等からの重金属の
溶出を防止する経済的な技術として、例えば汚泥焼却灰
にセメントを添加して造粒し、その表面にアスファルト
皮膜を形成し、該アスファルト皮膜上に採石細粒物を塗
布する有害物質溶出防止方法もしくはアスファルト皮膜
化造粒物(特開平7−60222号公報)、またはセメ
ントを含む汚泥の養生成型体をプラスチックで被覆する
汚泥状廃棄物の処理方法(特開昭51−121474号
公報)等が提案された。
【0007】しかしながら、上記従来技術は、焼却灰、
汚泥等の造粒体または成型体表面にアスファルトまはた
プラスチック皮膜を形成したものであり、前記皮膜(外
皮)を形成するためには加熱して被覆する必要があり、
重金属の溶出防止効果を十分に持たせるには多量のアス
ファルトとプラスチックが事実上不可欠であった。さら
に、これらの被覆品の硬度は不十分であり、長期の加
圧、圧縮状態に耐えるものではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決し、焼却灰、汚泥等を造粒また
は成型した造粒体または成型体の強度を向上させるとと
もに、重金属等の有害成分の溶出を防止し、建築用材、
土木用材、園芸用材等として再利用することができるカ
ルシウム化合物被覆造粒体または成型体およびその製造
方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、焼却灰、汚
泥等を埋め戻し材等として再利用する際、強度を増すた
めにセメントまたは石灰を添加するとアルカリ性化によ
って重金属が溶出し易くなること、およびアルカリ性化
を避けるためにセメントや石灰に代えて石膏を用いると
コスト的に不利となり、また製品である埋め戻し材等の
強度が低下すること等に鑑み、焼却灰、汚泥等の造粒体
または成型体における圧縮強度および重金属溶出量と、
造粒または成型方法等との関係について鋭意研究した結
果、焼却灰、汚泥等を造粒または成型した造粒体または
成型体の表面に、石膏に代表されるカルシウム化合物を
塗布してその表面にカルシウム化合物の皮膜を形成する
ことにより、造粒体または成型体の圧縮強度が向上し、
かつ重金属の溶出量が著しく低減されること、およびカ
ルシウム化合物の使用量を削減できることからコスト的
にも有利となることを見出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本願で特許請求する発明は以下
のとおりである。 (1)焼却灰、汚泥、土砂または粘土を造粒または成型
した造粒体または成型体の表面にカルシウム化合物を塗
布したことを特徴とするカルシウム化合物被覆造粒体ま
たは成型体。 (2)前記造粒体または成型体が、焼却灰、汚泥、土砂
または粘土にセメント、石灰または/および石膏を添加
して造粒または成型したものであることを特徴とする上
記(1)記載のカルシウム化合物被覆造粒体または成型
体。 (3)前記カルシウム化合物が、酸化カルシウム、炭酸
カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウムおよび
セメント成分から選ばれた1種または2種以上の組み合
わせであることを特徴とする上記(1)または(2)記
載のカルシウム化合物被覆造粒体または成型体。
【0011】(4)上記(1)または(2)記載の造粒
体または成型体の表面に、転動造粒機を用いてカルシウ
ム化合物を塗布することを特徴とするカルシウム化合物
被覆造粒体または成型体の製造方法。 (5)前記カルシウム化合物が、酸化カルシウム、炭酸
カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウムおよび
セメント成分から選ばれた1種または2種以上の組み合
わせであることを特徴とする上記(4)記載のカルシウ
ム化合物被覆造粒体または成型体の製造方法。
【0012】本発明において、焼却灰、汚泥、土砂また
は粘土(以下、単に焼却灰ということがある)を造粒ま
たは成型した造粒体または成型体(以下、単に造粒体と
いうことがある)にカルシウム化合物を塗布してその表
面を被覆したことにより、前記カルシウム化合物が自ら
硬化する性質、すなわち自硬性を有することから、造粒
体または成型体の表面強度が向上するとともに、焼却灰
等に含まれる有害成分、例えば重金属の溶出が抑えられ
る。
【0013】本発明において、造粒体または成型体と
は、都市ごみ、各種汚泥等を焼却した焼却灰、建設汚
泥、浚渫汚泥をはじめとする汚泥、土砂、または粘土等
を単独で、または任意に組み合わせて造粒または成型し
たものである。造粒または成型する際には、必要に応じ
て水、またはセメント、石膏等の固化剤もしくは結着剤
が添加される。添加割合は、30重量%以下、好ましく
は20重量%以下で、コスト上できるだけ少なく、例え
ば限りなく添加量ゼロに近いことが好ましい。固化剤ま
たは結着剤としては、石膏を用いることが好ましい。こ
れによって、造粒体または成型体のアルカリ性化を防止
して鉛、砒素等の両性重金属の溶出防止効果を向上させ
ることができる。なお、造粒方法または成型方法は特に
限定されるものではなく、公知の方法が適用される。
【0014】造粒体または成型体表面を被覆するカルシ
ウム化合物としては、酸化カルシウム、炭酸カルシウ
ム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウム(石膏)または
各種セメントのうち1種または2種以上の組み合わせが
使用されるが、pHの変動がなく、重金属の溶出抑制効
果が高いことから、石膏を用いることが好ましい。皮膜
(外皮)におけるカルシウム化合物の割合は、十分な一
軸圧縮強度を得るために、例えば50重量%以上、好ま
しくは70重量%以上である。カルシウム化合物の割合
が50重量%以下であると、圧縮強度が低下する。な
お、各種セメントとは、例えばポルトランドセメント、
高炉セメント、シリカセメント、アルミナセメント、フ
ライアッシュセメント等である。
【0015】造粒体または成型体にカルシウム化合物を
被覆する方法としては、例えば回転ドラム型転動造粒機
を用いて前記造粒体または成型体表面にカルシウム化合
物を塗布する方法が上げられる。本発明のカルシウム化
合物被覆造粒体または成型体は、焼却灰、汚泥等を造粒
または押出し成型した微小粒子をカルシウム化合物皮膜
で覆ったものであり、二重構造を呈している。外皮の厚
さは、通常不均一であり特定できない。カルシウム化合
物被覆成型体は、例えば2段の転動造粒機を用い、1段
目の転動造粒機で微小粒子成型体(内殻)を作り、2段
目の転動造粒機で皮膜(外皮)が作られる。第1段目の
転動造粒機の代わりに押出し成型機を用い、得られた押
出し成型品に転動造粒機を用いてカルシウム化合物皮膜
を被覆することもできる。また、カルシウム化合物皮膜
は、造粒体または成型体に単に焼石膏を塗布し、加湿す
ることによって形成することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のカルシウム化合物被覆造
粒体または成型体の製造方法の一例を図1に示す。図に
おいて、焼却灰または粉体化した汚泥1は、例えば適量
の水2とともに第1の転動造粒機3に導入され、所定の
条件で造粒され、例えば平均粒径3〜20mmの微小粒
子4となる。得られた微小粒子4は、必要に応じて一旦
乾燥されたのち、適量の石膏5または必要に応じて水2
とともに第2の転動造粒機6に導入され、所定条件で、
石膏皮膜で覆われた石膏被覆造粒体7となる。
【0017】図2〜4は、本発明のカルシウム化合物被
覆造粒体または成型体を示す断面図であり、それぞれ造
粒体または成型体とその表面に塗布されたカルシウム化
合物からなる皮膜との二重構造を呈している。図2は、
転動造粒機を用いて造粒した焼却灰の造粒体12の表面
に石膏皮膜11が塗布された石膏被覆造粒体、図3は、
押出し成型機で成型した焼却灰の成型体13の表面に石
膏皮膜11が塗布された石膏被覆成型体、図4は、ブリ
ケット化した焼却灰14の表面に石膏皮膜11が形成さ
れた石膏被覆成型体である。
【0018】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例を説明する。 実施例1 高分子凝集剤を用いた下水の脱水汚泥を焼却した焼却灰
100重量部に対して30重量部の水を添加した混合物
を、回転ドラム型転動造粒機(200φ×20リット
ル、動力:0.2kW、傾斜角度15°)に20kg/
hrで導入し、回転数:20rpmで処理して平均直径
10mmの造粒体を得た。得られた造粒体100重量部
に対して50重量部の石膏を添加した混合物を10kg
/hrで、前記と同様の回転ドラム型転動造粒機に導入
し、回転数:20rpmで処理してその表面を石膏皮膜
で覆い、石膏被覆造粒体とした。
【0019】得られた石膏被覆造粒体について乾燥後お
よび10日間水に浸漬した直後の一軸圧縮強度を測定し
たところ、共に5kg/cm2 以上であった。また、別
途新しい造粒試料を用いて6時間の振とう法による重金
属の溶出試験を行ったところ、鉛および砒素の溶出量は
共に0.05mg/リットル以下であった。一軸圧縮強
度試験は、30℃で24時間乾燥した試料、および10
日間水に浸漬した直後の試料について木屋式簡易粉体硬
度計を用いて行った。
【0020】溶出試験は、試料100gに水900gを
添加し、平行振とう機を用い、毎分200回、振とう幅
4〜5cmの条件で6時間振とうしたのち、水中の鉛お
よび砒素を原子吸光法で定量した。 実施例2 焼却灰の造粒工程において、焼却灰100重量部に対し
て30重量部の水に加えて20重量部の石膏を添加した
以外は上記実施例1と同様にして石膏被覆造粒体を得、
同様の一軸圧縮強度および溶出試験を行ったところ、乾
燥後の一軸圧縮強度および10日間水に浸漬した直後の
一軸圧縮強度は共に5kg/cm2 以上であり、鉛およ
び砒素の溶出量は共に0.05mg/リットル以下であ
った。
【0021】実施例3 焼却灰の造粒工程において、焼却灰100重量部に対し
て30重量部の水に加えて20重量部のポルトランドセ
メントを添加した以外は上記実施例1と同様にして石膏
被覆造粒体を得、同様の一軸圧縮強度および溶出試験を
行ったところ、乾燥後の一軸圧縮強度および10日間水
に浸漬した直後の一軸圧縮強度は共に5kg/cm2
上であり、鉛および砒素の溶出量は共に0.1mg/リ
ットル以下であった。
【0022】比較例1 実施例1で用いた焼却灰100重量部に対して30重量
部のセメントを添加して実施例1で用いた回転ドラム型
転動造粒機(回転数:20rpm)に20kg/hrで
導入して平均粒径10mmの造粒体を得た。得られた造
粒体について上記実施例1と同様の一軸圧縮強度および
溶出試験を行ったところ、造粒体乾燥後の一軸圧縮強度
は5kg/cm2 以上、10日間水に浸漬した直後の一
軸圧縮強度は約5kg/cm2 であったが、鉛の溶出量
は3mg/リットル、砒素の溶出量は1mg/リットル
であった。
【0023】比較例2 焼却灰を造粒する際、セメント30重量部の代わりに石
膏40重量部を添加した以外は上記比較例1と同様にし
て造粒体を得、得られた造粒体について上記実施例1と
同様の一軸圧縮強度および溶出試験を行ったところ、造
粒体乾燥後の一軸圧縮強度は5kg/cm2 以上であっ
たが、10日間水に浸漬した直後の一軸圧縮強度は約3
kg/cm2 に達しなかった。鉛および砒素の溶出量は
それぞれ0.15mg/リットル、0.10mg/リッ
トルであった。
【0024】実施例1〜3および比較例1、2の結果を
表1に比較して示す。
【0025】
【表1】 重金属溶出量としては、例えば次の規制値がある(金属
等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める総理府令
(平成7年改正、総理府令51))。
【0026】鉛 :0.3mg/リットル 砒素:0.3mg/リットル 表1において、造粒体表面を石膏で被覆した実施例1〜
3の石膏被覆造粒体は乾燥後および水浸漬後の圧縮強度
が高く、かつ鉛および砒素の溶出量が規制値未満であっ
たことが分かる。これに対し、比較例1のセメント添加
造粒体は各実施例に比べて重金属の溶出量が多いことが
分かる。また、比較例2の石膏添加造粒体は、石膏使用
量が多くなりコスト的に不利となるだけでなく、水添加
後の圧縮強度が十分でないことが分かる。
【0027】実施例1〜3の石膏被覆造粒体は、安定な
造粒体であり、保管および輸送が容易で、しかも酸性雨
等の外的影響を受けることはない。また、表面に石膏皮
膜を形成した二重構造としたことにより、石膏使用量を
低く抑えることができるので、比較例1または2の造粒
体に比べてコスト的に不利になることはない。さらに石
膏を被覆するための特別の機械を必要とすることもな
い。
【0028】
【発明の効果】本願の請求項1記載の発明によれば、焼
却灰、汚泥、土砂または粘土を造粒または成型した造粒
体または成型体の表面にカルシウム化合物を塗布したこ
とにより、圧縮強度が向上し、かつ重金属の溶出を効果
的に抑えることができるので、焼却灰、汚泥等を建築用
材、土木用材、園芸用材等として再利用することができ
る。
【0029】本願の請求項2記載の発明によれば、造粒
体または成型体を、焼却灰、汚泥等にセメント、石灰ま
たは/および石膏を添加して造粒または成型したものと
したことにより、上記発明の効果に加え、カルシウム化
合物被覆造粒体または成型体の強度がより向上する。本
願の請求項3記載の発明によれば、カルシウム化合物と
して酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウ
ム、硫酸カルシウムまたは各種セメントから選ばれた1
種または2種以上の組み合わせを用いたことにより、上
記発明の効果に加え、圧縮強度が向上し、しかもカルシ
ウム化合物使用量を低減することができる。
【0030】本願の請求項4記載の発明によれば、焼却
灰等の造粒体または成型体の表面に、転動造粒機を用い
てカルシウム化合物を塗布することにより、圧縮強度が
高く、しかも重金属の溶出量が著しく低減したカルシウ
ム化合物被覆造粒体または成型体が得られるので、焼却
灰、汚泥等を建築用材、土木用材、園芸用材等として再
利用することができる。
【0031】本願の請求項5記載の発明によれば、カル
シウム化合物として酸化カルシウム、炭酸カルシウム、
水酸化カルシウム、硫酸カルシウムまたは各種セメント
から選ばれた1種または2種以上の組み合わせを用いた
ことにより、上記発明の効果に加え、得られるカルシウ
ム化合物被覆造粒体または成型体の圧縮強度が向上し、
しかもカルシウム化合物使用量を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のカルシウム化合物被覆造粒体
の製造方法を示す説明図。
【図2】本発明の一実施例である石膏被覆造粒体を示す
断面図。
【図3】本発明の他の実施例である石膏被覆成型体を示
す断面図。
【図4】本発明の別の実施例である石膏被覆成型体を示
す断面図。
【符号の説明】
1…焼却灰または粉体化汚泥、2…水、3…第1の転動
造粒機、4…微小粒子、5…石膏、6…第2の転動造粒
機、7…石膏被覆造粒体、11…石膏皮膜、12…造粒
体、13…押出し成型体、14…ブリケット化した焼却
灰。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西沢 正俊 東京都中央区築地5丁目6番4号 三井造 船株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却灰、汚泥、土砂または粘土を造粒ま
    たは成型した造粒体または成型体の表面にカルシウム化
    合物を塗布したことを特徴とするカルシウム化合物被覆
    造粒体または成型体。
  2. 【請求項2】 前記造粒体または成型体が、焼却灰、汚
    泥、土砂または粘土にセメント、石灰または/および石
    膏を添加して造粒または成型したものであることを特徴
    とする請求項1記載のカルシウム化合物被覆造粒体また
    は成型体。
  3. 【請求項3】 前記カルシウム化合物が、酸化カルシウ
    ム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウ
    ムおよび各種セメントから選ばれた1種または2種以上
    の組み合わせであることを特徴とする請求項1または2
    記載のカルシウム化合物被覆造粒体または成型体。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の造粒体または成
    型体の表面に、転動造粒機を用いてカルシウム化合物を
    塗布することを特徴とするカルシウム化合物被覆造粒体
    または成型体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記カルシウム化合物が、酸化カルシウ
    ム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウ
    ムおよび各種セメントから選ばれた1種または2種以上
    の組み合わせであることを特徴とする請求項4記載のカ
    ルシウム化合物被覆造粒体または成型体の製造方法。
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