JP2003313553A - 土質安定材及び土製成形体 - Google Patents

土質安定材及び土製成形体

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JP2003313553A
JP2003313553A JP2002116454A JP2002116454A JP2003313553A JP 2003313553 A JP2003313553 A JP 2003313553A JP 2002116454 A JP2002116454 A JP 2002116454A JP 2002116454 A JP2002116454 A JP 2002116454A JP 2003313553 A JP2003313553 A JP 2003313553A
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soil
stabilizer
soil stabilizer
weight
earth
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Sakae Kiriyama
栄 桐山
Yoshihiro Koseki
宣裕 小関
Kenji Kido
健二 木戸
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Kawai Lime Industry Co Ltd
Original Assignee
Kawai Lime Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 産業廃棄物である製紙スラッジを有効活用す
ることができる土質安定材及び土製成形体を提供する。 【解決手段】 土質安定材には、(a)製紙スラッジ焼
却灰、及び(b)水酸化カルシウムが含有され、好まし
くはさらに(c)石膏及び高炉水滓スラグから選ばれる
少なくとも一種が含有される。土製成形体は、その土質
安定材と土及び水が混合されたスラリーを所定の形状に
成形し、それを固化してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟弱地盤の土質を
安定化する土質安定材に関するものである。また、護岸
ブロック、インターロッキングブロック、縁石、平板等
の構造用ブロックとして用いられる土製成形体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】製紙工程で発生する製紙スラッジは従
来、産業廃棄物として扱われており、焼却して埋立処分
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、処分地の確
保が困難であるなど、この埋立処分には問題点が多い。
そこで、埋立処分となる製紙スラッジの量を減らすべ
く、製紙スラッジを有効に活用することができる技術の
開発が望まれている。
【0004】本発明は、上記のような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、産業廃棄物である製紙スラッジを有効活用
することができる土質安定材及び土製成形体を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、(a)製紙スラッジ焼
却灰、及び(b)水酸化カルシウムを含有することを要
旨とする。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の土質安定材において、さらに(c)石膏及び高炉水滓
スラグから選ばれる少なくとも一種を含有することを要
旨とする。
【0007】請求項3に記載の発明は、(a)製紙スラ
ッジ焼却灰、(b)酸化カルシウム及び水酸化カルシウ
ムから選ばれる少なくとも一種、並びに(c)石膏及び
高炉水滓スラグから選ばれる少なくとも一種を含有する
ことを要旨とする。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1から請
求項3のいずれか一項に記載の土質安定材において、無
粉塵化処理されたことを要旨とする。請求項5に記載の
発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の
土質安定材と土及び水が混合されたスラリーを所定の形
状に成形し、それを固化してなることを要旨とする。
【0009】
【発明の実施の形態】<第1実施形態>以下、本発明を
具体化した第1実施形態について説明する。
【0010】(土質安定材)本実施形態の土質安定材
は、(a)製紙スラッジ焼却灰、(b)水酸化カルシウ
ム、並びに(c)石膏及び高炉水滓スラグから選ばれる
少なくとも一種から構成され、粉末状の形態をなしてい
る。この土質安定材は、土を固化させる機能を有するも
のであって、軟弱地盤の土質を安定化させるために土壌
に混合して用いられるほか、後述する土製成形体の製造
にも用いられる。
【0011】まずはじめに、(a)成分である製紙スラ
ッジ焼却灰について説明する。本実施形態の土質安定材
には、製紙スラッジ焼却灰が含有されている。土質安定
材に含まれる製紙スラッジ焼却灰の量は、10〜85重
量%が好ましく、20〜50重量%がより好ましい。こ
の量が10重量%未満であると、土質安定材が、シリカ
やアルミナの含有量が少ない土壌において充分な土質安
定効果を発揮できないおそれがある。逆に85重量%を
超えると、(b)成分である水酸化カルシウムの量が相
対的に少なくなるために、土質安定材の固化機能が低下
するおそれがある。
【0012】なお、製紙スラッジ焼却灰とは、製紙工程
で発生する製紙スラッジを700℃以上、好ましくは8
00℃以上の温度で十分な酸素のもと焼却してできる焼
却灰である。この製紙スラッジ焼却灰には、通常、ケイ
素13〜24重量%、アルミニウム8〜22重量%、鉄
3〜18重量%、カルシウム14〜24重量%、マグネ
シウム1〜5重量%等が含まれている。これらの元素
は、シリカ(SiO2)やアルミナ(Al23)等の酸
化物、カルシウムアルミネート(CaO・nAl 23
等の複合酸化物の形で存在している。なお、製紙スラッ
ジ焼却灰としては、バージンパルプを用いた製紙工程で
発生する製紙スラッジを700℃以上、好ましくは80
0℃以上の温度で十分な酸素のもと焼却してできる焼却
灰、すなわちバージンパルプ製紙スラッジ焼却灰が特に
好ましい。というのも、バージンパルプ製紙スラッジ焼
却灰は、古紙スラッジ焼却灰に比べて不純物が少なく、
シリカ、アルミナ等、固化反応に関わる有効成分を多く
含むためである。
【0013】次に、(b)成分である水酸化カルシウム
について説明する。本実施形態の土質安定材には水酸化
カルシウムが含有されている。土質安定材に含まれる水
酸化カルシウムの量は、15〜90重量%が好ましく、
50〜70重量%がより好ましい。この量が15重量%
未満であると、土質安定材の固化機能が低下するおそれ
がある。逆に90重量%を超えると、(a)成分である
製紙スラッジ焼却灰の量が相対的に少なくなるために、
土質安定材が、シリカやアルミナの含有量が少ない土壌
において充分な土質安定効果を発揮できないおそれがあ
る。
【0014】次に、(c)成分である石膏及び高炉水滓
スラグについて説明する。本実施形態の土質安定材に
は、石膏及び高炉水滓スラグから選ばれる少なくとも一
種が含有されている。土質安定材に含まれる石膏の量
は、0〜20重量%が好ましく、5〜20重量%がより
好ましく、10〜20重量%が最も好ましい。石膏の含
有量が多くなるほど土質安定材の固化機能は向上する
が、20重量%を超えると、この土質安定材を用いて製
造される土製成形体に過剰な膨張が生じるため好ましく
ない。一方、土質安定材に含まれる高炉水滓スラグの量
は、0〜50重量%が好ましく、5〜30重量%がより
好ましく、10〜20重量%が最も好ましい。高炉水滓
スラグの含有量が多くなるほど土質安定材の固化機能は
向上するが、50重量%を超えると、この土質安定材を
用いて製造される土製成形体が脆くなるので好ましくな
い。
【0015】続いて、上記のように構成された土質安定
材の作用について説明する。本実施形態の土質安定材を
使用して軟弱地盤の土質を安定化する場合には、その軟
弱地盤を構成する土壌に対して適量の土質安定材を混合
する。そうすると、土質安定材に含まれる水酸化カルシ
ウムと、土壌及び土質安定材(特に製紙スラッジ焼却
灰)に含まれるシリカ及びアルミナとが水の存在下にお
いて反応(ポゾラン反応)し、ケイ酸カルシウム水和物
及びアルミン酸カルシウム水和物が生成する。そして、
このケイ酸カルシウム水和物及びアルミン酸カルシウム
水和物によって土の粒子間が固結される結果、土質が安
定化される。また、土質安定材に含まれる(c)成分で
ある石膏及び高炉水滓スラグも、固化機能を有し土質の
安定化に寄与する。石膏は、土壌中において針状のエト
リンガイトを生成し、このエトリンガイトによって土の
粒子間を固結することにより土質を安定化する。一方、
高炉水滓スラグは、土壌の強度(圧縮強度)を向上させ
ることによって土質を安定化する。
【0016】また、土質安定材を混合して安定化処置を
行なった後の土壌では、水酸化カルシウムが徐々に炭酸
化する結果、緻密化が進行し、さらに土質が安定化する
現象も認められる。
【0017】(土製成形体)本実施形態の土製成形体
は、上記の土質安定材と土及び水が混合されたスラリー
を所定の形状に成形し、それを固化してなるものであ
る。
【0018】ここで用いられる土は特に限定されない
が、好ましいものとしては、石灰石を洗浄したときに生
じる副産物である水洗ケーキのほか、サバ土、クレイサ
ンド、キラ等が挙げられる。
【0019】土製成形体を製造する場合には、まず、土
質安定材、土及び水を混合してスラリーを調製する。こ
のときの土質安定材の添加量は、重量比で土の0.67
倍量以上が好ましく、1倍量以上がより好ましい。ま
た、高強度でなおかつ短時間で固化することができる点
から、土製成形体中に占める製紙スラッジ焼却灰の量が
30重量%以上となるように設定するのが好ましい。一
方、水の添加量は、得られるスラリーのフロー/スラン
プ比が1.5〜2.5となる量が好ましく、1.7〜
1.8となる量がより好ましい。ただし、フロー/スラ
ンプ比とは、JIS R5201に準拠して測定されるフロー値
を、JIS A 1101に準拠して測定されるスランプ値で除す
ることによって求められる値である。
【0020】スラリーは所望の成形用型枠に流し込ま
れ、常温常圧下で所定の期間養生を行なうことで固化さ
れて土製成形体となる。脱型後、必要に応じて切削等に
よって所定の形状に整形してもよい。なお、成形用型枠
に流し込んだスラリーの固化反応は、上述した土質の安
定化の場合と同様である。
【0021】本実施形態によって得られる効果につい
て、以下に記載する。 ・ 本実施形態の土質安定材及び土製成形体には、産業
廃棄物として埋立処分を余儀なくされていた製紙スラッ
ジ焼却灰が用いられている。このため、製紙スラッジの
有効活用を図ることができ、埋立処分となる製紙スラッ
ジの量の減少に寄与することができる。ちなみに、製紙
スラッジは可燃性の有機物を多く含み、そのままでは土
質安定材の材料として不適であるが、焼却処理すること
でその含有成分が活性化され、土質安定材の材料として
好適に使用することができるようになる。
【0022】・ 腐植土、黒ボク、ローム土、砂質土、
高有機質土等で構成される地盤は、土壌中に含まれるシ
リカ及びアルミナの量が少ないために、石灰を主成分と
する従来の土質安定材では満足いく土質安定効果を得ら
れなかった。それに対し、本実施形態の土質安定材は、
シリカ及びアルミナを含んだ製紙スラッジ焼却灰を含有
しているため、前記のようなシリカ及びアルミナの含有
量が少ない土壌であっても、良好な土質安定効果を発揮
することができる。
【0023】・ 本実施形態の土質安定材は、(a)製
紙スラッジ焼却灰、(b)水酸化カルシウム、並びに
(c)石膏及び高炉水滓スラグから選ばれる少なくとも
一種から構成され、セメントを含まない。このため、周
辺の環境に対して重金属を溶出する、風合いが人工的で
外観が悪くなる等のセメントに起因する弊害を招くおそ
れがない。
【0024】・ 本実施形態の土質安定材は、(c)成
分として石膏及び高炉水滓スラグから選ばれる少なくと
も一種を含有し、これも固化機能を有し土質の安定化に
寄与する。このため、土質安定材の土質安定効果を向上
させることができるとともに、土製成形体の製造に用い
た場合には強度の高い土製成形体を得ることができる。
【0025】・ 製紙スラッジ焼却灰は、非晶質が多い
うえ、気孔率が高く比表面積が大きいため、反応活性が
非常に高い。このため、固化反応を速やかに進行させる
ことができる。
【0026】・ 土質安定材を土壌に混合すると、水酸
化カルシウムの働きにより、ポゾラン反応の進行に好適
なアルカリ性に土のpHが調整されるので、ポゾラン反
応の進行を速やかに進行させることができる。
【0027】・ 本実施形態の土質安定材は、(b)成
分として水酸化カルシウムを含有し、酸化カルシウムを
含有しない。酸化カルシウムを含有している場合、水和
反応によって水が消費されるために、特に含水比の低い
土壌の場合にポゾラン反応が円滑に進行しないおそれが
あるのに対し、本実施形態の場合はそうしたおそれがな
い。
【0028】・ セメント系の従来の土質安定材を用い
て安定化処置が行なわれた土壌は、強度が過剰に発現す
ることから掘削が極めて困難であった。それに対し、本
実施形態によれば、処置後の土壌をほぐすことによっ
て、ケイ酸カルシウム水和物、アルミン酸カルシウム水
和物及びエトリンガイトによる土の粒子間の固結状態を
解くことができるので、処置後であっても容易に掘削す
ることができる。
【0029】・ 本実施形態の土製成形体は、焼成等の
熱処理、プレス成形等の加圧処理、オートクレーブでの
水熱養生等を行うことなく、常温常圧下で養生を行うこ
とで固化される。よって、製造時のエネルギー消費を抑
えることができ、安価に製造することができる。
【0030】・ 本実施形態の土製成形体は気孔率が高
く、吸湿性及び吸水性に優れるため、調温調湿効果及び
保水効果を発揮することができる。 ・ セメントブロックや土製ブロック等の従来のブロッ
クは一般に硬すぎたり脆かったりで固化後の整形が困難
であったが、本実施形態における土製成形体は適度な硬
度を有しているため、固化後に切削等により整形するこ
とが可能である。
【0031】・ 本実施形態の土製成形体には樹脂や接
着剤等の有害な有機物が使用されていないので、そのま
ま廃棄しても環境への悪影響がなく、容易に処分するこ
とができる。
【0032】・ 本実施形態の土製成形体は土を配合し
て製造されるため、自然な土色の風合いを有している。
このため、この土製成形体を護岸ブロック等、構造用ブ
ロックとして使用した場合にも景観を損なうことがな
い。
【0033】<第2実施形態>以下、本発明を具体化し
た第2実施形態について説明する。なお、この第2実施
形態は、土質安定材に含まれる(b)成分の組成のみで
前記第1実施形態と相違するので、以下、その相違点を
中心にして説明する。
【0034】(土質安定材)本実施形態の土質安定材
は、(a)製紙スラッジ焼却灰、(b)酸化カルシウ
ム、並びに(c)石膏及び高炉水滓スラグから選ばれる
少なくとも一種から構成され、粉末状の形態をなしてい
る。本実施形態の土質安定材に含まれる(b)成分であ
る酸化カルシウムの量は、15〜90重量%が好まし
く、50〜70重量%がより好ましい。この量が15重
量%未満であると、土質安定材の固化機能が低下するお
それがある。逆に90重量%を超えると、(a)成分で
ある製紙スラッジ焼却灰の量が相対的に少なくなるため
に、土質安定材が、シリカやアルミナの含有量が少ない
土壌において充分な土質安定効果を発揮できないおそれ
がある。
【0035】本実施形態の土質安定材を軟弱地盤の土壌
に混合した場合には、まず酸化カルシウムが土壌中の水
分と水和反応して微細な水酸化カルシウムとなり、その
水酸化カルシウムが、前記第1実施形態の場合と同様、
シリカ及びアルミナと反応することによって土質が安定
化される。
【0036】(土製成形体)本実施形態の土製成形体
は、上記の土質安定材、土及び水が混合されたスラリー
を所定の形状に成形し、それを固化してなるものであ
る。なお、この固化反応は、上述した土質の安定化の場
合と同様である。
【0037】本実施形態によれば、前記第1実施形態で
得られる効果のほか、次の効果が得られる。 ・ 酸化カルシウムの水和反応は発熱を伴うため、この
熱により、土質安定材を土壌中に混合したときや土製成
形体の製造時に起こる各種の化学反応(ポゾラン反応
等)の進行を促進させることができる。また、その熱に
よって土壌中の水分が一部気化されるので土の含水比を
低下させることもできる。
【0038】・ 酸化カルシウムの水和反応で生成する
水酸化カルシウムは微細な形状であり、それ自身強力な
吸水性を有しているので、水和反応で生成する水酸化カ
ルシウムが土壌中の水分を吸収することによってその含
水比を低下させることができる。また、酸化カルシウム
の水和反応には土壌中の水分が利用されるので、水和反
応の進行、それ自体によっても土の含水比を低下させる
ことができる。このため、酸化カルシウムを含む土質安
定材は、高含水比の土での使用に特に適している。
【0039】・ 水和反応によって酸化カルシウムが水
酸化カルシウムになる際には膨張(体積の増大)が起こ
る。このため、ある場所で酸化カルシウムを含む土質安
定材を使用した場合、その施工場所周辺の土が圧縮され
るので、それらの土質を安定化することができる。
【0040】<第3実施形態>以下、本発明を具体化し
た第3実施形態について説明する。なお、この第3実施
形態は、土質安定材に含まれる(b)成分の組成のみで
前記第1実施形態と相違するので、以下、その相違点を
中心にして説明する。
【0041】(土質安定材)本実施形態の土質安定材
は、(a)製紙スラッジ焼却灰、(b)酸化カルシウム
及び水酸化カルシウム、並びに(c)石膏及び高炉水滓
スラグから選ばれる少なくとも一種から構成され、粉末
状の形態をなしている。本実施形態の土質安定材に含ま
れる(b)成分である酸化カルシウム及び水酸化カルシ
ウムの量は、合わせて15〜90重量%が好ましく、同
50〜70重量%がより好ましい。この量が15重量%
未満であると、土質安定材の固化機能が低下するおそれ
がある。逆に90重量%を超えると、(a)成分である
製紙スラッジ焼却灰の量が相対的に少なくなるために、
土質安定材が、シリカやアルミナの含有量が少ない土壌
において充分な土質安定効果を発揮できないおそれがあ
る。
【0042】本実施形態の土質安定材を軟弱地盤の土壌
に混合した場合には、前記第1実施形態の場合と同様、
水酸化カルシウムがシリカ及びアルミナと反応する。ま
た同時に、前記第2実施形態の場合と同様、酸化カルシ
ウムが土壌中の水分と水和反応して水酸化カルシウムと
なって、その水酸化カルシウムがシリカ及びアルミナと
反応する。そして、土質が安定化される。
【0043】(土製成形体)本実施形態の土製成形体
は、上記の土質安定材、土及び水が混合されたスラリー
を所定の形状に成形し、それを固化してなるものであ
る。なお、この固化反応は、上述した土質の安定化の場
合と同様である。
【0044】本実施形態によれば、前記第1及び第2実
施形態と同様の効果が得られる。なお、前記実施形態を
次のように変更して構成することもできる。 ・ 前記第1実施形態の土質安定材において、(c)成
分を省いてもよい。すなわち、前記第1実施形態の土質
安定材は、製紙スラッジ焼却灰及び水酸化カルシウムか
ら構成されたものであってもよい。
【0045】・ 粉塵の発生を防ぐために、前記各実施
形態の土質安定材に対して適量(好ましくは10〜20
重量%)の水、油などの無粉塵化薬剤を添加して無粉塵
化処理するようにしてもよい。このようにすれば、粉塵
のおそれがないので取扱性が向上する。
【0046】・ 前記各実施形態の土質安定材に対し
て、本発明の趣旨を逸脱しない程度にセメントを添加し
てもよい。このようにすれば、土質安定材の固化機能を
増強することができる。
【0047】・ 土製成形体の製造の際、スラリーにク
リンカアッシュ、煉瓦、砕石等、その他の無機材料を加
えてもよい。クリンカアッシュを加えた場合には、スラ
リーの流動性が向上するほか、土製成形体の強度が向上
する。煉瓦を加えた場合には、土製成形体の強度及び外
観品質が向上するほか、滑り止め効果のある土製成形体
を提供することができる。砕石を加えた場合には、土製
成形体の強度及び耐摩耗性が向上する。
【0048】・ 土製成形体の製造の際、養生を加熱下
(150℃以下)で行なうように変更してもよい。この
ようにすれば、固化反応の進行を促進させることがで
き、早期に強度を発現させることができる。
【0049】・ 土製成形体の製造の際、スラリーをプ
レス成形によって成形して、それを固化させるようにし
てもよい。このようにすれば、土製成形体の強度を向上
させることができる。
【0050】・ 土質安定材を水と混合したスラリー
を、所定の形状に成形し、それを固化させることによっ
て成形体を作製してもよい。こうして得られる成形体
は、前記各実施形態の土製成形体と同様の効果を奏する
ことができる。なお、この成形体の固化は、土質安定材
の(b)成分が、製紙スラッジ焼却灰に含まれるシリカ
及びアルミナと反応することによる。
【0051】・ 土質安定材を土及び水と混合したスラ
リー、あるいは土質安定材を水と混合したスラリーを軟
弱地盤の土壌の上に流し込み、それを固化させることに
よって、土質の安定化としてもよい。
【0052】・ 土質安定材を土及び水と混合したスラ
リー、あるいは土質安定材を水と混合したスラリーを、
土間、ブロック・飛び石の間などにコンクリートのよう
に流し込んで使用したり、法面や壁などに塗り込んで使
用してもよい。
【0053】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。 (比較例1〜4及び実施例1〜7)粘性土からなる土壌
に対し、表1にそれぞれ示す組成からなる土質安定材を
混合して土質の安定化を図った後、その土壌の一軸圧縮
強度を測定した。粘性土1m3当たり40kgの土質安
定材を使用したときの結果と、同じく80kgの土質安
定材を使用したときの結果を表1に示す。
【0054】なお、土質安定材を混合する前の粘性土の
含水比は26.82%、湿潤密度は2.14g/c
3、乾燥密度は1.68g/cm3、一軸圧縮強度は1
7kPaであった。また、実施例1〜7で使用した製紙
スラッジ焼却灰の成分を分析したところ、CaOを2
0.3%、MgOを4.2%、SiO2を23.4%、
Fe23を5.6%、Al23を21.4%、Pを0.
5%、強熱減量を19.7%、CO2を0.5%含んで
いた。以降の各例で使用される製紙スラッジ焼却灰もこ
れと同じものである。
【0055】(比較例5,6及び実施例8)砂質土から
なる土壌に対し、表2にそれぞれ示す組成からなる土質
安定材を混合して土質の安定化を図った後、その土壌の
一軸圧縮強度を測定した。砂質土1m3当たり40kg
の土質安定材を使用したときの結果と、同じく80kg
の土質安定材を使用したときの結果を表2に示す。な
お、土質安定材を混合する前の砂質土の含水比は24.
71%、湿潤密度は1.99g/cm3、乾燥密度は
1.60g/cm3、一軸圧縮強度は42kPaであっ
た。
【0056】(比較例7,8及び実施例9)ローム土か
らなる土壌に対し、表2にそれぞれ示す組成からなる土
質安定材を混合して土質の安定化を図った後、その土壌
の一軸圧縮強度を測定した。ローム土1m3当たり40
kgの土質安定材を使用したときの結果と、同じく80
kgの土質安定材を使用したときの結果を表2に示す。
なお、土質安定材を混合する前のローム土の含水比は9
0.70%、湿潤密度は1.30g/cm3、乾燥密度
は0.68g/cm3、一軸圧縮強度は33kPaであ
った。
【0057】(比較例9,10及び実施例10)高有機
質土からなる土壌に対し、表2にそれぞれ示す組成から
なる土質安定材を混合して土質の安定化を図った後、そ
の土壌の一軸圧縮強度を測定した。高有機質土1m3
たり40kgの土質安定材を使用したときの結果と、同
じく80kgの土質安定材を使用したときの結果を表2
に示す。なお、土質安定材を混合する前の高有機質土の
含水比は118.4%、湿潤密度は1.15g/c
3、乾燥密度は0.52g/cm3、一軸圧縮強度は1
0kPa未満であった。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】 表1及び表2に示すように、実施例1〜10において
は、石灰又はセメントを主成分とする従来の土質安定材
を使用した比較例1〜10と同等以上の強度が発現され
た。このことから、製紙スラッジ焼却灰を含んだ土質安
定材が、土質安定材として充分機能することが示され
た。また、粘性土、砂質土、ローム土、高有機質土のい
ずれにも適用可能であり、土種を選ばないことが示唆さ
れた。なお、実施例8〜10は、各土壌において行った
実施例の中で最も高い強度を示した例であり、ローム土
の場合は水酸化カルシウムが多く配合された土質安定材
が好ましいのに対し、シリカ及びアルミナの含有量が少
ない高有機質土の場合は、製紙スラッジ焼却灰が多く配
合されたものが好ましいことがわかった。
【0060】(比較例11)水酸化カルシウム75重量
%、石膏5重量%、高炉水滓スラグ20重量%からなる
土質安定材100重量部に対して、水洗ケーキ122重
量部、サバ土217重量部、クリンカアッシュ117重
量部、さらに水33重量部(対固形物)を混合してスラ
リーを調製した。そして、このスラリーを成型用型枠に
流し込み、常温常圧下において養生を行って固化させた
後、脱型して目的の土製成形体を得た。この土製成形体
について、養生後1日、7日、10日、20日、30日
及び60日を経過した時点における一軸圧縮強度を測定
した。その結果を表3に示す。
【0061】(比較例12及び実施例11〜19)比較
例11において、土質安定材及び土の組成、並びに各成
分の配合割合を表3に示すように変更し、それ以外は比
較例11と同様の操作を行なって、それぞれ土製成形体
を得た。得られた各土製成形体について、同様にして一
軸圧縮強度を測定した結果を表3に示す。なお、実施例
18では、上記の変更の他に、50℃に加熱した温水を
使ってスラリーを調製するようにも変更した。
【0062】
【表3】 通常、インターロッキングブロックでは一軸圧縮強度が
10N/mm2以上、護岸ブロックでは20N/mm2
上であることが要求されている。このことから、表3の
結果より、実施例11,12,17で得られる土製成形
体は、少なくともインターロッキングブロックとして使
用可能であり、実施例13〜16,18,19で得られ
る土製成形体は、インターロッキングブロック及び護岸
ブロックとして使用可能であることが示された。また、
温水を使用した実施例18で得られる土製成形体は、同
じ組成の材料で常温の水を使用した実施例11で得られ
る土製成形体に比べて全体に強度に優れることが示され
た。これは、固化反応の進行が促進されて早期に強度が
発現したためと考えられる。
【0063】次に、前記実施形態から把握できる技術的
思想について以下に記載する。 ・ セメントを含有しないことを特徴とする請求項1か
ら請求項4のいずれか一項に記載の土質安定材。このよ
うにした場合、セメントに起因する種々の弊害を招くお
それがない。
【0064】・ 請求項1から請求項4のいずれか一項
に記載の土質安定材と土と水とを混合してスラリーを調
製し、そのスラリーを所定の形状に成形し、それを固化
することを特徴とする土製成形体の製造方法。このよう
にした場合、産業廃棄物である製紙スラッジを有効に利
用した土製成形体を容易に製造することができる。
【0065】・ 請求項1から請求項4のいずれか一項
に記載の土質安定材に水が混合されたスラリーを所定の
形状に成形し、それを固化してなることを特徴とする成
形体。このようにした場合、産業廃棄物である製紙スラ
ッジを有効に利用することができる。
【0066】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ため、次のような効果を奏する。請求項1から請求項5
に記載の発明によれば、産業廃棄物である製紙スラッジ
を有効活用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木戸 健二 岐阜県大垣市赤坂町2093番地 河合石灰工 業 株式会社内 Fターム(参考) 4H026 CA04 CA06 CB03 CC06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)製紙スラッジ焼却灰、及び(b)
    水酸化カルシウムを含有することを特徴とする土質安定
    材。
  2. 【請求項2】 さらに(c)石膏及び高炉水滓スラグか
    ら選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする
    請求項1に記載の土質安定材。
  3. 【請求項3】 (a)製紙スラッジ焼却灰、(b)酸化
    カルシウム及び水酸化カルシウムから選ばれる少なくと
    も一種、並びに(c)石膏及び高炉水滓スラグから選ば
    れる少なくとも一種を含有することを特徴とする土質安
    定材。
  4. 【請求項4】 無粉塵化処理されたことを特徴とする請
    求項1から請求項3のいずれか一項に記載の土質安定
    材。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれか一項に
    記載の土質安定材と土及び水が混合されたスラリーを所
    定の形状に成形し、それを固化してなることを特徴とす
    る土製成形体。
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